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	<title>脳科学辞典 - 利用者の投稿記録 [ja]</title>
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	<updated>2026-04-13T18:37:39Z</updated>
	<subtitle>利用者の投稿記録</subtitle>
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		<title>ジャンクトフィリン</title>
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		<updated>2013-04-18T06:05:46Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;{{PBB|geneid=56704}}{{PBB|geneid=57158}}{{PBB|geneid=57338}}{{PBB|geneid=84502}}&lt;br /&gt;
{{Pfam_box&lt;br /&gt;
| Symbol = MORN&lt;br /&gt;
| Name = MORN repeat&lt;br /&gt;
| image = kakizawa_morn_repeat.png&lt;br /&gt;
| width = &lt;br /&gt;
| caption =Structure of histone H3 K4-specific methyltransferase SET7/9&lt;br /&gt;
| Pfam = PF02493&lt;br /&gt;
| InterPro = IPR003409&lt;br /&gt;
| SCOP = 1n6a&lt;br /&gt;
| TCDB =&lt;br /&gt;
| OPM family =&lt;br /&gt;
| OPM protein =&lt;br /&gt;
| PDB = {{PDB2|1H3I}}, {{PDB2|1MT6}}, {{PDB2|1MUF}}, {{PDB2|1N6C}}, {{PDB2|3M58}}, {{PDB2|3M5A}}, {{PDB2|1N6A}}, {{PDB2|2F69}}, {{PDB2|3CBM}}, {{PDB2|3CBO}}, {{PDB2|3M53}}, {{PDB2|3M54}}, {{PDB2|3M55}}, {{PDB2|3M56}}, {{PDB2|3M57}}, {{PDB2|3M59}}, {{PDB2|3OS5}}, {{PDB2|4E47}}, {{PDB2|1O9S}}, {{PDB2|1XQH}}, {{PDB2|3CBP}},{{PDB2|4E47}}, {{PDB2|1H3I}}, {{PDB2|1H3I}}, {{PDB2|1MT6}}&lt;br /&gt;
}}&lt;br /&gt;
英語名：junctophilin　英語略名：JP &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[神経]]・[[wikipedia:ja:筋|筋]]などの興奮性細胞においては、[[細胞膜|細胞表層膜]]と[[小胞体]]膜とが近接した結合膜構造が存在し、両者の膜系に存在する[[イオンチャネル|チャネル]]分子が相互作用により共役している。ジャンクトフィリンはその結合膜構造形成に必要な分子として単離されたタンパク質である&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10949023&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。[[遺伝子破壊動物]]では、筋肉では[[興奮収縮連関]]の効率の低下による筋力低下、神経細胞では細胞表層膜/小胞体膜の[[イオンチャネル]]間の機能的共役効率の低下による[[シナプス伝達]]・[[可塑性]]障害が認められる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== ジャンクトフィリンとは==&lt;br /&gt;
　[[神経]]・[[wikipedia:ja:筋|筋]]などの興奮性細胞においては、[[細胞表層膜]]と[[小胞体]]膜とが近接した結合膜構造が存在する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1426638&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。神経細胞では[[subsurface cistern]]と呼ばれるこの構造は、[[wikipedia:ja:筋|骨格筋]]細胞では[[triad junction]]と呼ばれ、骨格筋における[[興奮収縮連関]]との関連に着目した研究が進められている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋興奮収縮連関においては、細胞表層膜上の[[電位依存性カルシウムチャネル]]である[[ジヒドロピリジン受容体]]([[L型カルシウムチャネル]])と、小胞体膜上のカルシウム放出チャネルである[[リアノジン受容体]]とが蛋白質間相互作用を介して共役することで、[[脱分極]]刺激による小胞体からのカルシウム放出が引き起こされ、筋収縮が起こる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16702757&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。異なる二つの膜系に存在するチャネル分子が相互作用により共役するためには、上述の結合膜構造が形成され機能的なマイクロドメインが形成される必要があると考えられる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリン (junctophilin; JP) は、興奮性細胞における結合膜構造形成に必要な分子として単離された分子量72-90kDa程度のタンパク質である&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10949023&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。最初に発見された、骨格筋で特異的に発現する1型ジャンクトフィリン([[JP-1]])に加え、相同クローニングにより２型～４型ジャンクトフィリン ([[JP-2]]～[[JP-4]]) が発見され、現在までに4種類のサブタイプが同定されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14559359&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。脳においては、[[JP-3]]およびJP-4が多くの神経細胞に重複して発現分布しており、それぞれ単独のノックアウトマウスでは際立った異常は認められないが、JP-3とJP-4の二重欠損マウスでは、個体、[[シナプス]]、神経細胞レベルでの機能阻害が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref5&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18607668&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 構造  ==&lt;br /&gt;
　膜貫通セグメントはカルボキシル末端に1箇所のみ存在し、アミノ末端には[[wikipedia:ja:シグナル配列|シグナル配列]]が存在しない。一方、アミノ末端側には14アミノ酸よりなる[[MORNモチーフ]]と命名された繰り返し配列が8回現れる(図1)。In vitro合成mRNAを注入した[[wikipedia:ja:両生類|両生類]]初期胚の細胞ではJP-1の発現が細胞表層膜直下に[[wikipedia:ja:抗体染色|抗体染色]]法により観察されるが、部分欠損体の発現実験により、このJP-1の細胞表層膜との結合にはMORNモチーフが必要であることが示されている。したがって、MORNモチーフを介して細胞表層膜と結合する一方で、カルボキシル末端側の膜貫通セグメントにおいて小胞体膜を貫通することで、ジャンクトフィリンは両膜を架橋し、結合膜構造の形成に寄与すると考えられている(図2)&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=300px&amp;gt;&lt;br /&gt;
image:JP34ハイドロパシー指標.jpg|&#039;&#039;&#039;図1．ウサギ1型ジャンクトフィリン(JP-1)のハイドロパシー指標&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;横軸に記されたアミノ酸番号が最も大きいカルボキシル末端側に疎水性が高い推定膜貫通領域(TM)が存在する。また、アミノ酸番号が小さいアミノ末端側には、MORNモチーフと命名された繰り返し配列が8回現れる(MORN motif)。この部分が欠損したIn vitro合成mRNAを注入した両生類初期胚の細胞では、野生型では細胞表層膜直下に局在するJP-1が細胞質内に拡散するため、この領域がJP-1と細胞表層膜との結合に必要であると考えられる(PM binding)。&lt;br /&gt;
image:JP34シグナル.jpg|&#039;&#039;&#039;図2．中枢神経細胞における細胞表層膜/小胞体膜イオンチャネル間の共役とジャンクトフィリン&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;海馬CA1錐体細胞では細胞表層膜(PM)上のNMDA型グルタミン酸受容体(NMDAR)、小脳プルキンエ細胞ではP/Q型電位依存性カルシウムチャネル(P/Q Ch)を介して細胞外から流入したカルシウム(Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;)は、小胞体膜(ER)上に存在するリアノジン受容体(RyRs)を活性化する(①)。さらに小胞体から放出されたCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;は、細胞表層膜に存在する小コンダクタンスCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;依存性カリウムチャネル(SK Ch)を活性化し(②)、正電荷を持つカリウムイオン(K&amp;lt;sup&amp;gt;+&amp;lt;/sup&amp;gt;)が細胞外に流出することで、膜電位変化における後過分極が生じる。野生型の海馬CA1錐体細胞や小脳プルキンエ細胞では、脱分極性の電位変化に引き続き、RyRsの阻害薬であるリアノジン(Rya)やSK Chの阻害薬であるapamin(Apa)に感受性を持つ後過分極が見られるが、脳型ジャンクトフィリン(JP3/4)二重欠損マウスでは、この様な細胞表層膜/小胞体膜のイオンチャネル間の機能的共役が阻害されるために、Rya/Apa感受性を有する後過分極が阻害されると考えられる。&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== サブタイプ  ==&lt;br /&gt;
　現在まで、JP-1~JP-4まで、4種類のサブタイプが同定されている。[[wikipedia:ja:マウス|マウス]]では、アミノ酸数は、JP-1が660、JP-2が696、JP-3が744、JP-4が628であり&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;、サブタイプ間の相同性は約40%程度である&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。[[wikipedia:ja:ウェスタンブロット|ウェスタンブロット]]から推測される分子量は72~95kDaであり、ジャンクトフィリン分子全体的に、アミノ酸数から推測される分子量よりも大きくなる傾向があるが、その原因は解明されていない&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;。MORN配列、およびカルボキシル末端側の膜貫通領域は、サブタイプ間の相同性がそれぞれ80%、50%と、相対的に高くなっている領域である。しかし、カルボキシル末端側にある膜貫通領域を除けば、MORN配列を含め、相同性の高い部分はアミノ酸番号400番台前半までの部分に集中しており&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;、C末側の膜貫通領域直前の約250個のアミノ酸配列の相同性は、約6%程度と相対的に低くなっている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。マウスジャンクトフィリンの各サブタイプにおけるアミノ酸配列の具体的な相違については、Nishi et al. 2003&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;を参照されたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 発現分布  ==&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンは興奮性細胞において、各サブタイプの発現が見られる。JP-1は骨格筋特異的に発現が見られる。JP-2は[[wikipedia:ja:心臓|心臓]]と骨格筋で発現レベルが特に高いほか、[[wikipedia:ja:消化管|消化管]]や[[wikipedia:ja:気管|気管]]の[[wikipedia:ja:平滑筋|平滑筋]]でも発現が確認され、筋細胞全般に分布すると推測される&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一方、JP-3、JP-4の発現は脳に限局的であり、両者の発現部位には重複性が見られるが&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;、このことは、後述のノックアウトマウアスの表現型において、JP-3、JP-4それぞれの単独ノックアウトマウスでは顕著な異常が現れないことと互いに矛盾しない。脳内におけるJP-3、JP-4の発現レベルには部位による違いが見られ、[[海馬]]の[[CA1]]～[[CA3]]領域や[[歯状回]]、[[小脳]][[顆粒細胞層]]などでは、JP-3、JP-4ともに高レベルの発現が見られる。尚、JP-3、JP-4の脳内分布に関する詳細については、Nishi et al. (2003)&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;を参考にされたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
尚、神経細胞内における局在に関しては、現時点では免疫組織化学的解析に使用可能な抗血清が存在しないため、JP-3、JP-4ともに不明である。&lt;br /&gt;
{|style=&amp;quot;float:right; width:220px; border: 1px solid darkgray;&amp;quot;&lt;br /&gt;
|&lt;br /&gt;
{| class=&amp;quot;wikitable&amp;quot;&lt;br /&gt;
|+表　ジャンクトフィリンの発現パタン&lt;br /&gt;
| align=&amp;quot;center&amp;quot;|&#039;&#039;&#039;名称&#039;&#039;&#039; ||align=&amp;quot;center&amp;quot; |&#039;&#039;&#039;遺伝子名&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
 |- &lt;br /&gt;
 |ジャンクトフィリン1 || [http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69735664 JPH1]&lt;br /&gt;
 |- &lt;br /&gt;
 |ジャンクトフィリン2|| [http://mouse.brain-map.org/experiment/show/68498534 JPH2]&lt;br /&gt;
 |- &lt;br /&gt;
 |ジャンクトフィリン3|| [http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69735670 JPH3]&lt;br /&gt;
 |- &lt;br /&gt;
 |ジャンクトフィリン4||  [http://mouse.brain-map.org/experiment/show/106919 JPH4]&lt;br /&gt;
 |}&lt;br /&gt;
|-&lt;br /&gt;
|遺伝子名はAllen Brain Atlasの[[in situハイブリダイゼーション|&#039;&#039;in situ&#039;&#039;ハイブリダイゼーション]]データーへリンクしている。&lt;br /&gt;
|}&lt;br /&gt;
== 機能  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンの機能はノックアウトマウスの表現型を元に推測されている。そこで、各サブタイプのノックアウトマウス(ただし、JP-3とJP-4については、両者の二重欠損マウスについても)の表現型を記す。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== JP-1欠損マウス ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:ja:母乳|母乳]]を吸うことが出来ず、出生24時間以内に死亡する新生致死性を示す。JP-1欠損骨格筋では、[[wikipedia:ja:電子顕微鏡|電子顕微鏡]]観察により、結合膜構造 (triad junction) の形成不全が見とめられる。また張力測定では、JP-1欠損骨格筋はほぼ正常な最大張力を示すが、刺激頻度と発生張力とのプロットが正常なものより高頻度側にシフトしている。したがって、結合膜構造の形成不全により、L型カルシウムチャネルとRyR1との機能的カップリングに不備が生じて、興奮収縮連関の効率が低下しているものと考えられる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11535622&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== JP-2欠損マウス ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　受精後9.5日には心臓拍動の減弱が確認され、その翌日頃には心停止に至る、胎生致死が見とめられる。JP-2欠損心筋細胞では、細胞表層膜と[[wikipedia:ja:筋小胞体|筋小胞体]]膜が近接した結合膜構造であるperipheral couplingの形成が極端に減少しており、このことに由来すると推測される心筋細胞内カルシウム濃度の一過的上昇([[カルシウムトランジェント]])の異常により、心不全となる&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== JP-3欠損マウス、JP-4欠損マウス ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　JP-3欠損マウスでは、[[運動協調能]]の軽微な異常が見られるものの&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11906164&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、両サブタイプの単独欠損マウスでは、顕著な異常は認められない。上述の両サブタイプの発現重複性と併せて考えると、両サブタイプ間の機能補完作用が示唆される。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　両サブタイプを同時に欠損するJP-3&amp;amp;amp;4二重欠損マウス(JP3&amp;amp;amp;4 double-knockout mouse; 以下JP-DKOマウス)は、固型飼料を用いた通常飼育条件下では、離乳時期に死亡する。しかし、ペースト状の練り餌で飼育すると、この致死性がほぼ完全に回避される。また尻尾を持ち上げた際、野生型マウスでは下肢が開くのに対し、JP-DKOマウスは下肢を結ぶしぐさ、いわゆる[[foot-clasping reflex]]と呼ばれる応答が出現する。この異常応答は、[[ハンチントン舞踏病]]モデルマウスにも観察される異常であるが、ヒトの遺伝性疾患である[[ハンチントン舞踏病類似疾患]]([[HDL2]])の原因として、JP3遺伝子への[[トリプレット病|トリプレット]]の伸長・挿入変異が見られることが報告されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　JP-3、JP-4の発現分布から推測されるとおり、JP-DKOマウスにおける海馬および小脳に関連した機能異常が、現在までに報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref5&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 海馬長期増強と記憶学習の異常 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　JP-DKOマウスは、[[Y迷路テスト]]、[[受動回避テスト]]において[[記憶]][[学習]]の低下が見られる。これらに対応して、海馬CA3-CA1シナプスにおける[[長期増強]]([[LTP]])に顕著な異常が見られた。またシナプス電位応答において興奮性シナプス後電位]]に続いて現れる[[後過分極]] ([[afterhyperpolarization]]; [[AHP]])が、JP-DKO海馬CA1錐体細胞では欠落している。このAHPは[[小コンダクタンスカルシウム依存性カリウムチャネル]]([[small-conductance Ca2+-dependent K+ channel|small-conductance Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;-dependent K&amp;lt;sup&amp;gt;+&amp;lt;/sup&amp;gt; channel]]; [[SK チャネル]])を介するが、薬理学的な解析により、海馬CA1錐体細胞ではSKチャネルの活性化には[[NMDA型グルタミン酸受容体]]とRyRの活性化が必要であることが示された。したがって、JP-DKO海馬CA1[[錐体細胞]]では、NMDA型グルタミン酸受容体－RyR－SKチャネル間の機能的共役が阻害されていることが推測される(図2)。さらに、JP-DKO海馬では、海馬LTPへの関与が示されている[[カルシウム-カルモジュリン依存性キナーゼII]] ([[CaMKII]])の[[リン酸化]]に亢進が見られるが、並行して、CaMKIIの基質である[[GluR1]]のリン酸化レベルの亢進も見られることから、JP-DKOマウス海馬におけるCaMKIIの活性化異常が示唆される&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16809425&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 小脳機能の異常 ====&lt;br /&gt;
　JP-DKOでは、[[回転棒テスト]]および小脳依存性の[[瞬膜反射条件付け学習]]において、明確な阻害が見られる。また、小脳運動学習の基盤とされる[[平行線維]]－[[プルキンエ細胞]]シナプスにおける[[長期抑圧]]([[long-term depression]]; 小脳[[LTD]])に関して、野生型において小脳LTDを誘導する刺激(登上線維刺激とプルキンエ細胞の脱分極との組み合わせ刺激)により、JP-DKO小脳スライスではLTPが誘導される(小脳LTDのLTP化)。[[登上線維]]刺激によりプルキンエ細胞ではcomplex spikeと言う複雑な脱分極性の電位応答が見られるが、この電位応答の脱分極相の後に続く[[遅い過分極応答]]([[slow afterhyperpolarization]]; [[sAHP]])が、JP-DKOプルキンエ細胞では欠損している。引き続き薬理学的な解析により、sAHPはSKチャネルを介し、プルキンエ細胞で優先的に発現するRyR1の活性化に依存することが示されたが、JP-DKOプルキンエ細胞では、SKチャネル阻害薬である[[apamin]]、およびRyR1を阻害するリアノジンもしくは[[dantrolene]]に感受性のあるsAHPが欠損している。さらに、登上線維刺激ではNMDA型グルタミン酸受容体が活性化されず、RyR1を活性化するカルシウム流入はP/Q型カルシウムチャネルを介すると考えられることから、JP-DKOプルキンエ細胞では、P/Q型カルシウムチャネル－RyR1－SHチャネルの機能的共役が阻害されていることが示唆された(図2)。さらに野生型マウスの小脳[[スライス標本]]においても、apamin投与により小脳LTDのLTP化が見られることから、JP-DKO小脳におけるLTDのLTP化の少なくとも一つの原因として、P/Q型カルシウムチャネル－RyR1－SHチャネル間の機能的共役の阻害によるsAHPの欠損が示唆された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17347645&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17904530&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳におけるRyRの機能については、RyR1やRyR2の遺伝子欠損マウスが、それぞれ出生致死&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7515481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、胎生致死&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9628868&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;を示すこと、さらに多くの神経細胞で複数のRyRサブタイプの発現が重複して見られることから、RyR遺伝子欠損動物を用いたアプローチでは解明が困難であった。しかし、JP-DKOマウスを用いた解析により、JP自身のチャネル間の機能的共役に関する機能的役割が明らかになっただけでなく、脳におけるRyRの機能についても知見が得られたことは特筆に値する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
*[[カルシウム]] &lt;br /&gt;
*[[カルシウムチャネル]] &lt;br /&gt;
*[[リアノジン受容体]] &lt;br /&gt;
*[[IP3受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：柿澤昌　担当編集委員：林康紀）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%B3&amp;diff=19843</id>
		<title>ジャンクトフィリン</title>
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		<updated>2013-04-18T06:04:12Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;{{PBB|geneid=56704}}{{PBB|geneid=57158}}{{PBB|geneid=57338}}{{PBB|geneid=84502}}&lt;br /&gt;
{{Pfam_box&lt;br /&gt;
| Symbol = MORN&lt;br /&gt;
| Name = MORN repeat&lt;br /&gt;
| image = kakizawa_morn_repeat.png&lt;br /&gt;
| width = &lt;br /&gt;
| caption =Structure of histone H3 K4-specific methyltransferase SET7/9&lt;br /&gt;
| Pfam = PF02493&lt;br /&gt;
| InterPro = IPR003409&lt;br /&gt;
| SCOP = 1n6a&lt;br /&gt;
| TCDB =&lt;br /&gt;
| OPM family =&lt;br /&gt;
| OPM protein =&lt;br /&gt;
| PDB = {{PDB2|1H3I}}, {{PDB2|1MT6}}, {{PDB2|1MUF}}, {{PDB2|1N6C}}, {{PDB2|3M58}}, {{PDB2|3M5A}}, {{PDB2|1N6A}}, {{PDB2|2F69}}, {{PDB2|3CBM}}, {{PDB2|3CBO}}, {{PDB2|3M53}}, {{PDB2|3M54}}, {{PDB2|3M55}}, {{PDB2|3M56}}, {{PDB2|3M57}}, {{PDB2|3M59}}, {{PDB2|3OS5}}, {{PDB2|4E47}}, {{PDB2|1O9S}}, {{PDB2|1XQH}}, {{PDB2|3CBP}},{{PDB2|4E47}}, {{PDB2|1H3I}}, {{PDB2|1H3I}}, {{PDB2|1MT6}}&lt;br /&gt;
}}&lt;br /&gt;
英語名：junctophilin　英語略名：JP &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[神経]]・[[wikipedia:ja:筋|筋]]などの興奮性細胞においては、[[細胞膜|細胞表層膜]]と[[小胞体]]膜とが近接した結合膜構造が存在し、両者の膜系に存在する[[イオンチャネル|チャネル]]分子が相互作用により共役している。ジャンクトフィリンはその結合膜構造形成に必要な分子として単離されたタンパク質である&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10949023&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。[[遺伝子破壊動物]]では、筋肉では[[興奮収縮連関]]の効率の低下による筋力低下、神経細胞では細胞表層膜/小胞体膜の[[イオンチャネル]]間の機能的共役効率の低下による[[シナプス伝達]]・[[可塑性]]障害が認められる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== ジャンクトフィリンとは==&lt;br /&gt;
　[[神経]]・[[wikipedia:ja:筋|筋]]などの興奮性細胞においては、[[細胞表層膜]]と[[小胞体]]膜とが近接した結合膜構造が存在する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1426638&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。神経細胞では[[subsurface cistern]]と呼ばれるこの構造は、[[wikipedia:ja:筋|骨格筋]]細胞では[[triad junction]]と呼ばれ、骨格筋における[[興奮収縮連関]]との関連に着目した研究が進められている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋興奮収縮連関においては、細胞表層膜上の[[電位依存性カルシウムチャネル]]である[[ジヒドロピリジン受容体]]([[L型カルシウムチャネル]])と、小胞体膜上のカルシウム放出チャネルである[[リアノジン受容体]]とが蛋白質間相互作用を介して共役することで、[[脱分極]]刺激による小胞体からのカルシウム放出が引き起こされ、筋収縮が起こる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16702757&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。異なる二つの膜系に存在するチャネル分子が相互作用により共役するためには、上述の結合膜構造が形成され機能的なマイクロドメインが形成される必要があると考えられる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリン (junctophilin; JP) は、興奮性細胞における結合膜構造形成に必要な分子として単離された分子量72-90kDa程度のタンパク質である&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10949023&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。最初に発見された、骨格筋で特異的に発現する1型ジャンクトフィリン([[JP-1]])に加え、相同クローニングにより２型～４型ジャンクトフィリン ([[JP-2]]～[[JP-4]]) が発見され、現在までに4種類のサブタイプが同定されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14559359&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。脳においては、[[JP-3]]およびJP-4が多くの神経細胞に重複して発現分布しており、それぞれ単独のノックアウトマウスでは際立った異常は認められないが、JP-3とJP-4の二重欠損マウスでは、個体、[[シナプス]]、神経細胞レベルでの機能阻害が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref5&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18607668&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 構造  ==&lt;br /&gt;
　膜貫通セグメントはカルボキシル末端に1箇所のみ存在し、アミノ末端には[[wikipedia:ja:シグナル配列|シグナル配列]]が存在しない。一方、アミノ末端側には14アミノ酸よりなる[[MORNモチーフ]]と命名された繰り返し配列が8回現れる(図1)。In vitro合成mRNAを注入した[[wikipedia:ja:両生類|両生類]]初期胚の細胞ではJP-1の発現が細胞表層膜直下に[[wikipedia:ja:抗体染色|抗体染色]]法により観察されるが、部分欠損体の発現実験により、このJP-1の細胞表層膜との結合にはMORNモチーフが必要であることが示されている。したがって、MORNモチーフを介して細胞表層膜と結合する一方で、カルボキシル末端側の膜貫通セグメントにおいて小胞体膜を貫通することで、ジャンクトフィリンは両膜を架橋し、結合膜構造の形成に寄与すると考えられている(図2)&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=300px&amp;gt;&lt;br /&gt;
image:JP34ハイドロパシー指標.jpg|&#039;&#039;&#039;図1．ウサギ1型ジャンクトフィリン(JP-1)のハイドロパシー指標&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;横軸に記されたアミノ酸番号が最も大きいカルボキシル末端側に疎水性が高い推定膜貫通領域(TM)が存在する。また、アミノ酸番号が小さいアミノ末端側には、MORNモチーフと命名された繰り返し配列が8回現れる(MORN motif)。この部分が欠損したIn vitro合成mRNAを注入した両生類初期胚の細胞では、野生型では細胞表層膜直下に局在するJP-1が細胞質内に拡散するため、この領域がJP-1と細胞表層膜との結合に必要であると考えられる(PM binding)。&lt;br /&gt;
image:JP34シグナル.jpg|&#039;&#039;&#039;図2．中枢神経細胞における細胞表層膜/小胞体膜イオンチャネル間の共役とジャンクトフィリン&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;海馬CA1錐体細胞では細胞表層膜(PM)上のNMDA型グルタミン酸受容体(NMDAR)、小脳プルキンエ細胞ではP/Q型電位依存性カルシウムチャネル(P/Q Ch)を介して細胞外から流入したカルシウム(Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;)は、小胞体膜(ER)上に存在するリアノジン受容体(RyRs)を活性化する(①)。さらに小胞体から放出されたCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;は、細胞表層膜に存在する小コンダクタンスCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;依存性カリウムチャネル(SK Ch)を活性化し(②)、正電荷を持つカリウムイオン(K&amp;lt;sup&amp;gt;+&amp;lt;/sup&amp;gt;)が細胞外に流出することで、膜電位変化における後過分極が生じる。野生型の海馬CA1錐体細胞や小脳プルキンエ細胞では、脱分極性の電位変化に引き続き、RyRsの阻害薬であるリアノジン(Rya)やSK Chの阻害薬であるapamin(Apa)に感受性を持つ後過分極が見られるが、脳型ジャンクトフィリン(JP3/4)二重欠損マウスでは、この様な細胞表層膜/小胞体膜のイオンチャネル間の機能的共役が阻害されるために、Rya/Apa感受性を有する後過分極が阻害されると考えられる。&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== サブタイプ  ==&lt;br /&gt;
　現在まで、JP-1~JP-4まで、4種類のサブタイプが同定されている。[[wikipedia:ja:マウス|マウス]]では、アミノ酸数は、JP-1が660、JP-2が696、JP-3が744、JP-4が628であり&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;、サブタイプ間の相同性は約40%程度である&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。[[wikipedia:ja:ウェスタンブロット|ウェスタンブロット]]から推測される分子量は72~95kDaであり、ジャンクトフィリン分子全体的に、アミノ酸数から推測される分子量よりも大きくなる傾向があるが、その原因は解明されていない&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;。MORN配列、およびカルボキシル末端側の膜貫通領域は、サブタイプ間の相同性がそれぞれ80%、50%と、相対的に高くなっている領域である。しかし、カルボキシル末端側にある膜貫通領域を除けば、MORN配列を含め、相同性の高い部分はアミノ酸番号400番台前半までの部分に集中しており&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;、C末側の膜貫通領域直前の約250個のアミノ酸配列の相同性は、約6%程度と相対的に低くなっている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。マウスジャンクトフィリンの各サブタイプにおけるアミノ酸配列の具体的な相違については、Nishi et al. 2003&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;を参照されたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 発現分布  ==&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンは興奮性細胞において、各サブタイプの発現が見られる。JP-1は骨格筋特異的に発現が見られる。JP-2は[[wikipedia:ja:心臓|心臓]]と骨格筋で発現レベルが特に高いほか、[[wikipedia:ja:消化管|消化管]]や[[wikipedia:ja:気管|気管]]の[[wikipedia:ja:平滑筋|平滑筋]]でも発現が確認され、筋細胞全般に分布すると推測される&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一方、JP-3、JP-4の発現は脳に限局的であり、両者の発現部位には重複性が見られるが&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;、このことは、後述のノックアウトマウアスの表現型において、JP-3、JP-4それぞれの単独ノックアウトマウスでは顕著な異常が現れないことと互いに矛盾しない。脳内におけるJP-3、JP-4の発現レベルには部位による違いが見られ、[[海馬]]の[[CA1]]～[[CA3]]領域や[[歯状回]]、[[小脳]][[顆粒細胞層]]などでは、JP-3、JP-4ともに高レベルの発現が見られる。尚、JP-3、JP-4の脳内分布に関する詳細については、Nishi et al. (2003)&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;を参考にされたい。&lt;br /&gt;
また、神経細胞内における局在に関しては、現時点では免疫組織化学的解析に使用可能な抗血清が存在しないため、JP-3、JP-4ともに不明である。&lt;br /&gt;
{|style=&amp;quot;float:right; width:220px; border: 1px solid darkgray;&amp;quot;&lt;br /&gt;
|&lt;br /&gt;
{| class=&amp;quot;wikitable&amp;quot;&lt;br /&gt;
|+表　ジャンクトフィリンの発現パタン&lt;br /&gt;
| align=&amp;quot;center&amp;quot;|&#039;&#039;&#039;名称&#039;&#039;&#039; ||align=&amp;quot;center&amp;quot; |&#039;&#039;&#039;遺伝子名&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
 |- &lt;br /&gt;
 |ジャンクトフィリン1 || [http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69735664 JPH1]&lt;br /&gt;
 |- &lt;br /&gt;
 |ジャンクトフィリン2|| [http://mouse.brain-map.org/experiment/show/68498534 JPH2]&lt;br /&gt;
 |- &lt;br /&gt;
 |ジャンクトフィリン3|| [http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69735670 JPH3]&lt;br /&gt;
 |- &lt;br /&gt;
 |ジャンクトフィリン4||  [http://mouse.brain-map.org/experiment/show/106919 JPH4]&lt;br /&gt;
 |}&lt;br /&gt;
|-&lt;br /&gt;
|遺伝子名はAllen Brain Atlasの[[in situハイブリダイゼーション|&#039;&#039;in situ&#039;&#039;ハイブリダイゼーション]]データーへリンクしている。&lt;br /&gt;
|}&lt;br /&gt;
== 機能  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンの機能はノックアウトマウスの表現型を元に推測されている。そこで、各サブタイプのノックアウトマウス(ただし、JP-3とJP-4については、両者の二重欠損マウスについても)の表現型を記す。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== JP-1欠損マウス ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:ja:母乳|母乳]]を吸うことが出来ず、出生24時間以内に死亡する新生致死性を示す。JP-1欠損骨格筋では、[[wikipedia:ja:電子顕微鏡|電子顕微鏡]]観察により、結合膜構造 (triad junction) の形成不全が見とめられる。また張力測定では、JP-1欠損骨格筋はほぼ正常な最大張力を示すが、刺激頻度と発生張力とのプロットが正常なものより高頻度側にシフトしている。したがって、結合膜構造の形成不全により、L型カルシウムチャネルとRyR1との機能的カップリングに不備が生じて、興奮収縮連関の効率が低下しているものと考えられる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11535622&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== JP-2欠損マウス ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　受精後9.5日には心臓拍動の減弱が確認され、その翌日頃には心停止に至る、胎生致死が見とめられる。JP-2欠損心筋細胞では、細胞表層膜と[[wikipedia:ja:筋小胞体|筋小胞体]]膜が近接した結合膜構造であるperipheral couplingの形成が極端に減少しており、このことに由来すると推測される心筋細胞内カルシウム濃度の一過的上昇([[カルシウムトランジェント]])の異常により、心不全となる&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== JP-3欠損マウス、JP-4欠損マウス ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　JP-3欠損マウスでは、[[運動協調能]]の軽微な異常が見られるものの&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11906164&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、両サブタイプの単独欠損マウスでは、顕著な異常は認められない。上述の両サブタイプの発現重複性と併せて考えると、両サブタイプ間の機能補完作用が示唆される。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　両サブタイプを同時に欠損するJP-3&amp;amp;amp;4二重欠損マウス(JP3&amp;amp;amp;4 double-knockout mouse; 以下JP-DKOマウス)は、固型飼料を用いた通常飼育条件下では、離乳時期に死亡する。しかし、ペースト状の練り餌で飼育すると、この致死性がほぼ完全に回避される。また尻尾を持ち上げた際、野生型マウスでは下肢が開くのに対し、JP-DKOマウスは下肢を結ぶしぐさ、いわゆる[[foot-clasping reflex]]と呼ばれる応答が出現する。この異常応答は、[[ハンチントン舞踏病]]モデルマウスにも観察される異常であるが、ヒトの遺伝性疾患である[[ハンチントン舞踏病類似疾患]]([[HDL2]])の原因として、JP3遺伝子への[[トリプレット病|トリプレット]]の伸長・挿入変異が見られることが報告されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　JP-3、JP-4の発現分布から推測されるとおり、JP-DKOマウスにおける海馬および小脳に関連した機能異常が、現在までに報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref5&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 海馬長期増強と記憶学習の異常 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　JP-DKOマウスは、[[Y迷路テスト]]、[[受動回避テスト]]において[[記憶]][[学習]]の低下が見られる。これらに対応して、海馬CA3-CA1シナプスにおける[[長期増強]]([[LTP]])に顕著な異常が見られた。またシナプス電位応答において興奮性シナプス後電位]]に続いて現れる[[後過分極]] ([[afterhyperpolarization]]; [[AHP]])が、JP-DKO海馬CA1錐体細胞では欠落している。このAHPは[[小コンダクタンスカルシウム依存性カリウムチャネル]]([[small-conductance Ca2+-dependent K+ channel|small-conductance Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;-dependent K&amp;lt;sup&amp;gt;+&amp;lt;/sup&amp;gt; channel]]; [[SK チャネル]])を介するが、薬理学的な解析により、海馬CA1錐体細胞ではSKチャネルの活性化には[[NMDA型グルタミン酸受容体]]とRyRの活性化が必要であることが示された。したがって、JP-DKO海馬CA1[[錐体細胞]]では、NMDA型グルタミン酸受容体－RyR－SKチャネル間の機能的共役が阻害されていることが推測される(図2)。さらに、JP-DKO海馬では、海馬LTPへの関与が示されている[[カルシウム-カルモジュリン依存性キナーゼII]] ([[CaMKII]])の[[リン酸化]]に亢進が見られるが、並行して、CaMKIIの基質である[[GluR1]]のリン酸化レベルの亢進も見られることから、JP-DKOマウス海馬におけるCaMKIIの活性化異常が示唆される&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16809425&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 小脳機能の異常 ====&lt;br /&gt;
　JP-DKOでは、[[回転棒テスト]]および小脳依存性の[[瞬膜反射条件付け学習]]において、明確な阻害が見られる。また、小脳運動学習の基盤とされる[[平行線維]]－[[プルキンエ細胞]]シナプスにおける[[長期抑圧]]([[long-term depression]]; 小脳[[LTD]])に関して、野生型において小脳LTDを誘導する刺激(登上線維刺激とプルキンエ細胞の脱分極との組み合わせ刺激)により、JP-DKO小脳スライスではLTPが誘導される(小脳LTDのLTP化)。[[登上線維]]刺激によりプルキンエ細胞ではcomplex spikeと言う複雑な脱分極性の電位応答が見られるが、この電位応答の脱分極相の後に続く[[遅い過分極応答]]([[slow afterhyperpolarization]]; [[sAHP]])が、JP-DKOプルキンエ細胞では欠損している。引き続き薬理学的な解析により、sAHPはSKチャネルを介し、プルキンエ細胞で優先的に発現するRyR1の活性化に依存することが示されたが、JP-DKOプルキンエ細胞では、SKチャネル阻害薬である[[apamin]]、およびRyR1を阻害するリアノジンもしくは[[dantrolene]]に感受性のあるsAHPが欠損している。さらに、登上線維刺激ではNMDA型グルタミン酸受容体が活性化されず、RyR1を活性化するカルシウム流入はP/Q型カルシウムチャネルを介すると考えられることから、JP-DKOプルキンエ細胞では、P/Q型カルシウムチャネル－RyR1－SHチャネルの機能的共役が阻害されていることが示唆された(図2)。さらに野生型マウスの小脳[[スライス標本]]においても、apamin投与により小脳LTDのLTP化が見られることから、JP-DKO小脳におけるLTDのLTP化の少なくとも一つの原因として、P/Q型カルシウムチャネル－RyR1－SHチャネル間の機能的共役の阻害によるsAHPの欠損が示唆された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17347645&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17904530&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳におけるRyRの機能については、RyR1やRyR2の遺伝子欠損マウスが、それぞれ出生致死&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7515481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、胎生致死&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9628868&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;を示すこと、さらに多くの神経細胞で複数のRyRサブタイプの発現が重複して見られることから、RyR遺伝子欠損動物を用いたアプローチでは解明が困難であった。しかし、JP-DKOマウスを用いた解析により、JP自身のチャネル間の機能的共役に関する機能的役割が明らかになっただけでなく、脳におけるRyRの機能についても知見が得られたことは特筆に値する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
*[[カルシウム]] &lt;br /&gt;
*[[カルシウムチャネル]] &lt;br /&gt;
*[[リアノジン受容体]] &lt;br /&gt;
*[[IP3受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：柿澤昌　担当編集委員：林康紀）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%B3&amp;diff=19509</id>
		<title>ジャンクトフィリン</title>
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		<updated>2013-04-06T10:38:33Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：Junctophilin　英語略名：JP &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　神経・筋などの興奮性細胞においては、細胞表層膜と小胞体膜とが近接した結合膜構造が存在する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1426638&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。神経細胞では subsurface cisternと呼ばれるこの構造は、骨格筋細胞ではtriad junctionと呼ばれ、骨格筋における興奮収縮連関との関連に着目した研究が進められている。骨格筋興奮収縮連関においては、細胞表層膜上の電位依存性カルシウムチャネルであるジヒドロピリジン受容体(L型カルシウムチャネル)と、小胞体膜上のカルシウム放出チャネルであるリアノジン受容体とが蛋白質間相互作用を介して共役することで、脱分極刺激による小胞体からのカルシウム放出が引き起こされ、筋収縮が起こる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16702757&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。異なる二つの膜系に存在するチャネル分子が相互作用により共役するためには、上述の結合膜構造が形成され機能的なマイクロドメインが形成される必要があると考えられる。ジャンクトフィリン (junctophilin; JP) は、興奮性細胞における結合膜構造形成に必要な分子として単離された分子量72-90kDa程度のタンパク質である&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10949023&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。最初に発見された、骨格筋で特異的に発現する1型ジャンクトフィリン(JP-1)に加え、相同クローニングにより２型～４型ジャンクトフィリン (JP-2～JP-4) が発見され、現在までに４種類のサブタイプが同定されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14559359&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。脳においては、JP-3およびJP-4が多くの神経細胞に重複して発現分布しており、それぞれ単独のノックアウトマウスでは際立った異常は認められないが、JP-3とJP-4の二重欠損マウスでは、個体、シナプス、神経細胞レベルでの機能阻害が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref5&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18607668&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 構造  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンは、分子量72-90kDa程度のタンパク質である。膜貫通セグメントはカルボキシル末端に１箇所のみ存在し、アミノ末端にはシグナル配列が存在しない。一方、アミノ末端側には14アミノ酸よりなるMORNモチーフと命名された繰り返し配列が8回現れる(図1)。cRNAを注入した両生類初期胚の細胞ではJP-1の発現が細胞表層膜直下に抗体染色法により観察されるが、部分欠損体の発現実験により、このJP-1の細胞表層膜との結合にはMORNモチーフが必要であることが示されている。したがって、MORNモチーフを介して細胞表層膜と結合する一方で、カルボキシル末端側の膜貫通セグメントにおいて小胞体膜を貫通することで、ジャンクトフィリンは両膜を架橋し、結合膜構造の形成に寄与すると考えられている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=350px heights=200px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:JP34ハイドロパシー指標.jpg|&#039;&#039;&#039;図1．ウサギ1型ジャンクトフィリン(JP-1)のハイドロパシー指標&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;横軸に記されたアミノ酸番号が最も大きいカルボキシル末端側に疎水性が高い推定膜貫通領域(TM)が存在する。また、アミノ酸番号が小さいアミノ末端側には、MORNモチーフと命名された繰り返し配列が8回現れる(MORN motif)。この部分が欠損したcRNAを注入した両生類初期胚の細胞では、野生型では細胞表層膜直下に局在するJP-1が細胞質内に拡散するため、この領域がJP-1と細胞表層膜との結合に必要であると考えられる(PM binding)。&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== サブタイプ  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　現在まで、JP-1~JP-4まで、４種類のサブタイプが同定されている。マウスでは、アミノ酸数は、JP-1が660、JP-2が696、JP-3が744、JP-4が628であり&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;、サブタイプ間の相同性は約40%程度と見積もられている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。ウェスタンブロットから推測される分子量は72~95kDaであり、ジャンクトフィリン分子全体的に、アミノ酸数から推測される分子量よりも大きくなる傾向があるが、その原因は解明されていない&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;。MORN配列、およびカルボキシル末端側の膜貫通領域は、サブタイプ間の相同性がそれぞれ80%、50%と、相対的に高くなっている領域である。しかし、カルボキシル末端側にある膜貫通領域を除けば、MORN配列を含め、相同性の高い部分はアミノ酸番号400番台前半までの部分に集中しており&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;、C末側の膜貫通領域直前の約250個のアミノ酸配列の相同性は、約6%程度と相対的に低くなっている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。マウスジャンクトフィリンの各サブタイプにおけるアミノ酸配列の具体的な相違については、Nishi et al. 2003&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;を参照されたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 発現分布  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンは興奮性細胞において、各サブタイプの発現が見られる。JP-1は骨格筋特異的に発現が見られる。JP-2は心臓と骨格筋で発現レベルが特に高いほか、消化管や気管の平滑筋でも発現が確認され、筋細胞全般に分布すると推測される&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。一方、JP-3、JP-4の発現は脳に限局的であり、両者の発現部位には重複性が見られるが&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;、このことは、後述のノックアウトマウアスの表現型において、JP-3、JP-4それぞれの単独ノックアウトマウスでは顕著な異常が現れないことと互いに矛盾しない。脳内におけるJP-3、JP-4の発現レベルには部位による違いが見られ、海馬のCA1～CA3領域や歯状回、小脳顆粒層などでは、JP-3、JP-4ともに高レベルの発現が見られる。 尚、JP-3、JP-4の脳内分布に関する詳細については、Nishi et al. (2003)&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;を参考にされたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 機能  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンの機能はノックアウトマウスの表現型を元に推測されている。そこで、各サブタイプのノックアウトマウス(ただし、JP-3とJP-4については、両者の二重欠損マウスについても)の表現型を記す。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== JP-1欠損マウス ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　母乳を吸うことが出来ず、出生24時間以内に死亡する新生致死性を示す。JP-1欠損骨格筋では、電子顕微鏡観察により、結合膜構造 (triad junction) の形成不全が見とめられる。また張力測定では、JP-1欠損骨格筋はほぼ正常な最大張力を示すが、刺激頻度と発生張力とのプロットが正常なものより高頻度側にシフトしている。したがって、結合膜構造の形成不全により、L型カルシウムチャネルとRyR1との機能的カップリングに不備が生じて、興奮収縮連関の効率が低下しているものと考えられる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11535622&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== JP-2欠損マウス ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　受精後9.5日には心臓拍動の減弱が確認され、その翌日頃には心停止に至る、胎生致死が見とめられる。JP-2欠損心筋細胞では、細胞表層膜と筋小胞体膜が近接した結合膜構造であるperipheral couplingの形成が極端に減少しており、このことに由来すると推測される心筋細胞内カルシウム濃度の一過的上昇(カルシウムトランジェント)の異常により、心不全となる&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== JP-3欠損マウス、JP-4欠損マウス ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　JP-3欠損マウスでは、運動協調能の軽微な異常が見られるものの&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11906164&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、両サブタイプの単独欠損マウスでは、顕著な異常は認められない。上述の両サブタイプの発現重複性と併せて考えると、両サブタイプ間の機能補完作用が示唆される。 　両サブタイプを同時に欠損するJP-3&amp;amp;amp;4二重欠損マウス(JP3&amp;amp;amp;4 double-knockout mouse; 以下JP-DKOマウス)は、固型飼料を用いた通常飼育条件下では、離乳時期に死亡する。しかし、ペースト状の練り餌で飼育すると、この致死性がほぼ完全に回避される。また尻尾を持ち上げた際、野生型マウスでは下肢が開くのに対し、JP-DKOマウスは下肢を結ぶしぐさ、いわゆるfoot-clasping reflex と呼ばれる応答が出現する。この異常応答は、ハンチントン舞踏病モデルマウスにも観察される異常であるが、ヒトの遺伝性疾患であるハンチントン舞踏病類似疾患(HDL2)の原因として、JP3遺伝子へのtriplet repeatの伸長・挿入変異が見られることが報告されている。 　JP-3、JP-4の発現分布から推測されるとおり、JP-DKOマウスにおける海馬および小脳に関連した機能異常が、現在までに報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref5&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 海馬長期増強と記憶学習の異常 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　JP-DKOマウスは、Y迷路テスト、受動回避テストにおいて記憶学習の低下が見られる。これらに対応して、海馬CA3-CA1シナプスにおける長期増強(LTP)に顕著な異常が見られた。またシナプス電位応答において興奮性シナプス後電位に続いて現れる後過分極 (afterhyperpolarization; AHP)が、JP-DKO海馬CA1錐体細胞では欠落している。このAHPは小コンダクタンスカルシウム依存性カリウムチャネル(small-conductance Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;-dependent K&amp;lt;sup&amp;gt;+&amp;lt;/sup&amp;gt; channel; SK チャネル)を介するが、薬理学的な解析により、海馬CA1錐体細胞ではSKチャネルの活性化にはNMDA型グルタミン酸受容体とRyRの活性化が必要であることが示された。したがって、JP-DKO海馬CA1錐体細胞では、NMDA型グルタミン酸受容体－RyR－SKチャネル間の機能的共役が阻害されていることが推測される(図2)。さらに、JP-DKO海馬では、海馬LTPへの関与が示されているカルシウム-カルモジュリン依存性キナーゼII (CaMKII)のリン酸化に亢進が見られるが、並行して、CaMKIIの基質であるGluR1のリン酸化レベルの亢進も見られることから、JP-DKOマウス海馬におけるCaMKIIの活性化異常が示唆される&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16809425&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 小脳機能の異常 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　JP-DKOでは、回転棒テストおよび小脳依存性の瞬膜反射条件付け学習において、明確な阻害が見られる。また、小脳運動学習の基盤とされる平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおける長期抑圧(long-term depression; 小脳LTD)に関して、野生型において小脳LTDを誘導する刺激(登上線維刺激とプルキンエ細胞の脱分極との組み合わせ刺激)により、JP-DKO小脳スライスではLTPが誘導される(小脳LTDのLTP化)。登上線維刺激によりプルキンエ細胞ではcomplex spikeと言う複雑な脱分極性の電位応答が見られるが、この電位応答の脱分極相の後に続く遅い過分極応答(slow afterhyperpolarization; sAHP)が、JP-DKOプルキンエ細胞では欠損している。引き続き薬理学的な解析により、sAHPはSKチャネルを介し、プルキンエ細胞で優先的に発現するRyR1の活性化に依存することが示されたが、JP-DKOプルキンエ細胞では、SKチャネル阻害薬であるapamin、およびRyR1を阻害するリアノジンもしくはdantroleneに感受性のあるsAHPが欠損している。さらに、登上線維刺激ではNMDA型グルタミン酸受容体が活性化されず、RyR1を活性化するカルシウム流入はP/Q型カルシウムチャネルを介すると考えられることから、JP-DKOプルキンエ細胞では、P/Q型カルシウムチャネル－RyR1－SHチャネルの機能的共役が阻害されていることが示唆された(図2)。さらに野生型マウスの小脳スライス標本においても、apamin投与により小脳LTDのLTP化が見られることから、JP-DKO小脳におけるLTDのLTP化の少なくとも一つの原因として、P/Q型カルシウムチャネル－RyR1－SHチャネル間の機能的共役の阻害によるsAHPの欠損が示唆された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17347645&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17904530&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=350px heights=200px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:JP34シグナル.jpg|&#039;&#039;&#039;図2．中枢神経細胞における細胞表層膜/小胞体膜イオンチャネル間の共役とジャンクトフィリン&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;海馬CA1錐体細胞では細胞表層膜(PM)上のNMDA型グルタミン酸受容体(NMDAR)、小脳プルキンエ細胞ではP/Q型電位依存性カルシウムチャネル(P/Q Ch)を介して細胞外から流入したカルシウム(Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;)は、小胞体膜(ER)上に存在するリアノジン受容体(RyRs)を活性化する(①)。さらに小胞体から放出されたCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;は、細胞表層膜に存在する小コンダクタンスCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;依存性カリウムチャネル(SK Ch)を活性化し(②)、正電荷を持つカリウムイオン(K&amp;lt;sup&amp;gt;+&amp;lt;/sup&amp;gt;)が細胞外に流出することで、膜電位変化における後過分極が生じる。野生型の海馬CA1錐体細胞や小脳プルキンエ細胞では、脱分極性の電位変化に引き続き、RyRsの阻害薬であるリアノジン(Rya)やSK Chの阻害薬であるapamin(Apa)に感受性を持つ後過分極が見られるが、脳型ジャンクトフィリン(JP3/4)二重欠損マウスでは、この様な細胞表層膜/小胞体膜のイオンチャネル間の機能的共役が阻害されるために、Rya/Apa感受性を有する後過分極が阻害されると考えられる。&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳におけるRyRの機能については、RyR1やRyR2の遺伝子欠損マウスが、それぞれ出生致死&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7515481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、胎生致死&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9628868&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;を示すこと、さらに多くの神経細胞で複数のRyRサブタイプの発現が重複して見られることから、RyR遺伝子欠損動物を用いたアプローチでは解明が困難であった。しかし、JP-DKOマウスを用いた解析により、JP自身のチャネル間の機能的共役に関する機能的役割が明らかになっただけでなく、脳におけるRyRの機能についても知見が得られたことは特筆に値する。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[カルシウム]] &lt;br /&gt;
*[[リアノジン受容体]] &lt;br /&gt;
*[[IP3受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; （執筆者：柿澤昌　担当編集委員：林康紀）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%B3&amp;diff=19508</id>
		<title>ジャンクトフィリン</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%B3&amp;diff=19508"/>
		<updated>2013-04-06T10:36:58Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：Junctophilin　英語略名：JP &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　神経・筋などの興奮性細胞においては、細胞表層膜と小胞体膜とが近接した結合膜構造が存在する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1426638&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。神経細胞では subsurface cisternと呼ばれるこの構造は、骨格筋細胞ではtriad junctionと呼ばれ、骨格筋における興奮収縮連関との関連に着目した研究が進められている。骨格筋興奮収縮連関においては、細胞表層膜上の電位依存性カルシウムチャネルであるジヒドロピリジン受容体(L型カルシウムチャネル)と、小胞体膜上のカルシウム放出チャネルであるリアノジン受容体とが蛋白質間相互作用を介して共役することで、脱分極刺激による小胞体からのカルシウム放出が引き起こされ、筋収縮が起こる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16702757&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。異なる二つの膜系に存在するチャネル分子が相互作用により共役するためには、上述の結合膜構造が形成され機能的なマイクロドメインが形成される必要があると考えられる。ジャンクトフィリン (junctophilin; JP) は、興奮性細胞における結合膜構造形成に必要な分子として単離された分子量72-90kDa程度のタンパク質である&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10949023&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。最初に発見された、骨格筋で特異的に発現する1型ジャンクトフィリン(JP-1)に加え、相同クローニングにより２型～４型ジャンクトフィリン (JP-2～JP-4) が発見され、現在までに４種類のサブタイプが同定されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14559359&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。脳においては、JP-3およびJP-4が多くの神経細胞に重複して発現分布しており、それぞれ単独のノックアウトマウスでは際立った異常は認められないが、JP-3とJP-4の二重欠損マウスでは、個体、シナプス、神経細胞レベルでの機能阻害が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref5&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18607668&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 構造  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンは、分子量72-90kDa程度のタンパク質である。膜貫通セグメントはカルボキシル末端に１箇所のみ存在し、アミノ末端にはシグナル配列が存在しない。一方、アミノ末端側には14アミノ酸よりなるMORNモチーフと命名された繰り返し配列が８回現れる(図1)。cRNAを注入した両生類初期胚の細胞ではJP-1の発現が細胞表層膜直下に抗体染色法により観察されるが、部分欠損体の発現実験により、このJP-1の細胞表層膜との結合にはMORNモチーフが必要であることが示されている。したがって、MORNモチーフを介して細胞表層膜と結合する一方で、カルボキシル末端側の膜貫通セグメントにおいて小胞体膜を貫通することで、ジャンクトフィリンは両膜を架橋し、結合膜構造の形成に寄与すると考えられている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=350px heights=200px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:JP34ハイドロパシー指標.jpg|&#039;&#039;&#039;図1．ウサギ1型ジャンクトフィリン(JP-1)のハイドロパシー指標&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;横軸に記されたアミノ酸番号が最も大きいカルボキシル末端側に疎水性が高い推定膜貫通領域(TM)が存在する。また、アミノ酸番号が小さいアミノ末端側には、MORNモチーフと命名された繰り返し配列が8回現れる(MORN motif)。この部分が欠損したcRNAを注入した両生類初期胚の細胞では、野生型では細胞表層膜直下に局在するJP-1が細胞質内に拡散するため、この領域がJP-1と細胞表層膜との結合に必要であると考えられる(PM binding)。&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== サブタイプ  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　現在まで、JP-1~JP-4まで、４種類のサブタイプが同定されている。マウスでは、アミノ酸数は、JP-1が660、JP-2が696、JP-3が744、JP-4が628であり&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;、サブタイプ間の相同性は約40%程度と見積もられている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。ウェスタンブロットから推測される分子量は72~95kDaであり、ジャンクトフィリン分子全体的に、アミノ酸数から推測される分子量よりも大きくなる傾向があるが、その原因は解明されていない&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;。MORN配列、およびカルボキシル末端側の膜貫通領域は、サブタイプ間の相同性がそれぞれ80%、50%と、相対的に高くなっている領域である。しかし、カルボキシル末端側にある膜貫通領域を除けば、MORN配列を含め、相同性の高い部分はアミノ酸番号400番台前半までの部分に集中しており&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;、C末側の膜貫通領域直前の約250個のアミノ酸配列の相同性は、約6%程度と相対的に低くなっている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。マウスジャンクトフィリンの各サブタイプにおけるアミノ酸配列の具体的な相違については、Nishi et al. 2003&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;を参照されたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 発現分布  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンは興奮性細胞において、各サブタイプの発現が見られる。JP-1は骨格筋特異的に発現が見られる。JP-2は心臓と骨格筋で発現レベルが特に高いほか、消化管や気管の平滑筋でも発現が確認され、筋細胞全般に分布すると推測される&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。一方、JP-3、JP-4の発現は脳に限局的であり、両者の発現部位には重複性が見られるが&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;、このことは、後述のノックアウトマウアスの表現型において、JP-3、JP-4それぞれの単独ノックアウトマウスでは顕著な異常が現れないことと互いに矛盾しない。脳内におけるJP-3、JP-4の発現レベルには部位による違いが見られ、海馬のCA1～CA3領域や歯状回、小脳顆粒層などでは、JP-3、JP-4ともに高レベルの発現が見られる。 尚、JP-3、JP-4の脳内分布に関する詳細については、Nishi et al. (2003)&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;を参考にされたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 機能  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンの機能はノックアウトマウスの表現型を元に推測されている。そこで、各サブタイプのノックアウトマウス(ただし、JP-3とJP-4については、両者の二重欠損マウスについても)の表現型を記す。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== JP-1欠損マウス ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　母乳を吸うことが出来ず、出生24時間以内に死亡する新生致死性を示す。JP-1欠損骨格筋では、電子顕微鏡観察により、結合膜構造 (triad junction) の形成不全が見とめられる。また張力測定では、JP-1欠損骨格筋はほぼ正常な最大張力を示すが、刺激頻度と発生張力とのプロットが正常なものより高頻度側にシフトしている。したがって、結合膜構造の形成不全により、L型カルシウムチャネルとRyR1との機能的カップリングに不備が生じて、興奮収縮連関の効率が低下しているものと考えられる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11535622&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== JP-2欠損マウス ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　受精後9.5日には心臓拍動の減弱が確認され、その翌日頃には心停止に至る、胎生致死が見とめられる。JP-2欠損心筋細胞では、細胞表層膜と筋小胞体膜が近接した結合膜構造であるperipheral couplingの形成が極端に減少しており、このことに由来すると推測される心筋細胞内カルシウム濃度の一過的上昇(カルシウムトランジェント)の異常により、心不全となる&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== JP-3欠損マウス、JP-4欠損マウス ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　JP-3欠損マウスでは、運動協調能の軽微な異常が見られるものの&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11906164&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、両サブタイプの単独欠損マウスでは、顕著な異常は認められない。上述の両サブタイプの発現重複性と併せて考えると、両サブタイプ間の機能補完作用が示唆される。 　両サブタイプを同時に欠損するJP-3&amp;amp;amp;4二重欠損マウス(JP3&amp;amp;amp;4 double-knockout mouse; 以下JP-DKOマウス)は、固型飼料を用いた通常飼育条件下では、離乳時期に死亡する。しかし、ペースト状の練り餌で飼育すると、この致死性がほぼ完全に回避される。また尻尾を持ち上げた際、野生型マウスでは下肢が開くのに対し、JP-DKOマウスは下肢を結ぶしぐさ、いわゆるfoot-clasping reflex と呼ばれる応答が出現する。この異常応答は、ハンチントン舞踏病モデルマウスにも観察される異常であるが、ヒトの遺伝性疾患であるハンチントン舞踏病類似疾患(HDL2)の原因として、JP3遺伝子へのtriplet repeatの伸長・挿入変異が見られることが報告されている。 　JP-3、JP-4の発現分布から推測されるとおり、JP-DKOマウスにおける海馬および小脳に関連した機能異常が、現在までに報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref5&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 海馬長期増強と記憶学習の異常 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　JP-DKOマウスは、Y迷路テスト、受動回避テストにおいて記憶学習の低下が見られる。これらに対応して、海馬CA3-CA1シナプスにおける長期増強(LTP)に顕著な異常が見られた。またシナプス電位応答において興奮性シナプス後電位に続いて現れる後過分極 (afterhyperpolarization; AHP)が、JP-DKO海馬CA1錐体細胞では欠落している。このAHPは小コンダクタンスカルシウム依存性カリウムチャネル(small-conductance Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;-dependent K&amp;lt;sup&amp;gt;+&amp;lt;/sup&amp;gt; channel; SK チャネル)を介するが、薬理学的な解析により、海馬CA1錐体細胞ではSKチャネルの活性化にはNMDA型グルタミン酸受容体とRyRの活性化が必要であることが示された。したがって、JP-DKO海馬CA1錐体細胞では、NMDA型グルタミン酸受容体－RyR－SKチャネル間の機能的共役が阻害されていることが推測される(図2)。さらに、JP-DKO海馬では、海馬LTPへの関与が示されているカルシウム-カルモジュリン依存性キナーゼII (CaMKII)のリン酸化に亢進が見られるが、並行して、CaMKIIの基質であるGluR1のリン酸化レベルの亢進も見られることから、JP-DKOマウス海馬におけるCaMKIIの活性化異常が示唆される&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16809425&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 小脳機能の異常 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　JP-DKOでは、回転棒テストおよび小脳依存性の瞬膜反射条件付け学習において、明確な阻害が見られる。また、小脳運動学習の基盤とされる平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおける長期抑圧(long-term depression; 小脳LTD)に関して、野生型において小脳LTDを誘導する刺激(登上線維刺激とプルキンエ細胞の脱分極との組み合わせ刺激)により、JP-DKO小脳スライスではLTPが誘導される(小脳LTDのLTP化)。登上線維刺激によりプルキンエ細胞ではcomplex spikeと言う複雑な脱分極性の電位応答が見られるが、この電位応答の脱分極相の後に続く遅い過分極応答(slow afterhyperpolarization; sAHP)が、JP-DKOプルキンエ細胞では欠損している。引き続き薬理学的な解析により、sAHPはSKチャネルを介し、プルキンエ細胞で優先的に発現するRyR1の活性化に依存することが示されたが、JP-DKOプルキンエ細胞では、SKチャネル阻害薬であるapamin、およびRyR1を阻害するリアノジンもしくはdantroleneに感受性のあるsAHPが欠損している。さらに、登上線維刺激ではNMDA型グルタミン酸受容体が活性化されず、RyR1を活性化するカルシウム流入はP/Q型カルシウムチャネルを介すると考えられることから、JP-DKOプルキンエ細胞では、P/Q型カルシウムチャネル－RyR1－SHチャネルの機能的共役が阻害されていることが示唆された(図2)。さらに野生型マウスの小脳スライス標本においても、apamin投与により小脳LTDのLTP化が見られることから、JP-DKO小脳におけるLTDのLTP化の少なくとも一つの原因として、P/Q型カルシウムチャネル－RyR1－SHチャネル間の機能的共役の阻害によるsAHPの欠損が示唆された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17347645&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17904530&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=350px heights=200px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:JP34シグナル.jpg|&#039;&#039;&#039;図2．中枢神経細胞における細胞表層膜/小胞体膜イオンチャネル間の共役とジャンクトフィリン&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;海馬CA1錐体細胞では細胞表層膜(PM)上のNMDA型グルタミン酸受容体(NMDAR)、小脳プルキンエ細胞ではP/Q型電位依存性カルシウムチャネル(P/Q Ch)を介して細胞外から流入したカルシウム(Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;)は、小胞体膜(ER)上に存在するリアノジン受容体(RyRs)を活性化する(①)。さらに小胞体から放出されたCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;は、細胞表層膜に存在する小コンダクタンスCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;依存性カリウムチャネル(SK Ch)を活性化し(②)、正電荷を持つカリウムイオン(K&amp;lt;sup&amp;gt;+&amp;lt;/sup&amp;gt;)が細胞外に流出することで、膜電位変化における後過分極が生じる。野生型の海馬CA1錐体細胞や小脳プルキンエ細胞では、脱分極性の電位変化に引き続き、RyRsの阻害薬であるリアノジン(Rya)やSK Chの阻害薬であるapamin(Apa)に感受性を持つ後過分極が見られるが、脳型ジャンクトフィリン(JP3/4)二重欠損マウスでは、この様な細胞表層膜/小胞体膜のイオンチャネル間の機能的共役が阻害されるために、Rya/Apa感受性を有する後過分極が阻害されると考えられる。&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳におけるRyRの機能については、RyR1やRyR2の遺伝子欠損マウスが、それぞれ出生致死&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7515481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、胎生致死&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9628868&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;を示すこと、さらに多くの神経細胞で複数のRyRサブタイプの発現が重複して見られることから、RyR遺伝子欠損動物を用いたアプローチでは解明が困難であった。しかし、JP-DKOマウスを用いた解析により、JP自身のチャネル間の機能的共役に関する機能的役割が明らかになっただけでなく、脳におけるRyRの機能についても知見が得られたことは特筆に値する。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[カルシウム]] &lt;br /&gt;
*[[リアノジン受容体]] &lt;br /&gt;
*[[IP3受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; （執筆者：柿澤昌　担当編集委員：林康紀）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%B3&amp;diff=19507</id>
		<title>ジャンクトフィリン</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%B3&amp;diff=19507"/>
		<updated>2013-04-06T10:10:07Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：Junctophilin　英語略名：JP &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　神経・筋などの興奮性細胞においては、細胞表層膜と小胞体膜とが近接した結合膜構造が存在する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1426638&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。神経細胞では subsurface cisternと呼ばれるこの構造は、骨格筋細胞ではtriad junctionと呼ばれ、骨格筋における興奮収縮連関との関連に着目した研究が進められている。骨格筋興奮収縮連関においては、細胞膜上の電位依存性カルシウムチャネルであるジヒドロピリジン受容体(L型カルシウムチャネル)と、小胞体膜上のカルシウム放出チャネルであるリアノジン受容体とが蛋白質間相互作用を介して共役することで、脱分極刺激による小胞体からのカルシウム放出が引き起こされ、筋収縮が起こる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16702757&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。異なる二つの膜系に存在するチャネル分子が相互作用により共役するためには、上述の結合膜構造が形成され機能的なマイクロドメインが形成される必要があると考えられる。ジャンクトフィリン (junctophilin; JP) は、骨格筋におけるtriad junction形成に必要な分子として単離された分子量72-90kDa程度のタンパク質である&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10949023&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。最初に発見された、骨格筋で特異的に発現する1型ジャンクトフィリン(JP-1)に加え、相同クローニングにより２型～４型ジャンクトフィリン (JP-2～JP-4) が発見され、現在までに４種類のサブタイプが同定されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14559359&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。脳においては、JP-3およびJP-4が多くの神経細胞に重複して発現分布しており、それぞれ単独のノックアウトマウスでは際立った異常は認められないが、JP-3とJP-4の二重欠損マウスでは、個体、シナプス、神経細胞レベルでの機能阻害が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref5&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18607668&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 構造  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンは、分子量72-90kDa程度のタンパク質である。膜貫通セグメントはカルボキシル末端に１箇所のみ存在し、アミノ末端にはシグナル配列が存在しない。一方、アミノ末端側には14アミノ酸よりなるMORNモチーフと命名された繰り返し配列が８回現れる(図1)。cRNAを注入した両生類初期胚の細胞では、JP-1の発現が細胞表層膜直下に抗体染色法により観察されるが、部分欠損体の発現実験により、このJP-1の細胞表層膜との結合にはMORNモチーフが必要であることが示されている。したがって、MORNモチーフを介して細胞表層膜と結合する一方で、カルボキシル末端側の膜貫通セグメントにおいて小胞体膜を貫通することで、ジャンクトフィリンは両膜を架橋し、結合膜構造の形成に寄与すると考えられている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=350px heights=200px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:JP34ハイドロパシー指標.jpg|&#039;&#039;&#039;図1．ウサギ1型ジャンクトフィリン(JP-1)のハイドロパシー指標&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;横軸に記されたアミノ酸番号が最も大きいカルボキシル末端側に疎水性が高い推定膜貫通領域(TM)が存在する。また、アミノ酸番号が小さいアミノ末端側には、MORNモチーフと命名された繰り返し配列が8回現れる(MORN motif)。この部分が欠損したcRNAを注入した両生類初期胚の細胞では、野生型では細胞表層膜直下に局在するJP-1が細胞質内に拡散するため、この領域がJP-1と細胞表層膜との結合に必要であると考えられる(PM binding)。&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== サブタイプ  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　現在まで、JP-1~JP-4まで、４種類のサブタイプが同定されている。マウスでは、アミノ酸数は、JP-1が660、JP-2が696、JP-3が744、JP-4が628であり&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;、サブタイプ間の相同性は約40%程度と見積もられている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。ウェスタンブロットから推測される分子量は72~95kDaであり、ジャンクトフィリン分子全体的に、アミノ酸数から推測される分子量よりも大きくなる傾向があるが、その原因は解明されていない&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;。MORN配列、およびカルボキシル末端側の膜貫通領域は、サブタイプ間の相同性がそれぞれ80%、50%と、相対的に高くなっている領域である。しかし、カルボキシル末端側にある膜貫通領域を除けば、MORN配列を含め、相同性の高い部分はアミノ酸番号400番台前半までの部分に集中しており&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;、C末側の膜貫通領域直前の約250個のアミノ酸配列の相同性は、約6%程度と相対的に低くなっている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。マウスジャンクトフィリンの各サブタイプにおけるアミノ酸配列の具体的な相違については、Nishi et al. 2003&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;を参照されたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 発現分布  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンは興奮性細胞において、各サブタイプの発現が見られる。JP-1は骨格筋特異的に発現が見られる。JP-2は心臓と骨格筋で発現レベルが特に高いほか、消化管や気管の平滑筋でも発現が確認され、筋細胞全般に分布すると推測される&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。一方、JP-3、JP-4の発現は脳に限局的であり、両者の発現部位には重複性が見られるが、このことは、後述のノックアウトマウアスの表現型において、JP-3、JP-4それぞれの単独ノックアウトマウスでは顕著な異常が現れないことと互いに矛盾しない。脳内におけるJP-3、JP-4の発現レベルには部位による違いが見られ、海馬のCA1～CA3領域や歯状回、小脳顆粒層などでは、JP-3、JP-4ともに高レベルの発現が見られる。 尚、JP-3、JP-4の脳内分布に関する詳細については、Nishi et al. (2003)&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;を参考にされたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 機能  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンの機能はノックアウトマウスの表現型を元に推測されている。そこで、各サブタイプのノックアウトマウス(ただし、JP-3とJP-4については、両者の二重欠損マウスについても)の表現型を記す。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== JP-1欠損マウス ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　母乳を吸うことが出来ず、出生24時間以内に死亡する新生致死性を示す。JP-1欠損骨格筋では、電子顕微鏡観察により、結合膜構造 (triad junction) の形成不全が見とめられる。また張力測定では、JP-1欠損骨格筋はほぼ正常な最大張力を示すが、刺激頻度と発生張力とのプロットが正常なものより下降している。したがって、結合膜構造の形成不全により、L型カルシウムチャネルとRyR1との機能的カップリングに不備が生じて、興奮収縮連関の効率が低下しているものと考えられる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11535622&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== JP-2欠損マウス ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　受精後9.5日には心臓拍動の減弱が確認され、その翌日頃には心停止に至る、胎生致死が見とめられる。JP-2欠損心筋細胞では、細胞表層膜と筋小胞体膜が近接した結合膜構造であるperipheral couplingの形成が極端に減少しており、このことに由来すると推測される心筋細胞内カルシウム濃度の一過的上昇(カルシウムトランジェント)の異常により、心不全となる&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== JP-3欠損マウス、JP-4欠損マウス ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　JP-3欠損マウスでは、運動協調能の軽微な異常が見られるものの&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11906164&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、両サブタイプの単独欠損マウスでは、顕著な異常は認められない。上述の両サブタイプの発現重複性と併せて考えると、両サブタイプ間の機能補完作用が示唆される。 　両サブタイプを同時に欠損するJP-3&amp;amp;amp;4二重欠損マウス(JP3&amp;amp;amp;4 double-knockout mouse; 以下JP-DKOマウス)は、固型飼料を用いた通常飼育条件下では、離乳時期に死亡する。しかし、ペースト状の練り餌で飼育すると、この致死性がほぼ完全に回避される。また尻尾を持ち上げた際、野生型マウスでは下肢が開くのに対し、JP-DKOマウスは下肢を結ぶしぐさ、いわゆるfoot-clasping reflex と呼ばれる応答が出現する。この異常応答は、ハンチントン舞踏病モデルマウスにも観察される異常であるが、ヒトの遺伝性疾患であるハンチントン舞踏病類似疾患(HDL2)の原因として、JP3遺伝子へのtriplet repeatの伸長・挿入変異が見られることが報告されている。 　JP-3、JP-4の発現分布から推測されるとおり、JP-DKOマウスにおける海馬および小脳に関連した機能異常が、現在までに報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref5&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 海馬長期増強と記憶学習の異常 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　JP-DKOマウスは、Y迷路テスト、受動回避テストにおいて記憶学習の低下が見られる。これらに対応して、海馬CA3-CA1シナプスにおける長期増強(LTP)に顕著な異常が見られた。またシナプス電位応答において興奮性シナプス後電位に続いて現れる後過分極 (afterhyperpolarization; AHP)が、JP-DKO海馬CA1錐体細胞では欠落している。このAHPは小コンダクタンスカルシウム依存性カリウムチャネル(small-conductance Ca2+-dependent K+ channel; SK チャネル)を介するが、薬理学的な解析により、海馬CA1錐体細胞ではSKチャネルの活性化にはNMDA型グルタミン酸受容体とRyRの活性化が必要であることが示された。したがって、JP-DKO海馬CA1錐体細胞では、NMDA型グルタミン酸受容体－RyR－SKチャネル間の機能的共役が阻害されていることが推測される(図2)。さらに、JP-DKO海馬では、海馬LTPへの関与が示されているカルシウム-カルモジュリン依存性キナーゼII (CaMKII)のリン酸化に亢進が見られるが、並行して、CaMKIIの基質であるGluR1のリン酸化レベルの亢進も見られることから、JP-DKOマウス海馬におけるCaMKIIの活性化異常が示唆される&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16809425&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 小脳機能の異常 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　JP-DKOでは、回転棒テストおよび小脳依存性の瞬膜反射条件付け学習において、明確な阻害が見られる。また、小脳運動学習の基盤とされる平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおける長期抑圧(long-term depression; 小脳LTD)において、野生型において小脳LTDを誘導する刺激(登上線維刺激とプルキンエ細胞の脱分極との組み合わせ刺激)により、JP-DKO小脳スライスではLTPが誘導される(小脳LTDのLTP化)。登上線維刺激によりプルキンエ細胞ではcomplex spikeと言う脱分極性の電位応答が見られるが、この電位応答の脱分極相の後に続く遅い過分極応答(slow afterhyperpolarization; sAHP)が、JP-DKOプルキンエ細胞では欠損している。引き続き薬理学的な解析により、sAHPはSKチャネルを介し、プルキンエ細胞で優先的に発現するRyR1の活性化に依存することが示されたが、JP-DKOプルキンエ細胞では、SKチャネル阻害薬であるapamin、およびRyR1を阻害するリアノジンもしくはdantroleneに感受性のあるsAHPが欠損している。さらに、登上線維刺激ではNMDA型グルタミン酸受容体が活性化されないため、RyR1を活性化するカルシウム流入はP/Q型カルシウムチャネルを介すると考えられることから、JP-DKOプルキンエ細胞では、P/Q型カルシウムチャネル－RyR1－SHチャネルの機能的共役が阻害されていることが示唆された(図2)。さらに野生型マウスの小脳スライス標本においても、apamin投与により小脳LTDのLTP化が見られることから、JP-DKO小脳におけるLTDのLTP化の少なくとも一つの原因として、P/Q型カルシウムチャネル－RyR1－SHチャネル間の機能的共役の阻害によるsAHPの欠損が示唆された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17347645&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17904530&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=350px heights=200px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:JP34シグナル.jpg|&#039;&#039;&#039;図2．中枢神経細胞における細胞表層膜/小胞体膜イオンチャネル間の共役とジャンクトフィリン&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;海馬CA1錐体細胞では細胞表層膜(PM)上のNMDA型グルタミン酸受容体(NMDAR)、小脳プルキンエ細胞ではP/Q型電位依存性カルシウムチャネル(P/Q Ch)を介して細胞外から流入したカルシウム(Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;)は、小胞体膜(ER)上に存在するリアノジン受容体(RyRs)を活性化する(①)。さらに小胞体から放出されたCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;は、細胞表層膜に存在する小コンダクタンスCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;依存性カリウムチャネル(SK Ch)を活性化し(②)、正電荷を持つカリウムイオン(K&amp;lt;sup&amp;gt;+&amp;lt;/sup&amp;gt;)が細胞外に流出することで、膜電位変化における後過分極が生じる。野生型の海馬CA1錐体細胞や小脳プルキンエ細胞では、脱分極性の電位変化に引き続き、RyRsの阻害薬であるリアノジン(Rya)やSK Chの阻害薬であるapamin(Apa)に感受性を持つ後過分極が見られるが、脳型ジャンクトフィリン(JP3/4)二重欠損マウスでは、この様な細胞表層膜/小胞体膜のイオンチャネル間の機能的共役が阻害されるために、Rya/Apa感受性を有する後過分極が阻害されると考えられる。&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳におけるRyRの機能については、RyR1やRyR2の遺伝子欠損マウスが、それぞれ出生致死&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7515481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、胎生致死&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9628868&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;を示すこと、さらに多くの神経細胞で複数のRyRサブタイプの発現が重複して見られることから、RyR遺伝子欠損動物を用いたアプローチでは解明が困難であった。しかし、JP-DKOマウスを用いた解析により、JP自身のチャネル間の機能的共役に関する機能的役割が明らかになっただけでなく、脳におけるRyRの機能についても知見が得られたことは特筆に値する。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[カルシウム]] &lt;br /&gt;
*[[リアノジン受容体]] &lt;br /&gt;
*[[IP3受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; （執筆者：柿澤昌　担当編集委員：林康紀）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
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		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%B3&amp;diff=19506</id>
		<title>ジャンクトフィリン</title>
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		<updated>2013-04-06T10:03:55Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：Junctophilin　英語略名：JP &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　神経・筋などの興奮性細胞においては、細胞表層膜と小胞体膜とが近接した結合膜構造が存在する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1426638&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。神経細胞では subsurface cisternと呼ばれるこの構造は、骨格筋細胞ではtriad junctionと呼ばれ、骨格筋における興奮収縮連関との関連に着目した研究が進められている。骨格筋興奮収縮連関においては、細胞膜上の電位依存性カルシウムチャネルであるジヒドロピリジン受容体(L型カルシウムチャネル)と、小胞体膜上のカルシウム放出チャネルであるリアノジン受容体とが蛋白質間相互作用を介して共役することで、脱分極刺激による小胞体からのカルシウム放出が引き起こされ、筋収縮が起こる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16702757&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。異なる二つの膜系に存在するチャネル分子が相互作用により共役するためには、上述の結合膜構造が形成され機能的なマイクロドメインが形成される必要があると考えられる。ジャンクトフィリン (junctophilin; JP) は、骨格筋におけるtriad junction形成に必要な分子として単離された分子量72-90kDa程度のタンパク質である&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10949023&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。最初に発見された、骨格筋で特異的に発現する1型ジャンクトフィリン(JP-1)に加え、相同クローニングにより２型～４型ジャンクトフィリン (JP-2～JP-4) が発見され、現在までに４種類のサブタイプが同定されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14559359&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。脳においては、JP-3およびJP-4が多くの神経細胞に重複して発現分布しており、それぞれ単独のノックアウトマウスでは際立った異常は認められないが、JP-3とJP-4の二重欠損マウスでは、個体、シナプス、神経細胞レベルでの機能阻害が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref5&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18607668&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 構造  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンは、分子量72-90kDa程度のタンパク質である。膜貫通セグメントはカルボキシル末端に１箇所のみ存在し、アミノ末端にはシグナル配列が存在しない。一方、アミノ末端側には14アミノ酸よりなるMORNモチーフと命名された繰り返し配列が８回現れる(図1)。cRNAを注入した両生類初期胚の細胞では、JP-1の発現が細胞表層膜直下に抗体染色法により観察されるが、部分欠損体の発現実験により、このJP-1の細胞表層膜との結合にはMORNモチーフが必要であることが示されている。したがって、MORNモチーフを介して細胞表層膜と結合する一方で、カルボキシル末端側の膜貫通セグメントにおいて小胞体膜を貫通することで、ジャンクトフィリンは両膜を架橋し、結合膜構造の形成に寄与すると考えられている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=350px heights=200px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:JP34ハイドロパシー指標.jpg|&#039;&#039;&#039;図1．ウサギ1型ジャンクトフィリン(JP-1)のハイドロパシー指標&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;横軸に記されたアミノ酸番号が最も大きいカルボキシル末端側に疎水性が高い推定膜貫通領域(TM)が存在する。また、アミノ酸番号が小さいアミノ末端側には、MORNモチーフと命名された繰り返し配列が8回現れる(MORN motif)。この部分が欠損したcRNAを注入した両生類初期胚の細胞では、野生型では細胞表層膜直下に局在するJP-1が細胞質内に拡散するため、この領域がJP-1と細胞表層膜との結合に必要であると考えられる(PM binding)。&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== サブタイプ  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　現在まで、JP-1~JP-4まで、４種類のサブタイプが同定されている。マウスでは、アミノ酸数は、JP-1が660、JP-2が696、JP-3が744、JP-4が628であり&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;、サブタイプ間の相同性は約40%程度と見積もられている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。ウェスタンブロットから推測される分子量は72~95kDaであり、ジャンクトフィリン分子全体的に、アミノ酸数から推測される分子量よりも大きくなる傾向があるが、その原因は解明されていない&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;。MORN配列、およびカルボキシル末端側の膜貫通領域は、サブタイプ間の相同性がそれぞれ80%、50%と、相対的に高くなっている領域である。しかし、カルボキシル末端側にある膜貫通領域を除けば、MORN配列を含め、相同性の高い部分はアミノ酸番号400番台前半までの部分に集中しており&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;、C末側の膜貫通領域直前の約250個のアミノ酸配列の相同性は、約6%程度と相対的に低くなっている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。マウスジャンクトフィリンの各サブタイプにおけるアミノ酸配列の具体的な相違については、Nishi et al. 2003&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;を参照されたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 発現分布  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンは興奮性細胞において、各サブタイプの発現が見られる。JP-1は骨格筋特異的に発現が見られる。JP-2は心臓と骨格筋で発現レベルが特に高いほか、消化管や気管の平滑筋でも発現が確認され、筋細胞全般に分布すると推測される&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。一方、JP-3、JP-4の発現は脳に限局的であり、両者の発現部位には重複性が見られるが、このことは、後述のノックアウトマウアスの表現型において、JP-3、JP-4それぞれの単独ノックアウトマウスでは顕著な異常が現れないことと互いに矛盾しない。脳内におけるJP-3、JP-4の発現レベルには部位による違いが見られ、海馬のCA1～CA3領域や歯状回、小脳顆粒層などでは、JP-3、JP-4ともに高レベルの発現が見られる。 尚、JP-3、JP-4の脳内分布に関する詳細については、Nishi et al. (2003)&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;を参考にされたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 機能  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンの機能はノックアウトマウスの表現型を元に推測されている。そこで、各サブタイプのノックアウトマウス(ただし、JP-3とJP-4については、両者の二重欠損マウスについても)の表現型を記す。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== JP-1欠損マウス ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　母乳を吸うことが出来ず、出生24時間以内に死亡する新生致死性を示す。JP-1欠損骨格筋では、電子顕微鏡観察により、結合膜構造 (triad junction) の形成不全が見とめられる。また張力測定では、JP-1欠損骨格筋はほぼ正常な最大張力を示すが、刺激頻度と発生張力とのプロットが正常なものより下降している。したがって、結合膜構造の形成不全により、L型カルシウムチャネルとRyR1との機能的カップリングに不備が生じて、興奮収縮連関の効率が低下しているものと考えられる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11535622&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== JP-2欠損マウス ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　受精後9.5日には心臓拍動の減弱が確認され、その翌日頃には心停止に至る、胎生致死が見とめられる。JP-2欠損心筋細胞では、細胞表層膜と筋小胞体膜が近接した結合膜構造であるperipheral couplingの形成が極端に減少しており、このことに由来すると推測される心筋細胞内カルシウム濃度の一過的上昇(カルシウムトランジェント)の異常により、心不全となる&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== JP-3欠損マウス、JP-4欠損マウス ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　JP-3欠損マウスでは、運動協調能の軽微な異常が見られるものの&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11906164&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、両サブタイプの単独欠損マウスでは、顕著な異常は認められない。上述の両サブタイプの発現重複性と併せて考えると、両サブタイプ間の機能補完作用が示唆される。 　両サブタイプを同時に欠損するJP-3&amp;amp;amp;4二重欠損マウス(JP3&amp;amp;amp;4 double-knockout mouse; 以下JP-DKOマウス)は、固型飼料を用いた通常飼育条件下では、離乳時期に死亡する。しかし、ペースト状の練り餌で飼育すると、この致死性がほぼ完全に回避される。また尻尾を持ち上げた際、野生型マウスでは下肢が開くのに対し、JP-DKOマウスは下肢を結ぶしぐさ、いわゆるfoot-clasping reflex と呼ばれる応答が出現する。この異常応答は、ハンチントン舞踏病モデルマウスにも観察される異常であるが、ヒトの遺伝性疾患であるハンチントン舞踏病類似疾患(HDL2)の原因として、JP3遺伝子へのtriplet repeatの伸長・挿入変異が見られることが報告されている。 　JP-3、JP-4の発現分布から推測されるとおり、JP-DKOマウスにおける海馬および小脳に関連した機能異常が、現在までに報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref5&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 海馬長期増強と記憶学習の異常 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　JP-DKOマウスは、Y迷路テスト、受動回避テストにおいて記憶学習の低下が見られる。これらに対応して、海馬CA3-CA1シナプスにおける長期増強(LTP)に顕著な異常が見られた。またシナプス電位応答において興奮性シナプス後電位に続いて現れる後過分極 (afterhyperpolarization; AHP)が、JP-DKO海馬CA1錐体細胞では欠落している。このAHPは小コンダクタンスカルシウム依存性カリウムチャネル(small-conductance Ca2+-dependent K+ channel; SK チャネル)を介するが、薬理学的な解析により、海馬CA1錐体細胞ではSKチャネルの活性化にはNMDA型グルタミン酸受容体とRyRの活性化が必要であることが示された。したがって、JP-DKO海馬CA1錐体細胞では、NMDA型グルタミン酸受容体－RyR－SKチャネル間の機能的共役が阻害されていることが推測される(図2)。さらに、JP-DKO海馬では、海馬LTPへの関与が示されているカルシウム-カルモジュリン依存性キナーゼII (CaMKII)のリン酸化に亢進が見られるが、並行して、CaMKIIの基質であるGluR1のリン酸化レベルの亢進も見られることから、JP-DKOマウス海馬におけるCaMKIIの活性化異常が示唆される&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16809425&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 小脳機能の異常 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　JP-DKOでは、回転棒テストおよび小脳依存性の瞬膜反射条件付け学習において、明確な阻害が見られる。また、小脳運動学習の基盤とされる平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおける長期抑圧(long-term depression; 小脳LTD)において、野生型において小脳LTDを誘導する刺激(登上線維刺激とプルキンエ細胞の脱分極との組み合わせ刺激)により、JP-DKO小脳スライスではLTPが誘導される(小脳LTDのLTP化)。登上線維刺激によりプルキンエ細胞ではcomplex spikeと言う脱分極性の電位応答が見られるが、この電位応答の脱分極相の後に続く遅い過分極応答(slow afterhyperpolarization; sAHP)が、JP-DKOプルキンエ細胞では欠損している。引き続き薬理学的な解析により、sAHPはSKチャネルを介し、プルキンエ細胞で優先的に発現するRyR1の活性化に依存することが示されたが、JP-DKOプルキンエ細胞では、SKチャネル阻害薬であるapamin、およびRyR1を阻害するリアノジンもしくはdantroleneに感受性のあるsAHPが欠損している。さらに、登上線維刺激ではNMDA型グルタミン酸受容体が活性化されないため、RyR1を活性化するカルシウム流入はP/Q型カルシウムチャネルを介すると考えられることから、JP-DKOプルキンエ細胞では、P/Q型カルシウムチャネル－RyR1－SHチャネルの機能的共役が阻害されていることが示唆された(図2)。さらに野生型マウスの小脳スライス標本においても、apamin投与により小脳LTDのLTP化が見られることから、JP-DKO小脳におけるLTDのLTP化の少なくとも一つの原因として、P/Q型カルシウムチャネル－RyR1－SHチャネル間の機能的共役の阻害によるsAHPの欠損が示唆された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17347645&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17904530&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=350px heights=200px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:JP34シグナル.jpg|&#039;&#039;&#039;図2．中枢神経細胞における細胞表層膜/小胞体膜イオンチャネル間の共役とジャンクトフィリン&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;海馬CA1錐体細胞では細胞表層膜(PM)上のNMDA型グルタミン酸受容体(NMDAR)、小脳プルキンエ細胞ではP/Q型電位依存性カルシウムチャネル(P/Q Ch)を介して細胞外から流入したカルシウム(Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;)は、小胞体膜(ER)上に存在するリアノジン受容体(RyRs)を活性化する(①)。さらに小胞体から放出されたCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;は、細胞表層膜に存在する小コンダクタンスCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;依存性カリウムチャネル(SK Ch)を活性化し(②)、正電荷を持つカリウムイオン(K&amp;lt;sup&amp;gt;+&amp;lt;/sup&amp;gt;)が細胞外に流出することで、膜電位変化における後過分極が生じる。脳型ジャンクトフィリン(JP3/4)二重欠損マウスでは、この様な細胞表層膜/小胞体膜のイオンチャネル間の機能的共役が阻害されるために後過分極が阻害されると推測される。&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳におけるRyRの機能については、RyR1やRyR2の遺伝子欠損マウスが、それぞれ出生致死&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7515481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、胎生致死&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9628868&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;を示すこと、さらに多くの神経細胞で複数のRyRサブタイプの発現が重複して見られることから、RyR遺伝子欠損動物を用いたアプローチでは解明が困難であった。しかし、JP-DKOマウスを用いた解析により、JP自身のチャネル間の機能的共役に関する機能的役割が明らかになっただけでなく、脳におけるRyRの機能についても知見が得られたことは特筆に値する。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[カルシウム]] &lt;br /&gt;
*[[リアノジン受容体]] &lt;br /&gt;
*[[IP3受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; （執筆者：柿澤昌　担当編集委員：林康紀）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%B3&amp;diff=19505</id>
		<title>ジャンクトフィリン</title>
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		<updated>2013-04-06T09:47:17Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：Junctophilin　英語略名：JP &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　神経・筋などの興奮性細胞においては、細胞表層膜と小胞体膜とが近接した結合膜構造が存在する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1426638&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。神経細胞では subsurface cisternと呼ばれるこの構造は、骨格筋細胞ではtriad junctionと呼ばれ、骨格筋における興奮収縮連関との関連に着目した研究が進められている。骨格筋興奮収縮連関においては、細胞膜上の電位依存性カルシウムチャネルであるジヒドロピリジン受容体(L型カルシウムチャネル)と、小胞体膜上のカルシウム放出チャネルであるリアノジン受容体とが蛋白質間相互作用を介して共役することで、脱分極刺激による小胞体からのカルシウム放出が引き起こされ、筋収縮が起こる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16702757&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。異なる二つの膜系に存在するチャネル分子が相互作用により共役するためには、上述の結合膜構造が形成され機能的なマイクロドメインが形成される必要があると考えられる。ジャンクトフィリン (junctophilin; JP) は、骨格筋におけるtriad junction形成に必要な分子として単離された分子量72-90kDa程度のタンパク質である&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10949023&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。最初に発見された、骨格筋で特異的に発現する1型ジャンクトフィリン(JP-1)に加え、相同クローニングにより２型～４型ジャンクトフィリン (JP-2～JP-4) が発見され、現在までに４種類のサブタイプが同定されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14559359&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。脳においては、JP-3およびJP-4が多くの神経細胞に重複して発現分布しており、それぞれ単独のノックアウトマウスでは際立った異常は認められないが、JP-3とJP-4の二重欠損マウスでは、個体、シナプス、神経細胞レベルでの機能阻害が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref5&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18607668&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 構造  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンは、分子量72-90kDa程度のタンパク質である。膜貫通セグメントはカルボキシル末端に１箇所のみ存在し、アミノ末端にはシグナル配列が存在しない。一方、アミノ末端側には14アミノ酸よりなるMORNモチーフと命名された繰り返し配列が８回現れる(図1)。cRNAを注入した両生類初期胚の細胞では、JP-1の発現が細胞表層膜直下に抗体染色法により観察されるが、部分欠損体の発現実験により、このJP-1の細胞表層膜との結合にはMORNモチーフが必要であることが示されている。したがって、MORNモチーフを介して細胞表層膜と結合する一方で、カルボキシル末端側の膜貫通セグメントにおいて小胞体膜を貫通することで、ジャンクトフィリンは両膜を架橋し、結合膜構造の形成に寄与すると考えられている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=350px heights=200px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:JP34ハイドロパシー指標.jpg|&#039;&#039;&#039;図1．ウサギ1型ジャンクトフィリン(JP-1)のハイドロパシー指標&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;横軸に記されたアミノ酸番号が最も大きいカルボキシル末端側に疎水性が高い推定膜貫通領域(TM)が存在する。また、アミノ酸番号が小さいアミノ末端側には、MORNモチーフと命名された繰り返し配列が8回現れる(MORN motif)。この部分が欠損したcRNAを注入した両生類初期胚の細胞では、野生型では細胞表層膜直下に局在するJP-1が細胞質内に拡散するため、この領域がJP-1と細胞表層膜との結合に必要であると考えられる(PM binding)。&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== サブタイプ  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　現在まで、JP-1~JP-4まで、４種類のサブタイプが同定されている。マウスでは、アミノ酸数は、JP-1が660、JP-2が696、JP-3が744、JP-4が628であり&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;、サブタイプ間の相同性は約40%程度と見積もられている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。ウェスタンブロットから推測される分子量は72~95kDaであり、ジャンクトフィリン分子全体的に、アミノ酸数から推測される分子量よりも大きくなる傾向があるが、その原因は解明されていない&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;。MORN配列、およびカルボキシル末端側の膜貫通領域は、サブタイプ間の相同性がそれぞれ80%、50%と、相対的に高くなっている領域である。しかし、カルボキシル末端側にある膜貫通領域を除けば、MORN配列を含め、相同性の高い部分はアミノ酸番号400番台前半までの部分に集中しており&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;、C末側の膜貫通領域直前の約250個のアミノ酸配列の相同性は、約6%程度と相対的に低くなっている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。マウスジャンクトフィリンの各サブタイプにおけるアミノ酸配列の具体的な相違については、Nishi et al. 2003&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;を参照されたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 発現分布  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンは興奮性細胞において、各サブタイプの発現が見られる。JP-1は骨格筋特異的に発現が見られる。JP-2は心臓と骨格筋で発現レベルが特に高いほか、消化管や気管の平滑筋でも発現が確認され、筋細胞全般に分布すると推測される&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。一方、JP-3、JP-4の発現は脳に限局的であり、両者の発現部位には重複性が見られるが、このことは、後述のノックアウトマウアスの表現型において、JP-3、JP-4それぞれの単独ノックアウトマウスでは顕著な異常が現れないことと互いに矛盾しない。脳内におけるJP-3、JP-4の発現レベルには部位による違いが見られ、海馬のCA1～CA3領域や歯状回、小脳顆粒層などでは、JP-3、JP-4ともに高レベルの発現が見られる。 尚、JP-3、JP-4の脳内分布に関する詳細については、Nishi et al. (2003)&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;を参考にされたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 機能  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンの機能はノックアウトマウスの表現型を元に推測されている。そこで、各サブタイプのノックアウトマウス(ただし、JP-3とJP-4については、両者の二重欠損マウスについても)の表現型を記す。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== JP-1欠損マウス ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　母乳を吸うことが出来ず、出生24時間以内に死亡する新生致死性を示す。JP-1欠損骨格筋では、電子顕微鏡観察により、結合膜構造 (triad junction) の形成不全が見とめられる。また張力測定では、JP-1欠損骨格筋はほぼ正常な最大張力を示すが、刺激頻度と発生張力とのプロットが正常なものより下降している。したがって、結合膜構造の形成不全により、L型カルシウムチャネルとRyR1との機能的カップリングに不備が生じて、興奮収縮連関の効率が低下しているものと考えられる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11535622&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== JP-2欠損マウス ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　受精後9.5日には心臓拍動の減弱が確認され、その翌日頃には心停止に至る、胎生致死が見とめられる。JP-2欠損心筋細胞では、細胞表層膜と筋小胞体膜が近接した結合膜構造であるperipheral couplingの形成が極端に減少しており、このことに由来すると推測される心筋細胞内カルシウム濃度の一過的上昇(カルシウムトランジェント)の異常により、心不全となる&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== JP-3欠損マウス、JP-4欠損マウス ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　JP-3欠損マウスでは、運動協調能の軽微な異常が見られるものの&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11906164&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、両サブタイプの単独欠損マウスでは、顕著な異常は認められない。上述の両サブタイプの発現重複性と併せて考えると、両サブタイプ間の機能補完作用が示唆される。 　両サブタイプを同時に欠損するJP-3&amp;amp;amp;4二重欠損マウス(JP3&amp;amp;amp;4 double-knockout mouse; 以下JP-DKOマウス)は、固型飼料を用いた通常飼育条件下では、離乳時期に死亡する。しかし、ペースト状の練り餌で飼育すると、この致死性がほぼ完全に回避される。また尻尾を持ち上げた際、野生型マウスでは下肢が開くのに対し、JP-DKOマウスは下肢を結ぶしぐさ、いわゆるfoot-clasping reflex と呼ばれる応答が出現する。この異常応答は、ハンチントン舞踏病モデルマウスにも観察される異常であるが、ヒトの遺伝性疾患であるハンチントン舞踏病類似疾患(HDL2)の原因として、JP3遺伝子へのtriplet repeatの伸長・挿入変異が見られることが報告されている。 　JP-3、JP-4の発現分布から推測されるとおり、JP-DKOマウスにおける海馬および小脳に関連した機能異常が、現在までに報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref5&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 海馬長期増強と記憶学習の異常 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　JP-DKOマウスは、Y迷路テスト、受動回避テストにおいて記憶学習の低下が見られる。これらに対応して、海馬CA3-CA1シナプスにおける長期増強(LTP)に顕著な異常が見られた。またシナプス電位応答において興奮性シナプス後電位に続いて現れる後過分極 (afterhyperpolarization; AHP)が、JP-DKO海馬CA1錐体細胞では欠落している。このAHPは小コンダクタンスカルシウム依存性カリウムチャネル(small-conductance Ca2+-dependent K+ channel; SK チャネル)を介するが、薬理学的な解析により、海馬CA1錐体細胞ではSKチャネルの活性化にはNMDA型グルタミン酸受容体とRyRの活性化が必要であることが示された。したがって、JP-DKO海馬CA1錐体細胞では、NMDA型グルタミン酸受容体－RyR－SKチャネル間の機能的共役が阻害されていることが推測される。さらに、JP-DKO海馬では、海馬LTPへの関与が示されているカルシウム-カルモジュリン依存性キナーゼII (CaMKII)のリン酸化に亢進が見られるが、並行して、CaMKIIの基質であるGluR1のリン酸化レベルの亢進も見られることから、JP-DKOマウス海馬におけるCaMKIIの活性化異常が示唆される&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16809425&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 小脳機能の異常 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　JP-DKOでは、回転棒テストおよび小脳依存性の瞬膜反射条件付け学習において、明確な阻害が見られる。また、小脳運動学習の基盤とされる平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおける長期抑圧(long-term depression; 小脳LTD)において、野生型において小脳LTDを誘導する刺激(登上線維刺激とプルキンエ細胞の脱分極との組み合わせ刺激)により、JP-DKO小脳スライスではLTPが誘導される(小脳LTDのLTP化)。登上線維刺激によりプルキンエ細胞ではcomplex spikeと言う脱分極性の電位応答が見られるが、この電位応答の脱分極相の後に続く遅い過分極応答(slow afterhyperpolarization; sAHP)が、JP-DKOプルキンエ細胞では欠損している。引き続き薬理学的な解析により、sAHPはSKチャネルを介し、プルキンエ細胞で優先的に発現するRyR1の活性化に依存することが示されたが、JP-DKOプルキンエ細胞では、SKチャネル阻害薬であるapamin、およびRyR1を阻害するリアノジンもしくはdantroleneに感受性のあるsAHPが欠損している。さらに、登上線維刺激ではNMDA型グルタミン酸受容体が活性化されないため、RyR1を活性化するカルシウム流入はP/Q型カルシウムチャネルを介すると考えられることから、JP-DKOプルキンエ細胞では、P/Q型カルシウムチャネル－RyR1－SHチャネルの機能的共役が阻害されていることが示唆された。さらに野生型マウスの小脳スライス標本においても、apamin投与により小脳LTDのLTP化が見られることから、JP-DKO小脳におけるLTDのLTP化の少なくとも一つの原因として、P/Q型カルシウムチャネル－RyR1－SHチャネル間の機能的共役の阻害によるsAHPの欠損が示唆された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17347645&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17904530&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=350px heights=200px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:JP34シグナル.jpg|&#039;&#039;&#039;図1．リアノジン受容体を介するシグナル系&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;脳の神経細胞におけるリアノジン受容体(RyRs)を介するシグナル伝達。海馬の錐体細胞ではNMDA型グルタミン酸受容体(NMDAR)、小脳のプルキンエ細胞では電位依存症カルシウムチャネル(VDCC)を介する細胞外からのカルシウム流入による細胞内カルシウム濃度上昇により、Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; releaseが起こる。一方、小脳プルキンエ細胞では一酸化窒素(NO)による1型RyR(RyR1)のS-ニトロシル化によりNO-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;releaseも起こる。ER:endoplasmic reticulum; IP3R:inositol 1,4,5 tris phosphate receptor; SERCA: sarco/endoplasmic reticulum Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; ATPase.&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳におけるRyRの機能については、RyR1やRyR2の遺伝子欠損マウスが、それぞれ出生致死&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7515481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、胎生致死&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9628868&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;を示すこと、さらに多くの神経細胞で複数のRyRサブタイプの発現が重複して見られることから、RyR遺伝子欠損動物を用いたアプローチでは解明が困難であった。しかし、JP-DKOマウスを用いた解析により、JP自身のチャネル間の機能的共役に関する機能的役割が明らかになっただけでなく、脳におけるRyRの機能についても知見が得られたことは特筆に値する。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[カルシウム]] &lt;br /&gt;
*[[リアノジン受容体]] &lt;br /&gt;
*[[IP3受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; （執筆者：柿澤昌　担当編集委員：林康紀）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%B3&amp;diff=19504</id>
		<title>ジャンクトフィリン</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%B3&amp;diff=19504"/>
		<updated>2013-04-06T09:27:00Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：Junctophilin　英語略名：JP &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　神経・筋などの興奮性細胞においては、細胞表層膜と小胞体膜とが近接した結合膜構造が存在する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1426638&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。神経細胞では subsurface cisternと呼ばれるこの構造は、骨格筋細胞ではtriad junctionと呼ばれ、骨格筋における興奮収縮連関との関連に着目した研究が進められている。骨格筋興奮収縮連関においては、細胞膜上の電位依存性カルシウムチャネルであるジヒドロピリジン受容体(L型カルシウムチャネル)と、小胞体膜上のカルシウム放出チャネルであるリアノジン受容体とが蛋白質間相互作用を介して共役することで、脱分極刺激による小胞体からのカルシウム放出が引き起こされ、筋収縮が起こる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16702757&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。異なる二つの膜系に存在するチャネル分子が相互作用により共役するためには、上述の結合膜構造が形成され機能的なマイクロドメインが形成される必要があると考えられる。ジャンクトフィリン (junctophilin; JP) は、骨格筋におけるtriad junction形成に必要な分子として単離された分子量72-90kDa程度のタンパク質である&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10949023&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。最初に発見された、骨格筋で特異的に発現する1型ジャンクトフィリン(JP-1)に加え、相同クローニングにより２型～４型ジャンクトフィリン (JP-2～JP-4) が発見され、現在までに４種類のサブタイプが同定されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14559359&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。脳においては、JP-3およびJP-4が多くの神経細胞に重複して発現分布しており、それぞれ単独のノックアウトマウスでは際立った異常は認められないが、JP-3とJP-4の二重欠損マウスでは、個体、シナプス、神経細胞レベルでの機能阻害が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref5&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18607668&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 構造  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンは、分子量72-90kDa程度のタンパク質である。膜貫通セグメントはカルボキシル末端に１箇所のみ存在し、アミノ末端にはシグナル配列が存在しない。一方、アミノ末端側には14アミノ酸よりなるMORNモチーフと命名された繰り返し配列が８回現れる。部分欠損体の発現実験により、JP-1の細胞表層膜との結合にはMORNモチーフが必要であることが示されている。したがって、MORNモチーフを介して細胞表層膜と結合する一方で、カルボキシル末端側の膜貫通セグメントにおいて小胞体膜を貫通することで、ジャンクトフィリンは両膜を架橋し、結合膜構造の形成に寄与すると考えられている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=350px heights=200px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:JP34ハイドロパシー指標.jpg|&#039;&#039;&#039;図1．リアノジン受容体を介するシグナル系&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;脳の神経細胞におけるリアノジン受容体(RyRs)を介するシグナル伝達。海馬の錐体細胞ではNMDA型グルタミン酸受容体(NMDAR)、小脳のプルキンエ細胞では電位依存症カルシウムチャネル(VDCC)を介する細胞外からのカルシウム流入による細胞内カルシウム濃度上昇により、Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; releaseが起こる。一方、小脳プルキンエ細胞では一酸化窒素(NO)による1型RyR(RyR1)のS-ニトロシル化によりNO-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;releaseも起こる。ER:endoplasmic reticulum; IP3R:inositol 1,4,5 tris phosphate receptor; SERCA: sarco/endoplasmic reticulum Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; ATPase.&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== サブタイプ  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　現在まで、JP-1~JP-4まで、４種類のサブタイプが同定されている。マウスでは、アミノ酸数は、JP-1が660、JP-2が696、JP-3が744、JP-4が628であり&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;、サブタイプ間の相同性は約40%程度と見積もられている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。ウェスタンブロットから推測される分子量は72~95kDaであり、ジャンクトフィリン分子全体的に、アミノ酸数から推測される分子量よりも大きくなる傾向があるが、その原因は解明されていない&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;。MORN配列、およびカルボキシル末端側の膜貫通領域は、サブタイプ間の相同性がそれぞれ80%、50%と、相対的に高くなっている領域である。しかし、カルボキシル末端側にある膜貫通領域を除けば、MORN配列を含め、相同性の高い部分はアミノ酸番号400番台前半までの部分に集中しており&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;、C末側の膜貫通領域直前の約250個のアミノ酸配列の相同性は、約6%程度と相対的に低くなっている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。マウスジャンクトフィリンの各サブタイプにおけるアミノ酸配列の具体的な相違については、Nishi et al. 2003&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;を参照されたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 発現分布  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンは興奮性細胞において、各サブタイプの発現が見られる。JP-1は骨格筋特異的に発現が見られる。JP-2は心臓と骨格筋で発現レベルが特に高いほか、消化管や気管の平滑筋でも発現が確認され、筋細胞全般に分布すると推測される&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。一方、JP-3、JP-4の発現は脳に限局的であり、両者の発現部位には重複性が見られるが、このことは、後述のノックアウトマウアスの表現型において、JP-3、JP-4それぞれの単独ノックアウトマウスでは顕著な異常が現れないことと互いに矛盾しない。脳内におけるJP-3、JP-4の発現レベルには部位による違いが見られ、海馬のCA1～CA3領域や歯状回、小脳顆粒層などでは、JP-3、JP-4ともに高レベルの発現が見られる。 尚、JP-3、JP-4の脳内分布に関する詳細については、Nishi et al. (2003)&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;を参考にされたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 機能  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンの機能はノックアウトマウスの表現型を元に推測されている。そこで、各サブタイプのノックアウトマウス(ただし、JP-3とJP-4については、両者の二重欠損マウスについても)の表現型を記す。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== JP-1欠損マウス ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　母乳を吸うことが出来ず、出生24時間以内に死亡する新生致死性を示す。JP-1欠損骨格筋では、電子顕微鏡観察により、結合膜構造 (triad junction) の形成不全が見とめられる。また張力測定では、JP-1欠損骨格筋はほぼ正常な最大張力を示すが、刺激頻度と発生張力とのプロットが正常なものより下降している。したがって、結合膜構造の形成不全により、L型カルシウムチャネルとRyR1との機能的カップリングに不備が生じて、興奮収縮連関の効率が低下しているものと考えられる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11535622&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== JP-2欠損マウス ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　受精後9.5日には心臓拍動の減弱が確認され、その翌日頃には心停止に至る、胎生致死が見とめられる。JP-2欠損心筋細胞では、細胞表層膜と筋小胞体膜が近接した結合膜構造であるperipheral couplingの形成が極端に減少しており、このことに由来すると推測される心筋細胞内カルシウム濃度の一過的上昇(カルシウムトランジェント)の異常により、心不全となる&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== JP-3欠損マウス、JP-4欠損マウス ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　JP-3欠損マウスでは、運動協調能の軽微な異常が見られるものの&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11906164&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、両サブタイプの単独欠損マウスでは、顕著な異常は認められない。上述の両サブタイプの発現重複性と併せて考えると、両サブタイプ間の機能補完作用が示唆される。 　両サブタイプを同時に欠損するJP-3&amp;amp;amp;4二重欠損マウス(JP3&amp;amp;amp;4 double-knockout mouse; 以下JP-DKOマウス)は、固型飼料を用いた通常飼育条件下では、離乳時期に死亡する。しかし、ペースト状の練り餌で飼育すると、この致死性がほぼ完全に回避される。また尻尾を持ち上げた際、野生型マウスでは下肢が開くのに対し、JP-DKOマウスは下肢を結ぶしぐさ、いわゆるfoot-clasping reflex と呼ばれる応答が出現する。この異常応答は、ハンチントン舞踏病モデルマウスにも観察される異常であるが、ヒトの遺伝性疾患であるハンチントン舞踏病類似疾患(HDL2)の原因として、JP3遺伝子へのtriplet repeatの伸長・挿入変異が見られることが報告されている。 　JP-3、JP-4の発現分布から推測されるとおり、JP-DKOマウスにおける海馬および小脳に関連した機能異常が、現在までに報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref5&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 海馬長期増強と記憶学習の異常 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　JP-DKOマウスは、Y迷路テスト、受動回避テストにおいて記憶学習の低下が見られる。これらに対応して、海馬CA3-CA1シナプスにおける長期増強(LTP)に顕著な異常が見られた。またシナプス電位応答において興奮性シナプス後電位に続いて現れる後過分極 (afterhyperpolarization; AHP)が、JP-DKO海馬CA1錐体細胞では欠落している。このAHPは小コンダクタンスカルシウム依存性カリウムチャネル(small-conductance Ca2+-dependent K+ channel; SK チャネル)を介するが、薬理学的な解析により、海馬CA1錐体細胞ではSKチャネルの活性化にはNMDA型グルタミン酸受容体とRyRの活性化が必要であることが示された。したがって、JP-DKO海馬CA1錐体細胞では、NMDA型グルタミン酸受容体－RyR－SKチャネル間の機能的共役が阻害されていることが推測される。さらに、JP-DKO海馬では、海馬LTPへの関与が示されているカルシウム-カルモジュリン依存性キナーゼII (CaMKII)のリン酸化に亢進が見られるが、並行して、CaMKIIの基質であるGluR1のリン酸化レベルの亢進も見られることから、JP-DKOマウス海馬におけるCaMKIIの活性化異常が示唆される&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16809425&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 小脳機能の異常 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　JP-DKOでは、回転棒テストおよび小脳依存性の瞬膜反射条件付け学習において、明確な阻害が見られる。また、小脳運動学習の基盤とされる平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおける長期抑圧(long-term depression; 小脳LTD)において、野生型において小脳LTDを誘導する刺激(登上線維刺激とプルキンエ細胞の脱分極との組み合わせ刺激)により、JP-DKO小脳スライスではLTPが誘導される(小脳LTDのLTP化)。登上線維刺激によりプルキンエ細胞ではcomplex spikeと言う脱分極性の電位応答が見られるが、この電位応答の脱分極相の後に続く遅い過分極応答(slow afterhyperpolarization; sAHP)が、JP-DKOプルキンエ細胞では欠損している。引き続き薬理学的な解析により、sAHPはSKチャネルを介し、プルキンエ細胞で優先的に発現するRyR1の活性化に依存することが示されたが、JP-DKOプルキンエ細胞では、SKチャネル阻害薬であるapamin、およびRyR1を阻害するリアノジンもしくはdantroleneに感受性のあるsAHPが欠損している。さらに、登上線維刺激ではNMDA型グルタミン酸受容体が活性化されないため、RyR1を活性化するカルシウム流入はP/Q型カルシウムチャネルを介すると考えられることから、JP-DKOプルキンエ細胞では、P/Q型カルシウムチャネル－RyR1－SHチャネルの機能的共役が阻害されていることが示唆された。さらに野生型マウスの小脳スライス標本においても、apamin投与により小脳LTDのLTP化が見られることから、JP-DKO小脳におけるLTDのLTP化の少なくとも一つの原因として、P/Q型カルシウムチャネル－RyR1－SHチャネル間の機能的共役の阻害によるsAHPの欠損が示唆された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17347645&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17904530&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=350px heights=200px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:JP34シグナル.jpg|&#039;&#039;&#039;図1．リアノジン受容体を介するシグナル系&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;脳の神経細胞におけるリアノジン受容体(RyRs)を介するシグナル伝達。海馬の錐体細胞ではNMDA型グルタミン酸受容体(NMDAR)、小脳のプルキンエ細胞では電位依存症カルシウムチャネル(VDCC)を介する細胞外からのカルシウム流入による細胞内カルシウム濃度上昇により、Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; releaseが起こる。一方、小脳プルキンエ細胞では一酸化窒素(NO)による1型RyR(RyR1)のS-ニトロシル化によりNO-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;releaseも起こる。ER:endoplasmic reticulum; IP3R:inositol 1,4,5 tris phosphate receptor; SERCA: sarco/endoplasmic reticulum Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; ATPase.&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳におけるRyRの機能については、RyR1やRyR2の遺伝子欠損マウスが、それぞれ出生致死&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7515481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、胎生致死&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9628868&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;を示すこと、さらに多くの神経細胞で複数のRyRサブタイプの発現が重複して見られることから、RyR遺伝子欠損動物を用いたアプローチでは解明が困難であった。しかし、JP-DKOマウスを用いた解析により、JP自身のチャネル間の機能的共役に関する機能的役割が明らかになっただけでなく、脳におけるRyRの機能についても知見が得られたことは特筆に値する。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[カルシウム]] &lt;br /&gt;
*[[リアノジン受容体]] &lt;br /&gt;
*[[IP3受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; （執筆者：柿澤昌　担当編集委員：林康紀）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%B3&amp;diff=19503</id>
		<title>ジャンクトフィリン</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%B3&amp;diff=19503"/>
		<updated>2013-04-06T09:25:50Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：Junctophilin　英語略名：JP &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　神経・筋などの興奮性細胞においては、細胞表層膜と小胞体膜とが近接した結合膜構造が存在する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1426638&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。神経細胞では subsurface cisternと呼ばれるこの構造は、骨格筋細胞ではtriad junctionと呼ばれ、骨格筋における興奮収縮連関との関連に着目した研究が進められている。骨格筋興奮収縮連関においては、細胞膜上の電位依存性カルシウムチャネルであるジヒドロピリジン受容体(L型カルシウムチャネル)と、小胞体膜上のカルシウム放出チャネルであるリアノジン受容体とが蛋白質間相互作用を介して共役することで、脱分極刺激による小胞体からのカルシウム放出が引き起こされ、筋収縮が起こる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16702757&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。異なる二つの膜系に存在するチャネル分子が相互作用により共役するためには、上述の結合膜構造が形成され機能的なマイクロドメインが形成される必要があると考えられる。ジャンクトフィリン (junctophilin; JP) は、骨格筋におけるtriad junction形成に必要な分子として単離された分子量72-90kDa程度のタンパク質である&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10949023&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。最初に発見された、骨格筋で特異的に発現する1型ジャンクトフィリン(JP-1)に加え、相同クローニングにより２型～４型ジャンクトフィリン (JP-2～JP-4) が発見され、現在までに４種類のサブタイプが同定されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14559359&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。脳においては、JP-3およびJP-4が多くの神経細胞に重複して発現分布しており、それぞれ単独のノックアウトマウスでは際立った異常は認められないが、JP-3とJP-4の二重欠損マウスでは、個体、シナプス、神経細胞レベルでの機能阻害が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref5&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18607668&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 構造  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンは、分子量72-90kDa程度のタンパク質である。膜貫通セグメントはカルボキシル末端に１箇所のみ存在し、アミノ末端にはシグナル配列が存在しない。一方、アミノ末端側には14アミノ酸よりなるMORNモチーフと命名された繰り返し配列が８回現れる。部分欠損体の発現実験により、JP-1の細胞表層膜との結合にはMORNモチーフが必要であることが示されている。したがって、MORNモチーフを介して細胞表層膜と結合する一方で、カルボキシル末端側の膜貫通セグメントにおいて小胞体膜を貫通することで、ジャンクトフィリンは両膜を架橋し、結合膜構造の形成に寄与すると考えられている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=350px heights=200px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:JP34ハイドロパシー指標.jpg|&#039;&#039;&#039;図1．リアノジン受容体を介するシグナル系&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;脳の神経細胞におけるリアノジン受容体(RyRs)を介するシグナル伝達。海馬の錐体細胞ではNMDA型グルタミン酸受容体(NMDAR)、小脳のプルキンエ細胞では電位依存症カルシウムチャネル(VDCC)を介する細胞外からのカルシウム流入による細胞内カルシウム濃度上昇により、Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; releaseが起こる。一方、小脳プルキンエ細胞では一酸化窒素(NO)による1型RyR(RyR1)のS-ニトロシル化によりNO-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;releaseも起こる。ER:endoplasmic reticulum; IP3R:inositol 1,4,5 tris phosphate receptor; SERCA: sarco/endoplasmic reticulum Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; ATPase.&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== サブタイプ  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　現在まで、JP-1~JP-4まで、４種類のサブタイプが同定されている。マウスでは、アミノ酸数は、JP-1が660、JP-2が696、JP-3が744、JP-4が628であり&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;、サブタイプ間の相同性は約40%程度と見積もられている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。ウェスタンブロットから推測される分子量は72~95kDaであり、ジャンクトフィリン分子全体的に、アミノ酸数から推測される分子量よりも大きくなる傾向があるが、その原因は解明されていない&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;。MORN配列、およびカルボキシル末端側の膜貫通領域は、サブタイプ間の相同性がそれぞれ80%、50%と、相対的に高くなっている領域である。しかし、カルボキシル末端側にある膜貫通領域を除けば、MORN配列を含め、相同性の高い部分はアミノ酸番号400番台前半までの部分に集中しており&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;、C末側の膜貫通領域直前の約250個のアミノ酸配列の相同性は、約6%程度と相対的に低くなっている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。マウスジャンクトフィリンの各サブタイプにおけるアミノ酸配列の具体的な相違については、Nishi et al. 2003&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;を参照されたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 発現分布  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンは興奮性細胞において、各サブタイプの発現が見られる。JP-1は骨格筋特異的に発現が見られる。JP-2は心臓と骨格筋で発現レベルが特に高いほか、消化管や気管の平滑筋でも発現が確認され、筋細胞全般に分布すると推測される&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。一方、JP-3、JP-4の発現は脳に限局的であり、両者の発現部位には重複性が見られるが、このことは、後述のノックアウトマウアスの表現型において、JP-3、JP-4それぞれの単独ノックアウトマウスでは顕著な異常が現れないことと互いに矛盾しない。脳内におけるJP-3、JP-4の発現レベルには部位による違いが見られ、海馬のCA1～CA3領域や歯状回、小脳顆粒層などでは、JP-3、JP-4ともに高レベルの発現が見られる。 尚、JP-3、JP-4の脳内分布に関する詳細については、Nishi et al. (2003)&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;を参考にされたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 機能  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンの機能はノックアウトマウスの表現型を元に推測されている。そこで、各サブタイプのノックアウトマウス(ただし、JP-3とJP-4については、両者の二重欠損マウスについても)の表現型を記す。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== JP-1欠損マウス ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　母乳を吸うことが出来ず、出生24時間以内に死亡する新生致死性を示す。JP-1欠損骨格筋では、電子顕微鏡観察により、結合膜構造 (triad junction) の形成不全が見とめられる。また張力測定では、JP-1欠損骨格筋はほぼ正常な最大張力を示すが、刺激頻度と発生張力とのプロットが正常なものより下降している。したがって、結合膜構造の形成不全により、L型カルシウムチャネルとRyR1との機能的カップリングに不備が生じて、興奮収縮連関の効率が低下しているものと考えられる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11535622&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== JP-2欠損マウス ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　受精後9.5日には心臓拍動の減弱が確認され、その翌日頃には心停止に至る、胎生致死が見とめられる。JP-2欠損心筋細胞では、細胞表層膜と筋小胞体膜が近接した結合膜構造であるperipheral couplingの形成が極端に減少しており、このことに由来すると推測される心筋細胞内カルシウム濃度の一過的上昇(カルシウムトランジェント)の異常により、心不全となる&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== JP-3欠損マウス、JP-4欠損マウス ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　JP-3欠損マウスでは、運動協調能の軽微な異常が見られるものの&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11906164&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、両サブタイプの単独欠損マウスでは、顕著な異常は認められない。上述の両サブタイプの発現重複性と併せて考えると、両サブタイプ間の機能補完作用が示唆される。 　両サブタイプを同時に欠損するJP-3&amp;amp;amp;4二重欠損マウス(JP3&amp;amp;amp;4 double-knockout mouse; 以下JP-DKOマウス)は、固型飼料を用いた通常飼育条件下では、離乳時期に死亡する。しかし、ペースト状の練り餌で飼育すると、この致死性がほぼ完全に回避される。また尻尾を持ち上げた際、野生型マウスでは下肢が開くのに対し、JP-DKOマウスは下肢を結ぶしぐさ、いわゆるfoot-clasping reflex と呼ばれる応答が出現する。この異常応答は、ハンチントン舞踏病モデルマウスにも観察される異常であるが、ヒトの遺伝性疾患であるハンチントン舞踏病類似疾患(HDL2)の原因として、JP3遺伝子へのtriplet repeatの伸長・挿入変異が見られることが報告されている。 　JP-3、JP-4の発現分布から推測されるとおり、JP-DKOマウスにおける海馬および小脳に関連した機能異常が、現在までに報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref5&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 海馬長期増強と記憶学習の異常 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　JP-DKOマウスは、Y迷路テスト、受動回避テストにおいて記憶学習の低下が見られる。これらに対応して、海馬CA3-CA1シナプスにおける長期増強(LTP)に顕著な異常が見られた。またシナプス電位応答において興奮性シナプス後電位に続いて現れる後過分極 (afterhyperpolarization; AHP)が、JP-DKO海馬CA1錐体細胞では欠落している。このAHPは小コンダクタンスカルシウム依存性カリウムチャネル(small-conductance Ca2+-dependent K+ channel; SK チャネル)を介するが、薬理学的な解析により、海馬CA1錐体細胞ではSKチャネルの活性化にはNMDA型グルタミン酸受容体とRyRの活性化が必要であることが示された。したがって、JP-DKO海馬CA1錐体細胞では、NMDA型グルタミン酸受容体－RyR－SKチャネル間の機能的共役が阻害されていることが推測される。さらに、JP-DKO海馬では、海馬LTPへの関与が示されているカルシウム-カルモジュリン依存性キナーゼII (CaMKII)のリン酸化に亢進が見られるが、並行して、CaMKIIの基質であるGluR1のリン酸化レベルの亢進も見られることから、JP-DKOマウス海馬におけるCaMKIIの活性化異常が示唆される&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16809425&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 小脳機能の異常 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　JP-DKOでは、回転棒テストおよび小脳依存性の瞬膜反射条件付け学習において、明確な阻害が見られる。また、小脳運動学習の基盤とされる平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおける長期抑圧(long-term depression; 小脳LTD)において、野生型において小脳LTDを誘導する刺激(登上線維刺激とプルキンエ細胞の脱分極との組み合わせ刺激)により、JP-DKO小脳スライスではLTPが誘導される(小脳LTDのLTP化)。登上線維刺激によりプルキンエ細胞ではcomplex spikeと言う脱分極性の電位応答が見られるが、この電位応答の脱分極相の後に続く遅い過分極応答(slow afterhyperpolarization; sAHP)が、JP-DKOプルキンエ細胞では欠損している。引き続き薬理学的な解析により、sAHPはSKチャネルを介し、プルキンエ細胞で優先的に発現するRyR1の活性化に依存することが示されたが、JP-DKOプルキンエ細胞では、SKチャネル阻害薬であるapamin、およびRyR1を阻害するリアノジンもしくはdantroleneに感受性のあるsAHPが欠損している。さらに、登上線維刺激ではNMDA型グルタミン酸受容体が活性化されないため、RyR1を活性化するカルシウム流入はP/Q型カルシウムチャネルを介すると考えられることから、JP-DKOプルキンエ細胞では、P/Q型カルシウムチャネル－RyR1－SHチャネルの機能的共役が阻害されていることが示唆された。さらに野生型マウスの小脳スライス標本においても、apamin投与により小脳LTDのLTP化が見られることから、JP-DKO小脳におけるLTDのLTP化の少なくとも一つの原因として、P/Q型カルシウムチャネル－RyR1－SHチャネル間の機能的共役の阻害によるsAHPの欠損が示唆された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17347645&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17904530&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳におけるRyRの機能については、RyR1やRyR2の遺伝子欠損マウスが、それぞれ出生致死&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7515481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、胎生致死&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9628868&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;を示すこと、さらに多くの神経細胞で複数のRyRサブタイプの発現が重複して見られることから、RyR遺伝子欠損動物を用いたアプローチでは解明が困難であった。しかし、JP-DKOマウスを用いた解析により、JP自身のチャネル間の機能的共役に関する機能的役割が明らかになっただけでなく、脳におけるRyRの機能についても知見が得られたことは特筆に値する。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[カルシウム]] &lt;br /&gt;
*[[リアノジン受容体]] &lt;br /&gt;
*[[IP3受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; （執筆者：柿澤昌　担当編集委員：林康紀）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:JP34%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%AD%E3%83%91%E3%82%B7%E3%83%BC%E6%8C%87%E6%A8%99.jpg&amp;diff=19502</id>
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		<updated>2013-04-06T09:16:14Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
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		<updated>2013-04-06T09:15:42Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
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		<title>ジャンクトフィリン</title>
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		<updated>2013-04-06T09:10:15Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：Junctophilin　英語略名：JP &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　神経・筋などの興奮性細胞においては、細胞表層膜と小胞体膜とが近接した結合膜構造が存在する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1426638&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。神経細胞では subsurface cisternと呼ばれるこの構造は、骨格筋細胞ではtriad junctionと呼ばれ、骨格筋における興奮収縮連関との関連に着目した研究が進められている。骨格筋興奮収縮連関においては、細胞膜上の電位依存性カルシウムチャネルであるジヒドロピリジン受容体(L型カルシウムチャネル)と、小胞体膜上のカルシウム放出チャネルであるリアノジン受容体とが蛋白質間相互作用を介して共役することで、脱分極刺激による小胞体からのカルシウム放出が引き起こされ、筋収縮が起こる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16702757&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。異なる二つの膜系に存在するチャネル分子が相互作用により共役するためには、上述の結合膜構造が形成され機能的なマイクロドメインが形成される必要があると考えられる。ジャンクトフィリン (junctophilin; JP) は、骨格筋におけるtriad junction形成に必要な分子として単離された分子量72-90kDa程度のタンパク質である&amp;lt;ref name=ref3&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10949023&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。最初に発見された、骨格筋で特異的に発現する1型ジャンクトフィリン(JP-1)に加え、相同クローニングにより２型～４型ジャンクトフィリン (JP-2～JP-4) が発見され、現在までに４種類のサブタイプが同定されている&amp;lt;ref name=ref4&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14559359&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。脳においては、JP-3およびJP-4が多くの神経細胞に重複して発現分布しており、それぞれ単独のノックアウトマウスでは際立った異常は認められないが、JP-3とJP-4の二重欠損マウスでは、個体、シナプス、神経細胞レベルでの機能阻害が報告されている&amp;lt;ref name=ref5&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18607668&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
== 構造 ==&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンは、分子量72-90kDa程度のタンパク質である。膜貫通セグメントはカルボキシル末端に１箇所のみ存在し、アミノ末端にはシグナル配列が存在しない。一方、アミノ末端側には14アミノ酸よりなるMORNモチーフと命名された繰り返し配列が８回現れる。部分欠損体の発現実験により、JP-1の細胞表層膜との結合にはMORNモチーフが必要であることが示されている。したがって、MORNモチーフを介して細胞表層膜と結合する一方で、カルボキシル末端側の膜貫通セグメントにおいて小胞体膜を貫通することで、ジャンクトフィリンは両膜を架橋し、結合膜構造の形成に寄与すると考えられている&amp;lt;ref name=ref3 /&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== サブタイプ ==&lt;br /&gt;
　現在まで、JP-1~JP-4まで、４種類のサブタイプが同定されている。マウスでは、アミノ酸数は、JP-1が660、JP-2が696、JP-3が744、JP-4が628であり&amp;lt;ref name=ref4 /&amp;gt;、サブタイプ間の相同性は約40%程度と見積もられている&amp;lt;ref name=ref3 /&amp;gt;。ウェスタンブロットから推測される分子量は72~95kDaであり、ジャンクトフィリン分子全体的に、アミノ酸数から推測される分子量よりも大きくなる傾向があるが、その原因は解明されていない&amp;lt;ref name=ref4 /&amp;gt;。MORN配列、およびカルボキシル末端側の膜貫通領域は、サブタイプ間の相同性がそれぞれ80%、50%と、相対的に高くなっている領域である。しかし、カルボキシル末端側にある膜貫通領域を除けば、MORN配列を含め、相同性の高い部分はアミノ酸番号400番台前半までの部分に集中しており&amp;lt;ref name=ref4 /&amp;gt;、C末側の膜貫通領域直前の約250個のアミノ酸配列の相同性は、約6%程度と相対的に低くなっている&amp;lt;ref name=ref3 /&amp;gt;。マウスジャンクトフィリンの各サブタイプにおけるアミノ酸配列の具体的な相違については、Nishi et al. 2003&amp;lt;ref name=ref4 /&amp;gt;を参照されたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 発現分布 == &lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンは興奮性細胞において、各サブタイプの発現が見られる。JP-1は骨格筋特異的に発現が見られる。JP-2は心臓と骨格筋で発現レベルが特に高いほか、消化管や気管の平滑筋でも発現が確認され、筋細胞全般に分布すると推測される&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。一方、JP-3、JP-4の発現は脳に限局的であり、両者の発現部位には重複性が見られるが、このことは、後述のノックアウトマウアスの表現型において、JP-3、JP-4それぞれの単独ノックアウトマウスでは顕著な異常が現れないことと互いに矛盾しない。脳内におけるJP-3、JP-4の発現レベルには部位による違いが見られ、海馬のCA1～CA3領域や歯状回、小脳顆粒層などでは、JP-3、JP-4ともに高レベルの発現が見られる。&lt;br /&gt;
尚、JP-3、JP-4の脳内分布に関する詳細については、Nishi et al. (2003)&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;を参考にされたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 機能 ==&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンの機能はノックアウトマウスの表現型を元に推測されている。そこで、各サブタイプのノックアウトマウス(ただし、JP-3とJP-4については、両者の二重欠損マウスについても)の表現型を記す。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===JP-1欠損マウス=== &lt;br /&gt;
　母乳を吸うことが出来ず、出生24時間以内に死亡する新生致死性を示す。JP-1欠損骨格筋では、電子顕微鏡観察により、結合膜構造 (triad junction) の形成不全が見とめられる。また張力測定では、JP-1欠損骨格筋はほぼ正常な最大張力を示すが、刺激頻度と発生張力とのプロットが正常なものより下降している。したがって、結合膜構造の形成不全により、L型カルシウムチャネルとRyR1との機能的カップリングに不備が生じて、興奮収縮連関の効率が低下しているものと考えられる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11535622&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===JP-2欠損マウス===&lt;br /&gt;
　受精後9.5日には心臓拍動の減弱が確認され、その翌日頃には心停止に至る、胎生致死が見とめられる。JP-2欠損心筋細胞では、細胞表層膜と筋小胞体膜が近接した結合膜構造であるperipheral couplingの形成が極端に減少しており、このことに由来すると推測される心筋細胞内カルシウム濃度の一過的上昇(カルシウムトランジェント)の異常により、心不全となる&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===JP-3欠損マウス、JP-4欠損マウス===&lt;br /&gt;
　JP-3欠損マウスでは、運動協調能の軽微な異常が見られるものの&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11906164&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、両サブタイプの単独欠損マウスでは、顕著な異常は認められない。上述の両サブタイプの発現重複性と併せて考えると、両サブタイプ間の機能補完作用が示唆される。&lt;br /&gt;
　両サブタイプを同時に欠損するJP-3&amp;amp;4二重欠損マウス(JP3&amp;amp;4 double-knockout mouse; 以下JP-DKOマウス)は、固型飼料を用いた通常飼育条件下では、離乳時期に死亡する。しかし、ペースト状の練り餌で飼育すると、この致死性がほぼ完全に回避される。また尻尾を持ち上げた際、野生型マウスでは下肢が開くのに対し、JP-DKOマウスは下肢を結ぶしぐさ、いわゆるfoot-clasping reflex と呼ばれる応答が出現する。この異常応答は、ハンチントン舞踏病モデルマウスにも観察される異常であるが、ヒトの遺伝性疾患であるハンチントン舞踏病類似疾患(HDL2)の原因として、JP3遺伝子へのtriplet repeatの伸長・挿入変異が見られることが報告されている。&lt;br /&gt;
　JP-3、JP-4の発現分布から推測されるとおり、JP-DKOマウスにおける海馬および小脳に関連した機能異常が、現在までに報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref5&amp;quot; /&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
====海馬長期増強と記憶学習の異常====&lt;br /&gt;
　JP-DKOマウスは、Y迷路テスト、受動回避テストにおいて記憶学習の低下が見られる。これらに対応して、海馬CA3-CA1シナプスにおける長期増強(LTP)に顕著な異常が見られた。またシナプス電位応答において興奮性シナプス後電位に続いて現れる後過分極 (afterhyperpolarization; AHP)が、JP-DKO海馬CA1錐体細胞では欠落している。このAHPは小コンダクタンスカルシウム依存性カリウムチャネル(small-conductance Ca2+-dependent K+ channel; SK チャネル)を介するが、薬理学的な解析により、海馬CA1錐体細胞ではSKチャネルの活性化にはNMDA型グルタミン酸受容体とRyRの活性化が必要であることが示された。したがって、JP-DKO海馬CA1錐体細胞では、NMDA型グルタミン酸受容体－RyR－SKチャネル間の機能的共役が阻害されていることが推測される。さらに、JP-DKO海馬では、海馬LTPへの関与が示されているカルシウム-カルモジュリン依存性キナーゼII (CaMKII)のリン酸化に亢進が見られるが、並行して、CaMKIIの基質であるGluR1のリン酸化レベルの亢進も見られることから、JP-DKOマウス海馬におけるCaMKIIの活性化異常が示唆される&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16809425&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
====小脳機能の異常====&lt;br /&gt;
　JP-DKOでは、回転棒テストおよび小脳依存性の瞬膜反射条件付け学習において、明確な阻害が見られる。また、小脳運動学習の基盤とされる平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおける長期抑圧(long-term depression; 小脳LTD)において、野生型において小脳LTDを誘導する刺激(登上線維刺激とプルキンエ細胞の脱分極との組み合わせ刺激)により、JP-DKO小脳スライスではLTPが誘導される(小脳LTDのLTP化)。登上線維刺激によりプルキンエ細胞ではcomplex spikeと言う脱分極性の電位応答が見られるが、この電位応答の脱分極相の後に続く遅い過分極応答(slow afterhyperpolarization; sAHP)が、JP-DKOプルキンエ細胞では欠損している。引き続き薬理学的な解析により、sAHPはSKチャネルを介し、プルキンエ細胞で優先的に発現するRyR1の活性化に依存することが示されたが、JP-DKOプルキンエ細胞では、SKチャネル阻害薬であるapamin、およびRyR1を阻害するリアノジンもしくはdantroleneに感受性のあるsAHPが欠損している。さらに、登上線維刺激ではNMDA型グルタミン酸受容体が活性化されないため、RyR1を活性化するカルシウム流入はP/Q型カルシウムチャネルを介すると考えられることから、JP-DKOプルキンエ細胞では、P/Q型カルシウムチャネル－RyR1－SHチャネルの機能的共役が阻害されていることが示唆された。さらに野生型マウスの小脳スライス標本においても、apamin投与により小脳LTDのLTP化が見られることから、JP-DKO小脳におけるLTDのLTP化の少なくとも一つの原因として、P/Q型カルシウムチャネル－RyR1－SHチャネル間の機能的共役の阻害によるsAHPの欠損が示唆された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17347645&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17904530&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳におけるRyRの機能については、RyR1やRyR2の遺伝子欠損マウスが、それぞれ出生致死&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7515481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、胎生致死&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9628868&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;を示すこと、さらに多くの神経細胞で複数のRyRサブタイプの発現が重複して見られることから、RyR遺伝子欠損動物を用いたアプローチでは解明が困難であった。しかし、JP-DKOマウスを用いた解析により、JP自身のチャネル間の機能的共役に関する機能的役割が明らかになっただけでなく、脳におけるRyRの機能についても知見が得られたことは特筆に値する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目 == &lt;br /&gt;
*[[カルシウム]] &lt;br /&gt;
*[[リアノジン受容体]]&lt;br /&gt;
*[[IP3受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：柿澤昌　担当編集委員：林康紀）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%B3&amp;diff=19499</id>
		<title>ジャンクトフィリン</title>
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		<updated>2013-04-06T09:07:06Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：Junctophilin　英語略名：JP &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　神経・筋などの興奮性細胞においては、細胞表層膜と小胞体膜とが近接した結合膜構造が存在する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1426638&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。神経細胞では subsurface cisternと呼ばれるこの構造は、骨格筋細胞ではtriad junctionと呼ばれ、骨格筋における興奮収縮連関との関連に着目した研究が進められている。骨格筋興奮収縮連関においては、細胞膜上の電位依存性カルシウムチャネルであるジヒドロピリジン受容体(L型カルシウムチャネル)と、小胞体膜上のカルシウム放出チャネルであるリアノジン受容体とが蛋白質間相互作用を介して共役することで、脱分極刺激による小胞体からのカルシウム放出が引き起こされ、筋収縮が起こる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16702757&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。異なる二つの膜系に存在するチャネル分子が相互作用により共役するためには、上述の結合膜構造が形成され機能的なマイクロドメインが形成される必要があると考えられる。ジャンクトフィリン (junctophilin; JP) は、骨格筋におけるtriad junction形成に必要な分子として単離された分子量72-90kDa程度のタンパク質である&amp;lt;ref name=ref3&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10949023&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。最初に発見された、骨格筋で特異的に発現する1型ジャンクトフィリン(JP-1)に加え、相同クローニングにより２型～４型ジャンクトフィリン (JP-2～JP-4) が発見され、現在までに４種類のサブタイプが同定されている&amp;lt;ref name=ref4&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14559359&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。脳においては、JP-3およびJP-4が多くの神経細胞に重複して発現分布しており、それぞれ単独のノックアウトマウスでは際立った異常は認められないが、JP-3とJP-4の二重欠損マウスでは、個体、シナプス、神経細胞レベルでの機能阻害が報告されている&amp;lt;ref name=ref5&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18607668&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
目次&lt;br /&gt;
 1 構造&lt;br /&gt;
 2 サブタイプ&lt;br /&gt;
 3 発現分布&lt;br /&gt;
 4 機能&lt;br /&gt;
 5 関連項目&lt;br /&gt;
 6 参考文献&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
== 構造 ==&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンは、分子量72-90kDa程度のタンパク質である。膜貫通セグメントはカルボキシル末端に１箇所のみ存在し、アミノ末端にはシグナル配列が存在しない。一方、アミノ末端側には14アミノ酸よりなるMORNモチーフと命名された繰り返し配列が８回現れる。部分欠損体の発現実験により、JP-1の細胞表層膜との結合にはMORNモチーフが必要であることが示されている。したがって、MORNモチーフを介して細胞表層膜と結合する一方で、カルボキシル末端側の膜貫通セグメントにおいて小胞体膜を貫通することで、ジャンクトフィリンは両膜を架橋し、結合膜構造の形成に寄与すると考えられている&amp;lt;ref name=ref3 /&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== サブタイプ ==&lt;br /&gt;
　現在まで、JP-1~JP-4まで、４種類のサブタイプが同定されている。マウスでは、アミノ酸数は、JP-1が660、JP-2が696、JP-3が744、JP-4が628であり&amp;lt;ref name=ref4 /&amp;gt;、サブタイプ間の相同性は約40%程度と見積もられている&amp;lt;ref name=ref3 /&amp;gt;。ウェスタンブロットから推測される分子量は72~95kDaであり、ジャンクトフィリン分子全体的に、アミノ酸数から推測される分子量よりも大きくなる傾向があるが、その原因は解明されていない&amp;lt;ref name=ref4 /&amp;gt;。MORN配列、およびカルボキシル末端側の膜貫通領域は、サブタイプ間の相同性がそれぞれ80%、50%と、相対的に高くなっている領域である。しかし、カルボキシル末端側にある膜貫通領域を除けば、MORN配列を含め、相同性の高い部分はアミノ酸番号400番台前半までの部分に集中しており&amp;lt;ref name=ref4 /&amp;gt;、C末側の膜貫通領域直前の約250個のアミノ酸配列の相同性は、約6%程度と相対的に低くなっている&amp;lt;ref name=ref3 /&amp;gt;。マウスジャンクトフィリンの各サブタイプにおけるアミノ酸配列の具体的な相違については、Nishi et al. 2003&amp;lt;ref name=ref4 /&amp;gt;を参照されたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 発現分布 == &lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンは興奮性細胞において、各サブタイプの発現が見られる。JP-1は骨格筋特異的に発現が見られる。JP-2は心臓と骨格筋で発現レベルが特に高いほか、消化管や気管の平滑筋でも発現が確認され、筋細胞全般に分布すると推測される&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。一方、JP-3、JP-4の発現は脳に限局的であり、両者の発現部位には重複性が見られるが、このことは、後述のノックアウトマウアスの表現型において、JP-3、JP-4それぞれの単独ノックアウトマウスでは顕著な異常が現れないことと互いに矛盾しない。脳内におけるJP-3、JP-4の発現レベルには部位による違いが見られ、海馬のCA1～CA3領域や歯状回、小脳顆粒層などでは、JP-3、JP-4ともに高レベルの発現が見られる。&lt;br /&gt;
尚、JP-3、JP-4の脳内分布に関する詳細については、Nishi et al. (2003)&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;を参考にされたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 機能 ==&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンの機能はノックアウトマウスの表現型を元に推測されている。そこで、各サブタイプのノックアウトマウス(ただし、JP-3とJP-4については、両者の二重欠損マウスについても)の表現型を記す。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===JP-1欠損マウス=== &lt;br /&gt;
　母乳を吸うことが出来ず、出生24時間以内に死亡する新生致死性を示す。JP-1欠損骨格筋では、電子顕微鏡観察により、結合膜構造 (triad junction) の形成不全が見とめられる。また張力測定では、JP-1欠損骨格筋はほぼ正常な最大張力を示すが、刺激頻度と発生張力とのプロットが正常なものより下降している。したがって、結合膜構造の形成不全により、L型カルシウムチャネルとRyR1との機能的カップリングに不備が生じて、興奮収縮連関の効率が低下しているものと考えられる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11535622&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===JP-2欠損マウス===&lt;br /&gt;
　受精後9.5日には心臓拍動の減弱が確認され、その翌日頃には心停止に至る、胎生致死が見とめられる。JP-2欠損心筋細胞では、細胞表層膜と筋小胞体膜が近接した結合膜構造であるperipheral couplingの形成が極端に減少しており、このことに由来すると推測される心筋細胞内カルシウム濃度の一過的上昇(カルシウムトランジェント)の異常により、心不全となる&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===JP-3欠損マウス、JP-4欠損マウス===&lt;br /&gt;
　JP-3欠損マウスでは、運動協調能の軽微な異常が見られるものの&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11906164&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、両サブタイプの単独欠損マウスでは、顕著な異常は認められない。上述の両サブタイプの発現重複性と併せて考えると、両サブタイプ間の機能補完作用が示唆される。&lt;br /&gt;
　両サブタイプを同時に欠損するJP-3&amp;amp;4二重欠損マウス(JP3&amp;amp;4 double-knockout mouse; 以下JP-DKOマウス)は、固型飼料を用いた通常飼育条件下では、離乳時期に死亡する。しかし、ペースト状の練り餌で飼育すると、この致死性がほぼ完全に回避される。また尻尾を持ち上げた際、野生型マウスでは下肢が開くのに対し、JP-DKOマウスは下肢を結ぶしぐさ、いわゆるfoot-clasping reflex と呼ばれる応答が出現する。この異常応答は、ハンチントン舞踏病モデルマウスにも観察される異常であるが、ヒトの遺伝性疾患であるハンチントン舞踏病類似疾患(HDL2)の原因として、JP3遺伝子へのtriplet repeatの伸長・挿入変異が見られることが報告されている。&lt;br /&gt;
　JP-3、JP-4の発現分布から推測されるとおり、JP-DKOマウスにおける海馬および小脳に関連した機能異常が、現在までに報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref5&amp;quot; /&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
====海馬長期増強と記憶学習の異常====&lt;br /&gt;
　JP-DKOマウスは、Y迷路テスト、受動回避テストにおいて記憶学習の低下が見られる。これらに対応して、海馬CA3-CA1シナプスにおける長期増強(LTP)に顕著な異常が見られた。またシナプス電位応答において興奮性シナプス後電位に続いて現れる後過分極 (afterhyperpolarization; AHP)が、JP-DKO海馬CA1錐体細胞では欠落している。このAHPは小コンダクタンスカルシウム依存性カリウムチャネル(small-conductance Ca2+-dependent K+ channel; SK チャネル)を介するが、薬理学的な解析により、海馬CA1錐体細胞ではSKチャネルの活性化にはNMDA型グルタミン酸受容体とRyRの活性化が必要であることが示された。したがって、JP-DKO海馬CA1錐体細胞では、NMDA型グルタミン酸受容体－RyR－SKチャネル間の機能的共役が阻害されていることが推測される。さらに、JP-DKO海馬では、海馬LTPへの関与が示されているカルシウム-カルモジュリン依存性キナーゼII (CaMKII)のリン酸化に亢進が見られるが、並行して、CaMKIIの基質であるGluR1のリン酸化レベルの亢進も見られることから、JP-DKOマウス海馬におけるCaMKIIの活性化異常が示唆される&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16809425&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
====小脳機能の異常====&lt;br /&gt;
　JP-DKOでは、回転棒テストおよび小脳依存性の瞬膜反射条件付け学習において、明確な阻害が見られる。また、小脳運動学習の基盤とされる平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおける長期抑圧(long-term depression; 小脳LTD)において、野生型において小脳LTDを誘導する刺激(登上線維刺激とプルキンエ細胞の脱分極との組み合わせ刺激)により、JP-DKO小脳スライスではLTPが誘導される(小脳LTDのLTP化)。登上線維刺激によりプルキンエ細胞ではcomplex spikeと言う脱分極性の電位応答が見られるが、この電位応答の脱分極相の後に続く遅い過分極応答(slow afterhyperpolarization; sAHP)が、JP-DKOプルキンエ細胞では欠損している。引き続き薬理学的な解析により、sAHPはSKチャネルを介し、プルキンエ細胞で優先的に発現するRyR1の活性化に依存することが示されたが、JP-DKOプルキンエ細胞では、SKチャネル阻害薬であるapamin、およびRyR1を阻害するリアノジンもしくはdantroleneに感受性のあるsAHPが欠損している。さらに、登上線維刺激ではNMDA型グルタミン酸受容体が活性化されないため、RyR1を活性化するカルシウム流入はP/Q型カルシウムチャネルを介すると考えられることから、JP-DKOプルキンエ細胞では、P/Q型カルシウムチャネル－RyR1－SHチャネルの機能的共役が阻害されていることが示唆された。さらに野生型マウスの小脳スライス標本においても、apamin投与により小脳LTDのLTP化が見られることから、JP-DKO小脳におけるLTDのLTP化の少なくとも一つの原因として、P/Q型カルシウムチャネル－RyR1－SHチャネル間の機能的共役の阻害によるsAHPの欠損が示唆された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17347645&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17904530&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳におけるRyRの機能については、RyR1やRyR2の遺伝子欠損マウスが、それぞれ出生致死&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7515481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、胎生致死&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9628868&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;を示すこと、さらに多くの神経細胞で複数のRyRサブタイプの発現が重複して見られることから、RyR遺伝子欠損動物を用いたアプローチでは解明が困難であった。しかし、JP-DKOマウスを用いた解析により、JP自身のチャネル間の機能的共役に関する機能的役割が明らかになっただけでなく、脳におけるRyRの機能についても知見が得られたことは特筆に値する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目 == &lt;br /&gt;
 カルシウム &lt;br /&gt;
 リアノジン受容体 &lt;br /&gt;
 IP3受容体&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt;&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%B3&amp;diff=19498</id>
		<title>ジャンクトフィリン</title>
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		<updated>2013-04-06T09:02:17Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：Junctophilin　英語略名：JP &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　神経・筋などの興奮性細胞においては、細胞表層膜と小胞体膜とが近接した結合膜構造が存在する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1426638&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。神経細胞では subsurface cisternと呼ばれるこの構造は、骨格筋細胞ではtriad junctionと呼ばれ、骨格筋における興奮収縮連関との関連に着目した研究が進められている。骨格筋興奮収縮連関においては、細胞膜上の電位依存性カルシウムチャネルであるジヒドロピリジン受容体(L型カルシウムチャネル)と、小胞体膜上のカルシウム放出チャネルであるリアノジン受容体とが蛋白質間相互作用を介して共役することで、脱分極刺激による小胞体からのカルシウム放出が引き起こされ、筋収縮が起こる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16702757&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。異なる二つの膜系に存在するチャネル分子が相互作用により共役するためには、上述の結合膜構造が形成され機能的なマイクロドメインが形成される必要があると考えられる。ジャンクトフィリン (junctophilin; JP) は、骨格筋におけるtriad junction形成に必要な分子として単離された分子量72-90kDa程度のタンパク質である&amp;lt;ref name=ref3&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10949023&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。最初に発見された、骨格筋で特異的に発現する1型ジャンクトフィリン(JP-1)に加え、相同クローニングにより２型～４型ジャンクトフィリン (JP-2～JP-4) が発見され、現在までに４種類のサブタイプが同定されている&amp;lt;ref name=ref4&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14559359&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。脳においては、JP-3およびJP-4が多くの神経細胞に重複して発現分布しており、それぞれ単独のノックアウトマウスでは際立った異常は認められないが、JP-3とJP-4の二重欠損マウスでは、個体、シナプス、神経細胞レベルでの機能阻害が報告されている&amp;lt;ref name=ref5&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18607668&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
目次&lt;br /&gt;
 1 構造&lt;br /&gt;
 2 サブタイプ&lt;br /&gt;
 3 発現分布&lt;br /&gt;
 4 機能&lt;br /&gt;
 5 関連項目&lt;br /&gt;
 6 参考文献&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
構造&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンは、分子量72-90kDa程度のタンパク質である。膜貫通セグメントはカルボキシル末端に１箇所のみ存在し、アミノ末端にはシグナル配列が存在しない。一方、アミノ末端側には14アミノ酸よりなるMORNモチーフと命名された繰り返し配列が８回現れる。部分欠損体の発現実験により、JP-1の細胞表層膜との結合にはMORNモチーフが必要であることが示されている。したがって、MORNモチーフを介して細胞表層膜と結合する一方で、カルボキシル末端側の膜貫通セグメントにおいて小胞体膜を貫通することで、ジャンクトフィリンは両膜を架橋し、結合膜構造の形成に寄与すると考えられている&amp;lt;ref name=ref3 /&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
サブタイプ&lt;br /&gt;
　現在まで、JP-1~JP-4まで、４種類のサブタイプが同定されている。マウスでは、アミノ酸数は、JP-1が660、JP-2が696、JP-3が744、JP-4が628であり&amp;lt;ref name=ref4 /&amp;gt;、サブタイプ間の相同性は約40%程度と見積もられている&amp;lt;ref name=ref3 /&amp;gt;。ウェスタンブロットから推測される分子量は72~95kDaであり、ジャンクトフィリン分子全体的に、アミノ酸数から推測される分子量よりも大きくなる傾向があるが、その原因は解明されていない&amp;lt;ref name=ref4 /&amp;gt;。MORN配列、およびカルボキシル末端側の膜貫通領域は、サブタイプ間の相同性がそれぞれ80%、50%と、相対的に高くなっている領域である。しかし、カルボキシル末端側にある膜貫通領域を除けば、MORN配列を含め、相同性の高い部分はアミノ酸番号400番台前半までの部分に集中しており&amp;lt;ref name=ref4 /&amp;gt;、C末側の膜貫通領域直前の約250個のアミノ酸配列の相同性は、約6%程度と相対的に低くなっている&amp;lt;ref name=ref3 /&amp;gt;。マウスジャンクトフィリンの各サブタイプにおけるアミノ酸配列の具体的な相違については、Nishi et al. 2003&amp;lt;ref name=ref4 /&amp;gt;を参照されたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
発現分布 &lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンは興奮性細胞において、各サブタイプの発現が見られる。JP-1は骨格筋特異的に発現が見られる。JP-2は心臓と骨格筋で発現レベルが特に高いほか、消化管や気管の平滑筋でも発現が確認され、筋細胞全般に分布すると推測される&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。一方、JP-3、JP-4の発現は脳に限局的であり、両者の発現部位には重複性が見られるが、このことは、後述のノックアウトマウアスの表現型において、JP-3、JP-4それぞれの単独ノックアウトマウスでは顕著な異常が現れないことと互いに矛盾しない。脳内におけるJP-3、JP-4の発現レベルには部位による違いが見られ、海馬のCA1～CA3領域や歯状回、小脳顆粒層などでは、JP-3、JP-4ともに高レベルの発現が見られる。&lt;br /&gt;
尚、JP-3、JP-4の脳内分布に関する詳細については、Nishi et al. (2003)&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;を参考にされたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
機能&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンの機能はノックアウトマウスの表現型を元に推測されている。そこで、各サブタイプのノックアウトマウス(ただし、JP-3とJP-4については、両者の二重欠損マウスについても)の表現型を記す。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
JP-1欠損マウス &lt;br /&gt;
　母乳を吸うことが出来ず、出生24時間以内に死亡する新生致死性を示す。JP-1欠損骨格筋では、電子顕微鏡観察により、結合膜構造 (triad junction) の形成不全が見とめられる。また張力測定では、JP-1欠損骨格筋はほぼ正常な最大張力を示すが、刺激頻度と発生張力とのプロットが正常なものより下降している。したがって、結合膜構造の形成不全により、L型カルシウムチャネルとRyR1との機能的カップリングに不備が生じて、興奮収縮連関の効率が低下しているものと考えられる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11535622&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
JP-2欠損マウス&lt;br /&gt;
　受精後9.5日には心臓拍動の減弱が確認され、その翌日頃には心停止に至る、胎生致死が見とめられる。JP-2欠損心筋細胞では、細胞表層膜と筋小胞体膜が近接した結合膜構造であるperipheral couplingの形成が極端に減少しており、このことに由来すると推測される心筋細胞内カルシウム濃度の一過的上昇(カルシウムトランジェント)の異常により、心不全となる&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
JP-3欠損マウス、JP-4欠損マウス&lt;br /&gt;
　JP-3欠損マウスでは、運動協調能の軽微な異常が見られるものの&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11906164&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、両サブタイプの単独欠損マウスでは、顕著な異常は認められない。上述の両サブタイプの発現重複性と併せて考えると、両サブタイプ間の機能補完作用が示唆される。&lt;br /&gt;
　両サブタイプを同時に欠損するJP-3&amp;amp;4二重欠損マウス(JP3&amp;amp;4 double-knockout mouse; 以下JP-DKOマウス)は、固型飼料を用いた通常飼育条件下では、離乳時期に死亡する。しかし、ペースト状の練り餌で飼育すると、この致死性がほぼ完全に回避される。また尻尾を持ち上げた際、野生型マウスでは下肢が開くのに対し、JP-DKOマウスは下肢を結ぶしぐさ、いわゆるfoot-clasping reflex と呼ばれる応答が出現する。この異常応答は、ハンチントン舞踏病モデルマウスにも観察される異常であるが、ヒトの遺伝性疾患であるハンチントン舞踏病類似疾患(HDL2)の原因として、JP3遺伝子へのtriplet repeatの伸長・挿入変異が見られることが報告されている。&lt;br /&gt;
　JP-3、JP-4の発現分布から推測されるとおり、JP-DKOマウスにおける海馬および小脳に関連した機能異常が、現在までに報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref5&amp;quot; /&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
海馬長期増強と記憶学習の異常&lt;br /&gt;
　JP-DKOマウスは、Y迷路テスト、受動回避テストにおいて記憶学習の低下が見られる。これらに対応して、海馬CA3-CA1シナプスにおける長期増強(LTP)に顕著な異常が見られた。またシナプス電位応答において興奮性シナプス後電位に続いて現れる後過分極 (afterhyperpolarization; AHP)が、JP-DKO海馬CA1錐体細胞では欠落している。このAHPは小コンダクタンスカルシウム依存性カリウムチャネル(small-conductance Ca2+-dependent K+ channel; SK チャネル)を介するが、薬理学的な解析により、海馬CA1錐体細胞ではSKチャネルの活性化にはNMDA型グルタミン酸受容体とRyRの活性化が必要であることが示された。したがって、JP-DKO海馬CA1錐体細胞では、NMDA型グルタミン酸受容体－RyR－SKチャネル間の機能的共役が阻害されていることが推測される。さらに、JP-DKO海馬では、海馬LTPへの関与が示されているカルシウム-カルモジュリン依存性キナーゼII (CaMKII)のリン酸化に亢進が見られるが、並行して、CaMKIIの基質であるGluR1のリン酸化レベルの亢進も見られることから、JP-DKOマウス海馬におけるCaMKIIの活性化異常が示唆される&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16809425&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
小脳機能の異常&lt;br /&gt;
　JP-DKOでは、回転棒テストおよび小脳依存性の瞬膜反射条件付け学習において、明確な阻害が見られる。また、小脳運動学習の基盤とされる平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおける長期抑圧(long-term depression; 小脳LTD)において、野生型において小脳LTDを誘導する刺激(登上線維刺激とプルキンエ細胞の脱分極との組み合わせ刺激)により、JP-DKO小脳スライスではLTPが誘導される(小脳LTDのLTP化)。登上線維刺激によりプルキンエ細胞ではcomplex spikeと言う脱分極性の電位応答が見られるが、この電位応答の脱分極相の後に続く遅い過分極応答(slow afterhyperpolarization; sAHP)が、JP-DKOプルキンエ細胞では欠損している。引き続き薬理学的な解析により、sAHPはSKチャネルを介し、プルキンエ細胞で優先的に発現するRyR1の活性化に依存することが示されたが、JP-DKOプルキンエ細胞では、SKチャネル阻害薬であるapamin、およびRyR1を阻害するリアノジンもしくはdantroleneに感受性のあるsAHPが欠損している。さらに、登上線維刺激ではNMDA型グルタミン酸受容体が活性化されないため、RyR1を活性化するカルシウム流入はP/Q型カルシウムチャネルを介すると考えられることから、JP-DKOプルキンエ細胞では、P/Q型カルシウムチャネル－RyR1－SHチャネルの機能的共役が阻害されていることが示唆された。さらに野生型マウスの小脳スライス標本においても、apamin投与により小脳LTDのLTP化が見られることから、JP-DKO小脳におけるLTDのLTP化の少なくとも一つの原因として、P/Q型カルシウムチャネル－RyR1－SHチャネル間の機能的共役の阻害によるsAHPの欠損が示唆された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17347645&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17904530&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳におけるRyRの機能については、RyR1やRyR2の遺伝子欠損マウスが、それぞれ出生致死&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7515481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、胎生致死&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9628868&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;を示すこと、さらに多くの神経細胞で複数のRyRサブタイプの発現が重複して見られることから、RyR遺伝子欠損動物を用いたアプローチでは解明が困難であった。しかし、JP-DKOマウスを用いた解析により、JP自身のチャネル間の機能的共役に関する機能的役割が明らかになっただけでなく、脳におけるRyRの機能についても知見が得られたことは特筆に値する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
関連項目 &lt;br /&gt;
 カルシウム &lt;br /&gt;
 リアノジン受容体 &lt;br /&gt;
 IP3受容体&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==参考文献==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt;&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%B3&amp;diff=19497</id>
		<title>ジャンクトフィリン</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%B3&amp;diff=19497"/>
		<updated>2013-04-06T09:00:32Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：Junctophilin　英語略名：JP &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　神経・筋などの興奮性細胞においては、細胞表層膜と小胞体膜とが近接した結合膜構造が存在する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1426638&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。神経細胞では subsurface cisternと呼ばれるこの構造は、骨格筋細胞ではtriad junctionと呼ばれ、骨格筋における興奮収縮連関との関連に着目した研究が進められている。骨格筋興奮収縮連関においては、細胞膜上の電位依存性カルシウムチャネルであるジヒドロピリジン受容体(L型カルシウムチャネル)と、小胞体膜上のカルシウム放出チャネルであるリアノジン受容体とが蛋白質間相互作用を介して共役することで、脱分極刺激による小胞体からのカルシウム放出が引き起こされ、筋収縮が起こる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16702757&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。異なる二つの膜系に存在するチャネル分子が相互作用により共役するためには、上述の結合膜構造が形成され機能的なマイクロドメインが形成される必要があると考えられる。ジャンクトフィリン (junctophilin; JP) は、骨格筋におけるtriad junction形成に必要な分子として単離された分子量72-90kDa程度のタンパク質である&amp;lt;ref name=ref3&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10949023&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。最初に発見された、骨格筋で特異的に発現する1型ジャンクトフィリン(JP-1)に加え、相同クローニングにより２型～４型ジャンクトフィリン (JP-2～JP-4) が発見され、現在までに４種類のサブタイプが同定されている&amp;lt;ref name=ref4&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14559359&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。脳においては、JP-3およびJP-4が多くの神経細胞に重複して発現分布しており、それぞれ単独のノックアウトマウスでは際立った異常は認められないが、JP-3とJP-4の二重欠損マウスでは、個体、シナプス、神経細胞レベルでの機能阻害が報告されている&amp;lt;ref name=ref5&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18607668&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
目次&lt;br /&gt;
 1 構造&lt;br /&gt;
 2 サブタイプ&lt;br /&gt;
 3 発現分布&lt;br /&gt;
 4 機能&lt;br /&gt;
 5 関連項目&lt;br /&gt;
 6 参考文献&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
構造&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンは、分子量72-90kDa程度のタンパク質である。膜貫通セグメントはカルボキシル末端に１箇所のみ存在し、アミノ末端にはシグナル配列が存在しない。一方、アミノ末端側には14アミノ酸よりなるMORNモチーフと命名された繰り返し配列が８回現れる。部分欠損体の発現実験により、JP-1の細胞表層膜との結合にはMORNモチーフが必要であることが示されている。したがって、MORNモチーフを介して細胞表層膜と結合する一方で、カルボキシル末端側の膜貫通セグメントにおいて小胞体膜を貫通することで、ジャンクトフィリンは両膜を架橋し、結合膜構造の形成に寄与すると考えられている&amp;lt;ref name=ref3 /&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
サブタイプ&lt;br /&gt;
　現在まで、JP-1~JP-4まで、４種類のサブタイプが同定されている。マウスでは、アミノ酸数は、JP-1が660、JP-2が696、JP-3が744、JP-4が628であり&amp;lt;ref name=ref4 /&amp;gt;、サブタイプ間の相同性は約40%程度と見積もられている&amp;lt;ref name=ref3 /&amp;gt;。ウェスタンブロットから推測される分子量は72~95kDaであり、ジャンクトフィリン分子全体的に、アミノ酸数から推測される分子量よりも大きくなる傾向があるが、その原因は解明されていない&amp;lt;ref name=ref4 /&amp;gt;。MORN配列、およびカルボキシル末端側の膜貫通領域は、サブタイプ間の相同性がそれぞれ80%、50%と、相対的に高くなっている領域である。しかし、カルボキシル末端側にある膜貫通領域を除けば、MORN配列を含め、相同性の高い部分はアミノ酸番号400番台前半までの部分に集中しており&amp;lt;ref name=ref4 /&amp;gt;、C末側の膜貫通領域直前の約250個のアミノ酸配列の相同性は、約6%程度と相対的に低くなっている&amp;lt;ref name=ref3 /&amp;gt;。マウスジャンクトフィリンの各サブタイプにおけるアミノ酸配列の具体的な相違については、Nishi et al. 2003&amp;lt;ref name=ref4 /&amp;gt;を参照されたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
発現分布 &lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンは興奮性細胞において、各サブタイプの発現が見られる。JP-1は骨格筋特異的に発現が見られる。JP-2は心臓と骨格筋で発現レベルが特に高いほか、消化管や気管の平滑筋でも発現が確認され、筋細胞全般に分布すると推測される&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。一方、JP-3、JP-4の発現は脳に限局的であり、両者の発現部位には重複性が見られるが、このことは、後述のノックアウトマウアスの表現型において、JP-3、JP-4それぞれの単独ノックアウトマウスでは顕著な異常が現れないことと互いに矛盾しない。脳内におけるJP-3、JP-4の発現レベルには部位による違いが見られ、海馬のCA1～CA3領域や歯状回、小脳顆粒層などでは、JP-3、JP-4ともに高レベルの発現が見られる。&lt;br /&gt;
尚、JP-3、JP-4の脳内分布に関する詳細については、Nishi et al. (2003)&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref4&amp;quot; /&amp;gt;を参考にされたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
機能&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンの機能はノックアウトマウスの表現型を元に推測されている。そこで、各サブタイプのノックアウトマウス(ただし、JP-3とJP-4については、両者の二重欠損マウスについても)の表現型を記す。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
JP-1欠損マウス &lt;br /&gt;
　母乳を吸うことが出来ず、出生24時間以内に死亡する新生致死性を示す。JP-1欠損骨格筋では、電子顕微鏡観察により、結合膜構造 (triad junction) の形成不全が見とめられる。また張力測定では、JP-1欠損骨格筋はほぼ正常な最大張力を示すが、刺激頻度と発生張力とのプロットが正常なものより下降している。したがって、結合膜構造の形成不全により、L型カルシウムチャネルとRyR1との機能的カップリングに不備が生じて、興奮収縮連関の効率が低下しているものと考えられる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11535622&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
JP-2欠損マウス&lt;br /&gt;
　受精後9.5日には心臓拍動の減弱が確認され、その翌日頃には心停止に至る、胎生致死が見とめられる。JP-2欠損心筋細胞では、細胞表層膜と筋小胞体膜が近接した結合膜構造であるperipheral couplingの形成が極端に減少しており、このことに由来すると推測される心筋細胞内カルシウム濃度の一過的上昇(カルシウムトランジェント)の異常により、心不全となる&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref3&amp;quot; /&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
JP-3欠損マウス、JP-4欠損マウス&lt;br /&gt;
　JP-3欠損マウスでは、運動協調能の軽微な異常が見られるものの&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11906164&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、両サブタイプの単独欠損マウスでは、顕著な異常は認められない。上述の両サブタイプの発現重複性と併せて考えると、両サブタイプ間の機能補完作用が示唆される。&lt;br /&gt;
　両サブタイプを同時に欠損するJP-3&amp;amp;4二重欠損マウス(JP3&amp;amp;4 double-knockout mouse; 以下JP-DKOマウス)は、固型飼料を用いた通常飼育条件下では、離乳時期に死亡する。しかし、ペースト状の練り餌で飼育すると、この致死性がほぼ完全に回避される。また尻尾を持ち上げた際、野生型マウスでは下肢が開くのに対し、JP-DKOマウスは下肢を結ぶしぐさ、いわゆるfoot-clasping reflex と呼ばれる応答が出現する。この異常応答は、ハンチントン舞踏病モデルマウスにも観察される異常であるが、ヒトの遺伝性疾患であるハンチントン舞踏病類似疾患(HDL2)の原因として、JP3遺伝子へのtriplet repeatの伸長・挿入変異が見られることが報告されている。&lt;br /&gt;
　JP-3、JP-4の発現分布から推測されるとおり、JP-DKOマウスにおける海馬および小脳に関連した機能異常が、現在までに報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref5&amp;quot; /&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
海馬長期増強と記憶学習の異常&lt;br /&gt;
　JP-DKOマウスは、Y迷路テスト、受動回避テストにおいて記憶学習の低下が見られる。これらに対応して、海馬CA3-CA1シナプスにおける長期増強(LTP)に顕著な異常が見られた。またシナプス電位応答において興奮性シナプス後電位に続いて現れる後過分極 (afterhyperpolarization; AHP)が、JP-DKO海馬CA1錐体細胞では欠落している。このAHPは小コンダクタンスカルシウム依存性カリウムチャネル(small-conductance Ca2+-dependent K+ channel; SK チャネル)を介するが、薬理学的な解析により、海馬CA1錐体細胞ではSKチャネルの活性化にはNMDA型グルタミン酸受容体とRyRの活性化が必要であることが示された。したがって、JP-DKO海馬CA1錐体細胞では、NMDA型グルタミン酸受容体－RyR－SKチャネル間の機能的共役が阻害されていることが推測される。さらに、JP-DKO海馬では、海馬LTPへの関与が示されているカルシウム-カルモジュリン依存性キナーゼII (CaMKII)のリン酸化に亢進が見られるが、並行して、CaMKIIの基質であるGluR1のリン酸化レベルの亢進も見られることから、JP-DKOマウス海馬におけるCaMKIIの活性化異常が示唆される&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16809425&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
小脳機能の異常&lt;br /&gt;
　JP-DKOでは、回転棒テストおよび小脳依存性の瞬膜反射条件付け学習において、明確な阻害が見られる。また、小脳運動学習の基盤とされる平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおける長期抑圧(long-term depression; 小脳LTD)において、野生型において小脳LTDを誘導する刺激(登上線維刺激とプルキンエ細胞の脱分極との組み合わせ刺激)により、JP-DKO小脳スライスではLTPが誘導される(小脳LTDのLTP化)。登上線維刺激によりプルキンエ細胞ではcomplex spikeと言う脱分極性の電位応答が見られるが、この電位応答の脱分極相の後に続く遅い過分極応答(slow afterhyperpolarization; sAHP)が、JP-DKOプルキンエ細胞では欠損している。引き続き薬理学的な解析により、sAHPはSKチャネルを介し、プルキンエ細胞で優先的に発現するRyR1の活性化に依存することが示されたが、JP-DKOプルキンエ細胞では、SKチャネル阻害薬であるapamin、およびRyR1を阻害するリアノジンもしくはdantroleneに感受性のあるsAHPが欠損している。さらに、登上線維刺激ではNMDA型グルタミン酸受容体が活性化されないため、RyR1を活性化するカルシウム流入はP/Q型カルシウムチャネルを介すると考えられることから、JP-DKOプルキンエ細胞では、P/Q型カルシウムチャネル－RyR1－SHチャネルの機能的共役が阻害されていることが示唆された。さらに野生型マウスの小脳スライス標本においても、apamin投与により小脳LTDのLTP化が見られることから、JP-DKO小脳におけるLTDのLTP化の少なくとも一つの原因として、P/Q型カルシウムチャネル－RyR1－SHチャネル間の機能的共役の阻害によるsAHPの欠損が示唆された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17347645&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17904530&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳におけるRyRの機能については、RyR1やRyR2の遺伝子欠損マウスが、それぞれ出生致死&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7515481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、胎生致死&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9628868&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;を示すこと、さらに多くの神経細胞で複数のRyRサブタイプの発現が重複して見られることから、RyR遺伝子欠損動物を用いたアプローチでは解明が困難であった。しかし、JP-DKOマウスを用いた解析により、JP自身のチャネル間の機能的共役に関する機能的役割が明らかになっただけでなく、脳におけるRyRの機能についても知見が得られたことは特筆に値する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
関連項目 &lt;br /&gt;
 カルシウム &lt;br /&gt;
 リアノジン受容体 &lt;br /&gt;
 IP3受容体&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==参考文献==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt;&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%B3&amp;diff=19496</id>
		<title>ジャンクトフィリン</title>
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		<updated>2013-04-06T08:18:07Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：Junctophilin　英語略名：JP &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　神経・筋などの興奮性細胞においては、細胞表層膜と小胞体膜とが近接した結合膜構造が存在する。神経細胞では subsurface cisternと呼ばれるこの構造は、骨格筋細胞ではtriad junctionと呼ばれ、骨格筋における興奮収縮連関との関連に着目した研究が進められている。骨格筋興奮収縮連関においては、細胞膜上の電位依存性カルシウムチャネルであるジヒドロピリジン受容体(L型カルシウムチャネル)と、小胞体膜上のカルシウム放出チャネルであるリアノジン受容体とが蛋白質間相互作用を介して共役することで、脱分極刺激による小胞体からのカルシウム放出が引き起こされ、筋収縮が起こる。異なる二つの膜系に存在するチャネル分子が相互作用により共役するためには、上述の結合膜構造が形成され機能的なマイクロドメインが形成される必要があると考えられる。ジャンクトフィリン (junctophilin; JP) は、骨格筋におけるtriad junction形成に必要な分子として単離された分子量72-90kDa程度のタンパク質である。最初に発見された、骨格筋で特異的に発現する1型ジャンクトフィリン(JP-1)に加え、相同クローニングにより２型～４型ジャンクトフィリン (JP-2～JP-4) が発見され、現在までに４種類のサブタイプが同定されている。脳においては、JP-3およびJP-4が多くの神経細胞に重複して発現分布しており、それぞれ単独のノックアウトマウスでは際立った異常は認められないが、JP-3とJP-4の二重欠損マウスでは、個体、シナプス、神経細胞レベルでの機能阻害が報告されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
目次&lt;br /&gt;
 1 構造&lt;br /&gt;
 2 サブタイプ&lt;br /&gt;
 3 発現分布&lt;br /&gt;
 4 機能&lt;br /&gt;
 5 関連項目&lt;br /&gt;
 6 参考文献&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
構造&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンは、分子量72-90kDa程度のタンパク質である。膜貫通セグメントはカルボキシル末端に１箇所のみ存在し、アミノ末端にはシグナル配列が存在しない。一方、アミノ末端側には14アミノ酸よりなるMORNモチーフと命名された繰り返し配列が８回現れる。部分欠損体の発現実験により、JP-1の細胞表層膜との結合にはMORNモチーフが必要であることが示されている。したがって、MORNモチーフを介して細胞表層膜と結合する一方で、カルボキシル末端側の膜貫通セグメントにおいて小胞体膜を貫通することで、ジャンクトフィリンは両膜を架橋し、結合膜構造の形成に寄与すると考えられている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
サブタイプ&lt;br /&gt;
　現在まで、JP-1~JP-4まで、４種類のサブタイプが同定されている。マウスでは、アミノ酸数は、JP-1が660、JP-2が696、JP-3が744、JP-4が628であり(Nishi 2003)、サブタイプ間の相同性は約40%程度と見積もられている(Takeshima 2000)。ウェスタンブロットから推測される分子量は72~95kDaであり、ジャンクトフィリン分子全体的に、アミノ酸数から推測される分子量よりも大きくなる傾向があるが、その原因は解明されていない(Nishi 2003)。MORN配列、およびカルボキシル末端側の膜貫通領域は、サブタイプ間の相同性がそれぞれ80%、50%と、相対的に高くなっている領域である。しかし、カルボキシル末端側にある膜貫通領域を除けば、MORN配列を含め、相同性の高い部分はアミノ酸番号400番台前半までの部分に集中しており(Nishi 2003)、C末側の膜貫通領域直前の約250個のアミノ酸配列の相同性は、約6%程度と相対的に低くなっている(Takeshima 2000)。マウスジャンクトフィリンの各サブタイプにおけるアミノ酸配列の具体的な相違については、Nishi et al 2003を参照されたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
発現分布 &lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンは興奮性細胞において、各サブタイプの発現が見られる。JP-1は骨格筋特異的に発現が見られる。JP-2は心臓と骨格筋で発現レベルが特に高いほか、消化管や気管の平滑筋でも発現が確認され、筋細胞全般に分布すると推測される(Takeshima 2000)。一方、JP-3、JP-4の発現は脳に限局的であり、両者の発現部位には重複性が見られるが、このことは、後述のノックアウトマウアスの表現型において、JP-3、JP-4それぞれの単独ノックアウトマウスでは顕著な異常が現れないことと互いに矛盾しない。脳内におけるJP-3、JP-4の発現レベルには部位による違いが見られ、海馬のCA1～CA3領域や歯状回、小脳顆粒層などでは、JP-3、JP-4ともに高レベルの発現が見られる。&lt;br /&gt;
尚、JP-3、JP-4の脳内分布に関する詳細については、Nishi et al. (2003) を参考にされたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
機能&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンの機能はノックアウトマウスの表現型を元に推測されている。そこで、各サブタイプのノックアウトマウス(ただし、JP-3とJP-4については、両者の二重欠損マウスについても)の表現型を記す。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
JP-1欠損マウス &lt;br /&gt;
　母乳を吸うことが出来ず、出生24時間以内に死亡する新生致死性を示す。JP-1欠損骨格筋では、電子顕微鏡観察により、結合膜構造 (triad junction) の形成不全が見とめられる。また張力測定では、JP-1欠損骨格筋はほぼ正常な最大張力を示すが、刺激頻度と発生張力とのプロットが正常なものより下降している。したがって、結合膜構造の形成不全により、L型カルシウムチャネルとRyR1との機能的カップリングに不備が生じて、興奮収縮連関の効率が低下しているものと考えられる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
JP-2欠損マウス&lt;br /&gt;
　受精後9.5日には心臓拍動の減弱が確認され、その翌日頃には心停止に至る、胎生致死が見とめられる。JP-2欠損心筋細胞では、細胞表層膜と筋小胞体膜が近接した結合膜構造であるperipheral couplingの形成が極端に減少しており、このことに由来すると推測される心筋細胞内カルシウム濃度の一過的上昇(カルシウムトランジェント)の異常により、心不全となる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
JP-3欠損マウス、JP-4欠損マウス&lt;br /&gt;
　JP-3欠損マウスでは、運動協調能の軽微な異常が見られるものの、両サブタイプの単独欠損マウスでは、顕著な異常は認められない。上述の両サブタイプの発現重複性と併せて考えると、両サブタイプ間の機能補完作用が示唆される。&lt;br /&gt;
　両サブタイプを同時に欠損するJP-3&amp;amp;4二重欠損マウス(JP3&amp;amp;4 double-knockout mouse; 以下JP-DKOマウス)は、固型飼料を用いた通常飼育条件下では、離乳時期に死亡する。しかし、ペースト状の練り餌で飼育すると、この致死性がほぼ完全に回避される。また尻尾を持ち上げた際、野生型マウスでは下肢が開くのに対し、JP-DKOマウスは下肢を結ぶしぐさ、いわゆるfoot-clasping reflex と呼ばれる応答が出現する。この異常応答は、ハンチントン舞踏病モデルマウスにも観察される異常であるが、ヒトの遺伝性疾患であるハンチントン舞踏病類似疾患(HDL2)の原因として、JP3遺伝子へのtriplet repeatの伸長・挿入変異が見られることが報告されている。&lt;br /&gt;
　JP-3、JP-4の発現分布から推測されるとおり、JP-DKOマウスにおける海馬および小脳に関連した機能異常が、現在までに報告されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
海馬長期増強と記憶学習の異常&lt;br /&gt;
　JP-DKOマウスは、Y迷路テスト、受動回避テストにおいて記憶学習の低下が見られる。これらに対応して、海馬CA3-CA1シナプスにおける長期増強(LTP)に顕著な異常が見られた。またシナプス電位応答において興奮性シナプス後電位に続いて現れる後過分極 (afterhyperpolarization; AHP)が、JP-DKO海馬CA1錐体細胞では欠落している。このAHPは小コンダクタンスカルシウム依存性カリウムチャネル(small-conductance Ca2+-dependent K+ channel; SK チャネル)を介するが、薬理学的な解析により、海馬CA1錐体細胞ではSKチャネルの活性化にはNMDA型グルタミン酸受容体とRyRの活性化が必要であることが示された。したがって、JP-DKO海馬CA1錐体細胞では、NMDA型グルタミン酸受容体－RyR－SKチャネル間の機能的共役が阻害されていることが推測される。さらに、JP-DKO海馬では、海馬LTPへの関与が示されているカルシウム-カルモジュリン依存性キナーゼII (CaMKII)のリン酸化に亢進が見られるが、並行して、CaMKIIの基質であるGluR1のリン酸化レベルの亢進も見られることから、JP-DKOマウス海馬におけるCaMKIIの活性化異常が示唆される。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
小脳機能の異常&lt;br /&gt;
　JP-DKOでは、回転棒テストおよび小脳依存性の瞬膜反射条件付け学習において、明確な阻害が見られる。また、小脳運動学習の基盤とされる平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおける長期抑圧(long-term depression; 小脳LTD)において、野生型において小脳LTDを誘導する刺激(登上線維刺激とプルキンエ細胞の脱分極との組み合わせ刺激)により、JP-DKO小脳スライスではLTPが誘導される(小脳LTDのLTP化)。登上線維刺激によりプルキンエ細胞ではcomplex spikeと言う脱分極性の電位応答が見られるが、この電位応答の脱分極相の後に続く遅い過分極応答(slow afterhyperpolarization; sAHP)が、JP-DKOプルキンエ細胞では欠損している。引き続き薬理学的な解析により、sAHPはSKチャネルを介し、プルキンエ細胞で優先的に発現するRyR1の活性化に依存することが示されたが、JP-DKOプルキンエ細胞では、SKチャネル阻害薬であるapamin、およびRyR1を阻害するリアノジンもしくはdantroleneに感受性のあるsAHPが欠損している。さらに、登上線維刺激ではNMDA型グルタミン酸受容体が活性化されないため、RyR1を活性化するカルシウム流入はP/Q型カルシウムチャネルを介すると考えられることから、JP-DKOプルキンエ細胞では、P/Q型カルシウムチャネル－RyR1－SHチャネルの機能的共役が阻害されていることが示唆された。さらに野生型マウスの小脳スライス標本においても、apamin投与により小脳LTDのLTP化が見られることから、JP-DKO小脳におけるLTDのLTP化の少なくとも一つの原因として、P/Q型カルシウムチャネル－RyR1－SHチャネル間の機能的共役の阻害によるsAHPの欠損が示唆された。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳におけるRyRの機能については、RyR1やRyR2の遺伝子欠損マウスが、それぞれ出生致死、胎生致死を示すこと、さらに多くの神経細胞で複数のRyRサブタイプの発現が重複して見られることから、RyR遺伝子欠損動物を用いたアプローチでは解明が困難であった。しかし、JP-DKOマウスを用いた解析により、JP自身のチャネル間の機能的共役に関する機能的役割が明らかになっただけでなく、脳におけるRyRの機能についても知見が得られたことは特筆に値する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
関連項目 &lt;br /&gt;
 カルシウム &lt;br /&gt;
 リアノジン受容体 &lt;br /&gt;
 IP3受容体&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%B3&amp;diff=19495</id>
		<title>ジャンクトフィリン</title>
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		<updated>2013-04-06T08:16:48Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：Junctophilin　英語略名：JP &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　神経・筋などの興奮性細胞においては、細胞表層膜と小胞体膜とが近接した結合膜構造が存在する。神経細胞では subsurface cisternと呼ばれるこの構造は、骨格筋細胞ではtriad junctionと呼ばれ、骨格筋における興奮収縮連関との関連に着目した研究が進められている。骨格筋興奮収縮連関においては、細胞膜上の電位依存性カルシウムチャネルであるジヒドロピリジン受容体(L型カルシウムチャネル)と、小胞体膜上のカルシウム放出チャネルであるリアノジン受容体とが蛋白質間相互作用を介して共役することで、脱分極刺激による小胞体からのカルシウム放出が引き起こされ、筋収縮が起こる。異なる二つの膜系に存在するチャネル分子が相互作用により共役するためには、上述の結合膜構造が形成され機能的なマイクロドメインが形成される必要があると考えられる。ジャンクトフィリン (junctophilin; JP) は、骨格筋におけるtriad junction形成に必要な分子として単離された分子量72-90kDa程度のタンパク質である。最初に発見された、骨格筋で特異的に発現する1型ジャンクトフィリン(JP-1)に加え、相同クローニングにより２型～４型ジャンクトフィリン (JP-2～JP-4) が発見され、現在までに４種類のサブタイプが同定されている。脳においては、JP-3およびJP-4が多くの神経細胞に重複して発現分布しており、それぞれ単独のノックアウトマウスでは際立った異常は認められないが、JP-3とJP-4の二重欠損マウスでは、個体、シナプス、神経細胞レベルでの機能阻害が報告されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
目次&lt;br /&gt;
 1 構造&lt;br /&gt;
 2 サブタイプ&lt;br /&gt;
 3 発現分布&lt;br /&gt;
4 機能&lt;br /&gt;
5 関連項目&lt;br /&gt;
 6 参考文献&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
構造&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンは、分子量72-90kDa程度のタンパク質である。膜貫通セグメントはカルボキシル末端に１箇所のみ存在し、アミノ末端にはシグナル配列が存在しない。一方、アミノ末端側には14アミノ酸よりなるMORNモチーフと命名された繰り返し配列が８回現れる。部分欠損体の発現実験により、JP-1の細胞表層膜との結合にはMORNモチーフが必要であることが示されている。したがって、MORNモチーフを介して細胞表層膜と結合する一方で、カルボキシル末端側の膜貫通セグメントにおいて小胞体膜を貫通することで、ジャンクトフィリンは両膜を架橋し、結合膜構造の形成に寄与すると考えられている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
サブタイプ&lt;br /&gt;
　現在まで、JP-1~JP-4まで、４種類のサブタイプが同定されている。マウスでは、アミノ酸数は、JP-1が660、JP-2が696、JP-3が744、JP-4が628であり(Nishi 2003)、サブタイプ間の相同性は約40%程度と見積もられている(Takeshima 2000)。ウェスタンブロットから推測される分子量は72~95kDaであり、ジャンクトフィリン分子全体的に、アミノ酸数から推測される分子量よりも大きくなる傾向があるが、その原因は解明されていない(Nishi 2003)。MORN配列、およびカルボキシル末端側の膜貫通領域は、サブタイプ間の相同性がそれぞれ80%、50%と、相対的に高くなっている領域である。しかし、カルボキシル末端側にある膜貫通領域を除けば、MORN配列を含め、相同性の高い部分はアミノ酸番号400番台前半までの部分に集中しており(Nishi 2003)、C末側の膜貫通領域直前の約250個のアミノ酸配列の相同性は、約6%程度と相対的に低くなっている(Takeshima 2000)。マウスジャンクトフィリンの各サブタイプにおけるアミノ酸配列の具体的な相違については、Nishi et al 2003を参照されたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
発現分布 &lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンは興奮性細胞において、各サブタイプの発現が見られる。JP-1は骨格筋特異的に発現が見られる。JP-2は心臓と骨格筋で発現レベルが特に高いほか、消化管や気管の平滑筋でも発現が確認され、筋細胞全般に分布すると推測される(Takeshima 2000)。一方、JP-3、JP-4の発現は脳に限局的であり、両者の発現部位には重複性が見られるが、このことは、後述のノックアウトマウアスの表現型において、JP-3、JP-4それぞれの単独ノックアウトマウスでは顕著な異常が現れないことと互いに矛盾しない。脳内におけるJP-3、JP-4の発現レベルには部位による違いが見られ、海馬のCA1～CA3領域や歯状回、小脳顆粒層などでは、JP-3、JP-4ともに高レベルの発現が見られる。&lt;br /&gt;
尚、JP-3、JP-4の脳内分布に関する詳細については、Nishi et al. (2003) を参考にされたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
機能&lt;br /&gt;
　ジャンクトフィリンの機能はノックアウトマウスの表現型を元に推測されている。そこで、各サブタイプのノックアウトマウス(ただし、JP-3とJP-4については、両者の二重欠損マウスについても)の表現型を記す。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
JP-1欠損マウス &lt;br /&gt;
　母乳を吸うことが出来ず、出生24時間以内に死亡する新生致死性を示す。JP-1欠損骨格筋では、電子顕微鏡観察により、結合膜構造 (triad junction) の形成不全が見とめられる。また張力測定では、JP-1欠損骨格筋はほぼ正常な最大張力を示すが、刺激頻度と発生張力とのプロットが正常なものより下降している。したがって、結合膜構造の形成不全により、L型カルシウムチャネルとRyR1との機能的カップリングに不備が生じて、興奮収縮連関の効率が低下しているものと考えられる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
JP-2欠損マウス&lt;br /&gt;
　受精後9.5日には心臓拍動の減弱が確認され、その翌日頃には心停止に至る、胎生致死が見とめられる。JP-2欠損心筋細胞では、細胞表層膜と筋小胞体膜が近接した結合膜構造であるperipheral couplingの形成が極端に減少しており、このことに由来すると推測される心筋細胞内カルシウム濃度の一過的上昇(カルシウムトランジェント)の異常により、心不全となる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
JP-3欠損マウス、JP-4欠損マウス&lt;br /&gt;
　JP-3欠損マウスでは、運動協調能の軽微な異常が見られるものの、両サブタイプの単独欠損マウスでは、顕著な異常は認められない。上述の両サブタイプの発現重複性と併せて考えると、両サブタイプ間の機能補完作用が示唆される。&lt;br /&gt;
　両サブタイプを同時に欠損するJP-3&amp;amp;4二重欠損マウス(JP3&amp;amp;4 double-knockout mouse; 以下JP-DKOマウス)は、固型飼料を用いた通常飼育条件下では、離乳時期に死亡する。しかし、ペースト状の練り餌で飼育すると、この致死性がほぼ完全に回避される。また尻尾を持ち上げた際、野生型マウスでは下肢が開くのに対し、JP-DKOマウスは下肢を結ぶしぐさ、いわゆるfoot-clasping reflex と呼ばれる応答が出現する。この異常応答は、ハンチントン舞踏病モデルマウスにも観察される異常であるが、ヒトの遺伝性疾患であるハンチントン舞踏病類似疾患(HDL2)の原因として、JP3遺伝子へのtriplet repeatの伸長・挿入変異が見られることが報告されている。&lt;br /&gt;
　JP-3、JP-4の発現分布から推測されるとおり、JP-DKOマウスにおける海馬および小脳に関連した機能異常が、現在までに報告されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
海馬長期増強と記憶学習の異常&lt;br /&gt;
　JP-DKOマウスは、Y迷路テスト、受動回避テストにおいて記憶学習の低下が見られる。これらに対応して、海馬CA3-CA1シナプスにおける長期増強(LTP)に顕著な異常が見られた。またシナプス電位応答において興奮性シナプス後電位に続いて現れる後過分極 (afterhyperpolarization; AHP)が、JP-DKO海馬CA1錐体細胞では欠落している。このAHPは小コンダクタンスカルシウム依存性カリウムチャネル(small-conductance Ca2+-dependent K+ channel; SK チャネル)を介するが、薬理学的な解析により、海馬CA1錐体細胞ではSKチャネルの活性化にはNMDA型グルタミン酸受容体とRyRの活性化が必要であることが示された。したがって、JP-DKO海馬CA1錐体細胞では、NMDA型グルタミン酸受容体－RyR－SKチャネル間の機能的共役が阻害されていることが推測される。さらに、JP-DKO海馬では、海馬LTPへの関与が示されているカルシウム-カルモジュリン依存性キナーゼII (CaMKII)のリン酸化に亢進が見られるが、並行して、CaMKIIの基質であるGluR1のリン酸化レベルの亢進も見られることから、JP-DKOマウス海馬におけるCaMKIIの活性化異常が示唆される。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
小脳機能の異常&lt;br /&gt;
　JP-DKOでは、回転棒テストおよび小脳依存性の瞬膜反射条件付け学習において、明確な阻害が見られる。また、小脳運動学習の基盤とされる平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおける長期抑圧(long-term depression; 小脳LTD)において、野生型において小脳LTDを誘導する刺激(登上線維刺激とプルキンエ細胞の脱分極との組み合わせ刺激)により、JP-DKO小脳スライスではLTPが誘導される(小脳LTDのLTP化)。登上線維刺激によりプルキンエ細胞ではcomplex spikeと言う脱分極性の電位応答が見られるが、この電位応答の脱分極相の後に続く遅い過分極応答(slow afterhyperpolarization; sAHP)が、JP-DKOプルキンエ細胞では欠損している。引き続き薬理学的な解析により、sAHPはSKチャネルを介し、プルキンエ細胞で優先的に発現するRyR1の活性化に依存することが示されたが、JP-DKOプルキンエ細胞では、SKチャネル阻害薬であるapamin、およびRyR1を阻害するリアノジンもしくはdantroleneに感受性のあるsAHPが欠損している。さらに、登上線維刺激ではNMDA型グルタミン酸受容体が活性化されないため、RyR1を活性化するカルシウム流入はP/Q型カルシウムチャネルを介すると考えられることから、JP-DKOプルキンエ細胞では、P/Q型カルシウムチャネル－RyR1－SHチャネルの機能的共役が阻害されていることが示唆された。さらに野生型マウスの小脳スライス標本においても、apamin投与により小脳LTDのLTP化が見られることから、JP-DKO小脳におけるLTDのLTP化の少なくとも一つの原因として、P/Q型カルシウムチャネル－RyR1－SHチャネル間の機能的共役の阻害によるsAHPの欠損が示唆された。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳におけるRyRの機能については、RyR1やRyR2の遺伝子欠損マウスが、それぞれ出生致死、胎生致死を示すこと、さらに多くの神経細胞で複数のRyRサブタイプの発現が重複して見られることから、RyR遺伝子欠損動物を用いたアプローチでは解明が困難であった。しかし、JP-DKOマウスを用いた解析により、JP自身のチャネル間の機能的共役に関する機能的役割が明らかになっただけでなく、脳におけるRyRの機能についても知見が得られたことは特筆に値する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
関連項目 &lt;br /&gt;
カルシウム &lt;br /&gt;
リアノジン受容体 &lt;br /&gt;
IP3受容体&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%B3&amp;diff=19494</id>
		<title>ジャンクトフィリン</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%B3&amp;diff=19494"/>
		<updated>2013-04-06T08:14:56Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;{{PBB|geneid=57158}}{{PBB|geneid=6262}}{{PBB|geneid=6263}}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
英語名：Ryanodine receptor　英語略名：RyR &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジン受容体は細胞内[[カルシウム]]貯蔵部位である小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルであり、その名は、植物[[wikipedia:ja:アルカロイド|アルカロイド]]である[[wikipedia:ja:リアノジン|リアノジン]]が結合することに由来する。小胞体からのカルシウム放出を担うことから、同じく小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルである[[イノシトール1,4,5-三リン酸受容体]](inositol 1,4,5-trisphosphate receptor; IP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;R)とともに、カルシウム放出チャネルとも呼ばれ、細胞内カルシウム濃度調節に関与する(図1)。RyRには三種類のサブタイプが存在し、それぞれ異なった分布を示すが、脳においては三種類全ての発現が見られる。また三種類のサブタイプ全てに対して[[遺伝子欠損マウス]]が作成されているが、1型RyR欠損マウスは出生致死、2型RyR欠損マウスは胎生致死を示す。3型RyR欠損マウスのみ生後も生存・成熟するため解析が可能であり、脳機能への関与についての報告が存在する。他にも、主に薬理学的なアプローチにより、[[シナプス可塑性]]・[[神経細胞興奮性]]などへのRyRの関与が示唆されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 歴史 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　カルシウムイオン(Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;)は普遍的かつ基本的な[[シグナル伝達]]を担う[[セカンドメッセンジャー]]であり、極めて多くの生命現象に関与する。細胞内におけるカルシウムシグナル形成は、[[細胞膜]]に存在するカルシウムチャネルを介して細胞外から細胞内へのカルシウムの流入によるものと、細胞内カルシウムストア（小胞体）からカルシウム放出チャネルを介して細胞質へ放出される2通りの経路による（図１）。[[カルシウム誘発性カルシウム放出|カルシウム誘発性カルシウム放出]](Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; CICR)は、[[細胞質]]側のカルシウム濃度上昇が細胞内ストアから細胞質へのカルシウム放出を促進する現象であり、[[wikipedia:ja:骨格筋|骨格筋]]で最初に見出された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;5456208&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、同様の現象が多くの[[wikipedia:ja:興奮性細胞|興奮性細胞]]において見られたことから、CICRは細胞内カルシウムシグナルを増幅するための普遍的な機構であると考えられるようになり、CICRの分子実体であるCICRチャネルの薬理学的性質が調べられた。その結果、植物アルカロイドであるリアノジンがCICRチャネルに特異的に結合し、低濃度ではチャネルを開口状態に固定する薬物であることが示された。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　引き続き、標識リアノジンを用いた結合活性を指標に、[[wikipedia:ja:骨格筋|骨格筋]]よりCICRチャネル、即ちリアノジン受容体(RyR)が精製された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2448641&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後の遺伝子[[wikipedia:ja:クローニング|クローニング]]により、少なくとも[[wikipedia:ja:硬骨魚類|硬骨魚類]]以上の[[wikipedia:ja:脊椎動物|脊椎動物]]では、別々の遺伝子にコードされる3種類のRyRサブタイプが存在することが判明し、それぞれ、1型/骨格筋型(RyR1)、2型/心筋型(RyR2)、3型/脳型(RyR3)と呼ばれる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9137551&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12777839&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。各サブタイプは互いに65%程度のアミノ酸配列相同性を示すが、異なる組織分布・脳内分布を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1330694&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=ref6&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 7876312 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。一方、[[線虫]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9135117&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、[[ショウジョウバエ]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8276118&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;においては、どのタイプにも属さないRyR相同物が同定されており、[[wikipedia:ja:無脊椎動物|無脊椎動物]]においては単一遺伝子にコードされていたものが、脊椎動物において組織分布や機能的役割が異なる3種のサブタイプに分子進化したと推測されている。 &lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=350px heights=200px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR signal.jpg|&#039;&#039;&#039;図1．リアノジン受容体を介するシグナル系&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;脳の神経細胞におけるリアノジン受容体(RyRs)を介するシグナル伝達。海馬の錐体細胞ではNMDA型グルタミン酸受容体(NMDAR)、小脳のプルキンエ細胞では電位依存症カルシウムチャネル(VDCC)を介する細胞外からのカルシウム流入による細胞内カルシウム濃度上昇により、Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; releaseが起こる。一方、小脳プルキンエ細胞では一酸化窒素(NO)による1型RyR(RyR1)のS-ニトロシル化によりNO-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;releaseも起こる。ER:endoplasmic reticulum; IP3R:inositol 1,4,5 tris phosphate receptor; SERCA: sarco/endoplasmic reticulum Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; ATPase.&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 分子構造 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRは約5,000アミノ酸残基より構成される分子量約550kDaの巨大タンパク質であり、そのホモ4量体により機能的なカルシウム放出チャネルが形成される。RyR分子内では、アミノ末端側約4,500アミノ酸が細胞質側に大きく張り出した、いわゆるfoot構造に対応する領域を形成し、4本の推定膜貫通セグメントを含む残りのカルボキシル末端がチャネル領域を形成する(図2)。同じくカルシウム放出チャネルであるIP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;受容体とRyRは、カルボキシル末端の膜貫通セグメントを含む約200アミノ酸において特に高い配列相同性を示し、この部分がカルシウム放出チャネルとして共通するイオン透過性に関連した機能に関与していると推測される。実際に、RyR1のカルボキシル末側の約1,000アミノ酸残基よりなる領域のみでリアノジン感受性を有する基本的なカルシウムチャネルが形成されることが、脂質二重膜を用いた再構築実験により示されている。この再構築系においてC末端領域が形成するチャネルは、[[wikipedia:ja:陽イオン|陽イオン]]選択性、細胞質側カルシウムによる活性化機構、リアノジン感受性を保持する一方で、全長RyR1チャネルに見られる高濃度のカルシウムによる不活性化機構を欠く。また、RyRサブタイプ間での一次構造の比較により、D1、D2、D3と呼ばれる相同性が顕著に低い領域が見られる。RyR1のcDNA発現実験系を用いた研究により、CICRによるチャネル活性化のカルシウム結合部位はD1領域、チャネルを不活性化する高濃度カルシウムの結合部位はD3領域に存在するとされている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17506640&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20961976&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;(図3)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=250px heights=100px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-3D.jpg|&#039;&#039;&#039;図2．リアノジン受容体の三次元構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-AA.jpg|&#039;&#039;&#039;図3．リアノジン受容体の一次構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各サブタイプの体内分布 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR1  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288273 RyR1]は骨格筋において極めて高レベルの発現が見られる。また、[[小脳]][[プルキンエ細胞]]を始めとする脳内各部位でも発現が見られる他、[[wikipedia:ja:食道|食道]]、[[wikipedia:ja:食道|精巣]]でも他の部位に比較して高レベルの発現が見られる。小脳プルキンエ細胞においては、高レベルの発現が見られるとともに3つのサブタイプの中でも最も発現量が多い。[[海馬]][[歯状回]]でも高レベルの発現が見られるが、歯状回においてはRyR2の発現量が最も多い。さらに、[[線条体]]、[[嗅球]][[僧帽細胞]]などでも、他の領域と比較して高レベルの発現が見られる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===RyR2  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288279 RyR2]は[[wikipedia:ja:心筋|心筋]]細胞で極めて高レベルの発現が見られる他、[[wikipedia:ja:平滑筋|平滑筋]]・[[wikipedia:ja:肺|肺]]・脳でも高レベルの発現が見られる。脳内の様々な部位において広く発現が見られるが、特に海馬(歯状回・[[CA領域]])、[[大脳皮質]]、小脳[[顆粒細胞層]]、嗅球顆粒細胞層などで高レベルの発現が見られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR3  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/71325426 RyR3]は脳cDNAライブラリーからのクローニングにより存在が明らかになったが、脳以外にも平滑筋、骨格筋、一部の[[wikipedia:ja:上皮細胞|上皮細胞]]や[[wikipedia:ja:リンパ球|リンパ球]]培養細胞などにおいて低レベルの発現が見られる。海馬CA領域で高レベルの発現が見られる。海馬歯状回、線条体などでも比較的発現レベルが高い。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
尚、各サブタイプの体内分布に関する詳細については、Giannini et al. (1995) &amp;lt;ref name=&amp;quot;ref6&amp;quot; /&amp;gt; を参考にされたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 活性調節因子 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
RyRの活性調節因子に関しては、主に筋細胞や再構築系を用いた多数の研究報告がある。詳細については、これらの報告をまとめた総説を参考にされたい&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15618481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===カルシウムイオン===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　細胞質に存在するカルシウムイオンは、濃度依存的に全てのRyRサブタイプに共通して作用する調節因子である。サブμMからμMの範囲における細胞質側カルシウムはRyRを開口させ細胞内カルシウムストアである小胞体からカルシウムを遊離させる、いわゆるカルシウム依存性(誘発性)カルシウム放出(CICR)現象をお引き起こす。一方、より高濃度のmMレベルのカルシウムはチャネル活性を抑制する。また、小胞体内腔側のカルシウムによる活性化も見られる。心筋では、脱分極による[[L型カルシウムチャネル]]([[Cv1.2]])の開口により細胞外からカルシウムが流入し、RyR2を開口させカルシウム放出を引き起こし、細胞内カルシウムシグナルを増幅するが、中枢神経系においても、小脳プルキンエ細胞では電位依存性の[[P/Q型カルシウムチャネル]]、海馬錐体細胞では[[NMDA型グルタミン酸受容体]]を介するカルシウム流入によりRyRが活性化されカルシウム放出が誘導されることが示唆されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 脱分極  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてはL型カルシウムチャネル([[Cv1.1]])とRyR1が機械的にカップリングし、興奮収縮連関において細胞膜が脱分極するとL型カルシウムチャネルのコンフォーメーションが変化し、タンパク質-タンパク質相互作用を介してRyR1が活性化されると考えられている。一方、中枢神経系における機械的なカップリングに関しては、多くの点が不明である。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 生理活性物質  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの内在性の因子による活性調節として、[[カルモジュリン]]による濃度依存的な活性化と不活性化、[[wikipedia:ja:ATP|ATP]]を含む[[wikipedia:ja:アデニン|アデニン]]ヌクレオチド、[[プロテインキナーゼA]]などの[[リン酸]]化酵素、[[cADPリボース]]などによる活性化、および[[wikipedia:ja:免疫抑制薬|免疫抑制薬]]である[[wikipedia:ja:FK506|FK506]]の結合タンパク質[[FKBP12]]によるRyR2チャネルの静止および開口状態を安定化する作用が示唆されている。さらに[[一酸化窒素]](NO)による[[S-ニトロシル化]]がRyR1の[[開口確率]]を上昇させることが&#039;&#039;in vitro&#039;&#039;の実験系により示されていたが、つい最近、小脳プルキンエ細胞において内因性NOの作用によりRyR1を介したカルシウム放出が誘導されることが示された(一酸化窒素依存的カルシウム放出の項 参照)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 薬物  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジンは低濃度では開状態のRyRに結合し、サブコンダクタンス状態に開口固定しカルシウム遊離を引き起こすが、高濃度ではRyR活性を抑制する。また、カフェインによるRyRの活性化、[[ダントロレン]] dantrolene による抑制(主にRyR1、RyR3に対する作用)が知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 機能  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　薬理学的な刺激により、脳における機能的RyRの存在、あるいはRyRを介するカルシウム放出の存在を示した報告は、現在では多数存在する。しかし、生理的な刺激によるRyRの活性化を示した報告は、薬理学的刺激による報告に比べると遥かに少なく、さらに、[[シナプス可塑性]]や個体の行動の様な機能的役割と関連付けたものは限られたものになり、RyRの脳における機能的役割は、未だ解明の途上にあると言える&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== ノックアウトマウスの表現型 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの機能的役割解明を困難なものにしている主要な原因として、[[遺伝子欠損動物]]の致死性が挙げられる。上述の通り、[[wikipedia:ja:哺乳類|哺乳類]]の脳の多くの領域では、複数のRyRサブタイプが重複して発現しているが、RyR1欠損マウス、RyR2欠損マウスはそれぞれ単独で、出生致死、胎生致死を示す。したがって、複数のRyRサブタイプ遺伝子の二重もしくは三重欠損マウスが成熟しないことは自明であり、全身レベルでの遺伝子欠損マウスを用いたアプローチによっては、脳におけるRyRの機能は困難である。しかし、RyR3欠損マウスは生後も生存・成熟するため、その解析結果の報告が存在する&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20214899&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR1欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　[[wikipedia:ja:横隔膜|横隔膜]]の骨格筋細胞の機能不全に起因すると考えられる[[wikipedia:ja:呼吸不全|呼吸不全]]により、生後全く動くことなく出生致死の表現型を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7515481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR2欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR2欠損マウスは、心拍動の開始直後の胎生10日ごろに心筋細胞の小胞体カルシウム過剰負荷により心不全となり死亡する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9628868&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR3欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR3欠損マウスはほぼ正常に発育し重篤な異常は認められないが、これまでに自発的運動活性の亢進、社会的接触行動の減少、[[恐怖条件付け反応]]の低下が報告され、その神経系での重要性が示唆されている。また、海馬CA1領域において、穏やかな刺激で誘導された[[LTP]]の維持が阻害されるとの報告がある一方で、同じく海馬領域におけるLTPの誘導閾値が低下するとの報告もある。ただし、RyR3欠損マウスの軽度な中枢機能異常に関しては、重複して発現する他のサブタイプによる補完作用を考慮する必要がある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10595520&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11358488&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===シナプス前終末における機能===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　海馬[[CA3]]領域の[[苔状線維]][[軸索]]([[シナプス前終末]]よりも[[軸索起始部]]寄りの部分)においては、電位依存性カルシウムチャネルによるカルシウムシグナルがRyR1によるCICR機構を介して増幅されることにより、高頻度刺激に神経伝達物資の放出が増強されることが示されており、シナプス前終末における可塑性へのRyRの関与も示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18687898&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 一酸化窒素依存的カルシウム放出 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脂質二重膜に発現させたRyR1の開口確率がNOの作用により上昇することは以前より知られていたが、この現象が生細胞で内因性のNOの作用により起こること、およびその機能的意義については長いこと不明であった。しかし、小脳[[平行線維]]－プルキンエ細胞シナプスにおけるNO依存的LTPがプルキンエ細胞内の細胞内カルシウムシグナルにも依存的であることが判明したことから、プルキンエ細胞内でのNOとカルシウムとの関連性について解明が進み、神経活動によって産生放出された内因性のNOがRyR1を活性化することでカルシウム放出が誘導される現象、NO依存的カルシウム放出(NO-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; NICR)が発見された。このNICRはウサギRyR1における3635位のシステイン(マウスでは3636位に相当)がNOによりS-ニトロシル化されることで誘導されると推測されている。また、NO合成酵素の発現は平行線維では見られるがプルキンエ細胞では見られないことから、平行線維活動により産生放出されたNOがプルキンエ細胞内のRyR1を活性化すると考えられている。これまでに、NICRの小脳平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおけるLTPへの関与、および、中大脳動脈の虚血再灌流による大脳皮質の神経細胞死への関与が示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22036948&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===脳型ジャンクトフィリン欠損マウスの解析===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋興奮収縮連関における電位依存性カルシウムチャネル(L型チャネル)とRyRとの機能共役のためには、細胞膜と小胞体膜とが近接した結合膜構造の形成が必要であるが、この結合膜構造に関与する分子として単離同定されたジャンクトフィリンの遺伝子欠損マウスからも、脳におけるRyRの機能的役割が示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18607668&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&#039;&#039;詳細は[[ジャンクトフィリン]]の項目参照。&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 疾患との関連 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 悪性高熱症 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Malignant hyperthermia; MH&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてRyR1は上述のように脱分極によるCav1.1の活性化をトリガーとして活性化するが、特殊条件下ではCICR機構によるチャネル開口も起こし得る。MHは[[wikipedia:ja:ハロタン|ハロタン]]などの[[wikipedia:ja:吸入全身麻酔|吸入全身麻酔]]により発生する全身性の筋硬縮と発熱を特徴とする、RyR1によるCICR機構が著しく亢進した病態である。MHの原因となる変異型RyR1は、通常よりも低い細胞質カルシウム濃度においてCICR機構によるチャネルの活性化が生じる。したがって、RyRへの刺激作用を有する吸入麻酔薬に敏感に反応することで小胞体カルシウム放出が誘導され、その結果、全身の筋組織が硬縮し熱を産生する。MHのアミノ酸点変異は、RyR1のCICRチャネルとしてのカルシウム感受性をより高める変異であり、世界各地で発症した悪性高熱症についての様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== カテコールアミン誘発性多形性心室頻拍 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Catecholaminergic polymorphic ventricular tachycardia; CPVT&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本症候群は精神的または身体的ストレス時に[[交感神経]]活動が亢進することにより誘発される多形性[[wikipedia:ja:心室頻拍|心室頻拍]]の反復出現を特徴とする疾患である。このCPVP家系には急死例が多く、[[wikipedia:ja:常染色体性優性遺伝|常染色体性優性遺伝]]形式をとり、その原因遺伝子として心臓RyR2の変異が関与する。交感神経によるβ受容体刺激の心臓収縮の増強作用の機序の1つとして、心筋細胞内でcAMP依存性リン酸化酵素によるRyR2のリン酸化・活性化を介して小胞体カルシウム放出を亢進することが知られている。悪性高熱症と同様に、CPVP家系で見出される遺伝子変異はRyR2をより活性型に誘導する変異であると考えられ、[[β受容体]]刺激時に過剰にRyR2が活性化することが致死的な頻拍を誘導することが示唆されている。欧米各国での発症例についてRyR2上での様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===タンパク質機能との関わり===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyR1とRyR2の一次構造上にMHとCPVPにて報告された遺伝子変異をマップすると、アミノ末端部位、中央部位およびカルボキシル末端部位に集中することが判る。基本的なCICRチャネル機能を内蔵するカルボキシル末端部位に加えて、両症候群の変異が集約されるアミノ末端部位と中央部位もRyRチャネルの開閉制御に極めて重要な機能を有することが示されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
*[[カルシウム]]&lt;br /&gt;
*[[ジャンクトフィリン]]&lt;br /&gt;
*[[IP3受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==参考文献==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：柿澤昌　担当編集委員：林康紀）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ジャンクトフィリン&lt;br /&gt;
ジャンクトフィリン (junctophilin; JP)は、筋細胞などの興奮性細胞における細胞膜と小胞体膜との隣接構造である「結合膜構造」に深く寄与する分子として同定された。JPは分子量72-90 kDa程度のタンパク質で、C末端に小胞体膜貫通セグメントを有し、残りの部分は細胞質側に配向する。この細胞質側の領域にMORNモチーフと呼ばれる14アミノ酸残基よりなる相同配列が8回繰り返され、MORNモチーフとリン脂質との相互作用によりJPは細胞膜に直接結合すると考えられている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
哺乳類では異なる遺伝子に由来する4種のJPサブタイプが存在し、骨格筋特異的なJP1、筋細胞全般に分布するJP2、神経細胞特異的なJP3、JP4が同定されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
JP1欠損マウスは出生致死、JP2欠損マウスは胎生致死を示す一方で、JP3、JP4単独欠損マウスには顕著な異常は観察されず、またJP3とJP4の発現分布に重複が見られることから、両サブタイプ間の機能補完作用が推測される。JP3、JP4二重欠損(JP-DKO)マウスは、通常飼育条件下では離乳時期に衰弱し死亡するが、固形飼料でなくペースト状飼料で飼育すると、ほぼ正常に生育する。JP-DKO成熟個体では、海馬依存的な記憶学習試験における成績低下、小脳依存的な運動学習脳・運動協調の低下が見られる。さらに、これらの個体レベルでの異常に対応するかのように、海馬CA1シナプスにおける長期増強の阻害、小脳平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおける長期抑圧の異常(長期抑圧誘導刺激による長期増強の誘導)が見られる。さらに、海馬CA1錐体細胞、プルキンエ細胞では、興奮後過分極(afterhyperpolarization、AHP)の阻害が見られるが、これはRyRを介して放出されるCa2+による小コンダクタンスCa2+依存性K+チャネル(SKチャネル)の活性化の阻害によるものであり、小脳プルキンエ細胞では、slow AHPの阻害によりLTDがLTP化することが示されている。したがって、海馬錐体細胞、小脳プルキンエ細胞などの中枢神経系細胞では、RyRはJPが媒介するSKチャネルとの機能的共役を介して細胞の興奮性、ひいては、シナプス可塑性、記憶学習機能に関与することが示された。&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
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		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%B3&amp;diff=19221</id>
		<title>ジャンクトフィリン</title>
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		<updated>2013-03-28T05:26:28Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;{{PBB|geneid=6261}}{{PBB|geneid=6262}}{{PBB|geneid=6263}}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
英語名：Ryanodine receptor　英語略名：RyR &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジン受容体は細胞内[[カルシウム]]貯蔵部位である小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルであり、その名は、植物[[wikipedia:ja:アルカロイド|アルカロイド]]である[[wikipedia:ja:リアノジン|リアノジン]]が結合することに由来する。小胞体からのカルシウム放出を担うことから、同じく小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルである[[イノシトール1,4,5-三リン酸受容体]](inositol 1,4,5-trisphosphate receptor; IP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;R)とともに、カルシウム放出チャネルとも呼ばれ、細胞内カルシウム濃度調節に関与する(図1)。RyRには三種類のサブタイプが存在し、それぞれ異なった分布を示すが、脳においては三種類全ての発現が見られる。また三種類のサブタイプ全てに対して[[遺伝子欠損マウス]]が作成されているが、1型RyR欠損マウスは出生致死、2型RyR欠損マウスは胎生致死を示す。3型RyR欠損マウスのみ生後も生存・成熟するため解析が可能であり、脳機能への関与についての報告が存在する。他にも、主に薬理学的なアプローチにより、[[シナプス可塑性]]・[[神経細胞興奮性]]などへのRyRの関与が示唆されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 歴史 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　カルシウムイオン(Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;)は普遍的かつ基本的な[[シグナル伝達]]を担う[[セカンドメッセンジャー]]であり、極めて多くの生命現象に関与する。細胞内におけるカルシウムシグナル形成は、[[細胞膜]]に存在するカルシウムチャネルを介して細胞外から細胞内へのカルシウムの流入によるものと、細胞内カルシウムストア（小胞体）からカルシウム放出チャネルを介して細胞質へ放出される2通りの経路による（図１）。[[カルシウム誘発性カルシウム放出|カルシウム誘発性カルシウム放出]](Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; CICR)は、[[細胞質]]側のカルシウム濃度上昇が細胞内ストアから細胞質へのカルシウム放出を促進する現象であり、[[wikipedia:ja:骨格筋|骨格筋]]で最初に見出された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;5456208&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、同様の現象が多くの[[wikipedia:ja:興奮性細胞|興奮性細胞]]において見られたことから、CICRは細胞内カルシウムシグナルを増幅するための普遍的な機構であると考えられるようになり、CICRの分子実体であるCICRチャネルの薬理学的性質が調べられた。その結果、植物アルカロイドであるリアノジンがCICRチャネルに特異的に結合し、低濃度ではチャネルを開口状態に固定する薬物であることが示された。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　引き続き、標識リアノジンを用いた結合活性を指標に、[[wikipedia:ja:骨格筋|骨格筋]]よりCICRチャネル、即ちリアノジン受容体(RyR)が精製された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2448641&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後の遺伝子[[wikipedia:ja:クローニング|クローニング]]により、少なくとも[[wikipedia:ja:硬骨魚類|硬骨魚類]]以上の[[wikipedia:ja:脊椎動物|脊椎動物]]では、別々の遺伝子にコードされる3種類のRyRサブタイプが存在することが判明し、それぞれ、1型/骨格筋型(RyR1)、2型/心筋型(RyR2)、3型/脳型(RyR3)と呼ばれる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9137551&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12777839&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。各サブタイプは互いに65%程度のアミノ酸配列相同性を示すが、異なる組織分布・脳内分布を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1330694&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=ref6&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 7876312 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。一方、[[線虫]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9135117&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、[[ショウジョウバエ]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8276118&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;においては、どのタイプにも属さないRyR相同物が同定されており、[[wikipedia:ja:無脊椎動物|無脊椎動物]]においては単一遺伝子にコードされていたものが、脊椎動物において組織分布や機能的役割が異なる3種のサブタイプに分子進化したと推測されている。 &lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=350px heights=200px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR signal.jpg|&#039;&#039;&#039;図1．リアノジン受容体を介するシグナル系&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;脳の神経細胞におけるリアノジン受容体(RyRs)を介するシグナル伝達。海馬の錐体細胞ではNMDA型グルタミン酸受容体(NMDAR)、小脳のプルキンエ細胞では電位依存症カルシウムチャネル(VDCC)を介する細胞外からのカルシウム流入による細胞内カルシウム濃度上昇により、Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; releaseが起こる。一方、小脳プルキンエ細胞では一酸化窒素(NO)による1型RyR(RyR1)のS-ニトロシル化によりNO-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;releaseも起こる。ER:endoplasmic reticulum; IP3R:inositol 1,4,5 tris phosphate receptor; SERCA: sarco/endoplasmic reticulum Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; ATPase.&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 分子構造 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRは約5,000アミノ酸残基より構成される分子量約550kDaの巨大タンパク質であり、そのホモ4量体により機能的なカルシウム放出チャネルが形成される。RyR分子内では、アミノ末端側約4,500アミノ酸が細胞質側に大きく張り出した、いわゆるfoot構造に対応する領域を形成し、4本の推定膜貫通セグメントを含む残りのカルボキシル末端がチャネル領域を形成する(図2)。同じくカルシウム放出チャネルであるIP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;受容体とRyRは、カルボキシル末端の膜貫通セグメントを含む約200アミノ酸において特に高い配列相同性を示し、この部分がカルシウム放出チャネルとして共通するイオン透過性に関連した機能に関与していると推測される。実際に、RyR1のカルボキシル末側の約1,000アミノ酸残基よりなる領域のみでリアノジン感受性を有する基本的なカルシウムチャネルが形成されることが、脂質二重膜を用いた再構築実験により示されている。この再構築系においてC末端領域が形成するチャネルは、[[wikipedia:ja:陽イオン|陽イオン]]選択性、細胞質側カルシウムによる活性化機構、リアノジン感受性を保持する一方で、全長RyR1チャネルに見られる高濃度のカルシウムによる不活性化機構を欠く。また、RyRサブタイプ間での一次構造の比較により、D1、D2、D3と呼ばれる相同性が顕著に低い領域が見られる。RyR1のcDNA発現実験系を用いた研究により、CICRによるチャネル活性化のカルシウム結合部位はD1領域、チャネルを不活性化する高濃度カルシウムの結合部位はD3領域に存在するとされている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17506640&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20961976&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;(図3)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=250px heights=100px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-3D.jpg|&#039;&#039;&#039;図2．リアノジン受容体の三次元構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-AA.jpg|&#039;&#039;&#039;図3．リアノジン受容体の一次構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各サブタイプの体内分布 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR1  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288273 RyR1]は骨格筋において極めて高レベルの発現が見られる。また、[[小脳]][[プルキンエ細胞]]を始めとする脳内各部位でも発現が見られる他、[[wikipedia:ja:食道|食道]]、[[wikipedia:ja:食道|精巣]]でも他の部位に比較して高レベルの発現が見られる。小脳プルキンエ細胞においては、高レベルの発現が見られるとともに3つのサブタイプの中でも最も発現量が多い。[[海馬]][[歯状回]]でも高レベルの発現が見られるが、歯状回においてはRyR2の発現量が最も多い。さらに、[[線条体]]、[[嗅球]][[僧帽細胞]]などでも、他の領域と比較して高レベルの発現が見られる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===RyR2  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288279 RyR2]は[[wikipedia:ja:心筋|心筋]]細胞で極めて高レベルの発現が見られる他、[[wikipedia:ja:平滑筋|平滑筋]]・[[wikipedia:ja:肺|肺]]・脳でも高レベルの発現が見られる。脳内の様々な部位において広く発現が見られるが、特に海馬(歯状回・[[CA領域]])、[[大脳皮質]]、小脳[[顆粒細胞層]]、嗅球顆粒細胞層などで高レベルの発現が見られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR3  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/71325426 RyR3]は脳cDNAライブラリーからのクローニングにより存在が明らかになったが、脳以外にも平滑筋、骨格筋、一部の[[wikipedia:ja:上皮細胞|上皮細胞]]や[[wikipedia:ja:リンパ球|リンパ球]]培養細胞などにおいて低レベルの発現が見られる。海馬CA領域で高レベルの発現が見られる。海馬歯状回、線条体などでも比較的発現レベルが高い。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
尚、各サブタイプの体内分布に関する詳細については、Giannini et al. (1995) &amp;lt;ref name=&amp;quot;ref6&amp;quot; /&amp;gt; を参考にされたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 活性調節因子 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
RyRの活性調節因子に関しては、主に筋細胞や再構築系を用いた多数の研究報告がある。詳細については、これらの報告をまとめた総説を参考にされたい&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15618481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===カルシウムイオン===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　細胞質に存在するカルシウムイオンは、濃度依存的に全てのRyRサブタイプに共通して作用する調節因子である。サブμMからμMの範囲における細胞質側カルシウムはRyRを開口させ細胞内カルシウムストアである小胞体からカルシウムを遊離させる、いわゆるカルシウム依存性(誘発性)カルシウム放出(CICR)現象をお引き起こす。一方、より高濃度のmMレベルのカルシウムはチャネル活性を抑制する。また、小胞体内腔側のカルシウムによる活性化も見られる。心筋では、脱分極による[[L型カルシウムチャネル]]([[Cv1.2]])の開口により細胞外からカルシウムが流入し、RyR2を開口させカルシウム放出を引き起こし、細胞内カルシウムシグナルを増幅するが、中枢神経系においても、小脳プルキンエ細胞では電位依存性の[[P/Q型カルシウムチャネル]]、海馬錐体細胞では[[NMDA型グルタミン酸受容体]]を介するカルシウム流入によりRyRが活性化されカルシウム放出が誘導されることが示唆されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 脱分極  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてはL型カルシウムチャネル([[Cv1.1]])とRyR1が機械的にカップリングし、興奮収縮連関において細胞膜が脱分極するとL型カルシウムチャネルのコンフォーメーションが変化し、タンパク質-タンパク質相互作用を介してRyR1が活性化されると考えられている。一方、中枢神経系における機械的なカップリングに関しては、多くの点が不明である。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 生理活性物質  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの内在性の因子による活性調節として、[[カルモジュリン]]による濃度依存的な活性化と不活性化、[[wikipedia:ja:ATP|ATP]]を含む[[wikipedia:ja:アデニン|アデニン]]ヌクレオチド、[[プロテインキナーゼA]]などの[[リン酸]]化酵素、[[cADPリボース]]などによる活性化、および[[wikipedia:ja:免疫抑制薬|免疫抑制薬]]である[[wikipedia:ja:FK506|FK506]]の結合タンパク質[[FKBP12]]によるRyR2チャネルの静止および開口状態を安定化する作用が示唆されている。さらに[[一酸化窒素]](NO)による[[S-ニトロシル化]]がRyR1の[[開口確率]]を上昇させることが&#039;&#039;in vitro&#039;&#039;の実験系により示されていたが、つい最近、小脳プルキンエ細胞において内因性NOの作用によりRyR1を介したカルシウム放出が誘導されることが示された(一酸化窒素依存的カルシウム放出の項 参照)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 薬物  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジンは低濃度では開状態のRyRに結合し、サブコンダクタンス状態に開口固定しカルシウム遊離を引き起こすが、高濃度ではRyR活性を抑制する。また、カフェインによるRyRの活性化、[[ダントロレン]] dantrolene による抑制(主にRyR1、RyR3に対する作用)が知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 機能  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　薬理学的な刺激により、脳における機能的RyRの存在、あるいはRyRを介するカルシウム放出の存在を示した報告は、現在では多数存在する。しかし、生理的な刺激によるRyRの活性化を示した報告は、薬理学的刺激による報告に比べると遥かに少なく、さらに、[[シナプス可塑性]]や個体の行動の様な機能的役割と関連付けたものは限られたものになり、RyRの脳における機能的役割は、未だ解明の途上にあると言える&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== ノックアウトマウスの表現型 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの機能的役割解明を困難なものにしている主要な原因として、[[遺伝子欠損動物]]の致死性が挙げられる。上述の通り、[[wikipedia:ja:哺乳類|哺乳類]]の脳の多くの領域では、複数のRyRサブタイプが重複して発現しているが、RyR1欠損マウス、RyR2欠損マウスはそれぞれ単独で、出生致死、胎生致死を示す。したがって、複数のRyRサブタイプ遺伝子の二重もしくは三重欠損マウスが成熟しないことは自明であり、全身レベルでの遺伝子欠損マウスを用いたアプローチによっては、脳におけるRyRの機能は困難である。しかし、RyR3欠損マウスは生後も生存・成熟するため、その解析結果の報告が存在する&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20214899&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR1欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　[[wikipedia:ja:横隔膜|横隔膜]]の骨格筋細胞の機能不全に起因すると考えられる[[wikipedia:ja:呼吸不全|呼吸不全]]により、生後全く動くことなく出生致死の表現型を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7515481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR2欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR2欠損マウスは、心拍動の開始直後の胎生10日ごろに心筋細胞の小胞体カルシウム過剰負荷により心不全となり死亡する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9628868&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR3欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR3欠損マウスはほぼ正常に発育し重篤な異常は認められないが、これまでに自発的運動活性の亢進、社会的接触行動の減少、[[恐怖条件付け反応]]の低下が報告され、その神経系での重要性が示唆されている。また、海馬CA1領域において、穏やかな刺激で誘導された[[LTP]]の維持が阻害されるとの報告がある一方で、同じく海馬領域におけるLTPの誘導閾値が低下するとの報告もある。ただし、RyR3欠損マウスの軽度な中枢機能異常に関しては、重複して発現する他のサブタイプによる補完作用を考慮する必要がある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10595520&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11358488&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===シナプス前終末における機能===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　海馬[[CA3]]領域の[[苔状線維]][[軸索]]([[シナプス前終末]]よりも[[軸索起始部]]寄りの部分)においては、電位依存性カルシウムチャネルによるカルシウムシグナルがRyR1によるCICR機構を介して増幅されることにより、高頻度刺激に神経伝達物資の放出が増強されることが示されており、シナプス前終末における可塑性へのRyRの関与も示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18687898&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 一酸化窒素依存的カルシウム放出 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脂質二重膜に発現させたRyR1の開口確率がNOの作用により上昇することは以前より知られていたが、この現象が生細胞で内因性のNOの作用により起こること、およびその機能的意義については長いこと不明であった。しかし、小脳[[平行線維]]－プルキンエ細胞シナプスにおけるNO依存的LTPがプルキンエ細胞内の細胞内カルシウムシグナルにも依存的であることが判明したことから、プルキンエ細胞内でのNOとカルシウムとの関連性について解明が進み、神経活動によって産生放出された内因性のNOがRyR1を活性化することでカルシウム放出が誘導される現象、NO依存的カルシウム放出(NO-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; NICR)が発見された。このNICRはウサギRyR1における3635位のシステイン(マウスでは3636位に相当)がNOによりS-ニトロシル化されることで誘導されると推測されている。また、NO合成酵素の発現は平行線維では見られるがプルキンエ細胞では見られないことから、平行線維活動により産生放出されたNOがプルキンエ細胞内のRyR1を活性化すると考えられている。これまでに、NICRの小脳平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおけるLTPへの関与、および、中大脳動脈の虚血再灌流による大脳皮質の神経細胞死への関与が示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22036948&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===脳型ジャンクトフィリン欠損マウスの解析===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋興奮収縮連関における電位依存性カルシウムチャネル(L型チャネル)とRyRとの機能共役のためには、細胞膜と小胞体膜とが近接した結合膜構造の形成が必要であるが、この結合膜構造に関与する分子として単離同定されたジャンクトフィリンの遺伝子欠損マウスからも、脳におけるRyRの機能的役割が示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18607668&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&#039;&#039;詳細は[[ジャンクトフィリン]]の項目参照。&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 疾患との関連 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 悪性高熱症 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Malignant hyperthermia; MH&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてRyR1は上述のように脱分極によるCav1.1の活性化をトリガーとして活性化するが、特殊条件下ではCICR機構によるチャネル開口も起こし得る。MHは[[wikipedia:ja:ハロタン|ハロタン]]などの[[wikipedia:ja:吸入全身麻酔|吸入全身麻酔]]により発生する全身性の筋硬縮と発熱を特徴とする、RyR1によるCICR機構が著しく亢進した病態である。MHの原因となる変異型RyR1は、通常よりも低い細胞質カルシウム濃度においてCICR機構によるチャネルの活性化が生じる。したがって、RyRへの刺激作用を有する吸入麻酔薬に敏感に反応することで小胞体カルシウム放出が誘導され、その結果、全身の筋組織が硬縮し熱を産生する。MHのアミノ酸点変異は、RyR1のCICRチャネルとしてのカルシウム感受性をより高める変異であり、世界各地で発症した悪性高熱症についての様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== カテコールアミン誘発性多形性心室頻拍 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Catecholaminergic polymorphic ventricular tachycardia; CPVT&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本症候群は精神的または身体的ストレス時に[[交感神経]]活動が亢進することにより誘発される多形性[[wikipedia:ja:心室頻拍|心室頻拍]]の反復出現を特徴とする疾患である。このCPVP家系には急死例が多く、[[wikipedia:ja:常染色体性優性遺伝|常染色体性優性遺伝]]形式をとり、その原因遺伝子として心臓RyR2の変異が関与する。交感神経によるβ受容体刺激の心臓収縮の増強作用の機序の1つとして、心筋細胞内でcAMP依存性リン酸化酵素によるRyR2のリン酸化・活性化を介して小胞体カルシウム放出を亢進することが知られている。悪性高熱症と同様に、CPVP家系で見出される遺伝子変異はRyR2をより活性型に誘導する変異であると考えられ、[[β受容体]]刺激時に過剰にRyR2が活性化することが致死的な頻拍を誘導することが示唆されている。欧米各国での発症例についてRyR2上での様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===タンパク質機能との関わり===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyR1とRyR2の一次構造上にMHとCPVPにて報告された遺伝子変異をマップすると、アミノ末端部位、中央部位およびカルボキシル末端部位に集中することが判る。基本的なCICRチャネル機能を内蔵するカルボキシル末端部位に加えて、両症候群の変異が集約されるアミノ末端部位と中央部位もRyRチャネルの開閉制御に極めて重要な機能を有することが示されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
*[[カルシウム]]&lt;br /&gt;
*[[ジャンクトフィリン]]&lt;br /&gt;
*[[IP3受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==参考文献==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：柿澤昌　担当編集委員：林康紀）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
ジャンクトフィリン&lt;br /&gt;
ジャンクトフィリン (junctophilin; JP)は、筋細胞などの興奮性細胞における細胞膜と小胞体膜との隣接構造である「結合膜構造」に深く寄与する分子として同定された。JPは分子量72-90 kDa程度のタンパク質で、C末端に小胞体膜貫通セグメントを有し、残りの部分は細胞質側に配向する。この細胞質側の領域にMORNモチーフと呼ばれる14アミノ酸残基よりなる相同配列が8回繰り返され、MORNモチーフとリン脂質との相互作用によりJPは細胞膜に直接結合すると考えられている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
哺乳類では異なる遺伝子に由来する4種のJPサブタイプが存在し、骨格筋特異的なJP1、筋細胞全般に分布するJP2、神経細胞特異的なJP3、JP4が同定されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
JP1欠損マウスは出生致死、JP2欠損マウスは胎生致死を示す一方で、JP3、JP4単独欠損マウスには顕著な異常は観察されず、またJP3とJP4の発現分布に重複が見られることから、両サブタイプ間の機能補完作用が推測される。JP3、JP4二重欠損(JP-DKO)マウスは、通常飼育条件下では離乳時期に衰弱し死亡するが、固形飼料でなくペースト状飼料で飼育すると、ほぼ正常に生育する。JP-DKO成熟個体では、海馬依存的な記憶学習試験における成績低下、小脳依存的な運動学習脳・運動協調の低下が見られる。さらに、これらの個体レベルでの異常に対応するかのように、海馬CA1シナプスにおける長期増強の阻害、小脳平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおける長期抑圧の異常(長期抑圧誘導刺激による長期増強の誘導)が見られる。さらに、海馬CA1錐体細胞、プルキンエ細胞では、興奮後過分極(afterhyperpolarization、AHP)の阻害が見られるが、これはRyRを介して放出されるCa2+による小コンダクタンスCa2+依存性K+チャネル(SKチャネル)の活性化の阻害によるものであり、小脳プルキンエ細胞では、slow AHPの阻害によりLTDがLTP化することが示されている。したがって、海馬錐体細胞、小脳プルキンエ細胞などの中枢神経系細胞では、RyRはJPが媒介するSKチャネルとの機能的共役を介して細胞の興奮性、ひいては、シナプス可塑性、記憶学習機能に関与することが示された。&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%B8%E3%83%B3%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93&amp;diff=14966</id>
		<title>リアノジン受容体</title>
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		<updated>2012-10-19T02:54:16Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;{{PBB|geneid=6261}}{{PBB|geneid=6262}}{{PBB|geneid=6263}}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
英語名：Ryanodine receptor　英語略名：RyR &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジン受容体は細胞内[[カルシウム]]貯蔵部位である小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルであり、その名は、植物[[wikipedia:ja:アルカロイド|アルカロイド]]である[[wikipedia:ja:リアノジン|リアノジン]]が結合することに由来する。小胞体からのカルシウム放出を担うことから、同じく小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルである[[イノシトール1,4,5-三リン酸受容体]](inositol 1,4,5-trisphosphate receptor; IP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;R)とともに、カルシウム放出チャネルとも呼ばれ、細胞内カルシウム濃度調節に関与する(図1)。RyRには三種類のサブタイプが存在し、それぞれ異なった分布を示すが、脳においては三種類全ての発現が見られる。また三種類のサブタイプ全てに対して遺伝子欠損マウスが作成されているが、1型RyR欠損マウスは出生致死、2型RyR欠損マウスは胎生致死を示す。3型RyR欠損マウスのみ生後も生存・成熟するため解析が可能であり、脳機能への関与についての報告が存在する。他にも、主に薬理学的なアプローチにより、シナプス可塑性・神経細胞興奮性などへのRyRの関与が示唆されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=400px heights=360px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR signal.jpg|&#039;&#039;&#039;図1．リアノジン受容体を介するシグナル系&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 歴史 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　カルシウムイオン(Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;)は普遍的かつ基本的な[[シグナル伝達]]を担う[[セカンドメッセンジャー]]であり、極めて多くの生命現象に関与する。細胞内におけるカルシウムシグナル形成は、[[細胞膜]]に存在するカルシウムチャネルを介して細胞外から細胞内へのカルシウムの流入によるものと、細胞内カルシウムストア（小胞体）からカルシウム放出チャネルを介して細胞質へ放出される2通りの経路による。[[カルシウム誘発性カルシウム放出|カルシウム誘発性カルシウム放出]](Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; CICR)は、[[細胞質]]側のカルシウム濃度上昇が細胞内ストアから細胞質へのカルシウム放出を促進する現象であり、[[wikipedia:ja:骨格筋|骨格筋]]で最初に見出された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;5456208&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、同様の現象が多くの[[wikipedia:ja:興奮性細胞|興奮性細胞]]において見られたことから、CICRは細胞内カルシウムシグナルを増幅するための普遍的な機構であると考えられるようになり、CICRの分子実体であるCICRチャネルの薬理学的性質が調べられた。その結果、植物アルカロイドであるリアノジンがCICRチャネルに特異的に結合し、低濃度ではチャネルを開口状態に固定する薬物であることが示された。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　引き続き、標識リアノジンを用いた結合活性を指標に、骨格筋よりCICRチャネル、即ちリアノジン受容体(RyR)が精製された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2448641&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後の遺伝子クローニングにより、少なくとも[[wikipedia:ja:硬骨魚類|硬骨魚類]]以上の[[wikipedia:ja:脊椎動物|脊椎動物]]では、別々の遺伝子にコードされる3種類のRyRサブタイプが存在することが判明し、それぞれ、1型/骨格筋型(RyR1)、2型/心筋型(RyR2)、3型/脳型(RyR3)と呼ばれる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9137551&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12777839&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。各サブタイプは互いに65%程度のアミノ酸配列相同性を示すが、異なる組織分布・脳内分布を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1330694&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=ref6&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 7876312 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。一方、[[線虫]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9135117&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、[[ショウジョウバエ]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8276118&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;においては、どのタイプにも属さないRyR相同物が同定されており、[[wikipedia:ja:無脊椎動物|無脊椎動物]]においては単一遺伝子にコードされていたものが、脊椎動物において組織分布や機能的役割が異なる3種のサブタイプに分子進化したと推測されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 分子構造 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRは約5,000アミノ酸残基より構成される分子量約550kDaの巨大タンパク質であり、そのホモ4量体により機能的なカルシウム放出チャネルが形成される。RyR分子内では、アミノ末端側約4,500アミノ酸が細胞質側に大きく張り出した、いわゆるfoot構造に対応する領域を形成し、4本の推定膜貫通セグメントを含む残りのカルボキシル末端がチャネル領域を形成する(図2)。同じくカルシウム放出チャネルであるIP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;受容体とRyRは、カルボキシル末端の膜貫通セグメントを含む約200アミノ酸において特に高い配列相同性を示し、この部分がカルシウム放出チャネルとして共通するイオン透過性に関連した機能に関与していると推測される。実際に、RyR1のカルボキシル末側の約1,000アミノ酸残基よりなる領域のみでリアノジン感受性を有する基本的なカルシウムチャネルが形成されることが、脂質二重膜を用いた再構築実験により示されている。この再構築系においてC末端領域が形成するチャネルは、[[wikipedia:ja:陽イオン|陽イオン]]選択性、細胞質側カルシウムによる活性化機構、リアノジン感受性を保持する一方で、全長RyR1チャネルに見られる高濃度のカルシウムによる不活性化機構を欠く。また、RyRサブタイプ間での一次構造の比較により、D1、D2、D3と呼ばれる相同性が顕著に低い領域が見られる。RyR1のcDNA発現実験系を用いた研究により、CICRによるチャネル活性化のカルシウム結合部位はD1領域、チャネルを不活性化する高濃度カルシウムの結合部位はD3領域に存在するとされている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17506640&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20961976&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;(図3)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=250px heights=100px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-3D.jpg|&#039;&#039;&#039;図2．リアノジン受容体の三次元構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-AA.jpg|&#039;&#039;&#039;図3．リアノジン受容体の一次構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各サブタイプの体内分布 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR1  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288273 RyR1]は骨格筋において極めて高レベルの発現が見られる。また、[[小脳]][[プルキンエ細胞]]を始めとする脳内各部位でも発現が見られる他、[[wikipedia:ja:食道|食道]]、[[wikipedia:ja:食道|精巣]]でも他の部位に比較して高レベルの発現が見られる。小脳プルキンエ細胞においては、高レベルの発現が見られるとともに3つのサブタイプの中でも最も発現量が多い。[[海馬]][[歯状回]]でも高レベルの発現が見られるが、歯状回においてはRyR2の発現量が最も多い。さらに、[[線条体]]、[[嗅球]][[僧帽細胞]]などでも、他の領域と比較して高レベルの発現が見られる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===RyR2  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288279 RyR2]は[[wikipedia:ja:心筋|心筋]]細胞で極めて高レベルの発現が見られる他、[[wikipedia:ja:平滑筋|平滑筋]]・[[wikipedia:ja:肺|肺]]・脳でも高レベルの発現が見られる。脳内の様々な部位において広く発現が見られるが、特に海馬(歯状回・[[CA領域]])、[[大脳皮質]]、小脳[[顆粒細胞層]]、嗅球顆粒細胞層などで高レベルの発現が見られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR3  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/71325426 RyR3]は脳cDNAライブラリーからのクローニングにより存在が明らかになったが、脳以外にも平滑筋、骨格筋、一部の[[wikipedia:ja:上皮細胞|上皮細胞]]や[[wikipedia:ja:リンパ球|リンパ球]]培養細胞などにおいて低レベルの発現が見られる。海馬CA領域で高レベルの発現が見られる。海馬歯状回、線条体などでも比較的発現レベルが高い。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
尚、各サブタイプの体内分布に関する詳細については、Giannini et al. (1995) &amp;lt;ref name=&amp;quot;ref6&amp;quot; /&amp;gt; を参考にされたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 活性調節因子 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
RyRの活性調節因子に関しては、主に筋細胞や再構築系を用いた多数の研究報告がある。詳細については、これらの報告をまとめた総説を参考にされたい&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15618481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===カルシウムイオン===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　細胞質に存在するカルシウムイオンは、濃度依存的に全てのRyRサブタイプに共通して作用する調節因子である。サブμMからμMの範囲における細胞質側カルシウムはRyRを開口させ細胞内カルシウムストアである小胞体からカルシウムを遊離させる、いわゆるカルシウム依存性(誘発性)カルシウム放出(CICR)現象をお引き起こす。一方、より高濃度のmMレベルのカルシウムはチャネル活性を抑制する。また、小胞体内腔側のカルシウムによる活性化も見られる。心筋では、脱分極による[[L型カルシウムチャネル]]([[Cv1.2]])の開口により細胞外からカルシウムが流入し、RyR2を開口させカルシウム放出を引き起こし、細胞内カルシウムシグナルを増幅するが、中枢神経系においても、小脳プルキンエ細胞では電位依存性の[[P/Q型カルシウムチャネル]]、海馬錐体細胞では[[NMDA型グルタミン酸受容体]]を介するカルシウム流入によりRyRが活性化されカルシウム放出が誘導されることが示唆されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 脱分極  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてはL型カルシウムチャネル([[Cv1.1]])とRyR1が機械的にカップリングし、興奮収縮連関において細胞膜が脱分極するとL型カルシウムチャネルのコンフォーメーションが変化し、タンパク質-タンパク質相互作用を介してRyR1が活性化されると考えられている。一方、中枢神経系における機械的なカップリングに関しては、多くの点が不明である。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 生理活性物質  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの内在性の因子による活性調節として、[[カルモジュリン]]による濃度依存的な活性化と不活性化、[[wikipedia:ja:ATP|ATP]]を含む[[wikipedia:ja:アデニン|アデニン]]ヌクレオチド、[[プロテインキナーゼA]]などの[[リン酸]]化酵素、[[cADPリボース]]などによる活性化、および[[wikipedia:ja:免疫抑制薬|免疫抑制薬]]である[[wikipedia:ja:FK506|FK506]]の結合タンパク質[[FKBP12]]によるRyR2チャネルの静止および開口状態を安定化する作用が示唆されている。さらに[[一酸化窒素]](NO)による[[S-ニトロシル化]]がRyR1の[[開口確率]]を上昇させることが&#039;&#039;in vitro&#039;&#039;の実験系により示されていたが、つい最近、小脳プルキンエ細胞において内因性NOの作用によりRyR1を介したカルシウム放出が誘導されることが示された(一酸化窒素依存的カルシウム放出の項 参照)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 薬物  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジンは低濃度では開状態のRyRに結合し、サブコンダクタンス状態に開口固定しカルシウム遊離を引き起こすが、高濃度ではRyR活性を抑制する。また、カフェインによるRyRの活性化、[[ダントロレン]] dantrolene による抑制(主にRyR1、RyR3に対する作用)が知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 機能  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　薬理学的な刺激により、脳における機能的RyRの存在、あるいはRyRを介するカルシウム放出の存在を示した報告は、現在では多数存在する。しかし、生理的な刺激によるRyRの活性化を示した報告は、薬理学的刺激による報告に比べると遥かに少なく、さらに、[[シナプス可塑性]]や個体の行動の様な機能的役割と関連付けたものは限られたものになり、RyRの脳における機能的役割は、未だ解明の途上にあると言える&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== ノックアウトマウスの表現型 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの機能的役割解明を困難なものにしている主要な原因として、[[遺伝子欠損動物]]の致死性が挙げられる。上述の通り、[[wikipedia:ja:哺乳類|哺乳類]]の脳の多くの領域では、複数のRyRサブタイプが重複して発現しているが、RyR1欠損マウス、RyR2欠損マウスはそれぞれ単独で、出生致死、胎生致死を示す。したがって、複数のRyRサブタイプ遺伝子の二重もしくは三重欠損マウスが成熟しないことは自明であり、全身レベルでの遺伝子欠損マウスを用いたアプローチによっては、脳におけるRyRの機能は困難である。しかし、RyR3欠損マウスは生後も生存・成熟するため、その解析結果の報告が存在する&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20214899&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR1欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　[[wikipedia:ja:横隔膜|横隔膜]]の骨格筋細胞の機能不全に起因すると考えられる[[wikipedia:ja:呼吸不全|呼吸不全]]により、生後全く動くことなく出生致死の表現型を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7515481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR2欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR2欠損マウスは、心拍動の開始直後の胎生10日ごろに心筋細胞の小胞体カルシウム過剰負荷により心不全となり死亡する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9628868&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR3欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR3欠損マウスはほぼ正常に発育し重篤な異常は認められないが、これまでに自発的運動活性の亢進、社会的接触行動の減少、[[恐怖条件付け反応]]の低下が報告され、その神経系での重要性が示唆されている。また、海馬CA1領域において、穏やかな刺激で誘導された[[LTP]]の維持が阻害されるとの報告がある一方で、同じく海馬領域におけるLTPの誘導閾値が低下するとの報告もある。ただし、RyR3欠損マウスの軽度な中枢機能異常に関しては、重複して発現する他のサブタイプによる補完作用を考慮する必要がある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10595520&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11358488&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===シナプス前終末における機能===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　海馬[[CA3]]領域の[[苔状線維]][[軸索]]([[シナプス前終末]]よりも[[軸索起始部]]寄りの部分)においては、電位依存性カルシウムチャネルによるカルシウムシグナルがRyR1によるCICR機構を介して増幅されることにより、高頻度刺激に神経伝達物資の放出が増強されることが示されており、シナプス前終末における可塑性へのRyRの関与も示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18687898&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 一酸化窒素依存的カルシウム放出 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脂質二重膜に発現させたRyR1の開口確率がNOの作用により上昇することは以前より知られていたが、この現象が生細胞で内因性のNOの作用により起こること、およびその機能的意義については長いこと不明であった。しかし、小脳[[平行線維]]－プルキンエ細胞シナプスにおけるNO依存的LTPがプルキンエ細胞内の細胞内カルシウムシグナルにも依存的であることが判明したことから、プルキンエ細胞内でのNOとカルシウムとの関連性について解明が進み、神経活動によって産生放出された内因性のNOがRyR1を活性化することでカルシウム放出が誘導される現象、NO依存的カルシウム放出(NO-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; NICR)が発見された。このNICRはウサギRyR1における3635位のシステイン(マウスでは3636位に相当)がNOによりS-ニトロシル化されることで誘導されると推測されている。また、NO合成酵素の発現は平行線維では見られるがプルキンエ細胞では見られないことから、平行線維活動により産生放出されたNOがプルキンエ細胞内のRyR1を活性化すると考えられている。これまでに、NICRの小脳平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおけるLTPへの関与、および、中大脳動脈の虚血再灌流による大脳皮質の神経細胞死への関与が示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22036948&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===脳型ジャンクトフィリン欠損マウスの解析===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋興奮収縮連関における電位依存性カルシウムチャネル(L型チャネル)とRyRとの機能共役のためには、細胞膜と小胞体膜とが近接した結合膜構造の形成が必要であるが、この結合膜構造に関与する分子として単離同定されたジャンクトフィリンの遺伝子欠損マウスからも、脳におけるRyRの機能的役割が示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18607668&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&#039;&#039;詳細は[[ジャンクトフィリン]]の項目参照。&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 疾患との関連 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 悪性高熱症 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Malignant hyperthermia; MH&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてRyR1は上述のように脱分極によるCav1.1の活性化をトリガーとして活性化するが、特殊条件下ではCICR機構によるチャネル開口も起こし得る。MHは[[wikipedia:ja:ハロタン|ハロタン]]などの[[wikipedia:ja:吸入全身麻酔|吸入全身麻酔]]により発生する全身性の筋硬縮と発熱を特徴とする、RyR1によるCICR機構が著しく亢進した病態である。MHの原因となる変異型RyR1は、通常よりも低い細胞質カルシウム濃度においてCICR機構によるチャネルの活性化が生じる。したがって、RyRへの刺激作用を有する吸入麻酔薬に敏感に反応することで小胞体カルシウム放出が誘導され、その結果、全身の筋組織が硬縮し熱を産生する。MHのアミノ酸点変異は、RyR1のCICRチャネルとしてのカルシウム感受性をより高める変異であり、世界各地で発症した悪性高熱症についての様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== カテコールアミン誘発性多形性心室頻拍 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Catecholaminergic polymorphic ventricular tachycardia; CPVT&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本症候群は精神的または身体的ストレス時に[[交感神経]]活動が亢進することにより誘発される多形性[[wikipedia:ja:心室頻拍|心室頻拍]]の反復出現を特徴とする疾患である。このCPVP家系には急死例が多く、[[wikipedia:ja:常染色体性優性遺伝|常染色体性優性遺伝]]形式をとり、その原因遺伝子として心臓RyR2の変異が関与する。交感神経によるβ受容体刺激の心臓収縮の増強作用の機序の1つとして、心筋細胞内でcAMP依存性リン酸化酵素によるRyR2のリン酸化・活性化を介して小胞体カルシウム放出を亢進することが知られている。悪性高熱症と同様に、CPVP家系で見出される遺伝子変異はRyR2をより活性型に誘導する変異であると考えられ、[[β受容体]]刺激時に過剰にRyR2が活性化することが致死的な頻拍を誘導することが示唆されている。欧米各国での発症例についてRyR2上での様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===タンパク質機能との関わり===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyR1とRyR2の一次構造上にMHとCPVPにて報告された遺伝子変異をマップすると、アミノ末端部位、中央部位およびカルボキシル末端部位に集中することが判る。基本的なCICRチャネル機能を内蔵するカルボキシル末端部位に加えて、両症候群の変異が集約されるアミノ末端部位と中央部位もRyRチャネルの開閉制御に極めて重要な機能を有することが示されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
*[[カルシウム]]&lt;br /&gt;
*[[ジャンクトフィリン]]&lt;br /&gt;
*[[IP3受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==参考文献==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：柿澤昌　担当編集委員：林康紀）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%B8%E3%83%B3%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93&amp;diff=14965</id>
		<title>リアノジン受容体</title>
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		<updated>2012-10-19T02:52:39Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;{{PBB|geneid=6261}}{{PBB|geneid=6262}}{{PBB|geneid=6263}}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
英語名：Ryanodine receptor　英語略名：RyR &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジン受容体は細胞内[[カルシウム]]貯蔵部位である小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルであり、その名は、植物[[wikipedia:ja:アルカロイド|アルカロイド]]である[[wikipedia:ja:リアノジン|リアノジン]]が結合することに由来する。小胞体からのカルシウム放出を担うことから、同じく小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルである[[イノシトール1,4,5-三リン酸受容体]](inositol 1,4,5-trisphosphate receptor; IP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;R)とともに、カルシウム放出チャネルとも呼ばれ、細胞内カルシウム濃度調節に関与する(図1)。RyRには三種類のサブタイプが存在し、それぞれ異なった分布を示すが、脳においては三種類全ての発現が見られる。また三種類のサブタイプ全てに対して遺伝子欠損マウスが作成されているが、1型RyR欠損マウスは出生致死、2型RyR欠損マウスは胎生致死を示す。3型RyR欠損マウスのみ生後も生存・成熟するため解析が可能であり、脳機能への関与についての報告が存在する。他にも、主に薬理学的なアプローチにより、シナプス可塑性・神経細胞興奮性などへのRyRの関与が示唆されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=400px heights=360px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR signal.jpg|&#039;&#039;&#039;図1 リアノジン受容体を介するシグナル系&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 歴史 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　カルシウムイオン(Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;)は普遍的かつ基本的な[[シグナル伝達]]を担う[[セカンドメッセンジャー]]であり、極めて多くの生命現象に関与する。細胞内におけるカルシウムシグナル形成は、[[細胞膜]]に存在するカルシウムチャネルを介して細胞外から細胞内へのカルシウムの流入によるものと、細胞内カルシウムストア（小胞体）からカルシウム放出チャネルを介して細胞質へ放出される2通りの経路による。[[カルシウム誘発性カルシウム放出|カルシウム誘発性カルシウム放出]](Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; CICR)は、[[細胞質]]側のカルシウム濃度上昇が細胞内ストアから細胞質へのカルシウム放出を促進する現象であり、[[wikipedia:ja:骨格筋|骨格筋]]で最初に見出された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;5456208&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、同様の現象が多くの[[wikipedia:ja:興奮性細胞|興奮性細胞]]において見られたことから、CICRは細胞内カルシウムシグナルを増幅するための普遍的な機構であると考えられるようになり、CICRの分子実体であるCICRチャネルの薬理学的性質が調べられた。その結果、植物アルカロイドであるリアノジンがCICRチャネルに特異的に結合し、低濃度ではチャネルを開口状態に固定する薬物であることが示された。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　引き続き、標識リアノジンを用いた結合活性を指標に、骨格筋よりCICRチャネル、即ちリアノジン受容体(RyR)が精製された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2448641&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後の遺伝子クローニングにより、少なくとも[[wikipedia:ja:硬骨魚類|硬骨魚類]]以上の[[wikipedia:ja:脊椎動物|脊椎動物]]では、別々の遺伝子にコードされる3種類のRyRサブタイプが存在することが判明し、それぞれ、1型/骨格筋型(RyR1)、2型/心筋型(RyR2)、3型/脳型(RyR3)と呼ばれる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9137551&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12777839&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。各サブタイプは互いに65%程度のアミノ酸配列相同性を示すが、異なる組織分布・脳内分布を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1330694&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=ref6&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 7876312 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。一方、[[線虫]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9135117&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、[[ショウジョウバエ]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8276118&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;においては、どのタイプにも属さないRyR相同物が同定されており、[[wikipedia:ja:無脊椎動物|無脊椎動物]]においては単一遺伝子にコードされていたものが、脊椎動物において組織分布や機能的役割が異なる3種のサブタイプに分子進化したと推測されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 分子構造 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRは約5,000アミノ酸残基より構成される分子量約550kDaの巨大タンパク質であり、そのホモ4量体により機能的なカルシウム放出チャネルが形成される。RyR分子内では、アミノ末端側約4,500アミノ酸が細胞質側に大きく張り出した、いわゆるfoot構造に対応する領域を形成し、4本の推定膜貫通セグメントを含む残りのカルボキシル末端がチャネル領域を形成する(図2)。同じくカルシウム放出チャネルであるIP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;受容体とRyRは、カルボキシル末端の膜貫通セグメントを含む約200アミノ酸において特に高い配列相同性を示し、この部分がカルシウム放出チャネルとして共通するイオン透過性に関連した機能に関与していると推測される。実際に、RyR1のカルボキシル末側の約1,000アミノ酸残基よりなる領域のみでリアノジン感受性を有する基本的なカルシウムチャネルが形成されることが、脂質二重膜を用いた再構築実験により示されている。この再構築系においてC末端領域が形成するチャネルは、[[wikipedia:ja:陽イオン|陽イオン]]選択性、細胞質側カルシウムによる活性化機構、リアノジン感受性を保持する一方で、全長RyR1チャネルに見られる高濃度のカルシウムによる不活性化機構を欠く。また、RyRサブタイプ間での一次構造の比較により、D1、D2、D3と呼ばれる相同性が顕著に低い領域が見られる。RyR1のcDNA発現実験系を用いた研究により、CICRによるチャネル活性化のカルシウム結合部位はD1領域、チャネルを不活性化する高濃度カルシウムの結合部位はD3領域に存在するとされている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17506640&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20961976&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;(図3)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=250px heights=100px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-3D.jpg|&#039;&#039;&#039;図2．リアノジン受容体の三次元構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-AA.jpg|&#039;&#039;&#039;図3．リアノジン受容体の一次構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各サブタイプの体内分布 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR1  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288273 RyR1]は骨格筋において極めて高レベルの発現が見られる。また、[[小脳]][[プルキンエ細胞]]を始めとする脳内各部位でも発現が見られる他、[[wikipedia:ja:食道|食道]]、[[wikipedia:ja:食道|精巣]]でも他の部位に比較して高レベルの発現が見られる。小脳プルキンエ細胞においては、高レベルの発現が見られるとともに3つのサブタイプの中でも最も発現量が多い。[[海馬]][[歯状回]]でも高レベルの発現が見られるが、歯状回においてはRyR2の発現量が最も多い。さらに、[[線条体]]、[[嗅球]][[僧帽細胞]]などでも、他の領域と比較して高レベルの発現が見られる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===RyR2  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288279 RyR2]は[[wikipedia:ja:心筋|心筋]]細胞で極めて高レベルの発現が見られる他、[[wikipedia:ja:平滑筋|平滑筋]]・[[wikipedia:ja:肺|肺]]・脳でも高レベルの発現が見られる。脳内の様々な部位において広く発現が見られるが、特に海馬(歯状回・[[CA領域]])、[[大脳皮質]]、小脳[[顆粒細胞層]]、嗅球顆粒細胞層などで高レベルの発現が見られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR3  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/71325426 RyR3]は脳cDNAライブラリーからのクローニングにより存在が明らかになったが、脳以外にも平滑筋、骨格筋、一部の[[wikipedia:ja:上皮細胞|上皮細胞]]や[[wikipedia:ja:リンパ球|リンパ球]]培養細胞などにおいて低レベルの発現が見られる。海馬CA領域で高レベルの発現が見られる。海馬歯状回、線条体などでも比較的発現レベルが高い。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
尚、各サブタイプの体内分布に関する詳細については、Giannini et al. (1995) &amp;lt;ref name=&amp;quot;ref6&amp;quot; /&amp;gt; を参考にされたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 活性調節因子 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
RyRの活性調節因子に関しては、主に筋細胞や再構築系を用いた多数の研究報告がある。詳細については、これらの報告をまとめた総説を参考にされたい&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15618481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===カルシウムイオン===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　細胞質に存在するカルシウムイオンは、濃度依存的に全てのRyRサブタイプに共通して作用する調節因子である。サブμMからμMの範囲における細胞質側カルシウムはRyRを開口させ細胞内カルシウムストアである小胞体からカルシウムを遊離させる、いわゆるカルシウム依存性(誘発性)カルシウム放出(CICR)現象をお引き起こす。一方、より高濃度のmMレベルのカルシウムはチャネル活性を抑制する。また、小胞体内腔側のカルシウムによる活性化も見られる。心筋では、脱分極による[[L型カルシウムチャネル]]([[Cv1.2]])の開口により細胞外からカルシウムが流入し、RyR2を開口させカルシウム放出を引き起こし、細胞内カルシウムシグナルを増幅するが、中枢神経系においても、小脳プルキンエ細胞では電位依存性の[[P/Q型カルシウムチャネル]]、海馬錐体細胞では[[NMDA型グルタミン酸受容体]]を介するカルシウム流入によりRyRが活性化されカルシウム放出が誘導されることが示唆されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 脱分極  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてはL型カルシウムチャネル([[Cv1.1]])とRyR1が機械的にカップリングし、興奮収縮連関において細胞膜が脱分極するとL型カルシウムチャネルのコンフォーメーションが変化し、タンパク質-タンパク質相互作用を介してRyR1が活性化されると考えられている。一方、中枢神経系における機械的なカップリングに関しては、多くの点が不明である。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 生理活性物質  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの内在性の因子による活性調節として、[[カルモジュリン]]による濃度依存的な活性化と不活性化、[[wikipedia:ja:ATP|ATP]]を含む[[wikipedia:ja:アデニン|アデニン]]ヌクレオチド、[[プロテインキナーゼA]]などの[[リン酸]]化酵素、[[cADPリボース]]などによる活性化、および[[wikipedia:ja:免疫抑制薬|免疫抑制薬]]である[[wikipedia:ja:FK506|FK506]]の結合タンパク質[[FKBP12]]によるRyR2チャネルの静止および開口状態を安定化する作用が示唆されている。さらに[[一酸化窒素]](NO)による[[S-ニトロシル化]]がRyR1の[[開口確率]]を上昇させることが&#039;&#039;in vitro&#039;&#039;の実験系により示されていたが、つい最近、小脳プルキンエ細胞において内因性NOの作用によりRyR1を介したカルシウム放出が誘導されることが示された(一酸化窒素依存的カルシウム放出の項 参照)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 薬物  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジンは低濃度では開状態のRyRに結合し、サブコンダクタンス状態に開口固定しカルシウム遊離を引き起こすが、高濃度ではRyR活性を抑制する。また、カフェインによるRyRの活性化、[[ダントロレン]] dantrolene による抑制(主にRyR1、RyR3に対する作用)が知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 機能  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　薬理学的な刺激により、脳における機能的RyRの存在、あるいはRyRを介するカルシウム放出の存在を示した報告は、現在では多数存在する。しかし、生理的な刺激によるRyRの活性化を示した報告は、薬理学的刺激による報告に比べると遥かに少なく、さらに、[[シナプス可塑性]]や個体の行動の様な機能的役割と関連付けたものは限られたものになり、RyRの脳における機能的役割は、未だ解明の途上にあると言える&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== ノックアウトマウスの表現型 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの機能的役割解明を困難なものにしている主要な原因として、[[遺伝子欠損動物]]の致死性が挙げられる。上述の通り、[[wikipedia:ja:哺乳類|哺乳類]]の脳の多くの領域では、複数のRyRサブタイプが重複して発現しているが、RyR1欠損マウス、RyR2欠損マウスはそれぞれ単独で、出生致死、胎生致死を示す。したがって、複数のRyRサブタイプ遺伝子の二重もしくは三重欠損マウスが成熟しないことは自明であり、全身レベルでの遺伝子欠損マウスを用いたアプローチによっては、脳におけるRyRの機能は困難である。しかし、RyR3欠損マウスは生後も生存・成熟するため、その解析結果の報告が存在する&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20214899&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR1欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　[[wikipedia:ja:横隔膜|横隔膜]]の骨格筋細胞の機能不全に起因すると考えられる[[wikipedia:ja:呼吸不全|呼吸不全]]により、生後全く動くことなく出生致死の表現型を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7515481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR2欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR2欠損マウスは、心拍動の開始直後の胎生10日ごろに心筋細胞の小胞体カルシウム過剰負荷により心不全となり死亡する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9628868&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR3欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR3欠損マウスはほぼ正常に発育し重篤な異常は認められないが、これまでに自発的運動活性の亢進、社会的接触行動の減少、[[恐怖条件付け反応]]の低下が報告され、その神経系での重要性が示唆されている。また、海馬CA1領域において、穏やかな刺激で誘導された[[LTP]]の維持が阻害されるとの報告がある一方で、同じく海馬領域におけるLTPの誘導閾値が低下するとの報告もある。ただし、RyR3欠損マウスの軽度な中枢機能異常に関しては、重複して発現する他のサブタイプによる補完作用を考慮する必要がある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10595520&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11358488&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===シナプス前終末における機能===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　海馬[[CA3]]領域の[[苔状線維]][[軸索]]([[シナプス前終末]]よりも[[軸索起始部]]寄りの部分)においては、電位依存性カルシウムチャネルによるカルシウムシグナルがRyR1によるCICR機構を介して増幅されることにより、高頻度刺激に神経伝達物資の放出が増強されることが示されており、シナプス前終末における可塑性へのRyRの関与も示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18687898&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 一酸化窒素依存的カルシウム放出 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脂質二重膜に発現させたRyR1の開口確率がNOの作用により上昇することは以前より知られていたが、この現象が生細胞で内因性のNOの作用により起こること、およびその機能的意義については長いこと不明であった。しかし、小脳[[平行線維]]－プルキンエ細胞シナプスにおけるNO依存的LTPがプルキンエ細胞内の細胞内カルシウムシグナルにも依存的であることが判明したことから、プルキンエ細胞内でのNOとカルシウムとの関連性について解明が進み、神経活動によって産生放出された内因性のNOがRyR1を活性化することでカルシウム放出が誘導される現象、NO依存的カルシウム放出(NO-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; NICR)が発見された。このNICRはウサギRyR1における3635位のシステイン(マウスでは3636位に相当)がNOによりS-ニトロシル化されることで誘導されると推測されている。また、NO合成酵素の発現は平行線維では見られるがプルキンエ細胞では見られないことから、平行線維活動により産生放出されたNOがプルキンエ細胞内のRyR1を活性化すると考えられている。これまでに、NICRの小脳平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおけるLTPへの関与、および、中大脳動脈の虚血再灌流による大脳皮質の神経細胞死への関与が示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22036948&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===脳型ジャンクトフィリン欠損マウスの解析===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋興奮収縮連関における電位依存性カルシウムチャネル(L型チャネル)とRyRとの機能共役のためには、細胞膜と小胞体膜とが近接した結合膜構造の形成が必要であるが、この結合膜構造に関与する分子として単離同定されたジャンクトフィリンの遺伝子欠損マウスからも、脳におけるRyRの機能的役割が示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18607668&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&#039;&#039;詳細は[[ジャンクトフィリン]]の項目参照。&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 疾患との関連 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 悪性高熱症 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Malignant hyperthermia; MH&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてRyR1は上述のように脱分極によるCav1.1の活性化をトリガーとして活性化するが、特殊条件下ではCICR機構によるチャネル開口も起こし得る。MHは[[wikipedia:ja:ハロタン|ハロタン]]などの[[wikipedia:ja:吸入全身麻酔|吸入全身麻酔]]により発生する全身性の筋硬縮と発熱を特徴とする、RyR1によるCICR機構が著しく亢進した病態である。MHの原因となる変異型RyR1は、通常よりも低い細胞質カルシウム濃度においてCICR機構によるチャネルの活性化が生じる。したがって、RyRへの刺激作用を有する吸入麻酔薬に敏感に反応することで小胞体カルシウム放出が誘導され、その結果、全身の筋組織が硬縮し熱を産生する。MHのアミノ酸点変異は、RyR1のCICRチャネルとしてのカルシウム感受性をより高める変異であり、世界各地で発症した悪性高熱症についての様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== カテコールアミン誘発性多形性心室頻拍 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Catecholaminergic polymorphic ventricular tachycardia; CPVT&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本症候群は精神的または身体的ストレス時に[[交感神経]]活動が亢進することにより誘発される多形性[[wikipedia:ja:心室頻拍|心室頻拍]]の反復出現を特徴とする疾患である。このCPVP家系には急死例が多く、[[wikipedia:ja:常染色体性優性遺伝|常染色体性優性遺伝]]形式をとり、その原因遺伝子として心臓RyR2の変異が関与する。交感神経によるβ受容体刺激の心臓収縮の増強作用の機序の1つとして、心筋細胞内でcAMP依存性リン酸化酵素によるRyR2のリン酸化・活性化を介して小胞体カルシウム放出を亢進することが知られている。悪性高熱症と同様に、CPVP家系で見出される遺伝子変異はRyR2をより活性型に誘導する変異であると考えられ、[[β受容体]]刺激時に過剰にRyR2が活性化することが致死的な頻拍を誘導することが示唆されている。欧米各国での発症例についてRyR2上での様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===タンパク質機能との関わり===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyR1とRyR2の一次構造上にMHとCPVPにて報告された遺伝子変異をマップすると、アミノ末端部位、中央部位およびカルボキシル末端部位に集中することが判る。基本的なCICRチャネル機能を内蔵するカルボキシル末端部位に加えて、両症候群の変異が集約されるアミノ末端部位と中央部位もRyRチャネルの開閉制御に極めて重要な機能を有することが示されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
*[[カルシウム]]&lt;br /&gt;
*[[ジャンクトフィリン]]&lt;br /&gt;
*[[IP3受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==参考文献==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：柿澤昌　担当編集委員：林康紀）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%B8%E3%83%B3%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93&amp;diff=14964</id>
		<title>リアノジン受容体</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%B8%E3%83%B3%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93&amp;diff=14964"/>
		<updated>2012-10-19T02:48:54Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;{{PBB|geneid=6261}}{{PBB|geneid=6262}}{{PBB|geneid=6263}}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
英語名：Ryanodine receptor　英語略名：RyR &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジン受容体は細胞内[[カルシウム]]貯蔵部位である小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルであり、その名は、植物[[wikipedia:ja:アルカロイド|アルカロイド]]である[[wikipedia:ja:リアノジン|リアノジン]]が結合することに由来する。小胞体からのカルシウム放出を担うことから、同じく小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルである[[イノシトール1,4,5-三リン酸受容体]](inositol 1,4,5-trisphosphate receptor; IP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;R)とともに、カルシウム放出チャネルとも呼ばれ、細胞内カルシウム濃度調節に関与する。RyRには三種類のサブタイプが存在し、それぞれ異なった分布を示すが、脳においては三種類全ての発現が見られる。また三種類のサブタイプ全てに対して遺伝子欠損マウスが作成されているが、1型RyR欠損マウスは出生致死、2型RyR欠損マウスは胎生致死を示す。3型RyR欠損マウスのみ生後も生存・成熟するため解析が可能であり、脳機能への関与についての報告が存在する。他にも、主に薬理学的なアプローチにより、シナプス可塑性・神経細胞興奮性などへのRyRの関与が示唆されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=400px heights=360px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR signal.jpg|&#039;&#039;&#039;図 リアノジン受容体を介するシグナル系&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 歴史 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　カルシウムイオン(Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;)は普遍的かつ基本的な[[シグナル伝達]]を担う[[セカンドメッセンジャー]]であり、極めて多くの生命現象に関与する。細胞内におけるカルシウムシグナル形成は、[[細胞膜]]に存在するカルシウムチャネルを介して細胞外から細胞内へのカルシウムの流入によるものと、細胞内カルシウムストア（小胞体）からカルシウム放出チャネルを介して細胞質へ放出される2通りの経路による。[[カルシウム誘発性カルシウム放出|カルシウム誘発性カルシウム放出]](Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; CICR)は、[[細胞質]]側のカルシウム濃度上昇が細胞内ストアから細胞質へのカルシウム放出を促進する現象であり、[[wikipedia:ja:骨格筋|骨格筋]]で最初に見出された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;5456208&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、同様の現象が多くの[[wikipedia:ja:興奮性細胞|興奮性細胞]]において見られたことから、CICRは細胞内カルシウムシグナルを増幅するための普遍的な機構であると考えられるようになり、CICRの分子実体であるCICRチャネルの薬理学的性質が調べられた。その結果、植物アルカロイドであるリアノジンがCICRチャネルに特異的に結合し、低濃度ではチャネルを開口状態に固定する薬物であることが示された。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　引き続き、標識リアノジンを用いた結合活性を指標に、骨格筋よりCICRチャネル、即ちリアノジン受容体(RyR)が精製された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2448641&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後の遺伝子クローニングにより、少なくとも[[wikipedia:ja:硬骨魚類|硬骨魚類]]以上の[[wikipedia:ja:脊椎動物|脊椎動物]]では、別々の遺伝子にコードされる3種類のRyRサブタイプが存在することが判明し、それぞれ、1型/骨格筋型(RyR1)、2型/心筋型(RyR2)、3型/脳型(RyR3)と呼ばれる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9137551&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12777839&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。各サブタイプは互いに65%程度のアミノ酸配列相同性を示すが、異なる組織分布・脳内分布を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1330694&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=ref6&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 7876312 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。一方、[[線虫]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9135117&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、[[ショウジョウバエ]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8276118&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;においては、どのタイプにも属さないRyR相同物が同定されており、[[wikipedia:ja:無脊椎動物|無脊椎動物]]においては単一遺伝子にコードされていたものが、脊椎動物において組織分布や機能的役割が異なる3種のサブタイプに分子進化したと推測されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 分子構造 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRは約5,000アミノ酸残基より構成される分子量約550kDaの巨大タンパク質であり、そのホモ4量体により機能的なカルシウム放出チャネルが形成される。RyR分子内では、アミノ末端側約4,500アミノ酸が細胞質側に大きく張り出した、いわゆるfoot構造に対応する領域を形成し、4本の推定膜貫通セグメントを含む残りのカルボキシル末端がチャネル領域を形成する(図1)。同じくカルシウム放出チャネルであるIP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;受容体とRyRは、カルボキシル末端の膜貫通セグメントを含む約200アミノ酸において特に高い配列相同性を示し、この部分がカルシウム放出チャネルとして共通するイオン透過性に関連した機能に関与していると推測される。実際に、RyR1のカルボキシル末側の約1,000アミノ酸残基よりなる領域のみでリアノジン感受性を有する基本的なカルシウムチャネルが形成されることが、脂質二重膜を用いた再構築実験により示されている。この再構築系においてC末端領域が形成するチャネルは、[[wikipedia:ja:陽イオン|陽イオン]]選択性、細胞質側カルシウムによる活性化機構、リアノジン感受性を保持する一方で、全長RyR1チャネルに見られる高濃度のカルシウムによる不活性化機構を欠く。また、RyRサブタイプ間での一次構造の比較により、D1、D2、D3と呼ばれる相同性が顕著に低い領域が見られる。RyR1のcDNA発現実験系を用いた研究により、CICRによるチャネル活性化のカルシウム結合部位はD1領域、チャネルを不活性化する高濃度カルシウムの結合部位はD3領域に存在するとされている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17506640&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20961976&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;(図2)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=250px heights=100px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-3D.jpg|&#039;&#039;&#039;図1．リアノジン受容体の三次元構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-AA.jpg|&#039;&#039;&#039;図2．リアノジン受容体の一次構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各サブタイプの体内分布 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR1  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288273 RyR1]は骨格筋において極めて高レベルの発現が見られる。また、[[小脳]][[プルキンエ細胞]]を始めとする脳内各部位でも発現が見られる他、[[wikipedia:ja:食道|食道]]、[[wikipedia:ja:食道|精巣]]でも他の部位に比較して高レベルの発現が見られる。小脳プルキンエ細胞においては、高レベルの発現が見られるとともに3つのサブタイプの中でも最も発現量が多い。[[海馬]][[歯状回]]でも高レベルの発現が見られるが、歯状回においてはRyR2の発現量が最も多い。さらに、[[線条体]]、[[嗅球]][[僧帽細胞]]などでも、他の領域と比較して高レベルの発現が見られる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===RyR2  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288279 RyR2]は[[wikipedia:ja:心筋|心筋]]細胞で極めて高レベルの発現が見られる他、[[wikipedia:ja:平滑筋|平滑筋]]・[[wikipedia:ja:肺|肺]]・脳でも高レベルの発現が見られる。脳内の様々な部位において広く発現が見られるが、特に海馬(歯状回・[[CA領域]])、[[大脳皮質]]、小脳[[顆粒細胞層]]、嗅球顆粒細胞層などで高レベルの発現が見られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR3  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/71325426 RyR3]は脳cDNAライブラリーからのクローニングにより存在が明らかになったが、脳以外にも平滑筋、骨格筋、一部の[[wikipedia:ja:上皮細胞|上皮細胞]]や[[wikipedia:ja:リンパ球|リンパ球]]培養細胞などにおいて低レベルの発現が見られる。海馬CA領域で高レベルの発現が見られる。海馬歯状回、線条体などでも比較的発現レベルが高い。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
尚、各サブタイプの体内分布に関する詳細については、Giannini et al. (1995) &amp;lt;ref name=&amp;quot;ref6&amp;quot; /&amp;gt; を参考にされたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 活性調節因子 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
RyRの活性調節因子に関しては、主に筋細胞や再構築系を用いた多数の研究報告がある。詳細については、これらの報告をまとめた総説を参考にされたい&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15618481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===カルシウムイオン===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　細胞質に存在するカルシウムイオンは、濃度依存的に全てのRyRサブタイプに共通して作用する調節因子である。サブμMからμMの範囲における細胞質側カルシウムはRyRを開口させ細胞内カルシウムストアである小胞体からカルシウムを遊離させる、いわゆるカルシウム依存性(誘発性)カルシウム放出(CICR)現象をお引き起こす。一方、より高濃度のmMレベルのカルシウムはチャネル活性を抑制する。また、小胞体内腔側のカルシウムによる活性化も見られる。心筋では、脱分極による[[L型カルシウムチャネル]]([[Cv1.2]])の開口により細胞外からカルシウムが流入し、RyR2を開口させカルシウム放出を引き起こし、細胞内カルシウムシグナルを増幅するが、中枢神経系においても、小脳プルキンエ細胞では電位依存性の[[P/Q型カルシウムチャネル]]、海馬錐体細胞では[[NMDA型グルタミン酸受容体]]を介するカルシウム流入によりRyRが活性化されカルシウム放出が誘導されることが示唆されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 脱分極  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてはL型カルシウムチャネル([[Cv1.1]])とRyR1が機械的にカップリングし、興奮収縮連関において細胞膜が脱分極するとL型カルシウムチャネルのコンフォーメーションが変化し、タンパク質-タンパク質相互作用を介してRyR1が活性化されると考えられている。一方、中枢神経系における機械的なカップリングに関しては、多くの点が不明である。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 生理活性物質  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの内在性の因子による活性調節として、[[カルモジュリン]]による濃度依存的な活性化と不活性化、[[wikipedia:ja:ATP|ATP]]を含む[[wikipedia:ja:アデニン|アデニン]]ヌクレオチド、[[プロテインキナーゼA]]などの[[リン酸]]化酵素、[[cADPリボース]]などによる活性化、および[[wikipedia:ja:免疫抑制薬|免疫抑制薬]]である[[wikipedia:ja:FK506|FK506]]の結合タンパク質[[FKBP12]]によるRyR2チャネルの静止および開口状態を安定化する作用が示唆されている。さらに[[一酸化窒素]](NO)による[[S-ニトロシル化]]がRyR1の[[開口確率]]を上昇させることが&#039;&#039;in vitro&#039;&#039;の実験系により示されていたが、つい最近、小脳プルキンエ細胞において内因性NOの作用によりRyR1を介したカルシウム放出が誘導されることが示された(一酸化窒素依存的カルシウム放出の項 参照)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 薬物  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジンは低濃度では開状態のRyRに結合し、サブコンダクタンス状態に開口固定しカルシウム遊離を引き起こすが、高濃度ではRyR活性を抑制する。また、カフェインによるRyRの活性化、[[ダントロレン]] dantrolene による抑制(主にRyR1、RyR3に対する作用)が知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 機能  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　薬理学的な刺激により、脳における機能的RyRの存在、あるいはRyRを介するカルシウム放出の存在を示した報告は、現在では多数存在する。しかし、生理的な刺激によるRyRの活性化を示した報告は、薬理学的刺激による報告に比べると遥かに少なく、さらに、[[シナプス可塑性]]や個体の行動の様な機能的役割と関連付けたものは限られたものになり、RyRの脳における機能的役割は、未だ解明の途上にあると言える&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== ノックアウトマウスの表現型 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの機能的役割解明を困難なものにしている主要な原因として、[[遺伝子欠損動物]]の致死性が挙げられる。上述の通り、[[wikipedia:ja:哺乳類|哺乳類]]の脳の多くの領域では、複数のRyRサブタイプが重複して発現しているが、RyR1欠損マウス、RyR2欠損マウスはそれぞれ単独で、出生致死、胎生致死を示す。したがって、複数のRyRサブタイプ遺伝子の二重もしくは三重欠損マウスが成熟しないことは自明であり、全身レベルでの遺伝子欠損マウスを用いたアプローチによっては、脳におけるRyRの機能は困難である。しかし、RyR3欠損マウスは生後も生存・成熟するため、その解析結果の報告が存在する&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20214899&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR1欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　[[wikipedia:ja:横隔膜|横隔膜]]の骨格筋細胞の機能不全に起因すると考えられる[[wikipedia:ja:呼吸不全|呼吸不全]]により、生後全く動くことなく出生致死の表現型を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7515481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR2欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR2欠損マウスは、心拍動の開始直後の胎生10日ごろに心筋細胞の小胞体カルシウム過剰負荷により心不全となり死亡する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9628868&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR3欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR3欠損マウスはほぼ正常に発育し重篤な異常は認められないが、これまでに自発的運動活性の亢進、社会的接触行動の減少、[[恐怖条件付け反応]]の低下が報告され、その神経系での重要性が示唆されている。また、海馬CA1領域において、穏やかな刺激で誘導された[[LTP]]の維持が阻害されるとの報告がある一方で、同じく海馬領域におけるLTPの誘導閾値が低下するとの報告もある。ただし、RyR3欠損マウスの軽度な中枢機能異常に関しては、重複して発現する他のサブタイプによる補完作用を考慮する必要がある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10595520&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11358488&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===シナプス前終末における機能===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　海馬[[CA3]]領域の[[苔状線維]][[軸索]]([[シナプス前終末]]よりも[[軸索起始部]]寄りの部分)においては、電位依存性カルシウムチャネルによるカルシウムシグナルがRyR1によるCICR機構を介して増幅されることにより、高頻度刺激に神経伝達物資の放出が増強されることが示されており、シナプス前終末における可塑性へのRyRの関与も示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18687898&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 一酸化窒素依存的カルシウム放出 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脂質二重膜に発現させたRyR1の開口確率がNOの作用により上昇することは以前より知られていたが、この現象が生細胞で内因性のNOの作用により起こること、およびその機能的意義については長いこと不明であった。しかし、小脳[[平行線維]]－プルキンエ細胞シナプスにおけるNO依存的LTPがプルキンエ細胞内の細胞内カルシウムシグナルにも依存的であることが判明したことから、プルキンエ細胞内でのNOとカルシウムとの関連性について解明が進み、神経活動によって産生放出された内因性のNOがRyR1を活性化することでカルシウム放出が誘導される現象、NO依存的カルシウム放出(NO-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; NICR)が発見された。このNICRはウサギRyR1における3635位のシステイン(マウスでは3636位に相当)がNOによりS-ニトロシル化されることで誘導されると推測されている。また、NO合成酵素の発現は平行線維では見られるがプルキンエ細胞では見られないことから、平行線維活動により産生放出されたNOがプルキンエ細胞内のRyR1を活性化すると考えられている。これまでに、NICRの小脳平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおけるLTPへの関与、および、中大脳動脈の虚血再灌流による大脳皮質の神経細胞死への関与が示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22036948&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===脳型ジャンクトフィリン欠損マウスの解析===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋興奮収縮連関における電位依存性カルシウムチャネル(L型チャネル)とRyRとの機能共役のためには、細胞膜と小胞体膜とが近接した結合膜構造の形成が必要であるが、この結合膜構造に関与する分子として単離同定されたジャンクトフィリンの遺伝子欠損マウスからも、脳におけるRyRの機能的役割が示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18607668&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&#039;&#039;詳細は[[ジャンクトフィリン]]の項目参照。&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 疾患との関連 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 悪性高熱症 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Malignant hyperthermia; MH&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてRyR1は上述のように脱分極によるCav1.1の活性化をトリガーとして活性化するが、特殊条件下ではCICR機構によるチャネル開口も起こし得る。MHは[[wikipedia:ja:ハロタン|ハロタン]]などの[[wikipedia:ja:吸入全身麻酔|吸入全身麻酔]]により発生する全身性の筋硬縮と発熱を特徴とする、RyR1によるCICR機構が著しく亢進した病態である。MHの原因となる変異型RyR1は、通常よりも低い細胞質カルシウム濃度においてCICR機構によるチャネルの活性化が生じる。したがって、RyRへの刺激作用を有する吸入麻酔薬に敏感に反応することで小胞体カルシウム放出が誘導され、その結果、全身の筋組織が硬縮し熱を産生する。MHのアミノ酸点変異は、RyR1のCICRチャネルとしてのカルシウム感受性をより高める変異であり、世界各地で発症した悪性高熱症についての様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== カテコールアミン誘発性多形性心室頻拍 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Catecholaminergic polymorphic ventricular tachycardia; CPVT&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本症候群は精神的または身体的ストレス時に[[交感神経]]活動が亢進することにより誘発される多形性[[wikipedia:ja:心室頻拍|心室頻拍]]の反復出現を特徴とする疾患である。このCPVP家系には急死例が多く、[[wikipedia:ja:常染色体性優性遺伝|常染色体性優性遺伝]]形式をとり、その原因遺伝子として心臓RyR2の変異が関与する。交感神経によるβ受容体刺激の心臓収縮の増強作用の機序の1つとして、心筋細胞内でcAMP依存性リン酸化酵素によるRyR2のリン酸化・活性化を介して小胞体カルシウム放出を亢進することが知られている。悪性高熱症と同様に、CPVP家系で見出される遺伝子変異はRyR2をより活性型に誘導する変異であると考えられ、[[β受容体]]刺激時に過剰にRyR2が活性化することが致死的な頻拍を誘導することが示唆されている。欧米各国での発症例についてRyR2上での様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===タンパク質機能との関わり===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyR1とRyR2の一次構造上にMHとCPVPにて報告された遺伝子変異をマップすると、アミノ末端部位、中央部位およびカルボキシル末端部位に集中することが判る。基本的なCICRチャネル機能を内蔵するカルボキシル末端部位に加えて、両症候群の変異が集約されるアミノ末端部位と中央部位もRyRチャネルの開閉制御に極めて重要な機能を有することが示されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
*[[カルシウム]]&lt;br /&gt;
*[[ジャンクトフィリン]]&lt;br /&gt;
*[[IP3受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==参考文献==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：柿澤昌　担当編集委員：林康紀）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%B8%E3%83%B3%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93&amp;diff=14963</id>
		<title>リアノジン受容体</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%B8%E3%83%B3%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93&amp;diff=14963"/>
		<updated>2012-10-19T02:25:56Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;{{PBB|geneid=6261}}{{PBB|geneid=6262}}{{PBB|geneid=6263}}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
英語名：Ryanodine receptor　英語略名：RyR &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジン受容体は細胞内[[カルシウム]]貯蔵部位である小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルであり、その名は、植物[[wikipedia:ja:アルカロイド|アルカロイド]]である[[wikipedia:ja:リアノジン|リアノジン]]が結合することに由来する。小胞体からのカルシウム放出を担うことから、同じく小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルである[[イノシトール1,4,5-三リン酸受容体]](inositol 1,4,5-trisphosphate receptor; IP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;R)とともに、カルシウム放出チャネルとも呼ばれ、細胞内カルシウム濃度調節に関与する。RyRには三種類のサブタイプが存在し、それぞれ異なった分布を示すが、脳においては三種類全ての発現が見られる。また三種類のサブタイプ全てに対して遺伝子欠損マウスが作成されているが、1型RyR欠損マウスは出生致死、2型RyR欠損マウスは胎生致死を示す。3型RyR欠損マウスのみ生後も生存・成熟するため解析が可能であり、脳機能への関与についての報告が存在する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=400px heights=360px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR signal.jpg|&#039;&#039;&#039;図 リアノジン受容体を介するシグナル系&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 歴史 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　カルシウムイオン(Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;)は普遍的かつ基本的な[[シグナル伝達]]を担う[[セカンドメッセンジャー]]であり、極めて多くの生命現象に関与する。細胞内におけるカルシウムシグナル形成は、[[細胞膜]]に存在するカルシウムチャネルを介して細胞外から細胞内へのカルシウムの流入によるものと、細胞内カルシウムストア（小胞体）からカルシウム放出チャネルを介して細胞質へ放出される2通りの経路による。[[カルシウム誘発性カルシウム放出|カルシウム誘発性カルシウム放出]](Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; CICR)は、[[細胞質]]側のカルシウム濃度上昇が細胞内ストアから細胞質へのカルシウム放出を促進する現象であり、[[wikipedia:ja:骨格筋|骨格筋]]で最初に見出された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;5456208&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、同様の現象が多くの[[wikipedia:ja:興奮性細胞|興奮性細胞]]において見られたことから、CICRは細胞内カルシウムシグナルを増幅するための普遍的な機構であると考えられるようになり、CICRの分子実体であるCICRチャネルの薬理学的性質が調べられた。その結果、植物アルカロイドであるリアノジンがCICRチャネルに特異的に結合し、低濃度ではチャネルを開口状態に固定する薬物であることが示された。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　引き続き、標識リアノジンを用いた結合活性を指標に、骨格筋よりCICRチャネル、即ちリアノジン受容体(RyR)が精製された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2448641&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後の遺伝子クローニングにより、少なくとも[[wikipedia:ja:硬骨魚類|硬骨魚類]]以上の[[wikipedia:ja:脊椎動物|脊椎動物]]では、別々の遺伝子にコードされる3種類のRyRサブタイプが存在することが判明し、それぞれ、1型/骨格筋型(RyR1)、2型/心筋型(RyR2)、3型/脳型(RyR3)と呼ばれる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9137551&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12777839&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。各サブタイプは互いに65%程度のアミノ酸配列相同性を示すが、異なる組織分布・脳内分布を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1330694&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=ref6&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 7876312 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。一方、[[線虫]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9135117&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、[[ショウジョウバエ]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8276118&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;においては、どのタイプにも属さないRyR相同物が同定されており、[[wikipedia:ja:無脊椎動物|無脊椎動物]]においては単一遺伝子にコードされていたものが、脊椎動物において組織分布や機能的役割が異なる3種のサブタイプに分子進化したと推測されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 分子構造 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRは約5,000アミノ酸残基より構成される分子量約550kDaの巨大タンパク質であり、そのホモ4量体により機能的なカルシウム放出チャネルが形成される。RyR分子内では、アミノ末端側約4,500アミノ酸が細胞質側に大きく張り出した、いわゆるfoot構造に対応する領域を形成し、4本の推定膜貫通セグメントを含む残りのカルボキシル末端がチャネル領域を形成する(図1)。同じくカルシウム放出チャネルであるIP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;受容体とRyRは、カルボキシル末端の膜貫通セグメントを含む約200アミノ酸において特に高い配列相同性を示し、この部分がカルシウム放出チャネルとして共通するイオン透過性に関連した機能に関与していると推測される。実際に、RyR1のカルボキシル末側の約1,000アミノ酸残基よりなる領域のみでリアノジン感受性を有する基本的なカルシウムチャネルが形成されることが、脂質二重膜を用いた再構築実験により示されている。この再構築系においてC末端領域が形成するチャネルは、[[wikipedia:ja:陽イオン|陽イオン]]選択性、細胞質側カルシウムによる活性化機構、リアノジン感受性を保持する一方で、全長RyR1チャネルに見られる高濃度のカルシウムによる不活性化機構を欠く。また、RyRサブタイプ間での一次構造の比較により、D1、D2、D3と呼ばれる相同性が顕著に低い領域が見られる。RyR1のcDNA発現実験系を用いた研究により、CICRによるチャネル活性化のカルシウム結合部位はD1領域、チャネルを不活性化する高濃度カルシウムの結合部位はD3領域に存在するとされている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17506640&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20961976&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;(図2)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=250px heights=100px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-3D.jpg|&#039;&#039;&#039;図1．リアノジン受容体の三次元構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-AA.jpg|&#039;&#039;&#039;図2．リアノジン受容体の一次構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各サブタイプの体内分布 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR1  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288273 RyR1]は骨格筋において極めて高レベルの発現が見られる。また、[[小脳]][[プルキンエ細胞]]を始めとする脳内各部位でも発現が見られる他、[[wikipedia:ja:食道|食道]]、[[wikipedia:ja:食道|精巣]]でも他の部位に比較して高レベルの発現が見られる。小脳プルキンエ細胞においては、高レベルの発現が見られるとともに3つのサブタイプの中でも最も発現量が多い。[[海馬]][[歯状回]]でも高レベルの発現が見られるが、歯状回においてはRyR2の発現量が最も多い。さらに、[[線条体]]、[[嗅球]][[僧帽細胞]]などでも、他の領域と比較して高レベルの発現が見られる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===RyR2  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288279 RyR2]は[[wikipedia:ja:心筋|心筋]]細胞で極めて高レベルの発現が見られる他、[[wikipedia:ja:平滑筋|平滑筋]]・[[wikipedia:ja:肺|肺]]・脳でも高レベルの発現が見られる。脳内の様々な部位において広く発現が見られるが、特に海馬(歯状回・[[CA領域]])、[[大脳皮質]]、小脳[[顆粒細胞層]]、嗅球顆粒細胞層などで高レベルの発現が見られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR3  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/71325426 RyR3]は脳cDNAライブラリーからのクローニングにより存在が明らかになったが、脳以外にも平滑筋、骨格筋、一部の[[wikipedia:ja:上皮細胞|上皮細胞]]や[[wikipedia:ja:リンパ球|リンパ球]]培養細胞などにおいて低レベルの発現が見られる。海馬CA領域で高レベルの発現が見られる。海馬歯状回、線条体などでも比較的発現レベルが高い。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
尚、各サブタイプの体内分布に関する詳細については、Giannini et al. (1995) &amp;lt;ref name=&amp;quot;ref6&amp;quot; /&amp;gt; を参考にされたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 活性調節因子 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
RyRの活性調節因子に関しては、主に筋細胞や再構築系を用いた多数の研究報告がある。詳細については、これらの報告をまとめた総説を参考にされたい&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15618481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===カルシウムイオン===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　細胞質に存在するカルシウムイオンは、濃度依存的に全てのRyRサブタイプに共通して作用する調節因子である。サブμMからμMの範囲における細胞質側カルシウムはRyRを開口させ細胞内カルシウムストアである小胞体からカルシウムを遊離させる、いわゆるカルシウム依存性(誘発性)カルシウム放出(CICR)現象をお引き起こす。一方、より高濃度のmMレベルのカルシウムはチャネル活性を抑制する。また、小胞体内腔側のカルシウムによる活性化も見られる。心筋では、脱分極による[[L型カルシウムチャネル]]([[Cv1.2]])の開口により細胞外からカルシウムが流入し、RyR2を開口させカルシウム放出を引き起こし、細胞内カルシウムシグナルを増幅するが、中枢神経系においても、小脳プルキンエ細胞では電位依存性の[[P/Q型カルシウムチャネル]]、海馬錐体細胞では[[NMDA型グルタミン酸受容体]]を介するカルシウム流入によりRyRが活性化されカルシウム放出が誘導されることが示唆されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 脱分極  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてはL型カルシウムチャネル([[Cv1.1]])とRyR1が機械的にカップリングし、興奮収縮連関において細胞膜が脱分極するとL型カルシウムチャネルのコンフォーメーションが変化し、タンパク質-タンパク質相互作用を介してRyR1が活性化されると考えられている。一方、中枢神経系における機械的なカップリングに関しては、多くの点が不明である。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 生理活性物質  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの内在性の因子による活性調節として、[[カルモジュリン]]による濃度依存的な活性化と不活性化、[[wikipedia:ja:ATP|ATP]]を含む[[wikipedia:ja:アデニン|アデニン]]ヌクレオチド、[[プロテインキナーゼA]]などの[[リン酸]]化酵素、[[cADPリボース]]などによる活性化、および[[wikipedia:ja:免疫抑制薬|免疫抑制薬]]である[[wikipedia:ja:FK506|FK506]]の結合タンパク質[[FKBP12]]によるRyR2チャネルの静止および開口状態を安定化する作用が示唆されている。さらに[[一酸化窒素]](NO)による[[S-ニトロシル化]]がRyR1の[[開口確率]]を上昇させることが&#039;&#039;in vitro&#039;&#039;の実験系により示されていたが、つい最近、小脳プルキンエ細胞において内因性NOの作用によりRyR1を介したカルシウム放出が誘導されることが示された(一酸化窒素依存的カルシウム放出の項 参照)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 薬物  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジンは低濃度では開状態のRyRに結合し、サブコンダクタンス状態に開口固定しカルシウム遊離を引き起こすが、高濃度ではRyR活性を抑制する。また、カフェインによるRyRの活性化、[[ダントロレン]] dantrolene による抑制(主にRyR1、RyR3に対する作用)が知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 機能  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　薬理学的な刺激により、脳における機能的RyRの存在、あるいはRyRを介するカルシウム放出の存在を示した報告は、現在では多数存在する。しかし、生理的な刺激によるRyRの活性化を示した報告は、薬理学的刺激による報告に比べると遥かに少なく、さらに、[[シナプス可塑性]]や個体の行動の様な機能的役割と関連付けたものは限られたものになり、RyRの脳における機能的役割は、未だ解明の途上にあると言える&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== ノックアウトマウスの表現型 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの機能的役割解明を困難なものにしている主要な原因として、[[遺伝子欠損動物]]の致死性が挙げられる。上述の通り、[[wikipedia:ja:哺乳類|哺乳類]]の脳の多くの領域では、複数のRyRサブタイプが重複して発現しているが、RyR1欠損マウス、RyR2欠損マウスはそれぞれ単独で、出生致死、胎生致死を示す。したがって、複数のRyRサブタイプ遺伝子の二重もしくは三重欠損マウスが成熟しないことは自明であり、全身レベルでの遺伝子欠損マウスを用いたアプローチによっては、脳におけるRyRの機能は困難である。しかし、RyR3欠損マウスは生後も生存・成熟するため、その解析結果の報告が存在する&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20214899&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR1欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　[[wikipedia:ja:横隔膜|横隔膜]]の骨格筋細胞の機能不全に起因すると考えられる[[wikipedia:ja:呼吸不全|呼吸不全]]により、生後全く動くことなく出生致死の表現型を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7515481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR2欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR2欠損マウスは、心拍動の開始直後の胎生10日ごろに心筋細胞の小胞体カルシウム過剰負荷により心不全となり死亡する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9628868&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR3欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR3欠損マウスはほぼ正常に発育し重篤な異常は認められないが、これまでに自発的運動活性の亢進、社会的接触行動の減少、[[恐怖条件付け反応]]の低下が報告され、その神経系での重要性が示唆されている。また、海馬CA1領域において、穏やかな刺激で誘導された[[LTP]]の維持が阻害されるとの報告がある一方で、同じく海馬領域におけるLTPの誘導閾値が低下するとの報告もある。ただし、RyR3欠損マウスの軽度な中枢機能異常に関しては、重複して発現する他のサブタイプによる補完作用を考慮する必要がある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10595520&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11358488&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===シナプス前終末における機能===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　海馬[[CA3]]領域の[[苔状線維]][[軸索]]([[シナプス前終末]]よりも[[軸索起始部]]寄りの部分)においては、電位依存性カルシウムチャネルによるカルシウムシグナルがRyR1によるCICR機構を介して増幅されることにより、高頻度刺激に神経伝達物資の放出が増強されることが示されており、シナプス前終末における可塑性へのRyRの関与も示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18687898&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 一酸化窒素依存的カルシウム放出 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脂質二重膜に発現させたRyR1の開口確率がNOの作用により上昇することは以前より知られていたが、この現象が生細胞で内因性のNOの作用により起こること、およびその機能的意義については長いこと不明であった。しかし、小脳[[平行線維]]－プルキンエ細胞シナプスにおけるNO依存的LTPがプルキンエ細胞内の細胞内カルシウムシグナルにも依存的であることが判明したことから、プルキンエ細胞内でのNOとカルシウムとの関連性について解明が進み、神経活動によって産生放出された内因性のNOがRyR1を活性化することでカルシウム放出が誘導される現象、NO依存的カルシウム放出(NO-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; NICR)が発見された。このNICRはウサギRyR1における3635位のシステイン(マウスでは3636位に相当)がNOによりS-ニトロシル化されることで誘導されると推測されている。また、NO合成酵素の発現は平行線維では見られるがプルキンエ細胞では見られないことから、平行線維活動により産生放出されたNOがプルキンエ細胞内のRyR1を活性化すると考えられている。これまでに、NICRの小脳平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおけるLTPへの関与、および、中大脳動脈の虚血再灌流による大脳皮質の神経細胞死への関与が示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22036948&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===脳型ジャンクトフィリン欠損マウスの解析===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋興奮収縮連関における電位依存性カルシウムチャネル(L型チャネル)とRyRとの機能共役のためには、細胞膜と小胞体膜とが近接した結合膜構造の形成が必要であるが、この結合膜構造に関与する分子として単離同定されたジャンクトフィリンの遺伝子欠損マウスからも、脳におけるRyRの機能的役割が示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18607668&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&#039;&#039;詳細は[[ジャンクトフィリン]]の項目参照。&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 疾患との関連 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 悪性高熱症 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Malignant hyperthermia; MH&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてRyR1は上述のように脱分極によるCav1.1の活性化をトリガーとして活性化するが、特殊条件下ではCICR機構によるチャネル開口も起こし得る。MHは[[wikipedia:ja:ハロタン|ハロタン]]などの[[wikipedia:ja:吸入全身麻酔|吸入全身麻酔]]により発生する全身性の筋硬縮と発熱を特徴とする、RyR1によるCICR機構が著しく亢進した病態である。MHの原因となる変異型RyR1は、通常よりも低い細胞質カルシウム濃度においてCICR機構によるチャネルの活性化が生じる。したがって、RyRへの刺激作用を有する吸入麻酔薬に敏感に反応することで小胞体カルシウム放出が誘導され、その結果、全身の筋組織が硬縮し熱を産生する。MHのアミノ酸点変異は、RyR1のCICRチャネルとしてのカルシウム感受性をより高める変異であり、世界各地で発症した悪性高熱症についての様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== カテコールアミン誘発性多形性心室頻拍 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Catecholaminergic polymorphic ventricular tachycardia; CPVT&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本症候群は精神的または身体的ストレス時に[[交感神経]]活動が亢進することにより誘発される多形性[[wikipedia:ja:心室頻拍|心室頻拍]]の反復出現を特徴とする疾患である。このCPVP家系には急死例が多く、[[wikipedia:ja:常染色体性優性遺伝|常染色体性優性遺伝]]形式をとり、その原因遺伝子として心臓RyR2の変異が関与する。交感神経によるβ受容体刺激の心臓収縮の増強作用の機序の1つとして、心筋細胞内でcAMP依存性リン酸化酵素によるRyR2のリン酸化・活性化を介して小胞体カルシウム放出を亢進することが知られている。悪性高熱症と同様に、CPVP家系で見出される遺伝子変異はRyR2をより活性型に誘導する変異であると考えられ、[[β受容体]]刺激時に過剰にRyR2が活性化することが致死的な頻拍を誘導することが示唆されている。欧米各国での発症例についてRyR2上での様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===タンパク質機能との関わり===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyR1とRyR2の一次構造上にMHとCPVPにて報告された遺伝子変異をマップすると、アミノ末端部位、中央部位およびカルボキシル末端部位に集中することが判る。基本的なCICRチャネル機能を内蔵するカルボキシル末端部位に加えて、両症候群の変異が集約されるアミノ末端部位と中央部位もRyRチャネルの開閉制御に極めて重要な機能を有することが示されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
*[[カルシウム]]&lt;br /&gt;
*[[ジャンクトフィリン]]&lt;br /&gt;
*[[IP3受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==参考文献==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：柿澤昌　担当編集委員：林康紀）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%B8%E3%83%B3%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93&amp;diff=14962</id>
		<title>リアノジン受容体</title>
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		<updated>2012-10-19T02:25:06Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;{{PBB|geneid=6261}}{{PBB|geneid=6262}}{{PBB|geneid=6263}}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
英語名：Ryanodine receptor　英語略名：RyR &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジン受容体は細胞内[[カルシウム]]貯蔵部位である小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルであり、その名は、植物[[wikipedia:ja:アルカロイド|アルカロイド]]である[[wikipedia:ja:リアノジン|リアノジン]]が結合することに由来する。小胞体からのカルシウム放出を担うことから、同じく小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルである[[イノシトール1,4,5-三リン酸受容体]](inositol 1,4,5-trisphosphate receptor; IP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;R)とともに、カルシウム放出チャネルとも呼ばれ、細胞内カルシウム濃度調節に関与する。RyRには三種類のサブタイプが存在し、それぞれ異なった分布を示すが、脳においては三種類全ての発現が見られる。また三種類のサブタイプ全てに対して遺伝子欠損マウスが作成されているが、1型RyR欠損マウスは出生致死、2型RyR欠損マウスは胎生致死を示す。3型RyR欠損マウスのみ生後も生存・成熟するため解析が可能であり、脳機能への関与についての報告が存在する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=380px heights=360px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR signal.jpg|&#039;&#039;&#039;図 リアノジン受容体を介するシグナル系&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 歴史 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　カルシウムイオン(Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;)は普遍的かつ基本的な[[シグナル伝達]]を担う[[セカンドメッセンジャー]]であり、極めて多くの生命現象に関与する。細胞内におけるカルシウムシグナル形成は、[[細胞膜]]に存在するカルシウムチャネルを介して細胞外から細胞内へのカルシウムの流入によるものと、細胞内カルシウムストア（小胞体）からカルシウム放出チャネルを介して細胞質へ放出される2通りの経路による。[[カルシウム誘発性カルシウム放出|カルシウム誘発性カルシウム放出]](Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; CICR)は、[[細胞質]]側のカルシウム濃度上昇が細胞内ストアから細胞質へのカルシウム放出を促進する現象であり、[[wikipedia:ja:骨格筋|骨格筋]]で最初に見出された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;5456208&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、同様の現象が多くの[[wikipedia:ja:興奮性細胞|興奮性細胞]]において見られたことから、CICRは細胞内カルシウムシグナルを増幅するための普遍的な機構であると考えられるようになり、CICRの分子実体であるCICRチャネルの薬理学的性質が調べられた。その結果、植物アルカロイドであるリアノジンがCICRチャネルに特異的に結合し、低濃度ではチャネルを開口状態に固定する薬物であることが示された。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　引き続き、標識リアノジンを用いた結合活性を指標に、骨格筋よりCICRチャネル、即ちリアノジン受容体(RyR)が精製された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2448641&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後の遺伝子クローニングにより、少なくとも[[wikipedia:ja:硬骨魚類|硬骨魚類]]以上の[[wikipedia:ja:脊椎動物|脊椎動物]]では、別々の遺伝子にコードされる3種類のRyRサブタイプが存在することが判明し、それぞれ、1型/骨格筋型(RyR1)、2型/心筋型(RyR2)、3型/脳型(RyR3)と呼ばれる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9137551&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12777839&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。各サブタイプは互いに65%程度のアミノ酸配列相同性を示すが、異なる組織分布・脳内分布を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1330694&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=ref6&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 7876312 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。一方、[[線虫]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9135117&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、[[ショウジョウバエ]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8276118&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;においては、どのタイプにも属さないRyR相同物が同定されており、[[wikipedia:ja:無脊椎動物|無脊椎動物]]においては単一遺伝子にコードされていたものが、脊椎動物において組織分布や機能的役割が異なる3種のサブタイプに分子進化したと推測されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 分子構造 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRは約5,000アミノ酸残基より構成される分子量約550kDaの巨大タンパク質であり、そのホモ4量体により機能的なカルシウム放出チャネルが形成される。RyR分子内では、アミノ末端側約4,500アミノ酸が細胞質側に大きく張り出した、いわゆるfoot構造に対応する領域を形成し、4本の推定膜貫通セグメントを含む残りのカルボキシル末端がチャネル領域を形成する(図1)。同じくカルシウム放出チャネルであるIP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;受容体とRyRは、カルボキシル末端の膜貫通セグメントを含む約200アミノ酸において特に高い配列相同性を示し、この部分がカルシウム放出チャネルとして共通するイオン透過性に関連した機能に関与していると推測される。実際に、RyR1のカルボキシル末側の約1,000アミノ酸残基よりなる領域のみでリアノジン感受性を有する基本的なカルシウムチャネルが形成されることが、脂質二重膜を用いた再構築実験により示されている。この再構築系においてC末端領域が形成するチャネルは、[[wikipedia:ja:陽イオン|陽イオン]]選択性、細胞質側カルシウムによる活性化機構、リアノジン感受性を保持する一方で、全長RyR1チャネルに見られる高濃度のカルシウムによる不活性化機構を欠く。また、RyRサブタイプ間での一次構造の比較により、D1、D2、D3と呼ばれる相同性が顕著に低い領域が見られる。RyR1のcDNA発現実験系を用いた研究により、CICRによるチャネル活性化のカルシウム結合部位はD1領域、チャネルを不活性化する高濃度カルシウムの結合部位はD3領域に存在するとされている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17506640&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20961976&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;(図2)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=250px heights=100px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-3D.jpg|&#039;&#039;&#039;図1．リアノジン受容体の三次元構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-AA.jpg|&#039;&#039;&#039;図2．リアノジン受容体の一次構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各サブタイプの体内分布 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR1  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288273 RyR1]は骨格筋において極めて高レベルの発現が見られる。また、[[小脳]][[プルキンエ細胞]]を始めとする脳内各部位でも発現が見られる他、[[wikipedia:ja:食道|食道]]、[[wikipedia:ja:食道|精巣]]でも他の部位に比較して高レベルの発現が見られる。小脳プルキンエ細胞においては、高レベルの発現が見られるとともに3つのサブタイプの中でも最も発現量が多い。[[海馬]][[歯状回]]でも高レベルの発現が見られるが、歯状回においてはRyR2の発現量が最も多い。さらに、[[線条体]]、[[嗅球]][[僧帽細胞]]などでも、他の領域と比較して高レベルの発現が見られる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===RyR2  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288279 RyR2]は[[wikipedia:ja:心筋|心筋]]細胞で極めて高レベルの発現が見られる他、[[wikipedia:ja:平滑筋|平滑筋]]・[[wikipedia:ja:肺|肺]]・脳でも高レベルの発現が見られる。脳内の様々な部位において広く発現が見られるが、特に海馬(歯状回・[[CA領域]])、[[大脳皮質]]、小脳[[顆粒細胞層]]、嗅球顆粒細胞層などで高レベルの発現が見られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR3  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/71325426 RyR3]は脳cDNAライブラリーからのクローニングにより存在が明らかになったが、脳以外にも平滑筋、骨格筋、一部の[[wikipedia:ja:上皮細胞|上皮細胞]]や[[wikipedia:ja:リンパ球|リンパ球]]培養細胞などにおいて低レベルの発現が見られる。海馬CA領域で高レベルの発現が見られる。海馬歯状回、線条体などでも比較的発現レベルが高い。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
尚、各サブタイプの体内分布に関する詳細については、Giannini et al. (1995) &amp;lt;ref name=&amp;quot;ref6&amp;quot; /&amp;gt; を参考にされたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 活性調節因子 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
RyRの活性調節因子に関しては、主に筋細胞や再構築系を用いた多数の研究報告がある。詳細については、これらの報告をまとめた総説を参考にされたい&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15618481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===カルシウムイオン===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　細胞質に存在するカルシウムイオンは、濃度依存的に全てのRyRサブタイプに共通して作用する調節因子である。サブμMからμMの範囲における細胞質側カルシウムはRyRを開口させ細胞内カルシウムストアである小胞体からカルシウムを遊離させる、いわゆるカルシウム依存性(誘発性)カルシウム放出(CICR)現象をお引き起こす。一方、より高濃度のmMレベルのカルシウムはチャネル活性を抑制する。また、小胞体内腔側のカルシウムによる活性化も見られる。心筋では、脱分極による[[L型カルシウムチャネル]]([[Cv1.2]])の開口により細胞外からカルシウムが流入し、RyR2を開口させカルシウム放出を引き起こし、細胞内カルシウムシグナルを増幅するが、中枢神経系においても、小脳プルキンエ細胞では電位依存性の[[P/Q型カルシウムチャネル]]、海馬錐体細胞では[[NMDA型グルタミン酸受容体]]を介するカルシウム流入によりRyRが活性化されカルシウム放出が誘導されることが示唆されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 脱分極  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてはL型カルシウムチャネル([[Cv1.1]])とRyR1が機械的にカップリングし、興奮収縮連関において細胞膜が脱分極するとL型カルシウムチャネルのコンフォーメーションが変化し、タンパク質-タンパク質相互作用を介してRyR1が活性化されると考えられている。一方、中枢神経系における機械的なカップリングに関しては、多くの点が不明である。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 生理活性物質  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの内在性の因子による活性調節として、[[カルモジュリン]]による濃度依存的な活性化と不活性化、[[wikipedia:ja:ATP|ATP]]を含む[[wikipedia:ja:アデニン|アデニン]]ヌクレオチド、[[プロテインキナーゼA]]などの[[リン酸]]化酵素、[[cADPリボース]]などによる活性化、および[[wikipedia:ja:免疫抑制薬|免疫抑制薬]]である[[wikipedia:ja:FK506|FK506]]の結合タンパク質[[FKBP12]]によるRyR2チャネルの静止および開口状態を安定化する作用が示唆されている。さらに[[一酸化窒素]](NO)による[[S-ニトロシル化]]がRyR1の[[開口確率]]を上昇させることが&#039;&#039;in vitro&#039;&#039;の実験系により示されていたが、つい最近、小脳プルキンエ細胞において内因性NOの作用によりRyR1を介したカルシウム放出が誘導されることが示された(一酸化窒素依存的カルシウム放出の項 参照)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 薬物  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジンは低濃度では開状態のRyRに結合し、サブコンダクタンス状態に開口固定しカルシウム遊離を引き起こすが、高濃度ではRyR活性を抑制する。また、カフェインによるRyRの活性化、[[ダントロレン]] dantrolene による抑制(主にRyR1、RyR3に対する作用)が知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 機能  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　薬理学的な刺激により、脳における機能的RyRの存在、あるいはRyRを介するカルシウム放出の存在を示した報告は、現在では多数存在する。しかし、生理的な刺激によるRyRの活性化を示した報告は、薬理学的刺激による報告に比べると遥かに少なく、さらに、[[シナプス可塑性]]や個体の行動の様な機能的役割と関連付けたものは限られたものになり、RyRの脳における機能的役割は、未だ解明の途上にあると言える&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== ノックアウトマウスの表現型 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの機能的役割解明を困難なものにしている主要な原因として、[[遺伝子欠損動物]]の致死性が挙げられる。上述の通り、[[wikipedia:ja:哺乳類|哺乳類]]の脳の多くの領域では、複数のRyRサブタイプが重複して発現しているが、RyR1欠損マウス、RyR2欠損マウスはそれぞれ単独で、出生致死、胎生致死を示す。したがって、複数のRyRサブタイプ遺伝子の二重もしくは三重欠損マウスが成熟しないことは自明であり、全身レベルでの遺伝子欠損マウスを用いたアプローチによっては、脳におけるRyRの機能は困難である。しかし、RyR3欠損マウスは生後も生存・成熟するため、その解析結果の報告が存在する&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20214899&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR1欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　[[wikipedia:ja:横隔膜|横隔膜]]の骨格筋細胞の機能不全に起因すると考えられる[[wikipedia:ja:呼吸不全|呼吸不全]]により、生後全く動くことなく出生致死の表現型を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7515481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR2欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR2欠損マウスは、心拍動の開始直後の胎生10日ごろに心筋細胞の小胞体カルシウム過剰負荷により心不全となり死亡する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9628868&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR3欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR3欠損マウスはほぼ正常に発育し重篤な異常は認められないが、これまでに自発的運動活性の亢進、社会的接触行動の減少、[[恐怖条件付け反応]]の低下が報告され、その神経系での重要性が示唆されている。また、海馬CA1領域において、穏やかな刺激で誘導された[[LTP]]の維持が阻害されるとの報告がある一方で、同じく海馬領域におけるLTPの誘導閾値が低下するとの報告もある。ただし、RyR3欠損マウスの軽度な中枢機能異常に関しては、重複して発現する他のサブタイプによる補完作用を考慮する必要がある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10595520&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11358488&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===シナプス前終末における機能===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　海馬[[CA3]]領域の[[苔状線維]][[軸索]]([[シナプス前終末]]よりも[[軸索起始部]]寄りの部分)においては、電位依存性カルシウムチャネルによるカルシウムシグナルがRyR1によるCICR機構を介して増幅されることにより、高頻度刺激に神経伝達物資の放出が増強されることが示されており、シナプス前終末における可塑性へのRyRの関与も示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18687898&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 一酸化窒素依存的カルシウム放出 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脂質二重膜に発現させたRyR1の開口確率がNOの作用により上昇することは以前より知られていたが、この現象が生細胞で内因性のNOの作用により起こること、およびその機能的意義については長いこと不明であった。しかし、小脳[[平行線維]]－プルキンエ細胞シナプスにおけるNO依存的LTPがプルキンエ細胞内の細胞内カルシウムシグナルにも依存的であることが判明したことから、プルキンエ細胞内でのNOとカルシウムとの関連性について解明が進み、神経活動によって産生放出された内因性のNOがRyR1を活性化することでカルシウム放出が誘導される現象、NO依存的カルシウム放出(NO-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; NICR)が発見された。このNICRはウサギRyR1における3635位のシステイン(マウスでは3636位に相当)がNOによりS-ニトロシル化されることで誘導されると推測されている。また、NO合成酵素の発現は平行線維では見られるがプルキンエ細胞では見られないことから、平行線維活動により産生放出されたNOがプルキンエ細胞内のRyR1を活性化すると考えられている。これまでに、NICRの小脳平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおけるLTPへの関与、および、中大脳動脈の虚血再灌流による大脳皮質の神経細胞死への関与が示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22036948&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===脳型ジャンクトフィリン欠損マウスの解析===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋興奮収縮連関における電位依存性カルシウムチャネル(L型チャネル)とRyRとの機能共役のためには、細胞膜と小胞体膜とが近接した結合膜構造の形成が必要であるが、この結合膜構造に関与する分子として単離同定されたジャンクトフィリンの遺伝子欠損マウスからも、脳におけるRyRの機能的役割が示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18607668&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&#039;&#039;詳細は[[ジャンクトフィリン]]の項目参照。&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 疾患との関連 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 悪性高熱症 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Malignant hyperthermia; MH&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてRyR1は上述のように脱分極によるCav1.1の活性化をトリガーとして活性化するが、特殊条件下ではCICR機構によるチャネル開口も起こし得る。MHは[[wikipedia:ja:ハロタン|ハロタン]]などの[[wikipedia:ja:吸入全身麻酔|吸入全身麻酔]]により発生する全身性の筋硬縮と発熱を特徴とする、RyR1によるCICR機構が著しく亢進した病態である。MHの原因となる変異型RyR1は、通常よりも低い細胞質カルシウム濃度においてCICR機構によるチャネルの活性化が生じる。したがって、RyRへの刺激作用を有する吸入麻酔薬に敏感に反応することで小胞体カルシウム放出が誘導され、その結果、全身の筋組織が硬縮し熱を産生する。MHのアミノ酸点変異は、RyR1のCICRチャネルとしてのカルシウム感受性をより高める変異であり、世界各地で発症した悪性高熱症についての様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== カテコールアミン誘発性多形性心室頻拍 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Catecholaminergic polymorphic ventricular tachycardia; CPVT&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本症候群は精神的または身体的ストレス時に[[交感神経]]活動が亢進することにより誘発される多形性[[wikipedia:ja:心室頻拍|心室頻拍]]の反復出現を特徴とする疾患である。このCPVP家系には急死例が多く、[[wikipedia:ja:常染色体性優性遺伝|常染色体性優性遺伝]]形式をとり、その原因遺伝子として心臓RyR2の変異が関与する。交感神経によるβ受容体刺激の心臓収縮の増強作用の機序の1つとして、心筋細胞内でcAMP依存性リン酸化酵素によるRyR2のリン酸化・活性化を介して小胞体カルシウム放出を亢進することが知られている。悪性高熱症と同様に、CPVP家系で見出される遺伝子変異はRyR2をより活性型に誘導する変異であると考えられ、[[β受容体]]刺激時に過剰にRyR2が活性化することが致死的な頻拍を誘導することが示唆されている。欧米各国での発症例についてRyR2上での様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===タンパク質機能との関わり===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyR1とRyR2の一次構造上にMHとCPVPにて報告された遺伝子変異をマップすると、アミノ末端部位、中央部位およびカルボキシル末端部位に集中することが判る。基本的なCICRチャネル機能を内蔵するカルボキシル末端部位に加えて、両症候群の変異が集約されるアミノ末端部位と中央部位もRyRチャネルの開閉制御に極めて重要な機能を有することが示されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
*[[カルシウム]]&lt;br /&gt;
*[[ジャンクトフィリン]]&lt;br /&gt;
*[[IP3受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==参考文献==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：柿澤昌　担当編集委員：林康紀）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%B8%E3%83%B3%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93&amp;diff=14961</id>
		<title>リアノジン受容体</title>
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		<updated>2012-10-19T02:24:11Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;{{PBB|geneid=6261}}{{PBB|geneid=6262}}{{PBB|geneid=6263}}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
英語名：Ryanodine receptor　英語略名：RyR &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジン受容体は細胞内[[カルシウム]]貯蔵部位である小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルであり、その名は、植物[[wikipedia:ja:アルカロイド|アルカロイド]]である[[wikipedia:ja:リアノジン|リアノジン]]が結合することに由来する。小胞体からのカルシウム放出を担うことから、同じく小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルである[[イノシトール1,4,5-三リン酸受容体]](inositol 1,4,5-trisphosphate receptor; IP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;R)とともに、カルシウム放出チャネルとも呼ばれ、細胞内カルシウム濃度調節に関与する。RyRには三種類のサブタイプが存在し、それぞれ異なった分布を示すが、脳においては三種類全ての発現が見られる。また三種類のサブタイプ全てに対して遺伝子欠損マウスが作成されているが、1型RyR欠損マウスは出生致死、2型RyR欠損マウスは胎生致死を示す。3型RyR欠損マウスのみ生後も生存・成熟するため解析が可能であり、脳機能への関与についての報告が存在する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=400px heights=400px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR signal.jpg|&#039;&#039;&#039;図 リアノジン受容体を介するシグナル系&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 歴史 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　カルシウムイオン(Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;)は普遍的かつ基本的な[[シグナル伝達]]を担う[[セカンドメッセンジャー]]であり、極めて多くの生命現象に関与する。細胞内におけるカルシウムシグナル形成は、[[細胞膜]]に存在するカルシウムチャネルを介して細胞外から細胞内へのカルシウムの流入によるものと、細胞内カルシウムストア（小胞体）からカルシウム放出チャネルを介して細胞質へ放出される2通りの経路による。[[カルシウム誘発性カルシウム放出|カルシウム誘発性カルシウム放出]](Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; CICR)は、[[細胞質]]側のカルシウム濃度上昇が細胞内ストアから細胞質へのカルシウム放出を促進する現象であり、[[wikipedia:ja:骨格筋|骨格筋]]で最初に見出された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;5456208&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、同様の現象が多くの[[wikipedia:ja:興奮性細胞|興奮性細胞]]において見られたことから、CICRは細胞内カルシウムシグナルを増幅するための普遍的な機構であると考えられるようになり、CICRの分子実体であるCICRチャネルの薬理学的性質が調べられた。その結果、植物アルカロイドであるリアノジンがCICRチャネルに特異的に結合し、低濃度ではチャネルを開口状態に固定する薬物であることが示された。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　引き続き、標識リアノジンを用いた結合活性を指標に、骨格筋よりCICRチャネル、即ちリアノジン受容体(RyR)が精製された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2448641&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後の遺伝子クローニングにより、少なくとも[[wikipedia:ja:硬骨魚類|硬骨魚類]]以上の[[wikipedia:ja:脊椎動物|脊椎動物]]では、別々の遺伝子にコードされる3種類のRyRサブタイプが存在することが判明し、それぞれ、1型/骨格筋型(RyR1)、2型/心筋型(RyR2)、3型/脳型(RyR3)と呼ばれる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9137551&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12777839&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。各サブタイプは互いに65%程度のアミノ酸配列相同性を示すが、異なる組織分布・脳内分布を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1330694&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=ref6&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 7876312 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。一方、[[線虫]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9135117&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、[[ショウジョウバエ]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8276118&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;においては、どのタイプにも属さないRyR相同物が同定されており、[[wikipedia:ja:無脊椎動物|無脊椎動物]]においては単一遺伝子にコードされていたものが、脊椎動物において組織分布や機能的役割が異なる3種のサブタイプに分子進化したと推測されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 分子構造 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRは約5,000アミノ酸残基より構成される分子量約550kDaの巨大タンパク質であり、そのホモ4量体により機能的なカルシウム放出チャネルが形成される。RyR分子内では、アミノ末端側約4,500アミノ酸が細胞質側に大きく張り出した、いわゆるfoot構造に対応する領域を形成し、4本の推定膜貫通セグメントを含む残りのカルボキシル末端がチャネル領域を形成する(図1)。同じくカルシウム放出チャネルであるIP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;受容体とRyRは、カルボキシル末端の膜貫通セグメントを含む約200アミノ酸において特に高い配列相同性を示し、この部分がカルシウム放出チャネルとして共通するイオン透過性に関連した機能に関与していると推測される。実際に、RyR1のカルボキシル末側の約1,000アミノ酸残基よりなる領域のみでリアノジン感受性を有する基本的なカルシウムチャネルが形成されることが、脂質二重膜を用いた再構築実験により示されている。この再構築系においてC末端領域が形成するチャネルは、[[wikipedia:ja:陽イオン|陽イオン]]選択性、細胞質側カルシウムによる活性化機構、リアノジン感受性を保持する一方で、全長RyR1チャネルに見られる高濃度のカルシウムによる不活性化機構を欠く。また、RyRサブタイプ間での一次構造の比較により、D1、D2、D3と呼ばれる相同性が顕著に低い領域が見られる。RyR1のcDNA発現実験系を用いた研究により、CICRによるチャネル活性化のカルシウム結合部位はD1領域、チャネルを不活性化する高濃度カルシウムの結合部位はD3領域に存在するとされている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17506640&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20961976&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;(図2)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=250px heights=100px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-3D.jpg|&#039;&#039;&#039;図1．リアノジン受容体の三次元構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-AA.jpg|&#039;&#039;&#039;図2．リアノジン受容体の一次構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各サブタイプの体内分布 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR1  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288273 RyR1]は骨格筋において極めて高レベルの発現が見られる。また、[[小脳]][[プルキンエ細胞]]を始めとする脳内各部位でも発現が見られる他、[[wikipedia:ja:食道|食道]]、[[wikipedia:ja:食道|精巣]]でも他の部位に比較して高レベルの発現が見られる。小脳プルキンエ細胞においては、高レベルの発現が見られるとともに3つのサブタイプの中でも最も発現量が多い。[[海馬]][[歯状回]]でも高レベルの発現が見られるが、歯状回においてはRyR2の発現量が最も多い。さらに、[[線条体]]、[[嗅球]][[僧帽細胞]]などでも、他の領域と比較して高レベルの発現が見られる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===RyR2  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288279 RyR2]は[[wikipedia:ja:心筋|心筋]]細胞で極めて高レベルの発現が見られる他、[[wikipedia:ja:平滑筋|平滑筋]]・[[wikipedia:ja:肺|肺]]・脳でも高レベルの発現が見られる。脳内の様々な部位において広く発現が見られるが、特に海馬(歯状回・[[CA領域]])、[[大脳皮質]]、小脳[[顆粒細胞層]]、嗅球顆粒細胞層などで高レベルの発現が見られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR3  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/71325426 RyR3]は脳cDNAライブラリーからのクローニングにより存在が明らかになったが、脳以外にも平滑筋、骨格筋、一部の[[wikipedia:ja:上皮細胞|上皮細胞]]や[[wikipedia:ja:リンパ球|リンパ球]]培養細胞などにおいて低レベルの発現が見られる。海馬CA領域で高レベルの発現が見られる。海馬歯状回、線条体などでも比較的発現レベルが高い。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
尚、各サブタイプの体内分布に関する詳細については、Giannini et al. (1995) &amp;lt;ref name=&amp;quot;ref6&amp;quot; /&amp;gt; を参考にされたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 活性調節因子 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
RyRの活性調節因子に関しては、主に筋細胞や再構築系を用いた多数の研究報告がある。詳細については、これらの報告をまとめた総説を参考にされたい&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15618481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===カルシウムイオン===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　細胞質に存在するカルシウムイオンは、濃度依存的に全てのRyRサブタイプに共通して作用する調節因子である。サブμMからμMの範囲における細胞質側カルシウムはRyRを開口させ細胞内カルシウムストアである小胞体からカルシウムを遊離させる、いわゆるカルシウム依存性(誘発性)カルシウム放出(CICR)現象をお引き起こす。一方、より高濃度のmMレベルのカルシウムはチャネル活性を抑制する。また、小胞体内腔側のカルシウムによる活性化も見られる。心筋では、脱分極による[[L型カルシウムチャネル]]([[Cv1.2]])の開口により細胞外からカルシウムが流入し、RyR2を開口させカルシウム放出を引き起こし、細胞内カルシウムシグナルを増幅するが、中枢神経系においても、小脳プルキンエ細胞では電位依存性の[[P/Q型カルシウムチャネル]]、海馬錐体細胞では[[NMDA型グルタミン酸受容体]]を介するカルシウム流入によりRyRが活性化されカルシウム放出が誘導されることが示唆されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 脱分極  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてはL型カルシウムチャネル([[Cv1.1]])とRyR1が機械的にカップリングし、興奮収縮連関において細胞膜が脱分極するとL型カルシウムチャネルのコンフォーメーションが変化し、タンパク質-タンパク質相互作用を介してRyR1が活性化されると考えられている。一方、中枢神経系における機械的なカップリングに関しては、多くの点が不明である。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 生理活性物質  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの内在性の因子による活性調節として、[[カルモジュリン]]による濃度依存的な活性化と不活性化、[[wikipedia:ja:ATP|ATP]]を含む[[wikipedia:ja:アデニン|アデニン]]ヌクレオチド、[[プロテインキナーゼA]]などの[[リン酸]]化酵素、[[cADPリボース]]などによる活性化、および[[wikipedia:ja:免疫抑制薬|免疫抑制薬]]である[[wikipedia:ja:FK506|FK506]]の結合タンパク質[[FKBP12]]によるRyR2チャネルの静止および開口状態を安定化する作用が示唆されている。さらに[[一酸化窒素]](NO)による[[S-ニトロシル化]]がRyR1の[[開口確率]]を上昇させることが&#039;&#039;in vitro&#039;&#039;の実験系により示されていたが、つい最近、小脳プルキンエ細胞において内因性NOの作用によりRyR1を介したカルシウム放出が誘導されることが示された(一酸化窒素依存的カルシウム放出の項 参照)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 薬物  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジンは低濃度では開状態のRyRに結合し、サブコンダクタンス状態に開口固定しカルシウム遊離を引き起こすが、高濃度ではRyR活性を抑制する。また、カフェインによるRyRの活性化、[[ダントロレン]] dantrolene による抑制(主にRyR1、RyR3に対する作用)が知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 機能  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　薬理学的な刺激により、脳における機能的RyRの存在、あるいはRyRを介するカルシウム放出の存在を示した報告は、現在では多数存在する。しかし、生理的な刺激によるRyRの活性化を示した報告は、薬理学的刺激による報告に比べると遥かに少なく、さらに、[[シナプス可塑性]]や個体の行動の様な機能的役割と関連付けたものは限られたものになり、RyRの脳における機能的役割は、未だ解明の途上にあると言える&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== ノックアウトマウスの表現型 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの機能的役割解明を困難なものにしている主要な原因として、[[遺伝子欠損動物]]の致死性が挙げられる。上述の通り、[[wikipedia:ja:哺乳類|哺乳類]]の脳の多くの領域では、複数のRyRサブタイプが重複して発現しているが、RyR1欠損マウス、RyR2欠損マウスはそれぞれ単独で、出生致死、胎生致死を示す。したがって、複数のRyRサブタイプ遺伝子の二重もしくは三重欠損マウスが成熟しないことは自明であり、全身レベルでの遺伝子欠損マウスを用いたアプローチによっては、脳におけるRyRの機能は困難である。しかし、RyR3欠損マウスは生後も生存・成熟するため、その解析結果の報告が存在する&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20214899&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR1欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　[[wikipedia:ja:横隔膜|横隔膜]]の骨格筋細胞の機能不全に起因すると考えられる[[wikipedia:ja:呼吸不全|呼吸不全]]により、生後全く動くことなく出生致死の表現型を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7515481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR2欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR2欠損マウスは、心拍動の開始直後の胎生10日ごろに心筋細胞の小胞体カルシウム過剰負荷により心不全となり死亡する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9628868&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR3欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR3欠損マウスはほぼ正常に発育し重篤な異常は認められないが、これまでに自発的運動活性の亢進、社会的接触行動の減少、[[恐怖条件付け反応]]の低下が報告され、その神経系での重要性が示唆されている。また、海馬CA1領域において、穏やかな刺激で誘導された[[LTP]]の維持が阻害されるとの報告がある一方で、同じく海馬領域におけるLTPの誘導閾値が低下するとの報告もある。ただし、RyR3欠損マウスの軽度な中枢機能異常に関しては、重複して発現する他のサブタイプによる補完作用を考慮する必要がある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10595520&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11358488&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===シナプス前終末における機能===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　海馬[[CA3]]領域の[[苔状線維]][[軸索]]([[シナプス前終末]]よりも[[軸索起始部]]寄りの部分)においては、電位依存性カルシウムチャネルによるカルシウムシグナルがRyR1によるCICR機構を介して増幅されることにより、高頻度刺激に神経伝達物資の放出が増強されることが示されており、シナプス前終末における可塑性へのRyRの関与も示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18687898&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 一酸化窒素依存的カルシウム放出 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脂質二重膜に発現させたRyR1の開口確率がNOの作用により上昇することは以前より知られていたが、この現象が生細胞で内因性のNOの作用により起こること、およびその機能的意義については長いこと不明であった。しかし、小脳[[平行線維]]－プルキンエ細胞シナプスにおけるNO依存的LTPがプルキンエ細胞内の細胞内カルシウムシグナルにも依存的であることが判明したことから、プルキンエ細胞内でのNOとカルシウムとの関連性について解明が進み、神経活動によって産生放出された内因性のNOがRyR1を活性化することでカルシウム放出が誘導される現象、NO依存的カルシウム放出(NO-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; NICR)が発見された。このNICRはウサギRyR1における3635位のシステイン(マウスでは3636位に相当)がNOによりS-ニトロシル化されることで誘導されると推測されている。また、NO合成酵素の発現は平行線維では見られるがプルキンエ細胞では見られないことから、平行線維活動により産生放出されたNOがプルキンエ細胞内のRyR1を活性化すると考えられている。これまでに、NICRの小脳平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおけるLTPへの関与、および、中大脳動脈の虚血再灌流による大脳皮質の神経細胞死への関与が示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22036948&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===脳型ジャンクトフィリン欠損マウスの解析===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋興奮収縮連関における電位依存性カルシウムチャネル(L型チャネル)とRyRとの機能共役のためには、細胞膜と小胞体膜とが近接した結合膜構造の形成が必要であるが、この結合膜構造に関与する分子として単離同定されたジャンクトフィリンの遺伝子欠損マウスからも、脳におけるRyRの機能的役割が示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18607668&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&#039;&#039;詳細は[[ジャンクトフィリン]]の項目参照。&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 疾患との関連 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 悪性高熱症 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Malignant hyperthermia; MH&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてRyR1は上述のように脱分極によるCav1.1の活性化をトリガーとして活性化するが、特殊条件下ではCICR機構によるチャネル開口も起こし得る。MHは[[wikipedia:ja:ハロタン|ハロタン]]などの[[wikipedia:ja:吸入全身麻酔|吸入全身麻酔]]により発生する全身性の筋硬縮と発熱を特徴とする、RyR1によるCICR機構が著しく亢進した病態である。MHの原因となる変異型RyR1は、通常よりも低い細胞質カルシウム濃度においてCICR機構によるチャネルの活性化が生じる。したがって、RyRへの刺激作用を有する吸入麻酔薬に敏感に反応することで小胞体カルシウム放出が誘導され、その結果、全身の筋組織が硬縮し熱を産生する。MHのアミノ酸点変異は、RyR1のCICRチャネルとしてのカルシウム感受性をより高める変異であり、世界各地で発症した悪性高熱症についての様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== カテコールアミン誘発性多形性心室頻拍 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Catecholaminergic polymorphic ventricular tachycardia; CPVT&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本症候群は精神的または身体的ストレス時に[[交感神経]]活動が亢進することにより誘発される多形性[[wikipedia:ja:心室頻拍|心室頻拍]]の反復出現を特徴とする疾患である。このCPVP家系には急死例が多く、[[wikipedia:ja:常染色体性優性遺伝|常染色体性優性遺伝]]形式をとり、その原因遺伝子として心臓RyR2の変異が関与する。交感神経によるβ受容体刺激の心臓収縮の増強作用の機序の1つとして、心筋細胞内でcAMP依存性リン酸化酵素によるRyR2のリン酸化・活性化を介して小胞体カルシウム放出を亢進することが知られている。悪性高熱症と同様に、CPVP家系で見出される遺伝子変異はRyR2をより活性型に誘導する変異であると考えられ、[[β受容体]]刺激時に過剰にRyR2が活性化することが致死的な頻拍を誘導することが示唆されている。欧米各国での発症例についてRyR2上での様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===タンパク質機能との関わり===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyR1とRyR2の一次構造上にMHとCPVPにて報告された遺伝子変異をマップすると、アミノ末端部位、中央部位およびカルボキシル末端部位に集中することが判る。基本的なCICRチャネル機能を内蔵するカルボキシル末端部位に加えて、両症候群の変異が集約されるアミノ末端部位と中央部位もRyRチャネルの開閉制御に極めて重要な機能を有することが示されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
*[[カルシウム]]&lt;br /&gt;
*[[ジャンクトフィリン]]&lt;br /&gt;
*[[IP3受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==参考文献==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：柿澤昌　担当編集委員：林康紀）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:RyR_signal.jpg&amp;diff=14960</id>
		<title>ファイル:RyR signal.jpg</title>
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		<updated>2012-10-19T02:21:59Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: 「ファイル:RyR signal.jpg」の新しい版をアップロードしました&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%B8%E3%83%B3%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93&amp;diff=14952</id>
		<title>リアノジン受容体</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%B8%E3%83%B3%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93&amp;diff=14952"/>
		<updated>2012-10-19T00:20:54Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;{{PBB|geneid=6261}}{{PBB|geneid=6262}}{{PBB|geneid=6263}}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
英語名：Ryanodine receptor　英語略名：RyR &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジン受容体は細胞内[[カルシウム]]貯蔵部位である小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルであり、その名は、植物[[wikipedia:ja:アルカロイド|アルカロイド]]である[[wikipedia:ja:リアノジン|リアノジン]]が結合することに由来する。小胞体からのカルシウム放出を担うことから、同じく小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルである[[イノシトール1,4,5-三リン酸受容体]](inositol 1,4,5-trisphosphate receptor; IP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;R)とともに、カルシウム放出チャネルとも呼ばれ、細胞内カルシウム濃度調節に関与する。RyRには三種類のサブタイプが存在し、それぞれ異なった分布を示すが、脳においては三種類全ての発現が見られる。また三種類のサブタイプ全てに対して遺伝子欠損マウスが作成されているが、1型RyR欠損マウスは出生致死、2型RyR欠損マウスは胎生致死を示す。3型RyR欠損マウスのみ生後も生存・成熟するため解析が可能であり、脳機能への関与についての報告が存在する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=450px heights=450px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR signal.jpg|&#039;&#039;&#039;図 リアノジン受容体を介するシグナル系&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 歴史 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　カルシウムイオン(Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;)は普遍的かつ基本的な[[シグナル伝達]]を担う[[セカンドメッセンジャー]]であり、極めて多くの生命現象に関与する。細胞内におけるカルシウムシグナル形成は、[[細胞膜]]に存在するカルシウムチャネルを介して細胞外から細胞内へのカルシウムの流入によるものと、細胞内カルシウムストア（小胞体）からカルシウム放出チャネルを介して細胞質へ放出される2通りの経路による。[[カルシウム誘発性カルシウム放出|カルシウム誘発性カルシウム放出]](Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; CICR)は、[[細胞質]]側のカルシウム濃度上昇が細胞内ストアから細胞質へのカルシウム放出を促進する現象であり、[[wikipedia:ja:骨格筋|骨格筋]]で最初に見出された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;5456208&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、同様の現象が多くの[[wikipedia:ja:興奮性細胞|興奮性細胞]]において見られたことから、CICRは細胞内カルシウムシグナルを増幅するための普遍的な機構であると考えられるようになり、CICRの分子実体であるCICRチャネルの薬理学的性質が調べられた。その結果、植物アルカロイドであるリアノジンがCICRチャネルに特異的に結合し、低濃度ではチャネルを開口状態に固定する薬物であることが示された。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　引き続き、標識リアノジンを用いた結合活性を指標に、骨格筋よりCICRチャネル、即ちリアノジン受容体(RyR)が精製された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2448641&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後の遺伝子クローニングにより、少なくとも[[wikipedia:ja:硬骨魚類|硬骨魚類]]以上の[[wikipedia:ja:脊椎動物|脊椎動物]]では、別々の遺伝子にコードされる3種類のRyRサブタイプが存在することが判明し、それぞれ、1型/骨格筋型(RyR1)、2型/心筋型(RyR2)、3型/脳型(RyR3)と呼ばれる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9137551&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12777839&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。各サブタイプは互いに65%程度のアミノ酸配列相同性を示すが、異なる組織分布・脳内分布を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1330694&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=ref6&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 7876312 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。一方、[[線虫]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9135117&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、[[ショウジョウバエ]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8276118&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;においては、どのタイプにも属さないRyR相同物が同定されており、[[wikipedia:ja:無脊椎動物|無脊椎動物]]においては単一遺伝子にコードされていたものが、脊椎動物において組織分布や機能的役割が異なる3種のサブタイプに分子進化したと推測されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 分子構造 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRは約5,000アミノ酸残基より構成される分子量約550kDaの巨大タンパク質であり、そのホモ4量体により機能的なカルシウム放出チャネルが形成される。RyR分子内では、アミノ末端側約4,500アミノ酸が細胞質側に大きく張り出した、いわゆるfoot構造に対応する領域を形成し、4本の推定膜貫通セグメントを含む残りのカルボキシル末端がチャネル領域を形成する(図1)。同じくカルシウム放出チャネルであるIP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;受容体とRyRは、カルボキシル末端の膜貫通セグメントを含む約200アミノ酸において特に高い配列相同性を示し、この部分がカルシウム放出チャネルとして共通するイオン透過性に関連した機能に関与していると推測される。実際に、RyR1のカルボキシル末側の約1,000アミノ酸残基よりなる領域のみでリアノジン感受性を有する基本的なカルシウムチャネルが形成されることが、脂質二重膜を用いた再構築実験により示されている。この再構築系においてC末端領域が形成するチャネルは、[[wikipedia:ja:陽イオン|陽イオン]]選択性、細胞質側カルシウムによる活性化機構、リアノジン感受性を保持する一方で、全長RyR1チャネルに見られる高濃度のカルシウムによる不活性化機構を欠く。また、RyRサブタイプ間での一次構造の比較により、D1、D2、D3と呼ばれる相同性が顕著に低い領域が見られる。RyR1のcDNA発現実験系を用いた研究により、CICRによるチャネル活性化のカルシウム結合部位はD1領域、チャネルを不活性化する高濃度カルシウムの結合部位はD3領域に存在するとされている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17506640&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20961976&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;(図2)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=250px heights=100px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-3D.jpg|&#039;&#039;&#039;図1．リアノジン受容体の三次元構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-AA.jpg|&#039;&#039;&#039;図2．リアノジン受容体の一次構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各サブタイプの体内分布 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR1  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288273 RyR1]は骨格筋において極めて高レベルの発現が見られる。また、[[小脳]][[プルキンエ細胞]]を始めとする脳内各部位でも発現が見られる他、[[wikipedia:ja:食道|食道]]、[[wikipedia:ja:食道|精巣]]でも他の部位に比較して高レベルの発現が見られる。小脳プルキンエ細胞においては、高レベルの発現が見られるとともに3つのサブタイプの中でも最も発現量が多い。[[海馬]][[歯状回]]でも高レベルの発現が見られるが、歯状回においてはRyR2の発現量が最も多い。さらに、[[線条体]]、[[嗅球]][[僧帽細胞]]などでも、他の領域と比較して高レベルの発現が見られる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===RyR2  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288279 RyR2]は[[wikipedia:ja:心筋|心筋]]細胞で極めて高レベルの発現が見られる他、[[wikipedia:ja:平滑筋|平滑筋]]・[[wikipedia:ja:肺|肺]]・脳でも高レベルの発現が見られる。脳内の様々な部位において広く発現が見られるが、特に海馬(歯状回・[[CA領域]])、[[大脳皮質]]、小脳[[顆粒細胞層]]、嗅球顆粒細胞層などで高レベルの発現が見られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR3  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/71325426 RyR3]は脳cDNAライブラリーからのクローニングにより存在が明らかになったが、脳以外にも平滑筋、骨格筋、一部の[[wikipedia:ja:上皮細胞|上皮細胞]]や[[wikipedia:ja:リンパ球|リンパ球]]培養細胞などにおいて低レベルの発現が見られる。海馬CA領域で高レベルの発現が見られる。海馬歯状回、線条体などでも比較的発現レベルが高い。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
尚、各サブタイプの体内分布に関する詳細については、Giannini et al. (1995) &amp;lt;ref name=&amp;quot;ref6&amp;quot; /&amp;gt; を参考にされたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 活性調節因子 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
RyRの活性調節因子に関しては、主に筋細胞や再構築系を用いた多数の研究報告がある。詳細については、これらの報告をまとめた総説を参考にされたい&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15618481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===カルシウムイオン===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　細胞質に存在するカルシウムイオンは、濃度依存的に全てのRyRサブタイプに共通して作用する調節因子である。サブμMからμMの範囲における細胞質側カルシウムはRyRを開口させ細胞内カルシウムストアである小胞体からカルシウムを遊離させる、いわゆるカルシウム依存性(誘発性)カルシウム放出(CICR)現象をお引き起こす。一方、より高濃度のmMレベルのカルシウムはチャネル活性を抑制する。また、小胞体内腔側のカルシウムによる活性化も見られる。心筋では、脱分極による[[L型カルシウムチャネル]]([[Cv1.2]])の開口により細胞外からカルシウムが流入し、RyR2を開口させカルシウム放出を引き起こし、細胞内カルシウムシグナルを増幅するが、中枢神経系においても、小脳プルキンエ細胞では電位依存性の[[P/Q型カルシウムチャネル]]、海馬錐体細胞では[[NMDA型グルタミン酸受容体]]を介するカルシウム流入によりRyRが活性化されカルシウム放出が誘導されることが示唆されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 脱分極  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてはL型カルシウムチャネル([[Cv1.1]])とRyR1が機械的にカップリングし、興奮収縮連関において細胞膜が脱分極するとL型カルシウムチャネルのコンフォーメーションが変化し、タンパク質-タンパク質相互作用を介してRyR1が活性化されると考えられている。一方、中枢神経系における機械的なカップリングに関しては、多くの点が不明である。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 生理活性物質  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの内在性の因子による活性調節として、[[カルモジュリン]]による濃度依存的な活性化と不活性化、[[wikipedia:ja:ATP|ATP]]を含む[[wikipedia:ja:アデニン|アデニン]]ヌクレオチド、[[プロテインキナーゼA]]などの[[リン酸]]化酵素、[[cADPリボース]]などによる活性化、および[[wikipedia:ja:免疫抑制薬|免疫抑制薬]]である[[wikipedia:ja:FK506|FK506]]の結合タンパク質[[FKBP12]]によるRyR2チャネルの静止および開口状態を安定化する作用が示唆されている。さらに[[一酸化窒素]](NO)による[[S-ニトロシル化]]がRyR1の[[開口確率]]を上昇させることが&#039;&#039;in vitro&#039;&#039;の実験系により示されていたが、つい最近、小脳プルキンエ細胞において内因性NOの作用によりRyR1を介したカルシウム放出が誘導されることが示された(一酸化窒素依存的カルシウム放出の項 参照)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 薬物  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジンは低濃度では開状態のRyRに結合し、サブコンダクタンス状態に開口固定しカルシウム遊離を引き起こすが、高濃度ではRyR活性を抑制する。また、カフェインによるRyRの活性化、[[ダントロレン]] dantrolene による抑制(主にRyR1、RyR3に対する作用)が知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 機能  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　薬理学的な刺激により、脳における機能的RyRの存在、あるいはRyRを介するカルシウム放出の存在を示した報告は、現在では多数存在する。しかし、生理的な刺激によるRyRの活性化を示した報告は、薬理学的刺激による報告に比べると遥かに少なく、さらに、[[シナプス可塑性]]や個体の行動の様な機能的役割と関連付けたものは限られたものになり、RyRの脳における機能的役割は、未だ解明の途上にあると言える&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== ノックアウトマウスの表現型 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの機能的役割解明を困難なものにしている主要な原因として、[[遺伝子欠損動物]]の致死性が挙げられる。上述の通り、[[wikipedia:ja:哺乳類|哺乳類]]の脳の多くの領域では、複数のRyRサブタイプが重複して発現しているが、RyR1欠損マウス、RyR2欠損マウスはそれぞれ単独で、出生致死、胎生致死を示す。したがって、複数のRyRサブタイプ遺伝子の二重もしくは三重欠損マウスが成熟しないことは自明であり、全身レベルでの遺伝子欠損マウスを用いたアプローチによっては、脳におけるRyRの機能は困難である。しかし、RyR3欠損マウスは生後も生存・成熟するため、その解析結果の報告が存在する&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20214899&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR1欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　[[wikipedia:ja:横隔膜|横隔膜]]の骨格筋細胞の機能不全に起因すると考えられる[[wikipedia:ja:呼吸不全|呼吸不全]]により、生後全く動くことなく出生致死の表現型を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7515481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR2欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR2欠損マウスは、心拍動の開始直後の胎生10日ごろに心筋細胞の小胞体カルシウム過剰負荷により心不全となり死亡する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9628868&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR3欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR3欠損マウスはほぼ正常に発育し重篤な異常は認められないが、これまでに自発的運動活性の亢進、社会的接触行動の減少、[[恐怖条件付け反応]]の低下が報告され、その神経系での重要性が示唆されている。また、海馬CA1領域において、穏やかな刺激で誘導された[[LTP]]の維持が阻害されるとの報告がある一方で、同じく海馬領域におけるLTPの誘導閾値が低下するとの報告もある。ただし、RyR3欠損マウスの軽度な中枢機能異常に関しては、重複して発現する他のサブタイプによる補完作用を考慮する必要がある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10595520&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11358488&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===シナプス前終末における機能===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　海馬[[CA3]]領域の[[苔状線維]][[軸索]]([[シナプス前終末]]よりも[[軸索起始部]]寄りの部分)においては、電位依存性カルシウムチャネルによるカルシウムシグナルがRyR1によるCICR機構を介して増幅されることにより、高頻度刺激に神経伝達物資の放出が増強されることが示されており、シナプス前終末における可塑性へのRyRの関与も示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18687898&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 一酸化窒素依存的カルシウム放出 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脂質二重膜に発現させたRyR1の開口確率がNOの作用により上昇することは以前より知られていたが、この現象が生細胞で内因性のNOの作用により起こること、およびその機能的意義については長いこと不明であった。しかし、小脳[[平行線維]]－プルキンエ細胞シナプスにおけるNO依存的LTPがプルキンエ細胞内の細胞内カルシウムシグナルにも依存的であることが判明したことから、プルキンエ細胞内でのNOとカルシウムとの関連性について解明が進み、神経活動によって産生放出された内因性のNOがRyR1を活性化することでカルシウム放出が誘導される現象、NO依存的カルシウム放出(NO-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; NICR)が発見された。このNICRはウサギRyR1における3635位のシステイン(マウスでは3636位に相当)がNOによりS-ニトロシル化されることで誘導されると推測されている。また、NO合成酵素の発現は平行線維では見られるがプルキンエ細胞では見られないことから、平行線維活動により産生放出されたNOがプルキンエ細胞内のRyR1を活性化すると考えられている。これまでに、NICRの小脳平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおけるLTPへの関与、および、中大脳動脈の虚血再灌流による大脳皮質の神経細胞死への関与が示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22036948&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===脳型ジャンクトフィリン欠損マウスの解析===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋興奮収縮連関における電位依存性カルシウムチャネル(L型チャネル)とRyRとの機能共役のためには、細胞膜と小胞体膜とが近接した結合膜構造の形成が必要であるが、この結合膜構造に関与する分子として単離同定されたジャンクトフィリンの遺伝子欠損マウスからも、脳におけるRyRの機能的役割が示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18607668&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&#039;&#039;詳細は[[ジャンクトフィリン]]の項目参照。&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 疾患との関連 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 悪性高熱症 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Malignant hyperthermia; MH&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてRyR1は上述のように脱分極によるCav1.1の活性化をトリガーとして活性化するが、特殊条件下ではCICR機構によるチャネル開口も起こし得る。MHは[[wikipedia:ja:ハロタン|ハロタン]]などの[[wikipedia:ja:吸入全身麻酔|吸入全身麻酔]]により発生する全身性の筋硬縮と発熱を特徴とする、RyR1によるCICR機構が著しく亢進した病態である。MHの原因となる変異型RyR1は、通常よりも低い細胞質カルシウム濃度においてCICR機構によるチャネルの活性化が生じる。したがって、RyRへの刺激作用を有する吸入麻酔薬に敏感に反応することで小胞体カルシウム放出が誘導され、その結果、全身の筋組織が硬縮し熱を産生する。MHのアミノ酸点変異は、RyR1のCICRチャネルとしてのカルシウム感受性をより高める変異であり、世界各地で発症した悪性高熱症についての様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== カテコールアミン誘発性多形性心室頻拍 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Catecholaminergic polymorphic ventricular tachycardia; CPVT&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本症候群は精神的または身体的ストレス時に[[交感神経]]活動が亢進することにより誘発される多形性[[wikipedia:ja:心室頻拍|心室頻拍]]の反復出現を特徴とする疾患である。このCPVP家系には急死例が多く、[[wikipedia:ja:常染色体性優性遺伝|常染色体性優性遺伝]]形式をとり、その原因遺伝子として心臓RyR2の変異が関与する。交感神経によるβ受容体刺激の心臓収縮の増強作用の機序の1つとして、心筋細胞内でcAMP依存性リン酸化酵素によるRyR2のリン酸化・活性化を介して小胞体カルシウム放出を亢進することが知られている。悪性高熱症と同様に、CPVP家系で見出される遺伝子変異はRyR2をより活性型に誘導する変異であると考えられ、[[β受容体]]刺激時に過剰にRyR2が活性化することが致死的な頻拍を誘導することが示唆されている。欧米各国での発症例についてRyR2上での様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===タンパク質機能との関わり===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyR1とRyR2の一次構造上にMHとCPVPにて報告された遺伝子変異をマップすると、アミノ末端部位、中央部位およびカルボキシル末端部位に集中することが判る。基本的なCICRチャネル機能を内蔵するカルボキシル末端部位に加えて、両症候群の変異が集約されるアミノ末端部位と中央部位もRyRチャネルの開閉制御に極めて重要な機能を有することが示されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
*[[カルシウム]]&lt;br /&gt;
*[[ジャンクトフィリン]]&lt;br /&gt;
*[[IP3受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==参考文献==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：柿澤昌　担当編集委員：林康紀）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%B8%E3%83%B3%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93&amp;diff=14951</id>
		<title>リアノジン受容体</title>
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		<updated>2012-10-19T00:20:05Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;{{PBB|geneid=6261}}{{PBB|geneid=6262}}{{PBB|geneid=6263}}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
英語名：Ryanodine receptor　英語略名：RyR &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジン受容体は細胞内[[カルシウム]]貯蔵部位である小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルであり、その名は、植物[[wikipedia:ja:アルカロイド|アルカロイド]]である[[wikipedia:ja:リアノジン|リアノジン]]が結合することに由来する。小胞体からのカルシウム放出を担うことから、同じく小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルである[[イノシトール1,4,5-三リン酸受容体]](inositol 1,4,5-trisphosphate receptor; IP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;R)とともに、カルシウム放出チャネルとも呼ばれ、細胞内カルシウム濃度調節に関与する。RyRには三種類のサブタイプが存在し、それぞれ異なった分布を示すが、脳においては三種類全ての発現が見られる。また三種類のサブタイプ全てに対して遺伝子欠損マウスが作成されているが、1型RyR欠損マウスは出生致死、2型RyR欠損マウスは胎生致死を示す。3型RyR欠損マウスのみ生後も生存・成熟するため解析が可能であり、脳機能への関与についての報告が存在する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=450px heights=600px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR signal.jpg|&#039;&#039;&#039;図 リアノジン受容体を介するシグナル系&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 歴史 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　カルシウムイオン(Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;)は普遍的かつ基本的な[[シグナル伝達]]を担う[[セカンドメッセンジャー]]であり、極めて多くの生命現象に関与する。細胞内におけるカルシウムシグナル形成は、[[細胞膜]]に存在するカルシウムチャネルを介して細胞外から細胞内へのカルシウムの流入によるものと、細胞内カルシウムストア（小胞体）からカルシウム放出チャネルを介して細胞質へ放出される2通りの経路による。[[カルシウム誘発性カルシウム放出|カルシウム誘発性カルシウム放出]](Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; CICR)は、[[細胞質]]側のカルシウム濃度上昇が細胞内ストアから細胞質へのカルシウム放出を促進する現象であり、[[wikipedia:ja:骨格筋|骨格筋]]で最初に見出された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;5456208&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、同様の現象が多くの[[wikipedia:ja:興奮性細胞|興奮性細胞]]において見られたことから、CICRは細胞内カルシウムシグナルを増幅するための普遍的な機構であると考えられるようになり、CICRの分子実体であるCICRチャネルの薬理学的性質が調べられた。その結果、植物アルカロイドであるリアノジンがCICRチャネルに特異的に結合し、低濃度ではチャネルを開口状態に固定する薬物であることが示された。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　引き続き、標識リアノジンを用いた結合活性を指標に、骨格筋よりCICRチャネル、即ちリアノジン受容体(RyR)が精製された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2448641&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後の遺伝子クローニングにより、少なくとも[[wikipedia:ja:硬骨魚類|硬骨魚類]]以上の[[wikipedia:ja:脊椎動物|脊椎動物]]では、別々の遺伝子にコードされる3種類のRyRサブタイプが存在することが判明し、それぞれ、1型/骨格筋型(RyR1)、2型/心筋型(RyR2)、3型/脳型(RyR3)と呼ばれる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9137551&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12777839&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。各サブタイプは互いに65%程度のアミノ酸配列相同性を示すが、異なる組織分布・脳内分布を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1330694&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=ref6&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 7876312 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。一方、[[線虫]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9135117&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、[[ショウジョウバエ]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8276118&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;においては、どのタイプにも属さないRyR相同物が同定されており、[[wikipedia:ja:無脊椎動物|無脊椎動物]]においては単一遺伝子にコードされていたものが、脊椎動物において組織分布や機能的役割が異なる3種のサブタイプに分子進化したと推測されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 分子構造 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRは約5,000アミノ酸残基より構成される分子量約550kDaの巨大タンパク質であり、そのホモ4量体により機能的なカルシウム放出チャネルが形成される。RyR分子内では、アミノ末端側約4,500アミノ酸が細胞質側に大きく張り出した、いわゆるfoot構造に対応する領域を形成し、4本の推定膜貫通セグメントを含む残りのカルボキシル末端がチャネル領域を形成する(図1)。同じくカルシウム放出チャネルであるIP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;受容体とRyRは、カルボキシル末端の膜貫通セグメントを含む約200アミノ酸において特に高い配列相同性を示し、この部分がカルシウム放出チャネルとして共通するイオン透過性に関連した機能に関与していると推測される。実際に、RyR1のカルボキシル末側の約1,000アミノ酸残基よりなる領域のみでリアノジン感受性を有する基本的なカルシウムチャネルが形成されることが、脂質二重膜を用いた再構築実験により示されている。この再構築系においてC末端領域が形成するチャネルは、[[wikipedia:ja:陽イオン|陽イオン]]選択性、細胞質側カルシウムによる活性化機構、リアノジン感受性を保持する一方で、全長RyR1チャネルに見られる高濃度のカルシウムによる不活性化機構を欠く。また、RyRサブタイプ間での一次構造の比較により、D1、D2、D3と呼ばれる相同性が顕著に低い領域が見られる。RyR1のcDNA発現実験系を用いた研究により、CICRによるチャネル活性化のカルシウム結合部位はD1領域、チャネルを不活性化する高濃度カルシウムの結合部位はD3領域に存在するとされている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17506640&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20961976&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;(図2)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=250px heights=100px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-3D.jpg|&#039;&#039;&#039;図1．リアノジン受容体の三次元構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-AA.jpg|&#039;&#039;&#039;図2．リアノジン受容体の一次構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各サブタイプの体内分布 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR1  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288273 RyR1]は骨格筋において極めて高レベルの発現が見られる。また、[[小脳]][[プルキンエ細胞]]を始めとする脳内各部位でも発現が見られる他、[[wikipedia:ja:食道|食道]]、[[wikipedia:ja:食道|精巣]]でも他の部位に比較して高レベルの発現が見られる。小脳プルキンエ細胞においては、高レベルの発現が見られるとともに3つのサブタイプの中でも最も発現量が多い。[[海馬]][[歯状回]]でも高レベルの発現が見られるが、歯状回においてはRyR2の発現量が最も多い。さらに、[[線条体]]、[[嗅球]][[僧帽細胞]]などでも、他の領域と比較して高レベルの発現が見られる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===RyR2  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288279 RyR2]は[[wikipedia:ja:心筋|心筋]]細胞で極めて高レベルの発現が見られる他、[[wikipedia:ja:平滑筋|平滑筋]]・[[wikipedia:ja:肺|肺]]・脳でも高レベルの発現が見られる。脳内の様々な部位において広く発現が見られるが、特に海馬(歯状回・[[CA領域]])、[[大脳皮質]]、小脳[[顆粒細胞層]]、嗅球顆粒細胞層などで高レベルの発現が見られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR3  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/71325426 RyR3]は脳cDNAライブラリーからのクローニングにより存在が明らかになったが、脳以外にも平滑筋、骨格筋、一部の[[wikipedia:ja:上皮細胞|上皮細胞]]や[[wikipedia:ja:リンパ球|リンパ球]]培養細胞などにおいて低レベルの発現が見られる。海馬CA領域で高レベルの発現が見られる。海馬歯状回、線条体などでも比較的発現レベルが高い。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
尚、各サブタイプの体内分布に関する詳細については、Giannini et al. (1995) &amp;lt;ref name=&amp;quot;ref6&amp;quot; /&amp;gt; を参考にされたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 活性調節因子 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
RyRの活性調節因子に関しては、主に筋細胞や再構築系を用いた多数の研究報告がある。詳細については、これらの報告をまとめた総説を参考にされたい&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15618481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===カルシウムイオン===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　細胞質に存在するカルシウムイオンは、濃度依存的に全てのRyRサブタイプに共通して作用する調節因子である。サブμMからμMの範囲における細胞質側カルシウムはRyRを開口させ細胞内カルシウムストアである小胞体からカルシウムを遊離させる、いわゆるカルシウム依存性(誘発性)カルシウム放出(CICR)現象をお引き起こす。一方、より高濃度のmMレベルのカルシウムはチャネル活性を抑制する。また、小胞体内腔側のカルシウムによる活性化も見られる。心筋では、脱分極による[[L型カルシウムチャネル]]([[Cv1.2]])の開口により細胞外からカルシウムが流入し、RyR2を開口させカルシウム放出を引き起こし、細胞内カルシウムシグナルを増幅するが、中枢神経系においても、小脳プルキンエ細胞では電位依存性の[[P/Q型カルシウムチャネル]]、海馬錐体細胞では[[NMDA型グルタミン酸受容体]]を介するカルシウム流入によりRyRが活性化されカルシウム放出が誘導されることが示唆されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 脱分極  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてはL型カルシウムチャネル([[Cv1.1]])とRyR1が機械的にカップリングし、興奮収縮連関において細胞膜が脱分極するとL型カルシウムチャネルのコンフォーメーションが変化し、タンパク質-タンパク質相互作用を介してRyR1が活性化されると考えられている。一方、中枢神経系における機械的なカップリングに関しては、多くの点が不明である。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 生理活性物質  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの内在性の因子による活性調節として、[[カルモジュリン]]による濃度依存的な活性化と不活性化、[[wikipedia:ja:ATP|ATP]]を含む[[wikipedia:ja:アデニン|アデニン]]ヌクレオチド、[[プロテインキナーゼA]]などの[[リン酸]]化酵素、[[cADPリボース]]などによる活性化、および[[wikipedia:ja:免疫抑制薬|免疫抑制薬]]である[[wikipedia:ja:FK506|FK506]]の結合タンパク質[[FKBP12]]によるRyR2チャネルの静止および開口状態を安定化する作用が示唆されている。さらに[[一酸化窒素]](NO)による[[S-ニトロシル化]]がRyR1の[[開口確率]]を上昇させることが&#039;&#039;in vitro&#039;&#039;の実験系により示されていたが、つい最近、小脳プルキンエ細胞において内因性NOの作用によりRyR1を介したカルシウム放出が誘導されることが示された(一酸化窒素依存的カルシウム放出の項 参照)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 薬物  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジンは低濃度では開状態のRyRに結合し、サブコンダクタンス状態に開口固定しカルシウム遊離を引き起こすが、高濃度ではRyR活性を抑制する。また、カフェインによるRyRの活性化、[[ダントロレン]] dantrolene による抑制(主にRyR1、RyR3に対する作用)が知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 機能  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　薬理学的な刺激により、脳における機能的RyRの存在、あるいはRyRを介するカルシウム放出の存在を示した報告は、現在では多数存在する。しかし、生理的な刺激によるRyRの活性化を示した報告は、薬理学的刺激による報告に比べると遥かに少なく、さらに、[[シナプス可塑性]]や個体の行動の様な機能的役割と関連付けたものは限られたものになり、RyRの脳における機能的役割は、未だ解明の途上にあると言える&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== ノックアウトマウスの表現型 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの機能的役割解明を困難なものにしている主要な原因として、[[遺伝子欠損動物]]の致死性が挙げられる。上述の通り、[[wikipedia:ja:哺乳類|哺乳類]]の脳の多くの領域では、複数のRyRサブタイプが重複して発現しているが、RyR1欠損マウス、RyR2欠損マウスはそれぞれ単独で、出生致死、胎生致死を示す。したがって、複数のRyRサブタイプ遺伝子の二重もしくは三重欠損マウスが成熟しないことは自明であり、全身レベルでの遺伝子欠損マウスを用いたアプローチによっては、脳におけるRyRの機能は困難である。しかし、RyR3欠損マウスは生後も生存・成熟するため、その解析結果の報告が存在する&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20214899&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR1欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　[[wikipedia:ja:横隔膜|横隔膜]]の骨格筋細胞の機能不全に起因すると考えられる[[wikipedia:ja:呼吸不全|呼吸不全]]により、生後全く動くことなく出生致死の表現型を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7515481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR2欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR2欠損マウスは、心拍動の開始直後の胎生10日ごろに心筋細胞の小胞体カルシウム過剰負荷により心不全となり死亡する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9628868&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR3欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR3欠損マウスはほぼ正常に発育し重篤な異常は認められないが、これまでに自発的運動活性の亢進、社会的接触行動の減少、[[恐怖条件付け反応]]の低下が報告され、その神経系での重要性が示唆されている。また、海馬CA1領域において、穏やかな刺激で誘導された[[LTP]]の維持が阻害されるとの報告がある一方で、同じく海馬領域におけるLTPの誘導閾値が低下するとの報告もある。ただし、RyR3欠損マウスの軽度な中枢機能異常に関しては、重複して発現する他のサブタイプによる補完作用を考慮する必要がある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10595520&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11358488&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===シナプス前終末における機能===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　海馬[[CA3]]領域の[[苔状線維]][[軸索]]([[シナプス前終末]]よりも[[軸索起始部]]寄りの部分)においては、電位依存性カルシウムチャネルによるカルシウムシグナルがRyR1によるCICR機構を介して増幅されることにより、高頻度刺激に神経伝達物資の放出が増強されることが示されており、シナプス前終末における可塑性へのRyRの関与も示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18687898&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 一酸化窒素依存的カルシウム放出 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脂質二重膜に発現させたRyR1の開口確率がNOの作用により上昇することは以前より知られていたが、この現象が生細胞で内因性のNOの作用により起こること、およびその機能的意義については長いこと不明であった。しかし、小脳[[平行線維]]－プルキンエ細胞シナプスにおけるNO依存的LTPがプルキンエ細胞内の細胞内カルシウムシグナルにも依存的であることが判明したことから、プルキンエ細胞内でのNOとカルシウムとの関連性について解明が進み、神経活動によって産生放出された内因性のNOがRyR1を活性化することでカルシウム放出が誘導される現象、NO依存的カルシウム放出(NO-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; NICR)が発見された。このNICRはウサギRyR1における3635位のシステイン(マウスでは3636位に相当)がNOによりS-ニトロシル化されることで誘導されると推測されている。また、NO合成酵素の発現は平行線維では見られるがプルキンエ細胞では見られないことから、平行線維活動により産生放出されたNOがプルキンエ細胞内のRyR1を活性化すると考えられている。これまでに、NICRの小脳平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおけるLTPへの関与、および、中大脳動脈の虚血再灌流による大脳皮質の神経細胞死への関与が示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22036948&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===脳型ジャンクトフィリン欠損マウスの解析===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋興奮収縮連関における電位依存性カルシウムチャネル(L型チャネル)とRyRとの機能共役のためには、細胞膜と小胞体膜とが近接した結合膜構造の形成が必要であるが、この結合膜構造に関与する分子として単離同定されたジャンクトフィリンの遺伝子欠損マウスからも、脳におけるRyRの機能的役割が示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18607668&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&#039;&#039;詳細は[[ジャンクトフィリン]]の項目参照。&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 疾患との関連 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 悪性高熱症 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Malignant hyperthermia; MH&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてRyR1は上述のように脱分極によるCav1.1の活性化をトリガーとして活性化するが、特殊条件下ではCICR機構によるチャネル開口も起こし得る。MHは[[wikipedia:ja:ハロタン|ハロタン]]などの[[wikipedia:ja:吸入全身麻酔|吸入全身麻酔]]により発生する全身性の筋硬縮と発熱を特徴とする、RyR1によるCICR機構が著しく亢進した病態である。MHの原因となる変異型RyR1は、通常よりも低い細胞質カルシウム濃度においてCICR機構によるチャネルの活性化が生じる。したがって、RyRへの刺激作用を有する吸入麻酔薬に敏感に反応することで小胞体カルシウム放出が誘導され、その結果、全身の筋組織が硬縮し熱を産生する。MHのアミノ酸点変異は、RyR1のCICRチャネルとしてのカルシウム感受性をより高める変異であり、世界各地で発症した悪性高熱症についての様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== カテコールアミン誘発性多形性心室頻拍 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Catecholaminergic polymorphic ventricular tachycardia; CPVT&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本症候群は精神的または身体的ストレス時に[[交感神経]]活動が亢進することにより誘発される多形性[[wikipedia:ja:心室頻拍|心室頻拍]]の反復出現を特徴とする疾患である。このCPVP家系には急死例が多く、[[wikipedia:ja:常染色体性優性遺伝|常染色体性優性遺伝]]形式をとり、その原因遺伝子として心臓RyR2の変異が関与する。交感神経によるβ受容体刺激の心臓収縮の増強作用の機序の1つとして、心筋細胞内でcAMP依存性リン酸化酵素によるRyR2のリン酸化・活性化を介して小胞体カルシウム放出を亢進することが知られている。悪性高熱症と同様に、CPVP家系で見出される遺伝子変異はRyR2をより活性型に誘導する変異であると考えられ、[[β受容体]]刺激時に過剰にRyR2が活性化することが致死的な頻拍を誘導することが示唆されている。欧米各国での発症例についてRyR2上での様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===タンパク質機能との関わり===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyR1とRyR2の一次構造上にMHとCPVPにて報告された遺伝子変異をマップすると、アミノ末端部位、中央部位およびカルボキシル末端部位に集中することが判る。基本的なCICRチャネル機能を内蔵するカルボキシル末端部位に加えて、両症候群の変異が集約されるアミノ末端部位と中央部位もRyRチャネルの開閉制御に極めて重要な機能を有することが示されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
*[[カルシウム]]&lt;br /&gt;
*[[ジャンクトフィリン]]&lt;br /&gt;
*[[IP3受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==参考文献==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：柿澤昌　担当編集委員：林康紀）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:RyR_signal.jpg&amp;diff=14950</id>
		<title>ファイル:RyR signal.jpg</title>
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		<updated>2012-10-19T00:17:09Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: 「ファイル:RyR signal.jpg」の新しい版をアップロードしました&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%B8%E3%83%B3%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93&amp;diff=14949</id>
		<title>リアノジン受容体</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%B8%E3%83%B3%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93&amp;diff=14949"/>
		<updated>2012-10-19T00:14:29Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;{{PBB|geneid=6261}}{{PBB|geneid=6262}}{{PBB|geneid=6263}}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
英語名：Ryanodine receptor　英語略名：RyR &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジン受容体は細胞内[[カルシウム]]貯蔵部位である小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルであり、その名は、植物[[wikipedia:ja:アルカロイド|アルカロイド]]である[[wikipedia:ja:リアノジン|リアノジン]]が結合することに由来する。小胞体からのカルシウム放出を担うことから、同じく小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルである[[イノシトール1,4,5-三リン酸受容体]](inositol 1,4,5-trisphosphate receptor; IP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;R)とともに、カルシウム放出チャネルとも呼ばれ、細胞内カルシウム濃度調節に関与する。RyRには三種類のサブタイプが存在し、それぞれ異なった分布を示すが、脳においては三種類全ての発現が見られる。また三種類のサブタイプ全てに対して遺伝子欠損マウスが作成されているが、1型RyR欠損マウスは出生致死、2型RyR欠損マウスは胎生致死を示す。3型RyR欠損マウスのみ生後も生存・成熟するため解析が可能であり、脳機能への関与についての報告が存在する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=500px heights=250px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR signal.jpg|&#039;&#039;&#039;図 リアノジン受容体を介するシグナル系&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 歴史 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　カルシウムイオン(Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;)は普遍的かつ基本的な[[シグナル伝達]]を担う[[セカンドメッセンジャー]]であり、極めて多くの生命現象に関与する。細胞内におけるカルシウムシグナル形成は、[[細胞膜]]に存在するカルシウムチャネルを介して細胞外から細胞内へのカルシウムの流入によるものと、細胞内カルシウムストア（小胞体）からカルシウム放出チャネルを介して細胞質へ放出される2通りの経路による。[[カルシウム誘発性カルシウム放出|カルシウム誘発性カルシウム放出]](Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; CICR)は、[[細胞質]]側のカルシウム濃度上昇が細胞内ストアから細胞質へのカルシウム放出を促進する現象であり、[[wikipedia:ja:骨格筋|骨格筋]]で最初に見出された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;5456208&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、同様の現象が多くの[[wikipedia:ja:興奮性細胞|興奮性細胞]]において見られたことから、CICRは細胞内カルシウムシグナルを増幅するための普遍的な機構であると考えられるようになり、CICRの分子実体であるCICRチャネルの薬理学的性質が調べられた。その結果、植物アルカロイドであるリアノジンがCICRチャネルに特異的に結合し、低濃度ではチャネルを開口状態に固定する薬物であることが示された。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　引き続き、標識リアノジンを用いた結合活性を指標に、骨格筋よりCICRチャネル、即ちリアノジン受容体(RyR)が精製された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2448641&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後の遺伝子クローニングにより、少なくとも[[wikipedia:ja:硬骨魚類|硬骨魚類]]以上の[[wikipedia:ja:脊椎動物|脊椎動物]]では、別々の遺伝子にコードされる3種類のRyRサブタイプが存在することが判明し、それぞれ、1型/骨格筋型(RyR1)、2型/心筋型(RyR2)、3型/脳型(RyR3)と呼ばれる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9137551&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12777839&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。各サブタイプは互いに65%程度のアミノ酸配列相同性を示すが、異なる組織分布・脳内分布を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1330694&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=ref6&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 7876312 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。一方、[[線虫]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9135117&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、[[ショウジョウバエ]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8276118&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;においては、どのタイプにも属さないRyR相同物が同定されており、[[wikipedia:ja:無脊椎動物|無脊椎動物]]においては単一遺伝子にコードされていたものが、脊椎動物において組織分布や機能的役割が異なる3種のサブタイプに分子進化したと推測されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 分子構造 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRは約5,000アミノ酸残基より構成される分子量約550kDaの巨大タンパク質であり、そのホモ4量体により機能的なカルシウム放出チャネルが形成される。RyR分子内では、アミノ末端側約4,500アミノ酸が細胞質側に大きく張り出した、いわゆるfoot構造に対応する領域を形成し、4本の推定膜貫通セグメントを含む残りのカルボキシル末端がチャネル領域を形成する(図1)。同じくカルシウム放出チャネルであるIP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;受容体とRyRは、カルボキシル末端の膜貫通セグメントを含む約200アミノ酸において特に高い配列相同性を示し、この部分がカルシウム放出チャネルとして共通するイオン透過性に関連した機能に関与していると推測される。実際に、RyR1のカルボキシル末側の約1,000アミノ酸残基よりなる領域のみでリアノジン感受性を有する基本的なカルシウムチャネルが形成されることが、脂質二重膜を用いた再構築実験により示されている。この再構築系においてC末端領域が形成するチャネルは、[[wikipedia:ja:陽イオン|陽イオン]]選択性、細胞質側カルシウムによる活性化機構、リアノジン感受性を保持する一方で、全長RyR1チャネルに見られる高濃度のカルシウムによる不活性化機構を欠く。また、RyRサブタイプ間での一次構造の比較により、D1、D2、D3と呼ばれる相同性が顕著に低い領域が見られる。RyR1のcDNA発現実験系を用いた研究により、CICRによるチャネル活性化のカルシウム結合部位はD1領域、チャネルを不活性化する高濃度カルシウムの結合部位はD3領域に存在するとされている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17506640&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20961976&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;(図2)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=250px heights=100px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-3D.jpg|&#039;&#039;&#039;図1．リアノジン受容体の三次元構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-AA.jpg|&#039;&#039;&#039;図2．リアノジン受容体の一次構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各サブタイプの体内分布 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR1  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288273 RyR1]は骨格筋において極めて高レベルの発現が見られる。また、[[小脳]][[プルキンエ細胞]]を始めとする脳内各部位でも発現が見られる他、[[wikipedia:ja:食道|食道]]、[[wikipedia:ja:食道|精巣]]でも他の部位に比較して高レベルの発現が見られる。小脳プルキンエ細胞においては、高レベルの発現が見られるとともに3つのサブタイプの中でも最も発現量が多い。[[海馬]][[歯状回]]でも高レベルの発現が見られるが、歯状回においてはRyR2の発現量が最も多い。さらに、[[線条体]]、[[嗅球]][[僧帽細胞]]などでも、他の領域と比較して高レベルの発現が見られる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===RyR2  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288279 RyR2]は[[wikipedia:ja:心筋|心筋]]細胞で極めて高レベルの発現が見られる他、[[wikipedia:ja:平滑筋|平滑筋]]・[[wikipedia:ja:肺|肺]]・脳でも高レベルの発現が見られる。脳内の様々な部位において広く発現が見られるが、特に海馬(歯状回・[[CA領域]])、[[大脳皮質]]、小脳[[顆粒細胞層]]、嗅球顆粒細胞層などで高レベルの発現が見られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR3  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/71325426 RyR3]は脳cDNAライブラリーからのクローニングにより存在が明らかになったが、脳以外にも平滑筋、骨格筋、一部の[[wikipedia:ja:上皮細胞|上皮細胞]]や[[wikipedia:ja:リンパ球|リンパ球]]培養細胞などにおいて低レベルの発現が見られる。海馬CA領域で高レベルの発現が見られる。海馬歯状回、線条体などでも比較的発現レベルが高い。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
尚、各サブタイプの体内分布に関する詳細については、Giannini et al. (1995) &amp;lt;ref name=&amp;quot;ref6&amp;quot; /&amp;gt; を参考にされたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 活性調節因子 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
RyRの活性調節因子に関しては、主に筋細胞や再構築系を用いた多数の研究報告がある。詳細については、これらの報告をまとめた総説を参考にされたい&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15618481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===カルシウムイオン===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　細胞質に存在するカルシウムイオンは、濃度依存的に全てのRyRサブタイプに共通して作用する調節因子である。サブμMからμMの範囲における細胞質側カルシウムはRyRを開口させ細胞内カルシウムストアである小胞体からカルシウムを遊離させる、いわゆるカルシウム依存性(誘発性)カルシウム放出(CICR)現象をお引き起こす。一方、より高濃度のmMレベルのカルシウムはチャネル活性を抑制する。また、小胞体内腔側のカルシウムによる活性化も見られる。心筋では、脱分極による[[L型カルシウムチャネル]]([[Cv1.2]])の開口により細胞外からカルシウムが流入し、RyR2を開口させカルシウム放出を引き起こし、細胞内カルシウムシグナルを増幅するが、中枢神経系においても、小脳プルキンエ細胞では電位依存性の[[P/Q型カルシウムチャネル]]、海馬錐体細胞では[[NMDA型グルタミン酸受容体]]を介するカルシウム流入によりRyRが活性化されカルシウム放出が誘導されることが示唆されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 脱分極  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてはL型カルシウムチャネル([[Cv1.1]])とRyR1が機械的にカップリングし、興奮収縮連関において細胞膜が脱分極するとL型カルシウムチャネルのコンフォーメーションが変化し、タンパク質-タンパク質相互作用を介してRyR1が活性化されると考えられている。一方、中枢神経系における機械的なカップリングに関しては、多くの点が不明である。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 生理活性物質  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの内在性の因子による活性調節として、[[カルモジュリン]]による濃度依存的な活性化と不活性化、[[wikipedia:ja:ATP|ATP]]を含む[[wikipedia:ja:アデニン|アデニン]]ヌクレオチド、[[プロテインキナーゼA]]などの[[リン酸]]化酵素、[[cADPリボース]]などによる活性化、および[[wikipedia:ja:免疫抑制薬|免疫抑制薬]]である[[wikipedia:ja:FK506|FK506]]の結合タンパク質[[FKBP12]]によるRyR2チャネルの静止および開口状態を安定化する作用が示唆されている。さらに[[一酸化窒素]](NO)による[[S-ニトロシル化]]がRyR1の[[開口確率]]を上昇させることが&#039;&#039;in vitro&#039;&#039;の実験系により示されていたが、つい最近、小脳プルキンエ細胞において内因性NOの作用によりRyR1を介したカルシウム放出が誘導されることが示された(一酸化窒素依存的カルシウム放出の項 参照)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 薬物  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジンは低濃度では開状態のRyRに結合し、サブコンダクタンス状態に開口固定しカルシウム遊離を引き起こすが、高濃度ではRyR活性を抑制する。また、カフェインによるRyRの活性化、[[ダントロレン]] dantrolene による抑制(主にRyR1、RyR3に対する作用)が知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 機能  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　薬理学的な刺激により、脳における機能的RyRの存在、あるいはRyRを介するカルシウム放出の存在を示した報告は、現在では多数存在する。しかし、生理的な刺激によるRyRの活性化を示した報告は、薬理学的刺激による報告に比べると遥かに少なく、さらに、[[シナプス可塑性]]や個体の行動の様な機能的役割と関連付けたものは限られたものになり、RyRの脳における機能的役割は、未だ解明の途上にあると言える&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== ノックアウトマウスの表現型 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの機能的役割解明を困難なものにしている主要な原因として、[[遺伝子欠損動物]]の致死性が挙げられる。上述の通り、[[wikipedia:ja:哺乳類|哺乳類]]の脳の多くの領域では、複数のRyRサブタイプが重複して発現しているが、RyR1欠損マウス、RyR2欠損マウスはそれぞれ単独で、出生致死、胎生致死を示す。したがって、複数のRyRサブタイプ遺伝子の二重もしくは三重欠損マウスが成熟しないことは自明であり、全身レベルでの遺伝子欠損マウスを用いたアプローチによっては、脳におけるRyRの機能は困難である。しかし、RyR3欠損マウスは生後も生存・成熟するため、その解析結果の報告が存在する&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20214899&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR1欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　[[wikipedia:ja:横隔膜|横隔膜]]の骨格筋細胞の機能不全に起因すると考えられる[[wikipedia:ja:呼吸不全|呼吸不全]]により、生後全く動くことなく出生致死の表現型を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7515481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR2欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR2欠損マウスは、心拍動の開始直後の胎生10日ごろに心筋細胞の小胞体カルシウム過剰負荷により心不全となり死亡する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9628868&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR3欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR3欠損マウスはほぼ正常に発育し重篤な異常は認められないが、これまでに自発的運動活性の亢進、社会的接触行動の減少、[[恐怖条件付け反応]]の低下が報告され、その神経系での重要性が示唆されている。また、海馬CA1領域において、穏やかな刺激で誘導された[[LTP]]の維持が阻害されるとの報告がある一方で、同じく海馬領域におけるLTPの誘導閾値が低下するとの報告もある。ただし、RyR3欠損マウスの軽度な中枢機能異常に関しては、重複して発現する他のサブタイプによる補完作用を考慮する必要がある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10595520&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11358488&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===シナプス前終末における機能===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　海馬[[CA3]]領域の[[苔状線維]][[軸索]]([[シナプス前終末]]よりも[[軸索起始部]]寄りの部分)においては、電位依存性カルシウムチャネルによるカルシウムシグナルがRyR1によるCICR機構を介して増幅されることにより、高頻度刺激に神経伝達物資の放出が増強されることが示されており、シナプス前終末における可塑性へのRyRの関与も示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18687898&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 一酸化窒素依存的カルシウム放出 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脂質二重膜に発現させたRyR1の開口確率がNOの作用により上昇することは以前より知られていたが、この現象が生細胞で内因性のNOの作用により起こること、およびその機能的意義については長いこと不明であった。しかし、小脳[[平行線維]]－プルキンエ細胞シナプスにおけるNO依存的LTPがプルキンエ細胞内の細胞内カルシウムシグナルにも依存的であることが判明したことから、プルキンエ細胞内でのNOとカルシウムとの関連性について解明が進み、神経活動によって産生放出された内因性のNOがRyR1を活性化することでカルシウム放出が誘導される現象、NO依存的カルシウム放出(NO-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; NICR)が発見された。このNICRはウサギRyR1における3635位のシステイン(マウスでは3636位に相当)がNOによりS-ニトロシル化されることで誘導されると推測されている。また、NO合成酵素の発現は平行線維では見られるがプルキンエ細胞では見られないことから、平行線維活動により産生放出されたNOがプルキンエ細胞内のRyR1を活性化すると考えられている。これまでに、NICRの小脳平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおけるLTPへの関与、および、中大脳動脈の虚血再灌流による大脳皮質の神経細胞死への関与が示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22036948&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===脳型ジャンクトフィリン欠損マウスの解析===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋興奮収縮連関における電位依存性カルシウムチャネル(L型チャネル)とRyRとの機能共役のためには、細胞膜と小胞体膜とが近接した結合膜構造の形成が必要であるが、この結合膜構造に関与する分子として単離同定されたジャンクトフィリンの遺伝子欠損マウスからも、脳におけるRyRの機能的役割が示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18607668&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&#039;&#039;詳細は[[ジャンクトフィリン]]の項目参照。&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 疾患との関連 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 悪性高熱症 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Malignant hyperthermia; MH&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてRyR1は上述のように脱分極によるCav1.1の活性化をトリガーとして活性化するが、特殊条件下ではCICR機構によるチャネル開口も起こし得る。MHは[[wikipedia:ja:ハロタン|ハロタン]]などの[[wikipedia:ja:吸入全身麻酔|吸入全身麻酔]]により発生する全身性の筋硬縮と発熱を特徴とする、RyR1によるCICR機構が著しく亢進した病態である。MHの原因となる変異型RyR1は、通常よりも低い細胞質カルシウム濃度においてCICR機構によるチャネルの活性化が生じる。したがって、RyRへの刺激作用を有する吸入麻酔薬に敏感に反応することで小胞体カルシウム放出が誘導され、その結果、全身の筋組織が硬縮し熱を産生する。MHのアミノ酸点変異は、RyR1のCICRチャネルとしてのカルシウム感受性をより高める変異であり、世界各地で発症した悪性高熱症についての様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== カテコールアミン誘発性多形性心室頻拍 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Catecholaminergic polymorphic ventricular tachycardia; CPVT&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本症候群は精神的または身体的ストレス時に[[交感神経]]活動が亢進することにより誘発される多形性[[wikipedia:ja:心室頻拍|心室頻拍]]の反復出現を特徴とする疾患である。このCPVP家系には急死例が多く、[[wikipedia:ja:常染色体性優性遺伝|常染色体性優性遺伝]]形式をとり、その原因遺伝子として心臓RyR2の変異が関与する。交感神経によるβ受容体刺激の心臓収縮の増強作用の機序の1つとして、心筋細胞内でcAMP依存性リン酸化酵素によるRyR2のリン酸化・活性化を介して小胞体カルシウム放出を亢進することが知られている。悪性高熱症と同様に、CPVP家系で見出される遺伝子変異はRyR2をより活性型に誘導する変異であると考えられ、[[β受容体]]刺激時に過剰にRyR2が活性化することが致死的な頻拍を誘導することが示唆されている。欧米各国での発症例についてRyR2上での様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===タンパク質機能との関わり===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyR1とRyR2の一次構造上にMHとCPVPにて報告された遺伝子変異をマップすると、アミノ末端部位、中央部位およびカルボキシル末端部位に集中することが判る。基本的なCICRチャネル機能を内蔵するカルボキシル末端部位に加えて、両症候群の変異が集約されるアミノ末端部位と中央部位もRyRチャネルの開閉制御に極めて重要な機能を有することが示されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
*[[カルシウム]]&lt;br /&gt;
*[[ジャンクトフィリン]]&lt;br /&gt;
*[[IP3受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==参考文献==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：柿澤昌　担当編集委員：林康紀）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%B8%E3%83%B3%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93&amp;diff=14948</id>
		<title>リアノジン受容体</title>
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		<updated>2012-10-19T00:13:33Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;{{PBB|geneid=6261}}{{PBB|geneid=6262}}{{PBB|geneid=6263}}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
英語名：Ryanodine receptor　英語略名：RyR &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジン受容体は細胞内[[カルシウム]]貯蔵部位である小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルであり、その名は、植物[[wikipedia:ja:アルカロイド|アルカロイド]]である[[wikipedia:ja:リアノジン|リアノジン]]が結合することに由来する。小胞体からのカルシウム放出を担うことから、同じく小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルである[[イノシトール1,4,5-三リン酸受容体]](inositol 1,4,5-trisphosphate receptor; IP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;R)とともに、カルシウム放出チャネルとも呼ばれ、細胞内カルシウム濃度調節に関与する。RyRには三種類のサブタイプが存在し、それぞれ異なった分布を示すが、脳においては三種類全ての発現が見られる。また三種類のサブタイプ全てに対して遺伝子欠損マウスが作成されているが、1型RyR欠損マウスは出生致死、2型RyR欠損マウスは胎生致死を示す。3型RyR欠損マウスのみ生後も生存・成熟するため解析が可能であり、脳機能への関与についての報告が存在する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=250px heights=100px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR signal.jpg|&#039;&#039;&#039;図 リアノジン受容体を介するシグナル系&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 歴史 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　カルシウムイオン(Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;)は普遍的かつ基本的な[[シグナル伝達]]を担う[[セカンドメッセンジャー]]であり、極めて多くの生命現象に関与する。細胞内におけるカルシウムシグナル形成は、[[細胞膜]]に存在するカルシウムチャネルを介して細胞外から細胞内へのカルシウムの流入によるものと、細胞内カルシウムストア（小胞体）からカルシウム放出チャネルを介して細胞質へ放出される2通りの経路による。[[カルシウム誘発性カルシウム放出|カルシウム誘発性カルシウム放出]](Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; CICR)は、[[細胞質]]側のカルシウム濃度上昇が細胞内ストアから細胞質へのカルシウム放出を促進する現象であり、[[wikipedia:ja:骨格筋|骨格筋]]で最初に見出された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;5456208&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、同様の現象が多くの[[wikipedia:ja:興奮性細胞|興奮性細胞]]において見られたことから、CICRは細胞内カルシウムシグナルを増幅するための普遍的な機構であると考えられるようになり、CICRの分子実体であるCICRチャネルの薬理学的性質が調べられた。その結果、植物アルカロイドであるリアノジンがCICRチャネルに特異的に結合し、低濃度ではチャネルを開口状態に固定する薬物であることが示された。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　引き続き、標識リアノジンを用いた結合活性を指標に、骨格筋よりCICRチャネル、即ちリアノジン受容体(RyR)が精製された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2448641&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後の遺伝子クローニングにより、少なくとも[[wikipedia:ja:硬骨魚類|硬骨魚類]]以上の[[wikipedia:ja:脊椎動物|脊椎動物]]では、別々の遺伝子にコードされる3種類のRyRサブタイプが存在することが判明し、それぞれ、1型/骨格筋型(RyR1)、2型/心筋型(RyR2)、3型/脳型(RyR3)と呼ばれる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9137551&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12777839&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。各サブタイプは互いに65%程度のアミノ酸配列相同性を示すが、異なる組織分布・脳内分布を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1330694&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=ref6&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 7876312 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。一方、[[線虫]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9135117&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、[[ショウジョウバエ]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8276118&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;においては、どのタイプにも属さないRyR相同物が同定されており、[[wikipedia:ja:無脊椎動物|無脊椎動物]]においては単一遺伝子にコードされていたものが、脊椎動物において組織分布や機能的役割が異なる3種のサブタイプに分子進化したと推測されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 分子構造 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRは約5,000アミノ酸残基より構成される分子量約550kDaの巨大タンパク質であり、そのホモ4量体により機能的なカルシウム放出チャネルが形成される。RyR分子内では、アミノ末端側約4,500アミノ酸が細胞質側に大きく張り出した、いわゆるfoot構造に対応する領域を形成し、4本の推定膜貫通セグメントを含む残りのカルボキシル末端がチャネル領域を形成する(図1)。同じくカルシウム放出チャネルであるIP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;受容体とRyRは、カルボキシル末端の膜貫通セグメントを含む約200アミノ酸において特に高い配列相同性を示し、この部分がカルシウム放出チャネルとして共通するイオン透過性に関連した機能に関与していると推測される。実際に、RyR1のカルボキシル末側の約1,000アミノ酸残基よりなる領域のみでリアノジン感受性を有する基本的なカルシウムチャネルが形成されることが、脂質二重膜を用いた再構築実験により示されている。この再構築系においてC末端領域が形成するチャネルは、[[wikipedia:ja:陽イオン|陽イオン]]選択性、細胞質側カルシウムによる活性化機構、リアノジン感受性を保持する一方で、全長RyR1チャネルに見られる高濃度のカルシウムによる不活性化機構を欠く。また、RyRサブタイプ間での一次構造の比較により、D1、D2、D3と呼ばれる相同性が顕著に低い領域が見られる。RyR1のcDNA発現実験系を用いた研究により、CICRによるチャネル活性化のカルシウム結合部位はD1領域、チャネルを不活性化する高濃度カルシウムの結合部位はD3領域に存在するとされている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17506640&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20961976&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;(図2)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=250px heights=100px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-3D.jpg|&#039;&#039;&#039;図1．リアノジン受容体の三次元構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-AA.jpg|&#039;&#039;&#039;図2．リアノジン受容体の一次構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各サブタイプの体内分布 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR1  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288273 RyR1]は骨格筋において極めて高レベルの発現が見られる。また、[[小脳]][[プルキンエ細胞]]を始めとする脳内各部位でも発現が見られる他、[[wikipedia:ja:食道|食道]]、[[wikipedia:ja:食道|精巣]]でも他の部位に比較して高レベルの発現が見られる。小脳プルキンエ細胞においては、高レベルの発現が見られるとともに3つのサブタイプの中でも最も発現量が多い。[[海馬]][[歯状回]]でも高レベルの発現が見られるが、歯状回においてはRyR2の発現量が最も多い。さらに、[[線条体]]、[[嗅球]][[僧帽細胞]]などでも、他の領域と比較して高レベルの発現が見られる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===RyR2  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288279 RyR2]は[[wikipedia:ja:心筋|心筋]]細胞で極めて高レベルの発現が見られる他、[[wikipedia:ja:平滑筋|平滑筋]]・[[wikipedia:ja:肺|肺]]・脳でも高レベルの発現が見られる。脳内の様々な部位において広く発現が見られるが、特に海馬(歯状回・[[CA領域]])、[[大脳皮質]]、小脳[[顆粒細胞層]]、嗅球顆粒細胞層などで高レベルの発現が見られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR3  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/71325426 RyR3]は脳cDNAライブラリーからのクローニングにより存在が明らかになったが、脳以外にも平滑筋、骨格筋、一部の[[wikipedia:ja:上皮細胞|上皮細胞]]や[[wikipedia:ja:リンパ球|リンパ球]]培養細胞などにおいて低レベルの発現が見られる。海馬CA領域で高レベルの発現が見られる。海馬歯状回、線条体などでも比較的発現レベルが高い。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
尚、各サブタイプの体内分布に関する詳細については、Giannini et al. (1995) &amp;lt;ref name=&amp;quot;ref6&amp;quot; /&amp;gt; を参考にされたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 活性調節因子 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
RyRの活性調節因子に関しては、主に筋細胞や再構築系を用いた多数の研究報告がある。詳細については、これらの報告をまとめた総説を参考にされたい&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15618481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===カルシウムイオン===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　細胞質に存在するカルシウムイオンは、濃度依存的に全てのRyRサブタイプに共通して作用する調節因子である。サブμMからμMの範囲における細胞質側カルシウムはRyRを開口させ細胞内カルシウムストアである小胞体からカルシウムを遊離させる、いわゆるカルシウム依存性(誘発性)カルシウム放出(CICR)現象をお引き起こす。一方、より高濃度のmMレベルのカルシウムはチャネル活性を抑制する。また、小胞体内腔側のカルシウムによる活性化も見られる。心筋では、脱分極による[[L型カルシウムチャネル]]([[Cv1.2]])の開口により細胞外からカルシウムが流入し、RyR2を開口させカルシウム放出を引き起こし、細胞内カルシウムシグナルを増幅するが、中枢神経系においても、小脳プルキンエ細胞では電位依存性の[[P/Q型カルシウムチャネル]]、海馬錐体細胞では[[NMDA型グルタミン酸受容体]]を介するカルシウム流入によりRyRが活性化されカルシウム放出が誘導されることが示唆されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 脱分極  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてはL型カルシウムチャネル([[Cv1.1]])とRyR1が機械的にカップリングし、興奮収縮連関において細胞膜が脱分極するとL型カルシウムチャネルのコンフォーメーションが変化し、タンパク質-タンパク質相互作用を介してRyR1が活性化されると考えられている。一方、中枢神経系における機械的なカップリングに関しては、多くの点が不明である。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 生理活性物質  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの内在性の因子による活性調節として、[[カルモジュリン]]による濃度依存的な活性化と不活性化、[[wikipedia:ja:ATP|ATP]]を含む[[wikipedia:ja:アデニン|アデニン]]ヌクレオチド、[[プロテインキナーゼA]]などの[[リン酸]]化酵素、[[cADPリボース]]などによる活性化、および[[wikipedia:ja:免疫抑制薬|免疫抑制薬]]である[[wikipedia:ja:FK506|FK506]]の結合タンパク質[[FKBP12]]によるRyR2チャネルの静止および開口状態を安定化する作用が示唆されている。さらに[[一酸化窒素]](NO)による[[S-ニトロシル化]]がRyR1の[[開口確率]]を上昇させることが&#039;&#039;in vitro&#039;&#039;の実験系により示されていたが、つい最近、小脳プルキンエ細胞において内因性NOの作用によりRyR1を介したカルシウム放出が誘導されることが示された(一酸化窒素依存的カルシウム放出の項 参照)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 薬物  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジンは低濃度では開状態のRyRに結合し、サブコンダクタンス状態に開口固定しカルシウム遊離を引き起こすが、高濃度ではRyR活性を抑制する。また、カフェインによるRyRの活性化、[[ダントロレン]] dantrolene による抑制(主にRyR1、RyR3に対する作用)が知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 機能  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　薬理学的な刺激により、脳における機能的RyRの存在、あるいはRyRを介するカルシウム放出の存在を示した報告は、現在では多数存在する。しかし、生理的な刺激によるRyRの活性化を示した報告は、薬理学的刺激による報告に比べると遥かに少なく、さらに、[[シナプス可塑性]]や個体の行動の様な機能的役割と関連付けたものは限られたものになり、RyRの脳における機能的役割は、未だ解明の途上にあると言える&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== ノックアウトマウスの表現型 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの機能的役割解明を困難なものにしている主要な原因として、[[遺伝子欠損動物]]の致死性が挙げられる。上述の通り、[[wikipedia:ja:哺乳類|哺乳類]]の脳の多くの領域では、複数のRyRサブタイプが重複して発現しているが、RyR1欠損マウス、RyR2欠損マウスはそれぞれ単独で、出生致死、胎生致死を示す。したがって、複数のRyRサブタイプ遺伝子の二重もしくは三重欠損マウスが成熟しないことは自明であり、全身レベルでの遺伝子欠損マウスを用いたアプローチによっては、脳におけるRyRの機能は困難である。しかし、RyR3欠損マウスは生後も生存・成熟するため、その解析結果の報告が存在する&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20214899&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR1欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　[[wikipedia:ja:横隔膜|横隔膜]]の骨格筋細胞の機能不全に起因すると考えられる[[wikipedia:ja:呼吸不全|呼吸不全]]により、生後全く動くことなく出生致死の表現型を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7515481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR2欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR2欠損マウスは、心拍動の開始直後の胎生10日ごろに心筋細胞の小胞体カルシウム過剰負荷により心不全となり死亡する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9628868&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR3欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR3欠損マウスはほぼ正常に発育し重篤な異常は認められないが、これまでに自発的運動活性の亢進、社会的接触行動の減少、[[恐怖条件付け反応]]の低下が報告され、その神経系での重要性が示唆されている。また、海馬CA1領域において、穏やかな刺激で誘導された[[LTP]]の維持が阻害されるとの報告がある一方で、同じく海馬領域におけるLTPの誘導閾値が低下するとの報告もある。ただし、RyR3欠損マウスの軽度な中枢機能異常に関しては、重複して発現する他のサブタイプによる補完作用を考慮する必要がある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10595520&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11358488&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===シナプス前終末における機能===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　海馬[[CA3]]領域の[[苔状線維]][[軸索]]([[シナプス前終末]]よりも[[軸索起始部]]寄りの部分)においては、電位依存性カルシウムチャネルによるカルシウムシグナルがRyR1によるCICR機構を介して増幅されることにより、高頻度刺激に神経伝達物資の放出が増強されることが示されており、シナプス前終末における可塑性へのRyRの関与も示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18687898&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 一酸化窒素依存的カルシウム放出 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脂質二重膜に発現させたRyR1の開口確率がNOの作用により上昇することは以前より知られていたが、この現象が生細胞で内因性のNOの作用により起こること、およびその機能的意義については長いこと不明であった。しかし、小脳[[平行線維]]－プルキンエ細胞シナプスにおけるNO依存的LTPがプルキンエ細胞内の細胞内カルシウムシグナルにも依存的であることが判明したことから、プルキンエ細胞内でのNOとカルシウムとの関連性について解明が進み、神経活動によって産生放出された内因性のNOがRyR1を活性化することでカルシウム放出が誘導される現象、NO依存的カルシウム放出(NO-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; NICR)が発見された。このNICRはウサギRyR1における3635位のシステイン(マウスでは3636位に相当)がNOによりS-ニトロシル化されることで誘導されると推測されている。また、NO合成酵素の発現は平行線維では見られるがプルキンエ細胞では見られないことから、平行線維活動により産生放出されたNOがプルキンエ細胞内のRyR1を活性化すると考えられている。これまでに、NICRの小脳平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおけるLTPへの関与、および、中大脳動脈の虚血再灌流による大脳皮質の神経細胞死への関与が示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22036948&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===脳型ジャンクトフィリン欠損マウスの解析===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋興奮収縮連関における電位依存性カルシウムチャネル(L型チャネル)とRyRとの機能共役のためには、細胞膜と小胞体膜とが近接した結合膜構造の形成が必要であるが、この結合膜構造に関与する分子として単離同定されたジャンクトフィリンの遺伝子欠損マウスからも、脳におけるRyRの機能的役割が示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18607668&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&#039;&#039;詳細は[[ジャンクトフィリン]]の項目参照。&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 疾患との関連 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 悪性高熱症 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Malignant hyperthermia; MH&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてRyR1は上述のように脱分極によるCav1.1の活性化をトリガーとして活性化するが、特殊条件下ではCICR機構によるチャネル開口も起こし得る。MHは[[wikipedia:ja:ハロタン|ハロタン]]などの[[wikipedia:ja:吸入全身麻酔|吸入全身麻酔]]により発生する全身性の筋硬縮と発熱を特徴とする、RyR1によるCICR機構が著しく亢進した病態である。MHの原因となる変異型RyR1は、通常よりも低い細胞質カルシウム濃度においてCICR機構によるチャネルの活性化が生じる。したがって、RyRへの刺激作用を有する吸入麻酔薬に敏感に反応することで小胞体カルシウム放出が誘導され、その結果、全身の筋組織が硬縮し熱を産生する。MHのアミノ酸点変異は、RyR1のCICRチャネルとしてのカルシウム感受性をより高める変異であり、世界各地で発症した悪性高熱症についての様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== カテコールアミン誘発性多形性心室頻拍 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Catecholaminergic polymorphic ventricular tachycardia; CPVT&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本症候群は精神的または身体的ストレス時に[[交感神経]]活動が亢進することにより誘発される多形性[[wikipedia:ja:心室頻拍|心室頻拍]]の反復出現を特徴とする疾患である。このCPVP家系には急死例が多く、[[wikipedia:ja:常染色体性優性遺伝|常染色体性優性遺伝]]形式をとり、その原因遺伝子として心臓RyR2の変異が関与する。交感神経によるβ受容体刺激の心臓収縮の増強作用の機序の1つとして、心筋細胞内でcAMP依存性リン酸化酵素によるRyR2のリン酸化・活性化を介して小胞体カルシウム放出を亢進することが知られている。悪性高熱症と同様に、CPVP家系で見出される遺伝子変異はRyR2をより活性型に誘導する変異であると考えられ、[[β受容体]]刺激時に過剰にRyR2が活性化することが致死的な頻拍を誘導することが示唆されている。欧米各国での発症例についてRyR2上での様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===タンパク質機能との関わり===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyR1とRyR2の一次構造上にMHとCPVPにて報告された遺伝子変異をマップすると、アミノ末端部位、中央部位およびカルボキシル末端部位に集中することが判る。基本的なCICRチャネル機能を内蔵するカルボキシル末端部位に加えて、両症候群の変異が集約されるアミノ末端部位と中央部位もRyRチャネルの開閉制御に極めて重要な機能を有することが示されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
*[[カルシウム]]&lt;br /&gt;
*[[ジャンクトフィリン]]&lt;br /&gt;
*[[IP3受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==参考文献==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：柿澤昌　担当編集委員：林康紀）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%B8%E3%83%B3%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93&amp;diff=14947</id>
		<title>リアノジン受容体</title>
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		<updated>2012-10-19T00:09:26Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;{{PBB|geneid=6261}}{{PBB|geneid=6262}}{{PBB|geneid=6263}}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
英語名：Ryanodine receptor　英語略名：RyR &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジン受容体は細胞内[[カルシウム]]貯蔵部位である小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルであり、その名は、植物[[wikipedia:ja:アルカロイド|アルカロイド]]である[[wikipedia:ja:リアノジン|リアノジン]]が結合することに由来する。小胞体からのカルシウム放出を担うことから、同じく小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルである[[イノシトール1,4,5-三リン酸受容体]](inositol 1,4,5-trisphosphate receptor; IP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;R)とともに、カルシウム放出チャネルとも呼ばれ、細胞内カルシウム濃度調節に関与する。RyRには三種類のサブタイプが存在し、それぞれ異なった分布を示すが、脳においては三種類全ての発現が見られる。また三種類のサブタイプ全てに対して遺伝子欠損マウスが作成されているが、1型RyR欠損マウスは出生致死、2型RyR欠損マウスは胎生致死を示す。3型RyR欠損マウスのみ生後も生存・成熟するため解析が可能であり、脳機能への関与についての報告が存在する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[ファイル：RyR signal.jpg]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 歴史 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　カルシウムイオン(Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;)は普遍的かつ基本的な[[シグナル伝達]]を担う[[セカンドメッセンジャー]]であり、極めて多くの生命現象に関与する。細胞内におけるカルシウムシグナル形成は、[[細胞膜]]に存在するカルシウムチャネルを介して細胞外から細胞内へのカルシウムの流入によるものと、細胞内カルシウムストア（小胞体）からカルシウム放出チャネルを介して細胞質へ放出される2通りの経路による。[[カルシウム誘発性カルシウム放出|カルシウム誘発性カルシウム放出]](Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; CICR)は、[[細胞質]]側のカルシウム濃度上昇が細胞内ストアから細胞質へのカルシウム放出を促進する現象であり、[[wikipedia:ja:骨格筋|骨格筋]]で最初に見出された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;5456208&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、同様の現象が多くの[[wikipedia:ja:興奮性細胞|興奮性細胞]]において見られたことから、CICRは細胞内カルシウムシグナルを増幅するための普遍的な機構であると考えられるようになり、CICRの分子実体であるCICRチャネルの薬理学的性質が調べられた。その結果、植物アルカロイドであるリアノジンがCICRチャネルに特異的に結合し、低濃度ではチャネルを開口状態に固定する薬物であることが示された。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　引き続き、標識リアノジンを用いた結合活性を指標に、骨格筋よりCICRチャネル、即ちリアノジン受容体(RyR)が精製された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2448641&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後の遺伝子クローニングにより、少なくとも[[wikipedia:ja:硬骨魚類|硬骨魚類]]以上の[[wikipedia:ja:脊椎動物|脊椎動物]]では、別々の遺伝子にコードされる3種類のRyRサブタイプが存在することが判明し、それぞれ、1型/骨格筋型(RyR1)、2型/心筋型(RyR2)、3型/脳型(RyR3)と呼ばれる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9137551&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12777839&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。各サブタイプは互いに65%程度のアミノ酸配列相同性を示すが、異なる組織分布・脳内分布を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1330694&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=ref6&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 7876312 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。一方、[[線虫]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9135117&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、[[ショウジョウバエ]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8276118&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;においては、どのタイプにも属さないRyR相同物が同定されており、[[wikipedia:ja:無脊椎動物|無脊椎動物]]においては単一遺伝子にコードされていたものが、脊椎動物において組織分布や機能的役割が異なる3種のサブタイプに分子進化したと推測されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 分子構造 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRは約5,000アミノ酸残基より構成される分子量約550kDaの巨大タンパク質であり、そのホモ4量体により機能的なカルシウム放出チャネルが形成される。RyR分子内では、アミノ末端側約4,500アミノ酸が細胞質側に大きく張り出した、いわゆるfoot構造に対応する領域を形成し、4本の推定膜貫通セグメントを含む残りのカルボキシル末端がチャネル領域を形成する(図1)。同じくカルシウム放出チャネルであるIP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;受容体とRyRは、カルボキシル末端の膜貫通セグメントを含む約200アミノ酸において特に高い配列相同性を示し、この部分がカルシウム放出チャネルとして共通するイオン透過性に関連した機能に関与していると推測される。実際に、RyR1のカルボキシル末側の約1,000アミノ酸残基よりなる領域のみでリアノジン感受性を有する基本的なカルシウムチャネルが形成されることが、脂質二重膜を用いた再構築実験により示されている。この再構築系においてC末端領域が形成するチャネルは、[[wikipedia:ja:陽イオン|陽イオン]]選択性、細胞質側カルシウムによる活性化機構、リアノジン感受性を保持する一方で、全長RyR1チャネルに見られる高濃度のカルシウムによる不活性化機構を欠く。また、RyRサブタイプ間での一次構造の比較により、D1、D2、D3と呼ばれる相同性が顕著に低い領域が見られる。RyR1のcDNA発現実験系を用いた研究により、CICRによるチャネル活性化のカルシウム結合部位はD1領域、チャネルを不活性化する高濃度カルシウムの結合部位はD3領域に存在するとされている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17506640&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20961976&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;(図2)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=250px heights=100px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-3D.jpg|&#039;&#039;&#039;図1．リアノジン受容体の三次元構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-AA.jpg|&#039;&#039;&#039;図2．リアノジン受容体の一次構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各サブタイプの体内分布 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR1  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288273 RyR1]は骨格筋において極めて高レベルの発現が見られる。また、[[小脳]][[プルキンエ細胞]]を始めとする脳内各部位でも発現が見られる他、[[wikipedia:ja:食道|食道]]、[[wikipedia:ja:食道|精巣]]でも他の部位に比較して高レベルの発現が見られる。小脳プルキンエ細胞においては、高レベルの発現が見られるとともに3つのサブタイプの中でも最も発現量が多い。[[海馬]][[歯状回]]でも高レベルの発現が見られるが、歯状回においてはRyR2の発現量が最も多い。さらに、[[線条体]]、[[嗅球]][[僧帽細胞]]などでも、他の領域と比較して高レベルの発現が見られる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===RyR2  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288279 RyR2]は[[wikipedia:ja:心筋|心筋]]細胞で極めて高レベルの発現が見られる他、[[wikipedia:ja:平滑筋|平滑筋]]・[[wikipedia:ja:肺|肺]]・脳でも高レベルの発現が見られる。脳内の様々な部位において広く発現が見られるが、特に海馬(歯状回・[[CA領域]])、[[大脳皮質]]、小脳[[顆粒細胞層]]、嗅球顆粒細胞層などで高レベルの発現が見られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR3  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/71325426 RyR3]は脳cDNAライブラリーからのクローニングにより存在が明らかになったが、脳以外にも平滑筋、骨格筋、一部の[[wikipedia:ja:上皮細胞|上皮細胞]]や[[wikipedia:ja:リンパ球|リンパ球]]培養細胞などにおいて低レベルの発現が見られる。海馬CA領域で高レベルの発現が見られる。海馬歯状回、線条体などでも比較的発現レベルが高い。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
尚、各サブタイプの体内分布に関する詳細については、Giannini et al. (1995) &amp;lt;ref name=&amp;quot;ref6&amp;quot; /&amp;gt; を参考にされたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 活性調節因子 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
RyRの活性調節因子に関しては、主に筋細胞や再構築系を用いた多数の研究報告がある。詳細については、これらの報告をまとめた総説を参考にされたい&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15618481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===カルシウムイオン===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　細胞質に存在するカルシウムイオンは、濃度依存的に全てのRyRサブタイプに共通して作用する調節因子である。サブμMからμMの範囲における細胞質側カルシウムはRyRを開口させ細胞内カルシウムストアである小胞体からカルシウムを遊離させる、いわゆるカルシウム依存性(誘発性)カルシウム放出(CICR)現象をお引き起こす。一方、より高濃度のmMレベルのカルシウムはチャネル活性を抑制する。また、小胞体内腔側のカルシウムによる活性化も見られる。心筋では、脱分極による[[L型カルシウムチャネル]]([[Cv1.2]])の開口により細胞外からカルシウムが流入し、RyR2を開口させカルシウム放出を引き起こし、細胞内カルシウムシグナルを増幅するが、中枢神経系においても、小脳プルキンエ細胞では電位依存性の[[P/Q型カルシウムチャネル]]、海馬錐体細胞では[[NMDA型グルタミン酸受容体]]を介するカルシウム流入によりRyRが活性化されカルシウム放出が誘導されることが示唆されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 脱分極  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてはL型カルシウムチャネル([[Cv1.1]])とRyR1が機械的にカップリングし、興奮収縮連関において細胞膜が脱分極するとL型カルシウムチャネルのコンフォーメーションが変化し、タンパク質-タンパク質相互作用を介してRyR1が活性化されると考えられている。一方、中枢神経系における機械的なカップリングに関しては、多くの点が不明である。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 生理活性物質  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの内在性の因子による活性調節として、[[カルモジュリン]]による濃度依存的な活性化と不活性化、[[wikipedia:ja:ATP|ATP]]を含む[[wikipedia:ja:アデニン|アデニン]]ヌクレオチド、[[プロテインキナーゼA]]などの[[リン酸]]化酵素、[[cADPリボース]]などによる活性化、および[[wikipedia:ja:免疫抑制薬|免疫抑制薬]]である[[wikipedia:ja:FK506|FK506]]の結合タンパク質[[FKBP12]]によるRyR2チャネルの静止および開口状態を安定化する作用が示唆されている。さらに[[一酸化窒素]](NO)による[[S-ニトロシル化]]がRyR1の[[開口確率]]を上昇させることが&#039;&#039;in vitro&#039;&#039;の実験系により示されていたが、つい最近、小脳プルキンエ細胞において内因性NOの作用によりRyR1を介したカルシウム放出が誘導されることが示された(一酸化窒素依存的カルシウム放出の項 参照)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 薬物  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジンは低濃度では開状態のRyRに結合し、サブコンダクタンス状態に開口固定しカルシウム遊離を引き起こすが、高濃度ではRyR活性を抑制する。また、カフェインによるRyRの活性化、[[ダントロレン]] dantrolene による抑制(主にRyR1、RyR3に対する作用)が知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 機能  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　薬理学的な刺激により、脳における機能的RyRの存在、あるいはRyRを介するカルシウム放出の存在を示した報告は、現在では多数存在する。しかし、生理的な刺激によるRyRの活性化を示した報告は、薬理学的刺激による報告に比べると遥かに少なく、さらに、[[シナプス可塑性]]や個体の行動の様な機能的役割と関連付けたものは限られたものになり、RyRの脳における機能的役割は、未だ解明の途上にあると言える&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== ノックアウトマウスの表現型 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの機能的役割解明を困難なものにしている主要な原因として、[[遺伝子欠損動物]]の致死性が挙げられる。上述の通り、[[wikipedia:ja:哺乳類|哺乳類]]の脳の多くの領域では、複数のRyRサブタイプが重複して発現しているが、RyR1欠損マウス、RyR2欠損マウスはそれぞれ単独で、出生致死、胎生致死を示す。したがって、複数のRyRサブタイプ遺伝子の二重もしくは三重欠損マウスが成熟しないことは自明であり、全身レベルでの遺伝子欠損マウスを用いたアプローチによっては、脳におけるRyRの機能は困難である。しかし、RyR3欠損マウスは生後も生存・成熟するため、その解析結果の報告が存在する&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20214899&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR1欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　[[wikipedia:ja:横隔膜|横隔膜]]の骨格筋細胞の機能不全に起因すると考えられる[[wikipedia:ja:呼吸不全|呼吸不全]]により、生後全く動くことなく出生致死の表現型を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7515481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR2欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR2欠損マウスは、心拍動の開始直後の胎生10日ごろに心筋細胞の小胞体カルシウム過剰負荷により心不全となり死亡する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9628868&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR3欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR3欠損マウスはほぼ正常に発育し重篤な異常は認められないが、これまでに自発的運動活性の亢進、社会的接触行動の減少、[[恐怖条件付け反応]]の低下が報告され、その神経系での重要性が示唆されている。また、海馬CA1領域において、穏やかな刺激で誘導された[[LTP]]の維持が阻害されるとの報告がある一方で、同じく海馬領域におけるLTPの誘導閾値が低下するとの報告もある。ただし、RyR3欠損マウスの軽度な中枢機能異常に関しては、重複して発現する他のサブタイプによる補完作用を考慮する必要がある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10595520&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11358488&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===シナプス前終末における機能===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　海馬[[CA3]]領域の[[苔状線維]][[軸索]]([[シナプス前終末]]よりも[[軸索起始部]]寄りの部分)においては、電位依存性カルシウムチャネルによるカルシウムシグナルがRyR1によるCICR機構を介して増幅されることにより、高頻度刺激に神経伝達物資の放出が増強されることが示されており、シナプス前終末における可塑性へのRyRの関与も示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18687898&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 一酸化窒素依存的カルシウム放出 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脂質二重膜に発現させたRyR1の開口確率がNOの作用により上昇することは以前より知られていたが、この現象が生細胞で内因性のNOの作用により起こること、およびその機能的意義については長いこと不明であった。しかし、小脳[[平行線維]]－プルキンエ細胞シナプスにおけるNO依存的LTPがプルキンエ細胞内の細胞内カルシウムシグナルにも依存的であることが判明したことから、プルキンエ細胞内でのNOとカルシウムとの関連性について解明が進み、神経活動によって産生放出された内因性のNOがRyR1を活性化することでカルシウム放出が誘導される現象、NO依存的カルシウム放出(NO-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; NICR)が発見された。このNICRはウサギRyR1における3635位のシステイン(マウスでは3636位に相当)がNOによりS-ニトロシル化されることで誘導されると推測されている。また、NO合成酵素の発現は平行線維では見られるがプルキンエ細胞では見られないことから、平行線維活動により産生放出されたNOがプルキンエ細胞内のRyR1を活性化すると考えられている。これまでに、NICRの小脳平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおけるLTPへの関与、および、中大脳動脈の虚血再灌流による大脳皮質の神経細胞死への関与が示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22036948&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===脳型ジャンクトフィリン欠損マウスの解析===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋興奮収縮連関における電位依存性カルシウムチャネル(L型チャネル)とRyRとの機能共役のためには、細胞膜と小胞体膜とが近接した結合膜構造の形成が必要であるが、この結合膜構造に関与する分子として単離同定されたジャンクトフィリンの遺伝子欠損マウスからも、脳におけるRyRの機能的役割が示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18607668&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&#039;&#039;詳細は[[ジャンクトフィリン]]の項目参照。&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 疾患との関連 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 悪性高熱症 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Malignant hyperthermia; MH&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてRyR1は上述のように脱分極によるCav1.1の活性化をトリガーとして活性化するが、特殊条件下ではCICR機構によるチャネル開口も起こし得る。MHは[[wikipedia:ja:ハロタン|ハロタン]]などの[[wikipedia:ja:吸入全身麻酔|吸入全身麻酔]]により発生する全身性の筋硬縮と発熱を特徴とする、RyR1によるCICR機構が著しく亢進した病態である。MHの原因となる変異型RyR1は、通常よりも低い細胞質カルシウム濃度においてCICR機構によるチャネルの活性化が生じる。したがって、RyRへの刺激作用を有する吸入麻酔薬に敏感に反応することで小胞体カルシウム放出が誘導され、その結果、全身の筋組織が硬縮し熱を産生する。MHのアミノ酸点変異は、RyR1のCICRチャネルとしてのカルシウム感受性をより高める変異であり、世界各地で発症した悪性高熱症についての様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== カテコールアミン誘発性多形性心室頻拍 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Catecholaminergic polymorphic ventricular tachycardia; CPVT&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本症候群は精神的または身体的ストレス時に[[交感神経]]活動が亢進することにより誘発される多形性[[wikipedia:ja:心室頻拍|心室頻拍]]の反復出現を特徴とする疾患である。このCPVP家系には急死例が多く、[[wikipedia:ja:常染色体性優性遺伝|常染色体性優性遺伝]]形式をとり、その原因遺伝子として心臓RyR2の変異が関与する。交感神経によるβ受容体刺激の心臓収縮の増強作用の機序の1つとして、心筋細胞内でcAMP依存性リン酸化酵素によるRyR2のリン酸化・活性化を介して小胞体カルシウム放出を亢進することが知られている。悪性高熱症と同様に、CPVP家系で見出される遺伝子変異はRyR2をより活性型に誘導する変異であると考えられ、[[β受容体]]刺激時に過剰にRyR2が活性化することが致死的な頻拍を誘導することが示唆されている。欧米各国での発症例についてRyR2上での様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===タンパク質機能との関わり===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyR1とRyR2の一次構造上にMHとCPVPにて報告された遺伝子変異をマップすると、アミノ末端部位、中央部位およびカルボキシル末端部位に集中することが判る。基本的なCICRチャネル機能を内蔵するカルボキシル末端部位に加えて、両症候群の変異が集約されるアミノ末端部位と中央部位もRyRチャネルの開閉制御に極めて重要な機能を有することが示されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
*[[カルシウム]]&lt;br /&gt;
*[[ジャンクトフィリン]]&lt;br /&gt;
*[[IP3受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==参考文献==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：柿澤昌　担当編集委員：林康紀）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:RyR_signal.jpg&amp;diff=14946</id>
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		<updated>2012-10-19T00:07:59Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
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		<updated>2012-10-18T12:28:49Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: 「ファイル:RyRシグナル.jpg」の新しい版をアップロードしました&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
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		<updated>2012-10-18T12:12:28Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
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	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%B8%E3%83%B3%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93&amp;diff=14943</id>
		<title>リアノジン受容体</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%B8%E3%83%B3%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93&amp;diff=14943"/>
		<updated>2012-10-18T10:49:51Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;{{PBB|geneid=6261}}{{PBB|geneid=6262}}{{PBB|geneid=6263}}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
英語名：Ryanodine receptor　英語略名：RyR &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジン受容体は細胞内[[カルシウム]]貯蔵部位である小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルであり、その名は、植物[[wikipedia:ja:アルカロイド|アルカロイド]]である[[wikipedia:ja:リアノジン|リアノジン]]が結合することに由来する。小胞体からのカルシウム放出を担うことから、同じく小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルである[[イノシトール1,4,5-三リン酸受容体]](inositol 1,4,5-trisphosphate receptor; IP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;R)とともに、カルシウム放出チャネルとも呼ばれ、細胞内カルシウム濃度調節に関与する。RyRには三種類のサブタイプが存在し、それぞれ異なった分布を示すが、脳においては三種類全ての発現が見られる。また三種類のサブタイプ全てに対して遺伝子欠損マウスが作成されているが、1型RyR欠損マウスは出生致死、2型RyR欠損マウスは胎生致死を示す。3型RyR欠損マウスのみ生後も生存・成熟するため解析が可能であり、脳機能への関与についての報告が存在する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 歴史 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　カルシウムイオン(Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;)は普遍的かつ基本的な[[シグナル伝達]]を担う[[セカンドメッセンジャー]]であり、極めて多くの生命現象に関与する。細胞内におけるカルシウムシグナル形成は、[[細胞膜]]に存在するカルシウムチャネルを介して細胞外から細胞内へのカルシウムの流入によるものと、細胞内カルシウムストア（小胞体）からカルシウム放出チャネルを介して細胞質へ放出される2通りの経路による。[[カルシウム誘発性カルシウム放出|カルシウム誘発性カルシウム放出]](Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; CICR)は、[[細胞質]]側のカルシウム濃度上昇が細胞内ストアから細胞質へのカルシウム放出を促進する現象であり、[[wikipedia:ja:骨格筋|骨格筋]]で最初に見出された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;5456208&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、同様の現象が多くの[[wikipedia:ja:興奮性細胞|興奮性細胞]]において見られたことから、CICRは細胞内カルシウムシグナルを増幅するための普遍的な機構であると考えられるようになり、CICRの分子実体であるCICRチャネルの薬理学的性質が調べられた。その結果、植物アルカロイドであるリアノジンがCICRチャネルに特異的に結合し、低濃度ではチャネルを開口状態に固定する薬物であることが示された。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　引き続き、標識リアノジンを用いた結合活性を指標に、骨格筋よりCICRチャネル、即ちリアノジン受容体(RyR)が精製された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2448641&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後の遺伝子クローニングにより、少なくとも[[wikipedia:ja:硬骨魚類|硬骨魚類]]以上の[[wikipedia:ja:脊椎動物|脊椎動物]]では、別々の遺伝子にコードされる3種類のRyRサブタイプが存在することが判明し、それぞれ、1型/骨格筋型(RyR1)、2型/心筋型(RyR2)、3型/脳型(RyR3)と呼ばれる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9137551&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12777839&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。各サブタイプは互いに65%程度のアミノ酸配列相同性を示すが、異なる組織分布・脳内分布を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1330694&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=ref6&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 7876312 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。一方、[[線虫]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9135117&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、[[ショウジョウバエ]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8276118&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;においては、どのタイプにも属さないRyR相同物が同定されており、[[wikipedia:ja:無脊椎動物|無脊椎動物]]においては単一遺伝子にコードされていたものが、脊椎動物において組織分布や機能的役割が異なる3種のサブタイプに分子進化したと推測されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 分子構造 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRは約5,000アミノ酸残基より構成される分子量約550kDaの巨大タンパク質であり、そのホモ4量体により機能的なカルシウム放出チャネルが形成される。RyR分子内では、アミノ末端側約4,500アミノ酸が細胞質側に大きく張り出した、いわゆるfoot構造に対応する領域を形成し、4本の推定膜貫通セグメントを含む残りのカルボキシル末端がチャネル領域を形成する(図1)。同じくカルシウム放出チャネルであるIP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;受容体とRyRは、カルボキシル末端の膜貫通セグメントを含む約200アミノ酸において特に高い配列相同性を示し、この部分がカルシウム放出チャネルとして共通するイオン透過性に関連した機能に関与していると推測される。実際に、RyR1のカルボキシル末側の約1,000アミノ酸残基よりなる領域のみでリアノジン感受性を有する基本的なカルシウムチャネルが形成されることが、脂質二重膜を用いた再構築実験により示されている。この再構築系においてC末端領域が形成するチャネルは、[[wikipedia:ja:陽イオン|陽イオン]]選択性、細胞質側カルシウムによる活性化機構、リアノジン感受性を保持する一方で、全長RyR1チャネルに見られる高濃度のカルシウムによる不活性化機構を欠く。また、RyRサブタイプ間での一次構造の比較により、D1、D2、D3と呼ばれる相同性が顕著に低い領域が見られる。RyR1のcDNA発現実験系を用いた研究により、CICRによるチャネル活性化のカルシウム結合部位はD1領域、チャネルを不活性化する高濃度カルシウムの結合部位はD3領域に存在するとされている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17506640&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20961976&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;(図2)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=250px heights=100px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-3D.jpg|&#039;&#039;&#039;図1．リアノジン受容体の三次元構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-AA.jpg|&#039;&#039;&#039;図2．リアノジン受容体の一次構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各サブタイプの体内分布 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR1  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288273 RyR1]は骨格筋において極めて高レベルの発現が見られる。また、[[小脳]][[プルキンエ細胞]]を始めとする脳内各部位でも発現が見られる他、[[wikipedia:ja:食道|食道]]、[[wikipedia:ja:食道|精巣]]でも他の部位に比較して高レベルの発現が見られる。小脳プルキンエ細胞においては、高レベルの発現が見られるとともに3つのサブタイプの中でも最も発現量が多い。[[海馬]][[歯状回]]でも高レベルの発現が見られるが、歯状回においてはRyR2の発現量が最も多い。さらに、[[線条体]]、[[嗅球]][[僧帽細胞]]などでも、他の領域と比較して高レベルの発現が見られる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===RyR2  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288279 RyR2]は[[wikipedia:ja:心筋|心筋]]細胞で極めて高レベルの発現が見られる他、[[wikipedia:ja:平滑筋|平滑筋]]・[[wikipedia:ja:肺|肺]]・脳でも高レベルの発現が見られる。脳内の様々な部位において広く発現が見られるが、特に海馬(歯状回・[[CA領域]])、[[大脳皮質]]、小脳[[顆粒細胞層]]、嗅球顆粒細胞層などで高レベルの発現が見られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR3  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/71325426 RyR3]は脳cDNAライブラリーからのクローニングにより存在が明らかになったが、脳以外にも平滑筋、骨格筋、一部の[[wikipedia:ja:上皮細胞|上皮細胞]]や[[wikipedia:ja:リンパ球|リンパ球]]培養細胞などにおいて低レベルの発現が見られる。海馬CA領域で高レベルの発現が見られる。海馬歯状回、線条体などでも比較的発現レベルが高い。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
尚、各サブタイプの体内分布に関する詳細については、Giannini et al. (1995) &amp;lt;ref name=&amp;quot;ref6&amp;quot; /&amp;gt; を参考にされたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 活性調節因子 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
RyRの活性調節因子に関しては、主に筋細胞や再構築系を用いた多数の研究報告がある。詳細については、これらの報告をまとめた総説を参考にされたい&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15618481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===カルシウムイオン===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　細胞質に存在するカルシウムイオンは、濃度依存的に全てのRyRサブタイプに共通して作用する調節因子である。サブμMからμMの範囲における細胞質側カルシウムはRyRを開口させ細胞内カルシウムストアである小胞体からカルシウムを遊離させる、いわゆるカルシウム依存性(誘発性)カルシウム放出(CICR)現象をお引き起こす。一方、より高濃度のmMレベルのカルシウムはチャネル活性を抑制する。また、小胞体内腔側のカルシウムによる活性化も見られる。心筋では、脱分極による[[L型カルシウムチャネル]]([[Cv1.2]])の開口により細胞外からカルシウムが流入し、RyR2を開口させカルシウム放出を引き起こし、細胞内カルシウムシグナルを増幅するが、中枢神経系においても、小脳プルキンエ細胞では電位依存性の[[P/Q型カルシウムチャネル]]、海馬錐体細胞では[[NMDA型グルタミン酸受容体]]を介するカルシウム流入によりRyRが活性化されカルシウム放出が誘導されることが示唆されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 脱分極  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてはL型カルシウムチャネル([[Cv1.1]])とRyR1が機械的にカップリングし、興奮収縮連関において細胞膜が脱分極するとL型カルシウムチャネルのコンフォーメーションが変化し、タンパク質-タンパク質相互作用を介してRyR1が活性化されると考えられている。一方、中枢神経系における機械的なカップリングに関しては、多くの点が不明である。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 生理活性物質  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの内在性の因子による活性調節として、[[カルモジュリン]]による濃度依存的な活性化と不活性化、[[wikipedia:ja:ATP|ATP]]を含む[[wikipedia:ja:アデニン|アデニン]]ヌクレオチド、[[プロテインキナーゼA]]などの[[リン酸]]化酵素、[[cADPリボース]]などによる活性化、および[[wikipedia:ja:免疫抑制薬|免疫抑制薬]]である[[wikipedia:ja:FK506|FK506]]の結合タンパク質[[FKBP12]]によるRyR2チャネルの静止および開口状態を安定化する作用が示唆されている。さらに[[一酸化窒素]](NO)による[[S-ニトロシル化]]がRyR1の[[開口確率]]を上昇させることが&#039;&#039;in vitro&#039;&#039;の実験系により示されていたが、つい最近、小脳プルキンエ細胞において内因性NOの作用によりRyR1を介したカルシウム放出が誘導されることが示された(一酸化窒素依存的カルシウム放出の項 参照)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 薬物  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジンは低濃度では開状態のRyRに結合し、サブコンダクタンス状態に開口固定しカルシウム遊離を引き起こすが、高濃度ではRyR活性を抑制する。また、カフェインによるRyRの活性化、[[ダントロレン]] dantrolene による抑制(主にRyR1、RyR3に対する作用)が知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 機能  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　薬理学的な刺激により、脳における機能的RyRの存在、あるいはRyRを介するカルシウム放出の存在を示した報告は、現在では多数存在する。しかし、生理的な刺激によるRyRの活性化を示した報告は、薬理学的刺激による報告に比べると遥かに少なく、さらに、[[シナプス可塑性]]や個体の行動の様な機能的役割と関連付けたものは限られたものになり、RyRの脳における機能的役割は、未だ解明の途上にあると言える&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== ノックアウトマウスの表現型 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの機能的役割解明を困難なものにしている主要な原因として、[[遺伝子欠損動物]]の致死性が挙げられる。上述の通り、[[wikipedia:ja:哺乳類|哺乳類]]の脳の多くの領域では、複数のRyRサブタイプが重複して発現しているが、RyR1欠損マウス、RyR2欠損マウスはそれぞれ単独で、出生致死、胎生致死を示す。したがって、複数のRyRサブタイプ遺伝子の二重もしくは三重欠損マウスが成熟しないことは自明であり、全身レベルでの遺伝子欠損マウスを用いたアプローチによっては、脳におけるRyRの機能は困難である。しかし、RyR3欠損マウスは生後も生存・成熟するため、その解析結果の報告が存在する&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20214899&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR1欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　[[wikipedia:ja:横隔膜|横隔膜]]の骨格筋細胞の機能不全に起因すると考えられる[[wikipedia:ja:呼吸不全|呼吸不全]]により、生後全く動くことなく出生致死の表現型を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7515481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR2欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR2欠損マウスは、心拍動の開始直後の胎生10日ごろに心筋細胞の小胞体カルシウム過剰負荷により心不全となり死亡する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9628868&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR3欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR3欠損マウスはほぼ正常に発育し重篤な異常は認められないが、これまでに自発的運動活性の亢進、社会的接触行動の減少、[[恐怖条件付け反応]]の低下が報告され、その神経系での重要性が示唆されている。また、海馬CA1領域において、穏やかな刺激で誘導された[[LTP]]の維持が阻害されるとの報告がある一方で、同じく海馬領域におけるLTPの誘導閾値が低下するとの報告もある。ただし、RyR3欠損マウスの軽度な中枢機能異常に関しては、重複して発現する他のサブタイプによる補完作用を考慮する必要がある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10595520&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11358488&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===シナプス前終末における機能===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　海馬[[CA3]]領域の[[苔状線維]][[軸索]]([[シナプス前終末]]よりも[[軸索起始部]]寄りの部分)においては、電位依存性カルシウムチャネルによるカルシウムシグナルがRyR1によるCICR機構を介して増幅されることにより、高頻度刺激に神経伝達物資の放出が増強されることが示されており、シナプス前終末における可塑性へのRyRの関与も示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18687898&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 一酸化窒素依存的カルシウム放出 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脂質二重膜に発現させたRyR1の開口確率がNOの作用により上昇することは以前より知られていたが、この現象が生細胞で内因性のNOの作用により起こること、およびその機能的意義については長いこと不明であった。しかし、小脳[[平行線維]]－プルキンエ細胞シナプスにおけるNO依存的LTPがプルキンエ細胞内の細胞内カルシウムシグナルにも依存的であることが判明したことから、プルキンエ細胞内でのNOとカルシウムとの関連性について解明が進み、神経活動によって産生放出された内因性のNOがRyR1を活性化することでカルシウム放出が誘導される現象、NO依存的カルシウム放出(NO-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; NICR)が発見された。このNICRはウサギRyR1における3635位のシステイン(マウスでは3636位に相当)がNOによりS-ニトロシル化されることで誘導されると推測されている。また、NO合成酵素の発現は平行線維では見られるがプルキンエ細胞では見られないことから、平行線維活動により産生放出されたNOがプルキンエ細胞内のRyR1を活性化すると考えられている。これまでに、NICRの小脳平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおけるLTPへの関与、および、中大脳動脈の虚血再灌流による大脳皮質の神経細胞死への関与が示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22036948&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===脳型ジャンクトフィリン欠損マウスの解析===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋興奮収縮連関における電位依存性カルシウムチャネル(L型チャネル)とRyRとの機能共役のためには、細胞膜と小胞体膜とが近接した結合膜構造の形成が必要であるが、この結合膜構造に関与する分子として単離同定されたジャンクトフィリンの遺伝子欠損マウスからも、脳におけるRyRの機能的役割が示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18607668&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&#039;&#039;詳細は[[ジャンクトフィリン]]の項目参照。&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 疾患との関連 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 悪性高熱症 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Malignant hyperthermia; MH&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてRyR1は上述のように脱分極によるCav1.1の活性化をトリガーとして活性化するが、特殊条件下ではCICR機構によるチャネル開口も起こし得る。MHは[[wikipedia:ja:ハロタン|ハロタン]]などの[[wikipedia:ja:吸入全身麻酔|吸入全身麻酔]]により発生する全身性の筋硬縮と発熱を特徴とする、RyR1によるCICR機構が著しく亢進した病態である。MHの原因となる変異型RyR1は、通常よりも低い細胞質カルシウム濃度においてCICR機構によるチャネルの活性化が生じる。したがって、RyRへの刺激作用を有する吸入麻酔薬に敏感に反応することで小胞体カルシウム放出が誘導され、その結果、全身の筋組織が硬縮し熱を産生する。MHのアミノ酸点変異は、RyR1のCICRチャネルとしてのカルシウム感受性をより高める変異であり、世界各地で発症した悪性高熱症についての様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== カテコールアミン誘発性多形性心室頻拍 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Catecholaminergic polymorphic ventricular tachycardia; CPVT&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本症候群は精神的または身体的ストレス時に[[交感神経]]活動が亢進することにより誘発される多形性[[wikipedia:ja:心室頻拍|心室頻拍]]の反復出現を特徴とする疾患である。このCPVP家系には急死例が多く、[[wikipedia:ja:常染色体性優性遺伝|常染色体性優性遺伝]]形式をとり、その原因遺伝子として心臓RyR2の変異が関与する。交感神経によるβ受容体刺激の心臓収縮の増強作用の機序の1つとして、心筋細胞内でcAMP依存性リン酸化酵素によるRyR2のリン酸化・活性化を介して小胞体カルシウム放出を亢進することが知られている。悪性高熱症と同様に、CPVP家系で見出される遺伝子変異はRyR2をより活性型に誘導する変異であると考えられ、[[β受容体]]刺激時に過剰にRyR2が活性化することが致死的な頻拍を誘導することが示唆されている。欧米各国での発症例についてRyR2上での様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===タンパク質機能との関わり===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyR1とRyR2の一次構造上にMHとCPVPにて報告された遺伝子変異をマップすると、アミノ末端部位、中央部位およびカルボキシル末端部位に集中することが判る。基本的なCICRチャネル機能を内蔵するカルボキシル末端部位に加えて、両症候群の変異が集約されるアミノ末端部位と中央部位もRyRチャネルの開閉制御に極めて重要な機能を有することが示されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
*[[カルシウム]]&lt;br /&gt;
*[[ジャンクトフィリン]]&lt;br /&gt;
*[[IP3受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==参考文献==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：柿澤昌　担当編集委員：林康紀）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%B8%E3%83%B3%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93&amp;diff=14942</id>
		<title>リアノジン受容体</title>
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		<updated>2012-10-18T10:43:05Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;{{PBB|geneid=6261}}{{PBB|geneid=6262}}{{PBB|geneid=6263}}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
英語名：Ryanodine receptor　英語略名：RyR &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジン受容体は細胞内[[カルシウム]]貯蔵部位である小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルであり、その名は、植物[[wikipedia:ja:アルカロイド|アルカロイド]]である[[wikipedia:ja:リアノジン|リアノジン]]が結合することに由来する。小胞体からのカルシウム放出を担うことから、同じく小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルである[[イノシトール1,4,5-三リン酸受容体]](inositol 1,4,5-trisphosphate receptor; IP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;R)とともに、カルシウム放出チャネルとも呼ばれ、細胞内カルシウム濃度調節に関与する。RyRには三種類のサブタイプが存在し、それぞれ異なった分布を示すが、脳においては三種類全ての発現が見られる。また三種類のサブタイプ全てに対して遺伝子欠損マウスが作成されているが、1型RyR欠損マウスは出生致死、2型RyR欠損マウスは胎生致死を示す。3型RyR欠損マウスのみ生後も生存・成熟するため解析が可能であり、脳機能への関与についての報告が存在する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 歴史 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　カルシウムイオン(Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;)は普遍的かつ基本的な[[シグナル伝達]]を担う[[セカンドメッセンジャー]]であり、極めて多くの生命現象に関与する。細胞内におけるカルシウムシグナル形成は、[[細胞膜]]に存在するカルシウムチャネルを介して細胞外から細胞内へのカルシウムの流入によるものと、細胞内カルシウムストア（小胞体）からカルシウム放出チャネルを介して細胞質へ放出される2通りの経路による。[[カルシウム誘発性カルシウム放出|カルシウム誘発性カルシウム放出]](Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; CICR)は、[[細胞質]]側のカルシウム濃度上昇が細胞内ストアから細胞質へのカルシウム放出を促進する現象であり、[[wikipedia:ja:骨格筋|骨格筋]]で最初に見出された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;5456208&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、同様の現象が多くの[[wikipedia:ja:興奮性細胞|興奮性細胞]]において見られたことから、CICRは細胞内カルシウムシグナルを増幅するための普遍的な機構であると考えられるようになり、CICRの分子実体であるCICRチャネルの薬理学的性質が調べられた。その結果、植物アルカロイドであるリアノジンがCICRチャネルに特異的に結合し、低濃度ではチャネルを開口状態に固定する薬物であることが示された。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　引き続き、標識リアノジンを用いた結合活性を指標に、骨格筋よりCICRチャネル、即ちリアノジン受容体(RyR)が精製された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2448641&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後の遺伝子クローニングにより、少なくとも[[wikipedia:ja:硬骨魚類|硬骨魚類]]以上の[[wikipedia:ja:脊椎動物|脊椎動物]]では、別々の遺伝子にコードされる3種類のRyRサブタイプが存在することが判明し、それぞれ、1型/骨格筋型(RyR1)、2型/心筋型(RyR2)、3型/脳型(RyR3)と呼ばれる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9137551&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12777839&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。各サブタイプは互いに65%程度のアミノ酸配列相同性を示すが、異なる組織分布・脳内分布を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1330694&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=ref6&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 7876312 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。一方、[[線虫]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9135117&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、[[ショウジョウバエ]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8276118&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;においては、どのタイプにも属さないRyR相同物が同定されており、[[wikipedia:ja:無脊椎動物|無脊椎動物]]においては単一遺伝子にコードされていたものが、脊椎動物において組織分布や機能的役割が異なる3種のサブタイプに分子進化したと推測されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 分子構造 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRは約5,000アミノ酸残基より構成される分子量約550kDaの巨大タンパク質であり、そのホモ4量体により機能的なカルシウム放出チャネルが形成される。RyR分子内では、アミノ末端側約4,500アミノ酸が細胞質側に大きく張り出した、いわゆるfoot構造に対応する領域を形成し、4本の推定膜貫通セグメントを含む残りのカルボキシル末端がチャネル領域を形成する(図1)。同じくカルシウム放出チャネルであるIP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;受容体とRyRは、カルボキシル末端の膜貫通セグメントを含む約200アミノ酸において特に高い配列相同性を示し、この部分がカルシウム放出チャネルとして共通するイオン透過性に関連した機能に関与していると推測される。実際に、RyR1のカルボキシル末側の約1,000アミノ酸残基よりなる領域のみでリアノジン感受性を有する基本的なカルシウムチャネルが形成されることが、脂質二重膜を用いた再構築実験により示されている。この再構築系においてC末端領域が形成するチャネルは、[[wikipedia:ja:陽イオン|陽イオン]]選択性、細胞質側カルシウムによる活性化機構、リアノジン感受性を保持する一方で、全長RyR1チャネルに見られる高濃度のカルシウムによる不活性化機構を欠く。また、RyRサブタイプ間での一次構造の比較により、D1、D2、D3と呼ばれる相同性が顕著に低い領域が見られる。RyR1のcDNA発現実験系を用いた研究により、CICRによるチャネル活性化のカルシウム結合部位はD1領域、チャネルを不活性化する高濃度カルシウムの結合部位はD3領域に存在するとされている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17506640&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20961976&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;(図2)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=250px heights=100px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-3D.jpg|&#039;&#039;&#039;図1．リアノジン受容体の三次元構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-AA.jpg|&#039;&#039;&#039;図2．リアノジン受容体の一次構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各サブタイプの体内分布 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR1  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288273 RyR1]は骨格筋において極めて高レベルの発現が見られる。また、[[小脳]][[プルキンエ細胞]]を始めとする脳内各部位でも発現が見られる他、[[wikipedia:ja:食道|食道]]、[[wikipedia:ja:食道|精巣]]でも他の部位に比較して高レベルの発現が見られる。小脳プルキンエ細胞においては、高レベルの発現が見られるとともに3つのサブタイプの中でも最も発現量が多い。[[海馬]][[歯状回]]でも高レベルの発現が見られるが、歯状回においてはRyR2の発現量が最も多い。さらに、[[線条体]]、[[嗅球]][[僧帽細胞]]などでも、他の領域と比較して高レベルの発現が見られる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===RyR2  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288279 RyR2]は[[wikipedia:ja:心筋|心筋]]細胞で極めて高レベルの発現が見られる他、[[wikipedia:ja:平滑筋|平滑筋]]・[[wikipedia:ja:肺|肺]]・脳でも高レベルの発現が見られる。脳内の様々な部位において広く発現が見られるが、特に海馬(歯状回・[[CA領域]])、[[大脳皮質]]、小脳[[顆粒細胞層]]、嗅球顆粒細胞層などで高レベルの発現が見られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR3  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/71325426 RyR3]は脳cDNAライブラリーからのクローニングにより存在が明らかになったが、脳以外にも平滑筋、骨格筋、一部の[[wikipedia:ja:上皮細胞|上皮細胞]]や[[wikipedia:ja:リンパ球|リンパ球]]培養細胞などにおいて低レベルの発現が見られる。海馬CA領域で高レベルの発現が見られる。海馬歯状回、線条体などでも比較的発現レベルが高い。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
尚、各サブタイプの体内分布に関する詳細については、Giannini et al. (1995) &amp;lt;ref name=&amp;quot;ref6&amp;quot; /&amp;gt; を参考にされたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 活性調節因子 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
RyRの活性調節因子に関しては、主に筋細胞や再構築系を用いた多数の研究報告がある。詳細については、これらの報告をまとめた総説を参考にされたい&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15618481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===カルシウムイオン===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　細胞質に存在するカルシウムイオンは、濃度依存的に全てのRyRサブタイプに共通して作用する調節因子である。サブμMからμMの範囲における細胞質側カルシウムはRyRを開口させ細胞内カルシウムストアである小胞体からカルシウムを遊離させる、いわゆるカルシウム依存性(誘発性)カルシウム放出(CICR)現象をお引き起こす。一方、より高濃度のmMレベルのカルシウムはチャネル活性を抑制する。また、小胞体内腔側のカルシウムによる活性化も見られる。心筋では、脱分極による[[L型カルシウムチャネル]]([[Cv1.2]])の開口により細胞外からカルシウムが流入し、RyR2を開口させカルシウム放出を引き起こし、細胞内カルシウムシグナルを増幅するが、中枢神経系においても、小脳プルキンエ細胞では電位依存性の[[P/Q型カルシウムチャネル]]、海馬錐体細胞では[[NMDA型グルタミン酸受容体]]を介するカルシウム流入によりRyRが活性化されカルシウム放出が誘導されることが示唆されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 脱分極  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてはL型カルシウムチャネル([[Cv1.1]])とRyR1が機械的にカップリングし、興奮収縮連関において細胞膜が脱分極するとL型カルシウムチャネルのコンフォーメーションが変化し、タンパク質-タンパク質相互作用を介してRyR1が活性化されると考えられている。一方、中枢神経系における機械的なカップリングに関しては、多くの点が不明である。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 生理活性物質  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの内在性の因子による活性調節として、[[カルモジュリン]]による濃度依存的な活性化と不活性化、[[wikipedia:ja:ATP|ATP]]を含む[[wikipedia:ja:アデニン|アデニン]]ヌクレオチド、[[プロテインキナーゼA]]などの[[リン酸]]化酵素、[[cADPリボース]]などによる活性化、および[[wikipedia:ja:免疫抑制薬|免疫抑制薬]]である[[wikipedia:ja:FK506|FK506]]の結合タンパク質[[FKBP12]]によるRyR2チャネルの静止および開口状態を安定化する作用が示唆されている。さらに[[一酸化窒素]](NO)による[[S-ニトロシル化]]がRyR1の[[開口確率]]を上昇させることが&#039;&#039;in vitro&#039;&#039;の実験系により示されていたが、つい最近、小脳プルキンエ細胞において内因性NOの作用によりRyR1を介したカルシウム放出が誘導されることが示された(一酸化窒素依存的カルシウム放出の項 参照)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 薬物  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジンは低濃度では開状態のRyRに結合し、サブコンダクタンス状態に開口固定しカルシウム遊離を引き起こすが、高濃度ではRyR活性を抑制する。また、カフェインによるRyRの活性化、[[ダントロレン]] dantrolene による抑制(主にRyR1、RyR3に対する作用)が知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 機能  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　薬理学的な刺激により、脳における機能的RyRの存在、あるいはRyRを介するカルシウム放出の存在を示した報告は、現在では多数存在する。しかし、生理的な刺激によるRyRの活性化を示した報告は、薬理学的刺激による報告に比べると遥かに少なく、さらに、[[シナプス可塑性]]や個体の行動の様な機能的役割と関連付けたものは限られたものになり、RyRの脳における機能的役割は、未だ解明の途上にあると言える&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11 /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== ノックアウトマウスの表現型 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの機能的役割解明を困難なものにしている主要な原因として、[[遺伝子欠損動物]]の致死性が挙げられる。上述の通り、[[wikipedia:ja:哺乳類|哺乳類]]の脳の多くの領域では、複数のRyRサブタイプが重複して発現しているが、RyR1欠損マウス、RyR2欠損マウスはそれぞれ単独で、出生致死、胎生致死を示す。したがって、複数のRyRサブタイプ遺伝子の二重もしくは三重欠損マウスが成熟しないことは自明であり、全身レベルでの遺伝子欠損マウスを用いたアプローチによっては、脳におけるRyRの機能は困難である。しかし、RyR3欠損マウスは生後も生存・成熟するため、その解析結果の報告が存在する&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20214899&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR1欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　[[wikipedia:ja:横隔膜|横隔膜]]の骨格筋細胞の機能不全に起因すると考えられる[[wikipedia:ja:呼吸不全|呼吸不全]]により、生後全く動くことなく出生致死の表現型を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7515481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR2欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR2欠損マウスは、心拍動の開始直後の胎生10日ごろに心筋細胞の小胞体カルシウム過剰負荷により心不全となり死亡する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9628868&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR3欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR3欠損マウスはほぼ正常に発育し重篤な異常は認められないが、これまでに自発的運動活性の亢進、社会的接触行動の減少、[[恐怖条件付け反応]]の低下が報告され、その神経系での重要性が示唆されている。また、海馬CA1領域において、穏やかな刺激で誘導された[[LTP]]の維持が阻害されるとの報告がある一方で、同じく海馬領域におけるLTPの誘導閾値が低下するとの報告もある。ただし、RyR3欠損マウスの軽度な中枢機能異常に関しては、重複して発現する他のサブタイプによる補完作用を考慮する必要がある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10595520&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11358488&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===シナプス前終末における機能===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　海馬[[CA3]]領域の[[苔状線維]][[軸索]]([[シナプス前終末]]よりも[[軸索起始部]]寄りの部分)においては、電位依存性カルシウムチャネルによるカルシウムシグナルがRyR1によるCICR機構を介して増幅されることにより、高頻度刺激に神経伝達物資の放出が増強されることが示されており、シナプス前終末における可塑性へのRyRの関与も示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18687898&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 一酸化窒素依存的カルシウム放出 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脂質二重膜に発現させたRyR1の開口確率がNOの作用により上昇することは以前より知られていたが、この現象が生細胞で内因性のNOの作用により起こること、およびその機能的意義については長いこと不明であった。しかし、小脳[[平行線維]]－プルキンエ細胞シナプスにおけるNO依存的LTPがプルキンエ細胞内の細胞内カルシウムシグナルにも依存的であることが判明したことから、プルキンエ細胞内でのNOとカルシウムとの関連性について解明が進み、神経活動によって産生放出された内因性のNOがRyR1を活性化することでカルシウム放出が誘導される現象、NO依存的カルシウム放出(NO-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; NICR)が発見された。このNICRはウサギRyR1における3635位のシステイン(マウスでは3636位に相当)がNOによりS-ニトロシル化されることで誘導されると推測されている。また、NO合成酵素の発現は平行線維では見られるがプルキンエ細胞では見られないことから、平行線維活動により産生放出されたNOがプルキンエ細胞内のRyR1を活性化すると考えられている。これまでに、NICRの小脳平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおけるLTPへの関与、および、中大脳動脈の虚血再灌流による大脳皮質の神経細胞死への関与が示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22036948&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===脳型ジャンクトフィリン欠損マウスの解析===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋興奮収縮連関における電位依存性カルシウムチャネル(L型チャネル)とRyRとの機能共役のためには、細胞膜と小胞体膜とが近接した結合膜構造の形成が必要であるが、この結合膜構造に関与する分子として単離同定されたジャンクトフィリンの遺伝子欠損マウスからも、脳におけるRyRの機能的役割が示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18607668&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&#039;&#039;詳細は[[ジャンクトフィリン]]の項目参照。&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 疾患との関連 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 悪性高熱症 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Malignant hyperthermia; MH&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてRyR1は上述のように脱分極によるCav1.1の活性化をトリガーとして活性化するが、特殊条件下ではCICR機構によるチャネル開口も起こし得る。MHは[[wikipedia:ja:ハロタン|ハロタン]]などの[[wikipedia:ja:吸入全身麻酔|吸入全身麻酔]]により発生する全身性の筋硬縮と発熱を特徴とする、RyR1によるCICR機構が著しく亢進した病態である。MHの原因となる変異型RyR1は、通常よりも低い細胞質カルシウム濃度においてCICR機構によるチャネルの活性化が生じる。したがって、RyRへの刺激作用を有する吸入麻酔薬に敏感に反応することで小胞体カルシウム放出が誘導され、その結果、全身の筋組織が硬縮し熱を産生する。MHのアミノ酸点変異は、RyR1のCICRチャネルとしてのカルシウム感受性をより高める変異であり、世界各地で発症した悪性高熱症についての様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== カテコールアミン誘発性多形性心室頻拍 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Catecholaminergic polymorphic ventricular tachycardia; CPVT&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本症候群は精神的または身体的ストレス時に[[交感神経]]活動が亢進することにより誘発される多形性[[wikipedia:ja:心室頻拍|心室頻拍]]の反復出現を特徴とする疾患である。このCPVP家系には急死例が多く、[[wikipedia:ja:常染色体性優性遺伝|常染色体性優性遺伝]]形式をとり、その原因遺伝子として心臓RyR2の変異が関与する。交感神経によるβ受容体刺激の心臓収縮の増強作用の機序の1つとして、心筋細胞内でcAMP依存性リン酸化酵素によるRyR2のリン酸化・活性化を介して小胞体カルシウム放出を亢進することが知られている。悪性高熱症と同様に、CPVP家系で見出される遺伝子変異はRyR2をより活性型に誘導する変異であると考えられ、[[β受容体]]刺激時に過剰にRyR2が活性化することが致死的な頻拍を誘導することが示唆されている。欧米各国での発症例についてRyR2上での様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===タンパク質機能との関わり===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyR1とRyR2の一次構造上にMHとCPVPにて報告された遺伝子変異をマップすると、アミノ末端部位、中央部位およびカルボキシル末端部位に集中することが判る。基本的なCICRチャネル機能を内蔵するカルボキシル末端部位に加えて、両症候群の変異が集約されるアミノ末端部位と中央部位もRyRチャネルの開閉制御に極めて重要な機能を有することが示されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
*[[カルシウム]]&lt;br /&gt;
*[[ジャンクトフィリン]]&lt;br /&gt;
*[[IP3受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==参考文献==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：柿澤昌　担当編集委員：林康紀）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%B8%E3%83%B3%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93&amp;diff=14941</id>
		<title>リアノジン受容体</title>
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		<updated>2012-10-18T09:47:45Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;{{PBB|geneid=6261}}{{PBB|geneid=6262}}{{PBB|geneid=6263}}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
英語名：Ryanodine receptor　英語略名：RyR &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジン受容体は細胞内[[カルシウム]]貯蔵部位である小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルであり、その名は、植物[[wikipedia:ja:アルカロイド|アルカロイド]]である[[wikipedia:ja:リアノジン|リアノジン]]が結合することに由来する。小胞体からのカルシウム放出を担うことから、同じく小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルである[[イノシトール1,4,5-三リン酸受容体]](inositol 1,4,5-trisphosphate receptor; IP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;R)とともに、カルシウム放出チャネルとも呼ばれ、細胞内カルシウム濃度調節に関与する。RyRには三種類のサブタイプが存在し、それぞれ異なった分布を示すが、脳においては三種類全ての発現が見られる。また三種類のサブタイプ全てに対して遺伝子欠損マウスが作成されているが、1型RyR欠損マウスは出生致死、2型RyR欠損マウスは胎生致死を示す。3型RyR欠損マウスのみ生後も生存・成熟するため、その解析結果の報告が存在する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 歴史 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　カルシウムイオン(Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;)は普遍的かつ基本的な[[シグナル伝達]]を担う[[セカンドメッセンジャー]]であり、極めて多くの生命現象に関与する。細胞内におけるカルシウムシグナル形成は、[[細胞膜]]に存在するカルシウムチャネルを介して細胞外から細胞内へのカルシウムの流入によるものと、細胞内カルシウムストア（小胞体）からカルシウム放出チャネルを介して細胞質へ放出される2通りの経路による。[[カルシウム誘発性カルシウム放出|カルシウム誘発性カルシウム放出]](Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; CICR)は、[[細胞質]]側のカルシウム濃度上昇が細胞内ストアから細胞質へのカルシウム放出を促進する現象であり、[[wikipedia:ja:骨格筋|骨格筋]]で最初に見出された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;5456208&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、同様の現象が多くの[[wikipedia:ja:興奮性細胞|興奮性細胞]]において見られたことから、CICRは細胞内カルシウムシグナルを増幅するための普遍的な機構であると考えられるようになり、CICRの分子実体であるCICRチャネルの薬理学的性質が調べられた。その結果、植物アルカロイドであるリアノジンがCICRチャネルに特異的に結合し、低濃度ではチャネルを開口状態に固定する薬物であることが示された。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　引き続き、標識リアノジンを用いた結合活性を指標に、骨格筋よりCICRチャネル、即ちリアノジン受容体(RyR)が精製された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2448641&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後の遺伝子クローニングにより、少なくとも[[wikipedia:ja:硬骨魚類|硬骨魚類]]以上の[[wikipedia:ja:脊椎動物|脊椎動物]]では、別々の遺伝子にコードされる3種類のRyRサブタイプが存在することが判明し、それぞれ、1型/骨格筋型(RyR1)、2型/心筋型(RyR2)、3型/脳型(RyR3)と呼ばれる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9137551&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12777839&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。各サブタイプは互いに65%程度のアミノ酸配列相同性を示すが、異なる組織分布・脳内分布を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1330694&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=ref6&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 7876312 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。一方、[[線虫]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9135117&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、[[ショウジョウバエ]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8276118&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;においては、どのタイプにも属さないRyR相同物が同定されており、[[wikipedia:ja:無脊椎動物|無脊椎動物]]においては単一遺伝子にコードされていたものが、脊椎動物において組織分布や機能的役割が異なる3種のサブタイプに分子進化したと推測されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 分子構造 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRは約5,000アミノ酸残基より構成される分子量約550kDaの巨大タンパク質であり、そのホモ4量体により機能的なカルシウム放出チャネルが形成される。RyR分子内では、アミノ末端側約4,500アミノ酸が細胞質側に大きく張り出した、いわゆるfoot構造に対応する領域を形成し、4本の推定膜貫通セグメントを含む残りのカルボキシル末端がチャネル領域を形成する(図1)。同じくカルシウム放出チャネルであるIP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;受容体とRyRは、カルボキシル末端の膜貫通セグメントを含む約200アミノ酸において特に高い配列相同性を示し、この部分がカルシウム放出チャネルとして共通するイオン透過性に関連した機能に関与していると推測される。実際に、RyR1のカルボキシル末側の約1,000アミノ酸残基よりなる領域のみでリアノジン感受性を有する基本的なカルシウムチャネルが形成されることが、脂質二重膜を用いた再構築実験により示されている。この再構築系においてC末端領域が形成するチャネルは、[[wikipedia:ja:陽イオン|陽イオン]]選択性、細胞質側カルシウムによる活性化機構、リアノジン感受性を保持する一方で、全長RyR1チャネルに見られる高濃度のカルシウムによる不活性化機構を欠く。また、RyRサブタイプ間での一次構造の比較により、D1、D2、D3と呼ばれる相同性が顕著に低い領域が見られる。RyR1のcDNA発現実験系を用いた研究により、CICRによるチャネル活性化のカルシウム結合部位はD1領域、チャネルを不活性化する高濃度カルシウムの結合部位はD3領域に存在するとされている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17506640&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20961976&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;(図2)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=250px heights=100px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-3D.jpg|&#039;&#039;&#039;図1．リアノジン受容体の三次元構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-AA.jpg|&#039;&#039;&#039;図2．リアノジン受容体の一次構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各サブタイプの体内分布 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR1  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288273 RyR1]は骨格筋において極めて高レベルの発現が見られる。また、[[小脳]][[プルキンエ細胞]]を始めとする脳内各部位でも発現が見られる他、[[wikipedia:ja:食道|食道]]、[[wikipedia:ja:食道|精巣]]でも他の部位に比較して高レベルの発現が見られる。小脳プルキンエ細胞においては、高レベルの発現が見られるとともに3つのサブタイプの中でも最も発現量が多い。[[海馬]][[歯状回]]でも高レベルの発現が見られるが、歯状回においてはRyR2の発現量が最も多い。さらに、[[線条体]]、[[嗅球]][[僧帽細胞]]などでも、他の領域と比較して高レベルの発現が見られる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===RyR2  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288279 RyR2]は[[wikipedia:ja:心筋|心筋]]細胞で極めて高レベルの発現が見られる他、[[wikipedia:ja:平滑筋|平滑筋]]・[[wikipedia:ja:肺|肺]]・脳でも高レベルの発現が見られる。脳内の様々な部位において広く発現が見られるが、特に海馬(歯状回・[[CA領域]])、[[大脳皮質]]、小脳[[顆粒細胞層]]、嗅球顆粒細胞層などで高レベルの発現が見られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR3  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/71325426 RyR3]は脳cDNAライブラリーからのクローニングにより存在が明らかになったが、脳以外にも平滑筋、骨格筋、一部の[[wikipedia:ja:上皮細胞|上皮細胞]]や[[wikipedia:ja:リンパ球|リンパ球]]培養細胞などにおいて低レベルの発現が見られる。海馬CA領域で高レベルの発現が見られる。海馬歯状回、線条体などでも比較的発現レベルが高い。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
尚、詳細については、Giannini et al. (1995) &amp;lt;ref name=&amp;quot;ref6&amp;quot; /&amp;gt; を参考にされたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 活性調節因子 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
RyRの活性調節因子に関しては、主に筋細胞や再構築系を用いた研究による多数の報告がある。詳細については、これらの報告をまとめた総説を参考にされたい&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15618481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===カルシウムイオン===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　細胞質に存在するカルシウムイオンは、濃度依存的に全てのRyRサブタイプに共通して作用する調節因子である。サブμMからμMの範囲における細胞質側カルシウムはRyRを開口させ細胞内カルシウムストアである小胞体からカルシウムを遊離させる、いわゆるカルシウム依存性(誘発性)カルシウム放出(CICR)現象をお引き起こす。一方、より高濃度のmMレベルのカルシウムはチャネル活性を抑制する。また、小胞体内腔側のカルシウムによる活性化も見られる。心筋では、脱分極による[[L型カルシウムチャネル]]([[Cv1.2]])の開口により細胞外からカルシウムが流入し、RyR2を開口させカルシウム放出を引き起こし、細胞内カルシウムシグナルを増幅するが、中枢神経系においても、小脳プルキンエ細胞では電位依存性の[[P/Q型カルシウムチャネル]]、海馬錐体細胞では[[NMDA型グルタミン酸受容体]]を介するカルシウム流入によりRyRが活性化されカルシウム放出が誘導されることが示唆されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 脱分極  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてはL型カルシウムチャネル([[Cv1.1]])とRyR1が機械的にカップリングし、興奮収縮連関において細胞膜が脱分極するとL型カルシウムチャネルのコンフォーメーションが変化し、タンパク質-タンパク質相互作用を介してRyR1が活性化されると考えられている。一方、中枢神経系における機械的なカップリングに関しては、多くの点が不明である。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 生理活性物質  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの内在性の因子による活性調節として、[[カルモジュリン]]による濃度依存的な活性化と不活性化、[[wikipedia:ja:ATP|ATP]]を含む[[wikipedia:ja:アデニン|アデニン]]ヌクレオチド、[[プロテインキナーゼA]]などの[[リン酸]]化酵素、[[cADPリボース]]などによる活性化、および[[wikipedia:ja:免疫抑制薬|免疫抑制薬]]である[[wikipedia:ja:FK506|FK506]]の結合タンパク質[[FKBP12]]によるRyR2チャネルの静止および開口状態を安定化する作用が示唆されている。さらに[[一酸化窒素]](NO)による[[S-ニトロシル化]]がRyR1の[[開口確率]]を上昇させることが&#039;&#039;in vitro&#039;&#039;の実験系により示されていたが、つい最近、小脳プルキンエ細胞において内因性NOの作用によりRyR1を介したカルシウム放出が誘導されることが示された(一酸化窒素依存的カルシウム放出の項 参照)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 薬物  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジンは低濃度では開状態のRyRに結合し、サブコンダクタンス状態に開口固定しカルシウム遊離を引き起こすが、高濃度ではRyR活性を抑制する。また、カフェインによるRyRの活性化、[[ダントロレン]] dantrolene による抑制(主にRyR1、RyR3に対する作用)が知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 機能  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　薬理学的な刺激により、脳における機能的RyRの存在、あるいはRyRを介するCa2+放出の存在を示した報告は、現在では多数存在する。しかし、生理的な刺激によるRyRの活性化を示した報告は、薬理学的刺激による報告に比べると遥かに少なく、さらに、[[シナプス可塑性]]や個体の行動の様な機能的役割と関連付けたものは限られたものになり、RyRの脳における機能的役割は、未だ解明の途上にあると言える。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== ノックアウトマウスの表現型 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの機能的役割解明を困難なものにしている主要な原因として、[[遺伝子欠損動物]]の致死性が挙げられる。上述の通り、[[wikipedia:ja:哺乳類|哺乳類]]の脳の多くの領域では、複数のRyRサブタイプが重複して発現しているが、RyR1欠損マウス、RyR2欠損マウスはそれぞれ単独で、出生致死、胎生致死を示す。したがって、複数のRyRサブタイプ遺伝子の二重もしくは三重欠損マウスが成熟しないことは自明であり、全身レベルでの遺伝子欠損マウスを用いたアプローチによっては、脳におけるRyRの機能は困難である。しかし、RyR3欠損マウスは生後も生存・成熟するため、その解析結果の報告が存在する&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20214899&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR1欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　[[wikipedia:ja:横隔膜|横隔膜]]の骨格筋細胞の機能不全に起因すると考えられる[[wikipedia:ja:呼吸不全|呼吸不全]]により、生後全く動くことなく出生致死の表現型を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7515481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR2欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR2欠損マウスは、心拍動の開始直後の胎生10日ごろに心筋細胞の小胞体Ca2+過剰負荷により心不全となり死亡する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9628868&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR3欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR3欠損マウスはほぼ正常に発育し重篤な異常は認められないが、これまでに自発的運動活性の亢進、社会的接触行動の減少、[[恐怖条件付け反応]]の低下が報告され、その神経系での重要性が示唆されている。また、海馬CA1領域において、穏やかな刺激で誘導された[[LTP]]の維持が阻害されるとの報告がある一方で、同じく海馬領域におけるLTPの誘導閾値が低下するとの報告もある。ただし、RyR3欠損マウスの軽度な中枢機能異常に関しては、重複して発現する他のサブタイプによる補完作用を考慮する必要がある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10595520&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11358488&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===シナプス前終末における機能===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　海馬[[CA3]]領域の[[苔状線維]][[軸索]]([[シナプス前終末]]よりも[[軸索起始部]]寄りの部分)においては、電位依存性Ca2+チャネルによるCa2+シグナルがRyR1によるCICR機構を介して増幅されることにより、高頻度刺激に神経伝達物資の放出が増強されることが示されており、シナプス前終末における可塑性へのRyRの関与も示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18687898&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 一酸化窒素依存的カルシウム放出 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脂質二重膜に発現させたRyR1の開口確率がNOの作用により上昇することは以前より知られていたが、この現象が生細胞で内因性のNOの作用により起こること、およびその機能的意義については長いこと不明であった。しかし、小脳[[平行線維]]－プルキンエ細胞シナプスにおけるNO依存的LTPがプルキンエ細胞内の細胞内Ca2+シグナルにも依存的であることが判明したことから、プルキンエ細胞内でのNOとCa2+との関連性について解明が進み、神経活動によって産生放出された内因性のNOがRyR1を活性化することでCa2+放出が誘導される現象、NO依存的Ca2+放出(NO-induced Ca2+ release; NICR)が発見された。このNICRはウサギRyR1における3635位のシステイン(マウスでは3636位に相当)がNOによりS-ニトロシル化されることで誘導されると推測されている。また、NO合成酵素の発現は平行線維では見られるがプルキンエ細胞では見られないことから、平行線維活動により産生放出されたNOがプルキンエ細胞内のRyR1を活性化すると考えられている。これまでに、NICRの小脳平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおけるLTPへの関与、および、中大脳動脈の虚血再灌流による大脳皮質の神経細胞死への関与が示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22036948&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===脳型ジャンクトフィリン欠損マウスの解析===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋興奮収縮連関における電位依存性Ca2+チャネル(L型チャネル)とRyRの機能共役のためには、細胞膜と小胞体膜とが近接した結合膜構造の形成が必要であるが、この結合膜構造に関与する分子として単離同定されたジャンクトフィリンの遺伝子欠損マウスからも、脳におけるRyRの機能的役割が示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18607668&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&#039;&#039;詳細は[[ジャンクトフィリン]]の項目参照。&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 疾患との関連 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 悪性高熱症 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Malignant hyperthermia; MH&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてRyR1は上述のように脱分極によるCav1.1の活性化をトリガーとして活性化するが、特殊条件下ではCICR機構によるチャネル開口も起こし得る。MHは[[wikipedia:ja:ハロタン|ハロタン]]などの[[wikipedia:ja:吸入全身麻酔|吸入全身麻酔]]により発生する全身性の筋硬縮と発熱を特徴とする、RyR1によるCICR機構が著しく亢進した病態である。MHの原因となる変異型RyR1は、通常よりも低い細胞質カルシウム濃度においてCICR機構によるチャネルの活性化が生じる。したがって、RyRへの刺激作用を有する吸入麻酔薬に敏感に反応することで小胞体カルシウム放出が誘導され、その結果、全身の筋組織が硬縮し熱を産生する。MHのアミノ酸点変異は、RyR1のCICRチャネルとしてのカルシウム感受性をより高める変異であり、世界各地で発症した悪性高熱症についての様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== カテコールアミン誘発性多形性心室頻拍 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Catecholaminergic polymorphic ventricular tachycardia; CPVT&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本症候群は精神的または身体的ストレス時に[[交感神経]]活動が亢進することにより誘発される多形性[[wikipedia:ja:心室頻拍|心室頻拍]]の反復出現を特徴とする疾患である。このCPVP家系には急死例が多く、[[wikipedia:ja:常染色体性優性遺伝|常染色体性優性遺伝]]形式をとり、その原因遺伝子として心臓RyR2の変異が関与する。交感神経によるβ受容体刺激の心臓収縮の増強作用の機序の1つとして、心筋細胞内でcAMP依存性リン酸化酵素によるRyR2のリン酸化・活性化を介して小胞体カルシウム放出を亢進することが知られている。悪性高熱症と同様に、CPVP家系で見出される遺伝子変異はRyR2をより活性型に誘導する変異であると考えられ、[[β受容体]]刺激時に過剰にRyR2が活性化することが致死的な頻拍を誘導することが示唆されている。欧米各国での発症例についてRyR2上での様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===タンパク質機能との関わり===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyR1とRyR2の一次構造上にMHとCPVPにて報告された遺伝子変異をマップすると、アミノ末端部位、中央部位およびカルボキシル末端部位に集中することが判る。基本的なCICRチャネル機能を内蔵するカルボキシル末端部位に加えて、両症候群の変異が集約されるアミノ末端部位と中央部位もRyRチャネルの開閉制御に極めて重要な機能を有することが示されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
*[[カルシウム]]&lt;br /&gt;
*[[ジャンクトフィリン]]&lt;br /&gt;
*[[IP3受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==参考文献==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：柿澤昌　担当編集委員：林康紀）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%B8%E3%83%B3%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93&amp;diff=14940</id>
		<title>リアノジン受容体</title>
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		<updated>2012-10-18T09:46:49Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;{{PBB|geneid=6261}}{{PBB|geneid=6262}}{{PBB|geneid=6263}}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
英語名：Ryanodine receptor　英語略名：RyR &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジン受容体は細胞内[[カルシウム]]貯蔵部位である小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルであり、その名は、植物[[wikipedia:ja:アルカロイド|アルカロイド]]である[[wikipedia:ja:リアノジン|リアノジン]]が結合することに由来する。小胞体からのカルシウム放出を担うことから、同じく小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルである[[イノシトール1,4,5-三リン酸受容体]](inositol 1,4,5-trisphosphate receptor; IP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;R)とともに、カルシウム放出チャネルとも呼ばれ、細胞内カルシウム濃度調節に関与する。RyRには三種類のサブタイプが存在し、それぞれ異なった分布を示すが、脳においては三種類全ての発現が見られる。また三種類のサブタイプ全てに対して遺伝子欠損マウスが作成されているが、1型RyR欠損マウスは出生致死、2型RyR欠損マウスは胎生致死を示す。3型RyR欠損マウスのみ生後も生存・成熟するため、その解析結果の報告が存在する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 歴史 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　カルシウムイオン(Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;)は普遍的かつ基本的な[[シグナル伝達]]を担う[[セカンドメッセンジャー]]であり、極めて多くの生命現象に関与する。細胞内におけるカルシウムシグナル形成は、[[細胞膜]]に存在するカルシウムチャネルを介して細胞外から細胞内へのカルシウムの流入によるものと、細胞内カルシウムストア（小胞体）からカルシウム放出チャネルを介して細胞質へ放出される2通りの経路による。[[カルシウム誘発性カルシウム放出|カルシウム誘発性カルシウム放出]](Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; CICR)は、[[細胞質]]側のカルシウム濃度上昇が細胞内ストアから細胞質へのカルシウム放出を促進する現象であり、[[wikipedia:ja:骨格筋|骨格筋]]で最初に見出された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;5456208&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、同様の現象が多くの[[wikipedia:ja:興奮性細胞|興奮性細胞]]において見られたことから、CICRは細胞内カルシウムシグナルを増幅するための普遍的な機構であると考えられるようになり、CICRの分子実体であるCICRチャネルの薬理学的性質が調べられた。その結果、植物アルカロイドであるリアノジンがCICRチャネルに特異的に結合し、低濃度ではチャネルを開口状態に固定する薬物であることが示された。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　引き続き、標識リアノジンを用いた結合活性を指標に、骨格筋よりCICRチャネル、即ちリアノジン受容体(RyR)が精製された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2448641&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後の遺伝子クローニングにより、少なくとも[[wikipedia:ja:硬骨魚類|硬骨魚類]]以上の[[wikipedia:ja:脊椎動物|脊椎動物]]では、別々の遺伝子にコードされる3種類のRyRサブタイプが存在することが判明し、それぞれ、1型/骨格筋型(RyR1)、2型/心筋型(RyR2)、3型/脳型(RyR3)と呼ばれる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9137551&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12777839&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。各サブタイプは互いに65%程度のアミノ酸配列相同性を示すが、異なる組織分布・脳内分布を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1330694&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=ref6&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 7876312 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。一方、[[線虫]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9135117&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、[[ショウジョウバエ]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8276118&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;においては、どのタイプにも属さないRyR相同物が同定されており、[[wikipedia:ja:無脊椎動物|無脊椎動物]]においては単一遺伝子にコードされていたものが、脊椎動物において組織分布や機能的役割が異なる3種のサブタイプに分子進化したと推測されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 分子構造 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRは約5,000アミノ酸残基より構成される分子量約550kDaの巨大タンパク質であり、そのホモ4量体により機能的なカルシウム放出チャネルが形成される。RyR分子内では、アミノ末端側約4,500アミノ酸が細胞質側に大きく張り出した、いわゆるfoot構造に対応する領域を形成し、4本の推定膜貫通セグメントを含む残りのカルボキシル末端がチャネル領域を形成する(図1)。同じくカルシウム放出チャネルであるIP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;受容体とRyRは、カルボキシル末端の膜貫通セグメントを含む約200アミノ酸において特に高い配列相同性を示し、この部分がカルシウム放出チャネルとして共通するイオン透過性に関連した機能に関与していると推測される。実際に、RyR1のカルボキシル末側の約1,000アミノ酸残基よりなる領域のみでリアノジン感受性を有する基本的なカルシウムチャネルが形成されることが、脂質二重膜を用いた再構築実験により示されている。この再構築系においてC末端領域が形成するチャネルは、[[wikipedia:ja:陽イオン|陽イオン]]選択性、細胞質側カルシウムによる活性化機構、リアノジン感受性を保持する一方で、全長RyR1チャネルに見られる高濃度のカルシウムによる不活性化機構を欠く。また、RyRサブタイプ間での一次構造の比較により、D1、D2、D3と呼ばれる相同性が顕著に低い領域が見られる。RyR1のcDNA発現実験系を用いた研究により、CICRによるチャネル活性化のカルシウム結合部位はD1領域、チャネルを不活性化する高濃度カルシウムの結合部位はD3領域に存在するとされている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17506640&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20961976&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;(図2)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=250px heights=100px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-3D.jpg|&#039;&#039;&#039;図1．リアノジン受容体の三次元構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-AA.jpg|&#039;&#039;&#039;図2．リアノジン受容体の一次構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各サブタイプの体内分布 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR1  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288273 RyR1]は骨格筋において極めて高レベルの発現が見られる。また、[[小脳]][[プルキンエ細胞]]を始めとする脳内各部位でも発現が見られる他、[[wikipedia:ja:食道|食道]]、[[wikipedia:ja:食道|精巣]]でも他の部位に比較して高レベルの発現が見られる。小脳プルキンエ細胞においては、高レベルの発現が見られるとともに3つのサブタイプの中でも最も発現量が多い。[[海馬]][[歯状回]]でも高レベルの発現が見られるが、歯状回においてはRyR2の発現量が最も多い。さらに、[[線条体]]、[[嗅球]][[僧帽細胞]]などでも、他の領域と比較して高レベルの発現が見られる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===RyR2  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288279 RyR2]は[[wikipedia:ja:心筋|心筋]]細胞で極めて高レベルの発現が見られる他、[[wikipedia:ja:平滑筋|平滑筋]]・[[wikipedia:ja:肺|肺]]・脳でも高レベルの発現が見られる。脳内の様々な部位において広く発現が見られるが、特に海馬(歯状回・[[CA領域]])、[[大脳皮質]]、小脳[[顆粒細胞層]]、嗅球顆粒細胞層などで高レベルの発現が見られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR3  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/71325426 RyR3]は脳cDNAライブラリーからのクローニングにより存在が明らかになったが、脳以外にも平滑筋、骨格筋、一部の[[wikipedia:ja:上皮細胞|上皮細胞]]や[[wikipedia:ja:リンパ球|リンパ球]]培養細胞などにおいて低レベルの発現が見られる。海馬CA領域で高レベルの発現が見られる。海馬歯状回、線条体などでも比較的発現レベルが高い。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
尚、詳細については、Giannini et al. (1995) &amp;lt;ref name=&amp;quot;ref6&amp;quot; /&amp;gt; を参考にされたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 活性調節因子 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
RyRの活性調節因子に関しては、主に筋細胞や再構築系を用いた研究による多数の報告がある。詳細については、これらの報告をまとめた総説を参考にされたい&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15618481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===カルシウムイオン===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　細胞質に存在するカルシウムイオンは、濃度依存的に全てのRyRサブタイプに共通して作用する調節因子である。サブμMからμMの範囲における細胞質側カルシウムはRyRを開口させ細胞内カルシウムストアである小胞体からカルシウムを遊離させる、いわゆるカルシウム依存性(誘発性)カルシウム放出(CICR)現象をお引き起こす。一方、より高濃度のmMレベルのカルシウムはチャネル活性を抑制する。また、小胞体内腔側のカルシウムによる活性化も見られる。心筋では、脱分極による[[L型カルシウムチャネル]]([[Cv1.2]])の開口により細胞外からカルシウムが流入し、RyR2を開口させカルシウム放出を引き起こし、細胞内カルシウムシグナルを増幅するが、中枢神経系においても、小脳プルキンエ細胞では電位依存性の[[P/Q型カルシウムチャネル]]、海馬錐体細胞では[[NMDA型グルタミン酸受容体]]を介するカルシウム流入によりRyRが活性化されカルシウム放出が誘導されることが示唆されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 脱分極  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてはL型カルシウムチャネル([[Cv1.1]])とRyR1が機械的にカップリングし、興奮収縮連関において細胞膜が脱分極するとL型カルシウムチャネルのコンフォーメーションが変化し、タンパク質-タンパク質相互作用を介してRyR1が活性化されると考えられている。一方、中枢神経系における機械的なカップリングに関しては、多くの点が不明である。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 生理活性物質  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの内在性の因子による活性調節として、[[カルモジュリン]]による濃度依存的な活性化と不活性化、[[wikipedia:ja:ATP|ATP]]を含む[[wikipedia:ja:アデニン|アデニン]]ヌクレオチド、[[プロテインキナーゼA]]などの[[リン酸]]化酵素、[[cADPリボース]]などによる活性化、および[[wikipedia:ja:免疫抑制薬|免疫抑制薬]]である[[wikipedia:ja:FK506|FK506]]の結合タンパク質[[FKBP12]]によるRyR2チャネルの静止および開口状態を安定化する作用が示唆されている。さらに[[一酸化窒素]](NO)による[[S-ニトロシル化]]がRyR1の[[開口確率]]を上昇させることが&#039;&#039;in vitro&#039;&#039;の実験系により示されていたが、つい最近、小脳プルキンエ細胞において内因性NOの作用によりRyR1を介したカルシウム放出が誘導されることが示された(一酸化窒素依存的カルシウム放出の項 参照)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 薬物  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジンは低濃度では開状態のRyRに結合し、サブコンダクタンス状態に開口固定しカルシウム遊離を引き起こすが、高濃度ではRyR活性を抑制する。また、カフェインによるRyRの活性化、[[ダントロレン]] dantrolene による抑制(主にRyR1、RyR3に対する作用)が知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 機能  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　薬理学的な刺激により、脳における機能的RyRの存在、あるいはRyRを介するCa2+放出の存在を示した報告は、現在では多数存在する。しかし、生理的な刺激によるRyRの活性化を示した報告は、薬理学的刺激による報告に比べると遥かに少なく、さらに、[[シナプス可塑性]]や個体の行動の様な機能的役割と関連付けたものは限られたものになり、RyRの脳における機能的役割は、未だ解明の途上にあると言える。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== ノックアウトマウスの表現型 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの機能的役割解明を困難なものにしている主要な原因として、[[遺伝子欠損動物]]の致死性が挙げられる。上述の通り、[[wikipedia:ja:哺乳類|哺乳類]]の脳の多くの領域では、複数のRyRサブタイプが重複して発現しているが、RyR1欠損マウス、RyR2欠損マウスはそれぞれ単独で、出生致死、胎生致死を示す。したがって、複数のRyRサブタイプ遺伝子の二重もしくは三重欠損マウスが成熟しないことは自明であり、全身レベルでの遺伝子欠損マウスを用いたアプローチによっては、脳におけるRyRの機能は困難である。しかし、RyR3欠損マウスは生後も生存・成熟するため、その解析結果の報告が存在する&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20214899&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR1欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　[[wikipedia:ja:横隔膜|横隔膜]]の骨格筋細胞の機能不全に起因すると考えられる[[wikipedia:ja:呼吸不全|呼吸不全]]により、生後全く動くことなく出生致死の表現型を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7515481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR2欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR2欠損マウスは、心拍動の開始直後の胎生10日ごろに心筋細胞の小胞体Ca2+過剰負荷により心不全となり死亡する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9628868&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR3欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR3欠損マウスはほぼ正常に発育し重篤な異常は認められないが、これまでに自発的運動活性の亢進、社会的接触行動の減少、[[恐怖条件付け反応]]の低下が報告され、その神経系での重要性が示唆されている。また、海馬CA1領域において、穏やかな刺激で誘導された[[LTP]]の維持が阻害されるとの報告がある一方で、同じく海馬領域におけるLTPの誘導閾値が低下するとの報告もある。ただし、RyR3欠損マウスの軽度な中枢機能異常に関しては、重複して発現する他のサブタイプによる補完作用を考慮する必要がある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10595520&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11358488&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===シナプス前終末における機能===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　海馬[[CA3]]領域の[[苔状線維]][[軸索]]([[シナプス前終末]]よりも[[軸索起始部]]寄りの部分)においては、電位依存性Ca2+チャネルによるCa2+シグナルがRyR1によるCICR機構を介して増幅されることにより、高頻度刺激に神経伝達物資の放出が増強されることが示されており、シナプス前終末における可塑性へのRyRの関与も示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18687898&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 一酸化窒素依存的カルシウム放出 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脂質二重膜に発現させたRyR1の開口確率がNOの作用により上昇することは以前より知られていたが、この現象が生細胞で内因性のNOの作用により起こること、およびその機能的意義については長いこと不明であった。しかし、小脳[[平行線維]]－プルキンエ細胞シナプスにおけるNO依存的LTPがプルキンエ細胞内の細胞内Ca2+シグナルにも依存的であることが判明したことから、プルキンエ細胞内でのNOとCa2+との関連性について解明が進み、神経活動によって産生放出された内因性のNOがRyR1を活性化することでCa2+放出が誘導される現象、NO依存的Ca2+放出(NO-induced Ca2+ release; NICR)が発見された。このNICRはウサギRyR1における3635位のシステイン(マウスでは3636位に相当)がNOによりS-ニトロシル化されることで誘導されると推測されている。また、NO合成酵素の発現は平行線維では見られるがプルキンエ細胞では見られないことから、平行線維活動により産生放出されたNOがプルキンエ細胞内のRyR1を活性化すると考えられている。これまでに、NICRの小脳平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおけるLTPへの関与、および、中大脳動脈の虚血再灌流による大脳皮質の神経細胞死への関与が示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22036948&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===脳型ジャンクトフィリン欠損マウスの解析===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋興奮収縮連関における電位依存性Ca2+チャネル(L型チャネル)とRyRの機能共役のためには、細胞膜と小胞体膜とが近接した結合膜構造の形成が必要であるが、この結合膜構造に関与する分子として単離同定されたジャンクトフィリンの遺伝子欠損マウスからも、脳におけるRyRの機能的役割が示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18607668&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&#039;&#039;詳細は[[ジャンクトフィリン]]の項目参照。&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 疾患との関連 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 悪性高熱症 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Malignant hyperthermia; MH&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてRyR1は上述のように脱分極によるCav1.1の活性化をトリガーとして活性化するが、特殊条件下ではCICR機構によるチャネル開口も起こし得る。MHは[[wikipedia:ja:ハロタン|ハロタン]]などの[[wikipedia:ja:吸入全身麻酔|吸入全身麻酔]]により発生する全身性の筋硬縮と発熱を特徴とする、RyR1によるCICR機構が著しく亢進した病態である。MHの原因となる変異型RyR1は、通常よりも低い細胞質カルシウム濃度においてCICR機構によるチャネルの活性化が生じる。したがって、RyRへの刺激作用を有する吸入麻酔薬に敏感に反応することで小胞体カルシウム放出が誘導され、その結果、全身の筋組織が硬縮し熱を産生する。MHのアミノ酸点変異は、RyR1のCICRチャネルとしてのカルシウム感受性をより高める変異であり、世界各地で発症した悪性高熱症についての様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== カテコールアミン誘発性多形性心室頻拍 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Catecholaminergic polymorphic ventricular tachycardia; CPVT&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本症候群は精神的または身体的ストレス時に[[交感神経]]活動が亢進することにより誘発される多形性[[wikipedia:ja:心室頻拍|心室頻拍]]の反復出現を特徴とする疾患である。このCPVP家系には急死例が多く、[[wikipedia:ja:常染色体性優性遺伝|常染色体性優性遺伝]]形式をとり、その原因遺伝子として心臓RyR2の変異が関与する。交感神経によるβ受容体刺激の心臓収縮の増強作用の機序の1つとして、心筋細胞内でcAMP依存性リン酸化酵素によるRyR2のリン酸化・活性化を介して小胞体カルシウム放出を亢進することが知られている。悪性高熱症と同様に、CPVP家系で見出される遺伝子変異はRyR2をより活性型に誘導する変異であると考えられ、[[β受容体]]刺激時に過剰にRyR2が活性化することが致死的な頻拍を誘導することが示唆されている。欧米各国での発症例についてRyR2上での様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===タンパク質機能との関わり===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyR1とRyR2の一次構造上にMHとCPVPにて報告された遺伝子変異をマップすると、アミノ末端部位、中央部位およびカルボキシル末端部位に集中することが判る。基本的なCICRチャネル機能を内蔵するカルボキシル末端部位に加えて、両症候群の変異が集約されるアミノ末端部位と中央部位もRyRチャネルの開閉制御に極めて重要な機能を有することが示されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
*[[カルシウム]]&lt;br /&gt;
*[[ジャンクトフィリン]]&lt;br /&gt;
*[[IP3受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==参考文献==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：柿澤昌　担当編集委員：林康紀）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%B8%E3%83%B3%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93&amp;diff=14939</id>
		<title>リアノジン受容体</title>
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		<updated>2012-10-18T08:56:51Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;{{PBB|geneid=6261}}{{PBB|geneid=6262}}{{PBB|geneid=6263}}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
英語名：Ryanodine receptor　英語略名：RyR &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジン受容体は細胞内[[カルシウム]]貯蔵部位である小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルであり、その名は、植物[[wikipedia:ja:アルカロイド|アルカロイド]]である[[wikipedia:ja:リアノジン|リアノジン]]が結合することに由来する。小胞体からのカルシウム放出を担うことから、同じく小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルである[[イノシトール1,4,5-三リン酸受容体]](inositol 1,4,5-trisphosphate receptor; IP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;R)とともに、カルシウム放出チャネルとも呼ばれ、細胞内カルシウム濃度調節に関与する。RyRには三種類のサブタイプが存在し、それぞれ異なった分布を示すが、脳においては三種類全ての発現が見られる。また三種類のサブタイプ全てに対して遺伝子欠損マウスが作成されているが、1型RyR欠損マウスは出生致死、2型RyR欠損マウスは胎生致死を示す。3型RyR欠損マウスのみ生後も生存・成熟するため、その解析結果の報告が存在する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 歴史 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　カルシウムイオン(Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;)は普遍的かつ基本的な[[シグナル伝達]]を担う[[セカンドメッセンジャー]]であり、極めて多くの生命現象に関与する。細胞内におけるカルシウムシグナル形成は、[[細胞膜]]に存在するカルシウムチャネルを介して細胞外から細胞内へのカルシウムの流入によるものと、細胞内カルシウムストア（小胞体）からカルシウム放出チャネルを介して細胞質へ放出される2通りの経路による。[[カルシウム誘発性カルシウム放出|カルシウム誘発性カルシウム放出]](Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; CICR)は、[[細胞質]]側のカルシウム濃度上昇が細胞内ストアから細胞質へのカルシウム放出を促進する現象であり、[[wikipedia:ja:骨格筋|骨格筋]]で最初に見出された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;5456208&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、同様の現象が多くの[[wikipedia:ja:興奮性細胞|興奮性細胞]]において見られたことから、CICRは細胞内カルシウムシグナルを増幅するための普遍的な機構であると考えられるようになり、CICRの分子実体であるCICRチャネルの薬理学的性質が調べられた。その結果、植物アルカロイドであるリアノジンがCICRチャネルに特異的に結合し、低濃度ではチャネルを開口状態に固定する薬物であることが示された。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　引き続き、標識リアノジンを用いた結合活性を指標に、骨格筋よりCICRチャネル、即ちリアノジン受容体(RyR)が精製された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2448641&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後の遺伝子クローニングにより、少なくとも[[wikipedia:ja:硬骨魚類|硬骨魚類]]以上の[[wikipedia:ja:脊椎動物|脊椎動物]]では、別々の遺伝子にコードされる3種類のRyRサブタイプが存在することが判明し、それぞれ、1型/骨格筋型(RyR1)、2型/心筋型(RyR2)、3型/脳型(RyR3)と呼ばれる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9137551&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12777839&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。各サブタイプは互いに65%程度のアミノ酸配列相同性を示すが、異なる組織分布・脳内分布を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1330694&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=ref6&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 7876312 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。一方、[[線虫]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9135117&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、[[ショウジョウバエ]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8276118&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;においては、どのタイプにも属さないRyR相同物が同定されており、[[wikipedia:ja:無脊椎動物|無脊椎動物]]においては単一遺伝子にコードされていたものが、脊椎動物において組織分布や機能的役割が異なる3種のサブタイプに分子進化したと推測されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 分子構造 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRは約5,000アミノ酸残基より構成される分子量約550kDaの巨大タンパク質であり、そのホモ4量体により機能的なカルシウム放出チャネルが形成される。RyR分子内では、アミノ末端側約4,500アミノ酸が細胞質側に大きく張り出した、いわゆるfoot構造に対応する領域を形成し、4本の推定膜貫通セグメントを含む残りのカルボキシル末端がチャネル領域を形成する(図1)。同じくカルシウム放出チャネルであるIP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;受容体とRyRは、カルボキシル末端の膜貫通セグメントを含む約200アミノ酸において特に高い配列相同性を示し、この部分がカルシウム放出チャネルとして共通するイオン透過性に関連した機能に関与していると推測される。実際に、RyR1のカルボキシル末側の約1,000アミノ酸残基よりなる領域のみでリアノジン感受性を有する基本的なカルシウムチャネルが形成されることが、脂質二重膜を用いた再構築実験により示されている。この再構築系においてC末端領域が形成するチャネルは、[[wikipedia:ja:陽イオン|陽イオン]]選択性、細胞質側カルシウムによる活性化機構、リアノジン感受性を保持する一方で、全長RyR1チャネルに見られる高濃度のカルシウムによる不活性化機構を欠く。また、RyRサブタイプ間での一次構造の比較により、D1、D2、D3と呼ばれる相同性が顕著に低い領域が見られる。RyR1のcDNA発現実験系を用いた研究により、CICRによるチャネル活性化のカルシウム結合部位はD1領域、チャネルを不活性化する高濃度カルシウムの結合部位はD3領域に存在するとされている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17506640&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20961976&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;(図2)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=250px heights=100px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-3D.jpg|&#039;&#039;&#039;図1．リアノジン受容体の三次元構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-AA.jpg|&#039;&#039;&#039;図2．リアノジン受容体の一次構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各サブタイプの体内分布 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR1  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288273 RyR1]は骨格筋において極めて高レベルの発現が見られる。また、[[小脳]][[プルキンエ細胞]]を始めとする脳内各部位でも発現が見られる他、[[wikipedia:ja:食道|食道]]、[[wikipedia:ja:食道|精巣]]でも他の部位に比較して高レベルの発現が見られる。小脳プルキンエ細胞においては、高レベルの発現が見られるとともに3つのサブタイプの中でも最も発現量が多い。[[海馬]][[歯状回]]でも高レベルの発現が見られるが、歯状回においてはRyR2の発現量が最も多い。さらに、[[線条体]]、[[嗅球]][[僧帽細胞]]などでも、他の領域と比較して高レベルの発現が見られる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===RyR2  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288279 RyR2]は[[wikipedia:ja:心筋|心筋]]細胞で極めて高レベルの発現が見られる他、[[wikipedia:ja:平滑筋|平滑筋]]・[[wikipedia:ja:肺|肺]]・脳でも高レベルの発現が見られる。脳内の様々な部位において広く発現が見られるが、特に海馬(歯状回・[[CA領域]])、[[大脳皮質]]、小脳[[顆粒細胞層]]、嗅球顆粒細胞層などで高レベルの発現が見られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR3  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/71325426 RyR3]は脳cDNAライブラリーからのクローニングにより存在が明らかになったが、脳以外にも平滑筋、骨格筋、一部の[[wikipedia:ja:上皮細胞|上皮細胞]]や[[wikipedia:ja:リンパ球|リンパ球]]培養細胞などにおいて低レベルの発現が見られる。海馬CA領域で高レベルの発現が見られる。海馬歯状回、線条体などでも比較的発現レベルが高い。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
尚、詳細については、Giannini et al. (1995) &amp;lt;ref name=&amp;quot;ref6&amp;quot; /&amp;gt; を参考にされたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 活性調節因子 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
RyRの活性調節因子に関しては、主に筋細胞や再構築系を用いた研究による多数の報告がある。詳細については、これらの報告をまとめた総説を参考にされたい&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15618481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===カルシウムイオン===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　細胞質に存在するカルシウムイオンは、濃度依存的に全てのRyRサブタイプに共通して作用する調節因子である。サブμMからμMの範囲における細胞質側カルシウムはRyRを開口させ細胞内カルシウムストアである小胞体からカルシウムを遊離させる、いわゆるカルシウム依存性(誘発性)カルシウム放出(CICR)現象をお引き起こす。一方、より高濃度のmMレベルのカルシウムはチャネル活性を抑制する。また、小胞体内腔側のカルシウムによる活性化も見られる。心筋では、脱分極による[[L型カルシウムチャネル]]([[Cv1.2]])の開口により細胞外からカルシウムが流入し、RyR2を開口させカルシウム放出を引き起こし、細胞内カルシウムシグナルを増幅するが、中枢神経系においても、小脳プルキンエ細胞では電位依存性の[[P/Q型カルシウムチャネル]]、海馬錐体細胞では[[NMDA型グルタミン酸受容体]]を介するカルシウム流入によりRyRが活性化されカルシウム放出が誘導されることが示唆されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 脱分極  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてはL型カルシウムチャネル([[Cv1.1]])とRyR1が機械的にカップリングし、興奮収縮連関において細胞膜が脱分極するとL型カルシウムチャネルのコンフォーメーションが変化し、タンパク質-タンパク質相互作用を介してRyR1が活性化されると考えられている。一方、中枢神経系における機械的なカップリングに関しては、多くの点が不明である。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 生理活性物質  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの内在性の因子による活性調節として、[[カルモジュリン]]による濃度依存的な活性化と不活性化、[[wikipedia:ja:ATP|ATP]]を含む[[wikipedia:ja:アデニン|アデニン]]ヌクレオチド、[[プロテインキナーゼA]]などの[[リン酸]]化酵素、[[cADPリボース]]などによる活性化、および[[wikipedia:ja:免疫抑制薬|免疫抑制薬]]である[[wikipedia:ja:FK506|FK506]]の結合タンパク質[[FKBP12]]によるRyR2チャネルの静止および開口状態を安定化する作用が示唆されている。さらに[[一酸化窒素]](NO)による[[S-ニトロシル化]]がRyR1の[[開口確率]]を上昇させることが&#039;&#039;in vitro&#039;&#039;の実験系により示されていたが、つい最近、小脳プルキンエ細胞において内因性NOの作用によりRyR1を介したカルシウム放出が誘導されることが示された(一酸化窒素依存的カルシウム放出の項 参照)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 薬物  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジンは低濃度では開状態のRyRに結合し、サブコンダクタンス状態に開口固定しカルシウム遊離を引き起こすが、高濃度ではRyR活性を抑制する。また、カフェインによるRyRの活性化、[[ダントロレン]] dantrolene による抑制(主にRyR1、RyR3に対する作用)が知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 機能  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　薬理学的な刺激により、脳における機能的RyRの存在、あるいはRyRを介するCa2+放出の存在を示した報告は、現在では多数存在する。しかし、生理的な刺激によるRyRの活性化を示した報告は、薬理学的刺激による報告に比べると遥かに少なく、さらに、[[シナプス可塑性]]や個体の行動の様な機能的役割と関連付けたものは限られたものになり、RyRの脳における機能的役割は、未だ解明の途上にあると言える。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== ノックアウトマウスの表現型 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの機能的役割解明を困難なものにしている主要な原因として、[[遺伝子欠損動物]]の致死性が挙げられる。上述の通り、[[wikipedia:ja:哺乳類|哺乳類]]の脳の多くの領域では、複数のRyRサブタイプが重複して発現しているが、RyR1欠損マウス、RyR2欠損マウスはそれぞれ単独で、出生致死、胎生致死を示す。したがって、複数のRyRサブタイプ遺伝子の二重もしくは三重欠損マウスが成熟しないことは自明であり、全身レベルでの遺伝子欠損マウスを用いたアプローチによっては、脳におけるRyRの機能は困難である。しかし、RyR3欠損マウスは生後も生存・成熟するため、その解析結果の報告が存在する&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20214899&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR1欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　[[wikipedia:ja:横隔膜|横隔膜]]の骨格筋細胞の機能不全に起因すると考えられる[[wikipedia:ja:呼吸不全|呼吸不全]]により、生後全く動くことなく出生致死の表現型を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7515481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR2欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR2欠損マウスは、心拍動の開始直後の胎生10日ごろに心筋細胞の小胞体Ca2+過剰負荷により心不全となり死亡する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9628868&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR3欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR3欠損マウスはほぼ正常に発育し重篤な異常は認められないが、これまでに自発的運動活性の亢進、社会的接触行動の減少、[[恐怖条件付け反応]]の低下が報告され、その神経系での重要性が示唆されている。また、海馬CA1領域において、穏やかな刺激で誘導された[[LTP]]の維持が阻害されるとの報告がある一方で、同じく海馬領域におけるLTPの誘導閾値が低下するとの報告もある。ただし、RyR3欠損マウスの軽度な中枢機能異常に関しては、重複して発現する他のサブタイプによる補完作用を考慮する必要がある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10595520&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11358488&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===シナプス前終末における機能===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　海馬[[CA3]]領域の[[苔状線維]][[軸索]]([[シナプス前終末]]よりも[[軸索起始部]]寄りの部分)においては、電位依存性Ca2+チャネルによるCa2+シグナルがRyR1によるCICR機構を介して増幅されることにより、高頻度刺激に神経伝達物資の放出が増強されることが示されており、シナプス前終末における可塑性へのRyRの関与も示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18687898&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 一酸化窒素依存的カルシウム放出 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脂質二重膜に発現させたRyR1の開口確率がNOの作用により上昇することは以前より知られていたが、この現象が生細胞で内因性のNOの作用により起こること、およびその機能的意義については長いこと不明であった。しかし、小脳[[平行線維]]－プルキンエ細胞シナプスにおけるNO依存的LTPがプルキンエ細胞内の細胞内Ca2+シグナルにも依存的であることが判明したことから、プルキンエ細胞内でのNOとCa2+との関連性について解明が進み、神経活動によって産生放出された内因性のNOがRyR1を活性化することでCa2+放出が誘導される現象、NO依存的Ca2+放出(NO-induced Ca2+ release; NICR)が発見された。このNICRはウサギRyR1における3635位のシステイン(マウスでは3636位に相当)がNOによりS-ニトロシル化されることで誘導されると推測されている。また、NO合成酵素の発現は平行線維では見られるがプルキンエ細胞では見られないことから、平行線維活動により産生放出されたNOがプルキンエ細胞内のRyR1を活性化すると考えられている。これまでに、NICRの小脳平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおけるLTPへの関与、および、中大脳動脈の虚血再灌流による大脳皮質の神経細胞死への関与が示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22036948&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===脳型ジャンクトフィリン欠損マウスの解析===&lt;br /&gt;
&#039;&#039;詳細は[[ジャンクトフィリン]]の項目参照。&#039;&#039;&lt;br /&gt;
（林　コメント：ジャンクトフィリンについては別項目として、ここでは簡単にRyRとの関係がよく判る様に御書き下さい。以前合った文章はジャンクトフィリンの項目へコピーしてあります。）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　また、脳型ジャンクトフィリン遺伝子欠損マウスも同様に出生後も生存・成熟可能であり、このマウスを用いた研究により、脳におけるRyRの機能的役割が明らかにされつつある。.........&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 疾患との関連 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 悪性高熱症 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Malignant hyperthermia; MH&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてRyR1は上述のように脱分極によるCav1.1の活性化をトリガーとして活性化するが、特殊条件下ではCICR機構によるチャネル開口も起こし得る。MHは[[wikipedia:ja:ハロタン|ハロタン]]などの[[wikipedia:ja:吸入全身麻酔|吸入全身麻酔]]により発生する全身性の筋硬縮と発熱を特徴とする、RyR1によるCICR機構が著しく亢進した病態である。MHの原因となる変異型RyR1は、通常よりも低い細胞質カルシウム濃度においてCICR機構によるチャネルの活性化が生じる。したがって、RyRへの刺激作用を有する吸入麻酔薬に敏感に反応することで小胞体カルシウム放出が誘導され、その結果、全身の筋組織が硬縮し熱を産生する。MHのアミノ酸点変異は、RyR1のCICRチャネルとしてのカルシウム感受性をより高める変異であり、世界各地で発症した悪性高熱症についての様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== カテコールアミン誘発性多形性心室頻拍 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Catecholaminergic polymorphic ventricular tachycardia; CPVT&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本症候群は精神的または身体的ストレス時に[[交感神経]]活動が亢進することにより誘発される多形性[[wikipedia:ja:心室頻拍|心室頻拍]]の反復出現を特徴とする疾患である。このCPVP家系には急死例が多く、[[wikipedia:ja:常染色体性優性遺伝|常染色体性優性遺伝]]形式をとり、その原因遺伝子として心臓RyR2の変異が関与する。交感神経によるβ受容体刺激の心臓収縮の増強作用の機序の1つとして、心筋細胞内でcAMP依存性リン酸化酵素によるRyR2のリン酸化・活性化を介して小胞体カルシウム放出を亢進することが知られている。悪性高熱症と同様に、CPVP家系で見出される遺伝子変異はRyR2をより活性型に誘導する変異であると考えられ、[[β受容体]]刺激時に過剰にRyR2が活性化することが致死的な頻拍を誘導することが示唆されている。欧米各国での発症例についてRyR2上での様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===タンパク質機能との関わり===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyR1とRyR2の一次構造上にMHとCPVPにて報告された遺伝子変異をマップすると、アミノ末端部位、中央部位およびカルボキシル末端部位に集中することが判る。基本的なCICRチャネル機能を内蔵するカルボキシル末端部位に加えて、両症候群の変異が集約されるアミノ末端部位と中央部位もRyRチャネルの開閉制御に極めて重要な機能を有することが示されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
*[[カルシウム]]&lt;br /&gt;
*[[ジャンクトフィリン]]&lt;br /&gt;
*[[IP3受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==参考文献==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：柿澤昌　担当編集委員：林康紀）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%B8%E3%83%B3%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93&amp;diff=14938</id>
		<title>リアノジン受容体</title>
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		<updated>2012-10-18T08:49:25Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;{{PBB|geneid=6261}}{{PBB|geneid=6262}}{{PBB|geneid=6263}}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
英語名：Ryanodine receptor　英語略名：RyR &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジン受容体は細胞内[[カルシウム]]貯蔵部位である小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルであり、その名は、植物[[wikipedia:ja:アルカロイド|アルカロイド]]である[[wikipedia:ja:リアノジン|リアノジン]]が結合することに由来する。小胞体からのカルシウム放出を担うことから、同じく小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルである[[イノシトール1,4,5-三リン酸受容体]](inositol 1,4,5-trisphosphate receptor; IP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;R)とともに、カルシウム放出チャネルとも呼ばれ、細胞内カルシウム濃度調節に関与する。RyRには三種類のサブタイプが存在し、それぞれ異なった分布を示すが、脳においては三種類全ての発現が見られる。また三種類のサブタイプ全てに対して遺伝子欠損マウスが作成されているが、1型RyR欠損マウスは出生致死、2型RyR欠損マウスは胎生致死を示す。3型RyR欠損マウスのみ生後も生存・成熟するため、その解析結果の報告が存在する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 歴史 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
 （林コメント：参考文献は、技術上の理由により見出しではなく、本文につけて頂けないでしょうか。以下も同様に御願い致します）&lt;br /&gt;
（林コメント：細胞内シグナリングの中でのリアノジン受容体の位置付けのようなものを図示出来ないでしょうか？）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　カルシウムイオン(Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;)は普遍的かつ基本的な[[シグナル伝達]]を担う[[セカンドメッセンジャー]]であり、極めて多くの生命現象に関与する。細胞内におけるカルシウムシグナル形成は、[[細胞膜]]に存在するカルシウムチャネルを介して細胞外から細胞内へのカルシウムの流入によるものと、細胞内カルシウムストア（小胞体）からカルシウム放出チャネルを介して細胞質へ放出される2通りの経路による。[[カルシウム誘発性カルシウム放出|カルシウム誘発性カルシウム放出]](Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; CICR)は、[[細胞質]]側のカルシウム濃度上昇が細胞内ストアから細胞質へのカルシウム放出を促進する現象であり、[[wikipedia:ja:骨格筋|骨格筋]]で最初に見出された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;5456208&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、同様の現象が多くの[[wikipedia:ja:興奮性細胞|興奮性細胞]]において見られたことから、CICRは細胞内カルシウムシグナルを増幅するための普遍的な機構であると考えられるようになり、CICRの分子実体であるCICRチャネルの薬理学的性質が調べられた。その結果、植物アルカロイドであるリアノジンがCICRチャネルに特異的に結合し、低濃度ではチャネルを開口状態に固定する薬物であることが示された。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　引き続き、標識リアノジンを用いた結合活性を指標に、骨格筋よりCICRチャネル、即ちリアノジン受容体(RyR)が精製された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2448641&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後の遺伝子クローニングにより、少なくとも[[wikipedia:ja:硬骨魚類|硬骨魚類]]以上の[[wikipedia:ja:脊椎動物|脊椎動物]]では、別々の遺伝子にコードされる3種類のRyRサブタイプが存在することが判明し、それぞれ、1型/骨格筋型(RyR1)、2型/心筋型(RyR2)、3型/脳型(RyR3)と呼ばれる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9137551&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12777839&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。各サブタイプは互いに65%程度のアミノ酸配列相同性を示すが、異なる組織分布・脳内分布を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1330694&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=ref6&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 7876312 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。一方、[[線虫]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9135117&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、[[ショウジョウバエ]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8276118&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;においては、どのタイプにも属さないRyR相同物が同定されており、[[wikipedia:ja:無脊椎動物|無脊椎動物]]においては単一遺伝子にコードされていたものが、脊椎動物において組織分布や機能的役割が異なる3種のサブタイプに分子進化したと推測されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 分子構造 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRは約5,000アミノ酸残基より構成される分子量約550kDaの巨大タンパク質であり、そのホモ4量体により機能的なカルシウム放出チャネルが形成される。RyR分子内では、アミノ末端側約4,500アミノ酸が細胞質側に大きく張り出した、いわゆるfoot構造に対応する領域を形成し、4本の推定膜貫通セグメントを含む残りのカルボキシル末端がチャネル領域を形成する(図1)。同じくカルシウム放出チャネルであるIP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;受容体とRyRは、カルボキシル末端の膜貫通セグメントを含む約200アミノ酸において特に高い配列相同性を示し、この部分がカルシウム放出チャネルとして共通するイオン透過性に関連した機能に関与していると推測される。実際に、RyR1のカルボキシル末側の約1,000アミノ酸残基よりなる領域のみでリアノジン感受性を有する基本的なカルシウムチャネルが形成されることが、脂質二重膜を用いた再構築実験により示されている。この再構築系においてC末端領域が形成するチャネルは、[[wikipedia:ja:陽イオン|陽イオン]]選択性、細胞質側カルシウムによる活性化機構、リアノジン感受性を保持する一方で、全長RyR1チャネルに見られる高濃度のカルシウムによる不活性化機構を欠く。また、RyRサブタイプ間での一次構造の比較により、D1、D2、D3と呼ばれる相同性が顕著に低い領域が見られる。RyR1のcDNA発現実験系を用いた研究により、CICRによるチャネル活性化のカルシウム結合部位はD1領域、チャネルを不活性化する高濃度カルシウムの結合部位はD3領域に存在するとされている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17506640&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20961976&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;(図2)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=250px heights=100px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-3D.jpg|&#039;&#039;&#039;図1．リアノジン受容体の三次元構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-AA.jpg|&#039;&#039;&#039;図2．リアノジン受容体の一次構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各サブタイプの体内分布 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR1  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288273 RyR1]は骨格筋において極めて高レベルの発現が見られる。また、[[小脳]][[プルキンエ細胞]]を始めとする脳内各部位でも発現が見られる他、[[wikipedia:ja:食道|食道]]、[[wikipedia:ja:食道|精巣]]でも他の部位に比較して高レベルの発現が見られる。小脳プルキンエ細胞においては、高レベルの発現が見られるとともに3つのサブタイプの中でも最も発現量が多い。[[海馬]][[歯状回]]でも高レベルの発現が見られるが、歯状回においてはRyR2の発現量が最も多い。さらに、[[線条体]]、[[嗅球]][[僧帽細胞]]などでも、他の領域と比較して高レベルの発現が見られる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===RyR2  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288279 RyR2]は[[wikipedia:ja:心筋|心筋]]細胞で極めて高レベルの発現が見られる他、[[wikipedia:ja:平滑筋|平滑筋]]・[[wikipedia:ja:肺|肺]]・脳でも高レベルの発現が見られる。脳内の様々な部位において広く発現が見られるが、特に海馬(歯状回・[[CA領域]])、[[大脳皮質]]、小脳[[顆粒細胞層]]、嗅球顆粒細胞層などで高レベルの発現が見られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR3  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/71325426 RyR3]は脳cDNAライブラリーからのクローニングにより存在が明らかになったが、脳以外にも平滑筋、骨格筋、一部の[[wikipedia:ja:上皮細胞|上皮細胞]]や[[wikipedia:ja:リンパ球|リンパ球]]培養細胞などにおいて低レベルの発現が見られる。海馬CA領域で高レベルの発現が見られる。海馬歯状回、線条体などでも比較的発現レベルが高い。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
尚、詳細については、Giannini et al. (1995) &amp;lt;ref name=&amp;quot;ref6&amp;quot; /&amp;gt; を参考にされたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 活性調節因子 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
RyRの活性調節因子に関しては、主に筋細胞や再構築系を用いた研究による多数の報告がある。詳細については、これらの報告をまとめた総説を参考にされたい&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15618481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===カルシウムイオン===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　細胞質に存在するカルシウムイオンは、濃度依存的に全てのRyRサブタイプに共通して作用する調節因子である。サブμMからμMの範囲における細胞質側カルシウムはRyRを開口させ細胞内カルシウムストアである小胞体からカルシウムを遊離させる、いわゆるカルシウム依存性(誘発性)カルシウム放出(CICR)現象をお引き起こす。一方、より高濃度のmMレベルのカルシウムはチャネル活性を抑制する。また、小胞体内腔側のカルシウムによる活性化も見られる。心筋では、脱分極による[[L型カルシウムチャネル]]([[Cv1.2]])の開口により細胞外からカルシウムが流入し、RyR2を開口させカルシウム放出を引き起こし、細胞内カルシウムシグナルを増幅するが、中枢神経系においても、小脳プルキンエ細胞では電位依存性の[[P/Q型カルシウムチャネル]]、海馬錐体細胞では[[NMDA型グルタミン酸受容体]]を介するカルシウム流入によりRyRが活性化されカルシウム放出が誘導されることが示唆されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 脱分極  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてはL型カルシウムチャネル([[Cv1.1]])とRyR1が機械的にカップリングし、興奮収縮連関において細胞膜が脱分極するとL型カルシウムチャネルのコンフォーメーションが変化し、タンパク質-タンパク質相互作用を介してRyR1が活性化されると考えられている。一方、中枢神経系における機械的なカップリングに関しては、多くの点が不明である。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 生理活性物質  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの内在性の因子による活性調節として、[[カルモジュリン]]による濃度依存的な活性化と不活性化、[[wikipedia:ja:ATP|ATP]]を含む[[wikipedia:ja:アデニン|アデニン]]ヌクレオチド、[[プロテインキナーゼA]]などの[[リン酸]]化酵素、[[cADPリボース]]などによる活性化、および[[wikipedia:ja:免疫抑制薬|免疫抑制薬]]である[[wikipedia:ja:FK506|FK506]]の結合タンパク質[[FKBP12]]によるRyR2チャネルの静止および開口状態を安定化する作用が示唆されている。さらに[[一酸化窒素]](NO)による[[S-ニトロシル化]]がRyR1の[[開口確率]]を上昇させることが&#039;&#039;in vitro&#039;&#039;の実験系により示されていたが、つい最近、小脳プルキンエ細胞において内因性NOの作用によりRyR1を介したカルシウム放出が誘導されることが示された(一酸化窒素依存的カルシウム放出の項 参照)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 薬物  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジンは低濃度では開状態のRyRに結合し、サブコンダクタンス状態に開口固定しカルシウム遊離を引き起こすが、高濃度ではRyR活性を抑制する。また、カフェインによるRyRの活性化、[[ダントロレン]] dantrolene による抑制(主にRyR1、RyR3に対する作用)が知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 機能  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　薬理学的な刺激により、脳における機能的RyRの存在、あるいはRyRを介するCa2+放出の存在を示した報告は、現在では多数存在する。しかし、生理的な刺激によるRyRの活性化を示した報告は、薬理学的刺激による報告に比べると遥かに少なく、さらに、[[シナプス可塑性]]や個体の行動の様な機能的役割と関連付けたものは限られたものになり、RyRの脳における機能的役割は、未だ解明の途上にあると言える。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== ノックアウトマウスの表現型 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの機能的役割解明を困難なものにしている主要な原因として、[[遺伝子欠損動物]]の致死性が挙げられる。上述の通り、[[wikipedia:ja:哺乳類|哺乳類]]の脳の多くの領域では、複数のRyRサブタイプが重複して発現しているが、RyR1欠損マウス、RyR2欠損マウスはそれぞれ単独で、出生致死、胎生致死を示す。したがって、複数のRyRサブタイプ遺伝子の二重もしくは三重欠損マウスが成熟しないことは自明であり、全身レベルでの遺伝子欠損マウスを用いたアプローチによっては、脳におけるRyRの機能は困難である。しかし、RyR3欠損マウスは生後も生存・成熟するため、その解析結果の報告が存在する&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20214899&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR1欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　[[wikipedia:ja:横隔膜|横隔膜]]の骨格筋細胞の機能不全に起因すると考えられる[[wikipedia:ja:呼吸不全|呼吸不全]]により、生後全く動くことなく出生致死の表現型を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7515481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR2欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR2欠損マウスは、心拍動の開始直後の胎生10日ごろに心筋細胞の小胞体Ca2+過剰負荷により心不全となり死亡する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9628868&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR3欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR3欠損マウスはほぼ正常に発育し重篤な異常は認められないが、これまでに自発的運動活性の亢進、社会的接触行動の減少、[[恐怖条件付け反応]]の低下が報告され、その神経系での重要性が示唆されている。また、海馬CA1領域において、穏やかな刺激で誘導された[[LTP]]の維持が阻害されるとの報告がある一方で、同じく海馬領域におけるLTPの誘導閾値が低下するとの報告もある。ただし、RyR3欠損マウスの軽度な中枢機能異常に関しては、重複して発現する他のサブタイプによる補完作用を考慮する必要がある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10595520&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11358488&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===シナプス前終末における機能===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　海馬[[CA3]]領域の[[苔状線維]][[軸索]]([[シナプス前終末]]よりも[[軸索起始部]]寄りの部分)においては、電位依存性Ca2+チャネルによるCa2+シグナルがRyR1によるCICR機構を介して増幅されることにより、高頻度刺激に神経伝達物資の放出が増強されることが示されており、シナプス前終末における可塑性へのRyRの関与も示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18687898&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 一酸化窒素依存的カルシウム放出 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脂質二重膜に発現させたRyR1の開口確率がNOの作用により上昇することは以前より知られていたが、この現象が生細胞で内因性のNOの作用により起こること、およびその機能的意義については長いこと不明であった。しかし、小脳[[平行線維]]－プルキンエ細胞シナプスにおけるNO依存的LTPがプルキンエ細胞内の細胞内Ca2+シグナルにも依存的であることが判明したことから、プルキンエ細胞内でのNOとCa2+との関連性について解明が進み、神経活動によって産生放出された内因性のNOがRyR1を活性化することでCa2+放出が誘導される現象、NO依存的Ca2+放出(NO-induced Ca2+ release; NICR)が発見された。このNICRはウサギRyR1における3635位のシステイン(マウスでは3636位に相当)がNOによりS-ニトロシル化されることで誘導されると推測されている。また、NO合成酵素の発現は平行線維では見られるがプルキンエ細胞では見られないことから、平行線維活動により産生放出されたNOがプルキンエ細胞内のRyR1を活性化すると考えられている。これまでに、NICRの小脳平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおけるLTPへの関与、および、中大脳動脈の虚血再灌流による大脳皮質の神経細胞死への関与が示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22036948&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===脳型ジャンクトフィリン欠損マウスの解析===&lt;br /&gt;
&#039;&#039;詳細は[[ジャンクトフィリン]]の項目参照。&#039;&#039;&lt;br /&gt;
（林　コメント：ジャンクトフィリンについては別項目として、ここでは簡単にRyRとの関係がよく判る様に御書き下さい。以前合った文章はジャンクトフィリンの項目へコピーしてあります。）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　また、脳型ジャンクトフィリン遺伝子欠損マウスも同様に出生後も生存・成熟可能であり、このマウスを用いた研究により、脳におけるRyRの機能的役割が明らかにされつつある。.........&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 疾患との関連 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 悪性高熱症 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Malignant hyperthermia; MH&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてRyR1は上述のように脱分極によるCav1.1の活性化をトリガーとして活性化するが、特殊条件下ではCICR機構によるチャネル開口も起こし得る。MHは[[wikipedia:ja:ハロタン|ハロタン]]などの[[wikipedia:ja:吸入全身麻酔|吸入全身麻酔]]により発生する全身性の筋硬縮と発熱を特徴とする、RyR1によるCICR機構が著しく亢進した病態である。MHの原因となる変異型RyR1は、通常よりも低い細胞質カルシウム濃度においてCICR機構によるチャネルの活性化が生じる。したがって、RyRへの刺激作用を有する吸入麻酔薬に敏感に反応することで小胞体カルシウム放出が誘導され、その結果、全身の筋組織が硬縮し熱を産生する。MHのアミノ酸点変異は、RyR1のCICRチャネルとしてのカルシウム感受性をより高める変異であり、世界各地で発症した悪性高熱症についての様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== カテコールアミン誘発性多形性心室頻拍 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Catecholaminergic polymorphic ventricular tachycardia; CPVT&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本症候群は精神的または身体的ストレス時に[[交感神経]]活動が亢進することにより誘発される多形性[[wikipedia:ja:心室頻拍|心室頻拍]]の反復出現を特徴とする疾患である。このCPVP家系には急死例が多く、[[wikipedia:ja:常染色体性優性遺伝|常染色体性優性遺伝]]形式をとり、その原因遺伝子として心臓RyR2の変異が関与する。交感神経によるβ受容体刺激の心臓収縮の増強作用の機序の1つとして、心筋細胞内でcAMP依存性リン酸化酵素によるRyR2のリン酸化・活性化を介して小胞体カルシウム放出を亢進することが知られている。悪性高熱症と同様に、CPVP家系で見出される遺伝子変異はRyR2をより活性型に誘導する変異であると考えられ、[[β受容体]]刺激時に過剰にRyR2が活性化することが致死的な頻拍を誘導することが示唆されている。欧米各国での発症例についてRyR2上での様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===タンパク質機能との関わり===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyR1とRyR2の一次構造上にMHとCPVPにて報告された遺伝子変異をマップすると、アミノ末端部位、中央部位およびカルボキシル末端部位に集中することが判る。基本的なCICRチャネル機能を内蔵するカルボキシル末端部位に加えて、両症候群の変異が集約されるアミノ末端部位と中央部位もRyRチャネルの開閉制御に極めて重要な機能を有することが示されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
*[[カルシウム]]&lt;br /&gt;
*[[ジャンクトフィリン]]&lt;br /&gt;
*[[IP3受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==参考文献==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：柿澤昌　担当編集委員：林康紀）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%B8%E3%83%B3%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93&amp;diff=14930</id>
		<title>リアノジン受容体</title>
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		<updated>2012-10-18T08:16:25Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;{{PBB|geneid=6261}}{{PBB|geneid=6262}}{{PBB|geneid=6263}}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
英語名：Ryanodine receptor　英語略名：RyR &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジン受容体は細胞内[[カルシウム]]貯蔵部位である小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルであり、その名は、植物[[wikipedia:ja:アルカロイド|アルカロイド]]である[[wikipedia:ja:リアノジン|リアノジン]]が結合することに由来する。小胞体からのカルシウム放出を担うことから、同じく小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルである[[イノシトール1,4,5-三リン酸受容体]](inositol 1,4,5-trisphosphate receptor; IP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;R)とともに、カルシウム放出チャネルとも呼ばれ、細胞内カルシウム濃度調節に関与する。RyRには三種類のサブタイプが存在し、それぞれ異なった分布を示すが、脳においては三種類全ての発現が見られる。また三種類のサブタイプ全てに対して遺伝子欠損マウスが作成されているが、1型RyR欠損マウスは出生致死、2型RyR欠損マウスは胎生致死を示す。3型RyR欠損マウスのみ生後も生存・成熟するため、その解析結果の報告が存在する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 歴史 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
 （林コメント：参考文献は、技術上の理由により見出しではなく、本文につけて頂けないでしょうか。以下も同様に御願い致します）&lt;br /&gt;
（林コメント：細胞内シグナリングの中でのリアノジン受容体の位置付けのようなものを図示出来ないでしょうか？）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　カルシウムイオン(Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;)は普遍的かつ基本的な[[シグナル伝達]]を担う[[セカンドメッセンジャー]]であり、極めて多くの生命現象に関与する。細胞内におけるカルシウムシグナル形成は、[[細胞膜]]に存在するカルシウムチャネルを介して細胞外から細胞内へのカルシウムの流入によるものと、細胞内カルシウムストア（小胞体）からカルシウム放出チャネルを介して細胞質へ放出される2通りの経路による。[[カルシウム誘発性カルシウム放出|カルシウム誘発性カルシウム放出]](Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; CICR)は、[[細胞質]]側のカルシウム濃度上昇が細胞内ストアから細胞質へのカルシウム放出を促進する現象であり、[[wikipedia:ja:骨格筋|骨格筋]]で最初に見出された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;5456208&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、同様の現象が多くの[[wikipedia:ja:興奮性細胞|興奮性細胞]]において見られたことから、CICRは細胞内カルシウムシグナルを増幅するための普遍的な機構であると考えられるようになり、CICRの分子実体であるCICRチャネルの薬理学的性質が調べられた。その結果、植物アルカロイドであるリアノジンがCICRチャネルに特異的に結合し、低濃度ではチャネルを開口状態に固定する薬物であることが示された。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　引き続き、標識リアノジンを用いた結合活性を指標に、骨格筋よりCICRチャネル、即ちリアノジン受容体(RyR)が精製された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2448641&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後の遺伝子クローニングにより、少なくとも[[wikipedia:ja:硬骨魚類|硬骨魚類]]以上の[[wikipedia:ja:脊椎動物|脊椎動物]]では、別々の遺伝子にコードされる3種類のRyRサブタイプが存在することが判明し、それぞれ、1型/骨格筋型(RyR1)、2型/心筋型(RyR2)、3型/脳型(RyR3)と呼ばれる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9137551&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12777839&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。各サブタイプは互いに65%程度のアミノ酸配列相同性を示すが、異なる組織分布・脳内分布を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1330694&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=ref6&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 7876312 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。一方、[[線虫]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9135117&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、[[ショウジョウバエ]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8276118&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;においては、どのタイプにも属さないRyR相同物が同定されており、[[wikipedia:ja:無脊椎動物|無脊椎動物]]においては単一遺伝子にコードされていたものが、脊椎動物において組織分布や機能的役割が異なる3種のサブタイプに分子進化したと推測されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 分子構造 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRは約5,000アミノ酸残基より構成される分子量約550kDaの巨大タンパク質であり、そのホモ4量体により機能的なカルシウム放出チャネルが形成される。RyR分子内では、アミノ末端側約4,500アミノ酸が細胞質側に大きく張り出した、いわゆるfoot構造に対応する領域を形成し、4本の推定膜貫通セグメントを含む残りのカルボキシル末端がチャネル領域を形成する(図1)。同じくカルシウム放出チャネルであるIP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;受容体とRyRは、カルボキシル末端の膜貫通セグメントを含む約200アミノ酸において特に高い配列相同性を示し、この部分がカルシウム放出チャネルとして共通するイオン透過性に関連した機能に関与していると推測される。実際に、RyR1のカルボキシル末側の約1,000アミノ酸残基よりなる領域のみでリアノジン感受性を有する基本的なカルシウムチャネルが形成されることが、脂質二重膜を用いた再構築実験により示されている。この再構築系においてC末端領域が形成するチャネルは、[[wikipedia:ja:陽イオン|陽イオン]]選択性、細胞質側カルシウムによる活性化機構、リアノジン感受性を保持する一方で、全長RyR1チャネルに見られる高濃度のカルシウムによる不活性化機構を欠く。また、RyRサブタイプ間での一次構造の比較により、D1、D2、D3と呼ばれる相同性が顕著に低い領域が見られる。RyR1のcDNA発現実験系を用いた研究により、CICRによるチャネル活性化のカルシウム結合部位はD1領域、チャネルを不活性化する高濃度カルシウムの結合部位はD3領域に存在するとされている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17506640&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20961976&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;(図2)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=250px heights=100px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-3D.jpg|&#039;&#039;&#039;図1．リアノジン受容体の三次元構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-AA.jpg|&#039;&#039;&#039;図2．リアノジン受容体の一次構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各サブタイプの体内分布 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR1  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288273 RyR1]は骨格筋において極めて高レベルの発現が見られる。また、[[小脳]][[プルキンエ細胞]]を始めとする脳内各部位でも発現が見られる他、[[wikipedia:ja:食道|食道]]、[[wikipedia:ja:食道|精巣]]でも他の部位に比較して高レベルの発現が見られる。小脳プルキンエ細胞においては、高レベルの発現が見られるとともに3つのサブタイプの中でも最も発現量が多い。[[海馬]][[歯状回]]でも高レベルの発現が見られるが、歯状回においてはRyR2の発現量が最も多い。さらに、[[線条体]]、[[嗅球]][[僧帽細胞]]などでも、他の領域と比較して高レベルの発現が見られる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===RyR2  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288279 RyR2]は[[wikipedia:ja:心筋|心筋]]細胞で極めて高レベルの発現が見られる他、[[wikipedia:ja:平滑筋|平滑筋]]・[[wikipedia:ja:肺|肺]]・脳でも高レベルの発現が見られる。脳内の様々な部位において広く発現が見られるが、特に海馬(歯状回・[[CA領域]])、[[大脳皮質]]、小脳[[顆粒細胞層]]、嗅球顆粒細胞層などで高レベルの発現が見られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR3  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/71325426 RyR3]は脳cDNAライブラリーからのクローニングにより存在が明らかになったが、脳以外にも平滑筋、骨格筋、一部の[[wikipedia:ja:上皮細胞|上皮細胞]]や[[wikipedia:ja:リンパ球|リンパ球]]培養細胞などにおいて低レベルの発現が見られる。海馬CA領域で高レベルの発現が見られる。海馬歯状回、線条体などでも比較的発現レベルが高い。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
尚、詳細については、Giannini et al. (1995) &amp;lt;ref name=&amp;quot;ref6&amp;quot; /&amp;gt; を参考にされたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 活性調節因子 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
RyRの活性調節因子に関しては、主に筋細胞や再構築系を用いた研究による多数の報告がある。詳細については、これらの報告をまとめた総説を参考にされたい&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15618481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===カルシウムイオン===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　細胞質に存在するカルシウムイオンは、濃度依存的に全てのRyRサブタイプに共通して作用する調節因子である。サブμMからμMの範囲における細胞質側カルシウムはRyRを開口させ細胞内カルシウムストアである小胞体からカルシウムを遊離させる、いわゆるカルシウム依存性(誘発性)カルシウム放出(CICR)現象をお引き起こす。一方、より高濃度のmMレベルのカルシウムはチャネル活性を抑制する。また、小胞体内腔側のカルシウムによる活性化も見られる。心筋では、脱分極による[[L型カルシウムチャネル]]([[Cv1.2]])の開口により細胞外からカルシウムが流入し、RyR2を開口させカルシウム放出を引き起こし、細胞内カルシウムシグナルを増幅するが、中枢神経系においても、小脳プルキンエ細胞では電位依存性の[[P/Q型カルシウムチャネル]]、海馬錐体細胞では[[NMDA型グルタミン酸受容体]]を介するカルシウム流入によりRyRが活性化されカルシウム放出が誘導されることが示唆されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 脱分極  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてはL型カルシウムチャネル([[Cv1.1]])とRyR1が機械的にカップリングし、興奮収縮連関において細胞膜が脱分極するとL型カルシウムチャネルのコンフォーメーションが変化し、タンパク質-タンパク質相互作用を介してRyR1が活性化されると考えられている。一方、中枢神経系における機械的なカップリングに関しては、多くの点が不明である。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 生理活性物質  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの内在性の因子による活性調節として、[[カルモジュリン]]による濃度依存的な活性化と不活性化、[[wikipedia:ja:ATP|ATP]]を含む[[wikipedia:ja:アデニン|アデニン]]ヌクレオチド、[[プロテインキナーゼA]]などの[[リン酸]]化酵素、[[cADPリボース]]などによる活性化、および[[wikipedia:ja:免疫抑制薬|免疫抑制薬]]である[[wikipedia:ja:FK506|FK506]]の結合タンパク質[[FKBP12]]によるRyR2チャネルの静止および開口状態を安定化する作用が示唆されている。さらに[[一酸化窒素]](NO)による[[S-ニトロシル化]]がRyR1の[[開口確率]]を上昇させることが&#039;&#039;in vitro&#039;&#039;の実験系により示されていたが、つい最近、小脳プルキンエ細胞において内因性NOの作用によりRyR1を介したカルシウム放出が誘導されることが示された(一酸化窒素依存的カルシウム放出の項 参照)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 薬物  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジンは低濃度では開状態のRyRに結合し、サブコンダクタンス状態に開口固定しカルシウム遊離を引き起こすが、高濃度ではRyR活性を抑制する。また、カフェインによるRyRの活性化、[[ダントロレン]] dantrolene による抑制(主にRyR1、RyR3に対する作用)が知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 機能  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　薬理学的な刺激により、脳における機能的RyRの存在、あるいはRyRを介するCa2+放出の存在を示した報告は、現在では多数存在する。しかし、生理的な刺激によるRyRの活性化を示した報告は、薬理学的刺激による報告に比べると遥かに少なく、さらに、[[シナプス可塑性]]や個体の行動の様な機能的役割と関連付けたものは限られたものになり、RyRの脳における機能的役割は、未だ解明の途上にあると言える。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== ノックアウトマウスの表現型 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの機能的役割解明を困難なものにしている主要な原因として、[[遺伝子欠損動物]]の致死性が挙げられる。上述の通り、[[wikipedia:ja:哺乳類|哺乳類]]の脳の多くの領域では、複数のRyRサブタイプが重複して発現しているが、RyR1欠損マウス、RyR2欠損マウスはそれぞれ単独で、出生致死、胎生致死を示す。したがって、複数のRyRサブタイプ遺伝子の二重もしくは三重欠損マウスが成熟しないことは自明であり、全身レベルでの遺伝子欠損マウスを用いたアプローチによっては、脳におけるRyRの機能は困難である。しかし、RyR3欠損マウスは生後も生存・成熟するため、その解析結果の報告が存在する&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20214899&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR1欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　[[wikipedia:ja:横隔膜|横隔膜]]の骨格筋細胞の機能不全に起因すると考えられる[[wikipedia:ja:呼吸不全|呼吸不全]]により、生後全く動くことなく出生致死の表現型を示す。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR2欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR2欠損マウスは、心拍動の開始直後の胎生10日ごろに心筋細胞の小胞体Ca2+過剰負荷により心不全となり死亡する。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR3欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR3欠損マウスはほぼ正常に発育し重篤な異常は認められないが、これまでに自発的運動活性の亢進、社会的接触行動の減少、[[恐怖条件付け反応]]の低下が報告され、その神経系での重要性が示唆されている。また、海馬CA1領域において、穏やかな刺激で誘導された[[LTP]]の維持が阻害されるとの報告がある一方で、同じく海馬領域におけるLTPの誘導閾値が低下するとの報告もある。ただし、RyR3欠損マウスの軽度な中枢機能異常に関しては、重複して発現する他のサブタイプによる補完作用を考慮する必要がある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===シナプス前終末における機能===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　海馬[[CA3]]領域の[[苔状線維]][[軸索]]([[シナプス前終末]]よりも[[軸索起始部]]寄りの部分)においては、電位依存性Ca2+チャネルによるCa2+シグナルがRyR1によるCICR機構を介して増幅されることにより、高頻度刺激に神経伝達物資の放出が増強されることが示されており、シナプス前終末における可塑性へのRyRの関与も示唆されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 一酸化窒素依存的カルシウム放出 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脂質二重膜に発現させたRyR1の開口確率がNOの作用により上昇することは以前より知られていたが、この現象が生細胞で内因性のNOの作用により起こること、およびその機能的意義については長いこと不明であった。しかし、小脳[[平行線維]]－プルキンエ細胞シナプスにおけるNO依存的LTPがプルキンエ細胞内の細胞内Ca2+シグナルにも依存的であることが判明したことから、プルキンエ細胞内でのNOとCa2+との関連性について解明が進み、神経活動によって産生放出された内因性のNOがRyR1を活性化することでCa2+放出が誘導される現象、NO依存的Ca2+放出(NO-induced Ca2+ release; NICR)が発見された。このNICRはウサギRyR1における3635位のシステイン(マウスでは3636位に相当)がNOによりS-ニトロシル化されることで誘導されると推測されている。また、NO合成酵素の発現は平行線維では見られるがプルキンエ細胞では見られないことから、平行線維活動により産生放出されたNOがプルキンエ細胞内のRyR1を活性化すると考えられている。これまでに、NICRの小脳平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおけるLTPへの関与、および、中大脳動脈の虚血再灌流による大脳皮質の神経細胞死への関与が示唆されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===脳型ジャンクトフィリン欠損マウスの解析===&lt;br /&gt;
&#039;&#039;詳細は[[ジャンクトフィリン]]の項目参照。&#039;&#039;&lt;br /&gt;
（林　コメント：ジャンクトフィリンについては別項目として、ここでは簡単にRyRとの関係がよく判る様に御書き下さい。以前合った文章はジャンクトフィリンの項目へコピーしてあります。）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　また、脳型ジャンクトフィリン遺伝子欠損マウスも同様に出生後も生存・成熟可能であり、このマウスを用いた研究により、脳におけるRyRの機能的役割が明らかにされつつある。.........&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 疾患との関連 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 悪性高熱症 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Malignant hyperthermia; MH&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてRyR1は上述のように脱分極によるCav1.1の活性化をトリガーとして活性化するが、特殊条件下ではCICR機構によるチャネル開口も起こし得る。MHは[[wikipedia:ja:ハロタン|ハロタン]]などの[[wikipedia:ja:吸入全身麻酔|吸入全身麻酔]]により発生する全身性の筋硬縮と発熱を特徴とする、RyR1によるCICR機構が著しく亢進した病態である。MHの原因となる変異型RyR1は、通常よりも低い細胞質カルシウム濃度においてCICR機構によるチャネルの活性化が生じる。したがって、RyRへの刺激作用を有する吸入麻酔薬に敏感に反応することで小胞体カルシウム放出が誘導され、その結果、全身の筋組織が硬縮し熱を産生する。MHのアミノ酸点変異は、RyR1のCICRチャネルとしてのカルシウム感受性をより高める変異であり、世界各地で発症した悪性高熱症についての様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== カテコールアミン誘発性多形性心室頻拍 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Catecholaminergic polymorphic ventricular tachycardia; CPVT&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本症候群は精神的または身体的ストレス時に[[交感神経]]活動が亢進することにより誘発される多形性[[wikipedia:ja:心室頻拍|心室頻拍]]の反復出現を特徴とする疾患である。このCPVP家系には急死例が多く、[[wikipedia:ja:常染色体性優性遺伝|常染色体性優性遺伝]]形式をとり、その原因遺伝子として心臓RyR2の変異が関与する。交感神経によるβ受容体刺激の心臓収縮の増強作用の機序の1つとして、心筋細胞内でcAMP依存性リン酸化酵素によるRyR2のリン酸化・活性化を介して小胞体カルシウム放出を亢進することが知られている。悪性高熱症と同様に、CPVP家系で見出される遺伝子変異はRyR2をより活性型に誘導する変異であると考えられ、[[β受容体]]刺激時に過剰にRyR2が活性化することが致死的な頻拍を誘導することが示唆されている。欧米各国での発症例についてRyR2上での様々な点変異が報告されている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===タンパク質機能との関わり===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyR1とRyR2の一次構造上にMHとCPVPにて報告された遺伝子変異をマップすると、アミノ末端部位、中央部位およびカルボキシル末端部位に集中することが判る。基本的なCICRチャネル機能を内蔵するカルボキシル末端部位に加えて、両症候群の変異が集約されるアミノ末端部位と中央部位もRyRチャネルの開閉制御に極めて重要な機能を有することが示されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
*[[カルシウム]]&lt;br /&gt;
*[[ジャンクトフィリン]]&lt;br /&gt;
*[[IP3受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==参考文献==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：柿澤昌　担当編集委員：林康紀）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%B8%E3%83%B3%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93&amp;diff=14929</id>
		<title>リアノジン受容体</title>
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		<updated>2012-10-18T08:08:07Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;{{PBB|geneid=6261}}{{PBB|geneid=6262}}{{PBB|geneid=6263}}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
英語名：Ryanodine receptor　英語略名：RyR &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジン受容体は細胞内[[カルシウム]]貯蔵部位である小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルであり、その名は、植物[[wikipedia:ja:アルカロイド|アルカロイド]]である[[wikipedia:ja:リアノジン|リアノジン]]が結合することに由来する。小胞体からのカルシウム放出を担うことから、同じく小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルである[[イノシトール1,4,5-三リン酸受容体]](inositol 1,4,5-trisphosphate receptor; IP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;R)とともに、カルシウム放出チャネルとも呼ばれ、細胞内カルシウム濃度調節に関与する。RyRには三種類のサブタイプが存在し、それぞれ異なった分布を示すが、脳においては三種類全ての発現が見られる。また三種類のサブタイプ全てに対して遺伝子欠損マウスが作成されているが、1型RyR欠損マウスは出生致死、2型RyR欠損マウスは胎生致死を示す。3型RyR欠損マウスのみ生後も生存・成熟するため、その解析結果の報告が存在する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 歴史 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
 （林コメント：参考文献は、技術上の理由により見出しではなく、本文につけて頂けないでしょうか。以下も同様に御願い致します）&lt;br /&gt;
（林コメント：細胞内シグナリングの中でのリアノジン受容体の位置付けのようなものを図示出来ないでしょうか？）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　カルシウムイオン(Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;)は普遍的かつ基本的な[[シグナル伝達]]を担う[[セカンドメッセンジャー]]であり、極めて多くの生命現象に関与する。細胞内におけるカルシウムシグナル形成は、[[細胞膜]]に存在するカルシウムチャネルを介して細胞外から細胞内へのカルシウムの流入によるものと、細胞内カルシウムストア（小胞体）からカルシウム放出チャネルを介して細胞質へ放出される2通りの経路による。[[カルシウム誘発性カルシウム放出|カルシウム誘発性カルシウム放出]](Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; CICR)は、[[細胞質]]側のカルシウム濃度上昇が細胞内ストアから細胞質へのカルシウム放出を促進する現象であり、[[wikipedia:ja:骨格筋|骨格筋]]で最初に見出された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;5456208&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、同様の現象が多くの[[wikipedia:ja:興奮性細胞|興奮性細胞]]において見られたことから、CICRは細胞内カルシウムシグナルを増幅するための普遍的な機構であると考えられるようになり、CICRの分子実体であるCICRチャネルの薬理学的性質が調べられた。その結果、植物アルカロイドであるリアノジンがCICRチャネルに特異的に結合し、低濃度ではチャネルを開口状態に固定する薬物であることが示された。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　引き続き、標識リアノジンを用いた結合活性を指標に、骨格筋よりCICRチャネル、即ちリアノジン受容体(RyR)が精製された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2448641&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後の遺伝子クローニングにより、少なくとも[[wikipedia:ja:硬骨魚類|硬骨魚類]]以上の[[wikipedia:ja:脊椎動物|脊椎動物]]では、別々の遺伝子にコードされる3種類のRyRサブタイプが存在することが判明し、それぞれ、1型/骨格筋型(RyR1)、2型/心筋型(RyR2)、3型/脳型(RyR3)と呼ばれる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9137551&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12777839&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。各サブタイプは互いに65%程度のアミノ酸配列相同性を示すが、異なる組織分布・脳内分布を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1330694&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=ref6&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 7876312 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。一方、[[線虫]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9135117&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、[[ショウジョウバエ]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8276118&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;においては、どのタイプにも属さないRyR相同物が同定されており、[[wikipedia:ja:無脊椎動物|無脊椎動物]]においては単一遺伝子にコードされていたものが、脊椎動物において組織分布や機能的役割が異なる3種のサブタイプに分子進化したと推測されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 分子構造 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRは約5,000アミノ酸残基より構成される分子量約550kDaの巨大タンパク質であり、そのホモ4量体により機能的なカルシウム放出チャネルが形成される。RyR分子内では、アミノ末端側約4,500アミノ酸が細胞質側に大きく張り出した、いわゆるfoot構造に対応する領域を形成し、4本の推定膜貫通セグメントを含む残りのカルボキシル末端がチャネル領域を形成する(図1)。同じくカルシウム放出チャネルであるIP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;受容体とRyRは、カルボキシル末端の膜貫通セグメントを含む約200アミノ酸において特に高い配列相同性を示し、この部分がカルシウム放出チャネルとして共通するイオン透過性に関連した機能に関与していると推測される。実際に、RyR1のカルボキシル末側の約1,000アミノ酸残基よりなる領域のみでリアノジン感受性を有する基本的なカルシウムチャネルが形成されることが、脂質二重膜を用いた再構築実験により示されている。この再構築系においてC末端領域が形成するチャネルは、[[wikipedia:ja:陽イオン|陽イオン]]選択性、細胞質側カルシウムによる活性化機構、リアノジン感受性を保持する一方で、全長RyR1チャネルに見られる高濃度のカルシウムによる不活性化機構を欠く。また、RyRサブタイプ間での一次構造の比較により、D1、D2、D3と呼ばれる相同性が顕著に低い領域が見られる。RyR1のcDNA発現実験系を用いた研究により、CICRによるチャネル活性化のカルシウム結合部位はD1領域、チャネルを不活性化する高濃度カルシウムの結合部位はD3領域に存在するとされている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17506640&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20961976&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;(図2)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=250px heights=100px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-3D.jpg|&#039;&#039;&#039;図1．リアノジン受容体の三次元構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-AA.jpg|&#039;&#039;&#039;図2．リアノジン受容体の一次構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各サブタイプの体内分布 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR1  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288273 RyR1]は骨格筋において極めて高レベルの発現が見られる。また、[[小脳]][[プルキンエ細胞]]を始めとする脳内各部位でも発現が見られる他、[[wikipedia:ja:食道|食道]]、[[wikipedia:ja:食道|精巣]]でも他の部位に比較して高レベルの発現が見られる。小脳プルキンエ細胞においては、高レベルの発現が見られるとともに3つのサブタイプの中でも最も発現量が多い。[[海馬]][[歯状回]]でも高レベルの発現が見られるが、歯状回においてはRyR2の発現量が最も多い。さらに、[[線条体]]、[[嗅球]][[僧帽細胞]]などでも、他の領域と比較して高レベルの発現が見られる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===RyR2  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288279 RyR2]は[[wikipedia:ja:心筋|心筋]]細胞で極めて高レベルの発現が見られる他、[[wikipedia:ja:平滑筋|平滑筋]]・[[wikipedia:ja:肺|肺]]・脳でも高レベルの発現が見られる。脳内の様々な部位において広く発現が見られるが、特に海馬(歯状回・[[CA領域]])、[[大脳皮質]]、小脳[[顆粒細胞層]]、嗅球顆粒細胞層などで高レベルの発現が見られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR3  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/71325426 RyR3]は脳cDNAライブラリーからのクローニングにより存在が明らかになったが、脳以外にも平滑筋、骨格筋、一部の[[wikipedia:ja:上皮細胞|上皮細胞]]や[[wikipedia:ja:リンパ球|リンパ球]]培養細胞などにおいて低レベルの発現が見られる。海馬CA領域で高レベルの発現が見られる。海馬歯状回、線条体などでも比較的発現レベルが高い。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
尚、詳細については、Giannini et al. (1995) &amp;lt;ref name=&amp;quot;ref6&amp;quot; /&amp;gt; を参考にされたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 活性調節因子&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15618481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===カルシウムイオン===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　細胞質に存在するカルシウムイオンは、濃度依存的に全てのRyRサブタイプに共通して作用する調節因子である。サブμMからμMの範囲における細胞質側カルシウムはRyRを開口させ細胞内カルシウムストアである小胞体からカルシウムを遊離させる、いわゆるカルシウム依存性(誘発性)カルシウム放出(CICR)現象をお引き起こす。一方、より高濃度のmMレベルのカルシウムはチャネル活性を抑制する。また、小胞体内腔側のカルシウムによる活性化も見られる。心筋では、脱分極による[[L型カルシウムチャネル]]([[Cv1.2]])の開口により細胞外からカルシウムが流入し、RyR2を開口させカルシウム放出を引き起こし、細胞内カルシウムシグナルを増幅するが、中枢神経系においても、小脳プルキンエ細胞では電位依存性の[[P/Q型カルシウムチャネル]]、海馬錐体細胞では[[NMDA型グルタミン酸受容体]]を介するカルシウム流入によりRyRが活性化されカルシウム放出が誘導されることが示唆されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 脱分極  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてはL型カルシウムチャネル([[Cv1.1]])とRyR1が機械的にカップリングし、興奮収縮連関において細胞膜が脱分極するとL型カルシウムチャネルのコンフォーメーションが変化し、タンパク質-タンパク質相互作用を介してRyR1が活性化されると考えられている。一方、中枢神経系における機械的なカップリングに関しては、多くの点が不明である。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 生理活性物質  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの内在性の因子による活性調節として、[[カルモジュリン]]による濃度依存的な活性化と不活性化、[[wikipedia:ja:ATP|ATP]]を含む[[wikipedia:ja:アデニン|アデニン]]ヌクレオチド、[[プロテインキナーゼA]]などの[[リン酸]]化酵素、[[cADPリボース]]などによる活性化、および[[wikipedia:ja:免疫抑制薬|免疫抑制薬]]である[[wikipedia:ja:FK506|FK506]]の結合タンパク質[[FKBP12]]によるRyR2チャネルの静止および開口状態を安定化する作用が示唆されている。さらに[[一酸化窒素]](NO)による[[S-ニトロシル化]]がRyR1の[[開口確率]]を上昇させることが&#039;&#039;in vitro&#039;&#039;の実験系により示されていたが、つい最近、小脳プルキンエ細胞において内因性NOの作用によりRyR1を介したカルシウム放出が誘導されることが示された(一酸化窒素依存的カルシウム放出の項 参照)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 薬物  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジンは低濃度では開状態のRyRに結合し、サブコンダクタンス状態に開口固定しカルシウム遊離を引き起こすが、高濃度ではRyR活性を抑制する。また、カフェインによるRyRの活性化、[[ダントロレン]] dantrolene による抑制(主にRyR1、RyR3に対する作用)が知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 機能  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　薬理学的な刺激により、脳における機能的RyRの存在、あるいはRyRを介するCa2+放出の存在を示した報告は、現在では多数存在する。しかし、生理的な刺激によるRyRの活性化を示した報告は、薬理学的刺激による報告に比べると遥かに少なく、さらに、[[シナプス可塑性]]や個体の行動の様な機能的役割と関連付けたものは限られたものになり、RyRの脳における機能的役割は、未だ解明の途上にあると言える。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== ノックアウトマウスの表現型 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの機能的役割解明を困難なものにしている主要な原因として、[[遺伝子欠損動物]]の致死性が挙げられる。上述の通り、[[wikipedia:ja:哺乳類|哺乳類]]の脳の多くの領域では、複数のRyRサブタイプが重複して発現しているが、RyR1欠損マウス、RyR2欠損マウスはそれぞれ単独で、出生致死、胎生致死を示す。したがって、複数のRyRサブタイプ遺伝子の二重もしくは三重欠損マウスが成熟しないことは自明であり、全身レベルでの遺伝子欠損マウスを用いたアプローチによっては、脳におけるRyRの機能は困難である。しかし、RyR3欠損マウスは生後も生存・成熟するため、その解析結果の報告が存在する&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20214899&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR1欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　[[wikipedia:ja:横隔膜|横隔膜]]の骨格筋細胞の機能不全に起因すると考えられる[[wikipedia:ja:呼吸不全|呼吸不全]]により、生後全く動くことなく出生致死の表現型を示す。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR2欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR2欠損マウスは、心拍動の開始直後の胎生10日ごろに心筋細胞の小胞体Ca2+過剰負荷により心不全となり死亡する。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR3欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR3欠損マウスはほぼ正常に発育し重篤な異常は認められないが、これまでに自発的運動活性の亢進、社会的接触行動の減少、[[恐怖条件付け反応]]の低下が報告され、その神経系での重要性が示唆されている。また、海馬CA1領域において、穏やかな刺激で誘導された[[LTP]]の維持が阻害されるとの報告がある一方で、同じく海馬領域におけるLTPの誘導閾値が低下するとの報告もある。ただし、RyR3欠損マウスの軽度な中枢機能異常に関しては、重複して発現する他のサブタイプによる補完作用を考慮する必要がある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===シナプス前終末における機能===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　海馬[[CA3]]領域の[[苔状線維]][[軸索]]([[シナプス前終末]]よりも[[軸索起始部]]寄りの部分)においては、電位依存性Ca2+チャネルによるCa2+シグナルがRyR1によるCICR機構を介して増幅されることにより、高頻度刺激に神経伝達物資の放出が増強されることが示されており、シナプス前終末における可塑性へのRyRの関与も示唆されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 一酸化窒素依存的カルシウム放出 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脂質二重膜に発現させたRyR1の開口確率がNOの作用により上昇することは以前より知られていたが、この現象が生細胞で内因性のNOの作用により起こること、およびその機能的意義については長いこと不明であった。しかし、小脳[[平行線維]]－プルキンエ細胞シナプスにおけるNO依存的LTPがプルキンエ細胞内の細胞内Ca2+シグナルにも依存的であることが判明したことから、プルキンエ細胞内でのNOとCa2+との関連性について解明が進み、神経活動によって産生放出された内因性のNOがRyR1を活性化することでCa2+放出が誘導される現象、NO依存的Ca2+放出(NO-induced Ca2+ release; NICR)が発見された。このNICRはウサギRyR1における3635位のシステイン(マウスでは3636位に相当)がNOによりS-ニトロシル化されることで誘導されると推測されている。また、NO合成酵素の発現は平行線維では見られるがプルキンエ細胞では見られないことから、平行線維活動により産生放出されたNOがプルキンエ細胞内のRyR1を活性化すると考えられている。これまでに、NICRの小脳平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおけるLTPへの関与、および、中大脳動脈の虚血再灌流による大脳皮質の神経細胞死への関与が示唆されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===脳型ジャンクトフィリン欠損マウスの解析===&lt;br /&gt;
&#039;&#039;詳細は[[ジャンクトフィリン]]の項目参照。&#039;&#039;&lt;br /&gt;
（林　コメント：ジャンクトフィリンについては別項目として、ここでは簡単にRyRとの関係がよく判る様に御書き下さい。以前合った文章はジャンクトフィリンの項目へコピーしてあります。）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　また、脳型ジャンクトフィリン遺伝子欠損マウスも同様に出生後も生存・成熟可能であり、このマウスを用いた研究により、脳におけるRyRの機能的役割が明らかにされつつある。.........&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 疾患との関連&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 悪性高熱症 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Malignant hyperthermia; MH&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてRyR1は上述のように脱分極によるCav1.1の活性化をトリガーとして活性化するが、特殊条件下ではCICR機構によるチャネル開口も起こし得る。MHは[[wikipedia:ja:ハロタン|ハロタン]]などの[[wikipedia:ja:吸入全身麻酔|吸入全身麻酔]]により発生する全身性の筋硬縮と発熱を特徴とする、RyR1によるCICR機構が著しく亢進した病態である。MHの原因となる変異型RyR1は、通常よりも低い細胞質カルシウム濃度においてCICR機構によるチャネルの活性化が生じる。したがって、RyRへの刺激作用を有する吸入麻酔薬に敏感に反応することで小胞体カルシウム放出が誘導され、その結果、全身の筋組織が硬縮し熱を産生する。MHのアミノ酸点変異は、RyR1のCICRチャネルとしてのカルシウム感受性をより高める変異であり、世界各地で発症した悪性高熱症についての様々な点変異が報告されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== カテコールアミン誘発性多形性心室頻拍 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Catecholaminergic polymorphic ventricular tachycardia; CPVT&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本症候群は精神的または身体的ストレス時に[[交感神経]]活動が亢進することにより誘発される多形性[[wikipedia:ja:心室頻拍|心室頻拍]]の反復出現を特徴とする疾患である。このCPVP家系には急死例が多く、[[wikipedia:ja:常染色体性優性遺伝|常染色体性優性遺伝]]形式をとり、その原因遺伝子として心臓RyR2の変異が関与する。交感神経によるβ受容体刺激の心臓収縮の増強作用の機序の1つとして、心筋細胞内でcAMP依存性リン酸化酵素によるRyR2のリン酸化・活性化を介して小胞体カルシウム放出を亢進することが知られている。悪性高熱症と同様に、CPVP家系で見出される遺伝子変異はRyR2をより活性型に誘導する変異であると考えられ、[[β受容体]]刺激時に過剰にRyR2が活性化することが致死的な頻拍を誘導することが示唆されている。欧米各国での発症例についてRyR2上での様々な点変異が報告されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===タンパク質機能との関わり===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyR1とRyR2の一次構造上にMHとCPVPにて報告された遺伝子変異をマップすると、アミノ末端部位、中央部位およびカルボキシル末端部位に集中することが判る。基本的なCICRチャネル機能を内蔵するカルボキシル末端部位に加えて、両症候群の変異が集約されるアミノ末端部位と中央部位もRyRチャネルの開閉制御に極めて重要な機能を有することが示されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
*[[カルシウム]]&lt;br /&gt;
*[[ジャンクトフィリン]]&lt;br /&gt;
*[[IP3受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==参考文献==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：柿澤昌　担当編集委員：林康紀）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%B8%E3%83%B3%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93&amp;diff=14928</id>
		<title>リアノジン受容体</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%B8%E3%83%B3%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93&amp;diff=14928"/>
		<updated>2012-10-18T08:07:01Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;{{PBB|geneid=6261}}{{PBB|geneid=6262}}{{PBB|geneid=6263}}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
英語名：Ryanodine receptor　英語略名：RyR &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジン受容体は細胞内[[カルシウム]]貯蔵部位である小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルであり、その名は、植物[[wikipedia:ja:アルカロイド|アルカロイド]]である[[wikipedia:ja:リアノジン|リアノジン]]が結合することに由来する。小胞体からのカルシウム放出を担うことから、同じく小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルである[[イノシトール1,4,5-三リン酸受容体]](inositol 1,4,5-trisphosphate receptor; IP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;R)とともに、カルシウム放出チャネルとも呼ばれ、細胞内カルシウム濃度調節に関与する。RyRには三種類のサブタイプが存在し、それぞれ異なった分布を示すが、脳においては三種類全ての発現が見られる。また三種類のサブタイプ全てに対して遺伝子欠損マウスが作成されているが、1型RyR欠損マウスは出生致死、2型RyR欠損マウスは胎生致死を示す。3型RyR欠損マウスのみ生後も生存・成熟するため、その解析結果の報告が存在する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 歴史 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
 （林コメント：参考文献は、技術上の理由により見出しではなく、本文につけて頂けないでしょうか。以下も同様に御願い致します）&lt;br /&gt;
（林コメント：細胞内シグナリングの中でのリアノジン受容体の位置付けのようなものを図示出来ないでしょうか？）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　カルシウムイオン(Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;)は普遍的かつ基本的な[[シグナル伝達]]を担う[[セカンドメッセンジャー]]であり、極めて多くの生命現象に関与する。細胞内におけるカルシウムシグナル形成は、[[細胞膜]]に存在するカルシウムチャネルを介して細胞外から細胞内へのカルシウムの流入によるものと、細胞内カルシウムストア（小胞体）からカルシウム放出チャネルを介して細胞質へ放出される2通りの経路による。[[カルシウム誘発性カルシウム放出|カルシウム誘発性カルシウム放出]](Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; CICR)は、[[細胞質]]側のカルシウム濃度上昇が細胞内ストアから細胞質へのカルシウム放出を促進する現象であり、[[wikipedia:ja:骨格筋|骨格筋]]で最初に見出された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;5456208&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、同様の現象が多くの[[wikipedia:ja:興奮性細胞|興奮性細胞]]において見られたことから、CICRは細胞内カルシウムシグナルを増幅するための普遍的な機構であると考えられるようになり、CICRの分子実体であるCICRチャネルの薬理学的性質が調べられた。その結果、植物アルカロイドであるリアノジンがCICRチャネルに特異的に結合し、低濃度ではチャネルを開口状態に固定する薬物であることが示された。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　引き続き、標識リアノジンを用いた結合活性を指標に、骨格筋よりCICRチャネル、即ちリアノジン受容体(RyR)が精製された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2448641&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後の遺伝子クローニングにより、少なくとも[[wikipedia:ja:硬骨魚類|硬骨魚類]]以上の[[wikipedia:ja:脊椎動物|脊椎動物]]では、別々の遺伝子にコードされる3種類のRyRサブタイプが存在することが判明し、それぞれ、1型/骨格筋型(RyR1)、2型/心筋型(RyR2)、3型/脳型(RyR3)と呼ばれる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9137551&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12777839&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。各サブタイプは互いに65%程度のアミノ酸配列相同性を示すが、異なる組織分布・脳内分布を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1330694&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7876312&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=ref6&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 7876312 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。一方、[[線虫]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9135117&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、[[ショウジョウバエ]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8276118&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;においては、どのタイプにも属さないRyR相同物が同定されており、[[wikipedia:ja:無脊椎動物|無脊椎動物]]においては単一遺伝子にコードされていたものが、脊椎動物において組織分布や機能的役割が異なる3種のサブタイプに分子進化したと推測されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 分子構造 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRは約5,000アミノ酸残基より構成される分子量約550kDaの巨大タンパク質であり、そのホモ4量体により機能的なカルシウム放出チャネルが形成される。RyR分子内では、アミノ末端側約4,500アミノ酸が細胞質側に大きく張り出した、いわゆるfoot構造に対応する領域を形成し、4本の推定膜貫通セグメントを含む残りのカルボキシル末端がチャネル領域を形成する(図1)。同じくカルシウム放出チャネルであるIP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;受容体とRyRは、カルボキシル末端の膜貫通セグメントを含む約200アミノ酸において特に高い配列相同性を示し、この部分がカルシウム放出チャネルとして共通するイオン透過性に関連した機能に関与していると推測される。実際に、RyR1のカルボキシル末側の約1,000アミノ酸残基よりなる領域のみでリアノジン感受性を有する基本的なカルシウムチャネルが形成されることが、脂質二重膜を用いた再構築実験により示されている。この再構築系においてC末端領域が形成するチャネルは、[[wikipedia:ja:陽イオン|陽イオン]]選択性、細胞質側カルシウムによる活性化機構、リアノジン感受性を保持する一方で、全長RyR1チャネルに見られる高濃度のカルシウムによる不活性化機構を欠く。また、RyRサブタイプ間での一次構造の比較により、D1、D2、D3と呼ばれる相同性が顕著に低い領域が見られる。RyR1のcDNA発現実験系を用いた研究により、CICRによるチャネル活性化のカルシウム結合部位はD1領域、チャネルを不活性化する高濃度カルシウムの結合部位はD3領域に存在するとされている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17506640&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20961976&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;(図2)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=250px heights=100px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-3D.jpg|&#039;&#039;&#039;図1．リアノジン受容体の三次元構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-AA.jpg|&#039;&#039;&#039;図2．リアノジン受容体の一次構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各サブタイプの体内分布 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR1  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288273 RyR1]は骨格筋において極めて高レベルの発現が見られる。また、[[小脳]][[プルキンエ細胞]]を始めとする脳内各部位でも発現が見られる他、[[wikipedia:ja:食道|食道]]、[[wikipedia:ja:食道|精巣]]でも他の部位に比較して高レベルの発現が見られる。小脳プルキンエ細胞においては、高レベルの発現が見られるとともに3つのサブタイプの中でも最も発現量が多い。[[海馬]][[歯状回]]でも高レベルの発現が見られるが、歯状回においてはRyR2の発現量が最も多い。さらに、[[線条体]]、[[嗅球]][[僧帽細胞]]などでも、他の領域と比較して高レベルの発現が見られる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===RyR2  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288279 RyR2]は[[wikipedia:ja:心筋|心筋]]細胞で極めて高レベルの発現が見られる他、[[wikipedia:ja:平滑筋|平滑筋]]・[[wikipedia:ja:肺|肺]]・脳でも高レベルの発現が見られる。脳内の様々な部位において広く発現が見られるが、特に海馬(歯状回・[[CA領域]])、[[大脳皮質]]、小脳[[顆粒細胞層]]、嗅球顆粒細胞層などで高レベルの発現が見られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR3  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/71325426 RyR3]は脳cDNAライブラリーからのクローニングにより存在が明らかになったが、脳以外にも平滑筋、骨格筋、一部の[[wikipedia:ja:上皮細胞|上皮細胞]]や[[wikipedia:ja:リンパ球|リンパ球]]培養細胞などにおいて低レベルの発現が見られる。海馬CA領域で高レベルの発現が見られる。海馬歯状回、線条体などでも比較的発現レベルが高い。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
尚、詳細については、Giannini et al. (1995) &amp;lt;ref name=&amp;quot;ref6&amp;quot; /&amp;gt; を参考にされたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 活性調節因子&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15618481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===カルシウムイオン===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　細胞質に存在するカルシウムイオンは、濃度依存的に全てのRyRサブタイプに共通して作用する調節因子である。サブμMからμMの範囲における細胞質側カルシウムはRyRを開口させ細胞内カルシウムストアである小胞体からカルシウムを遊離させる、いわゆるカルシウム依存性(誘発性)カルシウム放出(CICR)現象をお引き起こす。一方、より高濃度のmMレベルのカルシウムはチャネル活性を抑制する。また、小胞体内腔側のカルシウムによる活性化も見られる。心筋では、脱分極による[[L型カルシウムチャネル]]([[Cv1.2]])の開口により細胞外からカルシウムが流入し、RyR2を開口させカルシウム放出を引き起こし、細胞内カルシウムシグナルを増幅するが、中枢神経系においても、小脳プルキンエ細胞では電位依存性の[[P/Q型カルシウムチャネル]]、海馬錐体細胞では[[NMDA型グルタミン酸受容体]]を介するカルシウム流入によりRyRが活性化されカルシウム放出が誘導されることが示唆されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 脱分極  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてはL型カルシウムチャネル([[Cv1.1]])とRyR1が機械的にカップリングし、興奮収縮連関において細胞膜が脱分極するとL型カルシウムチャネルのコンフォーメーションが変化し、タンパク質-タンパク質相互作用を介してRyR1が活性化されると考えられている。一方、中枢神経系における機械的なカップリングに関しては、多くの点が不明である。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 生理活性物質  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの内在性の因子による活性調節として、[[カルモジュリン]]による濃度依存的な活性化と不活性化、[[wikipedia:ja:ATP|ATP]]を含む[[wikipedia:ja:アデニン|アデニン]]ヌクレオチド、[[プロテインキナーゼA]]などの[[リン酸]]化酵素、[[cADPリボース]]などによる活性化、および[[wikipedia:ja:免疫抑制薬|免疫抑制薬]]である[[wikipedia:ja:FK506|FK506]]の結合タンパク質[[FKBP12]]によるRyR2チャネルの静止および開口状態を安定化する作用が示唆されている。さらに[[一酸化窒素]](NO)による[[S-ニトロシル化]]がRyR1の[[開口確率]]を上昇させることが&#039;&#039;in vitro&#039;&#039;の実験系により示されていたが、つい最近、小脳プルキンエ細胞において内因性NOの作用によりRyR1を介したカルシウム放出が誘導されることが示された(一酸化窒素依存的カルシウム放出の項 参照)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 薬物  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジンは低濃度では開状態のRyRに結合し、サブコンダクタンス状態に開口固定しカルシウム遊離を引き起こすが、高濃度ではRyR活性を抑制する。また、カフェインによるRyRの活性化、[[ダントロレン]] dantrolene による抑制(主にRyR1、RyR3に対する作用)が知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 機能  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　薬理学的な刺激により、脳における機能的RyRの存在、あるいはRyRを介するCa2+放出の存在を示した報告は、現在では多数存在する。しかし、生理的な刺激によるRyRの活性化を示した報告は、薬理学的刺激による報告に比べると遥かに少なく、さらに、[[シナプス可塑性]]や個体の行動の様な機能的役割と関連付けたものは限られたものになり、RyRの脳における機能的役割は、未だ解明の途上にあると言える。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== ノックアウトマウスの表現型 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの機能的役割解明を困難なものにしている主要な原因として、[[遺伝子欠損動物]]の致死性が挙げられる。上述の通り、[[wikipedia:ja:哺乳類|哺乳類]]の脳の多くの領域では、複数のRyRサブタイプが重複して発現しているが、RyR1欠損マウス、RyR2欠損マウスはそれぞれ単独で、出生致死、胎生致死を示す。したがって、複数のRyRサブタイプ遺伝子の二重もしくは三重欠損マウスが成熟しないことは自明であり、全身レベルでの遺伝子欠損マウスを用いたアプローチによっては、脳におけるRyRの機能は困難である。しかし、RyR3欠損マウスは生後も生存・成熟するため、その解析結果の報告が存在する&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20214899&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR1欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　[[wikipedia:ja:横隔膜|横隔膜]]の骨格筋細胞の機能不全に起因すると考えられる[[wikipedia:ja:呼吸不全|呼吸不全]]により、生後全く動くことなく出生致死の表現型を示す。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR2欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR2欠損マウスは、心拍動の開始直後の胎生10日ごろに心筋細胞の小胞体Ca2+過剰負荷により心不全となり死亡する。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR3欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR3欠損マウスはほぼ正常に発育し重篤な異常は認められないが、これまでに自発的運動活性の亢進、社会的接触行動の減少、[[恐怖条件付け反応]]の低下が報告され、その神経系での重要性が示唆されている。また、海馬CA1領域において、穏やかな刺激で誘導された[[LTP]]の維持が阻害されるとの報告がある一方で、同じく海馬領域におけるLTPの誘導閾値が低下するとの報告もある。ただし、RyR3欠損マウスの軽度な中枢機能異常に関しては、重複して発現する他のサブタイプによる補完作用を考慮する必要がある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===シナプス前終末における機能===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　海馬[[CA3]]領域の[[苔状線維]][[軸索]]([[シナプス前終末]]よりも[[軸索起始部]]寄りの部分)においては、電位依存性Ca2+チャネルによるCa2+シグナルがRyR1によるCICR機構を介して増幅されることにより、高頻度刺激に神経伝達物資の放出が増強されることが示されており、シナプス前終末における可塑性へのRyRの関与も示唆されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 一酸化窒素依存的カルシウム放出 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脂質二重膜に発現させたRyR1の開口確率がNOの作用により上昇することは以前より知られていたが、この現象が生細胞で内因性のNOの作用により起こること、およびその機能的意義については長いこと不明であった。しかし、小脳[[平行線維]]－プルキンエ細胞シナプスにおけるNO依存的LTPがプルキンエ細胞内の細胞内Ca2+シグナルにも依存的であることが判明したことから、プルキンエ細胞内でのNOとCa2+との関連性について解明が進み、神経活動によって産生放出された内因性のNOがRyR1を活性化することでCa2+放出が誘導される現象、NO依存的Ca2+放出(NO-induced Ca2+ release; NICR)が発見された。このNICRはウサギRyR1における3635位のシステイン(マウスでは3636位に相当)がNOによりS-ニトロシル化されることで誘導されると推測されている。また、NO合成酵素の発現は平行線維では見られるがプルキンエ細胞では見られないことから、平行線維活動により産生放出されたNOがプルキンエ細胞内のRyR1を活性化すると考えられている。これまでに、NICRの小脳平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおけるLTPへの関与、および、中大脳動脈の虚血再灌流による大脳皮質の神経細胞死への関与が示唆されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===脳型ジャンクトフィリン欠損マウスの解析===&lt;br /&gt;
&#039;&#039;詳細は[[ジャンクトフィリン]]の項目参照。&#039;&#039;&lt;br /&gt;
（林　コメント：ジャンクトフィリンについては別項目として、ここでは簡単にRyRとの関係がよく判る様に御書き下さい。以前合った文章はジャンクトフィリンの項目へコピーしてあります。）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　また、脳型ジャンクトフィリン遺伝子欠損マウスも同様に出生後も生存・成熟可能であり、このマウスを用いた研究により、脳におけるRyRの機能的役割が明らかにされつつある。.........&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 疾患との関連&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 悪性高熱症 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Malignant hyperthermia; MH&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてRyR1は上述のように脱分極によるCav1.1の活性化をトリガーとして活性化するが、特殊条件下ではCICR機構によるチャネル開口も起こし得る。MHは[[wikipedia:ja:ハロタン|ハロタン]]などの[[wikipedia:ja:吸入全身麻酔|吸入全身麻酔]]により発生する全身性の筋硬縮と発熱を特徴とする、RyR1によるCICR機構が著しく亢進した病態である。MHの原因となる変異型RyR1は、通常よりも低い細胞質カルシウム濃度においてCICR機構によるチャネルの活性化が生じる。したがって、RyRへの刺激作用を有する吸入麻酔薬に敏感に反応することで小胞体カルシウム放出が誘導され、その結果、全身の筋組織が硬縮し熱を産生する。MHのアミノ酸点変異は、RyR1のCICRチャネルとしてのカルシウム感受性をより高める変異であり、世界各地で発症した悪性高熱症についての様々な点変異が報告されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== カテコールアミン誘発性多形性心室頻拍 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Catecholaminergic polymorphic ventricular tachycardia; CPVT&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本症候群は精神的または身体的ストレス時に[[交感神経]]活動が亢進することにより誘発される多形性[[wikipedia:ja:心室頻拍|心室頻拍]]の反復出現を特徴とする疾患である。このCPVP家系には急死例が多く、[[wikipedia:ja:常染色体性優性遺伝|常染色体性優性遺伝]]形式をとり、その原因遺伝子として心臓RyR2の変異が関与する。交感神経によるβ受容体刺激の心臓収縮の増強作用の機序の1つとして、心筋細胞内でcAMP依存性リン酸化酵素によるRyR2のリン酸化・活性化を介して小胞体カルシウム放出を亢進することが知られている。悪性高熱症と同様に、CPVP家系で見出される遺伝子変異はRyR2をより活性型に誘導する変異であると考えられ、[[β受容体]]刺激時に過剰にRyR2が活性化することが致死的な頻拍を誘導することが示唆されている。欧米各国での発症例についてRyR2上での様々な点変異が報告されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===タンパク質機能との関わり===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyR1とRyR2の一次構造上にMHとCPVPにて報告された遺伝子変異をマップすると、アミノ末端部位、中央部位およびカルボキシル末端部位に集中することが判る。基本的なCICRチャネル機能を内蔵するカルボキシル末端部位に加えて、両症候群の変異が集約されるアミノ末端部位と中央部位もRyRチャネルの開閉制御に極めて重要な機能を有することが示されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
*[[カルシウム]]&lt;br /&gt;
*[[ジャンクトフィリン]]&lt;br /&gt;
*[[IP3受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==参考文献==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：柿澤昌　担当編集委員：林康紀）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%B8%E3%83%B3%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93&amp;diff=14927</id>
		<title>リアノジン受容体</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%B8%E3%83%B3%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93&amp;diff=14927"/>
		<updated>2012-10-18T08:03:02Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;{{PBB|geneid=6261}}{{PBB|geneid=6262}}{{PBB|geneid=6263}}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
英語名：Ryanodine receptor　英語略名：RyR &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジン受容体は細胞内[[カルシウム]]貯蔵部位である小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルであり、その名は、植物[[wikipedia:ja:アルカロイド|アルカロイド]]である[[wikipedia:ja:リアノジン|リアノジン]]が結合することに由来する。小胞体からのカルシウム放出を担うことから、同じく小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルである[[イノシトール1,4,5-三リン酸受容体]](inositol 1,4,5-trisphosphate receptor; IP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;R)とともに、カルシウム放出チャネルとも呼ばれ、細胞内カルシウム濃度調節に関与する。RyRには三種類のサブタイプが存在し、それぞれ異なった分布を示すが、脳においては三種類全ての発現が見られる。また三種類のサブタイプ全てに対して遺伝子欠損マウスが作成されているが、1型RyR欠損マウスは出生致死、2型RyR欠損マウスは胎生致死を示す。3型RyR欠損マウスのみ生後も生存・成熟するため、その解析結果の報告が存在する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 歴史 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
 （林コメント：参考文献は、技術上の理由により見出しではなく、本文につけて頂けないでしょうか。以下も同様に御願い致します）&lt;br /&gt;
（林コメント：細胞内シグナリングの中でのリアノジン受容体の位置付けのようなものを図示出来ないでしょうか？）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　カルシウムイオン(Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;)は普遍的かつ基本的な[[シグナル伝達]]を担う[[セカンドメッセンジャー]]であり、極めて多くの生命現象に関与する。細胞内におけるカルシウムシグナル形成は、[[細胞膜]]に存在するカルシウムチャネルを介して細胞外から細胞内へのカルシウムの流入によるものと、細胞内カルシウムストア（小胞体）からカルシウム放出チャネルを介して細胞質へ放出される2通りの経路による。[[カルシウム誘発性カルシウム放出|カルシウム誘発性カルシウム放出]](Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; CICR)は、[[細胞質]]側のカルシウム濃度上昇が細胞内ストアから細胞質へのカルシウム放出を促進する現象であり、[[wikipedia:ja:骨格筋|骨格筋]]で最初に見出された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;5456208&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、同様の現象が多くの[[wikipedia:ja:興奮性細胞|興奮性細胞]]において見られたことから、CICRは細胞内カルシウムシグナルを増幅するための普遍的な機構であると考えられるようになり、CICRの分子実体であるCICRチャネルの薬理学的性質が調べられた。その結果、植物アルカロイドであるリアノジンがCICRチャネルに特異的に結合し、低濃度ではチャネルを開口状態に固定する薬物であることが示された。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　引き続き、標識リアノジンを用いた結合活性を指標に、骨格筋よりCICRチャネル、即ちリアノジン受容体(RyR)が精製された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2448641&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後の遺伝子クローニングにより、少なくとも[[wikipedia:ja:硬骨魚類|硬骨魚類]]以上の[[wikipedia:ja:脊椎動物|脊椎動物]]では、別々の遺伝子にコードされる3種類のRyRサブタイプが存在することが判明し、それぞれ、1型/骨格筋型(RyR1)、2型/心筋型(RyR2)、3型/脳型(RyR3)と呼ばれる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9137551&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12777839&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。各サブタイプは互いに65%程度のアミノ酸配列相同性を示すが、異なる組織分布・脳内分布を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1330694&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7876312&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。一方、[[線虫]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9135117&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、[[ショウジョウバエ]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8276118&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;においては、どのタイプにも属さないRyR相同物が同定されており、[[wikipedia:ja:無脊椎動物|無脊椎動物]]においては単一遺伝子にコードされていたものが、脊椎動物において組織分布や機能的役割が異なる3種のサブタイプに分子進化したと推測されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 分子構造 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRは約5,000アミノ酸残基より構成される分子量約550kDaの巨大タンパク質であり、そのホモ4量体により機能的なカルシウム放出チャネルが形成される。RyR分子内では、アミノ末端側約4,500アミノ酸が細胞質側に大きく張り出した、いわゆるfoot構造に対応する領域を形成し、4本の推定膜貫通セグメントを含む残りのカルボキシル末端がチャネル領域を形成する(図1)。同じくカルシウム放出チャネルであるIP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;受容体とRyRは、カルボキシル末端の膜貫通セグメントを含む約200アミノ酸において特に高い配列相同性を示し、この部分がカルシウム放出チャネルとして共通するイオン透過性に関連した機能に関与していると推測される。実際に、RyR1のカルボキシル末側の約1,000アミノ酸残基よりなる領域のみでリアノジン感受性を有する基本的なカルシウムチャネルが形成されることが、脂質二重膜を用いた再構築実験により示されている。この再構築系においてC末端領域が形成するチャネルは、[[wikipedia:ja:陽イオン|陽イオン]]選択性、細胞質側カルシウムによる活性化機構、リアノジン感受性を保持する一方で、全長RyR1チャネルに見られる高濃度のカルシウムによる不活性化機構を欠く。また、RyRサブタイプ間での一次構造の比較により、D1、D2、D3と呼ばれる相同性が顕著に低い領域が見られる。RyR1のcDNA発現実験系を用いた研究により、CICRによるチャネル活性化のカルシウム結合部位はD1領域、チャネルを不活性化する高濃度カルシウムの結合部位はD3領域に存在するとされている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17506640&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20961976&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;(図2)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=250px heights=100px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-3D.jpg|&#039;&#039;&#039;図1．リアノジン受容体の三次元構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-AA.jpg|&#039;&#039;&#039;図2．リアノジン受容体の一次構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各サブタイプの体内分布 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR1  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288273 RyR1]は骨格筋において極めて高レベルの発現が見られる。また、[[小脳]][[プルキンエ細胞]]を始めとする脳内各部位でも発現が見られる他、[[wikipedia:ja:食道|食道]]、[[wikipedia:ja:食道|精巣]]でも他の部位に比較して高レベルの発現が見られる。小脳プルキンエ細胞においては、高レベルの発現が見られるとともに3つのサブタイプの中でも最も発現量が多い。[[海馬]][[歯状回]]でも高レベルの発現が見られるが、歯状回においてはRyR2の発現量が最も多い。さらに、[[線条体]]、[[嗅球]][[僧帽細胞]]などでも、他の領域と比較して高レベルの発現が見られる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===RyR2  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288279 RyR2]は[[wikipedia:ja:心筋|心筋]]細胞で極めて高レベルの発現が見られる他、[[wikipedia:ja:平滑筋|平滑筋]]・[[wikipedia:ja:肺|肺]]・脳でも高レベルの発現が見られる。脳内の様々な部位において広く発現が見られるが、特に海馬(歯状回・[[CA領域]])、[[大脳皮質]]、小脳[[顆粒細胞層]]、嗅球顆粒細胞層などで高レベルの発現が見られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR3  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/71325426 RyR3]は脳cDNAライブラリーからのクローニングにより存在が明らかになったが、脳以外にも平滑筋、骨格筋、一部の[[wikipedia:ja:上皮細胞|上皮細胞]]や[[wikipedia:ja:リンパ球|リンパ球]]培養細胞などにおいて低レベルの発現が見られる。海馬CA領域で高レベルの発現が見られる。海馬歯状回、線条体などでも比較的発現レベルが高い。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
尚、詳細については、Giannini et al. (1995) &amp;lt;ref name=&amp;quot;ref6&amp;quot; /&amp;gt; を参考にされたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 活性調節因子&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15618481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===カルシウムイオン===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　細胞質に存在するカルシウムイオンは、濃度依存的に全てのRyRサブタイプに共通して作用する調節因子である。サブμMからμMの範囲における細胞質側カルシウムはRyRを開口させ細胞内カルシウムストアである小胞体からカルシウムを遊離させる、いわゆるカルシウム依存性(誘発性)カルシウム放出(CICR)現象をお引き起こす。一方、より高濃度のmMレベルのカルシウムはチャネル活性を抑制する。また、小胞体内腔側のカルシウムによる活性化も見られる。心筋では、脱分極による[[L型カルシウムチャネル]]([[Cv1.2]])の開口により細胞外からカルシウムが流入し、RyR2を開口させカルシウム放出を引き起こし、細胞内カルシウムシグナルを増幅するが、中枢神経系においても、小脳プルキンエ細胞では電位依存性の[[P/Q型カルシウムチャネル]]、海馬錐体細胞では[[NMDA型グルタミン酸受容体]]を介するカルシウム流入によりRyRが活性化されカルシウム放出が誘導されることが示唆されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 脱分極  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてはL型カルシウムチャネル([[Cv1.1]])とRyR1が機械的にカップリングし、興奮収縮連関において細胞膜が脱分極するとL型カルシウムチャネルのコンフォーメーションが変化し、タンパク質-タンパク質相互作用を介してRyR1が活性化されると考えられている。一方、中枢神経系における機械的なカップリングに関しては、多くの点が不明である。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 生理活性物質  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの内在性の因子による活性調節として、[[カルモジュリン]]による濃度依存的な活性化と不活性化、[[wikipedia:ja:ATP|ATP]]を含む[[wikipedia:ja:アデニン|アデニン]]ヌクレオチド、[[プロテインキナーゼA]]などの[[リン酸]]化酵素、[[cADPリボース]]などによる活性化、および[[wikipedia:ja:免疫抑制薬|免疫抑制薬]]である[[wikipedia:ja:FK506|FK506]]の結合タンパク質[[FKBP12]]によるRyR2チャネルの静止および開口状態を安定化する作用が示唆されている。さらに[[一酸化窒素]](NO)による[[S-ニトロシル化]]がRyR1の[[開口確率]]を上昇させることが&#039;&#039;in vitro&#039;&#039;の実験系により示されていたが、つい最近、小脳プルキンエ細胞において内因性NOの作用によりRyR1を介したカルシウム放出が誘導されることが示された(一酸化窒素依存的カルシウム放出の項 参照)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 薬物  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジンは低濃度では開状態のRyRに結合し、サブコンダクタンス状態に開口固定しカルシウム遊離を引き起こすが、高濃度ではRyR活性を抑制する。また、カフェインによるRyRの活性化、[[ダントロレン]] dantrolene による抑制(主にRyR1、RyR3に対する作用)が知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 機能  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　薬理学的な刺激により、脳における機能的RyRの存在、あるいはRyRを介するCa2+放出の存在を示した報告は、現在では多数存在する。しかし、生理的な刺激によるRyRの活性化を示した報告は、薬理学的刺激による報告に比べると遥かに少なく、さらに、[[シナプス可塑性]]や個体の行動の様な機能的役割と関連付けたものは限られたものになり、RyRの脳における機能的役割は、未だ解明の途上にあると言える。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== ノックアウトマウスの表現型 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの機能的役割解明を困難なものにしている主要な原因として、[[遺伝子欠損動物]]の致死性が挙げられる。上述の通り、[[wikipedia:ja:哺乳類|哺乳類]]の脳の多くの領域では、複数のRyRサブタイプが重複して発現しているが、RyR1欠損マウス、RyR2欠損マウスはそれぞれ単独で、出生致死、胎生致死を示す。したがって、複数のRyRサブタイプ遺伝子の二重もしくは三重欠損マウスが成熟しないことは自明であり、全身レベルでの遺伝子欠損マウスを用いたアプローチによっては、脳におけるRyRの機能は困難である。しかし、RyR3欠損マウスは生後も生存・成熟するため、その解析結果の報告が存在する&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20214899&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR1欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　[[wikipedia:ja:横隔膜|横隔膜]]の骨格筋細胞の機能不全に起因すると考えられる[[wikipedia:ja:呼吸不全|呼吸不全]]により、生後全く動くことなく出生致死の表現型を示す。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR2欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR2欠損マウスは、心拍動の開始直後の胎生10日ごろに心筋細胞の小胞体Ca2+過剰負荷により心不全となり死亡する。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR3欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR3欠損マウスはほぼ正常に発育し重篤な異常は認められないが、これまでに自発的運動活性の亢進、社会的接触行動の減少、[[恐怖条件付け反応]]の低下が報告され、その神経系での重要性が示唆されている。また、海馬CA1領域において、穏やかな刺激で誘導された[[LTP]]の維持が阻害されるとの報告がある一方で、同じく海馬領域におけるLTPの誘導閾値が低下するとの報告もある。ただし、RyR3欠損マウスの軽度な中枢機能異常に関しては、重複して発現する他のサブタイプによる補完作用を考慮する必要がある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===シナプス前終末における機能===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　海馬[[CA3]]領域の[[苔状線維]][[軸索]]([[シナプス前終末]]よりも[[軸索起始部]]寄りの部分)においては、電位依存性Ca2+チャネルによるCa2+シグナルがRyR1によるCICR機構を介して増幅されることにより、高頻度刺激に神経伝達物資の放出が増強されることが示されており、シナプス前終末における可塑性へのRyRの関与も示唆されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 一酸化窒素依存的カルシウム放出 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脂質二重膜に発現させたRyR1の開口確率がNOの作用により上昇することは以前より知られていたが、この現象が生細胞で内因性のNOの作用により起こること、およびその機能的意義については長いこと不明であった。しかし、小脳[[平行線維]]－プルキンエ細胞シナプスにおけるNO依存的LTPがプルキンエ細胞内の細胞内Ca2+シグナルにも依存的であることが判明したことから、プルキンエ細胞内でのNOとCa2+との関連性について解明が進み、神経活動によって産生放出された内因性のNOがRyR1を活性化することでCa2+放出が誘導される現象、NO依存的Ca2+放出(NO-induced Ca2+ release; NICR)が発見された。このNICRはウサギRyR1における3635位のシステイン(マウスでは3636位に相当)がNOによりS-ニトロシル化されることで誘導されると推測されている。また、NO合成酵素の発現は平行線維では見られるがプルキンエ細胞では見られないことから、平行線維活動により産生放出されたNOがプルキンエ細胞内のRyR1を活性化すると考えられている。これまでに、NICRの小脳平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおけるLTPへの関与、および、中大脳動脈の虚血再灌流による大脳皮質の神経細胞死への関与が示唆されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===脳型ジャンクトフィリン欠損マウスの解析===&lt;br /&gt;
&#039;&#039;詳細は[[ジャンクトフィリン]]の項目参照。&#039;&#039;&lt;br /&gt;
（林　コメント：ジャンクトフィリンについては別項目として、ここでは簡単にRyRとの関係がよく判る様に御書き下さい。以前合った文章はジャンクトフィリンの項目へコピーしてあります。）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　また、脳型ジャンクトフィリン遺伝子欠損マウスも同様に出生後も生存・成熟可能であり、このマウスを用いた研究により、脳におけるRyRの機能的役割が明らかにされつつある。.........&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 疾患との関連&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 悪性高熱症 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Malignant hyperthermia; MH&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてRyR1は上述のように脱分極によるCav1.1の活性化をトリガーとして活性化するが、特殊条件下ではCICR機構によるチャネル開口も起こし得る。MHは[[wikipedia:ja:ハロタン|ハロタン]]などの[[wikipedia:ja:吸入全身麻酔|吸入全身麻酔]]により発生する全身性の筋硬縮と発熱を特徴とする、RyR1によるCICR機構が著しく亢進した病態である。MHの原因となる変異型RyR1は、通常よりも低い細胞質カルシウム濃度においてCICR機構によるチャネルの活性化が生じる。したがって、RyRへの刺激作用を有する吸入麻酔薬に敏感に反応することで小胞体カルシウム放出が誘導され、その結果、全身の筋組織が硬縮し熱を産生する。MHのアミノ酸点変異は、RyR1のCICRチャネルとしてのカルシウム感受性をより高める変異であり、世界各地で発症した悪性高熱症についての様々な点変異が報告されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== カテコールアミン誘発性多形性心室頻拍 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Catecholaminergic polymorphic ventricular tachycardia; CPVT&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本症候群は精神的または身体的ストレス時に[[交感神経]]活動が亢進することにより誘発される多形性[[wikipedia:ja:心室頻拍|心室頻拍]]の反復出現を特徴とする疾患である。このCPVP家系には急死例が多く、[[wikipedia:ja:常染色体性優性遺伝|常染色体性優性遺伝]]形式をとり、その原因遺伝子として心臓RyR2の変異が関与する。交感神経によるβ受容体刺激の心臓収縮の増強作用の機序の1つとして、心筋細胞内でcAMP依存性リン酸化酵素によるRyR2のリン酸化・活性化を介して小胞体カルシウム放出を亢進することが知られている。悪性高熱症と同様に、CPVP家系で見出される遺伝子変異はRyR2をより活性型に誘導する変異であると考えられ、[[β受容体]]刺激時に過剰にRyR2が活性化することが致死的な頻拍を誘導することが示唆されている。欧米各国での発症例についてRyR2上での様々な点変異が報告されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===タンパク質機能との関わり===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyR1とRyR2の一次構造上にMHとCPVPにて報告された遺伝子変異をマップすると、アミノ末端部位、中央部位およびカルボキシル末端部位に集中することが判る。基本的なCICRチャネル機能を内蔵するカルボキシル末端部位に加えて、両症候群の変異が集約されるアミノ末端部位と中央部位もRyRチャネルの開閉制御に極めて重要な機能を有することが示されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
*[[カルシウム]]&lt;br /&gt;
*[[ジャンクトフィリン]]&lt;br /&gt;
*[[IP3受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==参考文献==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：柿澤昌　担当編集委員：林康紀）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%B8%E3%83%B3%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93&amp;diff=14926</id>
		<title>リアノジン受容体</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%B8%E3%83%B3%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93&amp;diff=14926"/>
		<updated>2012-10-18T07:58:21Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;{{PBB|geneid=6261}}{{PBB|geneid=6262}}{{PBB|geneid=6263}}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
英語名：Ryanodine receptor　英語略名：RyR &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジン受容体は細胞内[[カルシウム]]貯蔵部位である小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルであり、その名は、植物[[wikipedia:ja:アルカロイド|アルカロイド]]である[[wikipedia:ja:リアノジン|リアノジン]]が結合することに由来する。小胞体からのカルシウム放出を担うことから、同じく小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルである[[イノシトール1,4,5-三リン酸受容体]](inositol 1,4,5-trisphosphate receptor; IP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;R)とともに、カルシウム放出チャネルとも呼ばれ、細胞内カルシウム濃度調節に関与する。RyRには三種類のサブタイプが存在し、それぞれ異なった分布を示すが、脳においては三種類全ての発現が見られる。また三種類のサブタイプ全てに対して遺伝子欠損マウスが作成されているが、1型RyR欠損マウスは出生致死、2型RyR欠損マウスは胎生致死を示す。3型RyR欠損マウスのみ生後も生存・成熟するため、その解析結果の報告が存在する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 歴史 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
 （林コメント：参考文献は、技術上の理由により見出しではなく、本文につけて頂けないでしょうか。以下も同様に御願い致します）&lt;br /&gt;
（林コメント：細胞内シグナリングの中でのリアノジン受容体の位置付けのようなものを図示出来ないでしょうか？）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　カルシウムイオン(Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;)は普遍的かつ基本的な[[シグナル伝達]]を担う[[セカンドメッセンジャー]]であり、極めて多くの生命現象に関与する。細胞内におけるカルシウムシグナル形成は、[[細胞膜]]に存在するカルシウムチャネルを介して細胞外から細胞内へのカルシウムの流入によるものと、細胞内カルシウムストア（小胞体）からカルシウム放出チャネルを介して細胞質へ放出される2通りの経路による。[[カルシウム誘発性カルシウム放出|カルシウム誘発性カルシウム放出]](Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; CICR)は、[[細胞質]]側のカルシウム濃度上昇が細胞内ストアから細胞質へのカルシウム放出を促進する現象であり、[[wikipedia:ja:骨格筋|骨格筋]]で最初に見出された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;5456208&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、同様の現象が多くの[[wikipedia:ja:興奮性細胞|興奮性細胞]]において見られたことから、CICRは細胞内カルシウムシグナルを増幅するための普遍的な機構であると考えられるようになり、CICRの分子実体であるCICRチャネルの薬理学的性質が調べられた。その結果、植物アルカロイドであるリアノジンがCICRチャネルに特異的に結合し、低濃度ではチャネルを開口状態に固定する薬物であることが示された。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　引き続き、標識リアノジンを用いた結合活性を指標に、骨格筋よりCICRチャネル、即ちリアノジン受容体(RyR)が精製された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2448641&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後の遺伝子クローニングにより、少なくとも[[wikipedia:ja:硬骨魚類|硬骨魚類]]以上の[[wikipedia:ja:脊椎動物|脊椎動物]]では、別々の遺伝子にコードされる3種類のRyRサブタイプが存在することが判明し、それぞれ、1型/骨格筋型(RyR1)、2型/心筋型(RyR2)、3型/脳型(RyR3)と呼ばれる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9137551&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12777839&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。各サブタイプは互いに65%程度のアミノ酸配列相同性を示すが、異なる組織分布・脳内分布を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1330694&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7876312&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。一方、[[線虫]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9135117&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、[[ショウジョウバエ]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8276118&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;においては、どのタイプにも属さないRyR相同物が同定されており、[[wikipedia:ja:無脊椎動物|無脊椎動物]]においては単一遺伝子にコードされていたものが、脊椎動物において組織分布や機能的役割が異なる3種のサブタイプに分子進化したと推測されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 分子構造 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRは約5,000アミノ酸残基より構成される分子量約550kDaの巨大タンパク質であり、そのホモ4量体により機能的なカルシウム放出チャネルが形成される。RyR分子内では、アミノ末端側約4,500アミノ酸が細胞質側に大きく張り出した、いわゆるfoot構造に対応する領域を形成し、4本の推定膜貫通セグメントを含む残りのカルボキシル末端がチャネル領域を形成する(図1)。同じくカルシウム放出チャネルであるIP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;受容体とRyRは、カルボキシル末端の膜貫通セグメントを含む約200アミノ酸において特に高い配列相同性を示し、この部分がカルシウム放出チャネルとして共通するイオン透過性に関連した機能に関与していると推測される。実際に、RyR1のカルボキシル末側の約1,000アミノ酸残基よりなる領域のみでリアノジン感受性を有する基本的なカルシウムチャネルが形成されることが、脂質二重膜を用いた再構築実験により示されている。この再構築系においてC末端領域が形成するチャネルは、[[wikipedia:ja:陽イオン|陽イオン]]選択性、細胞質側カルシウムによる活性化機構、リアノジン感受性を保持する一方で、全長RyR1チャネルに見られる高濃度のカルシウムによる不活性化機構を欠く。また、RyRサブタイプ間での一次構造の比較により、D1、D2、D3と呼ばれる相同性が顕著に低い領域が見られる。RyR1のcDNA発現実験系を用いた研究により、CICRによるチャネル活性化のカルシウム結合部位はD1領域、チャネルを不活性化する高濃度カルシウムの結合部位はD3領域に存在するとされている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17506640&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20961976&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;(図2)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=250px heights=100px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-3D.jpg|&#039;&#039;&#039;図1．リアノジン受容体の三次元構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-AA.jpg|&#039;&#039;&#039;図2．リアノジン受容体の一次構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各サブタイプの体内分布 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR1  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288273 RyR1]は骨格筋において極めて高レベルの発現が見られる。また、[[小脳]][[プルキンエ細胞]]を始めとする脳内各部位でも発現が見られる他、[[wikipedia:ja:食道|食道]]、[[wikipedia:ja:食道|精巣]]でも他の部位に比較して高レベルの発現が見られる。小脳プルキンエ細胞においては、高レベルの発現が見られるとともに3つのサブタイプの中でも最も発現量が多い。[[海馬]][[歯状回]]でも高レベルの発現が見られるが、歯状回においてはRyR2の発現量が最も多い。さらに、[[線条体]]、[[嗅球]][[僧帽細胞]]などでも、他の領域と比較して高レベルの発現が見られる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===RyR2  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288279 RyR2]は[[wikipedia:ja:心筋|心筋]]細胞で極めて高レベルの発現が見られる他、[[wikipedia:ja:平滑筋|平滑筋]]・[[wikipedia:ja:肺|肺]]・脳でも高レベルの発現が見られる。脳内の様々な部位において広く発現が見られるが、特に海馬(歯状回・[[CA領域]])、[[大脳皮質]]、小脳[[顆粒細胞層]]、嗅球顆粒細胞層などで高レベルの発現が見られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR3  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/71325426 RyR3]は脳cDNAライブラリーからのクローニングにより存在が明らかになったが、脳以外にも平滑筋、骨格筋、一部の[[wikipedia:ja:上皮細胞|上皮細胞]]や[[wikipedia:ja:リンパ球|リンパ球]]培養細胞などにおいて低レベルの発現が見られる。海馬CA領域で高レベルの発現が見られる。海馬歯状回、線条体などでも比較的発現レベルが高い。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
尚、詳細については、Giannini et al. (1995)&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref6&amp;quot; /&amp;gt;を参考にされたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 活性調節因子&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15618481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===カルシウムイオン===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　細胞質に存在するカルシウムイオンは、濃度依存的に全てのRyRサブタイプに共通して作用する調節因子である。サブμMからμMの範囲における細胞質側カルシウムはRyRを開口させ細胞内カルシウムストアである小胞体からカルシウムを遊離させる、いわゆるカルシウム依存性(誘発性)カルシウム放出(CICR)現象をお引き起こす。一方、より高濃度のmMレベルのカルシウムはチャネル活性を抑制する。また、小胞体内腔側のカルシウムによる活性化も見られる。心筋では、脱分極による[[L型カルシウムチャネル]]([[Cv1.2]])の開口により細胞外からカルシウムが流入し、RyR2を開口させカルシウム放出を引き起こし、細胞内カルシウムシグナルを増幅するが、中枢神経系においても、小脳プルキンエ細胞では電位依存性の[[P/Q型カルシウムチャネル]]、海馬錐体細胞では[[NMDA型グルタミン酸受容体]]を介するカルシウム流入によりRyRが活性化されカルシウム放出が誘導されることが示唆されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 脱分極  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてはL型カルシウムチャネル([[Cv1.1]])とRyR1が機械的にカップリングし、興奮収縮連関において細胞膜が脱分極するとL型カルシウムチャネルのコンフォーメーションが変化し、タンパク質-タンパク質相互作用を介してRyR1が活性化されると考えられている。一方、中枢神経系における機械的なカップリングに関しては、多くの点が不明である。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 生理活性物質  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの内在性の因子による活性調節として、[[カルモジュリン]]による濃度依存的な活性化と不活性化、[[wikipedia:ja:ATP|ATP]]を含む[[wikipedia:ja:アデニン|アデニン]]ヌクレオチド、[[プロテインキナーゼA]]などの[[リン酸]]化酵素、[[cADPリボース]]などによる活性化、および[[wikipedia:ja:免疫抑制薬|免疫抑制薬]]である[[wikipedia:ja:FK506|FK506]]の結合タンパク質[[FKBP12]]によるRyR2チャネルの静止および開口状態を安定化する作用が示唆されている。さらに[[一酸化窒素]](NO)による[[S-ニトロシル化]]がRyR1の[[開口確率]]を上昇させることが&#039;&#039;in vitro&#039;&#039;の実験系により示されていたが、つい最近、小脳プルキンエ細胞において内因性NOの作用によりRyR1を介したカルシウム放出が誘導されることが示された(一酸化窒素依存的カルシウム放出の項 参照)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 薬物  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジンは低濃度では開状態のRyRに結合し、サブコンダクタンス状態に開口固定しカルシウム遊離を引き起こすが、高濃度ではRyR活性を抑制する。また、カフェインによるRyRの活性化、[[ダントロレン]] dantrolene による抑制(主にRyR1、RyR3に対する作用)が知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 機能  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　薬理学的な刺激により、脳における機能的RyRの存在、あるいはRyRを介するCa2+放出の存在を示した報告は、現在では多数存在する。しかし、生理的な刺激によるRyRの活性化を示した報告は、薬理学的刺激による報告に比べると遥かに少なく、さらに、[[シナプス可塑性]]や個体の行動の様な機能的役割と関連付けたものは限られたものになり、RyRの脳における機能的役割は、未だ解明の途上にあると言える。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== ノックアウトマウスの表現型 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの機能的役割解明を困難なものにしている主要な原因として、[[遺伝子欠損動物]]の致死性が挙げられる。上述の通り、[[wikipedia:ja:哺乳類|哺乳類]]の脳の多くの領域では、複数のRyRサブタイプが重複して発現しているが、RyR1欠損マウス、RyR2欠損マウスはそれぞれ単独で、出生致死、胎生致死を示す。したがって、複数のRyRサブタイプ遺伝子の二重もしくは三重欠損マウスが成熟しないことは自明であり、全身レベルでの遺伝子欠損マウスを用いたアプローチによっては、脳におけるRyRの機能は困難である。しかし、RyR3欠損マウスは生後も生存・成熟するため、その解析結果の報告が存在する&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20214899&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR1欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　[[wikipedia:ja:横隔膜|横隔膜]]の骨格筋細胞の機能不全に起因すると考えられる[[wikipedia:ja:呼吸不全|呼吸不全]]により、生後全く動くことなく出生致死の表現型を示す。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR2欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR2欠損マウスは、心拍動の開始直後の胎生10日ごろに心筋細胞の小胞体Ca2+過剰負荷により心不全となり死亡する。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR3欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR3欠損マウスはほぼ正常に発育し重篤な異常は認められないが、これまでに自発的運動活性の亢進、社会的接触行動の減少、[[恐怖条件付け反応]]の低下が報告され、その神経系での重要性が示唆されている。また、海馬CA1領域において、穏やかな刺激で誘導された[[LTP]]の維持が阻害されるとの報告がある一方で、同じく海馬領域におけるLTPの誘導閾値が低下するとの報告もある。ただし、RyR3欠損マウスの軽度な中枢機能異常に関しては、重複して発現する他のサブタイプによる補完作用を考慮する必要がある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===シナプス前終末における機能===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　海馬[[CA3]]領域の[[苔状線維]][[軸索]]([[シナプス前終末]]よりも[[軸索起始部]]寄りの部分)においては、電位依存性Ca2+チャネルによるCa2+シグナルがRyR1によるCICR機構を介して増幅されることにより、高頻度刺激に神経伝達物資の放出が増強されることが示されており、シナプス前終末における可塑性へのRyRの関与も示唆されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 一酸化窒素依存的カルシウム放出 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脂質二重膜に発現させたRyR1の開口確率がNOの作用により上昇することは以前より知られていたが、この現象が生細胞で内因性のNOの作用により起こること、およびその機能的意義については長いこと不明であった。しかし、小脳[[平行線維]]－プルキンエ細胞シナプスにおけるNO依存的LTPがプルキンエ細胞内の細胞内Ca2+シグナルにも依存的であることが判明したことから、プルキンエ細胞内でのNOとCa2+との関連性について解明が進み、神経活動によって産生放出された内因性のNOがRyR1を活性化することでCa2+放出が誘導される現象、NO依存的Ca2+放出(NO-induced Ca2+ release; NICR)が発見された。このNICRはウサギRyR1における3635位のシステイン(マウスでは3636位に相当)がNOによりS-ニトロシル化されることで誘導されると推測されている。また、NO合成酵素の発現は平行線維では見られるがプルキンエ細胞では見られないことから、平行線維活動により産生放出されたNOがプルキンエ細胞内のRyR1を活性化すると考えられている。これまでに、NICRの小脳平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおけるLTPへの関与、および、中大脳動脈の虚血再灌流による大脳皮質の神経細胞死への関与が示唆されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===脳型ジャンクトフィリン欠損マウスの解析===&lt;br /&gt;
&#039;&#039;詳細は[[ジャンクトフィリン]]の項目参照。&#039;&#039;&lt;br /&gt;
（林　コメント：ジャンクトフィリンについては別項目として、ここでは簡単にRyRとの関係がよく判る様に御書き下さい。以前合った文章はジャンクトフィリンの項目へコピーしてあります。）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　また、脳型ジャンクトフィリン遺伝子欠損マウスも同様に出生後も生存・成熟可能であり、このマウスを用いた研究により、脳におけるRyRの機能的役割が明らかにされつつある。.........&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 疾患との関連&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 悪性高熱症 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Malignant hyperthermia; MH&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてRyR1は上述のように脱分極によるCav1.1の活性化をトリガーとして活性化するが、特殊条件下ではCICR機構によるチャネル開口も起こし得る。MHは[[wikipedia:ja:ハロタン|ハロタン]]などの[[wikipedia:ja:吸入全身麻酔|吸入全身麻酔]]により発生する全身性の筋硬縮と発熱を特徴とする、RyR1によるCICR機構が著しく亢進した病態である。MHの原因となる変異型RyR1は、通常よりも低い細胞質カルシウム濃度においてCICR機構によるチャネルの活性化が生じる。したがって、RyRへの刺激作用を有する吸入麻酔薬に敏感に反応することで小胞体カルシウム放出が誘導され、その結果、全身の筋組織が硬縮し熱を産生する。MHのアミノ酸点変異は、RyR1のCICRチャネルとしてのカルシウム感受性をより高める変異であり、世界各地で発症した悪性高熱症についての様々な点変異が報告されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== カテコールアミン誘発性多形性心室頻拍 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Catecholaminergic polymorphic ventricular tachycardia; CPVT&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本症候群は精神的または身体的ストレス時に[[交感神経]]活動が亢進することにより誘発される多形性[[wikipedia:ja:心室頻拍|心室頻拍]]の反復出現を特徴とする疾患である。このCPVP家系には急死例が多く、[[wikipedia:ja:常染色体性優性遺伝|常染色体性優性遺伝]]形式をとり、その原因遺伝子として心臓RyR2の変異が関与する。交感神経によるβ受容体刺激の心臓収縮の増強作用の機序の1つとして、心筋細胞内でcAMP依存性リン酸化酵素によるRyR2のリン酸化・活性化を介して小胞体カルシウム放出を亢進することが知られている。悪性高熱症と同様に、CPVP家系で見出される遺伝子変異はRyR2をより活性型に誘導する変異であると考えられ、[[β受容体]]刺激時に過剰にRyR2が活性化することが致死的な頻拍を誘導することが示唆されている。欧米各国での発症例についてRyR2上での様々な点変異が報告されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===タンパク質機能との関わり===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyR1とRyR2の一次構造上にMHとCPVPにて報告された遺伝子変異をマップすると、アミノ末端部位、中央部位およびカルボキシル末端部位に集中することが判る。基本的なCICRチャネル機能を内蔵するカルボキシル末端部位に加えて、両症候群の変異が集約されるアミノ末端部位と中央部位もRyRチャネルの開閉制御に極めて重要な機能を有することが示されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
*[[カルシウム]]&lt;br /&gt;
*[[ジャンクトフィリン]]&lt;br /&gt;
*[[IP3受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==参考文献==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：柿澤昌　担当編集委員：林康紀）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%B8%E3%83%B3%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93&amp;diff=14925</id>
		<title>リアノジン受容体</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%B8%E3%83%B3%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93&amp;diff=14925"/>
		<updated>2012-10-18T07:52:57Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;{{PBB|geneid=6261}}{{PBB|geneid=6262}}{{PBB|geneid=6263}}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
英語名：Ryanodine receptor　英語略名：RyR &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジン受容体は細胞内[[カルシウム]]貯蔵部位である小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルであり、その名は、植物[[wikipedia:ja:アルカロイド|アルカロイド]]である[[wikipedia:ja:リアノジン|リアノジン]]が結合することに由来する。小胞体からのカルシウム放出を担うことから、同じく小胞体膜上に存在するカルシウムチャネルである[[イノシトール1,4,5-三リン酸受容体]](inositol 1,4,5-trisphosphate receptor; IP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;R)とともに、カルシウム放出チャネルとも呼ばれ、細胞内カルシウム濃度調節に関与する。RyRには三種類のサブタイプが存在し、それぞれ異なった分布を示すが、脳においては三種類全ての発現が見られる。また三種類のサブタイプ全てに対して遺伝子欠損マウスが作成されているが、1型RyR欠損マウスは出生致死、2型RyR欠損マウスは胎生致死を示す。3型RyR欠損マウスのみ生後も生存・成熟するため、その解析結果の報告が存在する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 歴史 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
 （林コメント：参考文献は、技術上の理由により見出しではなく、本文につけて頂けないでしょうか。以下も同様に御願い致します）&lt;br /&gt;
（林コメント：細胞内シグナリングの中でのリアノジン受容体の位置付けのようなものを図示出来ないでしょうか？）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　カルシウムイオン(Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;)は普遍的かつ基本的な[[シグナル伝達]]を担う[[セカンドメッセンジャー]]であり、極めて多くの生命現象に関与する。細胞内におけるカルシウムシグナル形成は、[[細胞膜]]に存在するカルシウムチャネルを介して細胞外から細胞内へのカルシウムの流入によるものと、細胞内カルシウムストア（小胞体）からカルシウム放出チャネルを介して細胞質へ放出される2通りの経路による。[[カルシウム誘発性カルシウム放出|カルシウム誘発性カルシウム放出]](Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; CICR)は、[[細胞質]]側のカルシウム濃度上昇が細胞内ストアから細胞質へのカルシウム放出を促進する現象であり、[[wikipedia:ja:骨格筋|骨格筋]]で最初に見出された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;5456208&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、同様の現象が多くの[[wikipedia:ja:興奮性細胞|興奮性細胞]]において見られたことから、CICRは細胞内カルシウムシグナルを増幅するための普遍的な機構であると考えられるようになり、CICRの分子実体であるCICRチャネルの薬理学的性質が調べられた。その結果、植物アルカロイドであるリアノジンがCICRチャネルに特異的に結合し、低濃度ではチャネルを開口状態に固定する薬物であることが示された。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　引き続き、標識リアノジンを用いた結合活性を指標に、骨格筋よりCICRチャネル、即ちリアノジン受容体(RyR)が精製された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2448641&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後の遺伝子クローニングにより、少なくとも[[wikipedia:ja:硬骨魚類|硬骨魚類]]以上の[[wikipedia:ja:脊椎動物|脊椎動物]]では、別々の遺伝子にコードされる3種類のRyRサブタイプが存在することが判明し、それぞれ、1型/骨格筋型(RyR1)、2型/心筋型(RyR2)、3型/脳型(RyR3)と呼ばれる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9137551&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12777839&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。各サブタイプは互いに65%程度のアミノ酸配列相同性を示すが、異なる組織分布・脳内分布を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1330694&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7876312&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。一方、[[線虫]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9135117&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、[[ショウジョウバエ]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8276118&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;においては、どのタイプにも属さないRyR相同物が同定されており、[[wikipedia:ja:無脊椎動物|無脊椎動物]]においては単一遺伝子にコードされていたものが、脊椎動物において組織分布や機能的役割が異なる3種のサブタイプに分子進化したと推測されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 分子構造 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRは約5,000アミノ酸残基より構成される分子量約550kDaの巨大タンパク質であり、そのホモ4量体により機能的なカルシウム放出チャネルが形成される。RyR分子内では、アミノ末端側約4,500アミノ酸が細胞質側に大きく張り出した、いわゆるfoot構造に対応する領域を形成し、4本の推定膜貫通セグメントを含む残りのカルボキシル末端がチャネル領域を形成する(図1)。同じくカルシウム放出チャネルであるIP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;受容体とRyRは、カルボキシル末端の膜貫通セグメントを含む約200アミノ酸において特に高い配列相同性を示し、この部分がカルシウム放出チャネルとして共通するイオン透過性に関連した機能に関与していると推測される。実際に、RyR1のカルボキシル末側の約1,000アミノ酸残基よりなる領域のみでリアノジン感受性を有する基本的なカルシウムチャネルが形成されることが、脂質二重膜を用いた再構築実験により示されている。この再構築系においてC末端領域が形成するチャネルは、[[wikipedia:ja:陽イオン|陽イオン]]選択性、細胞質側カルシウムによる活性化機構、リアノジン感受性を保持する一方で、全長RyR1チャネルに見られる高濃度のカルシウムによる不活性化機構を欠く。また、RyRサブタイプ間での一次構造の比較により、D1、D2、D3と呼ばれる相同性が顕著に低い領域が見られる。RyR1のcDNA発現実験系を用いた研究により、CICRによるチャネル活性化のカルシウム結合部位はD1領域、チャネルを不活性化する高濃度カルシウムの結合部位はD3領域に存在するとされている&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17506640&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20961976&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;(図2)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;gallery widths=250px heights=100px&amp;gt;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-3D.jpg|&#039;&#039;&#039;図1．リアノジン受容体の三次元構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
ファイル:RyR-AA.jpg|&#039;&#039;&#039;図2．リアノジン受容体の一次構造&#039;&#039;&#039;&lt;br /&gt;
&amp;lt;/gallery&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各サブタイプの体内分布 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR1  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288273 RyR1]は骨格筋において極めて高レベルの発現が見られる。また、[[小脳]][[プルキンエ細胞]]を始めとする脳内各部位でも発現が見られる他、[[wikipedia:ja:食道|食道]]、[[wikipedia:ja:食道|精巣]]でも他の部位に比較して高レベルの発現が見られる。小脳プルキンエ細胞においては、高レベルの発現が見られるとともに3つのサブタイプの中でも最も発現量が多い。[[海馬]][[歯状回]]でも高レベルの発現が見られるが、歯状回においてはRyR2の発現量が最も多い。さらに、[[線条体]]、[[嗅球]][[僧帽細胞]]などでも、他の領域と比較して高レベルの発現が見られる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===RyR2  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/69288279 RyR2]は[[wikipedia:ja:心筋|心筋]]細胞で極めて高レベルの発現が見られる他、[[wikipedia:ja:平滑筋|平滑筋]]・[[wikipedia:ja:肺|肺]]・脳でも高レベルの発現が見られる。脳内の様々な部位において広く発現が見られるが、特に海馬(歯状回・[[CA領域]])、[[大脳皮質]]、小脳[[顆粒細胞層]]、嗅球顆粒細胞層などで高レベルの発現が見られる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== RyR3  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[http://mouse.brain-map.org/experiment/show/71325426 RyR3]は脳cDNAライブラリーからのクローニングにより存在が明らかになったが、脳以外にも平滑筋、骨格筋、一部の[[wikipedia:ja:上皮細胞|上皮細胞]]や[[wikipedia:ja:リンパ球|リンパ球]]培養細胞などにおいて低レベルの発現が見られる。海馬CA領域で高レベルの発現が見られる。海馬歯状回、線条体などでも比較的発現レベルが高い。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
尚、詳細については、Giannini et al. (1995)&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7876312&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;を参考にされたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 活性調節因子&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15618481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===カルシウムイオン===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　細胞質に存在するカルシウムイオンは、濃度依存的に全てのRyRサブタイプに共通して作用する調節因子である。サブμMからμMの範囲における細胞質側カルシウムはRyRを開口させ細胞内カルシウムストアである小胞体からカルシウムを遊離させる、いわゆるカルシウム依存性(誘発性)カルシウム放出(CICR)現象をお引き起こす。一方、より高濃度のmMレベルのカルシウムはチャネル活性を抑制する。また、小胞体内腔側のカルシウムによる活性化も見られる。心筋では、脱分極による[[L型カルシウムチャネル]]([[Cv1.2]])の開口により細胞外からカルシウムが流入し、RyR2を開口させカルシウム放出を引き起こし、細胞内カルシウムシグナルを増幅するが、中枢神経系においても、小脳プルキンエ細胞では電位依存性の[[P/Q型カルシウムチャネル]]、海馬錐体細胞では[[NMDA型グルタミン酸受容体]]を介するカルシウム流入によりRyRが活性化されカルシウム放出が誘導されることが示唆されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 脱分極  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてはL型カルシウムチャネル([[Cv1.1]])とRyR1が機械的にカップリングし、興奮収縮連関において細胞膜が脱分極するとL型カルシウムチャネルのコンフォーメーションが変化し、タンパク質-タンパク質相互作用を介してRyR1が活性化されると考えられている。一方、中枢神経系における機械的なカップリングに関しては、多くの点が不明である。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 生理活性物質  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの内在性の因子による活性調節として、[[カルモジュリン]]による濃度依存的な活性化と不活性化、[[wikipedia:ja:ATP|ATP]]を含む[[wikipedia:ja:アデニン|アデニン]]ヌクレオチド、[[プロテインキナーゼA]]などの[[リン酸]]化酵素、[[cADPリボース]]などによる活性化、および[[wikipedia:ja:免疫抑制薬|免疫抑制薬]]である[[wikipedia:ja:FK506|FK506]]の結合タンパク質[[FKBP12]]によるRyR2チャネルの静止および開口状態を安定化する作用が示唆されている。さらに[[一酸化窒素]](NO)による[[S-ニトロシル化]]がRyR1の[[開口確率]]を上昇させることが&#039;&#039;in vitro&#039;&#039;の実験系により示されていたが、つい最近、小脳プルキンエ細胞において内因性NOの作用によりRyR1を介したカルシウム放出が誘導されることが示された(一酸化窒素依存的カルシウム放出の項 参照)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 薬物  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　リアノジンは低濃度では開状態のRyRに結合し、サブコンダクタンス状態に開口固定しカルシウム遊離を引き起こすが、高濃度ではRyR活性を抑制する。また、カフェインによるRyRの活性化、[[ダントロレン]] dantrolene による抑制(主にRyR1、RyR3に対する作用)が知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 機能  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　薬理学的な刺激により、脳における機能的RyRの存在、あるいはRyRを介するCa2+放出の存在を示した報告は、現在では多数存在する。しかし、生理的な刺激によるRyRの活性化を示した報告は、薬理学的刺激による報告に比べると遥かに少なく、さらに、[[シナプス可塑性]]や個体の行動の様な機能的役割と関連付けたものは限られたものになり、RyRの脳における機能的役割は、未だ解明の途上にあると言える。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== ノックアウトマウスの表現型 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyRの機能的役割解明を困難なものにしている主要な原因として、[[遺伝子欠損動物]]の致死性が挙げられる。上述の通り、[[wikipedia:ja:哺乳類|哺乳類]]の脳の多くの領域では、複数のRyRサブタイプが重複して発現しているが、RyR1欠損マウス、RyR2欠損マウスはそれぞれ単独で、出生致死、胎生致死を示す。したがって、複数のRyRサブタイプ遺伝子の二重もしくは三重欠損マウスが成熟しないことは自明であり、全身レベルでの遺伝子欠損マウスを用いたアプローチによっては、脳におけるRyRの機能は困難である。しかし、RyR3欠損マウスは生後も生存・成熟するため、その解析結果の報告が存在する&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref11&amp;quot;&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20214899&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR1欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　[[wikipedia:ja:横隔膜|横隔膜]]の骨格筋細胞の機能不全に起因すると考えられる[[wikipedia:ja:呼吸不全|呼吸不全]]により、生後全く動くことなく出生致死の表現型を示す。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR2欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR2欠損マウスは、心拍動の開始直後の胎生10日ごろに心筋細胞の小胞体Ca2+過剰負荷により心不全となり死亡する。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== RyR3欠損マウス ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
:　RyR3欠損マウスはほぼ正常に発育し重篤な異常は認められないが、これまでに自発的運動活性の亢進、社会的接触行動の減少、[[恐怖条件付け反応]]の低下が報告され、その神経系での重要性が示唆されている。また、海馬CA1領域において、穏やかな刺激で誘導された[[LTP]]の維持が阻害されるとの報告がある一方で、同じく海馬領域におけるLTPの誘導閾値が低下するとの報告もある。ただし、RyR3欠損マウスの軽度な中枢機能異常に関しては、重複して発現する他のサブタイプによる補完作用を考慮する必要がある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===シナプス前終末における機能===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　海馬[[CA3]]領域の[[苔状線維]][[軸索]]([[シナプス前終末]]よりも[[軸索起始部]]寄りの部分)においては、電位依存性Ca2+チャネルによるCa2+シグナルがRyR1によるCICR機構を介して増幅されることにより、高頻度刺激に神経伝達物資の放出が増強されることが示されており、シナプス前終末における可塑性へのRyRの関与も示唆されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 一酸化窒素依存的カルシウム放出 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脂質二重膜に発現させたRyR1の開口確率がNOの作用により上昇することは以前より知られていたが、この現象が生細胞で内因性のNOの作用により起こること、およびその機能的意義については長いこと不明であった。しかし、小脳[[平行線維]]－プルキンエ細胞シナプスにおけるNO依存的LTPがプルキンエ細胞内の細胞内Ca2+シグナルにも依存的であることが判明したことから、プルキンエ細胞内でのNOとCa2+との関連性について解明が進み、神経活動によって産生放出された内因性のNOがRyR1を活性化することでCa2+放出が誘導される現象、NO依存的Ca2+放出(NO-induced Ca2+ release; NICR)が発見された。このNICRはウサギRyR1における3635位のシステイン(マウスでは3636位に相当)がNOによりS-ニトロシル化されることで誘導されると推測されている。また、NO合成酵素の発現は平行線維では見られるがプルキンエ細胞では見られないことから、平行線維活動により産生放出されたNOがプルキンエ細胞内のRyR1を活性化すると考えられている。これまでに、NICRの小脳平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおけるLTPへの関与、および、中大脳動脈の虚血再灌流による大脳皮質の神経細胞死への関与が示唆されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===脳型ジャンクトフィリン欠損マウスの解析===&lt;br /&gt;
&#039;&#039;詳細は[[ジャンクトフィリン]]の項目参照。&#039;&#039;&lt;br /&gt;
（林　コメント：ジャンクトフィリンについては別項目として、ここでは簡単にRyRとの関係がよく判る様に御書き下さい。以前合った文章はジャンクトフィリンの項目へコピーしてあります。）&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　また、脳型ジャンクトフィリン遺伝子欠損マウスも同様に出生後も生存・成熟可能であり、このマウスを用いた研究により、脳におけるRyRの機能的役割が明らかにされつつある。.........&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 疾患との関連&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref9&amp;quot; /&amp;gt;&amp;lt;ref name=&amp;quot;ref10&amp;quot; /&amp;gt;  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 悪性高熱症 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Malignant hyperthermia; MH&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　骨格筋においてRyR1は上述のように脱分極によるCav1.1の活性化をトリガーとして活性化するが、特殊条件下ではCICR機構によるチャネル開口も起こし得る。MHは[[wikipedia:ja:ハロタン|ハロタン]]などの[[wikipedia:ja:吸入全身麻酔|吸入全身麻酔]]により発生する全身性の筋硬縮と発熱を特徴とする、RyR1によるCICR機構が著しく亢進した病態である。MHの原因となる変異型RyR1は、通常よりも低い細胞質カルシウム濃度においてCICR機構によるチャネルの活性化が生じる。したがって、RyRへの刺激作用を有する吸入麻酔薬に敏感に反応することで小胞体カルシウム放出が誘導され、その結果、全身の筋組織が硬縮し熱を産生する。MHのアミノ酸点変異は、RyR1のCICRチャネルとしてのカルシウム感受性をより高める変異であり、世界各地で発症した悪性高熱症についての様々な点変異が報告されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== カテコールアミン誘発性多形性心室頻拍 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Catecholaminergic polymorphic ventricular tachycardia; CPVT&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　本症候群は精神的または身体的ストレス時に[[交感神経]]活動が亢進することにより誘発される多形性[[wikipedia:ja:心室頻拍|心室頻拍]]の反復出現を特徴とする疾患である。このCPVP家系には急死例が多く、[[wikipedia:ja:常染色体性優性遺伝|常染色体性優性遺伝]]形式をとり、その原因遺伝子として心臓RyR2の変異が関与する。交感神経によるβ受容体刺激の心臓収縮の増強作用の機序の1つとして、心筋細胞内でcAMP依存性リン酸化酵素によるRyR2のリン酸化・活性化を介して小胞体カルシウム放出を亢進することが知られている。悪性高熱症と同様に、CPVP家系で見出される遺伝子変異はRyR2をより活性型に誘導する変異であると考えられ、[[β受容体]]刺激時に過剰にRyR2が活性化することが致死的な頻拍を誘導することが示唆されている。欧米各国での発症例についてRyR2上での様々な点変異が報告されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===タンパク質機能との関わり===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　RyR1とRyR2の一次構造上にMHとCPVPにて報告された遺伝子変異をマップすると、アミノ末端部位、中央部位およびカルボキシル末端部位に集中することが判る。基本的なCICRチャネル機能を内蔵するカルボキシル末端部位に加えて、両症候群の変異が集約されるアミノ末端部位と中央部位もRyRチャネルの開閉制御に極めて重要な機能を有することが示されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
*[[カルシウム]]&lt;br /&gt;
*[[ジャンクトフィリン]]&lt;br /&gt;
*[[IP3受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==参考文献==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：柿澤昌　担当編集委員：林康紀）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%B3&amp;diff=14418</id>
		<title>ジャンクトフィリン</title>
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		<updated>2012-09-27T04:27:54Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: ページの作成：「ジャンクトフィリン」&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;ジャンクトフィリン&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
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		<title>リアノジン受容体</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%B8%E3%83%B3%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93&amp;diff=14355"/>
		<updated>2012-09-24T08:15:44Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;リアノジン受容体 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
英語名：Ryanodine receptor 英語略名：RyR &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;概要 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
リアノジン受容体(Ryanodine receptor; RyR)は細胞内Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;貯蔵部位である小胞体膜上に存在するCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;チャネルであり、その名は、植物アルカロイドであるリアノジンが結合することに由来する。小胞体からのCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;放出を担うことから、同じく小胞体膜上に存在するCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;チャネルであるイノシトール1,4,5-三リン酸受容体(inositol 1,4,5-trisphosphate receptor; IP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;R)とともに、Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;放出チャネルとも呼ばれ、細胞内Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;濃度調節に関与する。RyRには三種類のサブタイプが存在し、それぞれ異なった分布を示すが、脳においては三種類全ての発現が見られる。 　脳におけるサブタイプ発現の重複、および遺伝子欠損マウスの致死性などにより、脳におけるリアノジン受容体の機能的役割の解明は、十分であるとは言えない。本稿ではリアノジン受容体に関して、先ず分子レベルでの基本的性質について触れ、その後で脳機能に関連する知見について解説する。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;目次 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
1 歴史 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
2 分子構造 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
3 各サブタイプの体内分布とノックアウトマウスの表現型 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
4 機能調節 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
5 疾患との関連 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
6 脳における発現分布 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
7 脳における機能的役割 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　7.1 シナプス可塑性 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　7.2 伝達物質放出 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　7.3 細胞興奮性 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　7.4 一酸化窒素依存的カルシウム放出 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
1. 歴史&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12777839&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
カルシウムイオン(Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;)は普遍的かつ基本的なシグナル伝達を担うセカンドメッセンジャーであり、極めて多くの生命現象に関与する。細胞内におけるCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;シグナル形成は、細胞膜に存在するCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;チャネルを介して細胞外から細胞内へのCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;の流入によるものと、細胞内Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;ストア（小胞体）からCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;放出チャネルを介して細胞質へ放出される２通りの経路による。Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;誘発性Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;放出(Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; CICR)は、細胞質側のCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;濃度上昇が細胞内ストアから細胞質へのCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; 放出を促進する現象であり、骨格筋で最初に見出された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;5456208&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、同様の現象が多くの興奮性細胞において見られたことから、CICRは細胞内Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;シグナルを増幅するための普遍的な機構であると考えられるようになり、CICRの分子実体であるCICRチャネルの薬理学的性質が調べられた。その結果、植物アルカロイドであるリアノジンがCICRチャネルに特異的に結合し、低濃度ではチャネルを開口状態に固定する薬物であることが示された。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
引き続き、標識リアノジンを用いた結合活性を指標に、骨格筋よりCICRチャネル、即ちリアノジン受容体(RyR)が精製された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2448641&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 その後の遺伝子クローニングにより、少なくとも硬骨魚類以上の脊椎動物では、別々の遺伝子にコードされる3種類のRyRサブタイプが存在することが判明し、それぞれ、1型/骨格筋型(RyR1)、2型/心筋型(RyR2)、3型/脳型(RyR3)と呼ばれる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9137551&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。各サブタイプは互いに65%程度のアミノ酸配列相同性を示すが、異なる組織分布・脳内分布を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1330694&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7876312&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。一方、センチュウ&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9135117&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、ショウジョウバエ&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8276118&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;においては、どのタイプにも属さないRyR相同物が同定されており、無脊椎動物においては単一遺伝子にコードされていたものが、脊椎動物において組織分布や機能的役割が異なる3種のサブタイプに分子進化したと推測されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
2. 分子構造&amp;lt;ref name=ref9&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17506640&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=ref10&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20961976&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
RyRは約5,000アミノ酸残基より構成される分子量約550kDaの巨大蛋白質であり、そのホモ4量体により機能的なCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;放出チャネルが形成される。RyR分子内では、アミノ末端側約4,500アミノ酸が細胞質側に大きく張り出した、いわゆるfoot構造に対応する領域を形成し、4本の推定膜貫通セグメントを含む残りのカルボキシル末端がチャネル領域を形成する(右図、「リアノジン受容体の三次元構造」参照)[[Image:RyR-3D.jpg|right|リアノジン受容体の三次元構造]]。同じくCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;放出チャネルであるIP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;受容体とRyRは、カルボキシル末端の膜貫通セグメントを含む約200アミノ酸において特に高い配列相同性を示し、この部分がCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;放出チャネルとして共通するイオン透過性に関連した機能に関与していると推測される。実際に、RyR1のカルボキシル末側の約1,000アミノ酸残基よりなる領域のみでリアノジン感受性を有する基本的なCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;チャネルが形成されることが、脂質二重膜を用いた再構築実験により示されている。この再構築系においてC末端領域が形成するチャネルは、陽イオン選択性、細胞質側Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;による活性化機構、リアノジン感受性を保持する一方で、全長RyR1チャネルに見られる高濃度のCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;による不活性化機構を欠く。また、RyRサブタイプ間での一次構造の比較により、D1、D2、D3と呼ばれる相同性が顕著に低い領域が見られる。RyR1のcDNA発現実験系を用いた研究により、CICRによるチャネル活性化のCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;結合部位はD1領域、チャネルを不活性化する高濃度Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;の結合部位はD3領域に存在するとされている(右図、「リアノジン受容体の一次構造」参照)[[Image:RyR-AA.jpg|right|リアノジン受容体の一次構造]]。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
3. 各サブタイプの体内分布とノックアウトマウスの表現型&amp;lt;ref name=ref11&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20214899&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
RyR1：骨格筋において極めて高レベルの発現が見られる。また、小脳プルキンエ細胞を始めとする脳内各部位でも発現が見られる他、食道、精巣でも他の部位に比較して高レベルの発現が見られる。RyR1欠損マウスは横隔膜の骨格筋細胞の機能不全に起因すると考えられる呼吸不全により、生後全く動くことなく出生致死の表現型を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7515481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;RyR2：心筋細胞で極めて高レベルの発現が見られる他、平滑筋・肺・脳でも高レベルの発現が見られる。脳全体において最も発現レベルの高いサブタイプでもある。RyR2欠損マウスは、心拍動の開始直後の胎生10日ごろに心筋細胞の小胞体Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;過剰負荷により心不全となり死亡する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9628868&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
RyR3：RyR3は脳cDNAライブラリーからのクローニングにより存在が明らかになったが、脳以外にも平滑筋、骨格筋、一部の上皮細胞やリンパ球培養細胞などにおいて低レベルの発現が見られる。RyR3欠損マウスはほぼ正常に発育し重篤な異常は認められないが&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8702664&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、これまでに自発的運動活性の亢進、社会的接触行動の減少、恐怖条件付け反応の低下、海馬CA1領域におけるシナプス長期増強(LTP)の低下などが報告され、その神経系での重要性が示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10595520&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11358488&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。ただし、RyR3欠損マウスの軽度な中枢機能異常に関しては、重複して発現する他のサブタイプによる補完作用を考慮する必要がある。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
4. 活性調節因子&amp;lt;ref name=ref9 /&amp;gt;&amp;lt;ref name=ref10 /&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15618481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;イオン　細胞質に存在するCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;イオンは、濃度依存的に全てのRyRサブタイプに共通して作用する調節因子である。サブμMからμMの範囲における細胞質側Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;はRyRを開口させ細胞内Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;ストアである小胞体からCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;を遊離させる、いわゆるCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;依存性(誘発性)Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;放出(CICR)現象をお引き起こす。一方、より高濃度のmMレベルのCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;はチャネル活性を抑制する。また、小胞体内腔側のCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;による活性化も見られる。心筋では、脱分極によるL型Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;チャネル(Cv1.2)の開口により細胞外からCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;が流入し、RyR2を開口させCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;放出を引き起こし、細胞内Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;シグナルを増幅するが、中枢神経系においても、小脳プルキンエ細胞では電位依存性のP/Q型Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;チャネル、海馬錐体細胞ではNMDA型グルタミン酸受容体を介するCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;流入によりRyRが活性化されCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;放出が誘導されることが示唆されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
脱分極　骨格筋においてはL型Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;チャネル(Cv1.1)とRyR1が機械的にカップリングし、興奮収縮連関において細胞膜が脱分極するとL型Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;チャネルのコンフォーメーションが変化し、蛋白質-蛋白質相互作用を介してRyR1が活性化されると考えられている。一方、中枢神経系における機械的なカップリングに関しては、多くの点が不明である。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
その他　RyRの内在性の因子による活性調節として、カルモジュリンによる濃度依存的な活性化と不活性化、ATPを含むアデニンヌクレオチド、プロテインキナーゼAなどのリン酸化酵素、cADPリボースなどによる活性化、および免疫抑制薬であるFK506の結合蛋白質FKBP12によるRyR2チャネルの静止および開口状態を安定化する作用が示唆されている。さらに一酸化窒素(NO)によるS-ニトロシル化がRyR1の開口確率を上昇させることが&#039;&#039;in vitro&#039;&#039;の実験系により示されていたが、つい最近、小脳プルキンエ細胞において内因性NOの作用によりRyR1を介したCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;放出が誘導されることが示された(一酸化窒素依存的カルシウム放出の項 参照)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
代表的な薬物の作用　リアノジンは低濃度では開状態のRyRに結合し、サブコンダクタンス状態に開口固定しCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;遊離を引き起こすが、高濃度ではRyR活性を抑制する。また、カフェインによるRyRの活性化、ダントロレン dantrolene による抑制(主にRyR1、RyR3に対する作用)が知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
5. 疾患との関連&amp;lt;ref name=ref9 /&amp;gt;&amp;lt;ref name=ref10 /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
悪性高熱症(malignant hyperthermia; MH)：骨格筋においてRyR1は上述のように脱分極によるCav1.1の活性化をトリガーとして活性化するが、特殊条件下ではCICR機構によるチャネル開口も起こし得る。MHはハロタンなどの吸入全身麻酔により発生する全身性の筋硬縮と発熱を特徴とする、RyR1によるCICR機構が著しく亢進した病態である。MHの原因となる変異型RyR1は、通常よりも低い細胞質Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;濃度においてCICR機構によるチャネルの活性化が生じる。したがって、RyRへの刺激作用を有する吸入麻酔薬に敏感に反応することで小胞体Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;放出が誘導され、その結果、全身の筋組織が硬縮し熱を産生する。MHのアミノ酸点変異は、RyR1のCICRチャネルとしてのCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;感受性をより高める変異であり、世界各地で発症した悪性高熱症についての様々な点変異が報告されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
カテコールアミン誘発性多形性心室頻拍(catecholaminergic polymorphic ventricular tachycardia; CPVT)　本症候群は精神的または身体的ストレス時に交感神経活動が亢進することにより誘発される多形性心室頻拍の反復出現を特徴とする疾患である。このCPVP家系には急死例が多く、常染色体性優性遺伝形式をとり、その原因遺伝子として心臓RyR2の変異が関与する。交感神経によるβ受容体刺激の心臓収縮の増強作用の機序の1つとして、心筋細胞内でcAMP依存性リン酸化酵素によるRyR2のリン酸化・活性化を介して小胞体Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;放出を亢進することが知られている。悪性高熱症と同様に、CPVP家系で見出される遺伝子変異はRyR2をより活性型に誘導する変異であると考えられ、β受容体刺激時に過剰にRyR2が活性化することが致死的な頻拍を誘導することが示唆されている。欧米各国での発症例についてRyR2上での様々な点変異が報告されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
RyR1とRyR2の一次構造上にMHとCPVPにて報告された遺伝子変異をマップすると、アミノ末端部位、中央部位およびカルボキシル末端部位に集中することが判る。基本的なCICRチャネル機能を内蔵するカルボキシル末端部位に加えて、両症候群の変異が集約されるアミノ末端部位と中央部位もRyRチャネルの開閉制御に極めて重要な機能を有することが示されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
6. 脳内分布&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10788707&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
RyR1：小脳プルキンエ細胞においては、高レベルの発現が見られるとともに3つのサブタイプの中でも最も発現量が多い。海馬歯状回でも高レベルの発現が見られるが、歯状回においてはRyR2の発現量が最も多い。さらに、線条体、嗅球僧帽細胞などでも、他の領域と比較して高レベルの発現が見られる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
RyR2：脳内の様々な部位において広く発現が見られるが、特に海馬(歯状回・CA領域)、大脳皮質、小脳顆粒細胞層、嗅球顆粒細胞層などで高レベルの発現が見られる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
RyR3：海馬CA領域で高レベルの発現が見られる。海馬歯状回、線条体などでも比較的発現レベルが高い。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
7. 脳における機能的役割 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
薬理学的な刺激により、脳における機能的RyRの存在、あるいはRyRを介するCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;放出の存在を示した報告は、現在では多数存在する。しかし、生理的な刺激によるRyRの活性化を示した報告は、薬理学的刺激による報告に比べると遥かに少なく、さらに、シナプス可塑性や個体の行動の様な機能的役割と関連付けたものは限られたものになり、RyRの脳における機能的役割は、未だ解明の途上にあると言える。 RyRの機能的役割解明を困難なものにしている主要な原因として、遺伝子欠損動物の致死性が挙げられる。上述の通り、哺乳類の脳の多くの領域では、複数のRyRサブタイプが重複して発現しているが、RyR1欠損マウス、RyR2欠損マウスはそれぞれ単独で、出生致死、胎生致死を示す。したがって、複数のRyRサブタイプ遺伝子の二重もしくは三重欠損マウスが成熟しないことは自明であり、全身レベルでの遺伝子欠損マウスを用いたアプローチによっては、脳におけるRyRの機能は困難である。しかし、RyR3欠損マウスは生後も生存・成熟するため、その解析結果の報告が存在する。また、脳型ジャンクトフィリン遺伝子欠損マウスも同様に出生後も生存・成熟可能であり、このマウスを用いた研究により、脳におけるRyRの機能的役割が明らかにされつつある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
7.1 RyR3欠損マウスの解析&amp;lt;ref name=ref11 /&amp;gt;　RyR3欠損マウスは、RyR1欠損マウスが出生致死、RyR2マウスが胎生致死を示すのとは対照的に、出生後も生育し、成熟するため、成熟個体を用いた解析が行われてきた。これまでに、RyR3欠損マウスにおける自発運動活性の亢進、社会的接触行動の減少、恐怖条件付け反応の低下が、個体レベルでの機能への影響として報告されている。また、RyR3欠損マウスの海馬CA1領域において、穏やかな刺激で誘導されたLTPの維持が阻害されるとの報告がある一方で、同じく海馬領域におけるLTPの誘導閾値が低下するとの報告もある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
7.2 脳型ジャンクトフィリン欠損マウスの解析&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18607668&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;　ジャンクトフィリン (junctophilin; JP)は、筋細胞などの興奮性細胞における細胞膜と小胞体膜との隣接構造である「結合膜構造」に深く寄与する分子として同定された。哺乳類では異なる遺伝子に由来する4種のJPサブタイプが存在し、骨格筋特異的なJP1、筋細胞全般に分布するJP2、神経細胞特異的なJP3、JP4が同定されている。JPは分子量72-90 kDa程度のタンパク質で、C末端に小胞体膜貫通セグメントを有し、残りの部分は細胞質側に配向する。この細胞質側の領域にMORNモチーフと呼ばれる14アミノ酸残基よりなる相同配列が8回繰り返され、MORNモチーフとリン脂質との相互作用によりJPは細胞膜に直接結合すると考えられている。JP1欠損マウスは出生致死、JP2欠損マウスは胎生致死を示す一方で、JP3、JP4単独欠損マウスには顕著な異常は観察されず、またJP3とJP4の発現分布に重複が見られることから、両サブタイプ間の機能補完作用が推測される。JP3、JP4二重欠損(JP-DKO)マウスは、通常飼育条件下では離乳時期に衰弱し死亡するが、固形飼料でなくペースト状飼料で飼育すると、ほぼ正常に生育する。JP-DKO成熟個体では、海馬依存的な記憶学習試験における成績低下、小脳依存的な運動学習脳・運動協調の低下が見られる。さらに、これらの個体レベルでの異常に対応するかのように、海馬CA1シナプスにおける長期増強の阻害、小脳平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおける長期抑圧の異常(長期抑圧誘導刺激による長期増強の誘導)が見られる。さらに、海馬CA1錐体細胞、プルキンエ細胞では、興奮後過分極(afterhyperpolarization、AHP)の阻害が見られるが、これはRyRを介して放出されるCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;による小コンダクタンスCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;依存性K&amp;lt;sup&amp;gt;+&amp;lt;/sup&amp;gt;チャネル(SKチャネル)の活性化の阻害によるものであり、小脳プルキンエ細胞では、slow AHPの阻害によりLTDがLTP化することが示されている。したがって、海馬錐体細胞、小脳プルキンエ細胞などの中枢神経系細胞では、RyRはJPが媒介するSKチャネルとの機能的共役を介して細胞の興奮性、ひいては、シナプス可塑性、記憶学習機能に関与することが示された。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
7.3 シナプス前終末における機能&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18687898&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;　海馬CA3領域の苔状線維軸索(シナプス前終末よりも軸索起始部寄りの部分)においては、電位依存性Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;チャネルによるCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;シグナルがRyR1によるCICR機構を介して増幅されることにより、高頻度刺激に神経伝達物資の放出が増強されることが示されており、シナプス前終末における可塑性へのRyRの関与も示唆されている&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
7.4 一酸化窒素依存的Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;放出&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22036948&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;　脂質二重膜に発現させたRyR1の開口確率がNOの作用により上昇することは以前より知られていたが、この現象が生細胞で内因性のNOの作用により起こること、およびその機能的意義については長いこと不明であった。しかし、小脳平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおけるNO依存的LTPがプルキンエ細胞内の細胞内Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;シグナルにも依存的であることが判明したことから、プルキンエ細胞内でのNOとCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;との関連性について解明が進み、神経活動によって産生放出された内因性のNOがRyR1を活性化することでCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;放出が誘導される現象、NO依存的Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;放出(NO-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; NICR)が発見された。このNICRはウサギRyR1における3635位のシステイン(マウスでは3636位に相当)がNOによりS-ニトロシル化されることで誘導されると推測されている。また、NO合成酵素の発現は平行線維では見られるがプルキンエ細胞では見られないことから、平行線維活動により産生放出されたNOがプルキンエ細胞内のRyR1を活性化すると考えられている。これまでに、NICRの小脳平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおけるLTPへの関与、および、中大脳動脈の虚血再灌流による大脳皮質の神経細胞死への関与が示唆されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
重要な関連語：　ジャンクトフィリン &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
執筆者： 柿澤　昌、　担当編集委員： 林　康紀&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%B8%E3%83%B3%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93&amp;diff=14354</id>
		<title>リアノジン受容体</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%8E%E3%82%B8%E3%83%B3%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93&amp;diff=14354"/>
		<updated>2012-09-24T08:14:54Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Skakizawa: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;リアノジン受容体 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
英語名：Ryanodine receptor 英語略名：RyR &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;概要 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
リアノジン受容体(Ryanodine receptor; RyR)は細胞内Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;貯蔵部位である小胞体膜上に存在するCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;チャネルであり、その名は、植物アルカロイドであるリアノジンが結合することに由来する。小胞体からのCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;放出を担うことから、同じく小胞体膜上に存在するCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;チャネルであるイノシトール1,4,5-三リン酸受容体(inositol 1,4,5-trisphosphate receptor; IP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;R)とともに、Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;放出チャネルとも呼ばれ、細胞内Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;濃度調節に関与する。RyRには三種類のサブタイプが存在し、それぞれ異なった分布を示すが、脳においては三種類全ての発現が見られる。 　脳におけるサブタイプ発現の重複、および遺伝子欠損マウスの致死性などにより、脳におけるリアノジン受容体の機能的役割の解明は、十分であるとは言えない。本稿ではリアノジン受容体に関して、先ず分子レベルでの基本的性質について触れ、その後で脳機能に関連する知見について解説する。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;目次 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
1 歴史 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
2 分子構造 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
3 各サブタイプの体内分布とノックアウトマウスの表現型 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
4 機能調節 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
5 疾患との関連 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
6 脳における発現分布 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
7 脳における機能的役割 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　7.1 シナプス可塑性 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　7.2 伝達物質放出 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　7.3 細胞興奮性 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　7.4 一酸化窒素依存的カルシウム放出 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
1. 歴史&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12777839&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
カルシウムイオン(Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;)は普遍的かつ基本的なシグナル伝達を担うセカンドメッセンジャーであり、極めて多くの生命現象に関与する。細胞内におけるCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;シグナル形成は、細胞膜に存在するCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;チャネルを介して細胞外から細胞内へのCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;の流入によるものと、細胞内Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;ストア（小胞体）からCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;放出チャネルを介して細胞質へ放出される２通りの経路による。Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;誘発性Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;放出(Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; CICR)は、細胞質側のCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;濃度上昇が細胞内ストアから細胞質へのCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; 放出を促進する現象であり、骨格筋で最初に見出された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;5456208&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、同様の現象が多くの興奮性細胞において見られたことから、CICRは細胞内Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;シグナルを増幅するための普遍的な機構であると考えられるようになり、CICRの分子実体であるCICRチャネルの薬理学的性質が調べられた。その結果、植物アルカロイドであるリアノジンがCICRチャネルに特異的に結合し、低濃度ではチャネルを開口状態に固定する薬物であることが示された。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
引き続き、標識リアノジンを用いた結合活性を指標に、骨格筋よりCICRチャネル、即ちリアノジン受容体(RyR)が精製された&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2448641&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 その後の遺伝子クローニングにより、少なくとも硬骨魚類以上の脊椎動物では、別々の遺伝子にコードされる3種類のRyRサブタイプが存在することが判明し、それぞれ、1型/骨格筋型(RyR1)、2型/心筋型(RyR2)、3型/脳型(RyR3)と呼ばれる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9137551&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。各サブタイプは互いに65%程度のアミノ酸配列相同性を示すが、異なる組織分布・脳内分布を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1330694&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7876312&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。一方、センチュウ&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9135117&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、ショウジョウバエ&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8276118&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;においては、どのタイプにも属さないRyR相同物が同定されており、無脊椎動物においては単一遺伝子にコードされていたものが、脊椎動物において組織分布や機能的役割が異なる3種のサブタイプに分子進化したと推測されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
2. 分子構造&amp;lt;ref name=ref9&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17506640&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=ref10&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20961976&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
RyRは約5,000アミノ酸残基より構成される分子量約550kDaの巨大蛋白質であり、そのホモ4量体により機能的なCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;放出チャネルが形成される。RyR分子内では、アミノ末端側約4,500アミノ酸が細胞質側に大きく張り出した、いわゆるfoot構造に対応する領域を形成し、4本の推定膜貫通セグメントを含む残りのカルボキシル末端がチャネル領域を形成する(右図、「リアノジン受容体の三次元構造」参照)[[Image:RyR-3D.jpg|right|リアノジン受容体の三次元構造]]。同じくCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;放出チャネルであるIP&amp;lt;sub&amp;gt;3&amp;lt;/sub&amp;gt;受容体とRyRは、カルボキシル末端の膜貫通セグメントを含む約200アミノ酸において特に高い配列相同性を示し、この部分がCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;放出チャネルとして共通するイオン透過性に関連した機能に関与していると推測される。実際に、RyR1のカルボキシル末側の約1,000アミノ酸残基よりなる領域のみでリアノジン感受性を有する基本的なCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;チャネルが形成されることが、脂質二重膜を用いた再構築実験により示されている。この再構築系においてC末端領域が形成するチャネルは、陽イオン選択性、細胞質側Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;による活性化機構、リアノジン感受性を保持する一方で、全長RyR1チャネルに見られる高濃度のCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;による不活性化機構を欠く。また、RyRサブタイプ間での一次構造の比較により、D1、D2、D3と呼ばれる相同性が顕著に低い領域が見られる。RyR1のcDNA発現実験系を用いた研究により、CICRによるチャネル活性化のCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;結合部位はD1領域、チャネルを不活性化する高濃度Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;の結合部位はD3領域に存在するとされている(右図、「リアノジン受容体の一次構造」参照)[[Image:RyR-AA.jpg|right|リアノジン受容体の一次構造]]。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
3. 各サブタイプの体内分布とノックアウトマウスの表現型&amp;lt;ref name=ref11&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20214899&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
RyR1：骨格筋において極めて高レベルの発現が見られる。また、小脳プルキンエ細胞を始めとする脳内各部位でも発現が見られる他、食道、精巣でも他の部位に比較して高レベルの発現が見られる。RyR1欠損マウスは横隔膜の骨格筋細胞の機能不全に起因すると考えられる呼吸不全により、生後全く動くことなく出生致死の表現型を示す&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7515481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;RyR2：心筋細胞で極めて高レベルの発現が見られる他、平滑筋・肺・脳でも高レベルの発現が見られる。脳全体において最も発現レベルの高いサブタイプでもある。RyR2欠損マウスは、心拍動の開始直後の胎生10日ごろに心筋細胞の小胞体Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;過剰負荷により心不全となり死亡する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9628868&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
RyR3：RyR3は脳cDNAライブラリーからのクローニングにより存在が明らかになったが、脳以外にも平滑筋、骨格筋、一部の上皮細胞やリンパ球培養細胞などにおいて低レベルの発現が見られる。RyR3欠損マウスはほぼ正常に発育し重篤な異常は認められないが&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8702664&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、これまでに自発的運動活性の亢進、社会的接触行動の減少、恐怖条件付け反応の低下、海馬CA1領域におけるシナプス長期増強(LTP)の低下などが報告され、その神経系での重要性が示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10595520&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11358488&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。ただし、RyR3欠損マウスの軽度な中枢機能異常に関しては、重複して発現する他のサブタイプによる補完作用を考慮する必要がある。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
4. 活性調節因子&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15618481&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref name=ref9 /&amp;gt;&amp;lt;ref name=ref10 /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;イオン　細胞質に存在するCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;イオンは、濃度依存的に全てのRyRサブタイプに共通して作用する調節因子である。サブμMからμMの範囲における細胞質側Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;はRyRを開口させ細胞内Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;ストアである小胞体からCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;を遊離させる、いわゆるCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;依存性(誘発性)Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;放出(CICR)現象をお引き起こす。一方、より高濃度のmMレベルのCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;はチャネル活性を抑制する。また、小胞体内腔側のCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;による活性化も見られる。心筋では、脱分極によるL型Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;チャネル(Cv1.2)の開口により細胞外からCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;が流入し、RyR2を開口させCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;放出を引き起こし、細胞内Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;シグナルを増幅するが、中枢神経系においても、小脳プルキンエ細胞では電位依存性のP/Q型Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;チャネル、海馬錐体細胞ではNMDA型グルタミン酸受容体を介するCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;流入によりRyRが活性化されCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;放出が誘導されることが示唆されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
脱分極　骨格筋においてはL型Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;チャネル(Cv1.1)とRyR1が機械的にカップリングし、興奮収縮連関において細胞膜が脱分極するとL型Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;チャネルのコンフォーメーションが変化し、蛋白質-蛋白質相互作用を介してRyR1が活性化されると考えられている。一方、中枢神経系における機械的なカップリングに関しては、多くの点が不明である。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
その他　RyRの内在性の因子による活性調節として、カルモジュリンによる濃度依存的な活性化と不活性化、ATPを含むアデニンヌクレオチド、プロテインキナーゼAなどのリン酸化酵素、cADPリボースなどによる活性化、および免疫抑制薬であるFK506の結合蛋白質FKBP12によるRyR2チャネルの静止および開口状態を安定化する作用が示唆されている。さらに一酸化窒素(NO)によるS-ニトロシル化がRyR1の開口確率を上昇させることが&#039;&#039;in vitro&#039;&#039;の実験系により示されていたが、つい最近、小脳プルキンエ細胞において内因性NOの作用によりRyR1を介したCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;放出が誘導されることが示された(一酸化窒素依存的カルシウム放出の項 参照)。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
代表的な薬物の作用　リアノジンは低濃度では開状態のRyRに結合し、サブコンダクタンス状態に開口固定しCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;遊離を引き起こすが、高濃度ではRyR活性を抑制する。また、カフェインによるRyRの活性化、ダントロレン dantrolene による抑制(主にRyR1、RyR3に対する作用)が知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
5. 疾患との関連&amp;lt;ref name=ref9 /&amp;gt;&amp;lt;ref name=ref10 /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
悪性高熱症(malignant hyperthermia; MH)：骨格筋においてRyR1は上述のように脱分極によるCav1.1の活性化をトリガーとして活性化するが、特殊条件下ではCICR機構によるチャネル開口も起こし得る。MHはハロタンなどの吸入全身麻酔により発生する全身性の筋硬縮と発熱を特徴とする、RyR1によるCICR機構が著しく亢進した病態である。MHの原因となる変異型RyR1は、通常よりも低い細胞質Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;濃度においてCICR機構によるチャネルの活性化が生じる。したがって、RyRへの刺激作用を有する吸入麻酔薬に敏感に反応することで小胞体Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;放出が誘導され、その結果、全身の筋組織が硬縮し熱を産生する。MHのアミノ酸点変異は、RyR1のCICRチャネルとしてのCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;感受性をより高める変異であり、世界各地で発症した悪性高熱症についての様々な点変異が報告されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
カテコールアミン誘発性多形性心室頻拍(catecholaminergic polymorphic ventricular tachycardia; CPVT)　本症候群は精神的または身体的ストレス時に交感神経活動が亢進することにより誘発される多形性心室頻拍の反復出現を特徴とする疾患である。このCPVP家系には急死例が多く、常染色体性優性遺伝形式をとり、その原因遺伝子として心臓RyR2の変異が関与する。交感神経によるβ受容体刺激の心臓収縮の増強作用の機序の1つとして、心筋細胞内でcAMP依存性リン酸化酵素によるRyR2のリン酸化・活性化を介して小胞体Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;放出を亢進することが知られている。悪性高熱症と同様に、CPVP家系で見出される遺伝子変異はRyR2をより活性型に誘導する変異であると考えられ、β受容体刺激時に過剰にRyR2が活性化することが致死的な頻拍を誘導することが示唆されている。欧米各国での発症例についてRyR2上での様々な点変異が報告されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
RyR1とRyR2の一次構造上にMHとCPVPにて報告された遺伝子変異をマップすると、アミノ末端部位、中央部位およびカルボキシル末端部位に集中することが判る。基本的なCICRチャネル機能を内蔵するカルボキシル末端部位に加えて、両症候群の変異が集約されるアミノ末端部位と中央部位もRyRチャネルの開閉制御に極めて重要な機能を有することが示されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
6. 脳内分布&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10788707&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
RyR1：小脳プルキンエ細胞においては、高レベルの発現が見られるとともに3つのサブタイプの中でも最も発現量が多い。海馬歯状回でも高レベルの発現が見られるが、歯状回においてはRyR2の発現量が最も多い。さらに、線条体、嗅球僧帽細胞などでも、他の領域と比較して高レベルの発現が見られる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
RyR2：脳内の様々な部位において広く発現が見られるが、特に海馬(歯状回・CA領域)、大脳皮質、小脳顆粒細胞層、嗅球顆粒細胞層などで高レベルの発現が見られる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
RyR3：海馬CA領域で高レベルの発現が見られる。海馬歯状回、線条体などでも比較的発現レベルが高い。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
7. 脳における機能的役割 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
薬理学的な刺激により、脳における機能的RyRの存在、あるいはRyRを介するCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;放出の存在を示した報告は、現在では多数存在する。しかし、生理的な刺激によるRyRの活性化を示した報告は、薬理学的刺激による報告に比べると遥かに少なく、さらに、シナプス可塑性や個体の行動の様な機能的役割と関連付けたものは限られたものになり、RyRの脳における機能的役割は、未だ解明の途上にあると言える。 RyRの機能的役割解明を困難なものにしている主要な原因として、遺伝子欠損動物の致死性が挙げられる。上述の通り、哺乳類の脳の多くの領域では、複数のRyRサブタイプが重複して発現しているが、RyR1欠損マウス、RyR2欠損マウスはそれぞれ単独で、出生致死、胎生致死を示す。したがって、複数のRyRサブタイプ遺伝子の二重もしくは三重欠損マウスが成熟しないことは自明であり、全身レベルでの遺伝子欠損マウスを用いたアプローチによっては、脳におけるRyRの機能は困難である。しかし、RyR3欠損マウスは生後も生存・成熟するため、その解析結果の報告が存在する。また、脳型ジャンクトフィリン遺伝子欠損マウスも同様に出生後も生存・成熟可能であり、このマウスを用いた研究により、脳におけるRyRの機能的役割が明らかにされつつある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
7.1 RyR3欠損マウスの解析&amp;lt;ref name=ref11 /&amp;gt;　RyR3欠損マウスは、RyR1欠損マウスが出生致死、RyR2マウスが胎生致死を示すのとは対照的に、出生後も生育し、成熟するため、成熟個体を用いた解析が行われてきた。これまでに、RyR3欠損マウスにおける自発運動活性の亢進、社会的接触行動の減少、恐怖条件付け反応の低下が、個体レベルでの機能への影響として報告されている。また、RyR3欠損マウスの海馬CA1領域において、穏やかな刺激で誘導されたLTPの維持が阻害されるとの報告がある一方で、同じく海馬領域におけるLTPの誘導閾値が低下するとの報告もある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
7.2 脳型ジャンクトフィリン欠損マウスの解析&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18607668&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;　ジャンクトフィリン (junctophilin; JP)は、筋細胞などの興奮性細胞における細胞膜と小胞体膜との隣接構造である「結合膜構造」に深く寄与する分子として同定された。哺乳類では異なる遺伝子に由来する4種のJPサブタイプが存在し、骨格筋特異的なJP1、筋細胞全般に分布するJP2、神経細胞特異的なJP3、JP4が同定されている。JPは分子量72-90 kDa程度のタンパク質で、C末端に小胞体膜貫通セグメントを有し、残りの部分は細胞質側に配向する。この細胞質側の領域にMORNモチーフと呼ばれる14アミノ酸残基よりなる相同配列が8回繰り返され、MORNモチーフとリン脂質との相互作用によりJPは細胞膜に直接結合すると考えられている。JP1欠損マウスは出生致死、JP2欠損マウスは胎生致死を示す一方で、JP3、JP4単独欠損マウスには顕著な異常は観察されず、またJP3とJP4の発現分布に重複が見られることから、両サブタイプ間の機能補完作用が推測される。JP3、JP4二重欠損(JP-DKO)マウスは、通常飼育条件下では離乳時期に衰弱し死亡するが、固形飼料でなくペースト状飼料で飼育すると、ほぼ正常に生育する。JP-DKO成熟個体では、海馬依存的な記憶学習試験における成績低下、小脳依存的な運動学習脳・運動協調の低下が見られる。さらに、これらの個体レベルでの異常に対応するかのように、海馬CA1シナプスにおける長期増強の阻害、小脳平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおける長期抑圧の異常(長期抑圧誘導刺激による長期増強の誘導)が見られる。さらに、海馬CA1錐体細胞、プルキンエ細胞では、興奮後過分極(afterhyperpolarization、AHP)の阻害が見られるが、これはRyRを介して放出されるCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;による小コンダクタンスCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;依存性K&amp;lt;sup&amp;gt;+&amp;lt;/sup&amp;gt;チャネル(SKチャネル)の活性化の阻害によるものであり、小脳プルキンエ細胞では、slow AHPの阻害によりLTDがLTP化することが示されている。したがって、海馬錐体細胞、小脳プルキンエ細胞などの中枢神経系細胞では、RyRはJPが媒介するSKチャネルとの機能的共役を介して細胞の興奮性、ひいては、シナプス可塑性、記憶学習機能に関与することが示された。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
7.3 シナプス前終末における機能&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18687898&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;　海馬CA3領域の苔状線維軸索(シナプス前終末よりも軸索起始部寄りの部分)においては、電位依存性Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;チャネルによるCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;シグナルがRyR1によるCICR機構を介して増幅されることにより、高頻度刺激に神経伝達物資の放出が増強されることが示されており、シナプス前終末における可塑性へのRyRの関与も示唆されている&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
7.4 一酸化窒素依存的Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;放出&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22036948&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;　脂質二重膜に発現させたRyR1の開口確率がNOの作用により上昇することは以前より知られていたが、この現象が生細胞で内因性のNOの作用により起こること、およびその機能的意義については長いこと不明であった。しかし、小脳平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおけるNO依存的LTPがプルキンエ細胞内の細胞内Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;シグナルにも依存的であることが判明したことから、プルキンエ細胞内でのNOとCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;との関連性について解明が進み、神経活動によって産生放出された内因性のNOがRyR1を活性化することでCa&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;放出が誘導される現象、NO依存的Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt;放出(NO-induced Ca&amp;lt;sup&amp;gt;2+&amp;lt;/sup&amp;gt; release; NICR)が発見された。このNICRはウサギRyR1における3635位のシステイン(マウスでは3636位に相当)がNOによりS-ニトロシル化されることで誘導されると推測されている。また、NO合成酵素の発現は平行線維では見られるがプルキンエ細胞では見られないことから、平行線維活動により産生放出されたNOがプルキンエ細胞内のRyR1を活性化すると考えられている。これまでに、NICRの小脳平行線維－プルキンエ細胞シナプスにおけるLTPへの関与、および、中大脳動脈の虚血再灌流による大脳皮質の神経細胞死への関与が示唆されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
重要な関連語：　ジャンクトフィリン &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
執筆者： 柿澤　昌、　担当編集委員： 林　康紀&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Skakizawa</name></author>
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