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	<title>脳科学辞典 - 利用者の投稿記録 [ja]</title>
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	<subtitle>利用者の投稿記録</subtitle>
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		<title>忘却</title>
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		<updated>2013-02-09T05:30:00Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takashitsukiura: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：forgetting　独：Vergessen　仏：oubli&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　忘却とは、実際に経験し保持していた情報を思い出せず、意識することができない状態のことを指す。[[心理学]]的には、[[wikipedia:ja:ヘルマン・エビングハウス|Ebbinghaus]]の[[忘却曲線]]が有名で、忘却は時間経過の[[wikipedia:ja:関数|関数]]としてとらえられる可能性が示されているが、実際には忘却は[[記銘]]のエラーとして解釈され、そのエラーを生み出すものとして意味処理や注意などの影響が考慮される。忘却に関連する神経基盤としては、[[海馬]]や[[海馬傍回]]を含む[[側頭葉]]内側面領域や[[頭頂葉]]、[[背外側前頭前野]]などの関与が指摘されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 心理学的概要  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　忘却とは、過去に実際に経験し保持していた情報を思い出せず、意識することができない状態のことを表す記憶のエラーのことである。忘却に関連する心理学的研究としては、エビングハウスの研究が最も有名である&amp;lt;ref&amp;gt;&#039;&#039;&#039;H. Ebbinghaus&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;Über das Gedächtnis.&amp;lt;br&amp;gt;宇津木保訳　記憶について&amp;lt;br&amp;gt;&#039;&#039;誠信書房&#039;&#039;: 1978&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&#039;&#039;&#039;重野純&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;キーワードコレクション　心理学&amp;lt;br&amp;gt;&#039;&#039;新曜社（東京）&#039;&#039;:1994&amp;lt;/ref&amp;gt;。彼は過去に知識として持っていない無意味綴りを用い、自らを被験者として実験を行った。彼の実験では、13項目からなる無意味綴りを2回連続正答の学習基準まで学習した後、19分後、63分後、8時間45分後、1日後、2日後、6日後、31日後に再学習（節約法）によって忘却量の測定を行った。その結果、記銘後の最初の数十分で急速な忘却が認められるが、その後の忘却の程度はわずかになることが示された。しかしながら、この実験では記銘方略などの統制が必ずしも適切に取られているわけではないため批判もあり、現在ではEbbinghausが想定していたような普遍的で単純な時間関数では、忘却の現象は説明することができないと考えられている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 神経基盤  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　忘却は記銘時におけるエラーとして解釈されており、記銘の失敗に関連する神経基盤が後の忘却を反映していると考えられている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 11728323 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。記銘の失敗に関連する神経活動を検証するために、最近の[[脳機能イメージング]]研究では、[[subsequent memory paradigm|subsequent memory（SM）パラダイム]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 15866193 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;が用いられている。このパラダイムでは、記銘時の実験条件を後の想起が成功したか（subsequently remembered）、失敗したか（subsequently forgotten）によって分類し、後の想起が成功した記銘時の試行よりも、後の想起が失敗した記銘時の試行において有意に活動が増加した脳領域を求めることによって、記銘の失敗（encoding failure）に関連する神経活動のパターンを同定することができる。このことは、記銘の成功に関連して神経活動が増加する効果difference in memory effect（[[Dm効果]]）と対照的であり、[[リバースDm効果]]とも呼ばれている。　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　忘却に関連する記銘の失敗を反映する神経活動として、海馬や海馬傍回などの側頭葉内側面領域の活動の低下がある。これらの領域の活動は、後の想起が失敗した記銘時の試行よりも、後の想起に成功した記銘時の試行において有意に増加することが報告されていることから&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 17097284 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、これらの領域の活動が記銘時に適切に増加しないことによって、記銘が失敗し、その試行に関して後の忘却を生起してしまうことが示唆される。忘却に関連して側頭葉内側面領域と同様の記銘時の賦活パターンを示す領域には、左下[[前頭前野]]領域も知られている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 9712582 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一方、後の忘却に関連して記銘時に活動が増加する（リバースDm効果）領域として、先行する脳機能イメージング研究は後方の外側頭頂葉と[[内側頭頂葉]]（[[楔前部]]、[[後部帯状回]]、[[脳梁膨大部]]後方領域）、[[島皮質]]などの関与を指摘している。たとえばDaselaarらによる[[fMRI]]研究&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 15528092 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;は、想起が成功した記銘時の試行と後の想起が失敗した記銘時の試行とで比較すると、後の想起の失敗に関連する試行において、[[外側頭頂葉]]や内側頭頂葉、島皮質の活動が増加することを報告している。さらに、ここで同定された頭頂葉の活動はベースラインよりも有意に低下していたのに対し、島皮質の活動はベースラインよりも有意に増加していたことも明らかにされている。このような頭頂葉や島皮質の活動パターンがどのような心理過程を反映しているかについては未だに十分に理解は進んでいないが、記銘時の意味処理や注意などの心理過程のために、記銘が効率的に行われていない可能性が考えられている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 11728323 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[機能的磁気共鳴画像法]] (fMRI)&lt;br /&gt;
*[[記憶の分類]] &lt;br /&gt;
*[[エピソード記憶]] &lt;br /&gt;
*[[海馬]] &lt;br /&gt;
*[[前頭前野]] &lt;br /&gt;
*[[頭頂葉]]&lt;br /&gt;
*[[健忘症候群]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：月浦崇　担当編集委員：定藤規弘）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takashitsukiura</name></author>
	</entry>
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		<title>忘却</title>
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		<summary type="html">&lt;p&gt;Takashitsukiura: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：forgetting &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　忘却とは、実際に経験し保持していた情報を思い出せず、意識することができない状態のことを指す。[[心理学]]的には、[[wikipedia:ja:ヘルマン・エビングハウス|Ebbinghaus]]の[[忘却曲線]]が有名で、忘却は時間経過の[[wikipedia:ja:関数|関数]]としてとらえられる可能性が示されているが、実際には忘却は[[記銘]]のエラーとして解釈され、そのエラーを生み出すものとして意味処理や注意などの影響が考慮される。忘却に関連する神経基盤としては、[[海馬]]や[[海馬傍回]]を含む[[側頭葉]]内側面領域や[[頭頂葉]]、[[背外側前頭前野]]などの関与が指摘されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 心理学的概要  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　忘却とは、過去に実際に経験し保持していた情報を思い出せず、意識することができない状態のことを表す記憶のエラーのことである。忘却に関連する心理学的研究としては、エビングハウスの研究が最も有名である&amp;lt;ref&amp;gt;&#039;&#039;&#039;H. Ebbinghaus&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;Über das Gedächtnis.&amp;lt;br&amp;gt;宇津木保訳　記憶について&amp;lt;br&amp;gt;&#039;&#039;誠信書房&#039;&#039;: 1978&amp;lt;/ref&amp;gt;。彼は過去に知識として持っていない無意味綴りを用い、自らを被験者として実験を行った。彼の実験では、13項目からなる無意味綴りを2回連続正答の学習基準まで学習した後、19分後、63分後、8時間45分後、1日後、2日後、6日後、31日後に再学習（節約法）によって忘却量の測定を行った。その結果、記銘後の最初の数十分で急速な忘却が認められるが、その後の忘却の程度はわずかになることが示された。しかしながら、この実験では記銘方略などの統制が必ずしも適切に取られているわけではないため批判もあり、現在ではEbbinghausが想定していたような普遍的で単純な時間関数では、忘却の現象は説明することができないと考えられている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 神経基盤  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　忘却は記銘時におけるエラーとして解釈されており、記銘の失敗に関連する神経基盤が後の忘却を反映していると考えられている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 11728323 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。記銘の失敗に関連する神経活動を検証するために、最近の[[脳機能イメージング]]研究では、[[subsequent memory paradigm|subsequent memory（SM）パラダイム]]&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 15866193 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;が用いられている。このパラダイムでは、記銘時の実験条件を後の想起が成功したか（subsequently remembered）、失敗したか（subsequently forgotten）によって分類し、後の想起が成功した記銘時の試行よりも、後の想起が失敗した記銘時の試行において有意に活動が増加した脳領域を求めることによって、記銘の失敗（encoding failure）に関連する神経活動のパターンを同定することができる。このことは、記銘の成功に関連して神経活動が増加する効果difference in memory effect（[[Dm効果]]）と対照的であり、[[リバースDm効果]]とも呼ばれている。　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　忘却に関連する記銘の失敗を反映する神経活動として、海馬や海馬傍回などの側頭葉内側面領域の活動の低下がある。これらの領域の活動は、後の想起が失敗した記銘時の試行よりも、後の想起に成功した記銘時の試行において有意に増加することが報告されていることから&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 17097284 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、これらの領域の活動が記銘時に適切に増加しないことによって、記銘が失敗し、その試行に関して後の忘却を生起してしまうことが示唆される。忘却に関連して側頭葉内側面領域と同様の記銘時の賦活パターンを示す領域には、左下[[前頭前野]]領域も知られている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 9712582 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一方、後の忘却に関連して記銘時に活動が増加する（リバースDm効果）領域として、先行する脳機能イメージング研究は後方の外側頭頂葉と[[内側頭頂葉]]（[[楔前部]]、[[後部帯状回]]、[[脳梁膨大部]]後方領域）、[[島皮質]]などの関与を指摘している。たとえばDaselaarらによる[[fMRI]]研究&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 15528092 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;は、想起が成功した記銘時の試行と後の想起が失敗した記銘時の試行とで比較すると、後の想起の失敗に関連する試行において、[[外側頭頂葉]]や内側頭頂葉、島皮質の活動が増加することを報告している。さらに、ここで同定された頭頂葉の活動はベースラインよりも有意に低下していたのに対し、島皮質の活動はベースラインよりも有意に増加していたことも明らかにされている。このような頭頂葉や島皮質の活動パターンがどのような心理過程を反映しているかについては未だに十分に理解は進んでいないが、記銘時の意味処理や注意などの心理過程のために、記銘が効率的に行われていない可能性が考えられている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 11728323 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[機能的磁気共鳴画像法(fMRI)]] &lt;br /&gt;
*[[記憶の分類]] &lt;br /&gt;
*[[エピソード記憶]] &lt;br /&gt;
*[[海馬]] &lt;br /&gt;
*[[前頭前野]] &lt;br /&gt;
*[[頭頂葉]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：月浦崇　担当編集委員：定藤規弘）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takashitsukiura</name></author>
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		<title>符号化</title>
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		<updated>2012-05-09T04:14:20Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takashitsukiura: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：encoding &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　符号化とは，記憶の基本的過程のひとつであり，情報を取り込んで記憶情報として保持されるまでの「憶える」過程のことを指す．記銘とも呼ばれる．符号化はすべてのタイプの記憶に共通の過程であるが，顕在的な記銘（意図的記銘）と潜在的な記銘（偶発的記銘）とがある．これまでの認知神経科学的研究から，特にエピソード記憶の記銘には，側頭葉内側面，前頭前野，頭頂葉などの領域が関与していることが知られている． &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 符号化の心理学的概要  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　符号化（または記銘）は記憶の心理過程のひとつである．記憶は大きく分けて記銘・保持・想起の３つの過程から構成されていると考えられており，記銘は情報を取り込んで記憶情報として保持されるまでの「憶える」過程を指している．記銘は顕在的（記銘する意図がある：意図的記銘）にも潜在的（記銘する意図がない：偶発的記銘）にも起こるが，日常場面での記銘は，テスト勉強などの特殊な場合を除き，偶発的記銘が多い．　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　これまでの実験心理学的研究では，意図的な記銘と偶発的な記銘とで異なった記憶成績が現れることが報告されている．たとえばEstesとPolitoの研究&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;6065833&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;では，意図的に記銘された場合と偶発的に記銘された場合とで記憶成績を比較し，再生で記憶が評価された場合には意図的に記銘された記憶の方が偶発的に記銘された記憶よりも成績が良かったが，再認で評価された場合には意図的な記銘と偶発的な記銘との間に成績の差はなかったことが示された．詳細な記憶をより正確に記憶するためには，意図的な記銘の方が重要なのかもしれない．　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　また，どのような操作をして情報を記銘したかによって，エピソード記憶の想起成績に違いが生じることも知られている．記銘時の操作の代表的なもののひとつとして，「処理水準（levels of processing）効果」がある．たとえばCraikとTulvingの研究&amp;lt;ref&amp;gt;&#039;&#039;&#039;Craik, Tulving&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;Depth of processing and retention of words in episodic memory&amp;lt;br&amp;gt;&#039;&#039;J Exp Psychol Gen&#039;&#039;: 1975, 104; 268-94&amp;lt;/ref&amp;gt;は，単語の形態的な処理，音韻的な処理，意味的な処理の３つの記銘方略を用いて単語を記銘した場合に，意味的な処理をして記銘した単語の記憶成績が最もよく，次いで音韻的記銘，そして形態的な処理をして単語を記銘した際の記憶成績が最も低下していたことを報告している．すなわち，単語の形態という表層的な処理をする場合は浅い処理であり，音韻的処理，意味的処理と進むにつれて，記銘する対象である単語に対してより処理が深くなり，その処理の深さが記憶の成績の向上と関連しているのである．他にも記銘時に行われた操作と記憶成績との関連については，さまざまな報告がなされている&amp;lt;ref&amp;gt;&#039;&#039;&#039;豊田弘司&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;長期記憶Ⅰ　情報の獲得&amp;lt;br&amp;gt;&#039;&#039;認知心理学２　記憶&#039;&#039;: 1995; 101-116&amp;lt;/ref&amp;gt;．　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　以上のように，記銘時にどのような意図があったのか，記銘時にどのような処理がなされたのかによって，エピソード記憶の成績は影響を受けると言える．しかしながら，心理学的アプローチにおいては，記銘の影響は想起を介してのみ評価可能であるため，厳密に記銘と想起の過程を分離して論ずることは，方法論上難しい面があることも否定できない． &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 符号化の神経基盤  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　エピソード記憶の記銘に関連する神経基盤の解明に関しては，近年の脳機能イメージング研究が果たした役割は大きい．脳機能イメージング研究が盛んになる以前は，脳損傷患者を対象とした神経心理学的研究が，エピソード記憶の神経基盤の解明の主な手段であったが，記憶の障害は想起させることによって初めて観察可能なものであるため，その障害が記憶の「記銘」における問題か，「想起」における問題かを分離することは，孤立性逆向性健忘などの特殊な症状をもつ症例を除いて，方法論上困難であった．しかし，脳機能イメージングを用いた研究の場合，「記銘」の過程と「想起」の過程を分離して検証することは比較的容易であるため，従来の脳損傷患者を対象とした研究では難しかった「記銘」に関連する神経基盤の検証が進められてきている．　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　エピソード記憶の記銘に関連する神経活動を検証するために，最近の脳機能イメージング研究では，SM（subsequent memory）パラダイム&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15866193&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;を用いた方法が多く採用されている．このパラダイムでは，記銘時の実験条件を後の想起が成功したか（subsequently remembered），失敗したか（subsequently forgotten）によって分類し，後の想起が失敗した記銘時の試行よりも，後の想起が成功した記銘時の試行において有意に活動が増加した（difference in memory effect：Dm効果）脳領域を求めることによって，記銘の成功（successful encoding）に関連する神経活動のパターンを同定することができる．したがって，この方法を用いる場合は実験参加者個人の行動データをもとにして試行ごとに条件を設定する必要があるため，事象関連デザインを用いたfMRI実験を用いる必要がある，しかし，実験条件ごとの課題の困難さの違いなどの副次的な要因の影響を受けにくいため，より「純粋な」記銘に関連する神経活動のパターンを同定することが可能になる．　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　エピソード記憶の記銘過程に重要な脳領域のひとつは，海馬・海馬傍回を含む側頭葉内側面領域である．近年の脳機能イメージング研究では，エピソード記憶の記銘において，側頭葉内側面に含まれるいくつかの領域が異なった役割を担っていることが示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17707683&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．すなわち，記銘時の前方の海馬傍回の活動は後の想起時のFamiliarityの過程を反映し，海馬と後方の海馬傍回の活動は後の想起時のRecollectionの過程に関連するとされる．さらに，想起時のRecollectionに関連する海馬と後方の海馬傍回の記銘時の活動の間にも異なった役割があり，後方の海馬傍回はエピソード記憶の文脈情報の処理に関与する一方，海馬はエピソード記憶の文脈と前方の海馬傍回で処理されるエピソード記憶の項目とを連合する役割を担っているようである．エピソード記憶の記銘におけるこのような側頭葉内側面領域での機能解離に関しては，現在も盛んに研究が進められている．　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　エピソード記憶の記銘過程に関連する他の脳領域として，先行研究では前頭前野，特に左下前頭回が重要な役割を果たしていることを示している．たとえば，WagnerらによるfMRI研究&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9712582&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;は，後の想起が成功した単語を記銘している際に，後の想起が失敗した単語を記銘している際と比較して，有意に左下前頭回の活動が増加することを報告している．この左下前頭前野の活動は意味記憶の想起時にもよく認められていることから&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10769304&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;，エピソード記憶の記銘と意味記憶の想起は同時に起こっており，前述した「処理水準効果」の基盤となっていると考えられている．　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　エピソード記憶の記銘過程に重要なもう一つの脳領域として，近年の脳機能イメージング研究では，後方の外側頭頂葉と内側頭頂葉（楔前部，後部帯状回，脳梁膨大部後方領域）の関与を指摘している．たとえばDaselaarらによるfMRI研究&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15528092&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;は，エピソード記憶の記銘に関連した外側頭頂葉や内側頭頂葉の活動はベースラインの活動よりも低下し，さらに後の想起が成功した記銘時の試行と後の想起が失敗した記銘時の試行とで比較すると，後の想起の成功に関連する試行において活動の低下は顕著であったことを報告している．なぜエピソード記憶の記銘に関連してこのような活動パターンが頭頂葉で認められるのかについては未だ明らかではなく，今後のさらなる研究が必要である． &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[機能的磁気共鳴画像法(fMRI)]] &lt;br /&gt;
*[[記憶の分類]] &lt;br /&gt;
*[[エピソード記憶]] &lt;br /&gt;
*[[海馬]] &lt;br /&gt;
*[[前頭前野]] &lt;br /&gt;
*[[頭頂葉]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;（執筆者：月浦 崇，担当編集委員：定藤 規弘）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takashitsukiura</name></author>
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		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E7%AC%A6%E5%8F%B7%E5%8C%96&amp;diff=7575</id>
		<title>符号化</title>
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		<updated>2012-05-09T04:12:31Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takashitsukiura: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：encoding &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　符号化とは，記憶の基本的過程のひとつであり，情報を取り込んで記憶情報として保持されるまでの「憶える」過程のことを指す．記銘とも呼ばれる．符号化はすべてのタイプの記憶に共通の過程であるが，顕在的な記銘（意図的記銘）と潜在的な記銘（偶発的記銘）とがある．これまでの認知神経科学的研究から，特にエピソード記憶の記銘には，側頭葉内側面，前頭前野，頭頂葉などの領域が関与していることが知られている． &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 符号化の心理学的概要  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　符号化（または記銘）は記憶の心理過程のひとつである．記憶は大きく分けて記銘・保持・想起の３つの過程から構成されていると考えられており，記銘は情報を取り込んで記憶情報として保持されるまでの「憶える」過程を指している．記銘は顕在的（記銘する意図がある：意図的記銘）にも潜在的（記銘する意図がない：偶発的記銘）にも起こるが，日常場面での記銘は，テスト勉強などの特殊な場合を除き，偶発的記銘が多い．　&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　これまでの実験心理学的研究では，意図的な記銘と偶発的な記銘とで異なった記憶成績が現れることが報告されている．たとえばEstesとPolitoの研究&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;6065833&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;では，意図的に記銘された場合と偶発的に記銘された場合とで記憶成績を比較し，再生で記憶が評価された場合には意図的に記銘された記憶の方が偶発的に記銘された記憶よりも成績が良かったが，再認で評価された場合には意図的な記銘と偶発的な記銘との間に成績の差はなかったことが示された．詳細な記憶をより正確に記憶するためには，意図的な記銘の方が重要なのかもしれない．　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　また，どのような操作をして情報を記銘したかによって，エピソード記憶の想起成績に違いが生じることも知られている．記銘時の操作の代表的なもののひとつとして，「処理水準（levels of processing）効果」がある．たとえばCraikとTulvingの研究&amp;lt;ref&amp;gt;&#039;&#039;&#039;Craik, Tulving&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;Depth of processing and retention of words in episodic memory&amp;lt;br&amp;gt;&#039;&#039;J Exp Psychol Gen&#039;&#039;: 1975, 104; 268-94&amp;lt;/ref&amp;gt;は，単語の形態的な処理，音韻的な処理，意味的な処理の３つの記銘方略を用いて単語を記銘した場合に，意味的な処理をして記銘した単語の記憶成績が最もよく，次いで音韻的記銘，そして形態的な処理をして単語を記銘した際の記憶成績が最も低下していたことを報告している．すなわち，単語の形態という表層的な処理をする場合は浅い処理であり，音韻的処理，意味的処理と進むにつれて，記銘する対象である単語に対してより処理が深くなり，その処理の深さが記憶の成績の向上と関連しているのである．他にも記銘時に行われた操作と記憶成績との関連については，さまざまな報告がなされている&amp;lt;ref&amp;gt;&#039;&#039;&#039;豊田弘司&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;長期記憶Ⅰ　情報の獲得&amp;lt;br&amp;gt;&#039;&#039;認知心理学２　記憶&#039;&#039;: 1995; 101-116&amp;lt;/ref&amp;gt;．　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　以上のように，記銘時にどのような意図があったのか，記銘時にどのような処理がなされたのかによって，エピソード記憶の成績は影響を受けると言える．しかしながら，心理学的アプローチにおいては，記銘の影響は想起を介してのみ評価可能であるため，厳密に記銘と想起の過程を分離して論ずることは，方法論上難しい面があることも否定できない． &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 符号化の神経基盤  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　エピソード記憶の記銘に関連する神経基盤の解明に関しては，近年の脳機能イメージング研究が果たした役割は大きい．脳機能イメージング研究が盛んになる以前は，脳損傷患者を対象とした神経心理学的研究が，エピソード記憶の神経基盤の解明の主な手段であったが，記憶の障害は想起させることによって初めて観察可能なものであるため，その障害が記憶の「記銘」における問題か，「想起」における問題かを分離することは，孤立性逆向性健忘などの特殊な症状をもつ症例を除いて，方法論上困難であった．しかし，脳機能イメージングを用いた研究の場合，「記銘」の過程と「想起」の過程を分離して検証することは比較的容易であるため，従来の脳損傷患者を対象とした研究では難しかった「記銘」に関連する神経基盤の検証が進められてきている．　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　エピソード記憶の記銘に関連する神経活動を検証するために，最近の脳機能イメージング研究では，SM（subsequent memory）パラダイム&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15866193&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;を用いた方法が多く採用されている．このパラダイムでは，記銘時の実験条件を後の想起が成功したか（subsequently remembered），失敗したか（subsequently forgotten）によって分類し，後の想起が失敗した記銘時の試行よりも，後の想起が成功した記銘時の試行において有意に活動が増加した（difference in memory effect：Dm効果）脳領域を求めることによって，記銘の成功（successful encoding）に関連する神経活動のパターンを同定することができる．したがって，この方法を用いる場合は実験参加者個人の行動データをもとにして試行ごとに条件を設定する必要があるため，事象関連デザインを用いたfMRI実験を用いる必要がある，しかし，実験条件ごとの課題の困難さの違いなどの副次的な要因の影響を受けにくいため，より「純粋な」記銘に関連する神経活動のパターンを同定することが可能になる．　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　エピソード記憶の記銘過程に重要な脳領域のひとつは，海馬・海馬傍回を含む側頭葉内側面領域である．近年の脳機能イメージング研究では，エピソード記憶の記銘において，側頭葉内側面に含まれるいくつかの領域が異なった役割を担っていることが示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17707683&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．すなわち，記銘時の前方の海馬傍回の活動は後の想起時のFamiliarityの過程を反映し，海馬と後方の海馬傍回の活動は後の想起時のRecollectionの過程に関連するとされる．さらに，想起時のRecollectionに関連する海馬と後方の海馬傍回の記銘時の活動の間にも異なった役割があり，後方の海馬傍回はエピソード記憶の文脈情報の処理に関与する一方，海馬はエピソード記憶の文脈と前方の海馬傍回で処理されるエピソード記憶の項目とを連合する役割を担っているようである．エピソード記憶の記銘におけるこのような側頭葉内側面領域での機能解離に関しては，現在も盛んに研究が進められている．　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　エピソード記憶の記銘過程に関連する他の脳領域として，先行研究では前頭前野，特に左下前頭回が重要な役割を果たしていることを示している．たとえば，WagnerらによるfMRI研究&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9712582&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;は，後の想起が成功した単語を記銘している際に，後の想起が失敗した単語を記銘している際と比較して，有意に左下前頭回の活動が増加することを報告している．この左下前頭前野の活動は意味記憶の想起時にもよく認められていることから&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10769304&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;，エピソード記憶の記銘と意味記憶の想起は同時に起こっており，前述した「処理水準効果」の基盤となっていると考えられている．　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　エピソード記憶の記銘過程に重要なもう一つの脳領域として，近年の脳機能イメージング研究では，後方の外側頭頂葉と内側頭頂葉（楔前部，後部帯状回，脳梁膨大部後方領域）の関与を指摘している．たとえばDaselaarらによるfMRI研究&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15528092&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;は，エピソード記憶の記銘に関連した外側頭頂葉や内側頭頂葉の活動はベースラインの活動よりも低下し，さらに後の想起が成功した記銘時の試行と後の想起が失敗した記銘時の試行とで比較すると，後の想起の成功に関連する試行において活動の低下は顕著であったことを報告している．なぜエピソード記憶の記銘に関連してこのような活動パターンが頭頂葉で認められるのかについては未だ明らかではなく，今後のさらなる研究が必要である． &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[機能的磁気共鳴画像法(fMRI)]] &lt;br /&gt;
*[[記憶の分類]] &lt;br /&gt;
*[[エピソード記憶]] &lt;br /&gt;
*[[海馬]] &lt;br /&gt;
*[[前頭前野]] &lt;br /&gt;
*[[頭頂葉]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;（執筆者：月浦 崇，担当編集委員：定藤 規弘）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takashitsukiura</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E6%83%B3%E8%B5%B7%E3%83%BB%E8%AA%A4%E6%83%B3%E8%B5%B7%EF%BC%88%E8%A8%98%E6%86%B6%EF%BC%89&amp;diff=7534</id>
		<title>想起・誤想起（記憶）</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E6%83%B3%E8%B5%B7%E3%83%BB%E8%AA%A4%E6%83%B3%E8%B5%B7%EF%BC%88%E8%A8%98%E6%86%B6%EF%BC%89&amp;diff=7534"/>
		<updated>2012-05-08T11:40:44Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takashitsukiura: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：retrieval・false retrieval &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　想起とは，記憶の基本的過程のひとつであり，保持している情報を適切なタイミングと場所で「思い出す」過程のことを指す．誤想起とは想起エラーのひとつであり，実際には記憶として保持していない事象を，保持しているものとして想起してしまうことである．想起はすべてのタイプの記憶に共通の過程であるが，想起意識がある場合（顕在的想起）とない場合（潜在的想起）とがある．これまでの認知神経科学的研究の成果から，特にエピソード記憶の想起には側頭葉内側面，前頭前野，頭頂葉などの領域が重要であることが知られている．また，エピソード記憶の想起時には誤想起時と比較して，記憶に付随している知覚的特徴の処理に関連する脳領域が，より大きな賦活を示すことが報告されている． &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 想起・誤想起の心理学的概要  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　想起（または検索）は記憶の心理過程のひとつである．記憶は大きく分けて記銘・保持・想起の３つの過程から構成されていると考えられており，想起は保持されている情報を適切なタイミングと場所で「思い出す」（取り出す）過程のことを指す．想起は顕在的（想起意識がある場合）にも潜在的（想起意識がない場合）にも起こり得るが，ここでは特に断らない限り顕在的な想起過程について取り上げる．　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　顕在記憶やエピソード記憶の想起過程を測定する方法として古くから用いられているのは，再生（recall）と再認（recognition）課題である．再生とは，保持されていた情報を，口頭や筆記，あるいは行為によって生成する課題であり，情報を自由に再生する場合を自由再生（free recall），何らかの手がかりを利用して再生する場合を手がかり再生（cued recall），一定の順序をもって再生する場合を系列再生（serial recall）と呼ぶ．一方，再認とは，提示された情報が記憶として保持されているものかどうかを参照する課題であり，提示された１つの情報に対して判断する諾否判断型（yes-no/ old-new judgment）再認と，提示された複数の項目から記憶に保持されている情報を選択する強制選択型（forced choice）再認とがある．具体的には，たとえば数十個の記憶項目（単語など）を記銘してもらい，それを再生してもらう課題を行う際に，順不同で自由に再生してもらう場合は「自由再生」，記銘した順番で再生してもらう場合は「系列再生」，（「あ」で始まる単語のように）語頭音などの手がかりを呈示して再生してもらう場合は「手がかり再生」に相当する，再認課題では，記銘したリストに含まれている項目と含まれていない項目をひとつずつランダムに提示して，それがリストに含まれていたかどうかを判断する場合は諾否判断型再認，リストに含まれていた項目と含まれていない項目とを混ぜて複数個を同時に提示し，そこからリストに含まれていた項目を選択する場合は強制選択型再認に相当する．また，再生や再認を行う場合に記憶項目リストの最初の部分の想起率が高くなることは初頭効果（primacy effect），リストの終末部分の想起率が高くなることは親近性効果（recency effect）と呼ばれる．　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　エピソード記憶の想起過程は，主にRecollectionとFamiliarityの２つの過程に分類される．エピソード記憶には過去に体験した出来事の内容に加えて，その出来事を「いつ」（時間）「どこで」（場所）体験したのか，という文脈情報が含まれている．Recollectionの過程では，この過去に体験した出来事の内容に加えて，その出来事の詳細（時間や場所などの文脈情報を含む）が想起される．一方，Familiarityの過程は，体験した出来事の詳細は想起できないが，以前に体験したものであると感じる想起過程であると定義されている．これらの２つの過程は加齢によって異なる影響を受け，Recollectionは若年成人と比較して高齢者で低下する一方，Familiarityは加齢の影響をあまり受けないということが知られている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1610518&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　想起の過程で観察されるエラーのひとつとして誤想起がある．誤想起とは，実際には経験していない出来事を，あたかも経験したかのように誤って想起してしまうことを指す．たとえば，「ニンジン，ピーマン，ホウレンソウ，ダイコン」，「あじさい，チューリップ，ひまわり，あさがお」のようにいくつかの意味カテゴリーに属する単語を記銘すると，その後の想起では「ゴボウ」や「コスモス」のように実際にはリストに含まれていないが記銘リストの意味カテゴリーに属する単語を，高い確率で誤って想起してしまうことが見られる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16157490&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．このような誤想起は，若年者と比較して高齢者でより高い確率で認められることも知られている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9640584&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;． &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;&amp;lt;br&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 想起・誤想起の神経基盤  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　エピソード記憶の想起過程に重要な脳領域のひとつは，海馬・海馬傍回を含む側頭葉内側面領域である．症例HMの報告&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;13406589&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;以来，側頭葉内側面領域がエピソード記憶に重要であることが知られているが，近年の脳機能イメージング研究の成果によって，エピソード記憶の想起において，側頭葉内側面に含まれるいくつかの領域が異なった役割を担っていることが明らかになってきている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17707683&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．すなわち，前方の海馬傍回はFamiliarityの過程に関与し，海馬と後方の海馬傍回はRecollectionに関連するとされる．さらに，Recollectionに関連する海馬と後方の海馬傍回の間にも異なった役割があり，後方の海馬傍回はエピソード記憶の文脈情報の処理に関与する一方，海馬はエピソード記憶の文脈と前方の海馬傍回で処理されるエピソード記憶の項目とを連合する役割を担っているようである．エピソード記憶の想起におけるこのような側頭葉内側面領域での機能解離に関しては，現在も盛んに研究が進められている．　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　エピソード記憶の想起過程に重要な他の脳領域は前頭前野である．これまでの脳機能イメージング研究において，エピソード記憶の想起過程における前頭前野領域の役割について研究が進められ，多くの理論的枠組みが提唱されてきたが&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8134342&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;，近年になってRecollectionとFamiliarityの間で異なった前頭前野領域が関与する可能性が示されている．すなわち，左の背外側前頭前野はRecollectionの過程に関連し，右の背外側前頭前野はFamiliarityの過程に関連するというものである&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10234026&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12457757&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．他にも右背側前頭前野がエピソード記憶の想起中のモニタリングに関連するという報告&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16400154&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;もあり，エピソード記憶の想起と前頭前野の関係については，さらなる研究が必要である．　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　頭頂葉領域もエピソード記憶の想起過程に関与していることが知られている．古くから，内側頭頂葉（楔前部，後部帯状回，脳梁膨大後方）とエピソード記憶の想起には関連があることが知られており，特に楔前部は記憶に関連した視覚イメージの生成に重要な役割を果たすとされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9343602&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．しかし，近年になって外側頭頂葉もエピソード記憶の想起に関連していることが指摘されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18641668&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．これまでの脳機能イメージング研究では，Recollectionの過程には腹側の外側頭頂葉皮質がより関与し，Familiarityの過程にはより背側の外側頭頂葉皮質が関与することが示されている．古くから頭頂葉皮質は注意の機構に関連すると言われていることから&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2183676&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;，エピソード記憶の想起に関連する背側の外側頭頂葉皮質はトップダウンな注意機構を反映し，腹側の外側頭頂葉皮質はボトムアップな注意機構を反映していることが示唆されている．しかし，エピソード記憶の想起における頭頂葉の関与については，未だに多くの謎が残っている．　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　誤想起に関連する神経基盤に関しては，正しい記憶の想起に関連する神経基盤と部分的に異なった神経基盤が報告されている．想起と誤想起を分ける神経基盤に関する仮説として，先行研究の多くは，誤想起の際には正しい記憶を想起する際に認められる知覚・感覚皮質の活動が認められなくなる可能性を示唆している．たとえばあるfMRI研究は，抽象図形に対する記憶の想起と誤想起に関連する賦活パターンを比較して，先に記銘した抽象図形を正しく想起している際に，実際には記銘していない抽象図形を誤想起している際と比較して，正しい記憶の知覚特徴の処理を反映する視覚皮質の活動が認められたことを報告している&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15156146&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．実験参加者の主観では，想起と誤想起の間には違いがないはずであり，記銘した記憶項目に付随する知覚特徴の詳細の有無が，想起と誤想起の神経基盤を分けている点なのかもしれない． &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;&amp;lt;br&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[機能的磁気共鳴画像法(fMRI)]] &lt;br /&gt;
*[[記憶の分類]] &lt;br /&gt;
*[[エピソード記憶]] &lt;br /&gt;
*[[海馬]] &lt;br /&gt;
*[[前頭前野]] &lt;br /&gt;
*[[頭頂葉]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;（執筆者：月浦 崇，担当編集委員：定藤 規弘）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takashitsukiura</name></author>
	</entry>
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		<title>想起・誤想起（記憶）</title>
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		<updated>2012-05-08T11:38:45Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takashitsukiura: ページの作成：「英語名：retrieval・false retrieval   　想起とは，記憶の基本的過程のひとつであり，保持している情報を適切なタイミングと場所で...」&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：retrieval・false retrieval &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　想起とは，記憶の基本的過程のひとつであり，保持している情報を適切なタイミングと場所で「思い出す」過程のことを指す．誤想起とは想起エラーのひとつであり，実際には記憶として保持していない事象を，保持しているものとして想起してしまうことである．想起はすべてのタイプの記憶に共通の過程であるが，想起意識がある場合（顕在的想起）とない場合（潜在的想起）とがある．これまでの認知神経科学的研究の成果から，特にエピソード記憶の想起には側頭葉内側面，前頭前野，頭頂葉などの領域が重要であることが知られている．また，エピソード記憶の想起時には誤想起時と比較して，記憶に付随している知覚的特徴の処理に関連する脳領域が，より大きな賦活を示すことが報告されている． &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 想起・誤想起の心理学的概要  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　想起（または検索）は記憶の心理過程のひとつである．記憶は大きく分けて記銘・保持・想起の３つの過程から構成されていると考えられており，想起は保持されている情報を適切なタイミングと場所で「思い出す」（取り出す）過程のことを指す．想起は顕在的（想起意識がある場合）にも潜在的（想起意識がない場合）にも起こり得るが，ここでは特に断らない限り顕在的な想起過程について取り上げる．　&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　顕在記憶やエピソード記憶の想起過程を測定する方法として古くから用いられているのは，再生（recall）と再認（recognition）課題である．再生とは，保持されていた情報を，口頭や筆記，あるいは行為によって生成する課題であり，情報を自由に再生する場合を自由再生（free recall），何らかの手がかりを利用して再生する場合を手がかり再生（cued recall），一定の順序をもって再生する場合を系列再生（serial recall）と呼ぶ．一方，再認とは，提示された情報が記憶として保持されているものかどうかを参照する課題であり，提示された１つの情報に対して判断する諾否判断型（yes-no/ old-new judgment）再認と，提示された複数の項目から記憶に保持されている情報を選択する強制選択型（forced choice）再認とがある．具体的には，たとえば数十個の記憶項目（単語など）を記銘してもらい，それを再生してもらう課題を行う際に，順不同で自由に再生してもらう場合は「自由再生」，記銘した順番で再生してもらう場合は「系列再生」，（「あ」で始まる単語のように）語頭音などの手がかりを呈示して再生してもらう場合は「手がかり再生」に相当する，再認課題では，記銘したリストに含まれている項目と含まれていない項目をひとつずつランダムに提示して，それがリストに含まれていたかどうかを判断する場合は諾否判断型再認，リストに含まれていた項目と含まれていない項目とを混ぜて複数個を同時に提示し，そこからリストに含まれていた項目を選択する場合は強制選択型再認に相当する．また，再生や再認を行う場合に記憶項目リストの最初の部分の想起率が高くなることは初頭効果（primacy effect），リストの終末部分の想起率が高くなることは親近性効果（recency effect）と呼ばれる．　&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　エピソード記憶の想起過程は，主にRecollectionとFamiliarityの２つの過程に分類される．エピソード記憶には過去に体験した出来事の内容に加えて，その出来事を「いつ」（時間）「どこで」（場所）体験したのか，という文脈情報が含まれている．Recollectionの過程では，この過去に体験した出来事の内容に加えて，その出来事の詳細（時間や場所などの文脈情報を含む）が想起される．一方，Familiarityの過程は，体験した出来事の詳細は想起できないが，以前に体験したものであると感じる想起過程であると定義されている．これらの２つの過程は加齢によって異なる影響を受け，Recollectionは若年成人と比較して高齢者で低下する一方，Familiarityは加齢の影響をあまり受けないということが知られている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1610518&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．　&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　想起の過程で観察されるエラーのひとつとして誤想起がある．誤想起とは，実際には経験していない出来事を，あたかも経験したかのように誤って想起してしまうことを指す．たとえば，「ニンジン，ピーマン，ホウレンソウ，ダイコン」，「あじさい，チューリップ，ひまわり，あさがお」のようにいくつかの意味カテゴリーに属する単語を記銘すると，その後の想起では「ゴボウ」や「コスモス」のように実際にはリストに含まれていないが記銘リストの意味カテゴリーに属する単語を，高い確率で誤って想起してしまうことが見られる&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16157490&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．このような誤想起は，若年者と比較して高齢者でより高い確率で認められることも知られている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9640584&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;． &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;&amp;lt;br&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 想起・誤想起の神経基盤  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　エピソード記憶の想起過程に重要な脳領域のひとつは，海馬・海馬傍回を含む側頭葉内側面領域である．症例HMの報告&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;13406589&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;以来，側頭葉内側面領域がエピソード記憶に重要であることが知られているが，近年の脳機能イメージング研究の成果によって，エピソード記憶の想起において，側頭葉内側面に含まれるいくつかの領域が異なった役割を担っていることが明らかになってきている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17707683&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．すなわち，前方の海馬傍回はFamiliarityの過程に関与し，海馬と後方の海馬傍回はRecollectionに関連するとされる．さらに，Recollectionに関連する海馬と後方の海馬傍回の間にも異なった役割があり，後方の海馬傍回はエピソード記憶の文脈情報の処理に関与する一方，海馬はエピソード記憶の文脈と前方の海馬傍回で処理されるエピソード記憶の項目とを連合する役割を担っているようである．エピソード記憶の想起におけるこのような側頭葉内側面領域での機能解離に関しては，現在も盛んに研究が進められている．　&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　エピソード記憶の想起過程に重要な他の脳領域は前頭前野である．これまでの脳機能イメージング研究において，エピソード記憶の想起過程における前頭前野領域の役割について研究が進められ，多くの理論的枠組みが提唱されてきたが&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8134342&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;，近年になってRecollectionとFamiliarityの間で異なった前頭前野領域が関与する可能性が示されている．すなわち，左の背外側前頭前野はRecollectionの過程に関連し，右の背外側前頭前野はFamiliarityの過程に関連するというものである&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10234026&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12457757&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．他にも右背側前頭前野がエピソード記憶の想起中のモニタリングに関連するという報告&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16400154&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;もあり，エピソード記憶の想起と前頭前野の関係については，さらなる研究が必要である．　&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　頭頂葉領域もエピソード記憶の想起過程に関与していることが知られている．古くから，内側頭頂葉（楔前部，後部帯状回，脳梁膨大後方）とエピソード記憶の想起には関連があることが知られており，特に楔前部は記憶に関連した視覚イメージの生成に重要な役割を果たすとされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9343602&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．しかし，近年になって外側頭頂葉もエピソード記憶の想起に関連していることが指摘されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18641668&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．これまでの脳機能イメージング研究では，Recollectionの過程には腹側の外側頭頂葉皮質がより関与し，Familiarityの過程にはより背側の外側頭頂葉皮質が関与することが示されている．古くから頭頂葉皮質は注意の機構に関連すると言われていることから&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2183676&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;，エピソード記憶の想起に関連する背側の外側頭頂葉皮質はトップダウンな注意機構を反映し，腹側の外側頭頂葉皮質はボトムアップな注意機構を反映していることが示唆されている．しかし，エピソード記憶の想起における頭頂葉の関与については，未だに多くの謎が残っている．　&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　誤想起に関連する神経基盤に関しては，正しい記憶の想起に関連する神経基盤と部分的に異なった神経基盤が報告されている．想起と誤想起を分ける神経基盤に関する仮説として，先行研究の多くは，誤想起の際には正しい記憶を想起する際に認められる知覚・感覚皮質の活動が認められなくなる可能性を示唆している．たとえばあるfMRI研究は，抽象図形に対する記憶の想起と誤想起に関連する賦活パターンを比較して，先に記銘した抽象図形を正しく想起している際に，実際には記銘していない抽象図形を誤想起している際と比較して，正しい記憶の知覚特徴の処理を反映する視覚皮質の活動が認められたことを報告している&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15156146&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．実験参加者の主観では，想起と誤想起の間には違いがないはずであり，記銘した記憶項目に付随する知覚特徴の詳細の有無が，想起と誤想起の神経基盤を分けている点なのかもしれない． &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;&amp;lt;br&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[機能的磁気共鳴画像法(fMRI)]] &lt;br /&gt;
*[[記憶の分類]] &lt;br /&gt;
*[[エピソード記憶]] &lt;br /&gt;
*[[海馬]] &lt;br /&gt;
*[[前頭前野]] &lt;br /&gt;
*[[頭頂葉]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;（執筆者：月浦 崇，担当編集委員：定藤 規弘）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takashitsukiura</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B0%E5%8A%B9%E6%9E%9C&amp;diff=7530</id>
		<title>プライミング効果</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B0%E5%8A%B9%E6%9E%9C&amp;diff=7530"/>
		<updated>2012-05-08T10:44:03Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takashitsukiura: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：priming effect 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　プライミング効果とは，先行する刺激（プライマー）の処理が後の刺激（ターゲット）の処理を促進または抑制する効果のことを指す．プライミング効果は潜在的（無意識的）な処理によって行われるのが特徴であり，知覚レベル（知覚的プライミング効果）や意味レベル（意味的プライミング効果）で起こる．前者の処理は刺激の知覚様式（モダリティ）の違いによって，それぞれのモダリティに特異的な大脳皮質によって媒介される一方，後者の処理は側頭連合野などの意味処理に関連する大脳皮質によって媒介される． &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== プライミング効果の心理学的概要  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　プライミング効果とは，先行する刺激（プライマー）の処理によって，後続刺激（ターゲット）の処理が促進または抑制される効果と定義される．抑制される場合には，特にネガティブプライミング効果と呼ばれることもある．日常的には，混雑している街の中で，不意に知らない人物の顔が目に飛び込んで来た場合，実はその人物は毎日の通勤電車の中で知らず知らずのうちに見かけていた，などの場面で経験される．　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　プライミング効果は，プライマーとターゲットの関係性から，大きく分けて直接プライミング効果と間接プライミング効果とに分類される．直接プライミング効果とは，プライマーとターゲットとで同じ刺激が繰り返されることで起こるプライミング効果のことを指し，通常は知覚レベル（知覚的プライミング効果）で観察される現象である．反復プライミング効果とも呼ばれる．実験心理学では，単語完成課題などの課題で評価される．単語完成課題では，たとえばプライマーとして「しんりがく」のような単語を提示し，その後「し□□がく」のような単語完成課題を行わせると，プライマーとして最初に「しんりがく」を処理していた場合には，それを処理していない場合と比較して有意にターゲット単語の正答率が向上したり，反応時間が速くなったりということでプライミング効果が同定される．ここで重要なのは，単語完成課題を遂行している際には，プライマーとして提示されている単語を意識的には想起していない，ということである．すなわち，直接プライミング効果は，潜在的な想起過程において起こっている現象であることは留意すべきである．　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　直接プライミング効果に対して，間接プライミング効果とはプライマーとターゲットとが異なる場合に起きるプライミング効果であり，通常は意味レベル（意味的プライミング効果）で観察されることが知られている．意味的プライミング効果を評価する課題では，たとえばプライマーとして「トラ」が提示された際に，ターゲットとして「ライオン」が提示された場合には，「ヒマワリ」が提示された場合と比較して，ターゲットの語彙判断に要する時間が有意に速くなる，などによってプライミング効果が評価される．間接プライミング効果においても，直接プライミング効果と同様にターゲット刺激に対する想起意識は潜在的であることは重要である． &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== プライミング効果の神経基盤  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　直接プライミング効果に関連する脳領域として，これまでの脳機能イメージング研究は，刺激の様式（モダリティ）に特異的に関与する脳領域の重要性を指摘している．たとえば，視覚提示された刺激の知覚的プライミング効果は，後頭側頭葉皮質などの視覚的形態の処理に関連する領域の賦活が低下することと関連することが報告されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15496863&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．また，聴覚的に提示された単語に関連する知覚的プライミング効果には，側頭葉の聴覚皮質の賦活の低下との関連性が指摘されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18480284&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．これらの結果は，知覚的プライミング効果は各々のモダリティに特異的な脳領域の賦活の低下と関連しており，モダリティに特異的な情報処理システム（知覚表象システム）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2296719&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;によって媒介されていることを示唆している．　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　意味的プライミング効果に関連する脳領域に関しては一致した見解は得られていないが，ひとつの可能性として，左前方側頭葉の重要性が指摘されている．たとえば，語彙判断課題における賦活をプライマーとターゲットが意味的に関連している条件と関連していない条件とで比較した際に，左前方側頭葉領域の賦活が有意に低下することが報告されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12638581&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．この結果は，左前方側頭葉の有意な委縮を示す前頭側頭型認知症の症例において，意味認知症の症状が認められるという神経心理学的知見&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16317259&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;とも一致しており，左前方側頭葉領域が意味システムを媒介して起こると考えられる意味的プライミング効果の神経基盤のひとつであることが示唆される． &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[機能的磁気共鳴画像法(fMRI)]] &lt;br /&gt;
*[[記憶の分類]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;（執筆者：月浦 崇，担当編集委員：定藤 規弘）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takashitsukiura</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E5%BF%98%E5%8D%B4&amp;diff=7529</id>
		<title>忘却</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E5%BF%98%E5%8D%B4&amp;diff=7529"/>
		<updated>2012-05-08T10:42:09Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takashitsukiura: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：forgetting &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　忘却とは，実際に経験し保持していた情報を思い出せず，意識することができない状態のことを指す．心理学的には，エビングハウスの忘却曲線が有名で，忘却は時間経過の関数としてとらえられる可能性が示されているが，実際には忘却は記銘のエラーとして解釈され，そのエラーを生み出すものとして意味処理や注意などの影響が考慮される．忘却に関連する神経基盤としては，海馬や海馬傍回を含む側頭葉内側面領域や頭頂葉，背外側前頭前野などの関与が指摘されている． &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 忘却の心理学的概要  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　忘却とは，過去に実際に経験し保持していた情報を思い出せず，意識することができない状態のことを表す記憶のエラーのことである．忘却に関連する心理学的研究としては，エビングハウスの研究が最も有名である&amp;lt;ref&amp;gt;&#039;&#039;&#039;Ebbinghaus&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;Uber das Gedachtnis.&amp;lt;br&amp;gt;宇津木保訳　記憶について&amp;lt;br&amp;gt;&#039;&#039;誠信書房&#039;&#039;: 1978&amp;lt;/ref&amp;gt;．彼は過去に知識として持っていない無意味綴りを用い，自らを被験者として実験を行った．彼の実験では，13項目からなる無意味綴りを2回連続正答の学習基準まで学習した後，19分後，63分後，8時間45分後，1日後，2日後，6日後，31日後に再学習（節約法）によって忘却量の測定を行った．その結果，記銘後の最初の数十分で急速な忘却が認められるが，その後の忘却の程度はわずかになることが示された．しかしながら，この実験では記銘方略などの統制が必ずしも適切に取られているわけではないため批判もあり，現在ではエビングハウスが想定していたような普遍的で単純な時間関数では，忘却の現象は説明することができないと考えられている． &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 忘却の神経基盤  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　忘却は記銘時におけるエラーとして解釈されており，記銘の失敗に関連する神経基盤が後の忘却を反映していると考えられている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 11728323 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．記銘の失敗に関連する神経活動を検証するために，最近の脳機能イメージング研究では，SM（subsequent memory）パラダイム&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 15866193 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;が用いられている．このパラダイムでは，記銘時の実験条件を後の想起が成功したか（subsequently remembered），失敗したか（subsequently forgotten）によって分類し，後の想起が成功した記銘時の試行よりも，後の想起が失敗した記銘時の試行において有意に活動が増加した脳領域を求めることによって，記銘の失敗（encoding failure）に関連する神経活動のパターンを同定することができる．このことは，記銘の成功に関連して神経活動が増加する効果（Dm効果）と対照的であり，リバースDm効果とも呼ばれている．　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　忘却に関連する記銘の失敗を反映する神経活動として，海馬や海馬傍回などの側頭葉内側面領域の活動の低下がある．これらの領域の活動は，後の想起が失敗した記銘時の試行よりも，後の想起に成功した記銘時の試行において有意に増加することが報告されていることから&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 17097284 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;，これらの領域の活動が記銘時に適切に増加しないことによって，記銘が失敗し，その試行に関して後の忘却を生起してしまうことが示唆される．忘却に関連して側頭葉内側面領域と同様の記銘時の賦活パターンを示す領域には，左下前頭前野領域も知られている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 9712582 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一方，後の忘却に関連して記銘時に活動が増加する（リバースDm効果）領域として，先行する脳機能イメージング研究は後方の外側頭頂葉と内側頭頂葉（楔前部，後部帯状回，脳梁膨大部後方領域）を指摘している．たとえばDaselaarらによるfMRI研究&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 15528092 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;は，後の想起が成功した記銘時の試行と後の想起が失敗した記銘時の試行とで比較すると，後の想起の失敗に関連する試行において，外側頭頂葉や内側頭頂葉の活動が増加することを報告している．この頭頂葉の活動パターンがどのような心理過程を反映しているかについては未だに十分に理解は進んでいないが，記銘時の意味処理や注意などの心理過程のために，記銘が効率的に行われていない可能性が考えられている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 11728323 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;． &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[機能的磁気共鳴画像法(fMRI)]] &lt;br /&gt;
*[[記憶の分類]] &lt;br /&gt;
*[[エピソード記憶]] &lt;br /&gt;
*[[海馬]] &lt;br /&gt;
*[[前頭前野]] &lt;br /&gt;
*[[頭頂葉]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;（執筆者：月浦 崇，担当編集委員：定藤 規弘）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takashitsukiura</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E7%AC%A6%E5%8F%B7%E5%8C%96&amp;diff=7528</id>
		<title>符号化</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E7%AC%A6%E5%8F%B7%E5%8C%96&amp;diff=7528"/>
		<updated>2012-05-08T10:40:28Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takashitsukiura: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：encoding &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　符号化とは，記憶の基本的過程のひとつであり，情報を取り込んで記憶情報として保持されるまでの「憶える」過程のことを指す．記銘とも呼ばれる．符号化はすべてのタイプの記憶に共通の過程であるが，顕在的な記銘（意図的記銘）と潜在的な記銘（偶発的記銘）とがある．これまでの認知神経科学的研究から，特にエピソード記憶の記銘には，側頭葉内側面，前頭前野，頭頂葉などの領域が関与していることが知られている． &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 符号化の心理学的概要  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　符号化（または記銘）は記憶の心理過程のひとつである．記憶は大きく分けて記銘・保持・想起の３つの過程から構成されていると考えられており，記銘は情報を取り込んで記憶情報として保持されるまでの「憶える」過程を指している．記銘は顕在的（記銘する意図がある：意図的記銘）にも潜在的（記銘する意図がない：偶発的記銘）にも起こるが，日常場面での記銘は，テスト勉強などの特殊な場合を除き，偶発的記銘が多い．　これまでの実験心理学的研究では，意図的な記銘と偶発的な記銘とで異なった記憶成績が現れることが報告されている．たとえばEstesとPolitoの研究&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;6065833&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;では，意図的に記銘された場合と偶発的に記銘された場合とで記憶成績を比較し，再生で記憶が評価された場合には意図的に記銘された記憶の方が偶発的に記銘された記憶よりも成績が良かったが，再認で評価された場合には意図的な記銘と偶発的な記銘との間に成績の差はなかったことが示された．詳細な記憶をより正確に記憶するためには，意図的な記銘の方が重要なのかもしれない．　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　また，どのような操作をして情報を記銘したかによって，エピソード記憶の想起成績に違いが生じることも知られている．記銘時の操作の代表的なもののひとつとして，「処理水準（levels of processing）効果」がある．たとえばCraikとTulvingの研究&amp;lt;ref&amp;gt;&#039;&#039;&#039;Craik, Tulving&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;Depth of processing and retention of words in episodic memory&amp;lt;br&amp;gt;&#039;&#039;J Exp Psychol Gen&#039;&#039;: 1975, 104; 268-94&amp;lt;/ref&amp;gt;は，単語の形態的な処理，音韻的な処理，意味的な処理の３つの記銘方略を用いて単語を記銘した場合に，意味的な処理をして記銘した単語の記憶成績が最もよく，次いで音韻的記銘，そして形態的な処理をして単語を記銘した際の記憶成績が最も低下していたことを報告している．すなわち，単語の形態という表層的な処理をする場合は浅い処理であり，音韻的処理，意味的処理と進むにつれて，記銘する対象である単語に対してより処理が深くなり，その処理の深さが記憶の成績の向上と関連しているのである．他にも記銘時に行われた操作と記憶成績との関連については，さまざまな報告がなされている&amp;lt;ref&amp;gt;&#039;&#039;&#039;豊田弘司&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;長期記憶Ⅰ　情報の獲得&amp;lt;br&amp;gt;&#039;&#039;認知心理学２　記憶&#039;&#039;: 1995; 101-116&amp;lt;/ref&amp;gt;．　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　以上のように，記銘時にどのような意図があったのか，記銘時にどのような処理がなされたのかによって，エピソード記憶の成績は影響を受けると言える．しかしながら，心理学的アプローチにおいては，記銘の影響は想起を介してのみ評価可能であるため，厳密に記銘と想起の過程を分離して論ずることは，方法論上難しい面があることも否定できない． &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 符号化の神経基盤  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　エピソード記憶の記銘に関連する神経基盤の解明に関しては，近年の脳機能イメージング研究が果たした役割は大きい．脳機能イメージング研究が盛んになる以前は，脳損傷患者を対象とした神経心理学的研究が，エピソード記憶の神経基盤の解明の主な手段であったが，記憶の障害は想起させることによって初めて観察可能なものであるため，その障害が記憶の「記銘」における問題か，「想起」における問題かを分離することは，孤立性逆向性健忘などの特殊な症状をもつ症例を除いて，方法論上困難であった．しかし，脳機能イメージングを用いた研究の場合，「記銘」の過程と「想起」の過程を分離して検証することは比較的容易であるため，従来の脳損傷患者を対象とした研究では難しかった「記銘」に関連する神経基盤の検証が進められてきている．　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　エピソード記憶の記銘に関連する神経活動を検証するために，最近の脳機能イメージング研究では，SM（subsequent memory）パラダイム&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15866193&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;を用いた方法が多く採用されている．このパラダイムでは，記銘時の実験条件を後の想起が成功したか（subsequently remembered），失敗したか（subsequently forgotten）によって分類し，後の想起が失敗した記銘時の試行よりも，後の想起が成功した記銘時の試行において有意に活動が増加した（difference in memory effect：Dm効果）脳領域を求めることによって，記銘の成功（successful encoding）に関連する神経活動のパターンを同定することができる．したがって，この方法を用いる場合は実験参加者個人の行動データをもとにして試行ごとに条件を設定する必要があるため，事象関連デザインを用いたfMRI実験を用いる必要がある，しかし，実験条件ごとの課題の困難さの違いなどの副次的な要因の影響を受けにくいため，より「純粋な」記銘に関連する神経活動のパターンを同定することが可能になる．　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　エピソード記憶の記銘過程に重要な脳領域のひとつは，海馬・海馬傍回を含む側頭葉内側面領域である．近年の脳機能イメージング研究では，エピソード記憶の記銘において，側頭葉内側面に含まれるいくつかの領域が異なった役割を担っていることが示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17707683&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．すなわち，記銘時の前方の海馬傍回の活動は後の想起時のFamiliarityの過程を反映し，海馬と後方の海馬傍回の活動は後の想起時のRecollectionの過程に関連するとされる．さらに，想起時のRecollectionに関連する海馬と後方の海馬傍回の記銘時の活動の間にも異なった役割があり，後方の海馬傍回はエピソード記憶の文脈情報の処理に関与する一方，海馬はエピソード記憶の文脈と前方の海馬傍回で処理されるエピソード記憶の項目とを連合する役割を担っているようである．エピソード記憶の記銘におけるこのような側頭葉内側面領域での機能解離に関しては，現在も盛んに研究が進められている．　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　エピソード記憶の記銘過程に関連する他の脳領域として，先行研究では前頭前野，特に左下前頭回が重要な役割を果たしていることを示している．たとえば，WagnerらによるfMRI研究&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9712582&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;は，後の想起が成功した単語を記銘している際に，後の想起が失敗した単語を記銘している際と比較して，有意に左下前頭回の活動が増加することを報告している．この左下前頭前野の活動は意味記憶の想起時にもよく認められていることから&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10769304&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;，エピソード記憶の記銘と意味記憶の想起は同時に起こっており，前述した「処理水準効果」の基盤となっていると考えられている．　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　エピソード記憶の記銘過程に重要なもう一つの脳領域として，近年の脳機能イメージング研究では，後方の外側頭頂葉と内側頭頂葉（楔前部，後部帯状回，脳梁膨大部後方領域）の関与を指摘している．たとえばDaselaarらによるfMRI研究&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15528092&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;は，エピソード記憶の記銘に関連した外側頭頂葉や内側頭頂葉の活動はベースラインの活動よりも低下し，さらに後の想起が成功した記銘時の試行と後の想起が失敗した記銘時の試行とで比較すると，後の想起の成功に関連する試行において活動の低下は顕著であったことを報告している．なぜエピソード記憶の記銘に関連してこのような活動パターンが頭頂葉で認められるのかについては未だ明らかではなく，今後のさらなる研究が必要である． &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[機能的磁気共鳴画像法(fMRI)]] &lt;br /&gt;
*[[記憶の分類]] &lt;br /&gt;
*[[エピソード記憶]] &lt;br /&gt;
*[[海馬]] &lt;br /&gt;
*[[前頭前野]] &lt;br /&gt;
*[[頭頂葉]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;（執筆者：月浦 崇，担当編集委員：定藤 規弘）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takashitsukiura</name></author>
	</entry>
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		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E7%AC%A6%E5%8F%B7%E5%8C%96&amp;diff=7526</id>
		<title>符号化</title>
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		<updated>2012-05-08T10:39:48Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takashitsukiura: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：encoding &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　符号化とは，記憶の基本的過程のひとつであり，情報を取り込んで記憶情報として保持されるまでの「憶える」過程のことを指す．記銘とも呼ばれる．符号化はすべてのタイプの記憶に共通の過程であるが，顕在的な記銘（意図的記銘）と潜在的な記銘（偶発的記銘）とがある．これまでの認知神経科学的研究から，特にエピソード記憶の記銘には，側頭葉内側面，前頭前野，頭頂葉などの領域が関与していることが知られている． &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 符号化の心理学的概要  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　符号化（または記銘）は記憶の心理過程のひとつである．記憶は大きく分けて記銘・保持・想起の３つの過程から構成されていると考えられており，記銘は情報を取り込んで記憶情報として保持されるまでの「憶える」過程を指している．記銘は顕在的（記銘する意図がある：意図的記銘）にも潜在的（記銘する意図がない：偶発的記銘）にも起こるが，日常場面での記銘は，テスト勉強などの特殊な場合を除き，偶発的記銘が多い．　これまでの実験心理学的研究では，意図的な記銘と偶発的な記銘とで異なった記憶成績が現れることが報告されている．たとえばEstesとPolitoの研究&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;6065833&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;では，意図的に記銘された場合と偶発的に記銘された場合とで記憶成績を比較し，再生で記憶が評価された場合には意図的に記銘された記憶の方が偶発的に記銘された記憶よりも成績が良かったが，再認で評価された場合には意図的な記銘と偶発的な記銘との間に成績の差はなかったことが示された．詳細な記憶をより正確に記憶するためには，意図的な記銘の方が重要なのかもしれない．　&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　また，どのような操作をして情報を記銘したかによって，エピソード記憶の想起成績に違いが生じることも知られている．記銘時の操作の代表的なもののひとつとして，「処理水準（levels of processing）効果」がある．たとえばCraikとTulvingの研究&amp;lt;ref&amp;gt;&#039;&#039;&#039;Craik, Tulving&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;Depth of processing and retention of words in episodic memory&amp;lt;br&amp;gt;&#039;&#039;J Exp Psychol Gen&#039;&#039;: 1975, 104; 268-94&amp;lt;/ref&amp;gt;は，単語の形態的な処理，音韻的な処理，意味的な処理の３つの記銘方略を用いて単語を記銘した場合に，意味的な処理をして記銘した単語の記憶成績が最もよく，次いで音韻的記銘，そして形態的な処理をして単語を記銘した際の記憶成績が最も低下していたことを報告している．すなわち，単語の形態という表層的な処理をする場合は浅い処理であり，音韻的処理，意味的処理と進むにつれて，記銘する対象である単語に対してより処理が深くなり，その処理の深さが記憶の成績の向上と関連しているのである．他にも記銘時に行われた操作と記憶成績との関連については，さまざまな報告がなされている&amp;lt;ref&amp;gt;&#039;&#039;&#039;豊田弘司&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;長期記憶Ⅰ　情報の獲得&amp;lt;br&amp;gt;&#039;&#039;認知心理学２　記憶&#039;&#039;: 1995; 101-116&amp;lt;/ref&amp;gt;．　&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　以上のように，記銘時にどのような意図があったのか，記銘時にどのような処理がなされたのかによって，エピソード記憶の成績は影響を受けると言える．しかしながら，心理学的アプローチにおいては，記銘の影響は想起を介してのみ評価可能であるため，厳密に記銘と想起の過程を分離して論ずることは，方法論上難しい面があることも否定できない． &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 符号化の神経基盤  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　エピソード記憶の記銘に関連する神経基盤の解明に関しては，近年の脳機能イメージング研究が果たした役割は大きい．脳機能イメージング研究が盛んになる以前は，脳損傷患者を対象とした神経心理学的研究が，エピソード記憶の神経基盤の解明の主な手段であったが，記憶の障害は想起させることによって初めて観察可能なものであるため，その障害が記憶の「記銘」における問題か，「想起」における問題かを分離することは，孤立性逆向性健忘などの特殊な症状をもつ症例を除いて，方法論上困難であった．しかし，脳機能イメージングを用いた研究の場合，「記銘」の過程と「想起」の過程を分離して検証することは比較的容易であるため，従来の脳損傷患者を対象とした研究では難しかった「記銘」に関連する神経基盤の検証が進められてきている．　&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　エピソード記憶の記銘に関連する神経活動を検証するために，最近の脳機能イメージング研究では，SM（subsequent memory）パラダイム&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15866193&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;を用いた方法が多く採用されている．このパラダイムでは，記銘時の実験条件を後の想起が成功したか（subsequently remembered），失敗したか（subsequently forgotten）によって分類し，後の想起が失敗した記銘時の試行よりも，後の想起が成功した記銘時の試行において有意に活動が増加した（difference in memory effect：Dm効果）脳領域を求めることによって，記銘の成功（successful encoding）に関連する神経活動のパターンを同定することができる．したがって，この方法を用いる場合は実験参加者個人の行動データをもとにして試行ごとに条件を設定する必要があるため，事象関連デザインを用いたfMRI実験を用いる必要がある，しかし，実験条件ごとの課題の困難さの違いなどの副次的な要因の影響を受けにくいため，より「純粋な」記銘に関連する神経活動のパターンを同定することが可能になる．　&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　エピソード記憶の記銘過程に重要な脳領域のひとつは，海馬・海馬傍回を含む側頭葉内側面領域である．近年の脳機能イメージング研究では，エピソード記憶の記銘において，側頭葉内側面に含まれるいくつかの領域が異なった役割を担っていることが示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17707683&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．すなわち，記銘時の前方の海馬傍回の活動は後の想起時のFamiliarityの過程を反映し，海馬と後方の海馬傍回の活動は後の想起時のRecollectionの過程に関連するとされる．さらに，想起時のRecollectionに関連する海馬と後方の海馬傍回の記銘時の活動の間にも異なった役割があり，後方の海馬傍回はエピソード記憶の文脈情報の処理に関与する一方，海馬はエピソード記憶の文脈と前方の海馬傍回で処理されるエピソード記憶の項目とを連合する役割を担っているようである．エピソード記憶の記銘におけるこのような側頭葉内側面領域での機能解離に関しては，現在も盛んに研究が進められている．　&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　エピソード記憶の記銘過程に関連する他の脳領域として，先行研究では前頭前野，特に左下前頭回が重要な役割を果たしていることを示している．たとえば，WagnerらによるfMRI研究&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9712582&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;は，後の想起が成功した単語を記銘している際に，後の想起が失敗した単語を記銘している際と比較して，有意に左下前頭回の活動が増加することを報告している．この左下前頭前野の活動は意味記憶の想起時にもよく認められていることから&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10769304&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;，エピソード記憶の記銘と意味記憶の想起は同時に起こっており，前述した「処理水準効果」の基盤となっていると考えられている．　&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　エピソード記憶の記銘過程に重要なもう一つの脳領域として，近年の脳機能イメージング研究では，後方の外側頭頂葉と内側頭頂葉（楔前部，後部帯状回，脳梁膨大部後方領域）の関与を指摘している．たとえばDaselaarらによるfMRI研究&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15528092&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;は，エピソード記憶の記銘に関連した外側頭頂葉や内側頭頂葉の活動はベースラインの活動よりも低下し，さらに後の想起が成功した記銘時の試行と後の想起が失敗した記銘時の試行とで比較すると，後の想起の成功に関連する試行において活動の低下は顕著であったことを報告している．なぜエピソード記憶の記銘に関連してこのような活動パターンが頭頂葉で認められるのかについては未だ明らかではなく，今後のさらなる研究が必要である． &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[機能的磁気共鳴画像法(fMRI)]] &lt;br /&gt;
*[[記憶の分類]] &lt;br /&gt;
*[[エピソード記憶]] &lt;br /&gt;
*[[海馬]] &lt;br /&gt;
*[[前頭前野]] &lt;br /&gt;
*[[頭頂葉]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;（執筆者：月浦 崇，担当編集委員：定藤 規弘）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takashitsukiura</name></author>
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		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E7%AC%A6%E5%8F%B7%E5%8C%96&amp;diff=7525</id>
		<title>符号化</title>
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		<updated>2012-05-08T10:36:32Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takashitsukiura: ページの作成：「英語名：encoding  　符号化とは，記憶の基本的過程のひとつであり，情報を取り込んで記憶情報として保持されるまでの「憶え...」&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：encoding&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　符号化とは，記憶の基本的過程のひとつであり，情報を取り込んで記憶情報として保持されるまでの「憶える」過程のことを指す．記銘とも呼ばれる．符号化はすべてのタイプの記憶に共通の過程であるが，顕在的な記銘（意図的記銘）と潜在的な記銘（偶発的記銘）とがある．これまでの認知神経科学的研究から，特にエピソード記憶の記銘には，側頭葉内側面，前頭前野，頭頂葉などの領域が関与していることが知られている． &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 符号化の心理学的概要  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　符号化（または記銘）は記憶の心理過程のひとつである．記憶は大きく分けて記銘・保持・想起の３つの過程から構成されていると考えられており，記銘は情報を取り込んで記憶情報として保持されるまでの「憶える」過程を指している．記銘は顕在的（記銘する意図がある：意図的記銘）にも潜在的（記銘する意図がない：偶発的記銘）にも起こるが，日常場面での記銘は，テスト勉強などの特殊な場合を除き，偶発的記銘が多い．&lt;br /&gt;
　これまでの実験心理学的研究では，意図的な記銘と偶発的な記銘とで異なった記憶成績が現れることが報告されている．たとえばEstesとPolitoの研究&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;6065833&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;では，意図的に記銘された場合と偶発的に記銘された場合とで記憶成績を比較し，再生で記憶が評価された場合には意図的に記銘された記憶の方が偶発的に記銘された記憶よりも成績が良かったが，再認で評価された場合には意図的な記銘と偶発的な記銘との間に成績の差はなかったことが示された．詳細な記憶をより正確に記憶するためには，意図的な記銘の方が重要なのかもしれない．&lt;br /&gt;
　また，どのような操作をして情報を記銘したかによって，エピソード記憶の想起成績に違いが生じることも知られている．記銘時の操作の代表的なもののひとつとして，「処理水準（levels of processing）効果」がある．たとえばCraikとTulvingの研究&amp;lt;ref&amp;gt;&#039;&#039;&#039;Craik, Tulving&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;Depth of processing and retention of words in episodic memory&amp;lt;br&amp;gt;&#039;&#039;J Exp Psychol Gen&#039;&#039;: 1975, 104; 268-94&amp;lt;/ref&amp;gt;は，単語の形態的な処理，音韻的な処理，意味的な処理の３つの記銘方略を用いて単語を記銘した場合に，意味的な処理をして記銘した単語の記憶成績が最もよく，次いで音韻的記銘，そして形態的な処理をして単語を記銘した際の記憶成績が最も低下していたことを報告している．すなわち，単語の形態という表層的な処理をする場合は浅い処理であり，音韻的処理，意味的処理と進むにつれて，記銘する対象である単語に対してより処理が深くなり，その処理の深さが記憶の成績の向上と関連しているのである．他にも記銘時に行われた操作と記憶成績との関連については，さまざまな報告がなされている&amp;lt;ref&amp;gt;&#039;&#039;&#039;豊田弘司&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;長期記憶Ⅰ　情報の獲得&amp;lt;br&amp;gt;&#039;&#039;認知心理学２　記憶&#039;&#039;: 1995; 101-116&amp;lt;/ref&amp;gt;．&lt;br /&gt;
　以上のように，記銘時にどのような意図があったのか，記銘時にどのような処理がなされたのかによって，エピソード記憶の成績は影響を受けると言える．しかしながら，心理学的アプローチにおいては，記銘の影響は想起を介してのみ評価可能であるため，厳密に記銘と想起の過程を分離して論ずることは，方法論上難しい面があることも否定できない． &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 符号化の神経基盤  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　エピソード記憶の記銘に関連する神経基盤の解明に関しては，近年の脳機能イメージング研究が果たした役割は大きい．脳機能イメージング研究が盛んになる以前は，脳損傷患者を対象とした神経心理学的研究が，エピソード記憶の神経基盤の解明の主な手段であったが，記憶の障害は想起させることによって初めて観察可能なものであるため，その障害が記憶の「記銘」における問題か，「想起」における問題かを分離することは，孤立性逆向性健忘などの特殊な症状をもつ症例を除いて，方法論上困難であった．しかし，脳機能イメージングを用いた研究の場合，「記銘」の過程と「想起」の過程を分離して検証することは比較的容易であるため，従来の脳損傷患者を対象とした研究では難しかった「記銘」に関連する神経基盤の検証が進められてきている．&lt;br /&gt;
　エピソード記憶の記銘に関連する神経活動を検証するために，最近の脳機能イメージング研究では，SM（subsequent memory）パラダイム&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15866193&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;を用いた方法が多く採用されている．このパラダイムでは，記銘時の実験条件を後の想起が成功したか（subsequently remembered），失敗したか（subsequently forgotten）によって分類し，後の想起が失敗した記銘時の試行よりも，後の想起が成功した記銘時の試行において有意に活動が増加した（difference in memory effect：Dm効果）脳領域を求めることによって，記銘の成功（successful encoding）に関連する神経活動のパターンを同定することができる．したがって，この方法を用いる場合は実験参加者個人の行動データをもとにして試行ごとに条件を設定する必要があるため，事象関連デザインを用いたfMRI実験を用いる必要がある，しかし，実験条件ごとの課題の困難さの違いなどの副次的な要因の影響を受けにくいため，より「純粋な」記銘に関連する神経活動のパターンを同定することが可能になる．&lt;br /&gt;
　エピソード記憶の記銘過程に重要な脳領域のひとつは，海馬・海馬傍回を含む側頭葉内側面領域である．近年の脳機能イメージング研究では，エピソード記憶の記銘において，側頭葉内側面に含まれるいくつかの領域が異なった役割を担っていることが示唆されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17707683&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．すなわち，記銘時の前方の海馬傍回の活動は後の想起時のFamiliarityの過程を反映し，海馬と後方の海馬傍回の活動は後の想起時のRecollectionの過程に関連するとされる．さらに，想起時のRecollectionに関連する海馬と後方の海馬傍回の記銘時の活動の間にも異なった役割があり，後方の海馬傍回はエピソード記憶の文脈情報の処理に関与する一方，海馬はエピソード記憶の文脈と前方の海馬傍回で処理されるエピソード記憶の項目とを連合する役割を担っているようである．エピソード記憶の記銘におけるこのような側頭葉内側面領域での機能解離に関しては，現在も盛んに研究が進められている．&lt;br /&gt;
　エピソード記憶の記銘過程に関連する他の脳領域として，先行研究では前頭前野，特に左下前頭回が重要な役割を果たしていることを示している．たとえば，WagnerらによるfMRI研究&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9712582&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;は，後の想起が成功した単語を記銘している際に，後の想起が失敗した単語を記銘している際と比較して，有意に左下前頭回の活動が増加することを報告している．この左下前頭前野の活動は意味記憶の想起時にもよく認められていることから&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10769304&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;，エピソード記憶の記銘と意味記憶の想起は同時に起こっており，前述した「処理水準効果」の基盤となっていると考えられている．&lt;br /&gt;
　エピソード記憶の記銘過程に重要なもう一つの脳領域として，近年の脳機能イメージング研究では，後方の外側頭頂葉と内側頭頂葉（楔前部，後部帯状回，脳梁膨大部後方領域）の関与を指摘している．たとえばDaselaarらによるfMRI研究&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15528092&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;は，エピソード記憶の記銘に関連した外側頭頂葉や内側頭頂葉の活動はベースラインの活動よりも低下し，さらに後の想起が成功した記銘時の試行と後の想起が失敗した記銘時の試行とで比較すると，後の想起の成功に関連する試行において活動の低下は顕著であったことを報告している．なぜエピソード記憶の記銘に関連してこのような活動パターンが頭頂葉で認められるのかについては未だ明らかではなく，今後のさらなる研究が必要である．&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==関連項目==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[機能的磁気共鳴画像法(fMRI)]]&lt;br /&gt;
*[[記憶の分類]]&lt;br /&gt;
*[[エピソード記憶]]&lt;br /&gt;
*[[海馬]]&lt;br /&gt;
*[[前頭前野]]&lt;br /&gt;
*[[頭頂葉]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==参考文献==&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;（執筆者：月浦 崇，担当編集委員：定藤 規弘）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takashitsukiura</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E5%BF%98%E5%8D%B4&amp;diff=7519</id>
		<title>忘却</title>
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		<updated>2012-05-08T08:11:11Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takashitsukiura: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：forgetting&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　忘却とは，実際に経験し保持していた情報を思い出せず，意識することができない状態のことを指す．心理学的には，エビングハウスの忘却曲線が有名で，忘却は時間経過の関数としてとらえられる可能性が示されているが，実際には忘却は記銘のエラーとして解釈され，そのエラーを生み出すものとして意味処理や注意などの影響が考慮される．忘却に関連する神経基盤としては，海馬や海馬傍回を含む側頭葉内側面領域や頭頂葉，背外側前頭前野などの関与が指摘されている． &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 忘却の心理学的概要  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　忘却とは，過去に実際に経験し保持していた情報を思い出せず，意識することができない状態のことを表す記憶のエラーのことである．忘却に関連する心理学的研究としては，エビングハウスの研究が最も有名である&amp;lt;ref&amp;gt;&#039;&#039;&#039;Ebbinghaus&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;Uber das Gedachtnis.&amp;lt;br&amp;gt;宇津木保訳　記憶について&amp;lt;br&amp;gt;&#039;&#039;誠信書房&#039;&#039;: 1978&amp;lt;/ref&amp;gt;．彼は過去に知識として持っていない無意味綴りを用い，自らを被験者として実験を行った．彼の実験では，13項目からなる無意味綴りを2回連続正答の学習基準まで学習した後，19分後，63分後，8時間45分後，1日後，2日後，6日後，31日後に再学習（節約法）によって忘却量の測定を行った．その結果，記銘後の最初の数十分で急速な忘却が認められるが，その後の忘却の程度はわずかになることが示された．しかしながら，この実験では記銘方略などの統制が必ずしも適切に取られているわけではないため批判もあり，現在ではエビングハウスが想定していたような普遍的で単純な時間関数では，忘却の現象は説明することができないと考えられている． &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 忘却の神経基盤  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　忘却は記銘時におけるエラーとして解釈されており，記銘の失敗に関連する神経基盤が後の忘却を反映していると考えられている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 11728323 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．記銘の失敗に関連する神経活動を検証するために，最近の脳機能イメージング研究では，SM（subsequent memory）パラダイム&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 15866193 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;が用いられている．このパラダイムでは，記銘時の実験条件を後の想起が成功したか（subsequently remembered），失敗したか（subsequently forgotten）によって分類し，後の想起が成功した記銘時の試行よりも，後の想起が失敗した記銘時の試行において有意に活動が増加した脳領域を求めることによって，記銘の失敗（encoding failure）に関連する神経活動のパターンを同定することができる．このことは，記銘の成功に関連して神経活動が増加する効果（Dm効果）と対照的であり，リバースDm効果とも呼ばれている．&lt;br /&gt;
　忘却に関連する記銘の失敗を反映する神経活動として，海馬や海馬傍回などの側頭葉内側面領域の活動の低下がある．これらの領域の活動は，後の想起が失敗した記銘時の試行よりも，後の想起に成功した記銘時の試行において有意に増加することが報告されていることから&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 17097284 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;，これらの領域の活動が記銘時に適切に増加しないことによって，記銘が失敗し，その試行に関して後の忘却を生起してしまうことが示唆される．忘却に関連して側頭葉内側面領域と同様の記銘時の賦活パターンを示す領域には，左下前頭前野領域も知られている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 9712582 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．&lt;br /&gt;
　一方，後の忘却に関連して記銘時に活動が増加する（リバースDm効果）領域として，先行する脳機能イメージング研究は後方の外側頭頂葉と内側頭頂葉（楔前部，後部帯状回，脳梁膨大部後方領域）を指摘している．たとえばDaselaarらによるfMRI研究&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 15528092 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;は，後の想起が成功した記銘時の試行と後の想起が失敗した記銘時の試行とで比較すると，後の想起の失敗に関連する試行において，外側頭頂葉や内側頭頂葉の活動が増加することを報告している．この頭頂葉の活動パターンがどのような心理過程を反映しているかについては未だに十分に理解は進んでいないが，記銘時の意味処理や注意などの心理過程のために，記銘が効率的に行われていない可能性が考えられている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 11728323 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==関連項目==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[機能的磁気共鳴画像法(fMRI)]]&lt;br /&gt;
*[[記憶の分類]]&lt;br /&gt;
*[[エピソード記憶]]&lt;br /&gt;
*[[海馬]]&lt;br /&gt;
*[[前頭前野]]&lt;br /&gt;
*[[頭頂葉]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==参考文献==&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;（執筆者：月浦 崇，担当編集委員：定藤 規弘）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takashitsukiura</name></author>
	</entry>
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		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E5%BF%98%E5%8D%B4&amp;diff=7518</id>
		<title>忘却</title>
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		<updated>2012-05-08T08:09:20Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takashitsukiura: ページの作成：「英語名：forgetting  　忘却とは，実際に経験し保持していた情報を思い出せず，意識することができない状態のことを指す．心理...」&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：forgetting&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　忘却とは，実際に経験し保持していた情報を思い出せず，意識することができない状態のことを指す．心理学的には，エビングハウスの忘却曲線が有名で，忘却は時間経過の関数としてとらえられる可能性が示されているが，実際には忘却は記銘のエラーとして解釈され，そのエラーを生み出すものとして意味処理や注意などの影響が考慮される．忘却に関連する神経基盤としては，海馬や海馬傍回を含む側頭葉内側面領域や頭頂葉，背外側前頭前野などの関与が指摘されている． &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 忘却の心理学的概要  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　忘却とは，過去に実際に経験し保持していた情報を思い出せず，意識することができない状態のことを表す記憶のエラーのことである．忘却に関連する心理学的研究としては，エビングハウスの研究が最も有名である&amp;lt;ref&amp;gt;&#039;&#039;&#039;Ebbinghaus&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;Uber das Gedachtnis.&amp;lt;br&amp;gt;宇津木保訳　記憶について&amp;lt;br&amp;gt;&#039;&#039;誠信書房&#039;&#039;: 1978&amp;lt;/ref&amp;gt;．彼は過去に知識として持っていない無意味綴りを用い，自らを被験者として実験を行った．彼の実験では，13項目からなる無意味綴りを2回連続正答の学習基準まで学習した後，19分後，63分後，8時間45分後，1日後，2日後，6日後，31日後に再学習（節約法）によって忘却量の測定を行った．その結果，記銘後の最初の数十分で急速な忘却が認められるが，その後の忘却の程度はわずかになることが示された．しかしながら，この実験では記銘方略などの統制が必ずしも適切に取られているわけではないため批判もあり，現在ではエビングハウスが想定していたような普遍的で単純な時間関数では，忘却の現象は説明することができないと考えられている． &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 忘却の神経基盤  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　忘却は記銘時におけるエラーとして解釈されており，記銘の失敗に関連する神経基盤が後の忘却を反映していると考えられている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 11728323 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．記銘の失敗に関連する神経活動を検証するために，最近の脳機能イメージング研究では，SM（subsequent memory）パラダイム&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 15866193 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;が用いられている．このパラダイムでは，記銘時の実験条件を後の想起が成功したか（subsequently remembered），失敗したか（subsequently forgotten）によって分類し，後の想起が成功した記銘時の試行よりも，後の想起が失敗した記銘時の試行において有意に活動が増加した脳領域を求めることによって，記銘の失敗（encoding failure）に関連する神経活動のパターンを同定することができる．このことは，記銘の成功に関連して神経活動が増加する効果（Dm効果）と対照的であり，リバースDm効果とも呼ばれている．&lt;br /&gt;
　忘却に関連する記銘の失敗を反映する神経活動として，海馬や海馬傍回などの側頭葉内側面領域の活動の低下がある．これらの領域の活動は，後の想起が失敗した記銘時の試行よりも，後の想起に成功した記銘時の試行において有意に増加することが報告されていることから&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 17097284 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;，これらの領域の活動が記銘時に適切に増加しないことによって，記銘が失敗し，その試行に関して後の忘却を生起してしまうことが示唆される．忘却に関連して側頭葉内側面領域と同様の記銘時の賦活パターンを示す領域には，左下前頭前野領域も知られている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 9712582 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．&lt;br /&gt;
　一方，後の忘却に関連して記銘時に活動が増加する（リバースDm効果）領域として，先行する脳機能イメージング研究は後方の外側頭頂葉と内側頭頂葉（楔前部，後部帯状回，脳梁膨大部後方領域）を指摘している．たとえばDaselaarらによるfMRI研究&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 15528092 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;は，後の想起が成功した記銘時の試行と後の想起が失敗した記銘時の試行とで比較すると，後の想起の失敗に関連する試行において，外側頭頂葉や内側頭頂葉の活動が増加することを報告している．この頭頂葉の活動パターンがどのような心理過程を反映しているかについては未だに十分に理解は進んでいないが，記銘時の意味処理や注意などの心理過程のために，記銘が効率的に行われていない可能性が考えられている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt; 11728323 &amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==関連項目==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[機能的磁気共鳴画像法(fMRI)]]&lt;br /&gt;
*[[記憶の分類]]&lt;br /&gt;
*[[エピソード記憶]]&lt;br /&gt;
*[[海馬]]&lt;br /&gt;
*[[前頭前野]]&lt;br /&gt;
*[[頭頂葉]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==参考文献==&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;（執筆者：月浦 崇，担当編集委員：定藤 規弘）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takashitsukiura</name></author>
	</entry>
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		<title>プライミング効果</title>
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		<updated>2012-05-08T07:55:30Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takashitsukiura: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：priming effect 　&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　プライミング効果とは，先行する刺激（プライマー）の処理が後の刺激（ターゲット）の処理を促進または抑制する効果のことを指す．プライミング効果は潜在的（無意識的）な処理によって行われるのが特徴であり，知覚レベル（知覚的プライミング効果）や意味レベル（意味的プライミング効果）で起こる．前者の処理は刺激の知覚様式（モダリティ）の違いによって，それぞれのモダリティに特異的な大脳皮質によって媒介される一方，後者の処理は側頭連合野などの意味処理に関連する大脳皮質によって媒介される． &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== プライミング効果の心理学的概要  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　プライミング効果とは，先行する刺激（プライマー）の処理によって，後続刺激（ターゲット）の処理が促進または抑制される効果と定義される．抑制される場合には，特にネガティブプライミング効果と呼ばれることもある．日常的には，混雑している街の中で，不意に知らない人物の顔が目に飛び込んで来た場合，実はその人物は毎日の通勤電車の中で知らず知らずのうちに見かけていた，などの場面で経験される．&lt;br /&gt;
　プライミング効果は，プライマーとターゲットの関係性から，大きく分けて直接プライミング効果と間接プライミング効果とに分類される．直接プライミング効果とは，プライマーとターゲットとで同じ刺激が繰り返されることで起こるプライミング効果のことを指し，通常は知覚レベル（知覚的プライミング効果）で観察される現象である．反復プライミング効果とも呼ばれる．実験心理学では，単語完成課題などの課題で評価される．単語完成課題では，たとえばプライマーとして「しんりがく」のような単語を提示し，その後「し□□がく」のような単語完成課題を行わせると，プライマーとして最初に「しんりがく」を処理していた場合には，それを処理していない場合と比較して有意にターゲット単語の正答率が向上したり，反応時間が速くなったりということでプライミング効果が同定される．ここで重要なのは，単語完成課題を遂行している際には，プライマーとして提示されている単語を意識的には想起していない，ということである．すなわち，直接プライミング効果は，潜在的な想起過程において起こっている現象であることは留意すべきである．　直接プライミング効果に対して，間接プライミング効果とはプライマーとターゲットとが異なる場合に起きるプライミング効果であり，通常は意味レベル（意味的プライミング効果）で観察されることが知られている．意味的プライミング効果を評価する課題では，たとえばプライマーとして「トラ」が提示された際に，ターゲットとして「ライオン」が提示された場合には，「ヒマワリ」が提示された場合と比較して，ターゲットの語彙判断に要する時間が有意に速くなる，などによってプライミング効果が評価される．間接プライミング効果においても，直接プライミング効果と同様にターゲット刺激に対する想起意識は潜在的であることは重要である． &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== プライミング効果の神経基盤  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　直接プライミング効果に関連する脳領域として，これまでの脳機能イメージング研究は，刺激の様式（モダリティ）に特異的に関与する脳領域の重要性を指摘している．たとえば，視覚提示された刺激の知覚的プライミング効果は，後頭側頭葉皮質などの視覚的形態の処理に関連する領域の賦活が低下することと関連することが報告されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15496863&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．また，聴覚的に提示された単語に関連する知覚的プライミング効果には，側頭葉の聴覚皮質の賦活の低下との関連性が指摘されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18480284&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．これらの結果は，知覚的プライミング効果は各々のモダリティに特異的な脳領域の賦活の低下と関連しており，モダリティに特異的な情報処理システム（知覚表象システム）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2296719&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;によって媒介されていることを示唆している．&lt;br /&gt;
　意味的プライミング効果に関連する脳領域に関しては一致した見解は得られていないが，ひとつの可能性として，左前方側頭葉の重要性が指摘されている．たとえば，語彙判断課題における賦活をプライマーとターゲットが意味的に関連している条件と関連していない条件とで比較した際に，左前方側頭葉領域の賦活が有意に低下することが報告されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12638581&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．この結果は，左前方側頭葉の有意な委縮を示す前頭側頭型認知症の症例において，意味認知症の症状が認められるという神経心理学的知見&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16317259&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;とも一致しており，左前方側頭葉領域が意味システムを媒介して起こると考えられる意味的プライミング効果の神経基盤のひとつであることが示唆される．&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==関連項目==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[機能的磁気共鳴画像法(fMRI)]]&lt;br /&gt;
*[[記憶の分類]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==参考文献==&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;（執筆者：月浦 崇，担当編集委員：定藤 規弘）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takashitsukiura</name></author>
	</entry>
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		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B0%E5%8A%B9%E6%9E%9C&amp;diff=7514</id>
		<title>プライミング効果</title>
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		<updated>2012-05-08T07:54:06Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takashitsukiura: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：priming effect 　&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　プライミング効果とは，先行する刺激（プライマー）の処理が後の刺激（ターゲット）の処理を促進または抑制する効果のことを指す．プライミング効果は潜在的（無意識的）な処理によって行われるのが特徴であり，知覚レベル（知覚的プライミング効果）や意味レベル（意味的プライミング効果）で起こる．前者の処理は刺激の知覚様式（モダリティ）の違いによって，それぞれのモダリティに特異的な大脳皮質によって媒介される一方，後者の処理は側頭連合野などの意味処理に関連する大脳皮質によって媒介される． &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== プライミング効果の心理学的概要  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　プライミング効果とは，先行する刺激（プライマー）の処理によって，後続刺激（ターゲット）の処理が促進または抑制される効果と定義される．抑制される場合には，特にネガティブプライミング効果と呼ばれることもある．日常的には，混雑している街の中で，不意に知らない人物の顔が目に飛び込んで来た場合，実はその人物は毎日の通勤電車の中で知らず知らずのうちに見かけていた，などの場面で経験される．&lt;br /&gt;
　プライミング効果は，プライマーとターゲットの関係性から，大きく分けて直接プライミング効果と間接プライミング効果とに分類される．直接プライミング効果とは，プライマーとターゲットとで同じ刺激が繰り返されることで起こるプライミング効果のことを指し，通常は知覚レベル（知覚的プライミング効果）で観察される現象である．反復プライミング効果とも呼ばれる．実験心理学では，単語完成課題などの課題で評価される．単語完成課題では，たとえばプライマーとして「しんりがく」のような単語を提示し，その後「し□□がく」のような単語完成課題を行わせると，プライマーとして最初に「しんりがく」を処理していた場合には，それを処理していない場合と比較して有意にターゲット単語の正答率が向上したり，反応時間が速くなったりということでプライミング効果が同定される．ここで重要なのは，単語完成課題を遂行している際には，プライマーとして提示されている単語を意識的には想起していない，ということである．すなわち，直接プライミング効果は，潜在的な想起過程において起こっている現象であることは留意すべきである．　直接プライミング効果に対して，間接プライミング効果とはプライマーとターゲットとが異なる場合に起きるプライミング効果であり，通常は意味レベル（意味的プライミング効果）で観察されることが知られている．意味的プライミング効果を評価する課題では，たとえばプライマーとして「トラ」が提示された際に，ターゲットとして「ライオン」が提示された場合には，「ヒマワリ」が提示された場合と比較して，ターゲットの語彙判断に要する時間が有意に速くなる，などによってプライミング効果が評価される．間接プライミング効果においても，直接プライミング効果と同様にターゲット刺激に対する想起意識は潜在的であることは重要である． &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== プライミング効果の神経基盤  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　直接プライミング効果に関連する脳領域として，これまでの脳機能イメージング研究は，刺激の様式（モダリティ）に特異的に関与する脳領域の重要性を指摘している．たとえば，視覚提示された刺激の知覚的プライミング効果は，後頭側頭葉皮質などの視覚的形態の処理に関連する領域の賦活が低下することと関連することが報告されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15496863&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．また，聴覚的に提示された単語に関連する知覚的プライミング効果には，側頭葉の聴覚皮質の賦活の低下との関連性が指摘されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18480284&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．これらの結果は，知覚的プライミング効果は各々のモダリティに特異的な脳領域の賦活の低下と関連しており，モダリティに特異的な情報処理システム（知覚表象システム）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2296719&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;によって媒介されていることを示唆している．&lt;br /&gt;
　意味的プライミング効果に関連する脳領域に関しては一致した見解は得られていないが，ひとつの可能性として，左前方側頭葉の重要性が指摘されている．たとえば，語彙判断課題における賦活をプライマーとターゲットが意味的に関連している条件と関連していない条件とで比較した際に，左前方側頭葉領域の賦活が有意に低下することが報告されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12638581&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．この結果は，左前方側頭葉の有意な委縮を示す前頭側頭型認知症の症例において，意味認知症の症状が認められるという神経心理学的知見&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16317259&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;とも一致しており，左前方側頭葉領域が意味システムを媒介して起こると考えられる意味的プライミング効果の神経基盤のひとつであることが示唆される．&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==関連項目==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[機能的磁気共鳴画像法(fMRI)]]&lt;br /&gt;
*[[記憶の分類]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==参考文献==&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;（執筆者：月浦 崇，担当編集委員：定藤 規弘）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takashitsukiura</name></author>
	</entry>
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		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B0%E5%8A%B9%E6%9E%9C&amp;diff=7512</id>
		<title>プライミング効果</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B0%E5%8A%B9%E6%9E%9C&amp;diff=7512"/>
		<updated>2012-05-08T07:48:23Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takashitsukiura: ページの作成：「英語名：priming effect 　プライミング効果とは，先行する刺激（プライマー）の処理が後の刺激（ターゲット）の処理を促進また...」&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：priming effect 　プライミング効果とは，先行する刺激（プライマー）の処理が後の刺激（ターゲット）の処理を促進または抑制する効果のことを指す．プライミング効果は潜在的（無意識的）な処理によって行われるのが特徴であり，知覚レベル（知覚的プライミング効果）や意味レベル（意味的プライミング効果）で起こる．前者の処理は刺激の知覚様式（モダリティ）の違いによって，それぞれのモダリティに特異的な大脳皮質によって媒介される一方，後者の処理は側頭連合野などの意味処理に関連する大脳皮質によって媒介される． &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== プライミング効果の心理学的概要 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
 プライミング効果とは，先行する刺激（プライマー）の処理によって，後続刺激（ターゲット）の処理が促進または抑制される効果と定義される．抑制される場合には，特にネガティブプライミング効果と呼ばれることもある．日常的には，混雑している街の中で，不意に知らない人物の顔が目に飛び込んで来た場合，実はその人物は毎日の通勤電車の中で知らず知らずのうちに見かけていた，などの場面で経験される．&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　プライミング効果は，プライマーとターゲットの関係性から，大きく分けて直接プライミング効果と間接プライミング効果とに分類される．直接プライミング効果とは，プライマーとターゲットとで同じ刺激が繰り返されることで起こるプライミング効果のことを指し，通常は知覚レベル（知覚的プライミング効果）で観察される現象である．反復プライミング効果とも呼ばれる．実験心理学では，単語完成課題などの課題で評価される．単語完成課題では，たとえばプライマーとして「しんりがく」のような単語を提示し，その後「し□□がく」のような単語完成課題を行わせると，プライマーとして最初に「しんりがく」を処理していた場合には，それを処理していない場合と比較して有意にターゲット単語の正答率が向上したり，反応時間が速くなったりということでプライミング効果が同定される．ここで重要なのは，単語完成課題を遂行している際には，プライマーとして提示されている単語を意識的には想起していない，ということである．すなわち，直接プライミング効果は，潜在的な想起過程において起こっている現象であることは留意すべきである．　直接プライミング効果に対して，間接プライミング効果とはプライマーとターゲットとが異なる場合に起きるプライミング効果であり，通常は意味レベル（意味的プライミング効果）で観察されることが知られている．意味的プライミング効果を評価する課題では，たとえばプライマーとして「トラ」が提示された際に，ターゲットとして「ライオン」が提示された場合には，「ヒマワリ」が提示された場合と比較して，ターゲットの語彙判断に要する時間が有意に速くなる，などによってプライミング効果が評価される．間接プライミング効果においても，直接プライミング効果と同様にターゲット刺激に対する想起意識は潜在的であることは重要である． &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== プライミング効果の神経基盤 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
 直接プライミング効果に関連する脳領域として，これまでの脳機能イメージング研究は，刺激の様式（モダリティ）に特異的に関与する脳領域の重要性を指摘している．たとえば，視覚提示された刺激の知覚的プライミング効果は，後頭側頭葉皮質などの視覚的形態の処理に関連する領域の賦活が低下することと関連することが報告されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15496863&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．また，聴覚的に提示された単語に関連する知覚的プライミング効果には，側頭葉の聴覚皮質の賦活の低下との関連性が指摘されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18480284&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．これらの結果は，知覚的プライミング効果は各々のモダリティに特異的な脳領域の賦活の低下と関連しており，モダリティに特異的な情報処理システム（知覚表象システム）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2296719&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;によって媒介されていることを示唆している．&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　意味的プライミング効果に関連する脳領域に関しては一致した見解は得られていないが，ひとつの可能性として，左前方側頭葉の重要性が指摘されている．たとえば，語彙判断課題における賦活をプライマーとターゲットが意味的に関連している条件と関連していない条件とで比較した際に，左前方側頭葉領域の賦活が有意に低下することが報告されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12638581&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．この結果は，左前方側頭葉の有意な委縮を示す前頭側頭型認知症の症例において，意味認知症の症状が認められるという神経心理学的知見&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16317259&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;とも一致しており，左前方側頭葉領域が意味システムを媒介して起こると考えられる意味的プライミング効果の神経基盤のひとつであることが示唆される． &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 脳科学辞典のほかの項目へのリンク ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
脳科学辞典の[[機能的磁気共鳴画像法(fMRI)]]の項目. 脳科学辞典の[[記憶の分類]]の項目. &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt;（執筆者：月浦 崇，担当編集委員：定藤 規弘）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takashitsukiura</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E8%84%B3&amp;diff=7511</id>
		<title>脳</title>
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		<updated>2012-05-08T07:47:44Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takashitsukiura: ページの白紙化&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takashitsukiura</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E8%84%B3&amp;diff=7510</id>
		<title>脳</title>
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		<updated>2012-05-08T07:45:49Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takashitsukiura: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：priming effect&lt;br /&gt;
　プライミング効果とは，先行する刺激（プライマー）の処理が後の刺激（ターゲット）の処理を促進または抑制する効果のことを指す．プライミング効果は潜在的（無意識的）な処理によって行われるのが特徴であり，知覚レベル（知覚的プライミング効果）や意味レベル（意味的プライミング効果）で起こる．前者の処理は刺激の知覚様式（モダリティ）の違いによって，それぞれのモダリティに特異的な大脳皮質によって媒介される一方，後者の処理は側頭連合野などの意味処理に関連する大脳皮質によって媒介される．&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==プライミング効果の心理学的概要==&lt;br /&gt;
 プライミング効果とは，先行する刺激（プライマー）の処理によって，後続刺激（ターゲット）の処理が促進または抑制される効果と定義される．抑制される場合には，特にネガティブプライミング効果と呼ばれることもある．日常的には，混雑している街の中で，不意に知らない人物の顔が目に飛び込んで来た場合，実はその人物は毎日の通勤電車の中で知らず知らずのうちに見かけていた，などの場面で経験される．&lt;br /&gt;
　プライミング効果は，プライマーとターゲットの関係性から，大きく分けて直接プライミング効果と間接プライミング効果とに分類される．直接プライミング効果とは，プライマーとターゲットとで同じ刺激が繰り返されることで起こるプライミング効果のことを指し，通常は知覚レベル（知覚的プライミング効果）で観察される現象である．反復プライミング効果とも呼ばれる．実験心理学では，単語完成課題などの課題で評価される．単語完成課題では，たとえばプライマーとして「しんりがく」のような単語を提示し，その後「し□□がく」のような単語完成課題を行わせると，プライマーとして最初に「しんりがく」を処理していた場合には，それを処理していない場合と比較して有意にターゲット単語の正答率が向上したり，反応時間が速くなったりということでプライミング効果が同定される．ここで重要なのは，単語完成課題を遂行している際には，プライマーとして提示されている単語を意識的には想起していない，ということである．すなわち，直接プライミング効果は，潜在的な想起過程において起こっている現象であることは留意すべきである．&lt;br /&gt;
　直接プライミング効果に対して，間接プライミング効果とはプライマーとターゲットとが異なる場合に起きるプライミング効果であり，通常は意味レベル（意味的プライミング効果）で観察されることが知られている．意味的プライミング効果を評価する課題では，たとえばプライマーとして「トラ」が提示された際に，ターゲットとして「ライオン」が提示された場合には，「ヒマワリ」が提示された場合と比較して，ターゲットの語彙判断に要する時間が有意に速くなる，などによってプライミング効果が評価される．間接プライミング効果においても，直接プライミング効果と同様にターゲット刺激に対する想起意識は潜在的であることは重要である．&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==プライミング効果の神経基盤==&lt;br /&gt;
 直接プライミング効果に関連する脳領域として，これまでの脳機能イメージング研究は，刺激の様式（モダリティ）に特異的に関与する脳領域の重要性を指摘している．たとえば，視覚提示された刺激の知覚的プライミング効果は，後頭側頭葉皮質などの視覚的形態の処理に関連する領域の賦活が低下することと関連することが報告されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15496863&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．また，聴覚的に提示された単語に関連する知覚的プライミング効果には，側頭葉の聴覚皮質の賦活の低下との関連性が指摘されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18480284&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．これらの結果は，知覚的プライミング効果は各々のモダリティに特異的な脳領域の賦活の低下と関連しており，モダリティに特異的な情報処理システム（知覚表象システム）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2296719&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;によって媒介されていることを示唆している．&lt;br /&gt;
　意味的プライミング効果に関連する脳領域に関しては一致した見解は得られていないが，ひとつの可能性として，左前方側頭葉の重要性が指摘されている．たとえば，語彙判断課題における賦活をプライマーとターゲットが意味的に関連している条件と関連していない条件とで比較した際に，左前方側頭葉領域の賦活が有意に低下することが報告されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12638581&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．この結果は，左前方側頭葉の有意な委縮を示す前頭側頭型認知症の症例において，意味認知症の症状が認められるという神経心理学的知見&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16317259&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;とも一致しており，左前方側頭葉領域が意味システムを媒介して起こると考えられる意味的プライミング効果の神経基盤のひとつであることが示唆される．&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references/&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==脳科学辞典のほかの項目へのリンク==&lt;br /&gt;
脳科学辞典の[[機能的磁気共鳴画像法(fMRI)]]の項目.&lt;br /&gt;
脳科学辞典の[[記憶の分類]]の項目.&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：月浦 崇，担当編集委員：定藤 規弘）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takashitsukiura</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E8%84%B3&amp;diff=7509</id>
		<title>脳</title>
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		<updated>2012-05-08T07:42:56Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takashitsukiura: ページの作成：「英語名：priming effect 　プライミング効果とは，先行する刺激（プライマー）の処理が後の刺激（ターゲット）の処理を促進また...」&lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：priming effect&lt;br /&gt;
　プライミング効果とは，先行する刺激（プライマー）の処理が後の刺激（ターゲット）の処理を促進または抑制する効果のことを指す．プライミング効果は潜在的（無意識的）な処理によって行われるのが特徴であり，知覚レベル（知覚的プライミング効果）や意味レベル（意味的プライミング効果）で起こる．前者の処理は刺激の知覚様式（モダリティ）の違いによって，それぞれのモダリティに特異的な大脳皮質によって媒介される一方，後者の処理は側頭連合野などの意味処理に関連する大脳皮質によって媒介される．&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==プライミング効果の心理学的概要==&lt;br /&gt;
 プライミング効果とは，先行する刺激（プライマー）の処理によって，後続刺激（ターゲット）の処理が促進または抑制される効果と定義される．抑制される場合には，特にネガティブプライミング効果と呼ばれることもある．日常的には，混雑している街の中で，不意に知らない人物の顔が目に飛び込んで来た場合，実はその人物は毎日の通勤電車の中で知らず知らずのうちに見かけていた，などの場面で経験される．&lt;br /&gt;
　プライミング効果は，プライマーとターゲットの関係性から，大きく分けて直接プライミング効果と間接プライミング効果とに分類される．直接プライミング効果とは，プライマーとターゲットとで同じ刺激が繰り返されることで起こるプライミング効果のことを指し，通常は知覚レベル（知覚的プライミング効果）で観察される現象である．反復プライミング効果とも呼ばれる．実験心理学では，単語完成課題などの課題で評価される．単語完成課題では，たとえばプライマーとして「しんりがく」のような単語を提示し，その後「し□□がく」のような単語完成課題を行わせると，プライマーとして最初に「しんりがく」を処理していた場合には，それを処理していない場合と比較して有意にターゲット単語の正答率が向上したり，反応時間が速くなったりということでプライミング効果が同定される．ここで重要なのは，単語完成課題を遂行している際には，プライマーとして提示されている単語を意識的には想起していない，ということである．すなわち，直接プライミング効果は，潜在的な想起過程において起こっている現象であることは留意すべきである．&lt;br /&gt;
　直接プライミング効果に対して，間接プライミング効果とはプライマーとターゲットとが異なる場合に起きるプライミング効果であり，通常は意味レベル（意味的プライミング効果）で観察されることが知られている．意味的プライミング効果を評価する課題では，たとえばプライマーとして「トラ」が提示された際に，ターゲットとして「ライオン」が提示された場合には，「ヒマワリ」が提示された場合と比較して，ターゲットの語彙判断に要する時間が有意に速くなる，などによってプライミング効果が評価される．間接プライミング効果においても，直接プライミング効果と同様にターゲット刺激に対する想起意識は潜在的であることは重要である．&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==プライミング効果の神経基盤==&lt;br /&gt;
 直接プライミング効果に関連する脳領域として，これまでの脳機能イメージング研究は，刺激の様式（モダリティ）に特異的に関与する脳領域の重要性を指摘している．たとえば，視覚提示された刺激の知覚的プライミング効果は，後頭側頭葉皮質などの視覚的形態の処理に関連する領域の賦活が低下することと関連することが報告されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15496863&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．また，聴覚的に提示された単語に関連する知覚的プライミング効果には，側頭葉の聴覚皮質の賦活の低下との関連性が指摘されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;18480284&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．これらの結果は，知覚的プライミング効果は各々のモダリティに特異的な脳領域の賦活の低下と関連しており，モダリティに特異的な情報処理システム（知覚表象システム）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2296719&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;によって媒介されていることを示唆している．&lt;br /&gt;
　意味的プライミング効果に関連する脳領域に関しては一致した見解は得られていないが，ひとつの可能性として，左前方側頭葉の重要性が指摘されている．たとえば，語彙判断課題における賦活をプライマーとターゲットが意味的に関連している条件と関連していない条件とで比較した際に，左前方側頭葉領域の賦活が有意に低下することが報告されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12638581&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;．この結果は，左前方側頭葉の有意な委縮を示す前頭側頭型認知症の症例において，意味認知症の症状が認められるという神経心理学的知見&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16317259&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;とも一致しており，左前方側頭葉領域が意味システムを媒介して起こると考えられる意味的プライミング効果の神経基盤のひとつであることが示唆される．&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references/&amp;gt;&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==脳科学辞典のほかの項目へのリンク==&lt;br /&gt;
脳科学辞典の[[機能的磁気共鳴画像法(fMRI)]]の項目.&lt;br /&gt;
脳科学辞典の[[記憶の分類]]の項目.&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takashitsukiura</name></author>
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