<?xml version="1.0"?>
<feed xmlns="http://www.w3.org/2005/Atom" xml:lang="ja">
	<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/api.php?action=feedcontributions&amp;feedformat=atom&amp;user=Takeshisakurai</id>
	<title>脳科学辞典 - 利用者の投稿記録 [ja]</title>
	<link rel="self" type="application/atom+xml" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/api.php?action=feedcontributions&amp;feedformat=atom&amp;user=Takeshisakurai"/>
	<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E7%89%B9%E5%88%A5:%E6%8A%95%E7%A8%BF%E8%A8%98%E9%8C%B2/Takeshisakurai"/>
	<updated>2026-04-13T03:26:43Z</updated>
	<subtitle>利用者の投稿記録</subtitle>
	<generator>MediaWiki 1.43.8</generator>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%9F%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%83%B3%E9%96%A2%E9%80%A3%E7%B3%96%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%91%E3%82%AF%E8%B3%AA&amp;diff=15545</id>
		<title>ミエリン関連糖タンパク質</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%9F%E3%82%A8%E3%83%AA%E3%83%B3%E9%96%A2%E9%80%A3%E7%B3%96%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%91%E3%82%AF%E8%B3%AA&amp;diff=15545"/>
		<updated>2012-11-18T23:47:16Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;{{PBB|geneid=4099}}&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
英語名：Myelin associated glycoprotein &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　分子量約100kDaの[[ミエリン]]画分に存在する膜糖タンパク質で、[[免疫グロブリンドメイン]]をもつ細胞接着因子である。ミエリン形成における[[軸索]]ー[[グリア]]相互作用に関与する分子であるが、最近、中枢神経における神経再生の阻害に関わるミエリンインヒビターの一つとしても注目されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==研究の歴史==&lt;br /&gt;
　ミエリン画分に存在する蛋白質の一つとして生化学的に研究された。1987年に３つのグループがMAGの[[wikipedia:JA:cDNA|cDNA]]クローニングを行った。少し遅れて日本でも宮武らのグループがヒトのcDNAのクローニングを報告した。 1994年に[[wikipedia:JA:ノックアウトマウス|ノックアウトマウス]]が２つのグループによって報告され&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7519026&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7516497&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、その結果よりMAGはミエリン化された神経の構造の維持に重要であると考えられている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11827985&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;（後述）。&lt;br /&gt;
　1994年に２つのグループからMAGがミエリンインヒビターではないかという報告がなされ&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7524558&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7522484&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、その後、２つのグループがMAGがミエリンインヒビターのNogoに対するNogo受容体のリガンドであることを明らかにした&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12160746&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12089450&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;（後述）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==構造==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　分子量約100kDaの[[中枢神経系]]、[[末梢神経系]]の両方の[[ミエリン]]画分に存在する膜糖タンパク質である。ミエリン蛋白の中では比較的マイナーな蛋白であるが、ミエリンに存在する糖画分の約30％がMAG上の糖鎖に由来する。L2/HNK-1抗体で認識される[[wikipedia:JA:抗原|抗原]]構造を有する糖鎖を持つ。細胞外領域は５つの免疫グロブリンドメインからなり、膜貫通領域そして細胞内領域を持つ。&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:JA:選択的スプライシング|選択的スプライシング]]による細胞内領域の異なるアイソフォームが存在し、主にL(Large)型とS(Small)型からなるが、糖付加の違いによる更なるアイソフォームも存在する。発生段階では中枢ではL型が主であるが、末梢ではS型が主である。成体においてはS型が中枢、末梢の両者で主である&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1716323&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==ファミリー==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　MAGは別名Siglec-4とも呼ばれSIGLECファミリーに属する[[wikipedia:JA:シアル酸|シアル酸]]に結合する活性を有する蛋白質である事も明らかにされた&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12464312&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==発現==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　中枢神経系ではオリゴデンドロサイト、末梢神経系ではシュワン細胞に発現している。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==機能==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　In vitroの活性からMAGは細胞接着因子であることが明らかにされ、また、MAGがシュワン細胞がミエリン形成を開始する際の神経の軸索に接する部分の突起の所に局在することから、ミエリン形成における[[軸索]]ー[[グリア]]相互作用に関与する重要な分子であることが予想されていた&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;10625334&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;17241126&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 梅森らは、[[チロシンキナーゼ]]のc−fynがL-MAGに結合していて、ミエリン形成の初期に[[チロシンリン酸化]]がみられること及び、L-MAGをクロスリンクすることによってc-fynが活性化されることを報告し、MAGとfynがミエリン形成に重要であることを示唆していた&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7509042&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典01.jpg|thumb|right||250px|&#039;&#039;&#039;図１　ミエリン形成された神経軸索の模式図&#039;&#039;&#039;]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　1994年に[[wikipedia:JA:ノックアウトマウス|ノックアウトマウス]]が２つのグループによって報告され、in vitroの結果から予測されたようなドラスティックな異常はみられず、ミエリン形成がほとんど正常におこっていたことから、研究者を非常にがっかりさせた。しかしながら、そのマウスでは[[脱髄]]のあとの回復が遅れていたことから、MAGはおそらく[[神経再生]]においてのミエリン形成には重要なのではないかと考えられた&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7519026&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7516497&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。また、MAGノックアウトマウスにおいては別の分子がその機能を代償しているのではないかと考えられた。事実、MAGと[[wikipedia:JA:ガラクト脂質合成酵素|ガラクト脂質合成酵素]]（MAGに結合するシアル酸の合成酵素）のダブルノックアウトマウスでは[[ランビェ絞輪|ノード]]とパラノードの形成はおこるものの、その構造の維持がおこらないことから、MAGはこのようなミエリン化された神経の構造の維持に重要であると考えられている（図１）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11827985&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== ミエリンインヒビターとしての論争 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　Martin Schwabらは彼らの長年の研究からミエリンに神経の成長を抑制する分子が存在すると考え、ミエリンアソシエイティドインヒビターとしてその単離を試みていた。1994年に２つのグループから実はMAGがそのミエリンインヒビターではないかという報告がされた&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7524558&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7522484&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。一つはモントリオールのAlbert Aguayoの流れを汲むSam Davidのグループとミエリン研究グループの共同研究であり、もう一つはニューヨークのMarie Filbinのグループである。どちらも、データとしては確固たるものであったが、in vitroのデータをもとにしたものであった。それに対して、SchwabのグループはMAGノックアウトマウスを作ったグループと共同で、ノックアウトマウスのミエリンでもまだインヒビターの活性があることから、ミエリンインヒビターはMAGではないという反論の論文をすぐさまだした&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8845160&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 それに対して、Sam Davidのグループは地道にそれに対する反論の論文をだしていき、また、Marie FilbinのグループもMAGの神経成長抑制の活性についての解析の論文をだしていった。そうこうしているうちに、Schwabと一緒に論文を書いていたMAGノックアウトマウスを作製したグループもSchwabを抜きに、MAGノックアウトマウスでは神経再生の促進がみられるという論文をだし、実はMAGもミエリンインヒビターの一つではないかということを示唆していた&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8663987&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 実はNogo受容体のリガンドだった ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典02.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図２　MAGとその受容体によるシグナル系路&#039;&#039;&#039;]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　Schwabのグループはその後も生化学的に彼らのミエリンインヒビターの精製と同定を進めていた。その彼らの発表した部分アミノ酸配列をもとに2000年に３つのグループがこの分子の同定を発表し、Nogoと呼ばれたこの分子はMAGとは構造的に異なるものであった。その後、2001年に[[Nogo]]のクローニングを行った３つのグループの１つであるSteven StrittmatterのグループによってNogo受容体が同定された。その後、2002年にStrittmatterのグループとFilbinのグループが実はMAGもNogo受容体のリガンドであることを明らかにした&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12160746&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12089450&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 また、山下らはMAGの神経成長阻害の活性はp75を介しておこることを示していたが、その数ヶ月後に実はNogo受容体は[[p75]]と結合しMAGを含むNogoリガンドはp75を通じて神経成長阻害を示すことが別の２つのグループによって明らかにされた&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12426574&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;12422217&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。つまり、ミエリンインヒビターには幾つかのものがあり、MAGもその一つで、Nogo受容体とp75を介して神経成長を抑制するということである（図２）。このMAGの活性と[[シグナル]]系路が正常のミエリン形成等においてどのような機能を果たしているかについてははっきりしていない。Nogoを含むミエリンインヒビターについてはその項を参照されたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 疾患との関係 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　MAGに対する抗体（特にIgM）は末梢性の[[ニューロパチー]]に関与していることが知られている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20842571&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。これはMAGに抗原性の高い糖鎖が付着していることによるのかもしれない。抗体の存在は病態のマーカーともなりうるし、また、治療の対象ともなると考えられる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* [[Nogo]]&lt;br /&gt;
* [[ミエリンインヒビター]]&lt;br /&gt;
* [[ミエリン塩基性蛋白質]]&lt;br /&gt;
* [[PLP]]&lt;br /&gt;
* [[P0]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：櫻井武　担当編集委員：岡野栄之）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E6%A8%99%E7%9A%84%E8%AA%8D%E8%AD%98&amp;diff=12260</id>
		<title>標的認識</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E6%A8%99%E7%9A%84%E8%AA%8D%E8%AD%98&amp;diff=12260"/>
		<updated>2012-07-23T03:35:28Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名: target recognition &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典01.jpg|thumb|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図１．登上線維の小脳への投射&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;延髄の下オリーブ核は軸索を小脳に投射する。軸索は橋の背部で小脳に入り、そこから小脳皮質に投射する。小脳皮質ではいくつかの細胞の中でプルキンエ細胞に特異的なシナプスを形成する。その特徴的な形態により、この軸索は登上線維とよばれるが、この形態はラモニイカハールによってもその著書の中で描写されている。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典02.jpg|thumb|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図２．化学親和説&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;ニワトリの系において網膜の神経節細胞は視蓋にその軸索を投射する。その時に、網膜の鼻側にある細胞は視蓋の後側に、耳側にある細胞は視蓋の前側に軸索を送る。このトポグラフィックな投射は、視蓋に前後軸に沿ってグレディエントを形成してエフリンAが発現し、その受容体であるEphAが網膜の神経節細胞において内外軸に沿ってグレディエントを形成して発現していて、その両者の相互作用によってできる。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　正常に脳が機能するにはそれを支える[[神経細胞]]群が[[シナプス]]結合によって回路を形成し、回路に入力してきた情報を的確に処理し、出力に変える必要がある。こういった神経回路は脳内のワイヤリングの過程により形成されるが、そのワイヤリングにおいて神経回路が「正しく」形成されるには特異的にシナプスが形成される必要がある。この過程を標的認識という。標識認識ためには神経細胞の[[軸索]]が正しい脳内の領域に到着する必要があり、その領域内にある神経細胞の中から正しい神経細胞を認識し、その細胞上の正しい細胞内のコンパートメント（[[樹状突起]]の一部）にシナプスを形成する必要がある。また、この場合、ある線維とある細胞がランダムではなく特異的な結合を果たし、特異的な情報（トポグラフィックカルな情報）を伝達しなければならない。このためには、これらのそれぞれの過程で特異的な標的認識を行う認識分子（recognition molecule）が関与していると考えられる。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 標的認識とは ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　正常に脳が機能するにはそれを支える[[神経細胞]]群が[[シナプス]]結合によって回路を形成し、回路に入力してきた情報を的確に処理し、出力に変える必要がある。こういった神経回路は脳内のワイヤリングの過程により形成されるが、そのワイヤリングにおいて神経回路が「正しく」形成されるにはシナプス形成の過程で特異的な標的認識が行われる必要がある。そのためには神経細胞の軸索（例えば[[延髄]]の[[下オリーブ核]]の神経細胞の軸索である[[登上線維]]）が（途中、延髄で正中線を越えて対側にはいり、その後、背外側の縁を上行し、[[小脳脚]]を経て）正しい脳内の領域（小脳）に到着する必要があり、その領域内（[[小脳皮質]]）にある神経細胞の中から正しい神経細胞（[[プルキンエ細胞]]）を認識し、その細胞上の正しい細胞内のコンパートメント（樹状突起の一部）にシナプスを形成する必要がある。また、この場合、ある線維とある細胞がランダムではなく特異的な結合を果たし、特異的な情報（トポグラフィックカルな情報）を伝達しなければならない（そのうえ１つのプルキンエ細胞は一本の登上線維と結合し、幾つもの登上線維とは結合しない）（図１）。このためには、これらのそれぞれの過程で特異的な標的認識を行う認識分子（recognition molecule）が関与していると考えられる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　標的認識は主に[[神経発生]]における２つの過程で起こる可能性があるが、ここでは主に[[シナプス形成]]における標的認識を例にその概念を説明し、[[軸索ガイダンス]]における中間標的の認識については軸索ガイダンスの項及び、[[ガイドポスト細胞]]の項を参照のこと。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 歴史的な考察  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:Santiago Ramon y Cajal|Santiago Ramon y Cajal]]が前世紀の初頭にその詳細な組織学的解析から、神経の突起が周りにあるシグナルを選択的に感知しながら目的地へ進んでいるのではないかと推測し、[[wikipedia:ja:走化性|走化性]]に似た現象が神経系の形成に重要なのではないかと提唱していた。それに対して主に[[末梢神経]]の再生の実験結果から1920年代から30年代には[[wikipedia:JA:ポール・ワイス|Paul A Weiss]]らによる、神経系の線維の結合は主に物理的な制約で決定され、その結合は決して特異的なものではなくランダムであり、その後にその回路を使用する事によって、その使われた特定の回路が最終的に残るという説が主流を占めていた。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その説に対してWeissの学生であった[[wikipedia:Roger Sperry|Roger Sperry]]は40年代から50年代にわたって行った彼の一連の[[wikipedia:JA:カエル|カエル]]や[[wikipedia:JA:イモリ|イモリ]]といった動物の眼を使った神経再生の実験により、神経の回路形成にはやはり選択性が存在し、その機構について[[化学親和説]]を提唱した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この化学親和説には２つの概念が含まれており、１つは神経細胞はそれぞれの細胞、線維におそらく化学物質からなる個々を認識するタグがついており、これによってお互いを区別して、その化学親和性で神経細胞はおそらく一個の細胞のレベルで特異的な神経結合を作る事ができるというもので、もう１つは特に[[視覚]]系で明らかであるが、その線維投射のパターンが規則正しく、[[トポグラフィック]]であることから、少数の[[モルフォゲン]]の様な濃度勾配を形成するような分子群がこの化学親和性を担う物質として機能するというものである（図２）。化学親和説については激しい論争があったが、やがて分子レベルでの解析、また数理モデル等に支えられ、神経発生の分野で一般に受け入れられる概念となり、現在の標的認識の概念は基本的にこの化学親和説の流れを汲んでいる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典03.jpg|thumb|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図３　標的認識の特異性&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;神経系において皮質構造をなすところXやYがあり、また、核構造をなすZがあるとする。その中のYに投射しX、Zには投射しない軸索は神経系の様々なところから来るとする（A、B、C）。そして、この線維はYの中のある特定の細胞（薄緑色の細胞群）にシナプスを形成し、その場合、Aは樹状突起の遠位側に、Bは樹状突起の近位側に、Cは細胞体にそれぞれシナプスを形成するとする。こういった場合、それぞれの過程で特異的な標的認識が必要となる。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== シナプス形成の特異性とその分子機構 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　シナプス形成をはじめとする標的認識においては２つのレベルでの特異性が必要となる。神経細胞が機能を果たすには、ある神経細胞は特異的な神経細胞と結合し、神経回路を形成する必要があり（例えば、下オリーブ核の線維はプルキンエ細胞に、[[橋核]]の線維は[[顆粒細胞]]に、顆粒細胞の線維はプルキンエ細胞に）、このレベルでの標的認識の特異性（細胞種のレベル）がまず必要となる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　また、同じ細胞群の中である特異的な細胞と結合する必要がある。例えば位置情報が重要な場合はトポグラフィカルな結合を果たす必要がある。また、情報処理において、同じ情報は同じ脳内での部位にいく必要がある。例えば[[嗅覚]]において[[嗅上皮]]内の同じ[[嗅覚受容体]]からの線維は[[嗅球]]内の同じ[[糸球体]]につながる必要がある。また、視覚において、同側と対側の眼で捉えられた[[視覚野]]の同じ情報は最終的に視覚野の同じ位置につながる必要がある。したがって、同じ細胞集団の中でも特異的に個々の細胞を認識する必要があり、このレベルでの標的認識の特異性（個々の細胞レベル）も必要となる。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記の様にシナプス形成には様々な過程が必要であり、その中で特異性をサポートする必要がある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11733797&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その分子機構がどうなっているかについては完全には明らかにされていない。個々の細胞レベルでの特異性は鍵と鍵穴のような認識分子があり、それが無数に存在することで達成されるのではないかという様に提唱はされているが、それを支えることができるほどの多様性のある分子としては[[Dscam]]、[[ニューレキシン]]と[[プロトカドヘリン]]しか存在しないし、こういった分子が本当にその多様性でこういった特異的な標的認識を担っているかどうかについてはまだ証明はされていない（以下のChemoaffinity revisitedを参照の事）。一つの分子ではなく、幾つかの分子の組み合わせでそういった多様性が生み出されるという説もある。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　但し、最近の報告では、標的の領域にたどり着くのにはある分子機構が必要であるが、そのあとの正しい細胞を見つけるのはどこの位置に正しい細胞があるかによって形成されるという例もあり、その場合、位置を変えるとつなぎ替えがおこってしまうことも報告されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22078502&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。したがって、一個の細胞レベルで区別する様な機構は存在しないのかもしれない。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== Chemoaffinity revisited  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のようなタイトルのレビューが2010年のCellにでた&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21029858&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。内容は、Dscamやプロトカドヘリンの様な分子は多様性をもつので、化学親和説で特異性を担う分子タグとして機能しているかもしれないという様に考えられていたが、実はこれらの分子は特異的な相互作用を担う分子タグではなく、自己と他者を見分けるためのタグとして使われているのではないかという内容のレビューである。従って、Sperryの仮想した多様な特異性を担う分子は存在しないということを意味する訳ではなく、Dscamやプロトカドヘリンといった分子はその役割を果たしていないのではないかということである。ただし、彼らは鍵と鍵穴のような多様な分子は実際は必要ないのではないかとも述べている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 標的認識に関与する分子機構  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典04.jpg|thumb|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図４．ショウジョウバエの眼における軸索の投射&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;&amp;lt;!--LINK 0:38--&amp;gt;の眼では8つの細胞からなる神経細胞のユニットが整然と配置されていて、これによって視覚が担われている。その8つの細胞にはR1-8とそれぞれ名前がつけられているが、R1-6はラミナで中継ニューロンにシナプスを形成するのに対し、R7、R8はメダラに軸索を投射し、そこでシナプスを形成する。R1-6の中継ニューロンは（L: lamina neuron）やはりメダラに投射するが、そのシナプスを形成する層がR7，R8のシナプスが形成される層とは異なる。TM, TMY: tangential medulla neurons, DM: distal medulla intrinsic neurons, これらは中継ニューロンでそれぞれ異なる視覚情報を中枢へ伝える。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　いずれにしても分子機構としては、まず、目的の領域に達する機構（様々な軸索ガイダンスの機構）、そして領域内のどこに到着するかを決定する機構（おそらく神経伸長促進因子か抑制性因子とその受容体の発現レベルによって形成される）、そして特異的な細胞集団を見つける機構（おそらく[[細胞接着因子]]及び抑制因子）、そして細胞内の特異的なコンパートメントを見つける機構（おそらく細胞接着因子及び抑制因子）が必要である（図３）。 この過程で特異性は、それぞれの神経細胞において、標示されているシグナルに対する受容体の発現の変化、発現されている受容体の組み合わせの変化、また、受容体の下流のシグナル系路の変化によって、それぞれのシグナルへの応答性が変わることによって形成されると考えられる。詳細な分子機構については軸索ガイダンスの項を参照のこと。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ここではごく限られた例につき、簡単に述べることにする。詳しくはそれぞれの文献を参照のこと。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== ショウジョウバエ ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典05.jpg|thumb|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図５．ショウジョウバエの体節筋への神経細胞の投射&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;ショウジョウバエの体節筋はステレオティピックな形態を示す&amp;lt;!--IWLINK 40--&amp;gt;のセットからなる。それぞれの筋に投射する神経細胞（RP1, 2, 3, 4, 5a, 6/7b, 8a, aCC）は神経管内に存在しそこから軸索を伸長するが、軸索は途中特異的な神経束を形成し（赤丸）、また途中の様々な特定の部位で（赤丸）束から分かれてそれぞれの特異的な標的である筋肉に投射する。それぞれの特定の部位で様々な分子機構が関与している事が明らかにされつつある。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[ショウジョウバエ]]の眼は８つの神経細胞（R1-R8）からなる単位の集合体として存在し、これらは高次視覚野である[[ラミナ]]（lamina）、[[メダラ]]（medulla）に線維を送るが、R1-R6、R7、R8の軸索はそれぞれシナプスを形成する標的が異なる（Rubinら、Zipurskyら）（図４）。この分子機構としては、 カドヘリン、プロトカドヘリンや[[受容体型チロシンフォスファターゼ]]、[[チロシンキナーゼ]]等が関与している事が示されている。また、標的野における[[グリア細胞]]の存在や標的に達するまでの軸索—軸索相互作用がこういった標的認識に重要である事も示されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20399726&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ショウジョウバエの体節の筋群はステレオティピックな配置をしており、それへの神経支配は[[神経管]]に存在する[[運動神経]]細胞からの線維が行う。この筋群への運動神経の標的認識の系は特異的な標的認識の機構を探る系として研究されてきた（図５）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8833454&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。この過程には様々な軸索ガイダンスに関わる分子や神経細胞接着因子等が関与している。また、最後のところの[[神経筋接合部]]の形成についても分子レベルで研究が行われており、上記の分子の他、[[骨形成因子]] (BMP)なども関与している&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20832291&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　またショウジョウバエの嗅覚系等の情報を受けるキノコ体（Mushroom body）ヘの標的認識についても研究が進められている。これにはマウスで明らかにされている様なトポグラフィックなマッピングの機構も関与しているようである&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20554703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 脊椎動物の視覚系、嗅覚系  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　Sperryの流れを汲み、視覚系において標的認識がどうなっているかは精力的に研究が進められてきた。網膜内でのトポグラフィックな情報が[[視蓋]]／[[上丘]]、[[外側膝状体]]、そして視覚野において保存される必要があり、それを支える分子群が同定されている。代表的なものは[[Eph受容体]]-[[エフリン]]システムである&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20880989&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。また、坂野らによってマウスの嗅覚系におけるトポグラフィックな情報を担った[[セマフォリン]]-[[ニューロピリン]]システムによる標的認識の機構が明らかにされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。これらについては[[トポグラフィックマッピング#.E5.97.85.E8.A6.9A.E7.B3.BB|トポグラフィックマッピング]]の項を参照。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 大脳皮質領域 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典06.jpg|thumb|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図６　大脳皮質での領域特異的な標的認識&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;マウスのE14の脳において、&amp;lt;!--LINK 0:59--&amp;gt;の情報は&amp;lt;!--LINK 0:60--&amp;gt;へ（SM)また、辺縁系からの情報は辺縁系皮質領域へ（PR)、それぞれ投射する。PRの領域には&amp;lt;!--LINK 0:61--&amp;gt;という細胞接着因子が発現している。この時期にLAMP陽性の皮質領域を感覚野へ移植すると辺縁系からの線維は移植された感覚野へ投射する様になる。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　かつて、[[wikipedia:Pasko Rakic|Pasko Rakic]]とDennis O&#039;Learyの間で[[大脳皮質]]の発生に関して論争があった&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22099452&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。Protomap vs Protocortexと呼ばれたもので、端的に言えば[[大脳]]は領域ごとに発生の早い段階から遺伝的に決定されているという説と、そうではなくて大脳は他の神経細胞（領域）とつながったあとに領域ごとに差が出てくるという説である&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22099452&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。Rakicの弟子であるPat Levittは、もし大脳皮質の領域が早い段階で決定されているならば、例えばある皮質領域に特異的にでている分子があるはずであると考え、それを探したところ[[辺縁系]]皮質領域に特異的にでている分子を得た。これは[[LAMP]]と呼ばれる細胞接着因子であるが、この分子の発現をマーカーとしてこれに皮質の移植の実験を組み合わせる事によって、辺縁系皮質領域は辺縁系からの線維を引き寄せる機構がある事が示されている（図６）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1570290&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。この標的認識に関わる分子はLAMPそのものである可能性もある。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 神経細胞内での特定のコンパートメントへの標的認識 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典07.jpg|thumb|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図7　小脳のプルキンエ細胞の細胞内コンパートメント特異的な投射&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;プルキンエ細胞は様々な介在ニューロンから投射を受けるが、そのシナプスの形成される場所は特異的な細胞内コンパートメントに形成される。バスケット細胞は軸索のイニシャルセグメント（AIS）にシナプスを形成するが、その形成には神経細胞接着因子である&amp;lt;!--LINK 0:67--&amp;gt;のプルキンエ細胞内での濃度勾配様の局在が（ニューロファシンが軸索起始部のところに集中する）重要であることが明らかになっている。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　マウスの[[海馬]]では、脳の様々な領域からの入力が錐体細胞の樹状突起の特異的な領域に標的認識をすることが知られている。CA3領域の一番外側の層には[[内側嗅皮質]]からのtemporoammonic fiber、中間部にはCA3[[錐体細胞]]自身の連合線維、そして一番の近位の層には[[歯状回]]の[[顆粒細胞]]からの苔状線維がシナプスを形成する。この層特異的な標的認識には様々なガイダンス分子、例えば、[[ネトリン]]、Eph受容体、セマフォリン、[[スリット]]、[[リーリン]]そして細胞接着因子などが関与している&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20484647&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　大脳皮質や小脳皮質には様々な[[介在ニューロン]]が存在し、これら多様なもののそれぞれが錐体細胞やプルキンエ細胞の細胞内の特異的なコンパートメントにシナプスを形成することが知られている。例えば[[シャンデリア細胞]]は[[軸索起始部]]に、[[バスケット細胞]]は軸索の起始部や樹状突起側の細胞体のところに、[[マルチノッチ細胞]]は樹状突起の遠位部に、それぞれシナプスを形成する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22251963&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。プルキンエ細胞の場合にはこれは細胞接着因子に依存しておこることが示されている（図７）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15479642&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 小脳 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典08.jpg|thumb|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図８　小脳への下オリーブ核からの投射&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;延髄の下オリーブ核（右側）にはSC1/DM-GRASP/BEN/ALCAM陽性のところ（黒色）と陰性のところがある。これらSC1/DM-GRASP/BEN/ALCAM陽性の領域の神経細胞はSC1/DM-GRASP/BEN/ALCAM陽性のプルキンエ細胞の存在する小脳皮質領域（左側、黒色）に投射する。SC1/DM-GRASP/BEN/ALCAM陽性の領域は小脳皮質においては矢状断面に沿ったストライプ状に配列している。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[小脳の神経回路]]については昔から精力的に研究が行われてきた。小脳に入ってくる２つの主な入力は延髄の下オリーブ核からの登上線維と橋の橋核からの苔状線維であるが、この２つは前者がプルキンエ細胞、後者が[[顆粒細胞]]とそれぞれ標的が異なる&amp;lt;ref&amp;gt;&#039;&#039;&#039;J. Altman, S.A. Bayer&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;Development of the cerebellum system: In relation to its evolution, structure, and functions&amp;lt;br&amp;gt;&#039;&#039;CRC-Press (Boca Raton)&#039;&#039; :1996&amp;lt;/ref&amp;gt;。これらの線維が小脳皮質の発達に伴ってどうやって小脳皮質まできて、どういう発達過程を示すかについては詳細な記載がされているが（例えばConstantino SoteloやCarol Masonら)&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9509518&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9509519&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、これらの標的認識が分子レベルでどうなっているかについてはまだ明らかになっていない（一つの登上線維が一つのプルキンエ細胞とシナプスを作るようになるリファイメントの過程については日本の狩野らの仕事により分子機構が明らかにされてきている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22103426&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　Constantine Soteloは登上線維のプルキンエ細胞ヘの標的認識に関わる分子に非常に興味を持っていて、彼は小脳のプルキンエ細胞は矢状断面でグループを作り、それに下オリーブ核からの登上線維がトポグラフィックに標的認識することに注目、小脳で矢状断面に沿ったストライプ状に発現する細胞接着因子を探した。そのうちの一つが細胞接着因子の[[Activated leukocyte cell adhesion molecule]] (ALCAMあるいはSC1/DM-GRASP/BEN）である。しかしながら、この分子が登上線維とプルキンエ細胞のマッチングに関与しているかどうかの検証はなされていない（図８）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8627367&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 脊髄運動神経 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典09.jpg|thumb|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図9　脊髄の運動神経細胞の四肢筋への投射&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;脊髄内の運動神経カラムはその支配する四肢筋の位置により、外側群（緑色）と内側群（黄色）に分かれる。運動神経細胞の軸索は神経束を形成し脊髄から出るが四肢へ入るところで四肢の内側にある筋群（medial LMC）と外側にある筋群（lateral LMC）に投射するものでその投射方向が分かれる。この過程には図に示されているような様々な分子機構が関与していることが明らかにされてきている。eAs: ephrinAs, Npn2: neuropilin2]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:Thomas Jessell|Tom Jessell]]は長年にわたり[[脊髄]]の系を使って神経発生の研究を続けてきている。脊髄の中で[[運動神経]]細胞はある特定の筋に支配神経を送るがその神経細胞はその支配筋からの感覚のフィードバックを受ける。その細胞特異的なループ系路の形成に関わる分子機構が明らかにされつつある。また、脊髄の中での介在ニューロンを介した運動神経細胞への局所サーキットの形成にも特異的な標的認識が必要であるがこれについても分子機構が明らかにされつつある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;19804761&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22036571&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。また、運動神経細胞は四肢の筋肉を支配するが、脊髄の運動神経細胞カラム内の神経細胞の位置によって、支配する四肢の筋肉の位置が決定されるというトポグラフィックマップが存在する。この四肢の筋肉の標的認識には様々なガイダンス分子が関与することが知られ、セマフォリンやEph受容体-エフリンなどが関与することが明らかにされている（図９）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;19109910&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== Waiting period  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　標的認識に関連して、[[Waiting period]]という概念がある。これは軸索が脳内の正しい領域に到達したあとに、正しい神経細胞にシナプスを形成する前に、軸索が待機する時期のことをさす（例えば&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8325233&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;）。この間に標的細胞が成熟し、その後、軸索がシナプスを形成する。大脳皮質にはいって来る視床からの線維や、小脳皮質にはいってくる線維がこういう行動を示すことが知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[軸索ガイダンス]] &lt;br /&gt;
*[[シナプス形成]] &lt;br /&gt;
*[[トポグラフィックマッピング]] &lt;br /&gt;
*[[神経回路形成]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：櫻井武　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E6%A8%99%E7%9A%84%E8%AA%8D%E8%AD%98&amp;diff=12255</id>
		<title>標的認識</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E6%A8%99%E7%9A%84%E8%AA%8D%E8%AD%98&amp;diff=12255"/>
		<updated>2012-07-23T03:30:14Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名: target recognition &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典01.jpg|thumb|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図１．登上線維の小脳への投射&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;延髄の下オリーブ核は軸索を小脳に投射する。軸索は橋の背部で小脳に入り、そこから小脳皮質に投射する。小脳皮質ではいくつかの細胞の中でプルキンエ細胞に特異的なシナプスを形成する。その特徴的な形態により、この軸索は登上線維とよばれるが、この形態はラモニイカハールによってもその著書の中で描写されている。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典02.jpg|thumb|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図２．化学親和説&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;ニワトリの系において網膜の神経節細胞は視蓋にその軸索を投射する。その時に、網膜の鼻側にある細胞は視蓋の後側に、耳側にある細胞は視蓋の前側に軸索を送る。このトポグラフィックな投射は、視蓋に前後軸に沿ってグレディエントを形成してエフリンAが発現し、その受容体であるEphAが網膜の神経節細胞において内外軸に沿ってグレディエントを形成して発現していて、その両者の相互作用によってできる。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　正常に脳が機能するにはそれを支える[[神経細胞]]群が[[シナプス]]結合によって回路を形成し、回路に入力してきた情報を的確に処理し、出力に変える必要がある。こういった神経回路は脳内のワイヤリングの過程により形成されるが、そのワイヤリングにおいて神経回路が「正しく」形成されるには特異的にシナプスが形成される必要がある。この過程を標的認識という。標識認識ためには神経細胞の[[軸索]]が正しい脳内の領域に到着する必要があり、その領域内にある神経細胞の中から正しい神経細胞を認識し、その細胞上の正しい細胞内のコンパートメント（[[樹状突起]]の一部）にシナプスを形成する必要がある。また、この場合、ある線維とある細胞がランダムではなく特異的な結合を果たし、特異的な情報（トポグラフィックカルな情報）を伝達しなければならない。このためには、これらのそれぞれの過程で特異的な標的認識を行う認識分子（recognition molecule）が関与していると考えられる。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 標的認識とは ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　正常に脳が機能するにはそれを支える[[神経細胞]]群が[[シナプス]]結合によって回路を形成し、回路に入力してきた情報を的確に処理し、出力に変える必要がある。こういった神経回路は脳内のワイヤリングの過程により形成されるが、そのワイヤリングにおいて神経回路が「正しく」形成されるにはシナプス形成の過程で特異的な標的認識が行われる必要がある。そのためには神経細胞の軸索（例えば[[延髄]]の[[下オリーブ核]]の神経細胞の軸索である[[登上線維]]）が（途中、延髄で正中線を越えて対側にはいり、その後、背外側の縁を上行し、[[小脳脚]]を経て）正しい脳内の領域（小脳）に到着する必要があり、その領域内（[[小脳皮質]]）にある神経細胞の中から正しい神経細胞（[[プルキンエ細胞]]）を認識し、その細胞上の正しい細胞内のコンパートメント（樹状突起の一部）にシナプスを形成する必要がある。また、この場合、ある線維とある細胞がランダムではなく特異的な結合を果たし、特異的な情報（トポグラフィックカルな情報）を伝達しなければならない（そのうえ１つのプルキンエ細胞は一本の登上線維と結合し、幾つもの登上線維とは結合しない）（図１）。このためには、これらのそれぞれの過程で特異的な標的認識を行う認識分子（recognition molecule）が関与していると考えられる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　標的認識は主に[[神経発生]]における２つの過程で起こる可能性があるが、ここでは主に[[シナプス形成]]における標的認識を例にその概念を説明し、[[軸索ガイダンス]]における中間標的の認識については軸索ガイダンスの項及び、[[ガイドポスト細胞]]の項を参照のこと。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 歴史的な考察  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:Santiago Ramon y Cajal|Santiago Ramon y Cajal]]が前世紀の初頭にその詳細な組織学的解析から、神経の突起が周りにあるシグナルを選択的に感知しながら目的地へ進んでいるのではないかと推測し、[[wikipedia:ja:走化性|走化性]]に似た現象が神経系の形成に重要なのではないかと提唱していた。それに対して主に[[末梢神経]]の再生の実験結果から1920年代から30年代には[[wikipedia:JA:ポール・ワイス|Paul A Weiss]]らによる、神経系の線維の結合は主に物理的な制約で決定され、その結合は決して特異的なものではなくランダムであり、その後にその回路を使用する事によって、その使われた特定の回路が最終的に残るという説が主流を占めていた。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その説に対してWeissの学生であった[[wikipedia:Roger Sperry|Roger Sperry]]は40年代から50年代にわたって行った彼の一連の[[wikipedia:JA:カエル|カエル]]や[[wikipedia:JA:イモリ|イモリ]]といった動物の眼を使った神経再生の実験により、神経の回路形成にはやはり選択性が存在し、その機構について[[化学親和説]]を提唱した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この化学親和説には２つの概念が含まれており、１つは神経細胞はそれぞれの細胞、線維におそらく化学物質からなる個々を認識するタグがついており、これによってお互いを区別して、その化学親和性で神経細胞はおそらく一個の細胞のレベルで特異的な神経結合を作る事ができるというもので、もう１つは特に[[視覚]]系で明らかであるが、その線維投射のパターンが規則正しく、[[トポグラフィック]]であることから、少数の[[モルフォゲン]]の様な濃度勾配を形成するような分子群がこの化学親和性を担う物質として機能するというものである（図２）。化学親和説については激しい論争があったが、やがて分子レベルでの解析、また数理モデル等に支えられ、神経発生の分野で一般に受け入れられる概念となり、現在の標的認識の概念は基本的にこの化学親和説の流れを汲んでいる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典03.jpg|thumb|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図３　標的認識の特異性&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;神経系において皮質構造をなすところXやYがあり、また、核構造をなすZがあるとする。その中のYに投射しX、Zには投射しない軸索は神経系の様々なところから来るとする（A、B、C）。そして、この線維はYの中のある特定の細胞（薄緑色の細胞群）にシナプスを形成し、その場合、Aは樹状突起の遠位側に、Bは樹状突起の近位側に、Cは細胞体にそれぞれシナプスを形成するとする。こういった場合、それぞれの過程で特異的な標的認識が必要となる。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== シナプス形成の特異性とその分子機構 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　シナプス形成をはじめとする標的認識においては２つのレベルでの特異性が必要となる。神経細胞が機能を果たすには、ある神経細胞は特異的な神経細胞と結合し、神経回路を形成する必要があり（例えば、下オリーブ核の線維はプルキンエ細胞に、[[橋核]]の線維は[[顆粒細胞]]に、顆粒細胞の線維はプルキンエ細胞に）、このレベルでの標的認識の特異性（細胞種のレベル）がまず必要となる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　また、同じ細胞群の中である特異的な細胞と結合する必要がある。例えば位置情報が重要な場合はトポグラフィカルな結合を果たす必要がある。また、情報処理において、同じ情報は同じ脳内での部位にいく必要がある。例えば[[嗅覚]]において[[嗅上皮]]内の同じ[[嗅覚受容体]]からの線維は[[嗅球]]内の同じ[[糸球体]]につながる必要がある。また、視覚において、同側と対側の眼で捉えられた[[視覚野]]の同じ情報は最終的に視覚野の同じ位置につながる必要がある。したがって、同じ細胞集団の中でも特異的に個々の細胞を認識する必要があり、このレベルでの標的認識の特異性（個々の細胞レベル）も必要となる。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記の様にシナプス形成には様々な過程が必要であり、その中で特異性をサポートする必要がある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11733797&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その分子機構がどうなっているかについては完全には明らかにされていない。個々の細胞レベルでの特異性は鍵と鍵穴のような認識分子があり、それが無数に存在することで達成されるのではないかという様に提唱はされているが、それを支えることができるほどの多様性のある分子としては[[Dscam]]、[[ニューレキシン]]と[[プロトカドヘリン]]しか存在しないし、こういった分子が本当にその多様性でこういった特異的な標的認識を担っているかどうかについてはまだ証明はされていない（以下のChemoaffinity revisitedを参照の事）。一つの分子ではなく、幾つかの分子の組み合わせでそういった多様性が生み出されるという説もある。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　但し、最近の報告では、標的の領域にたどり着くのにはある分子機構が必要であるが、そのあとの正しい細胞を見つけるのはどこの位置に正しい細胞があるかによって形成されるという例もあり、その場合、位置を変えるとつなぎ替えがおこってしまうことも報告されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22078502&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。したがって、一個の細胞レベルで区別する様な機構は存在しないのかもしれない。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== Chemoaffinity revisited  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のようなタイトルのレビューが2010年のCellにでた&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21029858&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。内容は、Dscamやプロトカドヘリンの様な分子は多様性をもつので、化学親和説で特異性を担う分子タグとして機能しているかもしれないという様に考えられていたが、実はこれらの分子は特異的な相互作用を担う分子タグではなく、自己と他者を見分けるためのタグとして使われているのではないかという内容のレビューである。従って、Sperryの仮想した多様な特異性を担う分子は存在しないということを意味する訳ではなく、Dscamやプロトカドヘリンといった分子はその役割を果たしていないのではないかということである。ただし、彼らは鍵と鍵穴のような多様な分子は実際は必要ないのではないかとも述べている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 標的認識に関与する分子機構  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典04.jpg|thumb|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図４．ショウジョウバエの眼における軸索の投射&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;&amp;lt;!--LINK 0:38--&amp;gt;の眼では8つの細胞からなる神経細胞のユニットが整然と配置されていて、これによって視覚が担われている。その8つの細胞にはR1-8とそれぞれ名前がつけられているが、R1-6はラミナで中継ニューロンにシナプスを形成するのに対し、R7、R8はメダラに軸索を投射し、そこでシナプスを形成する。R1-6の中継ニューロンは（L: lamina neuron）やはりメダラに投射するが、そのシナプスを形成する層がR7，R8のシナプスが形成される層とは異なる。TM, TMY: tangential medulla neurons, DM: distal medulla intrinsic neurons, これらは中継ニューロンでそれぞれ異なる視覚情報を中枢へ伝える。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　いずれにしても分子機構としては、まず、目的の領域に達する機構（様々な軸索ガイダンスの機構）、そして領域内のどこに到着するかを決定する機構（おそらく神経伸長促進因子か抑制性因子とその受容体の発現レベルによって形成される）、そして特異的な細胞集団を見つける機構（おそらく[[細胞接着因子]]及び抑制因子）、そして細胞内の特異的なコンパートメントを見つける機構（おそらく細胞接着因子及び抑制因子）が必要である（図３）。 この過程で特異性は、それぞれの神経細胞において、標示されているシグナルに対する受容体の発現の変化、発現されている受容体の組み合わせの変化、また、受容体の下流のシグナル系路の変化によって、それぞれのシグナルへの応答性が変わることによって形成されると考えられる。詳細な分子機構については軸索ガイダンスの項を参照のこと。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ここではごく限られた例につき、簡単に述べることにする。詳しくはそれぞれの文献を参照のこと。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== ショウジョウバエ ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典05.jpg|thumb|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図５．ショウジョウバエの体節筋への神経細胞の投射&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;ショウジョウバエの体節筋はステレオティピックな形態を示す&amp;lt;!--IWLINK 40--&amp;gt;のセットからなる。それぞれの筋に投射する神経細胞（RP1, 2, 3, 4, 5a, 6/7b, 8a, aCC）は神経管内に存在しそこから軸索を伸長するが、軸索は途中特異的な神経束を形成し（赤丸）、また途中の様々な特定の部位で（赤丸）束から分かれてそれぞれの特異的な標的である筋肉に投射する。それぞれの特定の部位で様々な分子機構が関与している事が明らかにされつつある。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[ショウジョウバエ]]の眼は８つの神経細胞（R1-R8）からなる単位の集合体として存在し、これらは高次視覚野である[[ラミナ]]（lamina）、[[メダラ]]（medulla）に線維を送るが、R1-R6、R7、R8の軸索はそれぞれシナプスを形成する標的が異なる（Rubinら、Zipurskyら）（図４）。この分子機構としては、 カドヘリン、プロトカドヘリンや[[受容体型チロシンフォスファターゼ]]、[[チロシンキナーゼ]]等が関与している事が示されている。また、標的野における[[グリア細胞]]の存在や標的に達するまでの軸索—軸索相互作用がこういった標的認識に重要である事も示されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20399726&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ショウジョウバエの体節の筋群はステレオティピックな配置をしており、それへの神経支配は[[神経管]]に存在する[[運動神経]]細胞からの線維が行う。この筋群への運動神経の標的認識の系は特異的な標的認識の機構を探る系として研究されてきた（図５）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8833454&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。この過程には様々な軸索ガイダンスに関わる分子や神経細胞接着因子等が関与している。また、最後のところの[[神経筋接合部]]の形成についても分子レベルで研究が行われており、上記の分子の他、[[骨形成因子]] (BMP)なども関与している&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20832291&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　またショウジョウバエの嗅覚系等の情報を受けるキノコ体（Mushroom body）ヘの標的認識についても研究が進められている。これにはマウスで明らかにされている様なトポグラフィックなマッピングの機構も関与しているようである&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20554703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 脊椎動物の視覚系、嗅覚系  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　Sperryの流れを汲み、視覚系において標的認識がどうなっているかは精力的に研究が進められてきた。網膜内でのトポグラフィックな情報が[[視蓋]]／[[上丘]]、[[外側膝状体]]、そして視覚野において保存される必要があり、それを支える分子群が同定されている。代表的なものは[[Eph受容体]]-[[エフリン]]システムである&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20880989&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。また、坂野らによってマウスの嗅覚系におけるトポグラフィックな情報を担った[[セマフォリン]]-[[ニューロピリン]]システムによる標的認識の機構が明らかにされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。これらについては[[トポグラフィックマッピング#.E5.97.85.E8.A6.9A.E7.B3.BB|トポグラフィックマッピング]]の項を参照。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 大脳皮質領域 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典06.jpg|thumb|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図６　大脳皮質での領域特異的な標的認識&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;マウスのE14の脳において、&amp;lt;!--LINK 0:59--&amp;gt;の情報は&amp;lt;!--LINK 0:60--&amp;gt;へ（SM)また、辺縁系からの情報は辺縁系皮質領域へ（PR)、それぞれ投射する。PRの領域には&amp;lt;!--LINK 0:61--&amp;gt;という細胞接着因子が発現している。この時期にLAMP陽性の皮質領域を感覚野へ移植すると辺縁系からの線維は移植された感覚野へ投射する様になる。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　かつて、[[wikipedia:Pasko Rakic|Pasko Rakic]]とDennis O&#039;Learyの間で[[大脳皮質]]の発生に関して論争があった&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22099452&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。Protomap vs Protocortexと呼ばれたもので、端的に言えば[[大脳]]は領域ごとに発生の早い段階から遺伝的に決定されているという説と、そうではなくて大脳は他の神経細胞（領域）とつながったあとに領域ごとに差が出てくるという説である&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22099452&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。Rakicの弟子であるPat Levittは、もし大脳皮質の領域が早い段階で決定されているならば、例えばある皮質領域に特異的にでている分子があるはずであると考え、それを探したところ[[辺縁系]]皮質領域に特異的にでている分子を得た。これは[[LAMP]]と呼ばれる細胞接着因子であるが、この分子の発現をマーカーとしてこれに皮質の移植の実験を組み合わせる事によって、辺縁系皮質領域は辺縁系からの線維を引き寄せる機構がある事が示されている（図６）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1570290&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。この標的認識に関わる分子はLAMPそのものである可能性もある。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 神経細胞内での特定のコンパートメントへの標的認識 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典07.jpg|thumb|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図7　小脳のプルキンエ細胞の細胞内コンパートメント特異的な投射&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;プルキンエ細胞は様々な介在ニューロンから投射を受けるが、そのシナプスの形成される場所は特異的な細胞内コンパートメントに形成される。バスケット細胞は軸索のイニシャルセグメント（AIS）にシナプスを形成するが、その形成には神経細胞接着因子である&amp;lt;!--LINK 0:67--&amp;gt;のプルキンエ細胞内での濃度勾配様の局在が（ニューロファシンが軸索起始部のところに集中する）重要であることが明らかになっている。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　マウスの[[海馬]]では、脳の様々な領域からの入力が錐体細胞の樹状突起の特異的な領域に標的認識をすることが知られている。CA3領域の一番外側の層には[[内側嗅皮質]]からのtemporoammonic fiber、中間部にはCA3[[錐体細胞]]自身の連合線維、そして一番の近位の層には[[歯状回]]の[[顆粒細胞]]からの苔状線維がシナプスを形成する。この層特異的な標的認識には様々なガイダンス分子、例えば、[[ネトリン]]、Eph受容体、セマフォリン、[[スリット]]、[[リーリン]]そして細胞接着因子などが関与している&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20484647&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　大脳皮質や小脳皮質には様々な[[介在ニューロン]]が存在し、これら多様なもののそれぞれが錐体細胞やプルキンエ細胞の細胞内の特異的なコンパートメントにシナプスを形成することが知られている。例えば[[シャンデリア細胞]]は[[軸索起始部]]に、[[バスケット細胞]]は軸索の起始部や樹状突起側の細胞体のところに、[[マルチノッチ細胞]]は樹状突起の遠位部に、それぞれシナプスを形成する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22251963&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。プルキンエ細胞の場合にはこれは細胞接着因子に依存しておこることが示されている（図７）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15479642&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 小脳 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典08.jpg|thumb|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図８　小脳への下オリーブ核からの投射&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;延髄の下オリーブ核（右側）にはSC1/DM-GRASP/BEN/ALCAM陽性のところ（黒色）と陰性のところがある。これらSC1/DM-GRASP/BEN/ALCAM陽性の領域の神経細胞はSC1/DM-GRASP/BEN/ALCAM陽性のプルキンエ細胞の存在する小脳皮質領域（左側、黒色）に投射する。SC1/DM-GRASP/BEN/ALCAM陽性の領域は小脳皮質においては矢状断面に沿ったストライプ状に配列している。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[小脳の神経回路]]については昔から精力的に研究が行われてきた。小脳に入ってくる２つの主な入力は延髄の下オリーブ核からの登上線維と橋の橋核からの苔状線維であるが、この２つは前者がプルキンエ細胞、後者が[[顆粒細胞]]とそれぞれ標的が異なる&amp;lt;ref&amp;gt;&#039;&#039;&#039;J. Altman, S.A. Bayer&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;Development of the cerebellum system: In relation to its evolution, structure, and functions&amp;lt;br&amp;gt;&#039;&#039;CRC-Press (Boca Raton)&#039;&#039; :1996&amp;lt;/ref&amp;gt;。これらの線維が小脳皮質の発達に伴ってどうやって小脳皮質まできて、どういう発達過程を示すかについては詳細な記載がされているが（例えばConstantino SoteloやCarol Masonら)&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9509518&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9509519&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、これらの標的認識が分子レベルでどうなっているかについてはまだ明らかになっていない（一つの登上線維が一つのプルキンエ細胞とシナプスを作るようになるリファイメントの過程については日本の狩野らの仕事により分子機構が明らかにされてきている）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　Constantine Soteloは登上線維のプルキンエ細胞ヘの標的認識に関わる分子に非常に興味を持っていて、彼は小脳のプルキンエ細胞は矢状断面でグループを作り、それに下オリーブ核からの登上線維がトポグラフィックに標的認識することに注目、小脳で矢状断面に沿ったストライプ状に発現する細胞接着因子を探した。そのうちの一つが細胞接着因子の[[Activated leukocyte cell adhesion molecule]] (ALCAMあるいはSC1/DM-GRASP/BEN）である。しかしながら、この分子が登上線維とプルキンエ細胞のマッチングに関与しているかどうかの検証はなされていない（図８）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8627367&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 脊髄運動神経 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典09.jpg|thumb|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図9　脊髄の運動神経細胞の四肢筋への投射&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;脊髄内の運動神経カラムはその支配する四肢筋の位置により、外側群（緑色）と内側群（黄色）に分かれる。運動神経細胞の軸索は神経束を形成し脊髄から出るが四肢へ入るところで四肢の内側にある筋群（medial LMC）と外側にある筋群（lateral LMC）に投射するものでその投射方向が分かれる。この過程には図に示されているような様々な分子機構が関与していることが明らかにされてきている。eAs: ephrinAs, Npn2: neuropilin2]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:Thomas Jessell|Tom Jessell]]は長年にわたり[[脊髄]]の系を使って神経発生の研究を続けてきている。脊髄の中で[[運動神経]]細胞はある特定の筋に支配神経を送るがその神経細胞はその支配筋からの感覚のフィードバックを受ける。その細胞特異的なループ系路の形成に関わる分子機構が明らかにされつつある。また、脊髄の中での介在ニューロンを介した運動神経細胞への局所サーキットの形成にも特異的な標的認識が必要であるがこれについても分子機構が明らかにされつつある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;19804761&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22036571&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。また、運動神経細胞は四肢の筋肉を支配するが、脊髄の運動神経細胞カラム内の神経細胞の位置によって、支配する四肢の筋肉の位置が決定されるというトポグラフィックマップが存在する。この四肢の筋肉の標的認識には様々なガイダンス分子が関与することが知られ、セマフォリンやEph受容体-エフリンなどが関与することが明らかにされている（図９）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;19109910&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== Waiting period  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　標的認識に関連して、[[Waiting period]]という概念がある。これは軸索が脳内の正しい領域に到達したあとに、正しい神経細胞にシナプスを形成する前に、軸索が待機する時期のことをさす（例えば&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8325233&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;）。この間に標的細胞が成熟し、その後、軸索がシナプスを形成する。大脳皮質にはいって来る視床からの線維や、小脳皮質にはいってくる線維がこういう行動を示すことが知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[軸索ガイダンス]] &lt;br /&gt;
*[[シナプス形成]] &lt;br /&gt;
*[[トポグラフィックマッピング]] &lt;br /&gt;
*[[神経回路形成]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：櫻井武　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11684</id>
		<title>トポグラフィックマッピング</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11684"/>
		<updated>2012-07-11T07:50:25Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：topographic mapping　独：topografische Karte　仏：carte topographique &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
同義語：神経地図形成 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップとはもともと「地形図」という意味であるが、脳科学においてはトポグラフィックマッピングは「神経地図形成」とも訳され、[[神経細胞]]の[[投射]]が地形図を作製するように特異的な配置をなす過程をいう。例えば感覚系において、ある特定の身体の位置からの情報を担う神経の[[軸索]]が、ある特定の配置をその系路内で取り、脳内のある特定の標的に到達した際に、その投射が標的領域内で特定の配置を取る過程のことである。トポグラフィクマッピングは[[感覚系]]での情報処理の基本となる構造を形成するものである。また、脳の[[運動野]]のある位置に存在する神経細胞からの軸索がある特定の身体の位置に投射する場合、脳内の運動野でトポグラフィックな分布があるといえる。ここでは、トポグラフィックマップの神経機能における意義とその分子機構を歴史的な経緯をふまえて感覚系、特に視覚系と嗅覚系を中心にまとめる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== トポグラフィックマッピングとその意義  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典7.png|thumb|&amp;lt;b&amp;gt;図1. Wilder Penfieldによるcortical homunculus&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;それぞれの皮質の領域がそれぞれの身体の部分の感覚に対応している。Wilder Penfieldの原図より改変。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの一番単純な例は、[[脊髄]]から[[視床]]へ上行する[[脊髄視床路]]で[[末梢]]から脊髄に入る高さによってその系路内での配置が決まるというものであろう。また、有名なものにはモントリオールの[[ペンフィールド|Wilder Penfield]]による[[大脳皮質]]の[[感覚野]]と運動野におけるどの部位が体のどの部位の感覚、運動に対応するかを人の脳でマッピングしたものがある（[[Cortical homunculus]]）（図1）。これは脳のどこを刺激すると体のどこが動くか、また、脳のどこを刺激すると体のどこが感じたように感じるかを脳外科手術中の患者の脳でマッピングしたもので、1951年に出版されたこのデータは現在でもそのまま通用する正確なものである。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　感覚系のトポグラフィックマッピングには大きく分けて2つの過程がある。一つは神経細胞の軸索が標的にたどり着き標的内でトポグラフィックに配置する、[[神経活動]]に依存しない（様々な標的認識分子による）過程で、もう一つはその後に行われる標的内での神経活動依存性の配置形成の（ひいてはシナプス形成の）リファインメントの過程である（神経活動依存性ファインチューニング）。このマップは発達段階において形成され、その形成時期は神経系の可塑性の能力の有無とも関係する。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　高等動物の感覚系において、外界から入力される感覚情報は脳内の特定の領域内において2次元上の神経細胞の[[発火]]パターンへと変換され、これが感覚情報の処理の基盤となる。例えば視覚の場合一つの重要な情報は位置情報であるが、視覚フィールド内のある位置における情報はその視覚フィールドを受け持つ[[網膜]]の中のある視細胞によって受け取られ、また、網膜のそれぞれの[[視細胞]]の情報は脳の特異的な細胞へ伝達される。それによって、網膜内での位置関係（つまりは視覚フィールドにおける位置関係）が脳内での位置関係に転換され、視覚フィールドの空間における位置情報を視覚野で認識することができる。これをするためにそれぞれの視細胞につながる網膜[[神経節]]細胞の軸索が視覚系においてトポグラフィックに投射、配置する事が必要となる。これを行う過程がトポグラフィックマッピングであり、その結果、脳内にトポグラフィックなマップができる。さらに両眼視ができる動物では、両方の眼から入った視野内の同じ地点からの情報は脳内の（同じ側の）似たような領域に集束する必要がある。それについてもトポグラフィックなマッピングが必要で、それによって形成される両眼視によってさらに立体視も可能となる。また、視覚によって得られた情報を認知するにあたって、視覚野からの脳内での行き先によって認知される内容が異なるので（例えばwhatとhow)、この視覚情報の認知の基本に視覚野でのトポグラフィックマッピングがあるとも考えられる（[[嗅覚系]]ではある特定の匂いがそれによって引き起こされる特定の行動に結びつく基本にトポグラフィックマップがある。詳しくは嗅覚系の項を参照のこと）。先に述べたように視覚系においても網膜の神経細胞の活動なしに起こる過程と網膜の神経細胞の活動性に依存して起こる過程があり、この両者によって発達段階において視覚系のトポグラフィックマップは形成される。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 分子機構  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典03.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図2. トポグラフィックマッピングの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜内には耳側で高く鼻側で低い濃度勾配を示す分子が存在し（赤）、網膜からの神経線維を受ける視蓋／上丘には後側で高く前側で低い濃度勾配を示す分子が存在する（青）。網膜の耳側からの軸索は（赤）、視蓋／上丘での分子を認識し、その分子を避ける様に前側に投射する。それに対して、耳側からの軸索は（白）、視蓋／上丘での分子に関係なく後側に投射できる。これによって、視覚フィールドにおける位置情報が視蓋／上丘においても位置情報として保存される。図3も参照。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典6-2.png|thumb|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図3. ストライプアッセイによる視蓋の前側と後側で網膜神経節細胞の軸索に対する影響の違い&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;ニワトリの視蓋の前側（A）と後側（P）から調整した膜画分をストライプとして配置した基質の上で網膜の片を培養すると、鼻側の網膜はどちらの上にも突起を伸ばすが、耳側の網膜は前側のストライプの上に突起を伸ばす。前側と後側の膜画分を熱処理して（+）それと熱処理しない者とストライプを形成すると、前側を熱処理しても耳側の網膜片からの突起伸長のパターンには影響がなく前側の上にのみ突起を伸ばすが、後側を熱処理すると突起はどちらの上にも伸びる。この結果は後側に耳側網膜からの突起伸長を阻害する物質があることを示唆する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 化学親和説の提唱  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳内におけるトポグラフィックなマップを示唆する古典的な実験としては1940-50年代の[[wikipedia:ja:ロジャー・スペリー|Roger Sperry]]による[[wikipedia:ja:カエル|カエル]]の目を180度回転した後の神経再生によってカエルの視覚がどうなるかを見たものがある。カエルの目を180度回すとカエルは上下逆転した形で視覚情報を認識するようになる。これは網膜神経節細胞の軸索が再生する際に元々つながっていた標的につながることによって、回転した後の網膜の上と下に位置する視細胞からの位置情報が脳内での位置では上下逆転するために起こる。Sperryはこういった一連の視覚系の操作の実験の結果から、投射する軸索と標的の細胞に分子のタグがついていて、その間の特異的相互作用によって神経細胞間の結合が決定されトポグラフィックマップの形成に関与すると提唱した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。また、こういった分子のタグは軸索と標的の両方で相補的な濃度勾配を形成していて、それで最終的にコネクションの形成される位置が決定されるのではないかと推測した（詳しくは[[化学親和説]]の項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 化学親和の実体  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その流れを汲んで、その後視覚系を中心にトポグラフィックマッピングのメカニズムを追求する努力がなされた。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:ja:ニワトリ|ニワトリ]]の眼において耳側と鼻側の網膜神経節細胞はそれぞれ[[視蓋]]の前側と後側に軸索を送り、眼の中の耳鼻軸に沿った位置情報は視蓋の中で前後軸として保存される（図2）。これは眼の中で網膜神経節細胞に耳側と鼻側に軸に沿った分子の濃度勾配があり、それに対応する分子の濃度勾配が標的である視蓋の前後軸にもあり、その相互作用によって、それぞれの網膜神経節細胞の軸索が視蓋で停止する場所が決定されると考えられた。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:ja:チュービンゲン|チュービンゲン]]の[[wikipedia:de:Friedrich Bonhoeffer|Friedrich Bonhoeffer]]のグループは生化学的に視蓋での物質的基盤を明らかにすべく以下の様な実験を行った。彼らは、もし、視蓋に前後軸で濃度勾配を呈して発現している物質があってそれが耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の投射に重要であるならば、視蓋の前側と後側から調整した膜画分に対する耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の反応が変わるであろうと考え、これらの膜画分をインビトロでの基質としてストライプ状に配置した（ストライプアッセイ）。その上で網膜の神経節細胞を培養すると、耳側の細胞の軸索は前側から調整した膜画分の上を好んで成長するのに対して、鼻側の細胞の軸索は前側と後側からの画分で差を示さない事、そして、前側と後側のストライプをそれぞれ熱処理することによって、耳側の軸索は特に前側の膜画分を好むわけではなく、実は後側の膜画分を避ける事が示された（図3）。この事は視蓋の後側に高く前側に低く発現されている物質があり、それが耳側で強く発現し鼻側で弱く発現する分子によって認識される事によって網膜神経節細胞の軸索の視蓋内での位置が決まるという事を示唆する（図2）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 このアッセイを利用してBonhoefferのグループは1990年に生化学的にニワトリの視蓋の後側に発現しているトポグラフィックマッピングに関与している分子を精製した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2171592&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。RAGSと呼ばれた25kDaのこの分子はPI-PLC処理によって膜から外れることから[[GPIリンカー|GPI結合性]]の膜結合タンパク質であることがわかっていた。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== クローニングによる分子同定  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その後、彼のグループのUwe Drescherらが遺伝子クローニングを含めて更なる分子の同定を試みていた。その頃、ファミリーの非常に多い新しい[[チロシンキナーゼ]]分子（後にEphとよばれる）が同定され、それについての研究が様々なグループで行われていた。中でも[[wikipedia:Regeneron|レジェネロン]]のGeorge Yancopoulosのグループ（Nick Galeら）はこのキナーゼ（Ephにあたる）のファミリーの同定とそのリガンド（ephrinにあたる）の解明を発現クローニングの手法を用いて精力的に行っていた。一方Philip Lederの弟子にあたるJohn Flanaganもハーバードに自分のラボを持った頃で、プロジェクトの一つとして[[Mek4]]（[[EphA3]]にあたる）と[[Sek]]（[[EphA4]]にあたる）とよばれる上記の[[キナーゼ]]ファミリーに対する[[リガンド]]の発現クローニングを行っていた。それで1994年にとれてきた分子が[[ELF-1]]（[[EphrinA2]]にあたる）で、この分子はGPI結合性の膜結合型のタンパク質であることがわかっていた&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7522971&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その解析の途中でMek4とELF-1がニワトリ胚の網膜と視蓋で濃度勾配を呈して発現しており、しかもその勾配が相補的であることに気がついた彼のグループは1995年にこのEphA3-ephrinA2がBonhoefferのグループが解析を行ってきたSperryのchemoaffnity theoryを担う分子メカニズムであるという論文を発表した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634327&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その論文はDrescherらのRAGSがephrinAのグループに属する分子（ephrinA5にあたる）であるという論文と同時に発表されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634326&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、彼ら以外にも様々なグループ（例えばRudiger KleinやDennis O&#039;learyら）が参画しニワトリだけでなく[[マウス]]でもこのEph-ephrinを介したメカニズムが視覚系におけるトポグラフィックマッピングに働いていることが証明された（詳しくは[[エフリン]]、[[Eph受容体]]の項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典04.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図4. 視覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程とそのメカニズムの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜からの軸索は視蓋／上丘に達すると、本来の到達領域（白）をオーバーシュートする。その後、トポグラフィックシグナルにより、軸索は分枝をだす。そして、その分枝はさらにトポグラフィックシグナルによって、最終目的地に集束する。最後に、神経活動に依存したリファインメントが起こり、網膜からの神経繊維は最終到達エリアに集束する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のような歴史的な経緯もあり、トポグラフィックマッピングについては視覚系において一番研究が進んでいる。以下、いくつかの系について簡単にまとめる。詳細は文献を参照されたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 視覚系  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 網膜-視蓋／上丘投射  ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　網膜から視蓋／[[上丘]]への投射がトポグラフィックになっていることはよく知られている。この形成には幾つかの過程があり、様々な分子が関与しているが、基本的にはSperryの仮説の様に分子が濃度勾配を呈して発現していることによる。まず、網膜の視神経細胞の軸索は視蓋／上丘に入り、将来の標的位置よりも後方へ越えて、伸長することが知られている。その後、軸索が網膜内の耳側−鼻側の軸内のどこの位置からでているかで視蓋／上丘での前後軸に沿った正しい位置で、EphAs-EphrinAsの濃度勾配によって、軸索の中間部からの枝分かれ形成（interstitial branching）がおこり、その後その枝分かれが、今度は網膜内の背側−腹側軸によって視蓋／上丘の内側−外側の軸に沿った、EphAs-EphrinAsとは異なる分子の濃度勾配（EphBs-EphrinBs）で、正しい最終集結点に導かれる。ここまでは神経活動に依存せずにおこる。その後、更なるマップのリファインメント（標的領域がさらに集束する）が起こるがこれには神経活動が必要であり、ウェーブ状に発生する網膜内での自発的な電気活動の存在が重要であることが示されている（図4）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16022599&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程に関わる分子の濃度勾配に関してはカウンターバランスを示す2つの濃度勾配が必要という考え方と、1つの濃度勾配がプッシュとプルと両方やれるという考え方とある。その他、もう一つの可能性として、軸索同士が競合するという可能性もあり、最近の知見では軸索同士の競合も視覚系におけるトポグラフィックマッピングに必要であるとされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22065784&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 外側膝状体-大脳皮質視覚野投射  ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[外側膝状体]]と大脳皮質の視覚野でもトポグラフィックマップは形成されているがその分子メカニズムは視蓋／上丘ほどは明らかにされていない。ここで一つ注意しておきたいのは上記のニワトリの系は両眼視をする系ではないということである。したがって、Eph-エフリンによる化学親和のメカニズムは対側に投射する軸索に当てはまるものである。マウスでは５％くらいの網膜からの投射が同側で、したがって外側膝状体では対側の眼からの軸索の投射する場所と同側の眼からの軸索の投射する場所が存在し、結果として同じ視野フィールドからの情報が同じ側の視覚中枢に集束することになり、ヒトほど顕著ではないものの両眼視をすることができる。この場合、対側からの投射についてはニワトリと同じ様なメカニズムが当てはまると考えられるが、同側からの投射については対側と同じメカニズム（Eph-エフリン）が働くのかそれとも全く異なったメカニズムなのかについてはあまりわかっていない。また、マウスにおいては同側の投射は最初は領域内にある程度広がっているが発達の段階で最終的な標的に集束することが知られているが、この集束する過程には神経活動依存性のメカニズムが働いていることは明らかにされている（またこの過程に何らかの形でEph-エフリンが関与していることも示されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16025107&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;）。ヒトでは50％の投射が同側からであり、したがって上記で推測される対側の投射のメカニズム以外に、同側のトポグラフィックマッピングのメカニズム及び同側と対側の情報の統合のメカニズムが何らかの形で必要である。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一方、外側膝状体と大脳皮質の視覚野の系でよく研究されているのはこれらの視覚中枢における右目と左目から投射を受けている部位の交互なストライプ状の配置である。大脳皮質においてはこのストライプ状にならんだカラムを[[優位視覚性円柱]] ocular dominance columnという。[[wikipedia:ja:ネコ|ネコ]]で片方の眼を視覚の発達段階に閉じることでこのストライプのサイズに変化を与えることができるのでこのカラム形成には神経活動依存的なメカニズムが関与していることと考えられる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの形成後はそれを変えることは難しいが、形成の前に脳の領域ごとに[[可塑性]]が持続する時期があり、それを[[臨界期]]と呼ぶ。この時期は神経活動依存的な修飾が可能な時期であり、この時期内での神経活動の変化は脳内でのマップのパターンを変えることができる。例えば、臨界期における神経活動の変化は上記の優位視覚性円柱（すなわちトポグラフィカルマップ）のパターンを変える（例えば右目と左目のカラムでサイズが変わる）（詳しくは[[臨界期]]及び[[優位視覚性円柱]]の項を参照）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 嗅覚系  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典05.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図5. 嗅覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程とそのメカニズムの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;嗅球の前後軸に沿ったトポグラフィーは、嗅上皮細胞で発現されている嗅覚受容体の違いによって形成されるSema3A/Neuropilin1の発現の差によって嗅球に達する前にソーティングされる。嗅球の背側腹側軸に沿ったトポグラフィーは、まず最初に嗅球に到着する線維の配置がrobo2/slit1の発現パターンによって背側に決定された後、その軸索内で発現の高いSema3Fによって、後から到着するNeuropilin2を強く発現する線維の位置を腹側に規定する。その後、神経活動に依存して嗅上皮細胞内で接着因子や反発因子の発現が制御され、それによって糸球体がきっちりとセグレゲートする。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系においてもトポグラフィックマッピングが行われることが知られているが、坂野らのグループによる精力的な研究によりその詳細な分子メカニズムが明らかにされてきている。匂いは[[嗅覚受容体]]で感知されるが、一つの嗅上皮細胞は一種類の嗅覚受容体を発現している。しかしながら、同じ嗅覚受容体を発現する細胞の嗅上皮内における分布はバラバラであるので、同じ嗅覚受容体を発現する細胞からの情報は嗅球の中の同じ糸球体に収束する必要がある。嗅覚受容体はヒトでは約350種類、マウスでは約1000種類の嗅覚受容体が存在し、[[嗅球]]上に嗅覚受容体の数に対応した糸球体を素子とする２次元マップが形成される。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅球の中での嗅上皮細胞の軸索の配置は前後軸及び背側腹側の軸で決定されているが、背側腹側の軸での配列は嗅上皮内での配置によって決定される。前後軸に関してはどの嗅覚受容体が発現されているかによって産生される[[CAMP]]の量が変わり、これによって[[Sema3A]]/[[Neuropilin1]]のカウンターバランスを示す濃度勾配が[[嗅上皮細胞]]の軸索内に発生し、これによって標的にたどり着く前に軸索がソーティングされることによって、前後軸のどこに軸索が到着するかが決定される。背側腹側に関しては、まず、嗅上皮内での[[Robo2]]の濃度勾配と嗅球内での[[Slit1]]の濃度勾配よってパイオニア軸索の嗅球での配置が背側に決定され、その後、嗅上皮細胞の軸索内での[[Sema3F]]/[[Neuropilin2]]のカウンターバランスを示す濃度勾配によって嗅球内での背側腹側の位置が決まる。つまり、後から到着する軸索は先に到着した背側の軸索が発現するSema3Fによってより腹側に配置される（図５）。嗅覚の場合に特徴的なのは、軸索ー軸索の相互作用が非常に重要な役割を果たしていることである。 これはSperryのモデルとは少し異なり、嗅覚系では軸索間で自律的に制御されているということを示しており、また、嗅球がなくてもある程度トポグラフィックマップが形成されるという事実とも合致する。視覚系においては位置情報以外は（網膜のどこからくるか以外は）それぞれの軸索で同じ情報が伝えられているが、嗅覚系では違う嗅覚受容体の情報がそれぞれの軸索によって伝えられているところが異なるのかもしれない。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程で軸索が標的位置に到達しシナプスを形成したあと、嗅覚系でも視覚系と同様に神経活動依存的なリファインメントがおこる（隣同士の[[糸球体]]がきっちりとセグレゲートする）。この過程においては神経活動依存的にホモフィリック結合をする[[細胞接着因子]][[Kirrel]]2/3と接着依存性の反発因子である[[EphA5]]-[[EphrinA5]]がやはり濃度勾配を呈する形で発現し、それによって糸球体が相互にセグレゲートする（図３）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系におけるトポグラフィックマッピングは様々な嗅覚受容体からの情報を処理するのに必要であるだけでなく、その匂いによって誘発される動物の行動を規定するのに重要であり、嗅球から脳のどこにつながるかということとトポグラフィックマッピングは密接に関わっている。詳細は[[嗅覚]]系の項を参照されたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== その他  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その他、[[聴覚]]系（音の周波数情報）、[[体性感覚]]系（身体における位置情報、例えばマウスやラットの髭と[[バレル皮質]]の系）、[[味覚]]系（違う味覚物質を感受する受容体からの情報）、及び運動系（身体における位置情報）などのトポグラフィックマップが研究されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[標的認識]] &lt;br /&gt;
*[[化学親和説]] &lt;br /&gt;
*[[エフリン]] &lt;br /&gt;
*[[Eph受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; （執筆者：櫻井武　　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11683</id>
		<title>トポグラフィックマッピング</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11683"/>
		<updated>2012-07-11T07:34:28Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：topographic mapping　独：topografische Karte　仏：carte topographique &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
同義語：神経地図形成 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップとはもともと「地形図」という意味であるが、脳科学においてはトポグラフィックマッピングは「神経地図形成」とも訳され、[[神経細胞]]の[[投射]]が地形図を作製するように特異的な配置をなす過程をいう。例えば感覚系において、ある特定の身体の位置からの情報を担う神経の[[軸索]]が、ある特定の配置をその系路内で取り、脳内のある特定の標的に到達した際に、その投射が標的領域内で特定の配置を取る過程のことである。トポグラフィクマッピングは[[感覚系]]での情報処理の基本となる構造を形成するものである。また、脳の[[運動野]]のある位置に存在する神経細胞からの軸索がある特定の身体の位置に投射する場合、脳内の運動野でトポグラフィックな分布があるといえる。ここでは、トポグラフィックマップの神経機能における意義とその分子機構を歴史的な経緯をふまえて感覚系、特に視覚系と嗅覚系を中心にまとめる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== トポグラフィックマッピングとその意義  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典7.png|thumb|&amp;lt;b&amp;gt;図1. Wilder Penfieldによるcortical homunculus&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;それぞれの皮質の領域がそれぞれの身体の部分の感覚に対応している。Wilder Penfieldの原図より改変。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの一番単純な例は、[[脊髄]]から[[視床]]へ上行する[[脊髄視床路]]で[[末梢]]から脊髄に入る高さによってその系路内での配置が決まるというものであろう。また、有名なものにはモントリオールの[[ペンフィールド|Wilder Penfield]]による[[大脳皮質]]の[[感覚野]]と運動野におけるどの部位が体のどの部位の感覚、運動に対応するかを人の脳でマッピングしたものがある（[[Cortical homunculus]]）（図1）。これは脳のどこを刺激すると体のどこが動くか、また、脳のどこを刺激すると体のどこが感じたように感じるかを脳外科手術中の患者の脳でマッピングしたもので、1951年に出版されたこのデータは現在でもそのまま通用する正確なものである。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　感覚系のトポグラフィックマッピングには大きく分けて2つの過程がある。一つは神経細胞の軸索が標的にたどり着き標的内でトポグラフィックに配置する、[[神経活動]]に依存しない（様々な標的認識分子による）過程で、もう一つはその後に行われる標的内での神経活動依存性の配置形成の（ひいてはシナプス形成の）リファインメントの過程である（神経活動依存性ファインチューニング）。このマップは発達段階において形成され、その形成時期は神経系の可塑性の能力の有無とも関係する。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　高等動物の感覚系において、外界から入力される感覚情報は脳内の特定の領域内において2次元上の神経細胞の[[発火]]パターンへと変換され、これが感覚情報の処理の基盤となる。例えば視覚の場合一つの重要な情報は位置情報であるが、視覚フィールド内のある位置における情報はその視覚フィールドを受け持つ[[網膜]]の中のある視細胞によって受け取られ、また、網膜のそれぞれの[[視細胞]]の情報は脳の特異的な細胞へ伝達される。それによって、網膜内での位置関係（つまりは視覚フィールドにおける位置関係）が脳内での位置関係に転換され、視覚フィールドの空間における位置情報を視覚野で認識することができる。これをするためにそれぞれの視細胞につながる網膜[[神経節]]細胞の軸索が視覚系においてトポグラフィックに投射、配置する事が必要となる。これを行う過程がトポグラフィックマッピングであり、その結果、脳内にトポグラフィックなマップができる。さらに両眼視ができる動物では、両方の眼から入った視野内の同じ地点からの情報は脳内の（同じ側の）似たような領域に集束する必要がある。それについてもトポグラフィックなマッピングが必要で、それによって形成される両眼視によってさらに立体視も可能となる。また、視覚によって得られた情報を認知するにあたって、視覚野からの脳内での行き先によって認知される内容が異なるので（例えばwhatとhow)、この視覚情報の認知の基本に視覚野でのトポグラフィックマッピングがあるとも考えられる（[[嗅覚系]]ではある特定の匂いがそれによって引き起こされる特定の行動に結びつく基本にトポグラフィックマップがある。詳しくは嗅覚系の項を参照のこと）。先に述べたように視覚系においても網膜の神経細胞の活動なしに起こる過程と網膜の神経細胞の活動性に依存して起こる過程があり、この両者によって発達段階において視覚系のトポグラフィックマップは形成される。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 分子機構  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典03.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図2. トポグラフィックマッピングの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜内には耳側で高く鼻側で低い濃度勾配を示す分子が存在し（赤）、網膜からの神経線維を受ける視蓋／上丘には後側で高く前側で低い濃度勾配を示す分子が存在する（青）。網膜の耳側からの軸索は（赤）、視蓋／上丘での分子を認識し、その分子を避ける様に前側に投射する。それに対して、耳側からの軸索は（白）、視蓋／上丘での分子に関係なく後側に投射できる。これによって、視覚フィールドにおける位置情報が視蓋／上丘においても位置情報として保存される。図3も参照。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典6-2.png|thumb|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図3. ストライプアッセイによる視蓋の前側と後側で網膜神経節細胞の軸索に対する影響の違い&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;ニワトリの視蓋の前側（A）と後側（P）から調整した膜画分をストライプとして配置した基質の上で網膜の片を培養すると、鼻側の網膜はどちらの上にも突起を伸ばすが、耳側の網膜は前側のストライプの上に突起を伸ばす。前側と後側の膜画分を熱処理して（+）それと熱処理しない者とストライプを形成すると、前側を熱処理しても耳側の網膜片からの突起伸長のパターンには影響がなく前側の上にのみ突起を伸ばすが、後側を熱処理すると突起はどちらの上にも伸びる。この結果は後側に耳側網膜からの突起伸長を阻害する物質があることを示唆する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 化学親和説の提唱  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳内におけるトポグラフィックなマップを示唆する古典的な実験としては1940-50年代の[[wikipedia:ja:ロジャー・スペリー|Roger Sperry]]による[[wikipedia:ja:カエル|カエル]]の目を180度回転した後の神経再生によってカエルの視覚がどうなるかを見たものがある。カエルの目を180度回すとカエルは上下逆転した形で視覚情報を認識するようになる。これは網膜神経節細胞の軸索が再生する際に元々つながっていた標的につながることによって、回転した後の網膜の上と下に位置する視細胞からの位置情報が脳内での位置では上下逆転するために起こる。Sperryはこういった一連の視覚系の操作の実験の結果から、投射する軸索と標的の細胞に分子のタグがついていて、その間の特異的相互作用によって神経細胞間の結合が決定されトポグラフィックマップの形成に関与すると提唱した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。また、こういった分子のタグは軸索と標的の両方で相補的な濃度勾配を形成していて、それで最終的にコネクションの形成される位置が決定されるのではないかと推測した（詳しくは[[化学親和説]]の項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 化学親和の実体  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その流れを汲んで、その後視覚系を中心にトポグラフィックマッピングのメカニズムを追求する努力がなされた。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:ja:ニワトリ|ニワトリ]]の眼において耳側と鼻側の網膜神経節細胞はそれぞれ[[視蓋]]の前側と後側に軸索を送り、眼の中の耳鼻軸に沿った位置情報は視蓋の中で前後軸として保存される（図2）。これは眼の中で網膜神経節細胞に耳側と鼻側に軸に沿った分子の濃度勾配があり、それに対応する分子の濃度勾配が標的である視蓋の前後軸にもあり、その相互作用によって、それぞれの網膜神経節細胞の軸索が視蓋で停止する場所が決定されると考えられた。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:ja:チュービンゲン|チュービンゲン]]の[[wikipedia:de:Friedrich Bonhoeffer|Friedrich Bonhoeffer]]のグループは生化学的に視蓋での物質的基盤を明らかにすべく以下の様な実験を行った。彼らは、もし、視蓋に前後軸で濃度勾配を呈して発現している物質があってそれが耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の投射に重要であるならば、視蓋の前側と後側から調整した膜画分に対する耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の反応が変わるであろうと考え、これらの膜画分をインビトロでの基質としてストライプ状に配置した（ストライプアッセイ）。その上で網膜の神経節細胞を培養すると、耳側の細胞の軸索は前側から調整した膜画分の上を好んで成長するのに対して、鼻側の細胞の軸索は前側と後側からの画分で差を示さない事、そして、前側と後側のストライプをそれぞれ熱処理することによって、耳側の軸索は特に前側の膜画分を好むわけではなく、実は後側の膜画分を避ける事が示された（図3）。この事は視蓋の後側に高く前側に低く発現されている物質があり、それが耳側で強く発現し鼻側で弱く発現する分子によって認識される事によって網膜神経節細胞の軸索の視蓋内での位置が決まるという事を示唆する（図2）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 このアッセイを利用してBonhoefferのグループは1990年に生化学的にニワトリの視蓋の後側に発現しているトポグラフィックマッピングに関与している分子を精製した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2171592&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。RAGSと呼ばれた25kDaのこの分子はPI-PLC処理によって膜から外れることから[[GPIリンカー|GPI結合性]]の膜結合タンパク質であることがわかっていた。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== クローニングによる分子同定  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その後、彼のグループのUwe Drescherらが遺伝子クローニングを含めて更なる分子の同定を試みていた。その頃、ファミリーの非常に多い新しい[[チロシンキナーゼ]]分子（後にEphとよばれる）が同定され、それについての研究が様々なグループで行われていた。中でも[[wikipedia:Regeneron|レジェネロン]]のGeorge Yancopoulosのグループ（Nick Galeら）はこのキナーゼ（Ephにあたる）のファミリーの同定とそのリガンド（ephrinにあたる）の解明を発現クローニングの手法を用いて精力的に行っていた。一方Philip Lederの弟子にあたるJohn Flanaganもハーバードに自分のラボを持った頃で、プロジェクトの一つとして[[Mek4]]（[[EphA3]]にあたる）と[[Sek]]（[[EphA4]]にあたる）とよばれる上記の[[キナーゼ]]ファミリーに対する[[リガンド]]の発現クローニングを行っていた。それで1994年にとれてきた分子が[[ELF-1]]（[[EphrinA2]]にあたる）で、この分子はGPI結合性の膜結合型のタンパク質であることがわかっていた&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7522971&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その解析の途中でMek4とELF-1がニワトリ胚の網膜と視蓋で濃度勾配を呈して発現しており、しかもその勾配が相補的であることに気がついた彼のグループは1995年にこのEphA3-ephrinA2がBonhoefferのグループが解析を行ってきたSperryのchemoaffnity theoryを担う分子メカニズムであるという論文を発表した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634327&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その論文はDrescherらのRAGSがephrinAのグループに属する分子（ephrinA5にあたる）であるという論文と同時に発表されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634326&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、彼ら以外にも様々なグループ（例えばRudiger KleinやDennis O&#039;learyら）が参画しニワトリだけでなく[[マウス]]でもこのEph-ephrinを介したメカニズムが視覚系におけるトポグラフィックマッピングに働いていることが証明された（詳しくは[[エフリン]]、[[Eph受容体]]の項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典04.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図4. 視覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程とそのメカニズムの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜からの軸索は視蓋／上丘に達すると、本来の到達領域（白）をオーバーシュートする。その後、トポグラフィックシグナルにより、軸索は分枝をだす。そして、その分枝はさらにトポグラフィックシグナルによって、最終目的地に集束する。最後に、神経活動に依存したリファインメントが起こり、網膜からの神経繊維は最終到達エリアに集束する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のような歴史的な経緯もあり、トポグラフィックマッピングについては視覚系において一番研究が進んでいる。以下、いくつかの系について簡単にまとめる。詳細は文献を参照されたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 視覚系  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 網膜-視蓋／上丘投射  ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　網膜から視蓋／[[上丘]]への投射がトポグラフィックになっていることはよく知られている。この形成には幾つかの過程があり、様々な分子が関与しているが、基本的にはSperryの仮説の様に分子が濃度勾配を呈して発現していることによる。まず、網膜の視神経細胞の軸索は視蓋／上丘に入り、将来の標的位置よりも後方へ越えて、伸長することが知られている。その後、軸索が網膜内の耳側−鼻側の軸内のどこの位置からでているかで視蓋／上丘での前後軸に沿った正しい位置で、EphAs-EphrinAsの濃度勾配によって、軸索の中間部からの枝分かれ形成（interstitial branching）がおこり、その後その枝分かれが、今度は網膜内の背側−腹側軸によって視蓋／上丘の内側−外側の軸に沿った、EphAs-EphrinAsとは異なる分子の濃度勾配（EphBs-EphrinBs）で、正しい最終集結点に導かれる。ここまでは神経活動に依存せずにおこる。その後、更なるマップのリファインメント（標的領域がさらに集束する）が起こるがこれには神経活動が必要であり、ウェーブ状に発生する網膜内での自発的な電気活動の存在が重要であることが示されている（図4）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16022599&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程に関わる分子の濃度勾配に関してはカウンターバランスを示す2つの濃度勾配が必要という考え方と、1つの濃度勾配がプッシュとプルと両方やれるという考え方とある。その他、もう一つの可能性として、軸索同士が競合するという可能性もあり、最近の知見では軸索同士の競合も視覚系におけるトポグラフィックマッピングに必要であるとされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22065784&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 外側膝状体-大脳皮質視覚野投射  ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[外側膝状体]]と大脳皮質の視覚野でもトポグラフィックマップは形成されているがその分子メカニズムは視蓋／上丘ほどは明らかにされていない。ここで一つ注意しておきたいのは上記のニワトリの系は両眼視をする系ではないということである。したがって、Eph-エフリンによる化学親和のメカニズムは対側に投射する軸索に当てはまるものである。マウスでは５％くらいの網膜からの投射が同側で、したがって外側膝状体では対側の眼からの軸索の投射する場所と同側の眼からの軸索の投射する場所が存在し、結果として同じ視野フィールドからの情報が同じ側の視覚中枢に集束することになり、ヒトほど顕著ではないものの両眼視をすることができる。この場合、対側からの投射についてはニワトリと同じ様なメカニズムが当てはまると考えられるが、同側からの投射については対側と同じメカニズム（Eph-エフリン）が働くのかそれとも全く異なったメカニズムなのかについてはあまりわかっていない。また、マウスにおいては同側の投射は最初は領域内にある程度広がっているが発達の段階で最終的な標的に集束することが知られているが、この集束する過程には神経活動依存性のメカニズムが働いていることは明らかにされている（またこの過程に何らかの形でEph-エフリンが関与していることも示されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16025107&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;）。ヒトでは50％の投射が同側からであり、したがって上記で推測される対側の投射のメカニズム以外に、同側のトポグラフィックマッピングのメカニズム及び同側と対側の情報の統合のメカニズムが何らかの形で必要である。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一方、外側膝状体と大脳皮質の視覚野の系でよく研究されているのはこれらの視覚中枢における右目と左目から投射を受けている部位の交互なストライプ状の配置である。大脳皮質においてはこのストライプ状にならんだカラムを[[優位視覚性円柱]] ocular dominance columnという。[[wikipedia:ja:ネコ|ネコ]]で片方の眼を視覚の発達段階に閉じることでこのストライプのサイズに変化を与えることができるのでこのカラム形成には神経活動依存的なメカニズムが関与していることと考えられる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの形成後はそれを変えることは難しいが、形成の前に脳の領域ごとに[[可塑性]]が持続する時期があり、それを[[臨界期]]と呼ぶ。この時期は神経活動依存的な修飾が可能な時期であり、この時期内での神経活動の変化は脳内でのマップのパターンを変えることができる。例えば、臨界期における神経活動の変化は上記の優位視覚性円柱（すなわちトポグラフィカルマップ）のパターンを変える（例えば右目と左目のカラムでサイズが変わる）（詳しくは[[臨界期]]及び[[優位視覚性円柱]]の項を参照）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 嗅覚系  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典05.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図5. 嗅覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程とそのメカニズムの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;嗅球の前後軸に沿ったトポグラフィーは、嗅上皮細胞で発現されている嗅覚受容体の違いによって形成されるSema3A/Neuropilin1の発現の差によって嗅球に達する前にソーティングされる。嗅球の背側腹側軸に沿ったトポグラフィーは、まず最初に嗅球に到着する線維の配置がrobo2/slit1の発現パターンによって背側に決定された後、その軸索内で発現の高いSema3Fによって、後から到着するNeuropilin2を強く発現する線維の位置を腹側に規定する。その後、神経活動に依存して嗅上皮細胞内で接着因子や反発因子の発現が制御され、それによって糸球体がきっちりとセグレゲートする。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系においてもトポグラフィックマッピングが行われることが知られているが、坂野らのグループによる精力的な研究によりその詳細な分子メカニズムが明らかにされてきている。匂いは[[嗅覚受容体]]で感知されるが、一つの嗅上皮細胞は一種類の嗅覚受容体を発現している。しかしながら、同じ嗅覚受容体を発現する細胞の嗅上皮内における分布はバラバラであるので、同じ嗅覚受容体を発現する細胞からの情報は嗅球の中の同じ糸球体に収束する必要がある。嗅覚受容体はヒトでは約350種類、マウスでは約1000種類の嗅覚受容体が存在し、[[嗅球]]上に嗅覚受容体の数に対応した糸球体を素子とする２次元マップが形成される。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅球の中での嗅上皮細胞の軸索の配置は前後軸及び背側腹側の軸で決定されているが、背側腹側の軸での配列は嗅上皮内での配置によって決定される。前後軸に関してはどの嗅覚受容体が発現されているかによって産生される[[CAMP]]の量が変わり、これによって[[Sema3A]]/[[Neuropilin1]]のカウンターバランスを示す濃度勾配が[[嗅上皮細胞]]の軸索内に発生し、これによって標的にたどり着く前に軸索がソーティングされることによって、前後軸のどこに軸索が到着するかが決定される。背側腹側に関しては、まず、嗅上皮内での[[Robo2]]の濃度勾配と嗅球内での[[Slit1]]の濃度勾配よってパイオニア軸索の嗅球での配置が背側に決定され、その後、嗅上皮細胞の軸索内での[[Sema3F]]/[[Neuropilin2]]のカウンターバランスを示す濃度勾配によって嗅球内での背側腹側の位置が決まる。つまり、後から到着する軸索は先に到着した背側の軸索が発現するSema3Fによってより腹側に配置される（図５）。嗅覚の場合に特徴的なのは、軸索ー軸索の相互作用が非常に重要な役割を果たしていることである。 これはSperryのモデルとは少し異なり、嗅覚系では軸索間で自律的に制御されているということを示しており、また、嗅球がなくてもある程度トポグラフィックマップが形成されるという事実とも合致する。視覚系においては位置情報以外は（網膜のどこからくるか以外は）それぞれの軸索で同じ情報が伝えられているが、嗅覚系では違う嗅覚受容体の情報がそれぞれの軸索によって伝えられているところが異なるのかもしれない（ただし、視覚においても方向性に反応する網膜神経細胞があり、その細胞の場合のトポグラフィックマッピング及び位置情報の処理の方法についてはあまり明らかにされていない）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程で軸索が標的位置に到達しシナプスを形成したあと、嗅覚系でも視覚系と同様に神経活動依存的なリファインメントがおこる（隣同士の[[糸球体]]がきっちりとセグレゲートする）。この過程においては神経活動依存的にホモフィリック結合をする[[細胞接着因子]][[Kirrel]]2/3と接着依存性の反発因子である[[EphA5]]-[[EphrinA5]]がやはり濃度勾配を呈する形で発現し、それによって糸球体が相互にセグレゲートする（図３）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系におけるトポグラフィックマッピングは様々な嗅覚受容体からの情報を処理するのに必要であるだけでなく、その匂いによって誘発される動物の行動を規定するのに重要であり、嗅球から脳のどこにつながるかということとトポグラフィックマッピングは密接に関わっている。詳細は[[嗅覚]]系の項を参照されたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== その他  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その他、[[聴覚]]系（音の周波数情報）、[[体性感覚]]系（身体における位置情報、例えばマウスやラットの髭と[[バレル皮質]]の系）、[[味覚]]系（違う味覚物質を感受する受容体からの情報）、及び運動系（身体における位置情報）などのトポグラフィックマップが研究されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[標的認識]] &lt;br /&gt;
*[[化学親和説]] &lt;br /&gt;
*[[エフリン]] &lt;br /&gt;
*[[Eph受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; （執筆者：櫻井武　　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11682</id>
		<title>トポグラフィックマッピング</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11682"/>
		<updated>2012-07-11T07:24:27Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：topographic mapping　独：topografische Karte　仏：carte topographique &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
同義語：神経地図形成 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップとはもともと「地形図」という意味であるが、脳科学においてはトポグラフィックマッピングは「神経地図形成」とも訳され、[[神経細胞]]の[[投射]]が地形図を作製するように特異的な配置をなす過程をいう。例えば感覚系において、ある特定の身体の位置からの情報を担う神経の[[軸索]]が、ある特定の配置をその系路内で取り、脳内のある特定の標的に到達した際に、その投射が標的領域内で特定の配置を取る過程のことである。トポグラフィクマッピングは[[感覚系]]での情報処理の基本となる構造を形成するものである。また、脳の[[運動野]]のある位置に存在する神経細胞からの軸索がある特定の身体の位置に投射する場合、脳内の運動野でトポグラフィックな分布があるといえる。ここでは、トポグラフィックマップの神経機能における意義とその分子機構を歴史的な経緯をふまえて感覚系、特に視覚系と嗅覚系を中心にまとめる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== トポグラフィックマッピングとその意義 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典7.png|thumb|&amp;lt;b&amp;gt;図1. Wilder Penfieldによるcortical homunculus&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;それぞれの皮質の領域がそれぞれの身体の部分の感覚に対応している。Wilder Penfieldの原図より改変。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの一番単純な例は、[[脊髄]]から[[視床]]へ上行する[[脊髄視床路]]で[[末梢]]から脊髄に入る高さによってその系路内での配置が決まるというものであろう。また、有名なものにはモントリオールの[[ペンフィールド|Wilder Penfield]]による[[大脳皮質]]の[[感覚野]]と運動野におけるどの部位が体のどの部位の感覚、運動に対応するかを人の脳でマッピングしたものがある（[[Cortical homunculus]]）（図1）。これは脳のどこを刺激すると体のどこが動くか、また、脳のどこを刺激すると体のどこが感じたように感じるかを脳外科手術中の患者の脳でマッピングしたもので、1951年に出版されたこのデータは現在でもそのまま通用する正確なものである。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　感覚系のトポグラフィックマッピングには大きく分けて2つの過程がある。一つは神経細胞の軸索が標的にたどり着き標的内でトポグラフィックに配置する、[[神経活動]]に依存しない（様々な標的認識分子による）過程で、もう一つはその後に行われる標的内での神経活動依存性の配置形成の（ひいてはシナプス形成の）リファインメントの過程である（神経活動依存性ファインチューニング）。このマップは発達段階において形成され、その形成時期は神経系の可塑性の能力の有無とも関係する。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　高等動物の感覚系において、外界から入力される感覚情報は脳内の特定の領域内において2次元上の神経細胞の[[発火]]パターンへと変換され、これが感覚情報の処理の基盤となる。例えば視覚の場合一つの重要な情報は位置情報であるが、[[網膜]]の中のある視細胞がその受け持つ視覚フィールド内のある位置における情報を受け取り、網膜のそれぞれの[[視細胞]]の情報は脳の特異的な細胞へ伝達される。そうすることによって、網膜内での位置関係（つまりは視覚フィールドにおける位置関係）が脳内での位置関係に転換され、視覚フィールドの空間における位置情報を視覚野で認識することができる。これをするためにそれぞれの視細胞につながる網膜[[神経節]]細胞の軸索が視覚系においてトポグラフィックに投射、配置する事が必要となる。これを行う過程がトポグラフィックマッピングであり、その結果、脳内にトポグラフィックなマップができる。さらに両眼視ができる動物では、両方の眼から入った視野内の同じ地点からの情報は脳内の似たような領域に集束する必要がある。それについてもトポグラフィックなマッピングが必要で、それによって形成される両眼視によってさらに立体視も可能となる。また、視覚によって得られた情報を認知するにあたって視覚野から脳内での行き先によって認知される内容が異なるので（例えばwhatとhow)、この基本に視覚野でのトポグラフィックマッピングがあるとも考えられる（[[嗅覚系]]ではある特定の匂いがそれによって引き起こされる特定の行動に結びつく基本にトポグラフィックマップがある。詳しくは嗅覚系の項を参照のこと）。先に述べたように視覚系においても網膜の神経細胞の活動なしに起こる過程と網膜の神経細胞の活動性に依存して起こる過程があり、この両者によって発達段階において視覚系のトポグラフィックマップは形成される。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 分子機構 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典03.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図2. トポグラフィックマッピングの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜内には耳側で高く鼻側で低い濃度勾配を示す分子が存在し（赤）、網膜からの神経線維を受ける視蓋／上丘には後側で高く前側で低い濃度勾配を示す分子が存在する（青）。網膜の耳側からの軸索は（赤）、視蓋／上丘での分子を認識し、その分子を避ける様に前側に投射する。それに対して、耳側からの軸索は（白）、視蓋／上丘での分子に関係なく後側に投射できる。これによって、視覚フィールドにおける位置情報が視蓋／上丘においても位置情報として保存される。図3も参照。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典6-2.png|thumb|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図3. ストライプアッセイによる視蓋の前側と後側で網膜神経節細胞の軸索に対する影響の違い&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;ニワトリの視蓋の前側（A）と後側（P）から調整した膜画分をストライプとして配置した基質の上で網膜の片を培養すると、鼻側の網膜はどちらの上にも突起を伸ばすが、耳側の網膜は前側のストライプの上に突起を伸ばす。前側と後側の膜画分を熱処理して（+）それと熱処理しない者とストライプを形成すると、前側を熱処理しても耳側の網膜片からの突起伸長のパターンには影響がなく前側の上にのみ突起を伸ばすが、後側を熱処理すると突起はどちらの上にも伸びる。この結果は後側に耳側網膜からの突起伸長を阻害する物質があることを示唆する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 化学親和説の提唱 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳内におけるトポグラフィックなマップを示唆する古典的な実験としては1940-50年代の[[wikipedia:ja:ロジャー・スペリー|Roger Sperry]]による[[wikipedia:ja:カエル|カエル]]の目を180度回転した後の神経再生によってカエルの視覚がどうなるかを見たものがある。カエルの目を180度回すとカエルは上下逆転した形で視覚情報を認識するようになる。これは網膜神経節細胞の軸索が再生する際に元々つながっていた標的につながることによって、回転した後の網膜の上と下に位置する視細胞からの位置情報が脳内での位置では上下逆転するために起こる。Sperryはこういった一連の視覚系の操作の実験の結果から、投射する軸索と標的の細胞に分子のタグがついていて、その間の特異的相互作用によって神経細胞間の結合が決定されトポグラフィックマップの形成に関与すると提唱した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。また、こういった分子のタグは軸索と標的の両方で相補的な濃度勾配を形成していて、それで最終的にコネクションの形成される位置が決定されるのではないかと推測した（詳しくは[[化学親和説]]の項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 化学親和の実体 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その流れを汲んで、その後視覚系を中心にトポグラフィックマッピングのメカニズムを追求する努力がなされた。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:ja:ニワトリ|ニワトリ]]の眼において耳側と鼻側の網膜神経節細胞はそれぞれ[[視蓋]]の前側と後側に軸索を送り、眼の中の耳鼻軸に沿った位置情報は視蓋の中で前後軸として保存される（図2）。これは眼の中で網膜神経節細胞に耳側と鼻側に軸に沿った分子の濃度勾配があり、それに対応する分子の濃度勾配が標的である視蓋の前後軸にもあり、その相互作用によって、それぞれの網膜神経節細胞の軸索が視蓋で停止する場所が決定されると考えられた。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:ja:チュービンゲン|チュービンゲン]]の[[wikipedia:de:Friedrich Bonhoeffer|Friedrich Bonhoeffer]]のグループは生化学的に視蓋での物質的基盤を明らかにすべく以下の様な実験を行った。彼らは、もし、視蓋に前後軸で濃度勾配を呈して発現している物質があってそれが耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の投射に重要であるならば、視蓋の前側と後側から調整した膜画分に対する耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の反応が変わるであろうと考え、これらの膜画分をインビトロでの基質としてストライプ状に配置した（ストライプアッセイ）。その上で網膜の神経節細胞を培養すると、耳側の細胞の軸索は前側から調整した膜画分の上を好んで成長するのに対して、鼻側の細胞の軸索は前側と後側からの画分で差を示さない事、そして、前側と後側のストライプをそれぞれ熱処理することによって、耳側の軸索は特に前側の膜画分を好むわけではなく、実は後側の膜画分を避ける事が示された（図3）。この事は視蓋の後側に高く前側に低く発現されている物質があり、それが耳側で強く発現し鼻側で弱く発現する分子によって認識される事によって網膜神経節細胞の軸索の視蓋内での位置が決まるという事を示唆する（図2）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 このアッセイを利用してBonhoefferのグループは1990年に生化学的にニワトリの視蓋の後側に発現しているトポグラフィックマッピングに関与している分子を精製した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2171592&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。RAGSと呼ばれた25kDaのこの分子はPI-PLC処理によって膜から外れることから[[GPIリンカー|GPI結合性]]の膜結合タンパク質であることがわかっていた。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== クローニングによる分子同定 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その後、彼のグループのUwe Drescherらが遺伝子クローニングを含めて更なる分子の同定を試みていた。その頃、ファミリーの非常に多い新しい[[チロシンキナーゼ]]分子（後にEphとよばれる）が同定され、それについての研究が様々なグループで行われていた。中でも[[wikipedia:Regeneron|レジェネロン]]のGeorge Yancopoulosのグループ（Nick Galeら）はこのキナーゼ（Ephにあたる）のファミリーの同定とそのリガンド（ephrinにあたる）の解明を発現クローニングの手法を用いて精力的に行っていた。一方Philip Lederの弟子にあたるJohn Flanaganもハーバードに自分のラボを持った頃で、プロジェクトの一つとして[[Mek4]]（[[EphA3]]にあたる）と[[Sek]]（[[EphA4]]にあたる）とよばれる上記の[[キナーゼ]]ファミリーに対する[[リガンド]]の発現クローニングを行っていた。それで1994年にとれてきた分子が[[ELF-1]]（[[EphrinA2]]にあたる）で、この分子はGPI結合性の膜結合型のタンパク質であることがわかっていた&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7522971&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その解析の途中でMek4とELF-1がニワトリ胚の網膜と視蓋で濃度勾配を呈して発現しており、しかもその勾配が相補的であることに気がついた彼のグループは1995年にこのEphA3-ephrinA2がBonhoefferのグループが解析を行ってきたSperryのchemoaffnity theoryを担う分子メカニズムであるという論文を発表した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634327&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その論文はDrescherらのRAGSがephrinAのグループに属する分子（ephrinA5にあたる）であるという論文と同時に発表されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634326&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、彼ら以外にも様々なグループ（例えばRudiger KleinやDennis O&#039;learyら）が参画しニワトリだけでなく[[マウス]]でもこのEph-ephrinを介したメカニズムが視覚系におけるトポグラフィックマッピングに働いていることが証明された（詳しくは[[エフリン]]、[[Eph受容体]]の項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典04.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図4. 視覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程とそのメカニズムの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜からの軸索は視蓋／上丘に達すると、本来の到達領域（白）をオーバーシュートする。その後、トポグラフィックシグナルにより、軸索は分枝をだす。そして、その分枝はさらにトポグラフィックシグナルによって、最終目的地に集束する。最後に、神経活動に依存したリファインメントが起こり、網膜からの神経繊維は最終到達エリアに集束する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のような歴史的な経緯もあり、トポグラフィックマッピングについては視覚系において一番研究が進んでいる。以下、いくつかの系について簡単にまとめる。詳細は文献を参照されたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 視覚系  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 網膜-視蓋／上丘投射 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　網膜から視蓋／[[上丘]]への投射がトポグラフィックになっていることはよく知られている。この形成には幾つかの過程があり、様々な分子が関与しているが、基本的にはSperryの仮説の様に分子が濃度勾配を呈して発現していることによる。まず、網膜の視神経細胞の軸索は視蓋／上丘に入り、将来の標的位置よりも後方へ越えて、伸長することが知られている。その後、軸索が網膜内の耳側−鼻側の軸内のどこの位置からでているかで視蓋／上丘での前後軸に沿った正しい位置で、EphAs-EphrinAsの濃度勾配によって、軸索の中間部からの枝分かれ形成（interstitial branching）がおこり、その後その枝分かれが、今度は網膜内の背側−腹側軸によって視蓋／上丘の内側−外側の軸に沿った、EphAs-EphrinAsとは異なる分子の濃度勾配（EphBs-EphrinBs）で、正しい最終集結点に導かれる。ここまでは神経活動に依存せずにおこる。その後、更なるマップのリファインメント（標的領域がさらに集束する）が起こるがこれには神経活動が必要であり、ウェーブ状に発生する網膜内での自発的な電気活動の存在が重要であることが示されている（図4）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16022599&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程に関わる分子の濃度勾配に関してはカウンターバランスを示す2つの濃度勾配が必要という考え方と、1つの濃度勾配がプッシュとプルと両方やれるという考え方とある。その他、もう一つの可能性として、軸索同士が競合するという可能性もあり、最近の知見では軸索同士の競合も視覚系におけるトポグラフィックマッピングに必要であるとされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22065784&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 外側膝状体-大脳皮質視覚野投射 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[外側膝状体]]と大脳皮質の視覚野でもトポグラフィックマップは形成されているがその分子メカニズムは視蓋／上丘ほどは明らかにされていない。ここで一つ注意しておきたいのは上記のニワトリの系は両眼視をする系ではないということである。したがって、Eph-エフリンによる化学親和のメカニズムは対側に投射する軸索に当てはまるものである。マウスでは５％くらいの網膜からの投射が同側で、したがって外側膝状体では対側の眼からの軸索の投射する場所と同側の眼からの軸索の投射する場所が存在し、結果として同じ視野フィールドからの情報が同じ側の視覚中枢に集束することになり、ヒトほど顕著ではないものの両眼視をすることができる。この場合、対側からの投射についてはニワトリと同じ様なメカニズムが当てはまると考えられるが、同側からの投射については対側と同じメカニズム（Eph-エフリン）が働くのかそれとも全く異なったメカニズムなのかについてはあまりわかっていない。また、マウスにおいては同側の投射は最初は領域内にある程度広がっているが発達の段階で最終的な標的に集束することが知られているが、この集束する過程には神経活動依存性のメカニズムが働いていることは明らかにされている（またこの過程に何らかの形でEph-エフリンが関与していることも示されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16025107&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;）。ヒトでは50％の投射が同側からであり、したがって上記で推測される対側の投射のメカニズム以外に、同側のトポグラフィックマッピングのメカニズム及び同側と対側の情報の統合のメカニズムが何らかの形で必要である。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一方、外側膝状体と大脳皮質の視覚野の系でよく研究されているのはこれらの視覚中枢における右目と左目から投射を受けている部位の交互なストライプ状の配置である。大脳皮質においてはこのストライプ状にならんだカラムを[[優位視覚性円柱]] ocular dominance columnという。[[wikipedia:ja:ネコ|ネコ]]で片方の眼を視覚の発達段階に閉じることでこのストライプのサイズに変化を与えることができるのでこのカラム形成には神経活動依存的なメカニズムが関与していることと考えられる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの形成後はそれを変えることは難しいが、形成の前に脳の領域ごとに[[可塑性]]が持続する時期があり、それを[[臨界期]]と呼ぶ。この時期は神経活動依存的な修飾が可能な時期であり、この時期内での神経活動の変化は脳内でのマップのパターンを変えることができる。例えば、臨界期における神経活動の変化は上記の優位視覚性円柱（すなわちトポグラフィカルマップ）のパターンを変える（例えば右目と左目のカラムでサイズが変わる）（詳しくは[[臨界期]]及び[[優位視覚性円柱]]の項を参照）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 嗅覚系  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典05.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図5. 嗅覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程とそのメカニズムの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;嗅球の前後軸に沿ったトポグラフィーは、嗅上皮細胞で発現されている嗅覚受容体の違いによって形成されるSema3A/Neuropilin1の発現の差によって嗅球に達する前にソーティングされる。嗅球の背側腹側軸に沿ったトポグラフィーは、まず最初に嗅球に到着する線維の配置がrobo2/slit1の発現パターンによって背側に決定された後、その軸索内で発現の高いSema3Fによって、後から到着するNeuropilin2を強く発現する線維の位置を腹側に規定する。その後、神経活動に依存して嗅上皮細胞内で接着因子や反発因子の発現が制御され、それによって糸球体がきっちりとセグレゲートする。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系においてもトポグラフィックマッピングが行われることが知られているが、坂野らのグループによる精力的な研究によりその詳細な分子メカニズムが明らかにされてきている。匂いは[[嗅覚受容体]]で感知されるが、一つの嗅上皮細胞は一種類の嗅覚受容体を発現している。しかしながら、同じ嗅覚受容体を発現する細胞の嗅上皮内における分布はバラバラであるので、同じ嗅覚受容体を発現する細胞からの情報は嗅球の中の同じ糸球体に収束する必要がある。嗅覚受容体はヒトでは約350種類、マウスでは約1000種類の嗅覚受容体が存在し、[[嗅球]]上に嗅覚受容体の数に対応した糸球体を素子とする２次元マップが形成される。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅球の中での嗅上皮細胞の軸索の配置は前後軸及び背側腹側の軸で決定されているが、背側腹側の軸での配列は嗅上皮内での配置によって決定される。前後軸に関してはどの嗅覚受容体が発現されているかによって産生される[[CAMP]]の量が変わり、これによって[[Sema3A]]/[[Neuropilin1]]のカウンターバランスを示す濃度勾配が[[嗅上皮細胞]]の軸索内に発生し、これによって標的にたどり着く前に軸索がソーティングされることによって、前後軸のどこに軸索が到着するかが決定される。背側腹側に関しては、まず、嗅上皮内での[[Robo2]]の濃度勾配と嗅球内での[[Slit1]]の濃度勾配よってパイオニア軸索の嗅球での配置が背側に決定され、その後、嗅上皮細胞の軸索内での[[Sema3F]]/[[Neuropilin2]]のカウンターバランスを示す濃度勾配によって嗅球内での背側腹側の位置が決まる。つまり、後から到着する軸索は先に到着した背側の軸索が発現するSema3Fによってより腹側に配置される（図５）。嗅覚の場合に特徴的なのは、軸索ー軸索の相互作用が非常に重要な役割を果たしていることである。 これはSperryのモデルとは少し異なり、嗅覚系では軸索間で自律的に制御されているということを示しており、また、嗅球がなくてもある程度トポグラフィックマップが形成されるという事実とも合致する。視覚系においては位置情報以外は（網膜のどこからくるか以外は）それぞれの軸索で同じ情報が伝えられているが、嗅覚系では違う嗅覚受容体の情報がそれぞれの軸索によって伝えられているところが異なるのかもしれない（ただし、視覚においても方向性に反応する網膜神経細胞があり、その細胞の場合のトポグラフィックマッピング及び位置情報の処理の方法についてはあまり明らかにされていない）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程で軸索が標的位置に到達しシナプスを形成したあと、嗅覚系でも視覚系と同様に神経活動依存的なリファインメントがおこる（隣同士の[[糸球体]]がきっちりとセグレゲートする）。この過程においては神経活動依存的にホモフィリック結合をする[[細胞接着因子]][[Kirrel]]2/3と接着依存性の反発因子である[[EphA5]]-[[EphrinA5]]がやはり濃度勾配を呈する形で発現し、それによって糸球体が相互にセグレゲートする（図３）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系におけるトポグラフィックマッピングは様々な嗅覚受容体からの情報を処理するのに必要であるだけでなく、その匂いによって誘発される動物の行動を規定するのに重要であり、嗅球から脳のどこにつながるかということとトポグラフィックマッピングは密接に関わっている。詳細は[[嗅覚]]系の項を参照されたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== その他  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その他、[[聴覚]]系（音の周波数情報）、[[体性感覚]]系（身体における位置情報、例えばマウスやラットの髭と[[バレル皮質]]の系）、[[味覚]]系（違う味覚物質を感受する受容体からの情報）、及び運動系（身体における位置情報）などのトポグラフィックマップが研究されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[標的認識]] &lt;br /&gt;
*[[化学親和説]] &lt;br /&gt;
*[[エフリン]] &lt;br /&gt;
*[[Eph受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; （執筆者：櫻井武　　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11681</id>
		<title>トポグラフィックマッピング</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11681"/>
		<updated>2012-07-11T07:15:09Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：topographic mapping　独：topografische Karte　仏：carte topographique &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
同義語：神経地図形成 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップとはもともと「地形図」という意味であるが、脳科学においてはトポグラフィックマッピングは「神経地図形成」とも訳され、[[神経細胞]]の[[投射]]が地形図を作製するように特異的な配置をなす過程をいう。例えば感覚系において、ある特定の身体の位置からの情報を担う神経の[[軸索]]が、ある特定の配置をその系路内で取り、脳内のある特定の標的に到達した際に、その投射が標的領域内で特定の配置を取る過程のことである。トポグラフィクマッピングは[[感覚系]]での情報処理の基本となる構造を形成するものである。また、脳の[[運動野]]のある位置に存在する神経細胞からの軸索がある特定の身体の位置に投射する場合、脳内の運動野でトポグラフィックな分布があるといえる。ここでは、トポグラフィックマップの神経機能における意義とその分子機構を歴史的な経緯をふまえて感覚系、特に視覚系と嗅覚系を中心にまとめる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== トポグラフィックマッピングとその意義 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典7.png|thumb|&amp;lt;b&amp;gt;図1. Wilder Penfieldによるcortical homunculus&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;それぞれの皮質の領域がそれぞれの身体の部分の感覚に対応している。Wilder Penfieldの原図より改変。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの一番単純な例は、[[脊髄]]から[[視床]]へ上行する[[脊髄視床路]]で[[末梢]]から脊髄に入る高さによってその系路内での配置が決まるというものであろう。また、有名なものにはモントリオールの[[ペンフィールド|Wilder Penfield]]による[[大脳皮質]]の[[感覚野]]と運動野におけるどの部位が体のどの部位の感覚、運動に対応するかを人の脳でマッピングしたものがある（[[Cortical homunculus]]）（図1）。これは脳のどこを刺激すると体のどこが動くか、また、脳のどこを刺激すると体のどこが感じたように感じるかを脳外科手術中の患者の脳でマッピングしたもので、1951年に出版されたこのデータは現在でもそのまま通用する正確なものである。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　感覚系のトポグラフィックマッピングには大きく分けて2つの過程がある。一つは神経細胞の軸索が標的にたどり着き標的内でトポグラフィックに配置する、[[神経活動]]に依存しない（様々な標的認識分子による）過程で、もう一つはその後に行われる標的内での神経活動依存性の配置形成の（ひいてはシナプス形成の）リファインメントの過程である（神経活動依存性ファインチューニング）。このマップは発達段階において形成され、その形成時期は神経系の可塑性の能力の有無とも関係する。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　高等動物の感覚系において、外界から入力される感覚情報は脳内の特定の領域内において2次元上の神経細胞の[[発火]]パターンへと変換され、これが感覚情報の処理の基盤となる。例えば視覚の場合一つの重要な情報は位置情報であるが、[[網膜]]の中のある視細胞がその受け持つ視覚フィールド内のある位置における情報を受け取り、網膜のそれぞれの[[視細胞]]の情報は脳の特異的な細胞へ伝達される。そうすることによって、網膜内での位置関係（つまりは視覚フィールドにおける位置関係）が脳内での位置関係に転換され、視覚フィールドの空間における位置情報を視覚野で認識することができる。これをするためにそれぞれの視細胞につながる網膜[[神経節]]細胞の軸索が視覚系においてトポグラフィックに投射、配置する事が必要となる。これを行う過程がトポグラフィックマッピングであり、その結果、脳内にトポグラフィックなマップができる。さらに両眼視ができる動物では、両方の眼から入った視野内の同じ地点からの情報は脳内の似たような領域に集束する必要がある。それについてもトポグラフィックなマッピングが必要で、それによって形成される両眼視によってさらに立体視も可能となる。また、視覚によって得られた情報を認知するにあたって視覚野から脳内での行き先によって認知される内容が異なるので（例えばwhatとhow)、この基本に視覚野でのトポグラフィックマッピングがあるとも考えられる（[[嗅覚系]]ではある特定の匂いがそれによって引き起こされる特定の行動に結びつく基本にトポグラフィックマップがある。詳しくは嗅覚系の項を参照のこと）。先に述べたように視覚系においても網膜の神経細胞の活動なしに起こる過程と網膜の神経細胞の活動性に依存して起こる過程があり、この両者によって発達段階において視覚系のトポグラフィックマップは形成される。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 分子機構 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典03.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図2. トポグラフィックマッピングの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜内には耳側で高く鼻側で低い濃度勾配を示す分子が存在し（赤）、網膜からの神経線維を受ける視蓋／上丘には後側で高く前側で低い濃度勾配を示す分子が存在する（青）。網膜の耳側からの軸索は（赤）、視蓋／上丘での分子を認識し、その分子を避ける様に前側に投射する。それに対して、耳側からの軸索は（白）、視蓋／上丘での分子に関係なく後側に投射できる。これによって、視覚フィールドにおける位置情報が視蓋／上丘においても位置情報として保存される。図3も参照。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典6-2.png|thumb|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図3. ストライプアッセイによる視蓋の前側と後側で網膜神経節細胞の軸索に対する影響の違い&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;ニワトリの視蓋の前側（A）と後側（P）から調整した膜画分をストライプとして配置した基質の上で網膜の片を培養すると、鼻側の網膜はどちらの上にも突起を伸ばすが、耳側の網膜は前側のストライプの上に突起を伸ばす。前側と後側の膜画分を熱処理して（+）それと熱処理しない者とストライプを形成すると、前側を熱処理しても耳側の網膜片からの突起伸長のパターンには影響がなく前側の上にのみ突起を伸ばすが、後側を熱処理すると突起はどちらの上にも伸びる。この結果は後側に耳側網膜からの突起伸長を阻害する物質があることを示唆する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 化学親和説の提唱 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳内におけるトポグラフィックなマップを示唆する古典的な実験としては1940-50年代の[[wikipedia:ja:ロジャー・スペリー|Roger Sperry]]による[[wikipedia:ja:カエル|カエル]]の目を180度回転した後の神経再生によってカエルの視覚がどうなるかを見たものがある。カエルの目を180度回すとカエルは上下逆転した形で視覚情報を認識するようになる。これは網膜神経節細胞の軸索が再生する際に元々つながっていた標的につながることによって、回転した後の網膜の上と下に位置する視細胞からの位置情報が脳内での位置では上下逆転するために起こる。Sperryはこういった一連の視覚系の操作の実験の結果から、投射する軸索と標的の細胞に分子のタグがついていて、その間の特異的相互作用によって神経細胞間の結合が決定されトポグラフィックマップの形成に関与すると提唱した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。また、こういった分子のタグは軸索と標的の両方で相補的な濃度勾配を形成していて、それで最終的にコネクションの形成される位置が決定されるのではないかと推測した（詳しくは[[化学親和説]]の項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 化学親和の実体 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その流れを汲んで、その後視覚系を中心にトポグラフィックマッピングのメカニズムを追求する努力がなされた。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:ja:ニワトリ|ニワトリ]]の眼において耳側と鼻側の網膜神経節細胞はそれぞれ[[視蓋]]の前側と後側に軸索を送り、眼の中の耳鼻軸に沿った位置情報は視蓋の中で前後軸として保存される（図2）。これは眼の中で網膜神経節細胞に耳側と鼻側に軸に沿った分子の濃度勾配があり、それに対応する分子の濃度勾配が標的である視蓋の前後軸にもあり、その相互作用によって、それぞれの網膜神経節細胞の軸索が視蓋で停止する場所が決定されると考えられた。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:ja:チュービンゲン|チュービンゲン]]の[[wikipedia:de:Friedrich Bonhoeffer|Friedrich Bonhoeffer]]のグループは生化学的に視蓋での物質的基盤を明らかにすべく以下の様な実験を行った。彼らは、もし、視蓋に前後軸で濃度勾配を呈して発現している物質があってそれが耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の投射に重要であるならば、視蓋の前側と後側から調整した膜画分に対する耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の反応が変わるであろうと考え、これらの膜画分をインビトロでの基質としてストライプ状に配置した（ストライプアッセイ）。その上で網膜の神経節細胞を培養すると、耳側の細胞の軸索は前側から調整した膜画分の上を好んで成長するのに対して、鼻側の細胞の軸索は前側と後側からの画分で差を示さない事、そして、前側と後側のストライプをそれぞれ熱処理することによって、耳側の軸索は特に前側の膜画分を好むわけではなく、実は後側の膜画分を避ける事が示された（図3）。この事は視蓋の後側に高く前側に低く発現されている物質があり、それが耳側で強く発現し鼻側で弱く発現する分子によって認識される事によって網膜神経節細胞の軸索の視蓋内での位置が決まるという事を示唆する（図2）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 このアッセイを利用してBonhoefferのグループは1990年に生化学的にニワトリの視蓋の後側に発現しているトポグラフィックマッピングに関与している分子を精製した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2171592&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。RAGSと呼ばれた25kDaのこの分子はPI-PLC処理によって膜から外れることから[[GPIリンカー|GPI結合性]]の膜結合タンパク質であることがわかっていた。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== クローニングによる分子同定 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その後、彼のグループのUwe Drescherらが遺伝子クローニングを含めて更なる分子の同定を試みていた。その頃、ファミリーの非常に多い新しい[[チロシンキナーゼ]]分子（後にEphとよばれる）が同定され、それについての研究が様々なグループで行われていた。中でも[[wikipedia:Regeneron|レジェネロン]]のGeorge Yancopoulosのグループ（Nick Galeら）はこのキナーゼ（Ephにあたる）のファミリーの同定とそのリガンド（ephrinにあたる）の解明を発現クローニングの手法を用いて精力的に行っていた。一方Philip Lederの弟子にあたるJohn Flanaganもハーバードに自分のラボを持った頃で、プロジェクトの一つとして[[Mek4]]（[[EphA3]]にあたる）と[[Sek]]（[[EphA4]]にあたる）とよばれる上記の[[キナーゼ]]ファミリーに対する[[リガンド]]の発現クローニングを行っていた。それで1994年にとれてきた分子が[[ELF-1]]（[[EphrinA2]]にあたる）で、この分子はGPI結合性の膜結合型のタンパク質であることがわかっていた&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7522971&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その解析の途中でMek4とELF-1がニワトリ胚の網膜と視蓋で濃度勾配を呈して発現しており、しかもその勾配が相補的であることに気がついた彼のグループは1995年にこのEphA3-ephrinA2がBonhoefferのグループが解析を行ってきたSperryのchemoaffnity theoryを担う分子メカニズムであるという論文を発表した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634327&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その論文はDrescherらのRAGSがephrinAのグループに属する分子（ephrinA5にあたる）であるという論文と同時に発表されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634326&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、彼ら以外にも様々なグループ（例えばRudiger KleinやDennis O&#039;learyら）が参画しニワトリだけでなく[[マウス]]でもこのEph-ephrinを介したメカニズムが視覚系におけるトポグラフィックマッピングに働いていることが証明された（詳しくは[[エフリン]]、[[Eph受容体]]の項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典04.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図4. 視覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程とそのメカニズムの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜からの軸索は視蓋／上丘に達すると、本来の到達領域（白）をオーバーシュートする。その後、トポグラフィックシグナルにより、軸索は分枝をだす。そして、その分枝はさらにトポグラフィックシグナルによって、最終目的地に集束する。最後に、神経活動に依存したリファインメントが起こり、網膜からの神経繊維は最終到達エリアに集束する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のような歴史的な経緯もあり、トポグラフィックマッピングについては視覚系において一番研究が進んでいる。以下、いくつかの系について簡単にまとめる。詳細は文献を参照されたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 視覚系  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 網膜-視蓋／上丘投射 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　網膜から視蓋／[[上丘]]への投射がトポグラフィックになっていることはよく知られている。この形成には幾つかの過程があり、様々な分子が関与しているが、基本的にはSperryの仮説の様に分子が濃度勾配を呈して発現していることによる。まず、網膜の視神経細胞の軸索は視蓋／上丘に入り、将来の標的位置よりも後方へ越えて、伸長することが知られている。その後、軸索が網膜内の耳側−鼻側の軸内のどこの位置からでているかで視蓋／上丘での前後軸に沿った正しい位置で、EphAs-EphrinAsの濃度勾配によって、軸索の中間部からの枝分かれ形成（interstitial branching）がおこり、その後その枝分かれが、今度は網膜内の背側−腹側軸によって視蓋／上丘の内側−外側の軸に沿った、EphAs-EphrinAsとは異なる分子の濃度勾配（EphBs-EphrinBs）で、正しい最終集結点に導かれる。ここまでは神経活動に依存せずにおこる。その後、更なるマップのリファインメント（標的領域がさらに集束する）が起こるがこれには神経活動が必要であり、ウェーブ状に発生する網膜内での自発的な電気活動の存在が重要であることが示されている（図4）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16022599&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程に関わる分子の濃度勾配に関してはカウンターバランスを示す2つの濃度勾配が必要という考え方と、1つの濃度勾配がプッシュとプルと両方やれるという考え方とある。その他、もう一つの可能性として、軸索同士が競合するという可能性もあり、最近の知見では軸索同士の競合も視覚系におけるトポグラフィックマッピングに必要であるとされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22065784&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==== 外側膝状体-大脳皮質視覚野投射 ====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[外側膝状体]]と大脳皮質の視覚野でもトポグラフィックマップは形成されているがその分子メカニズムは視蓋／上丘ほどは明らかにされていない。ここで一つ注意しておきたいのは上記のニワトリの系は両眼視をする系ではないということである。したがって、Eph-エフリンによる化学親和のメカニズムは対側に投射する軸索に当てはまるものである。マウスではヒトほど顕著ではないものの、両眼視をすることができ、したがって外側膝状体では対側の眼からの軸索の投射する場所と同側の眼からの軸索の投射する場所が存在し、結果として同じ視野フィールドからの情報が同じ側の視覚中枢に集束することになる。この場合、対側からの投射についてはニワトリと同じ様なメカニズムが当てはまると考えられるが、同側からの投射については対側と同じメカニズム（Eph-エフリン）が働くのかそれとも全く異なったメカニズムなのかについてはあまりわかっていない。また、マウスにおいては同側の投射は最初は領域内にある程度広がっているが発達の段階で最終的な標的に集束することが知られているが、この集束する過程には神経活動依存性のメカニズムが働いていることは明らかにされている（またこの過程に何らかの形でEph-エフリンが関与していることも示されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16025107&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;）。ヒトでは50％の投射が同側からであり、したがって上記で推測される対側の投射のメカニズム以外に、同側のトポグラフィックマッピングのメカニズム及び同側と対側の情報の統合のメカニズムが何らかの形で必要である。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一方、外側膝状体と大脳皮質の視覚野の系でよく研究されているのはこれらの視覚中枢における右目と左目から投射を受けている部位の交互なストライプ状の配置である。大脳皮質においてはこのストライプ状にならんだカラムを[[優位視覚性円柱]] ocular dominance columnという。[[wikipedia:ja:ネコ|ネコ]]で片方の眼を視覚の発達段階に閉じることでこのストライプのサイズに変化を与えることができるのでこのカラム形成には神経活動依存的なメカニズムが関与していることと考えられる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの形成後はそれを変えることは難しいが、形成の前に脳の領域ごとに[[可塑性]]が持続する時期があり、それを[[臨界期]]と呼ぶ。この時期は神経活動依存的な修飾が可能な時期であり、この時期内での神経活動の変化は脳内でのマップのパターンを変えることができる。臨界期における神経活動の変化は上記の優位視覚性円柱（すなわちトポグラフィカルマップ）のパターンを変える（例えば右目と左目のカラムでサイズが変わる）（詳しくは[[臨界期]]及び[[優位視覚性円柱]]の項を参照）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 嗅覚系  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典05.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図5. 嗅覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程とそのメカニズムの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;嗅球の前後軸に沿ったトポグラフィーは、嗅上皮細胞で発現されている嗅覚受容体の違いによって形成されるSema3A/Neuropilin1の発現の差によって嗅球に達する前にソーティングされる。嗅球の背側腹側軸に沿ったトポグラフィーは、まず最初に嗅球に到着する線維の配置がrobo2/slit1の発現パターンによって背側に決定された後、その軸索内で発現の高いSema3Fによって、後から到着するNeuropilin2を強く発現する線維の位置を腹側に規定する。その後、神経活動に依存して嗅上皮細胞内で接着因子や反発因子の発現が制御され、それによって糸球体がきっちりとセグレゲートする。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系においてもトポグラフィックマッピングが行われることが知られているが、坂野らのグループによる精力的な研究によりその詳細な分子メカニズムが明らかにされてきている。匂いは[[嗅覚受容体]]で感知されるが、一つの嗅上皮細胞は一種類の嗅覚受容体を発現している。しかしながら、同じ嗅覚受容体を発現する細胞の嗅上皮内における分布はバラバラであるので、同じ嗅覚受容体を発現する細胞からの情報は嗅球の中の同じ糸球体に収束する必要がある。嗅覚受容体はヒトでは約350種類、マウスでは約1000種類の嗅覚受容体が存在し、[[嗅球]]上に嗅覚受容体の数に対応した糸球体を素子とする２次元マップが形成される。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅球の中での嗅上皮細胞の軸索の配置は前後軸及び背側腹側の軸で決定されているが、背側腹側の軸での配列は嗅上皮内での配置によって決定される。前後軸に関してはどの嗅覚受容体が発現されているかによって産生される[[CAMP]]の量が変わり、これによって[[Sema3A]]/[[Neuropilin1]]のカウンターバランスを示す濃度勾配が[[嗅上皮細胞]]の軸索内に発生し、これによって標的にたどり着く前に軸索がソーティングされることによって、前後軸のどこに軸索が到着するかが決定される。背側腹側に関しては、まず、嗅上皮内での[[Robo2]]の濃度勾配と嗅球内での[[Slit1]]の濃度勾配よってパイオニア軸索の嗅球での配置が背側に決定され、その後、嗅上皮細胞の軸索内での[[Sema3F]]/[[Neuropilin2]]のカウンターバランスを示す濃度勾配によって嗅球内での背側腹側の位置が決まる。つまり、後から到着する軸索は先に到着した背側の軸索が発現するSema3Fによってより腹側に配置される（図５）。嗅覚の場合に特徴的なのは、軸索ー軸索の相互作用が非常に重要な役割を果たしていることである。 これはSperryのモデルとは少し異なり、嗅覚系では軸索間で自律的に制御されているということを示しており、また、嗅球がなくてもある程度トポグラフィックマップが形成されるという事実とも合致する。視覚系においては位置情報以外は（網膜のどこからくるか以外は）それぞれの軸索で同じ情報が伝えられているが、嗅覚系では違う嗅覚受容体の情報がそれぞれの軸索によって伝えられているところが異なるのかもしれない（ただし、視覚においても方向性を認識する網膜神経細胞があり、その細胞の場合のトポグラフィックマッピング及び情報処理のロジックについてはあまり明らかにされていない）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程で軸索が標的位置に到達しシナプスを形成したあと、嗅覚系でも視覚系と同様に神経活動依存的なリファインメントがおこる（隣同士の[[糸球体]]がきっちりとセグレゲートする）。この過程においては神経活動依存的にホモフィリック結合をする[[細胞接着因子]][[Kirrel]]2/3と接着依存性の反発因子である[[EphA5]]-[[EphrinA5]]がやはり濃度勾配を呈する形で発現し、それによって糸球体が相互にセグレゲートする（図３）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系におけるトポグラフィックマッピングは様々な嗅覚受容体からの情報を処理するのに必要であるだけでなく、その匂いによって誘発される動物の行動を規定するのに重要であり、嗅球から脳のどこにつながるかということとトポグラフィックマッピングは密接に関わっている。詳細は[[嗅覚]]系の項を参照されたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== その他  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その他、[[聴覚]]系（音の周波数情報）、[[体性感覚]]系（身体における位置情報、特にマウスやラットの髭と[[バレル皮質]]の系）、[[味覚]]系（違う味覚物質を感受する受容体からの情報）、及び運動系（身体における位置情報）などのトポグラフィックマップが研究されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[標的認識]] &lt;br /&gt;
*[[化学親和説]] &lt;br /&gt;
*[[エフリン]] &lt;br /&gt;
*[[Eph受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; （執筆者：櫻井武　　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11677</id>
		<title>トポグラフィックマッピング</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11677"/>
		<updated>2012-07-11T06:40:06Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：topographic mapping　独：topografische Karte　仏：carte topographique&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
同義語：神経地図形成&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップとはもともと「地形図」という意味であるが、脳科学においては「神経地図形成」とも訳され、[[神経細胞]]の[[投射]]が地形図を作製するように特異的な配置をなす過程をトポグラフィックマッピングという。例えば感覚系において、ある特定の身体の位置からの情報を担う神経の[[軸索]]が、ある特定の配置をその系路内で取り、脳内のある特定の標的に到達した際に、その投射が標的領域内で特定の配置を取る過程のことである。トポグラフィクマッピングは[[感覚系]]での情報処理の基本となる構造を形成するものである。また、脳の[[運動野]]のある位置に存在する神経細胞からの軸索がある特定の身体の位置に投射する場合、脳内の運動野でトポグラフィックな分布があるといえる。ここでは、トポグラフィックマップの神経機能における意義とその分子機構を歴史的な経緯をふまえて感覚系、特に視覚系と嗅覚系を中心にまとめる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==トポグラフィックマッピングとその意義==&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典7.png|thumb|250x|&#039;&#039;&#039;図1. Wilder Penfieldによるcortical homunculus&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;それぞれの皮質の領域がそれぞれの身体の部分の感覚に対応している。Wilder Penfieldの原図より改変。 ]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの一番単純な例は、[[脊髄]]から[[視床]]へ上行する[[脊髄視床路]]で[[末梢]]から脊髄に入る高さによってその系路内での配置が決まるというものであろう。また、有名なものにはモントリオールの[[ペンフィールド|Wilder Penfield]]による[[大脳皮質]]の[[感覚野]]と運動野におけるどの部位が体のどの部位の感覚、運動に対応するかを人の脳でマッピングしたものがある（[[cortical homunculus]]）（図1）。これは脳のどこを刺激すると体のどこが動くか、また、脳のどこを刺激するとどこが感じたように感じるかを脳外科手術中の患者の脳でマッピングしたもので、1951年に出版されたこのデータは現在でもそのまま通用する正確なものである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　感覚系のトポグラフィックマッピングには大きく分けて2つの過程がある。一つは神経細胞の軸索が標的にたどり着き標的内でトポグラフィックに配置する[[神経活動]]に依存しない（様々な標的認識分子による）メカニズムで、もう一つはその後に行われる標的内での神経活動依存性の配置形成の（ひいてはシナプス形成の）リファインメントの過程である（神経活動依存性ファインチューニング）。このマップは発達段階において形成され、その形成時期は神経系の可塑性の能力の有無とも関係する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　高等動物の感覚系において、外界から入力される感覚情報は脳内の特定の領域内において2次元上の神経細胞の[[発火]]パターンへと変換され、これが感覚情報の処理の基盤となる。例えば視覚の場合一つの重要な情報は位置情報であるが、[[網膜]]の中のある視細胞がその受け持つ視覚フィールド内のある位置における情報を受け取り、網膜のそれぞれの[[視細胞]]の情報は脳の特異的な細胞へ伝達される。そうすることによって、網膜内での位置関係（つまりは視覚フィールドにおける位置関係）が脳内での位置関係に転換され、視覚フィールドの空間における位置情報を視覚野で位置情報として認識することができる。これをするためにはそれぞれの視細胞につながる網膜[[神経節]]細胞の軸索が視覚系においてトポグラフィックに投射、配置する事が必要となる。これがトポグラフィックマッピングであり、その結果、脳内にトポグラフィックなマップができる。さらに両眼視ができる動物では、両方の眼から入った視野内の同じ地点からの情報は脳内の似たような領域に集束する必要がある。それについてもトポグラフィックなマッピングが必要で、それによって形成された両眼視によってさらに立体視も可能となる。また、視覚によって得られた情報を認知するにあたって視覚野から脳内での行き先によって認知される内容が異なるので（例えばwhatとhow)、この基本に視覚野でのトポグラフィックマッピングがあるとも考えられる（[[嗅覚系]]ではある特定の匂いがそれによって引き起こされる特定の行動に結びつく基本にトポグラフィックマップがある。詳しくは嗅覚系の項を参照のこと）。先に述べたように視覚系においても網膜の神経細胞の活動なしに起こる過程と網膜の神経細胞の活動性に依存して起こる過程があり、この両者によって発達段階において視覚系のトポグラフィックマップは形成される。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==分子機構==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典03.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図2. トポグラフィックマッピングの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜内には耳側で高く鼻側で低い濃度勾配を示す分子が存在し（赤）、網膜からの神経線維を受ける視蓋／上丘には後側で高く前側で低い濃度勾配を示す分子が存在する（青）。網膜の耳側からの軸索は（赤）、視蓋／上丘での分子を認識し、その分子を避ける様に前側に投射する。それに対して、耳側からの軸索は（白）、視蓋／上丘での分子に関係なく後側に投射できる。これによって、視覚フィールドにおける位置情報が視蓋／上丘においても位置情報として保存される。図3も参照。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典6-2.png|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図3. ストライプアッセイによる視蓋の前側と後側で網膜神経節細胞の軸索に対する影響の違い&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;ニワトリの視蓋の前側（A）と後側（P）から調整した膜画分をストライプとして配置した基質の上で網膜の片を培養すると、鼻側の網膜はどちらの上にも突起を伸ばすが、耳側の網膜は前側のストライプの上に突起を伸ばす。前側と後側の膜画分を熱処理して（+）それと熱処理しない者とストライプを形成すると、前側を熱処理しても耳側の網膜片からの突起伸長のパターンには影響がなく前側の上にのみ突起を伸ばすが、後側を熱処理すると突起はどちらの上にも伸びる。この結果は後側に耳側網膜からの突起伸長を阻害する物質があることを示唆する。]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===化学親和説の提唱===&lt;br /&gt;
　脳内におけるトポグラフィックなマップを示唆する古典的な実験としては1940-50年代の[[wikipedia:ja:ロジャー・スペリー|Roger Sperry]]による[[wikipedia:ja:カエル|カエル]]の目を180度回転した後の神経再生によってカエルの視覚がどうなるかを見たものがある。カエルの目を180度回すとカエルは上下逆転した形で視覚情報を認識するようになる。これは網膜神経節細胞の軸索が再生する際に元々つながっていた標的につながることによって、回転した後の網膜の上と下に位置する視細胞からの位置情報が脳内での位置では上下逆転するために起こる。Sperryはこういった一連の視覚系の操作の実験の結果から、投射する軸索と標的の細胞に分子のタグがついていて、その間の特異的相互作用によって神経細胞間の結合が決定されトポグラフィックマップの形成に関与すると提唱した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。また、こういった分子のタグは軸索と標的の両方で相補的な濃度勾配を形成していて、それで最終的にコネクションの形成される位置が決定されるのではないかと推測した（詳しくは[[化学親和説]]の項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===化学親和の実体===&lt;br /&gt;
　その流れを汲んで、その後視覚系を中心にトポグラフィックマッピングのメカニズムを追求する努力がなされた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:ja:ニワトリ|ニワトリ]]の眼において耳側と鼻側の網膜神経節細胞はそれぞれ[[視蓋]]の前側と後側に軸索を送り、眼の中の耳鼻軸に沿った位置情報は視蓋の中で前後軸として保存される（図2）。これは眼の中で網膜神経節細胞に耳側と鼻側に軸に沿った分子の濃度勾配があり、それに対応する分子の濃度勾配が標的である視蓋の前後軸にもあり、その相互作用によって、それぞれの網膜神経節細胞の軸索が視蓋で停止する場所が決定されると考えられた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:ja:チュービンゲン|チュービンゲン]]の[[wikipedia:de:Friedrich Bonhoeffer|Friedrich Bonhoeffer]]のグループは生化学的に視蓋での物質的基盤を明らかにすべく以下の様な実験を行った。彼らは、もし、視蓋に前後軸で濃度勾配を呈して発現している物質があってそれが耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の投射に重要であるならば、視蓋の前側と後側から調整した膜画分に対する耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の反応が変わるであろうと考え、これらの膜画分をインビトロでの基質としてストライプ状に配置した（ストライプアッセイ）。その上で網膜の神経節細胞を培養すると、耳側の細胞の軸索は前側から調整した膜画分の上を好んで成長するのに対して、鼻側の細胞の軸索は前側と後側からの画分で差を示さない事、そして、前側と後側のストライプをそれぞれ熱処理することによって、耳側の軸索は特に前側の膜画分を好むわけではなく、実は後側の膜画分を避ける事が示された（図3）。この事は視蓋の後側に高く前側に低く発現されている物質があり、それが耳側で強く発現し鼻側で弱く発現する分子によって認識される事によって網膜神経節細胞の軸索の視蓋内での位置が決まるという事を示唆する（図2）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 このアッセイを利用してBonhoefferのグループは1990年に生化学的にニワトリの視蓋の後側に発現しているトポグラフィックマッピングに関与している分子を精製した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2171592&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。RAGSと呼ばれた25kDaのこの分子はPI-PLC処理によって膜から外れることから[[GPIリンカー|GPI結合性]]の膜結合タンパク質であることがわかっていた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===クローニングによる分子同定===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その後、彼のグループのUwe Drescherらが遺伝子クローニングを含めて更なる分子の同定を試みていた。その頃、ファミリーの非常に多い新しい[[チロシンキナーゼ]]分子（後にEphとよばれる）が同定され、それについての研究が様々なグループで行われていた。中でも[[wikipedia:Regeneron|レジェネロン]]のGeorge Yancopoulosのグループ（Nick Galeら）はこのキナーゼ（Ephにあたる）のファミリーの同定とそのリガンド（ephrinにあたる）の解明を発現クローニングの手法を用いて精力的に行っていた。一方Philip Lederの弟子にあたるJohn Flanaganもハーバードに自分のラボを持った頃で、プロジェクトの一つとして[[Mek4]]（[[EphA3]]にあたる）と[[Sek]]（[[EphA4]]にあたる）とよばれる上記の[[キナーゼ]]ファミリーに対する[[リガンド]]の発現クローニングを行っていた。それで1994年にとれてきた分子が[[ELF-1]]（[[ephrinA2]]にあたる）で、この分子はGPI結合性の膜結合型のタンパク質であることがわかっていた&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7522971&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その解析の途中でMek4とELF-1がニワトリ胚の網膜と視蓋で濃度勾配を呈して発現しており、しかもその勾配が相補的であることに気がついた彼のグループは1995年にこのEphA3-ephrinA2がBonhoefferのグループが解析を行ってきたSperryのchemoaffnity theoryを担う分子メカニズムであるという論文を発表した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634327&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その論文はDrescherらのRAGSがephrinAのグループに属する分子（ephrinA5にあたる）であるという論文と同時に発表されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634326&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、彼ら以外にも様々なグループ（例えばRudiger KleinやDennis O&#039;learyら）が参画しニワトリだけでなく[[マウス]]でもこのEph-ephrinを介したメカニズムが視覚系におけるトポグラフィックマッピングに働いていることが証明された（詳しくは[[エフリン]]、[[Eph受容体]]の項を参照されたい）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典04.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図4. 視覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程とそのメカニズムの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜からの軸索は視蓋／上丘に達すると、本来の到達領域（白）をオーバーシュートする。その後、トポグラフィックシグナルにより、軸索は分枝をだす。そして、その分枝はさらにトポグラフィックシグナルによって、最終目的地に集束する。最後に、神経活動に依存したリファインメントが起こり、網膜からの神経繊維は最終到達エリアに集束する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のような歴史的な経緯もあり、トポグラフィックマッピングについては視覚系において一番研究が進んでいる。以下、いくつかの系について簡単にまとめる。詳細は文献を参照されたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 視覚系  ===&lt;br /&gt;
====網膜-視蓋／上丘投射====&lt;br /&gt;
　網膜から視蓋／[[上丘]]への投射がトポグラフィックになっていることはよく知られている。この形成には幾つかの過程があり、様々な分子が関与しているが、基本的にはSperryの仮説の様に分子が濃度勾配を呈して発現していることによる。まず、網膜の視神経細胞の軸索は視蓋／上丘に入り、将来の標的位置よりも後方へ越えて、伸長することが知られている。その後、軸索が網膜内の耳側−鼻側の軸内のどこの位置からでているかで視蓋／上丘での前後軸に沿った正しい位置で、EphAs-EphrinAsの濃度勾配によって、軸索の中間部からの枝分かれ形成（interstitial branching）がおこり、その後その枝分かれが、今度は網膜内の背側−腹側軸によって視蓋／上丘の内側−外側の軸に沿った、EphAs-EphrinAsとは異なる分子の濃度勾配（EphBs-EphrinBs）で、正しい最終集結点に導かれる。ここまでは神経活動に依存せずにおこる。その後、更なるマップのリファインメント（標的領域がさらに集束する）が起こるがこれには神経活動が必要であり、ウェーブ状に発生する網膜内での自発的な電気活動の存在が重要であることが示されている（図4）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16022599&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程に関わる分子の濃度勾配に関してはカウンターバランスを示す2つの濃度勾配が必要という考え方と、1つの濃度勾配がプッシュとプルと両方やれるという考え方とある。その他、もう一つの可能性として、軸索同士が競合するという可能性もあり、最近の知見では軸索同士の競合も視覚系におけるトポグラフィックマッピングに必要であるとされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22065784&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
====外側膝状体-大脳皮質視覚野投射====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[外側膝状体]]と大脳皮質の視覚野でもトポグラフィックマップは形成されているがその分子メカニズムは視蓋／上丘ほどは明らかにされていない。ここで一つ注意しておきたいのは上記のニワトリの系は両眼視をする系ではないということである。したがって、Eph-エフリンによる化学親和のメカニズムは対側に投射する軸索に当てはまるものである。マウスではヒトほど顕著ではないものの、両眼視をすることができ、したがって外側膝状体では対側の眼からの軸索の投射する場所と同側の眼からの軸索の投射する場所が存在し、結果として同じ視野フィールドからの情報が同じ側の視覚中枢に集束することになる。この場合、対側からの投射についてはニワトリと同じ様なメカニズムが当てはまると考えられるが、同側からの投射については対側と同じメカニズム（Eph-エフリン）が働くのかそれとも全く異なったメカニズムなのかについてはわかっていない。また、マウスにおいては同側の投射は最初は領域内にある程度広がっているが発達の段階で最終的な標的に集束することが知られているが、この集束する過程には神経活動依存性のメカニズムが働いていることは明らかにされている。ヒトでは50％の投射が同側からであり、したがって上記で推測される対側の投射のメカニズム以外に、同側のトポグラフィックマッピングのメカニズム及び同側と対側の情報の統合のメカニズムが何らかの形で必要である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一方、外側膝状体と大脳皮質の視覚野の系でよく研究されているのはこれらの視覚中枢における右目と左目から投射を受けている部位の交互なストライプ状の配置である。大脳皮質においてはこのストライプ状にならんだカラムを[[優位視覚性円柱]] ocular dominance columnという。[[wikipedia:ja:ネコ|ネコ]]で片方の眼を視覚の発達段階に閉じることでこのストライプのサイズに変化を与えることができるのでこれには神経活動依存的なメカニズムが関与していることが知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの形成後はそれを変えることは難しいが、形成の前に脳の領域ごとに[[可塑性]]が持続する時期があり、それを[[臨界期]]と呼ぶ。この時期は神経活動依存的な修飾が可能な時期であり、この時期内での神経活動の変化は脳内でのマップのパターンを変えることができる。臨界期における神経活動の変化は上記の優位視覚性円柱（すなわちトポグラフィカルマップ）のパターンを変える（例えば右目と左目のカラムでサイズが変わる）（詳しくは[[臨界期]]及び[[優位視覚性円柱]]の項を参照）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 嗅覚系  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典05.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図5. 嗅覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程とそのメカニズムの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;嗅球の前後軸に沿ったトポグラフィーは、嗅上皮細胞で発現されている嗅覚受容体の違いによって形成されるSema3A/Neuropilin1の発現の差によって嗅球に達する前にソーティングされる。嗅球の背側腹側軸に沿ったトポグラフィーは、まず最初に嗅球に到着する線維の配置がrobo2/slit1の発現パターンによって背側に決定された後、その軸索内で発現の高いSema3Fによって、後から到着するNeuropilin2を強く発現する線維の位置を腹側に規定する。その後、神経活動に依存して嗅上皮細胞内で接着因子や反発因子の発現が制御され、それによって糸球体がきっちりとセグレゲートする。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系においてもトポグラフィックマッピングが行われることが知られているが、坂野らのグループによる精力的な研究によりその詳細な分子メカニズムが明らかにされてきている。匂いは[[嗅覚受容体]]で感知されるが、一つの嗅上皮細胞は一種類の嗅覚受容体を発現している。しかしながら、同じ嗅覚受容体を発現する細胞の嗅上皮内における分布はバラバラであるので、同じ嗅覚受容体を発現する細胞からの情報は嗅球の中の同じ糸球体に収束する必要がある。嗅覚受容体はヒトでは約350種類、マウスでは約1000種類の嗅覚受容体が存在し、[[嗅球]]上に嗅覚受容体の数に対応した糸球体を素子とする２次元マップが形成される。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅球の中での嗅上皮細胞の軸索の配置は前後軸及び背側腹側の軸で決定されているが、背側腹側の軸での配列は嗅上皮内での配置によって決定される。前後軸に関してはどの嗅覚受容体が発現されているかによって産生される[[cAMP]]の量が変わり、これによって[[Sema3A]]/[[neuropilin1]]のカウンターバランスを示す濃度勾配が[[嗅上皮細胞]]の軸索内に発生し、これによって標的にたどり着く前に軸索がソーティングされることによって、前後軸のどこに軸索が到着するかが決定される。背側腹側に関しては、まず、嗅上皮内での[[robo2]]の濃度勾配と嗅球内での[[slit1]]の濃度勾配よってパイオニア軸索の嗅球での配置が背側に決定され、その後、嗅上皮細胞の軸索内での[[Sema3F]]/[[neuropilin2]]のカウンターバランスを示す濃度勾配によって嗅球内での背側腹側の位置が決まる。つまり、後から到着する軸索は先に到着した背側の軸索が発現するSema3Fによってより腹側に配置される（図５）。嗅覚の場合に特徴的なのは、軸索ー軸索の相互作用が非常に重要な役割を果たしていることである。 これはSperryのモデルとは少し異なり、嗅覚系では軸索間で自律的に制御されているということを示しており、また、嗅球がなくてもある程度トポグラフィックマップが形成されるという事実とも合致する。視覚系においては位置情報以外は（網膜のどこからくるか以外は）それぞれの軸索で同じ情報が伝えられているが、嗅覚系では違う嗅覚受容体の情報がそれぞれの軸索によって伝えられているところが異なるのかもしれない（ただし、視覚においても方向性を認識する網膜神経細胞があり、その細胞の場合のトポグラフィックマッピング及び情報処理のロジックについてはあまり明らかにされていない）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程で軸索が標的位置に到達しシナプスを形成したあと、嗅覚系でも視覚系と同様に神経活動依存的なリファインメントがおこる（隣同士の[[糸球体]]がきっちりとセグレゲートする）。この過程においては神経活動依存的にホモフィリック結合をする[[細胞接着因子]][[Kirrel]]2/3と接着依存性の反発因子である[[EphA5]]-[[EphrinA5]]がやはり濃度勾配を呈する形で発現し、それによって糸球体が相互にセグレゲートする（図３）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系におけるトポグラフィックマッピングは様々な嗅覚受容体からの情報を処理するのに必要であるだけでなく、その匂いによって誘発される動物の行動を規定するのに重要であり、嗅球から脳のどこにつながるかということとトポグラフィックマッピングは密接に関わっている。詳細は[[嗅覚]]系の項を参照されたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== その他 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その他、[[聴覚]]系（音の周波数情報）、[[体性感覚]]系（身体における位置情報、特にマウスやラットの髭と[[バレル皮質]]の系）、[[味覚]]系（違う味覚物質を感受する受容体からの情報）、及び運動系（身体における位置情報）などのトポグラフィックマップが研究されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[標的認識]] &lt;br /&gt;
*[[化学親和説]]&lt;br /&gt;
*[[エフリン]]&lt;br /&gt;
*[[Eph受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：櫻井武　　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11676</id>
		<title>トポグラフィックマッピング</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11676"/>
		<updated>2012-07-11T06:12:58Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：topographic mapping　独：topografische Karte　仏：carte topographique&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
同義語：神経地図形成&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップとはもともと「地形図」という意味であるが、脳科学においては「神経地図形成」とも訳され、トポグラフィックマッピングとは[[神経細胞]]の[[投射]]が地形図を作製するように特異的な配置をなす過程をさす。例えば感覚系において、ある特定の身体の位置からの情報を担う神経の[[軸索]]が、ある特定の配置をその系路内で取り、脳内のある特定の標的に到達した際に、その投射が標的領域内で特定の配置を取る過程である。トポグラフィクマッピングは[[感覚系]]での情報処理の基本となる構造を形成するものである。また、脳の[[運動野]]のある位置に存在する神経細胞からの軸索がある特定の身体の位置に投射する場合、脳内の運動野でトポグラフィックな分布があるといえる。ここでは、トポグラフィックマップの神経機能における意義とその分子機構を歴史的な経緯をふまえて感覚系、特に視覚系と嗅覚系を中心にまとめる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==トポグラフィックマッピングとその意義==&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典7.png|thumb|250x|&#039;&#039;&#039;図1. Wilder Penfieldによるcortical homunculus&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;それぞれの皮質の領域がそれぞれの身体の部分の感覚に対応している。Wilder Penfieldの原図より改変。 ]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの一番単純な例は、[[脊髄]]から[[視床]]へ上行する[[脊髄視床路]]で[[末梢]]から脊髄に入る高さによってその系路内での配置が決まるというものであろう。また、有名なものにはモントリオールの[[ペンフィールド|Wilder Penfield]]による[[大脳皮質]]の[[感覚野]]と運動野におけるどの部位が体のどの部位の感覚、運動に対応するかを人の脳でマッピングしたものがある（[[cortical homunculus]]）（図1）。これは脳のどこを刺激すると体のどこが動くか、また、脳のどこを刺激するとどこが感じたように感じるかを脳外科手術中の患者の脳でマッピングしたもので、1951年に出版されたこのデータは現在でもそのまま通用する正確なものである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　感覚系のトポグラフィックマッピングには大きく分けて2つの過程がある。一つは神経細胞の軸索が標的にたどり着き標的内でトポグラフィックに配置する[[神経活動]]に依存しない（様々な標的認識分子による）メカニズムで、もう一つはその後に行われる標的内での神経活動依存性の配置形成の（ひいてはシナプス形成の）リファインメントの過程である（神経活動依存性ファインチューニング）。このマップの形成は発達段階において起こり、その形成時期は神経系の可塑性の能力の有無とも関係する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　高等動物の感覚系において、外界から入力される感覚情報は脳内の特定の領域内において2次元上の神経細胞の[[発火]]パターンへと変換され、これが感覚情報の処理の基盤となる。例えば視覚の場合一つの重要な情報は位置情報であるが、[[網膜]]の中のある視細胞がその受け持つ視覚フィールド内のある位置における情報を受け取り、網膜のそれぞれの[[視細胞]]の情報は脳の特異的な細胞へ伝達される。そうすることによって、網膜内での位置関係（つまりは視覚フィールドにおける位置関係）が脳内での位置関係に転換され、視覚フィールドの空間における位置情報を視覚野で認識することができる。これをするためにはそれぞれの視細胞につながる網膜[[神経節]]細胞の軸索が視覚系においてトポグラフィックに投射、配置する事が必要となる。これがトポグラフィックマッピングであり、その結果、脳内にトポグラフィックなマップができる。さらに両眼視ができる動物では、両方の眼から入った視野内の同じ地点からの情報は脳内の似たような領域に集束する必要がある。それについてもトポグラフィックなマッピングが必要で、それによって形成された両眼視によってさらに立体視も可能となる。また、視覚によって得られた情報を認知するにあたって視覚野から脳内での行き先によって認知される内容が異なるので（例えばwhatとhow)、この基本に視覚野でのトポグラフィックマッピングがあるとも考えられる（[[嗅覚系]]ではある特定の匂いがそれによって引き起こされる特定の行動に結びつく基本にトポグラフィックマップがある。詳しくは嗅覚系の項を参照のこと）。先に述べたように視覚系においても網膜の神経細胞の活動なしに起こる過程と網膜の神経細胞の活動性に依存して起こる過程があり、この両者によって発達段階において視覚系のマップは形成される。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==分子機構==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典03.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図2. トポグラフィックマッピングの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜内には耳側で高く鼻側で低い濃度勾配を示す分子が存在し（赤）、網膜からの神経線維を受ける視蓋／上丘には後側で高く前側で低い濃度勾配を示す分子が存在する（青）。網膜の耳側からの軸索は（赤）、視蓋／上丘での分子を認識し、その分子を避ける様に前側に投射する。それに対して、耳側からの軸索は（白）、視蓋／上丘での分子に関係なく後側に投射できる。これによって、視覚フィールドにおける位置情報が視蓋／上丘においても位置情報として保存される。図3も参照。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典6-2.png|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図3. ストライプアッセイによる視蓋の前側と後側で網膜神経節細胞の軸索に対する影響の違い&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;ニワトリの視蓋の前側（A）と後側（P）から調整した膜画分をストライプとして配置した基質の上で網膜の片を培養すると、鼻側の網膜はどちらの上にも突起を伸ばすが、耳側の網膜は前側のストライプの上に突起を伸ばす。前側と後側の膜画分を熱処理して（+）それと熱処理しない者とストライプを形成すると、前側を熱処理しても耳側の網膜片からの突起伸長のパターンには影響がなく前側の上にのみ突起を伸ばすが、後側を熱処理すると突起はどちらの上にも伸びる。この結果は後側に耳側網膜からの突起伸長を阻害する物質があることを示唆する。]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===化学親和説の提唱===&lt;br /&gt;
　脳内におけるトポグラフィックなマップを示唆する古典的な実験としては1940-50年代の[[wikipedia:ja:ロジャー・スペリー|Roger Sperry]]による[[wikipedia:ja:カエル|カエル]]の目を180度回転した後の神経再生によってカエルの視覚がどうなるかを見たものがある。カエルの目を180度回すとカエルは上下逆転した形で視覚情報を認識するようになる。これは網膜神経節細胞の軸索が再生する際に元々つながっていた標的につながることによって、回転した後の網膜の上と下に位置する視細胞からの位置情報が脳内での位置では上下逆転するために起こる。Sperryはこういった一連の視覚系の操作の実験の結果から、投射する軸索と標的の細胞に分子のタグがついていて、その間の特異的相互作用によって神経細胞間の結合が決定されトポグラフィックマップの形成に関与すると提唱した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。また、こういった分子のタグは軸索と標的の両方で相補的な濃度勾配を形成していて、それで最終的にコネクションの形成される位置が決定されるのではないかと推測した（詳しくは[[化学親和説]]の項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===化学親和の実体===&lt;br /&gt;
　その流れを汲んで、その後視覚系を中心にトポグラフィックマッピングのメカニズムを追求する努力がなされた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:ja:ニワトリ|ニワトリ]]の眼において耳側と鼻側の網膜神経節細胞はそれぞれ[[視蓋]]の前側と後側に軸索を送り、眼の中の耳鼻軸に沿った位置情報は視蓋の中で前後軸として保存される（図2）。これは眼の中で網膜神経節細胞に耳側と鼻側に軸に沿った分子の濃度勾配があり、それに対応する分子の濃度勾配が標的である視蓋の前後軸にもあり、その相互作用によって、それぞれの網膜神経節細胞の軸索が視蓋で停止する場所が決定されると考えられた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:ja:チュービンゲン|チュービンゲン]]の[[wikipedia:de:Friedrich Bonhoeffer|Friedrich Bonhoeffer]]のグループは生化学的に視蓋での物質的基盤を明らかにすべく以下の様な実験を行った。彼らは、もし、視蓋に前後軸で濃度勾配を呈して発現している物質があってそれが耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の投射に重要であるならば、視蓋の前側と後側から調整した膜画分に対する耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の反応が変わるであろうと考え、これらの膜画分をインビトロでの基質としてストライプ状に配置した（ストライプアッセイ）。その上で網膜の神経節細胞を培養すると、耳側の細胞の軸索は前側から調整した膜画分の上を好んで成長するのに対して、鼻側の細胞の軸索は前側と後側からの画分で差を示さない事、そして、前側と後側のストライプをそれぞれ熱処理することによって、耳側の軸索は特に前側の膜画分を好むわけではなく、実は後側の膜画分を避ける事が示された（図3）。この事は視蓋の後側に高く前側に低く発現されている物質があり、それが耳側で強く発現し鼻側で弱く発現する分子によって認識される事によって網膜神経節細胞の軸索の視蓋内での位置が決まるという事を示唆する（図2）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 このアッセイを利用してBonhoefferのグループは1990年に生化学的にニワトリの視蓋の後側に発現しているトポグラフィックマッピングに関与している分子を精製した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2171592&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。RAGSと呼ばれた25kDaのこの分子はPI-PLC処理によって膜から外れることから[[GPIリンカー|GPI結合性]]の膜結合タンパク質であることがわかっていた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===クローニングによる分子同定===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その後、彼のグループのUwe Drescherらが遺伝子クローニングを含めて更なる分子の同定を試みていた。その頃、ファミリーの非常に多い新しい[[チロシンキナーゼ]]分子（後にEphとよばれる）が同定され、それについての研究が様々なグループで行われていた。中でも[[wikipedia:Regeneron|レジェネロン]]のGeorge Yancopoulosのグループ（Nick Galeら）はこのキナーゼ（Ephにあたる）のファミリーの同定とそのリガンド（ephrinにあたる）の解明を発現クローニングの手法を用いて精力的に行っていた。一方Philip Lederの弟子にあたるJohn Flanaganもハーバードに自分のラボを持った頃で、プロジェクトの一つとして[[Mek4]]（[[EphA3]]にあたる）と[[Sek]]（[[EphA4]]にあたる）とよばれる上記の[[キナーゼ]]ファミリーに対する[[リガンド]]の発現クローニングを行っていた。それで1994年にとれてきた分子が[[ELF-1]]（[[ephrinA2]]にあたる）で、この分子はGPI結合性の膜結合型のタンパク質であることがわかっていた&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7522971&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その解析の途中でMek4とELF-1がニワトリ胚の網膜と視蓋で濃度勾配を呈して発現しており、しかもその勾配が相補的であることに気がついた彼のグループは1995年にこのEphA3-ephrinA2がBonhoefferのグループが解析を行ってきたSperryのchemoaffnity theoryを担う分子メカニズムであるという論文を発表した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634327&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その論文はDrescherらのRAGSがephrinAのグループに属する分子（ephrinA5にあたる）であるという論文と同時に発表されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634326&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、彼ら以外にも様々なグループ（例えばRudiger KleinやDennis O&#039;learyら）が参画しニワトリだけでなく[[マウス]]でもこのEph-ephrinを介したメカニズムが視覚系におけるトポグラフィックマッピングに働いていることが証明された（詳しくは[[エフリン]]、[[Eph受容体]]の項を参照されたい）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典04.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図4. 視覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程とそのメカニズムの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜からの軸索は視蓋／上丘に達すると、本来の到達領域（白）をオーバーシュートする。その後、トポグラフィックシグナルにより、軸索は分枝をだす。そして、その分枝はさらにトポグラフィックシグナルによって、最終目的地に集束する。最後に、神経活動に依存したリファインメントが起こり、網膜からの神経繊維は最終到達エリアに集束する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のような歴史的な経緯もあり、トポグラフィックマッピングについては視覚系において一番研究が進んでいる。以下、いくつかの系について簡単にまとめる。詳細は文献を参照されたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 視覚系  ===&lt;br /&gt;
====網膜-視蓋／上丘投射====&lt;br /&gt;
　網膜から視蓋／[[上丘]]への投射がトポグラフィックになっていることはよく知られている。この形成には幾つかの過程があり、様々な分子が関与しているが、基本的にはSperryの仮説の様に分子が濃度勾配を呈して発現していることによる。まず、網膜の視神経細胞の軸索は視蓋／上丘に入り、将来の標的位置よりも後方へ越えて、伸長することが知られている。その後、軸索が網膜内の耳側−鼻側の軸内のどこの位置からでているかで視蓋／上丘での前後軸に沿った正しい位置で、EphAs-EphrinAsの濃度勾配によって、軸索の中間部からの枝分かれ形成（interstitial branching）がおこり、その後その枝分かれが、今度は網膜内の背側−腹側軸によって視蓋／上丘の内側−外側の軸に沿った、EphAs-EphrinAsとは異なる分子の濃度勾配（EphBs-EphrinBs）で、正しい最終集結点に導かれる。ここまでは神経活動に依存せずにおこる。その後、更なるマップのリファインメント（標的領域がさらに集束する）が起こるがこれには神経活動が必要であり、ウェーブ状に発生する網膜内での自発的な電気活動の存在が重要であることが示されている（図4）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16022599&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程に関わる分子の濃度勾配に関してはカウンターバランスを示す2つの濃度勾配が必要という考え方と、1つの濃度勾配がプッシュとプルと両方やれるという考え方とある。その他、もう一つの可能性として、軸索同士が競合するという可能性もあり、最近の知見では軸索同士の競合も視覚系におけるトポグラフィックマッピングに必要であるとされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22065784&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
====外側膝状体-大脳皮質視覚野投射====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[外側膝状体]]と大脳皮質の視覚野でもトポグラフィックマップは形成されているがその分子メカニズムは視蓋／上丘ほどは明らかにされていない。ここで一つ注意しておきたいのは上記のニワトリの系は両眼視をする系ではないということである。したがって、Eph-エフリンによる化学親和のメカニズムは対側に投射する軸索に当てはまるものである。マウスではヒトほど顕著ではないものの、両眼視をすることができ、したがって外側膝状体では対側の眼からの軸索の投射する場所と同側の眼からの軸索の投射する場所が存在し、結果として同じ視野フィールドからの情報が同じ側の視覚中枢に集束することになる。この場合、対側からの投射についてはニワトリと同じ様なメカニズムが当てはまると考えられるが、同側からの投射については対側と同じメカニズム（Eph-エフリン）が働くのかそれとも全く異なったメカニズムなのかについてはわかっていない。同側の投射は最初は領域内にある程度広がっているが発達の段階で最終的な標的に集束することが知られているが、この集束する過程には神経活動依存性のメカニズムが働いていることは明らかにされている。ヒトでは50％の投射が同側からであり、したがって上記で推測される対側の投射のメカニズム以外に、同側のトポグラフィックマッピングのメカニズム及び同側と対側の情報の統合のメカニズムが何らかの形で必要である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一方、外側膝状体と大脳皮質の視覚野の系でよく研究されているのはこれらの視覚中枢における右目と左目から投射を受けている部位の交互なストライプ状の配置である。大脳皮質においてはこのストライプ状にならんだカラムを[[優位視覚性円柱]] ocular dominance columnという。[[wikipedia:ja:ネコ|ネコ]]で片方の眼を視覚の発達段階に閉じることでこのストライプのサイズに変化を与えることができるのでこれには神経活動依存的なメカニズムが関与していることが知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの形成後はそれを変えることは難しいが、形成の前に脳の領域ごとに[[可塑性]]が持続する時期があり、それを[[臨界期]]と呼ぶ。この時期は神経活動依存的な修飾が可能な時期であり、この時期内での神経活動の変化は脳内でのマップのパターンを変えることができる。臨界期における神経活動の変化は上記の優位視覚性円柱（すなわちトポグラフィカルマップ）のパターンを変える（例えば右目と左目のカラムでサイズが変わる）（詳しくは[[臨界期]]及び[[優位視覚性円柱]]の項を参照）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 嗅覚系  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典05.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図5. 嗅覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程とそのメカニズムの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;嗅球の前後軸に沿ったトポグラフィーは、嗅上皮細胞で発現されている嗅覚受容体の違いによって形成されるSema3A/Neuropilin1の発現の差によって嗅球に達する前にソーティングされる。嗅球の背側腹側軸に沿ったトポグラフィーは、まず最初に嗅球に到着する線維の配置がrobo2/slit1の発現パターンによって背側に決定された後、その軸索内で発現の高いSema3Fによって、後から到着するNeuropilin2を強く発現する線維の位置を腹側に規定する。その後、神経活動に依存して嗅上皮細胞内で接着因子や反発因子の発現が制御され、それによって糸球体がきっちりとセグレゲートする。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系においてもトポグラフィックマッピングが行われることが知られているが、坂野らのグループによる精力的な研究によりその詳細な分子メカニズムが明らかにされてきている。匂いは[[嗅覚受容体]]で感知されるが、一つの嗅上皮細胞は一種類の嗅覚受容体を発現している。しかしながら、同じ嗅覚受容体を発現する細胞の嗅上皮内における分布はバラバラであるので、同じ嗅覚受容体を発現する細胞からの情報は嗅球の中の同じ糸球体に収束する必要がある。嗅覚受容体はヒトでは約350種類、マウスでは約1000種類の嗅覚受容体が存在し、[[嗅球]]上に嗅覚受容体の数に対応した糸球体を素子とする２次元マップが形成される。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅球の中での嗅上皮細胞の軸索の配置は前後軸及び背側腹側の軸で決定されているが、背側腹側の軸での配列は嗅上皮内での配置によって決定される。前後軸に関してはどの嗅覚受容体が発現されているかによって産生される[[cAMP]]の量が変わり、これによって[[Sema3A]]/[[neuropilin1]]のカウンターバランスを示す濃度勾配が[[嗅上皮細胞]]の軸索内に発生し、これによって標的にたどり着く前に軸索がソーティングされることによって、前後軸のどこに軸索が到着するかが決定される。背側腹側に関しては、まず、嗅上皮内での[[robo2]]の濃度勾配と嗅球内での[[slit1]]の濃度勾配よってパイオニア軸索の嗅球での配置が背側に決定され、その後、嗅上皮細胞の軸索内での[[Sema3F]]/[[neuropilin2]]のカウンターバランスを示す濃度勾配によって嗅球内での背側腹側の位置が決まる。つまり、後から到着する軸索は先に到着した背側の軸索が発現するSema3Fによってより腹側に配置される（図５）。嗅覚の場合に特徴的なのは、軸索ー軸索の相互作用が非常に重要な役割を果たしていることである。 これはSperryのモデルとは少し異なり、嗅覚系では軸索間で自律的に制御されているということを示している。これは嗅球がなくてもある程度トポグラフィックマップが形成されるという事実とも合致する。嗅覚系では違う嗅覚受容体の情報がそれぞれの軸索によって伝えられているが、視覚系においては位置情報以外は（網膜のどこからくるか以外は）それぞれの軸索で同じ情報が伝えられているところが異なるのかもしれない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程で軸索が標的位置に到達しシナプスを形成したあと、嗅覚系でも視覚系と同様に神経活動依存的なリファインメントがおこる（隣同士の[[糸球体]]がきっちりとセグレゲートする）。この過程においては神経活動依存的にホモフィリック結合をする[[細胞接着因子]][[Kirrel]]2/3と接着依存性の反発因子である[[EphA5]]-[[EphrinA5]]がやはり濃度勾配を呈する形で発現し、それによって糸球体が相互にセグレゲートする（図３）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系におけるトポグラフィックマッピングは様々な嗅覚受容体からの情報を処理するのに必要であるだけでなく、その匂いによって誘発される動物の行動を規定するのに重要であり、嗅球から脳のどこにつながるかということとトポグラフィックマッピングは密接に関わっている。詳細は[[嗅覚]]系の項を参照されたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== その他 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その他、[[聴覚]]系（音の周波数情報）、[[体性感覚]]系（身体における位置情報、特にマウスやラットの髭と[[バレル皮質]]の系）、[[味覚]]系（違う味覚物質を感受する受容体からの情報）、及び運動系（身体における位置情報）などのトポグラフィックマップが研究されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[標的認識]] &lt;br /&gt;
*[[化学親和説]]&lt;br /&gt;
*[[エフリン]]&lt;br /&gt;
*[[Eph受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：櫻井武　　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11675</id>
		<title>トポグラフィックマッピング</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11675"/>
		<updated>2012-07-11T06:10:11Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：topographic mapping　独：topografische Karte　仏：carte topographique&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
同義語：神経地図形成&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップとはもともと「地形図」という意味であるが、脳科学においては「神経地図形成」とも訳され、トポグラフィックマッピングとは[[神経細胞]]の[[投射]]が地形図を作製するように特異的な配置をなす過程をさす。例えば感覚系において、ある特定の身体の位置からの情報を担う神経の[[軸索]]が、ある特定の配置をその系路内で取り、脳内のある特定の標的に到達した際に、その投射が標的領域内で特定の配置を取る過程である。トポグラフィクマッピングは[[感覚系]]での情報処理の基本となる構造を形成するものである。また、脳の[[運動野]]のある位置に存在する神経細胞からの軸索がある特定の身体の位置に投射する場合、脳内の運動野でトポグラフィックな分布があるといえる。ここでは、トポグラフィックマップの神経機能における意義とその分子機構を歴史的な経緯をふまえて感覚系、特に視覚系と嗅覚系を中心にまとめる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==トプグラフィックマッピングとその意義==&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典7.png|thumb|250x|&#039;&#039;&#039;図1. Wilder Penfieldによるcortical homunculus&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;それぞれの皮質の領域がそれぞれの身体の部分の感覚に対応している。Wilder Penfieldの原図より改変。 ]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの一番単純な例は、[[脊髄]]から[[視床]]へ上行する[[脊髄視床路]]で[[末梢]]から脊髄に入る高さによってその系路内での配置が決まるというものであろう。また、有名なものにはモントリオールの[[ペンフィールド|Wilder Penfield]]による[[大脳皮質]]の[[感覚野]]と運動野におけるどの部位が体のどの部位の感覚、運動に対応するかを人の脳でマッピングしたものがある（[[cortical homunculus]]）（図1）。これは脳のどこを刺激すると体のどこが動くか、また、脳のどこを刺激するとどこが感じたように感じるかを脳外科手術中の患者の脳でマッピングしたもので、1951年に出版されたこのデータは現在でもそのまま通用する正確なものである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　感覚系のトポグラフィックマッピングには大きく分けて2つの過程がある。一つは神経細胞の軸索が標的にたどり着き標的内でトポグラフィックに配置する[[神経活動]]に依存しない（様々な標的認識分子による）メカニズムで、もう一つはその後に行われる標的内での神経活動依存性の配置形成の（ひいてはシナプス形成の）リファインメントの過程である（神経活動依存性ファインチューニング）。このマップの形成は発達段階において起こり、その形成時期は神経系の可塑性の能力の有無とも関係する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　高等動物の感覚系において、外界から入力される感覚情報は脳内の特定の領域内において2次元上の神経細胞の[[発火]]パターンへと変換され、これが感覚情報の処理の基盤となる。例えば視覚の場合一つの重要な情報は位置情報であるが、[[網膜]]の中のある視細胞がその受け持つ視覚フィールド内のある位置における情報を受け取り、網膜のそれぞれの[[視細胞]]の情報は脳の特異的な細胞へ伝達される。そうすることによって、網膜内での位置関係（つまりは視覚フィールドにおける位置関係）が脳内での位置関係に転換され、視覚フィールドの空間における位置情報を視覚野で認識することができる。これをするためにはそれぞれの視細胞につながる網膜[[神経節]]細胞の軸索が視覚系においてトポグラフィックに投射、配置する事が必要となる。これがトポグラフィックマッピングであり、その結果、脳内にトポグラフィックなマップができる。さらに両眼視ができる動物では、両方の眼から入った視野内の同じ地点からの情報は脳内の似たような領域に集束する必要がある。それについてもトポグラフィックなマッピングが必要で、それによって形成された両眼視によってさらに立体視も可能となる。また、視覚によって得られた情報を認知するにあたって視覚野から脳内での行き先によって認知される内容が異なるので（例えばwhatとhow)、この基本に視覚野でのトポグラフィックマッピングがあるとも考えられる（[[嗅覚系]]ではある特定の匂いがそれによって引き起こされる特定の行動に結びつく基本にトポグラフィックマップがある。詳しくは嗅覚系の項を参照のこと）。先に述べたように視覚系においても網膜の神経細胞の活動なしに起こる過程と網膜の神経細胞の活動性に依存して起こる過程があり、この両者によって発達段階において視覚系のマップは形成される。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==分子機構==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典03.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図2. トポグラフィックマッピングの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜内には耳側で高く鼻側で低い濃度勾配を示す分子が存在し（赤）、網膜からの神経線維を受ける視蓋／上丘には後側で高く前側で低い濃度勾配を示す分子が存在する（青）。網膜の耳側からの軸索は（赤）、視蓋／上丘での分子を認識し、その分子を避ける様に前側に投射する。それに対して、耳側からの軸索は（白）、視蓋／上丘での分子に関係なく後側に投射できる。これによって、視覚フィールドにおける位置情報が視蓋／上丘においても位置情報として保存される。図3も参照。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典6-2.png|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図3. ストライプアッセイによる視蓋の前側と後側で網膜神経節細胞の軸索に対する影響の違い&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;ニワトリの視蓋の前側（A）と後側（P）から調整した膜画分をストライプとして配置した基質の上で網膜の片を培養すると、鼻側の網膜はどちらの上にも突起を伸ばすが、耳側の網膜は前側のストライプの上に突起を伸ばす。前側と後側の膜画分を熱処理して（+）それと熱処理しない者とストライプを形成すると、前側を熱処理しても耳側の網膜片からの突起伸長のパターンには影響がなく前側の上にのみ突起を伸ばすが、後側を熱処理すると突起はどちらの上にも伸びる。この結果は後側に耳側網膜からの突起伸長を阻害する物質があることを示唆する。]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===化学親和説の提唱===&lt;br /&gt;
　脳内におけるトポグラフィックなマップを示唆する古典的な実験としては1940-50年代の[[wikipedia:ja:ロジャー・スペリー|Roger Sperry]]による[[wikipedia:ja:カエル|カエル]]の目を180度回転した後の神経再生によってカエルの視覚がどうなるかを見たものがある。カエルの目を180度回すとカエルは上下逆転した形で視覚情報を認識するようになる。これは網膜神経節細胞の軸索が再生する際に元々つながっていた標的につながることによって、回転した後の網膜の上と下に位置する視細胞からの位置情報が脳内での位置では上下逆転するために起こる。Sperryはこういった一連の視覚系の操作の実験の結果から、投射する軸索と標的の細胞に分子のタグがついていて、その間の特異的相互作用によって神経細胞間の結合が決定されトポグラフィックマップの形成に関与すると提唱した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。また、こういった分子のタグは軸索と標的の両方で相補的な濃度勾配を形成していて、それで最終的にコネクションの形成される位置が決定されるのではないかと推測した（詳しくは[[化学親和説]]の項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===化学親和の実体===&lt;br /&gt;
　その流れを汲んで、その後視覚系を中心にトポグラフィックマッピングのメカニズムを追求する努力がなされた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:ja:ニワトリ|ニワトリ]]の眼において耳側と鼻側の網膜神経節細胞はそれぞれ[[視蓋]]の前側と後側に軸索を送り、眼の中の耳鼻軸に沿った位置情報は視蓋の中で前後軸として保存される（図2）。これは眼の中で網膜神経節細胞に耳側と鼻側に軸に沿った分子の濃度勾配があり、それに対応する分子の濃度勾配が標的である視蓋の前後軸にもあり、その相互作用によって、それぞれの網膜神経節細胞の軸索が視蓋で停止する場所が決定されると考えられた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:ja:チュービンゲン|チュービンゲン]]の[[wikipedia:de:Friedrich Bonhoeffer|Friedrich Bonhoeffer]]のグループは生化学的に視蓋での物質的基盤を明らかにすべく以下の様な実験を行った。彼らは、もし、視蓋に前後軸で濃度勾配を呈して発現している物質があってそれが耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の投射に重要であるならば、視蓋の前側と後側から調整した膜画分に対する耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の反応が変わるであろうと考え、これらの膜画分をインビトロでの基質としてストライプ状に配置した（ストライプアッセイ）。その上で網膜の神経節細胞を培養すると、耳側の細胞の軸索は前側から調整した膜画分の上を好んで成長するのに対して、鼻側の細胞の軸索は前側と後側からの画分で差を示さない事、そして、前側と後側のストライプをそれぞれ熱処理することによって、耳側の軸索は特に前側の膜画分を好むわけではなく、実は後側の膜画分を避ける事が示された（図3）。この事は視蓋の後側に高く前側に低く発現されている物質があり、それが耳側で強く発現し鼻側で弱く発現する分子によって認識される事によって網膜神経節細胞の軸索の視蓋内での位置が決まるという事を示唆する（図2）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 このアッセイを利用してBonhoefferのグループは1990年に生化学的にニワトリの視蓋の後側に発現しているトポグラフィックマッピングに関与している分子を精製した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2171592&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。RAGSと呼ばれた25kDaのこの分子はPI-PLC処理によって膜から外れることから[[GPIリンカー|GPI結合性]]の膜結合タンパク質であることがわかっていた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===クローニングによる分子同定===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その後、彼のグループのUwe Drescherらが遺伝子クローニングを含めて更なる分子の同定を試みていた。その頃、ファミリーの非常に多い新しい[[チロシンキナーゼ]]分子（後にEphとよばれる）が同定され、それについての研究が様々なグループで行われていた。中でも[[wikipedia:Regeneron|レジェネロン]]のGeorge Yancopoulosのグループ（Nick Galeら）はこのキナーゼ（Ephにあたる）のファミリーの同定とそのリガンド（ephrinにあたる）の解明を発現クローニングの手法を用いて精力的に行っていた。一方Philip Lederの弟子にあたるJohn Flanaganもハーバードに自分のラボを持った頃で、プロジェクトの一つとして[[Mek4]]（[[EphA3]]にあたる）と[[Sek]]（[[EphA4]]にあたる）とよばれる上記の[[キナーゼ]]ファミリーに対する[[リガンド]]の発現クローニングを行っていた。それで1994年にとれてきた分子が[[ELF-1]]（[[ephrinA2]]にあたる）で、この分子はGPI結合性の膜結合型のタンパク質であることがわかっていた&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7522971&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その解析の途中でMek4とELF-1がニワトリ胚の網膜と視蓋で濃度勾配を呈して発現しており、しかもその勾配が相補的であることに気がついた彼のグループは1995年にこのEphA3-ephrinA2がBonhoefferのグループが解析を行ってきたSperryのchemoaffnity theoryを担う分子メカニズムであるという論文を発表した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634327&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その論文はDrescherらのRAGSがephrinAのグループに属する分子（ephrinA5にあたる）であるという論文と同時に発表されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634326&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、彼ら以外にも様々なグループ（例えばRudiger KleinやDennis O&#039;learyら）が参画しニワトリだけでなく[[マウス]]でもこのEph-ephrinを介したメカニズムが視覚系におけるトポグラフィックマッピングに働いていることが証明された（詳しくは[[エフリン]]、[[Eph受容体]]の項を参照されたい）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典04.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図4. 視覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程とそのメカニズムの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜からの軸索は視蓋／上丘に達すると、本来の到達領域（白）をオーバーシュートする。その後、トポグラフィックシグナルにより、軸索は分枝をだす。そして、その分枝はさらにトポグラフィックシグナルによって、最終目的地に集束する。最後に、神経活動に依存したリファインメントが起こり、網膜からの神経繊維は最終到達エリアに集束する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のような歴史的な経緯もあり、トポグラフィックマッピングについては視覚系において一番研究が進んでいる。以下、いくつかの系について簡単にまとめる。詳細は文献を参照されたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 視覚系  ===&lt;br /&gt;
====網膜-視蓋／上丘投射====&lt;br /&gt;
　網膜から視蓋／[[上丘]]への投射がトポグラフィックになっていることはよく知られている。この形成には幾つかの過程があり、様々な分子が関与しているが、基本的にはSperryの仮説の様に分子が濃度勾配を呈して発現していることによる。まず、網膜の視神経細胞の軸索は視蓋／上丘に入り、将来の標的位置よりも後方へ越えて、伸長することが知られている。その後、軸索が網膜内の耳側−鼻側の軸内のどこの位置からでているかで視蓋／上丘での前後軸に沿った正しい位置で、EphAs-EphrinAsの濃度勾配によって、軸索の中間部からの枝分かれ形成（interstitial branching）がおこり、その後その枝分かれが、今度は網膜内の背側−腹側軸によって視蓋／上丘の内側−外側の軸に沿った、EphAs-EphrinAsとは異なる分子の濃度勾配（EphBs-EphrinBs）で、正しい最終集結点に導かれる。ここまでは神経活動に依存せずにおこる。その後、更なるマップのリファインメント（標的領域がさらに集束する）が起こるがこれには神経活動が必要であり、ウェーブ状に発生する網膜内での自発的な電気活動の存在が重要であることが示されている（図4）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16022599&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程に関わる分子の濃度勾配に関してはカウンターバランスを示す2つの濃度勾配が必要という考え方と、1つの濃度勾配がプッシュとプルと両方やれるという考え方とある。その他、もう一つの可能性として、軸索同士が競合するという可能性もあり、最近の知見では軸索同士の競合も視覚系におけるトポグラフィックマッピングに必要であるとされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22065784&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
====外側膝状体-大脳皮質視覚野投射====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[外側膝状体]]と大脳皮質の視覚野でもトポグラフィックマップは形成されているがその分子メカニズムは視蓋／上丘ほどは明らかにされていない。ここで一つ注意しておきたいのは上記のニワトリの系は両眼視をする系ではないということである。したがって、Eph-エフリンによる化学親和のメカニズムは対側に投射する軸索に当てはまるものである。マウスではヒトほど顕著ではないものの、両眼視をすることができ、したがって外側膝状体では対側の眼からの軸索の投射する場所と同側の眼からの軸索の投射する場所が存在し、結果として同じ視野フィールドからの情報が同じ側の視覚中枢に集束することになる。この場合、対側からの投射についてはニワトリと同じ様なメカニズムが当てはまると考えられるが、同側からの投射については対側と同じメカニズム（Eph-エフリン）が働くのかそれとも全く異なったメカニズムなのかについてはわかっていない。同側の投射は最初は領域内にある程度広がっているが発達の段階で最終的な標的に集束することが知られているが、この集束する過程には神経活動依存性のメカニズムが働いていることは明らかにされている。ヒトでは50％の投射が同側からであり、したがって上記で推測される対側の投射のメカニズム以外に、同側のトポグラフィックマッピングのメカニズム及び同側と対側の情報の統合のメカニズムが何らかの形で必要である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一方、外側膝状体と大脳皮質の視覚野の系でよく研究されているのはこれらの視覚中枢における右目と左目から投射を受けている部位の交互なストライプ状の配置である。大脳皮質においてはこのストライプ状にならんだカラムを[[優位視覚性円柱]] ocular dominance columnという。[[wikipedia:ja:ネコ|ネコ]]で片方の眼を視覚の発達段階に閉じることでこのストライプのサイズに変化を与えることができるのでこれには神経活動依存的なメカニズムが関与していることが知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの形成後はそれを変えることは難しいが、形成の前に脳の領域ごとに[[可塑性]]が持続する時期があり、それを[[臨界期]]と呼ぶ。この時期は神経活動依存的な修飾が可能な時期であり、この時期内での神経活動の変化は脳内でのマップのパターンを変えることができる。臨界期における神経活動の変化は上記の優位視覚性円柱（すなわちトポグラフィカルマップ）のパターンを変える（例えば右目と左目のカラムでサイズが変わる）（詳しくは[[臨界期]]及び[[優位視覚性円柱]]の項を参照）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 嗅覚系  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典05.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図5. 嗅覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程とそのメカニズムの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;嗅球の前後軸に沿ったトポグラフィーは、嗅上皮細胞で発現されている嗅覚受容体の違いによって形成されるSema3A/Neuropilin1の発現の差によって嗅球に達する前にソーティングされる。嗅球の背側腹側軸に沿ったトポグラフィーは、まず最初に嗅球に到着する線維の配置がrobo2/slit1の発現パターンによって背側に決定された後、その軸索内で発現の高いSema3Fによって、後から到着するNeuropilin2を強く発現する線維の位置を腹側に規定する。その後、神経活動に依存して嗅上皮細胞内で接着因子や反発因子の発現が制御され、それによって糸球体がきっちりとセグレゲートする。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系においてもトポグラフィックマッピングが行われることが知られているが、坂野らのグループによる精力的な研究によりその詳細な分子メカニズムが明らかにされてきている。匂いは[[嗅覚受容体]]で感知されるが、一つの嗅上皮細胞は一種類の嗅覚受容体を発現している。しかしながら、同じ嗅覚受容体を発現する細胞の嗅上皮内における分布はバラバラであるので、同じ嗅覚受容体を発現する細胞からの情報は嗅球の中の同じ糸球体に収束する必要がある。嗅覚受容体はヒトでは約350種類、マウスでは約1000種類の嗅覚受容体が存在し、[[嗅球]]上に嗅覚受容体の数に対応した糸球体を素子とする２次元マップが形成される。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅球の中での嗅上皮細胞の軸索の配置は前後軸及び背側腹側の軸で決定されているが、背側腹側の軸での配列は嗅上皮内での配置によって決定される。前後軸に関してはどの嗅覚受容体が発現されているかによって産生される[[cAMP]]の量が変わり、これによって[[Sema3A]]/[[neuropilin1]]のカウンターバランスを示す濃度勾配が[[嗅上皮細胞]]の軸索内に発生し、これによって標的にたどり着く前に軸索がソーティングされることによって、前後軸のどこに軸索が到着するかが決定される。背側腹側に関しては、まず、嗅上皮内での[[robo2]]の濃度勾配と嗅球内での[[slit1]]の濃度勾配よってパイオニア軸索の嗅球での配置が背側に決定され、その後、嗅上皮細胞の軸索内での[[Sema3F]]/[[neuropilin2]]のカウンターバランスを示す濃度勾配によって嗅球内での背側腹側の位置が決まる。つまり、後から到着する軸索は先に到着した背側の軸索が発現するSema3Fによってより腹側に配置される（図５）。嗅覚の場合に特徴的なのは、軸索ー軸索の相互作用が非常に重要な役割を果たしていることである。 これはSperryのモデルとは少し異なり、嗅覚系では軸索間で自律的に制御されているということを示している。これは嗅球がなくてもある程度トポグラフィックマップが形成されるという事実とも合致する。嗅覚系では違う嗅覚受容体の情報がそれぞれの軸索によって伝えられているが、視覚系においては位置情報以外は（網膜のどこからくるか以外は）それぞれの軸索で同じ情報が伝えられているところが異なるのかもしれない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程で軸索が標的位置に到達しシナプスを形成したあと、嗅覚系でも視覚系と同様に神経活動依存的なリファインメントがおこる（隣同士の[[糸球体]]がきっちりとセグレゲートする）。この過程においては神経活動依存的にホモフィリック結合をする[[細胞接着因子]][[Kirrel]]2/3と接着依存性の反発因子である[[EphA5]]-[[EphrinA5]]がやはり濃度勾配を呈する形で発現し、それによって糸球体が相互にセグレゲートする（図３）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系におけるトポグラフィックマッピングは様々な嗅覚受容体からの情報を処理するのに必要であるだけでなく、その匂いによって誘発される動物の行動を規定するのに重要であり、嗅球から脳のどこにつながるかということとトポグラフィックマッピングは密接に関わっている。詳細は[[嗅覚]]系の項を参照されたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== その他 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その他、[[聴覚]]系（音の周波数情報）、[[体性感覚]]系（身体における位置情報、特にマウスやラットの髭と[[バレル皮質]]の系）、[[味覚]]系（違う味覚物質を感受する受容体からの情報）、及び運動系（身体における位置情報）などのトポグラフィックマップが研究されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[標的認識]] &lt;br /&gt;
*[[化学親和説]]&lt;br /&gt;
*[[エフリン]]&lt;br /&gt;
*[[Eph受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：櫻井武　　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11674</id>
		<title>トポグラフィックマッピング</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11674"/>
		<updated>2012-07-11T05:56:28Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：topographic mapping　独：topografische Karte　仏：carte topographique&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
同義語：神経地図形成&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップとはもともと「地形図」という意味であるが、脳科学においては「神経地図形成」とも訳され、トポグラフィックマッピングとは[[神経細胞]]の[[投射]]が地形図を作製するように特異的な配置をなす過程をさす。例えば感覚系において、ある特定の身体の位置からの情報を担う神経の[[軸索]]が、ある特定の配置をその系路内で取り、脳内のある特定の標的に到達した際に、その投射が標的領域内で特定の配置を取る過程である。トポグラフィクマッピングは[[感覚系]]での情報処理の基本となる構造を形成するものである。また、脳の[[運動野]]のある位置に存在する神経細胞からの軸索がある特定の身体の位置に投射する場合、脳内の運動野でトポグラフィックな分布があるといえる。ここでは、トポグラフィックマップの神経機能における意義とその分子機構を歴史的な経緯をふまえて感覚系、特に視覚系と嗅覚系を中心にまとめる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==トプグラフィックマッピングとその意義==&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典7.png|thumb|250x|&#039;&#039;&#039;図1. Wilder Penfieldによるcortical homunculus&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;それぞれの皮質の領域がそれぞれの身体の部分の感覚に対応している。Wilder Penfieldの原図より改変。 ]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの一番単純な例は、[[脊髄]]から[[視床]]へ上行する[[脊髄視床路]]で[[末梢]]から脊髄に入る高さによってその系路内での配置が決まるというものであろう。また、有名なものにはモントリオールの[[ペンフィールド|Wilder Penfield]]による[[大脳皮質]]の[[感覚野]]と運動野におけるどの部位が体のどの部位の感覚、運動に対応するかを人の脳でマッピングしたものがある（[[cortical homunculus]]）（図1）。これは脳のどこを刺激すると体のどこが動くか、また、脳のどこを刺激するとどこが感じたように感じるかを脳外科手術中の患者の脳でマッピングしたもので、1951年に出版されたこのデータは現在でもそのまま通用する正確なものである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　感覚系のトポグラフィックマッピングには大きく分けて2つの過程がある。一つは神経細胞の軸索が標的にたどり着き標的内でトポグラフィックに配置する[[神経活動]]に依存しない（様々な標的認識分子による）メカニズムで、もう一つはその後に行われる標的内での神経活動依存性の配置形成の（ひいてはシナプス形成の）リファインメントの過程である（神経活動依存性ファインチューニング）。このマップの形成は発達段階において起こり、その形成時期は神経系の可塑性の能力の有無とも関係する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　高等動物の感覚系において、外界から入力される感覚情報は脳内の特定の領域内において2次元上の神経細胞の[[発火]]パターンへと変換され、これが感覚情報の処理の基盤となる。例えば視覚の場合一つの重要な情報は位置情報であるが、[[網膜]]の中のある視細胞がその受け持つ視覚フィールド内のある位置における情報を受け取り、網膜のそれぞれの[[視細胞]]の情報は脳の特異的な細胞へ伝達される。そうすることによって、網膜内での位置関係（つまりは視覚フィールドにおける位置関係）が脳内での位置関係に転換され、視覚フィールドの空間における位置情報を視覚野で認識することができる。これをするためにはそれぞれの視細胞につながる網膜[[神経節]]細胞の軸索が視覚系においてトポグラフィックにターゲッティングする事が必要となる。これがトポグラフィックマッピングであり、その結果、脳内にトポグラフィックなマップができる。さらに両眼視ができる動物では、両方の眼から入った視野内の同じ地点からの情報は脳内の似たような領域に集束する必要がある。それについてもトポグラフィックなマッピングが必要で、それによって形成された両眼視によってさらに立体視も可能となる。また、視覚によって得られた情報を認知するにあたって視覚野から脳内での行き先によって認知される内容が異なるので（例えばwhatとhow)、この基本に視覚野でのトポグラフィックマッピングがあるとも考えられる（[[嗅覚系]]ではある特定の匂いがそれによって引き起こされる特定の行動に結びつく基本にトポグラフィックマップがある。詳しくは嗅覚系の項を参照のこと）。先に述べたように視覚系においても網膜の神経細胞の活動なしに起こる過程と網膜の神経細胞の活動性に依存して起こる過程がある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==分子機構==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典03.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図2. トポグラフィックマッピングの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜内には耳側で高く鼻側で低い濃度勾配を示す分子が存在し（赤）、網膜からの神経線維を受ける視蓋／上丘には後側で高く前側で低い濃度勾配を示す分子が存在する（青）。網膜の耳側からの軸索は（赤）、視蓋／上丘での分子を認識し、その分子を避ける様に前側に投射する。それに対して、耳側からの軸索は（白）、視蓋／上丘での分子に関係なく後側に投射できる。これによって、視覚フィールドにおける位置情報が視蓋／上丘においても位置情報として保存される。図3も参照。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典6-2.png|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図3. ストライプアッセイによる視蓋の前側と後側で網膜神経節細胞の軸索に対する影響の違い&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;ニワトリの視蓋の前側（A）と後側（P）から調整した膜画分をストライプとして配置した基質の上で網膜の片を培養すると、鼻側の網膜はどちらの上にも突起を伸ばすが、耳側の網膜は前側のストライプの上に突起を伸ばす。前側と後側の膜画分を熱処理して（+）それと熱処理しない者とストライプを形成すると、前側を熱処理しても耳側の網膜片からの突起伸長のパターンには影響がなく前側の上にのみ突起を伸ばすが、後側を熱処理すると突起はどちらの上にも伸びる。この結果は後側に耳側網膜からの突起伸長を阻害する物質があることを示唆する。]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===化学親和説の提唱===&lt;br /&gt;
　脳内におけるトポグラフィックなマップを示唆する古典的な実験としては1940-50年代の[[wikipedia:ja:ロジャー・スペリー|Roger Sperry]]による[[wikipedia:ja:カエル|カエル]]の目を180度回転した後の神経再生によってカエルの視覚がどうなるかを見たものがある。カエルの目を180度回すとカエルは上下逆転した形で視覚情報を認識するようになる。これは網膜神経節細胞の軸索が再生する際に元々つながっていた標的につながることによって、回転した後の網膜の上と下に位置する視細胞からの位置情報が脳内での位置では上下逆転するために起こる。Sperryはこういった一連の視覚系の操作の実験の結果から、投射する軸索と標的の細胞に分子のタグがついていて、その間の特異的相互作用によって神経細胞間の結合が決定されトポグラフィックマップの形成に関与すると提唱した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。また、こういった分子のタグは軸索と標的の両方で相補的な濃度勾配を形成していて、それでコネクションの形成される位置が決定されるのではないかと推測した（詳しくは[[化学親和説]]の項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===化学親和の実体===&lt;br /&gt;
　その流れを汲んで、その後視覚系を中心にトポグラフィックマッピングのメカニズムを追求する努力がなされた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:ja:ニワトリ|ニワトリ]]の眼において耳側と鼻側の網膜神経節細胞はそれぞれ[[視蓋]]の前側と後側に軸索を送り、眼の中の耳鼻軸に沿った位置情報は視蓋の中で前後軸として保存される（図2）。これは眼の中で網膜神経節細胞に耳側と鼻側に軸に沿った分子の濃度勾配があり、それに対応する分子の濃度勾配が標的である視蓋の前後軸にもあり、その相互作用によって、それぞれの網膜神経節細胞の軸索が視蓋で停止する場所が決定されると考えられた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:ja:チュービンゲン|チュービンゲン]]の[[wikipedia:de:Friedrich Bonhoeffer|Friedrich Bonhoeffer]]のグループは生化学的に視蓋での物質的基盤を明らかにすべく以下の様な実験を行った。彼らは、もし、視蓋に前後軸で濃度勾配を呈して発現している物質があってそれが耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索のターゲッティングに重要であるならば、視蓋の前側と後側から調整した膜画分に対する耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の反応が変わるであろうと考え、これらの膜画分をインビトロでの基質としてストライプ状に配置した（ストライプアッセイ）。その上で網膜の神経節細胞を培養すると、耳側の細胞の軸索は前側から調整した膜画分の上を好んで成長するのに対して、鼻側の細胞の軸索は前側と後側からの画分で差を示さない事、そして、前側と後側のストライプをそれぞれ熱処理することによって、耳側の軸索は特に前側の膜画分を好むわけではなく、実は後側の膜画分を避ける事が示された（図3）。この事は視蓋の後側に高く前側に低く発現されている物質があり、それが耳側で強く発現し鼻側で弱く発現する分子によって認識される事によって網膜神経節細胞の軸索の視蓋内での位置が決まるという事を示唆する（図2）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 このアッセイを利用してBonhoefferのグループは1990年に生化学的にニワトリの視蓋の後側に発現しているトポグラフィックマッピングに関与している分子を精製した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2171592&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。RAGSと呼ばれた25kDaのこの分子はPI-PLC処理によって膜から外れることから[[GPIリンカー|GPI結合性]]の膜結合タンパク質であることがわかっていた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===クローニングによる分子同定===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その後、彼のグループのUwe Drescherらが遺伝子クローニングを含めて更なる分子の同定を試みていた。その頃、ファミリーの非常に多い新しい[[チロシンキナーゼ]]分子（後にEphとよばれる）が同定され、それについての研究が様々なグループで行われていた。中でも[[wikipedia:Regeneron|レジェネロン]]のGeorge Yancopoulosのグループ（Nick Galeら）はこのキナーゼ（Ephにあたる）のファミリーの同定とそのリガンド（ephrinにあたる）の解明を発現クローニングの手法を用いて精力的に行っていた。一方Philip Lederの弟子にあたるJohn Flanaganもハーバードに自分のラボを持った頃で、プロジェクトの一つとして[[Mek4]]（[[EphA3]]にあたる）と[[Sek]]（[[EphA4]]にあたる）とよばれる上記の[[キナーゼ]]ファミリーに対する[[リガンド]]の発現クローニングを行っていた。それで1994年にとれてきた分子が[[ELF-1]]（[[ephrinA2]]にあたる）で、この分子はGPI結合性の膜結合型のタンパク質であることがわかっていた&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7522971&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その解析の途中でMek4とELF-1がニワトリ胚の網膜と視蓋で濃度勾配を呈して発現しており、しかもその勾配が相補的であることに気がついた彼のグループは1995年にこのEphA3-ephrinA2がBonhoefferのグループが解析を行ってきたSperryのchemoaffnity theoryを担う分子メカニズムであるという論文を発表した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634327&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その論文はDrescherらのRAGSがephrinAのグループに属する分子（ephrinA5にあたる）であるという論文と同時に発表されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634326&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、彼ら以外にも様々なグループ（例えばRudiger KleinやDennis O&#039;learyら）が参画しニワトリだけでなく[[マウス]]でもこのEph-ephrinを介したメカニズムが視覚系におけるトポグラフィックマッピングに働いていることが証明された（詳しくは[[エフリン]]、[[Eph受容体]]の項を参照されたい）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典04.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図4. 視覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程とそのメカニズムの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜からの軸索は視蓋／上丘に達すると、本来の到達領域（白）をオーバーシュートする。その後、トポグラフィックシグナルにより、軸索は分枝をだす。そして、その分枝はさらにトポグラフィックシグナルによって、最終目的地に集束する。最後に、神経活動に依存したリファインメントが起こり、網膜からの神経繊維は最終到達エリアに集束する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のような歴史的な経緯もあり、トポグラフィックマッピングについては視覚系において一番研究が進んでいる。以下、いくつかの系について簡単にまとめる。詳細は文献を参照されたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 視覚系  ===&lt;br /&gt;
====網膜-視蓋／上丘投射====&lt;br /&gt;
　網膜から視蓋／[[上丘]]への投射がトポグラフィックになっていることはよく知られている。この形成には幾つかの過程があり、様々な分子が関与しているが、基本的にはSperryの仮説の様に分子が濃度勾配を呈して発現していることによる。まず、網膜の視神経細胞の軸索は視蓋／上丘に入り、将来の標的位置よりも後方へ越えて、伸長することが知られている。その後、軸索が網膜内の耳側−鼻側の軸内のどこの位置からでているかで視蓋／上丘での前後軸に沿った正しい位置で、EphAs-EphrinAsの濃度勾配によって、軸索の中間部からの枝分かれ形成（interstitial branching）がおこり、その後その枝分かれが、今度は網膜内の背側−腹側軸によって視蓋／上丘の内側−外側の軸に沿った、EphAs-EphrinAsとは異なる分子の濃度勾配（EphBs-EphrinBs）で、正しい最終集結点に導かれる。ここまでは神経活動に依存せずにおこる。その後、更なるマップのリファインメント（標的領域がさらに集束する）が起こるがこれには神経活動が必要であり、ウェーブ状に発生する網膜内での自発的な電気活動の存在が重要であることが示されている（図4）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16022599&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程に関わる分子の濃度勾配に関してはカウンターバランスを示す2つの濃度勾配が必要という考え方と、1つの濃度勾配がプッシュとプルと両方やれるという考え方とある。その他、もう一つの可能性として、軸索同士が競合するという可能性もあり、最近の知見では軸索同士の競合も視覚系におけるトポグラフィックマッピングに必要であるとされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22065784&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
====外側膝状体-大脳皮質視覚野投射====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[外側膝状体]]と大脳皮質の視覚野でもトポグラフィックマップは形成されているがその分子メカニズムは視蓋／上丘ほどは明らかにされていない。ここで一つ注意しておきたいのは上記のニワトリの系は両眼視をする系ではないということである。したがって、Eph-エフリンによる化学親和のメカニズムは対側に投射する軸索に当てはまるものである。マウスではヒトほど顕著ではないものの、両眼視をすることができ、したがって外側膝状体では対側の眼からの軸索の投射する場所と同側の眼からの軸索の投射する場所が存在し、結果として同じ視野フィールドからの情報が同じ側の視覚中枢に集束することになる。この場合、対側からの投射についてはニワトリと同じ様なメカニズムが当てはまると考えられるが、同側からの投射については対側と同じメカニズム（Eph-エフリン）が働くのかそれとも全く異なったメカニズムなのかについてはわかっていない。同側の投射は最初は領域内にある程度広がっているが発達の段階で最終的な標的に集束することが知られているが、この集束する過程には神経活動依存性のメカニズムが働いていることは明らかにされている。ヒトでは50％の投射が同側からであり、したがって上記で推測される対側の投射のメカニズム以外に、同側のトポグラフィックマッピングのメカニズム及び同側と対側の情報の統合のメカニズムが何らかの形で必要である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一方、外側膝状体と大脳皮質の視覚野の系でよく研究されているのはこれらの視覚中枢における右目と左目から投射を受けている部位の交互なストライプ状の配置である。大脳皮質においてはこのストライプ状にならんだカラムをを[[優位視覚性円柱]] ocular dominance columnという。[[wikipedia:ja:ネコ|ネコ]]で片方の眼を視覚の発達段階に閉じることでこのストライプのサイズに変化を与えることができるのでこれには神経活動依存的なメカニズムが関与していることが知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの形成後はそれを変えることは難しいが、形成の前に脳の領域ごとに[[可塑性]]が持続する時期があり、それを[[臨界期]]と呼ぶ。この時期は神経活動依存的な修飾が可能な時期であり、この時期内での神経活動の変化は脳内でのマップのパターンを変えることができる。臨界期における神経活動の変化は上記の優位視覚性円柱（すなわちトポグラフィカルマップ）のパターンを変える（例えば右目と左目のカラムでサイズが変わる）（詳しくは[[臨界期]]及び[[優位視覚性円柱]]の項を参照）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 嗅覚系  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典05.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図5. 嗅覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程とそのメカニズムの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;嗅球の前後軸に沿ったトポグラフィーは、嗅上皮細胞で発現されている嗅覚受容体の違いによって形成されるSema3A/Neuropilin1の発現の差によって嗅球に達する前にソーティングされる。嗅球の背側腹側軸に沿ったトポグラフィーは、まず最初に嗅球に到着する線維の配置がrobo2/slit1の発現パターンによって背側に決定された後、その軸索内で発現の高いSema3Fによって、後から到着するNeuropilin2を強く発現する線維の位置を腹側に規定する。その後、神経活動に依存して嗅上皮細胞内で接着因子や反発因子の発現が制御され、それによって糸球体がきっちりとセグレゲートする。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系においてもトポグラフィックマッピングが行われることが知られているが、坂野らのグループによる精力的な研究によりその詳細な分子メカニズムが明らかにされてきている。匂いは[[嗅覚受容体]]で感知されるが、一つの嗅上皮細胞は一種類の嗅覚受容体を発現している。しかしながら、同じ嗅覚受容体を発現する細胞の嗅上皮内における分布はバラバラであるので、同じ嗅覚受容体を発現する細胞からの情報は嗅球の中の同じ糸球体に収束する必要がある。嗅覚受容体はヒトでは約350種類、マウスでは約1000種類の嗅覚受容体が存在し、[[嗅球]]上に嗅覚受容体の数に対応した糸球体を素子とする２次元マップが形成される。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅球の中での嗅上皮細胞の軸索の配置は前後軸及び背側腹側の軸で決定されているが、背側腹側の軸での配列は嗅上皮内での配置によって決定される。前後軸に関してはどの嗅覚受容体が発現されているかによって産生される[[cAMP]]の量が変わり、これによって[[Sema3A]]/[[neuropilin1]]のカウンターバランスを示す濃度勾配が[[嗅上皮細胞]]の軸索内に発生し、これによって標的にたどり着く前に軸索がソーティングされることによって、前後軸のどこに軸索が到着するかが決定される。背側腹側に関しては、まず、嗅上皮内での[[robo2]]の濃度勾配と嗅球内での[[slit1]]の濃度勾配よってパイオニア軸索の嗅球での配置が背側に決定され、その後、嗅上皮細胞の軸索内での[[Sema3F]]/[[neuropilin2]]のカウンターバランスを示す濃度勾配によって嗅球内での背側腹側の位置が決まる。つまり、後から到着する軸索は先に到着した背側の軸索が発現するSema3Fによってより腹側に配置される（図５）。嗅覚の場合に特徴的なのは、軸索ー軸索の相互作用が非常に重要な役割を果たしていることである。 これはSperryのモデルとは少し異なり、嗅覚系では軸索間で自律的に制御されているということを示している。これは嗅球がなくてもある程度トポグラフィックマップが形成されるという事実とも合致する。嗅覚系では違う嗅覚受容体の情報がそれぞれの軸索によって伝えられているが、視覚系においては位置情報以外は（網膜のどこからくるか以外は）それぞれの軸索で同じ情報が伝えられているところが異なるのかもしれない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程で軸索が標的位置に到達しシナプスを形成したあと、嗅覚系でも視覚系と同様に神経活動依存的なリファインメントがおこる（隣同士の[[糸球体]]がきっちりとセグレゲートする）。この過程においては神経活動依存的にホモフィリック結合をする[[細胞接着因子]][[Kirrel]]2/3と接着依存性の反発因子である[[EphA5]]-[[EphrinA5]]がやはり濃度勾配を呈する形で発現し、それによって糸球体が相互にセグレゲートする（図３）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系におけるトポグラフィックマッピングは様々な嗅覚受容体からの情報を処理するのに必要であるだけでなく、その匂いによって誘発される動物の行動を規定するのに重要であり、嗅球から脳のどこにつながるかということとトポグラフィックマッピングは密接に関わっている。詳細は[[嗅覚]]系の項を参照されたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== その他 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その他、[[聴覚]]系（音の周波数情報）、[[体性感覚]]系（身体における位置情報、特にマウスやラットの髭とバレル皮質の系）、[[味覚]]系（違う味覚物質を感受する受容体からの情報）、及び運動系（身体における位置情報）などのトポグラフィックマップが研究されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[標的認識]] &lt;br /&gt;
*[[化学親和説]]&lt;br /&gt;
*[[エフリン]]&lt;br /&gt;
*[[Eph受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：櫻井武　　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11671</id>
		<title>トポグラフィックマッピング</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11671"/>
		<updated>2012-07-11T05:50:06Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：topographic mapping　独：topografische Karte　仏：carte topographique&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
同義語：神経地図形成&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップとはもともと「地形図」という意味であるが、脳科学においては「神経地図形成」とも訳され、トポグラフィックマッピングとは[[神経細胞]]の[[投射]]が地形図を作製するように特異的な配置をなす過程をさす。例えば感覚系において、ある特定の身体の位置からの情報を担う神経の[[軸索]]が、ある特定の配置をその系路内で取り、脳内のある特定の標的に到達した際に、その投射が標的領域内で特定の配置を取る過程である。トポグラフィクマッピングは[[感覚系]]での情報処理の基本となる構造を形成するものである。また、脳の[[運動野]]のある位置に存在する神経細胞からの軸索がある特定の身体の位置に投射する場合、脳内の運動野でトポグラフィックな分布があるといえる。ここでは、トポグラフィックマップの神経機能における意義とその分子機構を歴史的な経緯をふまえて感覚系、特に視覚系と嗅覚系を中心にまとめる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==トプグラフィックマッピングとその意義==&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典7.png|thumb|250x|&#039;&#039;&#039;図1. Wilder Penfieldによるcortical homunculus&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;それぞれの皮質の領域がそれぞれの身体の部分の感覚に対応している。Wilder Penfieldの原図より改変。 ]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの一番単純な例は、[[脊髄]]から[[視床]]へ上行する[[脊髄視床路]]で[[末梢]]から脊髄に入る高さによってその系路内での配置が決まるというものであろう。また、有名なものにはモントリオールの[[ペンフィールド|Wilder Penfield]]による[[大脳皮質]]の[[感覚野]]と運動野におけるどの部位が体のどの部位の感覚、運動に対応するかを人の脳でマッピングしたものがある（[[cortical homunculus]]）（図1）。これは脳のどこを刺激すると体のどこが動くか、また、脳のどこを刺激するとどこが感じたように感じるかを脳外科手術中の患者の脳でマッピングしたもので、1951年に出版されたこのデータは現在でもそのまま通用する正確なものである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　感覚系のトポグラフィックマッピングには大きく分けて2つの過程がある。一つは神経細胞の軸索が標的にたどり着き標的内でトポグラフィックに配置する[[神経活動]]に依存しない（様々な標的認識分子による）メカニズムで、もう一つはその後に行われる標的内での神経活動依存性の配置形成の（ひいてはシナプス形成の）リファインメントの過程である（神経活動依存性ファインチューニング）。このマップの形成は発達段階において起こり、その形成時期は神経系の可塑性の能力の有無とも関係する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　高等動物の感覚系において、外界から入力される感覚情報は脳内の特定の領域内において2次元上の神経細胞の[[発火]]パターンへと変換され、これが感覚情報の処理の基盤となる。例えば視覚の場合一つの重要な情報は位置情報であるが、[[網膜]]の中のある視細胞がその受け持つ視覚フィールド内のある位置における情報を受け取り、網膜のそれぞれの[[視細胞]]の情報は脳の特異的な細胞へ伝達される。そうすることによって、網膜内での位置関係（つまりは視覚フィールドにおける位置関係）が脳内での位置関係に転換され、視覚フィールドの空間における位置情報を視覚野で認識することができる。これをするためにはそれぞれの視細胞につながる網膜[[神経節]]細胞の軸索が視覚系においてトポグラフィックにターゲッティングする事が必要となる。これがトポグラフィックマッピングであり、その結果、脳内にトポグラフィックなマップができる。さらに両眼視ができる動物では、両方の眼から入った視野内の同じ地点からの情報は脳内の似たような領域に集束する必要がある。それについてもトポグラフィックなマッピングが必要で、それによって形成された両眼視によってさらに立体視も可能となる。また、視覚によって得られた情報を認知するにあたって視覚野から脳内での行き先によって認知される内容が異なるので（例えばwhatとhow)、この基本に視覚野でのトポグラフィックマッピングがあるとも考えられる（[[嗅覚系]]ではある特定の匂いがそれによって引き起こされる特定の行動に結びつく基本にトポグラフィックマップがある。詳しくは嗅覚系の項を参照のこと）。先に述べたように視覚系においても網膜の神経細胞の活動なしに起こる過程と網膜の神経細胞の活動性に依存して起こる過程がある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==分子機構==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典03.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図2. トポグラフィックマッピングの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜内には耳側で高く鼻側で低い濃度勾配を示す分子が存在し（赤）、網膜からの神経線維を受ける視蓋／上丘には後側で高く前側で低い濃度勾配を示す分子が存在する（青）。網膜の耳側からの軸索は（赤）、視蓋／上丘での分子を認識し、その分子を避ける様に前側に投射する。それに対して、耳側からの軸索は（白）、視蓋／上丘での分子に関係なく後側に投射できる。これによって、視覚フィールドにおける位置情報が視蓋／上丘においても位置情報として保存される。図3も参照。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典6-2.png|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図3. ストライプアッセイによる視蓋の前側と後側で網膜神経節細胞の軸索に対する影響の違い&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;ニワトリの視蓋の前側（A）と後側（P）から調整した膜画分をストライプとして配置した基質の上で網膜の片を培養すると、鼻側の網膜はどちらの上にも突起を伸ばすが、耳側の網膜は前側のストライプの上に突起を伸ばす。前側と後側の膜画分を熱処理して（+）それと熱処理しない者とストライプを形成すると、前側を熱処理しても耳側の網膜片からの突起伸長のパターンには影響がなく前側の上にのみ突起を伸ばすが、後側を熱処理すると突起はどちらの上にも伸びる。この結果は後側に耳側網膜からの突起伸長を阻害する物質があることを示唆する。]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===化学親和説の提唱===&lt;br /&gt;
　脳内におけるトポグラフィックなマップを示唆する古典的な実験としては1940-50年代の[[wikipedia:ja:ロジャー・スペリー|Roger Sperry]]による[[wikipedia:ja:カエル|カエル]]の目を180度回転した後の神経再生によってカエルの視覚がどうなるかを見たものがある。カエルの目を180度回すとカエルは上下逆転した形で視覚情報を認識するようになる。これは網膜神経節細胞の軸索が再生する際に元々つながっていた標的につながることによって、回転した後の網膜の上と下に位置する視細胞からの位置情報が脳内での位置では上下逆転するために起こる。Sperryはこういった一連の視覚系の操作の実験の結果から、投射する軸索と標的の細胞に分子のタグがついていて、その間の特異的相互作用によって神経細胞間の結合が決定されトポグラフィックマップの形成に関与すると提唱した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。また、こういった分子のタグは軸索と標的の両方で相補的な濃度勾配を形成していて、それでコネクションの形成される位置が決定されるのではないかと推測した（詳しくは[[化学親和説]]の項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===化学親和の実体===&lt;br /&gt;
　その流れを汲んで、その後視覚系を中心にトポグラフィックマッピングのメカニズムを追求する努力がなされた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:ja:ニワトリ|ニワトリ]]の眼において耳側と鼻側の網膜神経節細胞はそれぞれ[[視蓋]]の前側と後側に軸索を送り、眼の中の耳鼻軸に沿った位置情報は視蓋の中で前後軸として保存される（図2）。これは眼の中で網膜神経節細胞に耳側と鼻側に軸に沿った分子の濃度勾配があり、それに対応する分子の濃度勾配が標的である視蓋の前後軸にもあり、その相互作用によって、それぞれの網膜神経節細胞の軸索が視蓋で停止する場所が決定されると考えられた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:ja:チュービンゲン|チュービンゲン]]の[[wikipedia:de:Friedrich Bonhoeffer|Friedrich Bonhoeffer]]のグループは生化学的に視蓋での物質的基盤を明らかにすべく以下の様な実験を行った。彼らは、もし、視蓋に前後軸で濃度勾配を呈して発現している物質があってそれが耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索のターゲッティングに重要であるならば、視蓋の前側と後側から調整した膜画分に対する耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の反応が変わるであろうと考え、これらの膜画分をインビトロでの基質としてストライプ状に配置した（ストライプアッセイ）。その上で網膜の神経節細胞を培養すると、耳側の細胞の軸索は前側から調整した膜画分の上を好んで成長するのに対して、鼻側の細胞の軸索は前側と後側からの画分で差を示さない事、そして、前側と後側のストライプをそれぞれ熱処理することによって、耳側の軸索は特に前側の膜画分を好むわけではなく、実は後側の膜画分を避ける事が示された（図3）。この事は視蓋の後側に高く前側に低く発現されている物質があり、それが耳側で強く発現し鼻側で弱く発現する分子によって認識される事によって網膜神経節細胞の軸索の視蓋内での位置が決まるという事を示唆する（図2）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 このアッセイを利用してBonhoefferのグループは1990年に生化学的にニワトリの視蓋の後側に発現しているトポグラフィックマッピングに関与している分子を精製した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2171592&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。RAGSと呼ばれた25kDaのこの分子はPI-PLC処理によって膜から外れることから[[GPIリンカー|GPI結合性]]の膜結合タンパク質であることがわかっていた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===クローニングによる分子同定===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その後、彼のグループのUwe Drescherらが遺伝子クローニングを含めて更なる分子の同定を試みていた。その頃、ファミリーの非常に多い新しい[[チロシンキナーゼ]]分子（後にEphとよばれる）が同定され、それについての研究が様々なグループで行われていた。中でも[[wikipedia:Regeneron|レジェネロン]]のGeorge Yancopoulosのグループ（Nick Galeら）はこのキナーゼ（Ephにあたる）のファミリーの同定とそのリガンド（ephrinにあたる）の解明を発現クローニングの手法を用いて精力的に行っていた。一方Philip Lederの弟子にあたるJohn Flanaganもハーバードに自分のラボを持った頃で、プロジェクトの一つとして[[Mek4]]（[[EphA3]]にあたる）と[[Sek]]（[[EphA4]]にあたる）とよばれる上記の[[キナーゼ]]ファミリーに対する[[リガンド]]の発現クローニングを行っていた。それで1994年にとれてきた分子が[[ELF-1]]（[[ephrinA2]]にあたる）で、この分子はGPI結合性の膜結合型のタンパク質であることがわかっていた&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7522971&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その解析の途中でMek4とELF-1がニワトリ胚の網膜と視蓋で濃度勾配を呈して発現しており、しかもその勾配が相補的であることに気がついた彼のグループは1995年にこのEphA3-ephrinA2がBonhoefferのグループが解析を行ってきたSperryのchemoaffnity theoryを担う分子メカニズムであるという論文を発表した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634327&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その論文はDrescherらのRAGSがephrinAのグループに属する分子（ephrinA5にあたる）であるという論文と同時に発表されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634326&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、彼ら以外にも様々なグループ（例えばRudiger KleinやDennis O&#039;learyら）が参画しニワトリだけでなく[[マウス]]でもこのEph-ephrinを介したメカニズムが視覚系におけるトポグラフィックマッピングに働いていることが証明された（詳しくは[[エフリン]]、[[Eph受容体]]の項を参照されたい）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典04.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図4. 視覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程とそのメカニズムの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜からの軸索は視蓋／上丘に達すると、本来の到達領域（白）をオーバーシュートする。その後、トポグラフィックシグナルにより、軸索は分枝をだす。そして、その分枝はさらにトポグラフィックシグナルによって、最終目的地に集束する。最後に、神経活動に依存したリファインメントが起こり、網膜からの神経繊維は最終到達エリアに集束する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のような歴史的な経緯もあり、トポグラフィックマッピングについては視覚系において一番研究が進んでいる。以下、いくつかの系について簡単にまとめる。詳細は文献を参照されたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 視覚系  ===&lt;br /&gt;
====網膜-視蓋／上丘投射====&lt;br /&gt;
　網膜から視蓋／[[上丘]]への投射がトポグラフィックになっていることはよく知られている。この形成には幾つかの過程があり、様々な分子が関与しているが、基本的にはSperryの仮説の様に分子が濃度勾配を呈して発現していることによる。まず、網膜の視神経細胞の軸索は視蓋／上丘に入り、将来の標的位置よりも後方へ越えて、伸長することが知られている。その後、軸索が網膜内の耳側−鼻側の軸内のどこの位置からでているかで視蓋／上丘での前後軸に沿った正しい位置で、EphAs-EphrinAsの濃度勾配によって、軸索の中間部からの枝分かれ形成（interstitial branching）がおこり、その後その枝分かれが、今度は網膜内の背側−腹側軸によって視蓋／上丘の内側−外側の軸に沿った、EphAs-EphrinAsとは異なる分子の濃度勾配（EphBs-EphrinBs）で、正しい最終集結点に導かれる。ここまでは神経活動に依存せずにおこる。その後、更なるマップのリファインメント（標的領域がさらに集束する）が起こるがこれには神経活動が必要であり、ウェーブ状に発生する網膜内での自発的な電気活動の存在が重要であることが示されている（図4）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16022599&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程に関わる分子の濃度勾配に関してはカウンターバランスを示す2つの濃度勾配が必要という考え方と、1つの濃度勾配がプッシュとプルと両方やれるという考え方とある。その他、もう一つの可能性として、軸索同士が競合するという可能性もあり、最近の知見では軸索同士の競合も視覚系におけるトポグラフィックマッピングに必要であるとされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22065784&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
====外側膝状体-大脳皮質視覚野投射====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[外側膝状体]]と大脳皮質の視覚野でもトポグラフィックマップは形成されているがその分子メカニズムは視蓋／上丘ほどは明らかにされていない。ここで一つ注意しておきたいのは上記のニワトリの系は両眼視をする系ではないということである。したがって、Eph-エフリンによる化学親和のメカニズムは対側に投射する軸索に当てはまるものである。マウスではヒトほど顕著ではないものの、両眼視をすることができ、したがって外側膝状体では対側の眼からの軸索の投射する場所と同側の眼からの軸索の投射する場所が存在し、結果として同じ視野フィールドからの情報が同じ側の視覚中枢に集束することになる。この場合、対側からの投射についてはニワトリと同じ様なメカニズムが当てはまると考えられるが、同側からの投射については対側と同じメカニズム（Eph-エフリン）が働くのかそれとも全く異なったメカニズムなのかについてはわかっていない。同側の投射は最初は領域内にある程度広がっているが発達の段階で最終的な標的に集束することが知られているが、この集束する過程には神経活動依存性のメカニズムが働いていることは明らかにされている。ヒトでは50％の投射が同側からであり、したがって上記で推測される対側の投射のメカニズム以外に、同側のトポグラフィックマッピングのメカニズム及び同側と対側の情報の統合のメカニズムが何らかの形で必要である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一方、外側膝状体と大脳皮質の視覚野の系でよく研究されているのはこれらの視覚中枢における右目と左目から投射を受けている部位の交互なストライプ状の配置である。大脳皮質においてはこのストライプ状にならんだカラムをを[[優位視覚性円柱]] ocular dominance columnという。[[wikipedia:ja:ネコ|ネコ]]で片方の眼を視覚の発達段階に閉じることでこのストライプのサイズに変化を与えることができるのでこれには神経活動依存的なメカニズムが関与していることが知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの形成後はそれを変えることは難しいが、形成の前に脳の領域ごとに[[可塑性]]が持続する時期があり、それを[[臨界期]]と呼ぶ。この時期は神経活動依存的な修飾が可能な時期であり、この時期内での神経活動の変化は脳内でのマップのパターンを変えることができる。臨界期における神経活動の変化は上記の優位視覚性円柱（すなわちトポグラフィカルマップ）のパターンを変える（例えば右目と左目のカラムでサイズが変わる）（詳しくは[[臨界期]]及び[[優位視覚性円柱]]の項を参照）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 嗅覚系  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典05.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図5. 嗅覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程とそのメカニズムの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;嗅球の前後軸に沿ったトポグラフィーは、嗅上皮細胞で発現されている嗅覚受容体の違いによって形成されるSema3A/Neuropilin1の発現の差によって嗅球に達する前にソーティングされる。嗅球の背側腹側軸に沿ったトポグラフィーは、まず最初に嗅球に到着する線維の配置がrobo2/slit1の発現パターンによって背側に決定された後、その軸索内で発現の高いSema3Fによって、後から到着するNeuropilin2を強く発現する線維の位置を腹側に規定する。その後、神経活動に依存して嗅上皮細胞内で接着因子や反発因子の発現が制御され、それによって糸球体がきっちりとセグレゲートする。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系においてもトポグラフィックマッピングが行われることが知られているが、坂野らのグループによる精力的な研究によりその詳細な分子メカニズムが明らかにされてきている。匂いは[[嗅覚受容体]]で感知されるが、一つの嗅上皮細胞は一種類の嗅覚受容体を発現している。しかしながら、同じ嗅覚受容体を発現する細胞の嗅上皮内における分布はバラバラであるので、同じ嗅覚受容体を発現する細胞からの情報は嗅球の中の同じ糸球体に収束する必要がある。嗅覚受容体はヒトでは約350種類、マウスでは約1000種類の嗅覚受容体が存在し、[[嗅球]]上に嗅覚受容体の数に対応した糸球体を素子とする２次元マップが形成される。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅球の中での嗅上皮細胞の軸索の配置は前後軸及び背側腹側の軸で決定されているが、背側腹側の軸での配列は嗅上皮内での配置によって決定される。前後軸に関してはどの嗅覚受容体が発現されているかによって産生される[[cAMP]]の量が変わり、これによって[[Sema3A]]/[[neuropilin1]]のカウンターバランスを示す濃度勾配が[[嗅上皮細胞]]の軸索内に発生し、これによって標的にたどり着く前に軸索がソーティングされることによって、前後軸のどこに軸索が到着するかが決定される。背側腹側に関しては、まず、嗅上皮内での[[robo2]]の濃度勾配と嗅球内での[[slit1]]の濃度勾配よってパイオニア軸索の嗅球での配置が背側に決定され、その後、嗅上皮細胞の軸索内での[[Sema3F]]/[[neuropilin2]]のカウンターバランスを示す濃度勾配によって嗅球内での背側腹側の位置が決まる。つまり、後から到着する軸索は先に到着した背側の軸索が発現するSema3Fによってより腹側に配置される（図５）。嗅覚の場合に特徴的なのは、軸索ー軸索の相互作用が非常に重要な役割を果たしていることである。 これはSperryのモデルとは少し異なり、嗅覚系では軸索間で自律的に制御されているということを示している。これは嗅球がなくてもある程度トポグラフィックマップが形成されるという事実とも合致する。嗅覚系では違う嗅覚受容体の情報がそれぞれの軸索によって伝えられているが、視覚系においては位置情報以外は（網膜のどこからくるか以外は）それぞれの軸索で同じ情報が伝えられているところが異なるのかもしれない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程で軸索が標的位置に到達しシナプスを形成したあと、嗅覚系でも視覚系と同様に神経活動依存的なリファインメントがおこる（隣同士の[[糸球体]]がきっちりとセグレゲートする）。この過程においては神経活動依存的にホモフィリック結合をする[[細胞接着因子]][[Kirrel]]2/3と接着依存性の反発因子である[[EphA5]]-[[EphrinA5]]がやはり濃度勾配を呈する形で発現し、それによって糸球体が相互にセグレゲートする（図３）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系におけるトポグラフィックマッピングは様々な嗅覚受容体からの情報を処理するのに必要であるだけでなく、その匂いによって誘発される動物の行動を規定するのに重要であり、嗅球から脳のどこにつながるかということとトポグラフィックマッピングは密接に関わっている。詳細は[[嗅覚]]系の項を参照されたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== その他 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その他、[[聴覚]]系（音の周波数情報）、[[体性感覚]]系（身体における位置情報、特にマウスやラットの髭とバレル皮質の系）、運動系（身体における位置情報）、[[味覚]]系（違う味覚物質を感受する受容体からの情報）などのトポグラフィックマップが研究されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[標的認識]] &lt;br /&gt;
*[[化学親和説]]&lt;br /&gt;
*[[エフリン]]&lt;br /&gt;
*[[Eph受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：櫻井武　　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11669</id>
		<title>トポグラフィックマッピング</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11669"/>
		<updated>2012-07-11T05:41:16Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：topographic mapping　独：topografische Karte　仏：carte topographique&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
同義語：神経地図形成&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップとはもともと「地形図」という意味であるが、脳科学においては「神経地図形成」とも訳され、トポグラフィックマッピングとは[[神経細胞]]の[[投射]]が地形図を作製するように特異的な配置をなす過程をさす。例えば感覚系において、ある特定の身体の位置からの情報を担う神経の[[軸索]]が、ある特定の配置をその系路内で取り、脳内のある特定の標的に到達した際に、その投射が標的領域内で特定の配置を取る過程である。トポグラフィクマッピングは[[感覚系]]での情報処理の基本となる構造を形成するものである。また、脳の[[運動野]]のある位置に存在する神経細胞からの軸索がある特定の身体の位置に投射する場合、脳内の運動野でトポグラフィックな分布があるといえる。ここでは、トポグラフィックマップの神経機能における意義とその分子機構を歴史的な経緯をふまえて感覚系、特に視覚系と嗅覚系を中心にまとめる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==トプグラフィックマッピングとその意義==&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典7.png|thumb|250x|&#039;&#039;&#039;図1. Wilder Penfieldによるcortical homunculus&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;それぞれの皮質の領域がそれぞれの身体の部分の感覚に対応している。Wilder Penfieldの原図より改変。 ]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの一番単純な例は、[[脊髄]]から[[視床]]へ上行する[[脊髄視床路]]で[[末梢]]から脊髄に入る高さによってその系路内での配置が決まるというものであろう。また、有名なものにはモントリオールの[[ペンフィールド|Wilder Penfield]]による[[大脳皮質]]の[[感覚野]]と運動野におけるどの部位が体のどの部位の感覚、運動に対応するかを人の脳でマッピングしたものがある（[[cortical homunculus]]）（図1）。これは脳のどこを刺激すると体のどこが動くか、また、脳のどこを刺激するとどこが感じたように感じるかを脳外科手術中の患者の脳でマッピングしたもので、1951年に出版されたこのデータは現在でもそのまま通用する正確なものである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　感覚系のトポグラフィックマッピングには大きく分けて2つの過程がある。一つは神経細胞の軸索が標的にたどり着き標的内でトポグラフィックに配置する[[神経活動]]に依存しない（様々な標的認識分子による）メカニズムで、もう一つはその後に行われる標的内での神経活動依存性の配置形成の（ひいてはシナプス形成の）リファインメントの過程である（神経活動依存性ファインチューニング）。このマップの形成は発達段階において起こり、その形成時期は神経系の可塑性の能力の有無とも関係する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　高等動物において外界から入力される感覚情報は脳内の特定の領域内において2次元上の神経細胞の[[発火]]パターンへと変換され、これが感覚情報の処理の基盤となる。例えば視覚の場合一つの重要な情報は位置情報であるが、[[網膜]]の中のある視細胞がその受け持つ視覚フィールド内のある位置における情報を受け取り、網膜のそれぞれの[[視細胞]]の情報は脳の特異的な細胞へ伝達される。そうすることによって、網膜内での位置関係（つまりは視覚フィールドにおける位置関係）が脳内での位置関係に転換され、視覚フィールドの空間における位置情報を視覚野で認識することができる。これをするためにはそれぞれの視細胞につながる網膜[[神経節]]細胞の軸索が視覚系においてトポグラフィックにターゲッティングする事が必要となる。これがトポグラフィックマッピングであり、その結果、脳内にトポグラフィックなマップができる。さらに両眼視ができる動物では、両方の眼から入った視野内の同じ地点からの情報は脳内の似たような領域に集束する必要がある。それについてもトポグラフィックなマッピングが必要で、それによって形成された両眼視によってさらに立体視も可能となる。また、視覚によって得られた情報を認知するにあたって視覚野から脳内での行き先によって認知される内容が異なるので（例えばwhatとhow)、この基本に視覚野でのトポグラフィックマッピングがあるとも考えられる（[[嗅覚系]]ではある特定の匂いがそれによって引き起こされる特定の行動に結びつく基本にトポグラフィックマップがある。詳しくは嗅覚系の項を参照のこと）。先に述べたように視覚系においても網膜の神経細胞の活動なしに起こる過程と網膜の神経細胞の活動性に依存して起こる過程がある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==分子機構==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典03.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図2. トポグラフィックマッピングの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜内には耳側で高く鼻側で低い濃度勾配を示す分子が存在し（赤）、網膜からの神経線維を受ける視蓋／上丘には後側で高く前側で低い濃度勾配を示す分子が存在する（青）。網膜の耳側からの軸索は（赤）、視蓋／上丘での分子を認識し、その分子を避ける様に前側に投射する。それに対して、耳側からの軸索は（白）、視蓋／上丘での分子に関係なく後側に投射できる。これによって、視覚フィールドにおける位置情報が視蓋／上丘においても位置情報として保存される。図3も参照。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典6-2.png|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図3. ストライプアッセイによる視蓋の前側と後側で網膜神経節細胞の軸索に対する影響の違い&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;ニワトリの視蓋の前側（A）と後側（P）から調整した膜画分をストライプとして配置した基質の上で網膜の片を培養すると、鼻側の網膜はどちらの上にも突起を伸ばすが、耳側の網膜は前側のストライプの上に突起を伸ばす。前側と後側の膜画分を熱処理して（+）それと熱処理しない者とストライプを形成すると、前側を熱処理しても耳側の網膜片からの突起伸長のパターンには影響がなく前側の上にのみ突起を伸ばすが、後側を熱処理すると突起はどちらの上にも伸びる。この結果は後側に耳側網膜からの突起伸長を阻害する物質があることを示唆する。]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===化学親和説の提唱===&lt;br /&gt;
　脳内におけるトポグラフィックなマップを示唆する古典的な実験としては1940-50年代の[[wikipedia:ja:ロジャー・スペリー|Roger Sperry]]による[[wikipedia:ja:カエル|カエル]]の目を180度回転した後の神経再生によってカエルの視覚がどうなるかを見たものがある。カエルの目を180度回すとカエルは上下逆転した形で視覚情報を認識するようになる。これは網膜神経節細胞の軸索が再生する際に元々つながっていた標的につながることによって、回転した後の網膜の上と下に位置する視細胞からの位置情報が脳内での位置では上下逆転するために起こる。Sperryはこういった一連の視覚系の操作の実験の結果から、投射する軸索と標的の細胞に分子のタグがついていて、その間の特異的相互作用によって神経細胞間の結合が決定されトポグラフィックマップの形成に関与すると提唱した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。また、こういった分子のタグは軸索と標的の両方で相補的な濃度勾配を形成していて、それでコネクションの形成される位置が決定されるのではないかと推測した（詳しくは[[化学親和説]]の項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===化学親和の実体===&lt;br /&gt;
　その流れを汲んで、その後視覚系を中心にトポグラフィックマッピングのメカニズムを追求する努力がなされた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:ja:ニワトリ|ニワトリ]]の眼において耳側と鼻側の網膜神経節細胞はそれぞれ[[視蓋]]の前側と後側に軸索を送り、眼の中の耳鼻軸に沿った位置情報は視蓋の中で前後軸として保存される（図2）。これは眼の中で網膜神経節細胞に耳側と鼻側に軸に沿った分子の濃度勾配があり、それに対応する分子の濃度勾配が標的である視蓋の前後軸にもあり、その相互作用によって、それぞれの網膜神経節細胞の軸索が視蓋で停止する場所が決定されると考えられた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:ja:チュービンゲン|チュービンゲン]]の[[wikipedia:de:Friedrich Bonhoeffer|Friedrich Bonhoeffer]]のグループは生化学的に視蓋での物質的基盤を明らかにすべく以下の様な実験を行った。彼らは、もし、視蓋に前後軸で濃度勾配を呈して発現している物質があってそれが耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索のターゲッティングに重要であるならば、視蓋の前側と後側から調整した膜画分に対する耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の反応が変わるであろうと考え、これらの膜画分をインビトロでの基質としてストライプ状に配置した（ストライプアッセイ）。その上で網膜の神経節細胞を培養すると、耳側の細胞の軸索は前側から調整した膜画分の上を好んで成長するのに対して、鼻側の細胞の軸索は前側と後側からの画分で差を示さない事、そして、前側と後側のストライプをそれぞれ熱処理することによって、耳側の軸索は特に前側の膜画分を好むわけではなく、実は後側の膜画分を避ける事が示された（図3）。この事は視蓋の後側に高く前側に低く発現されている物質があり、それが耳側で強く発現し鼻側で弱く発現する分子によって認識される事によって網膜神経節細胞の軸索の視蓋内での位置が決まるという事を示唆する（図2）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 このアッセイを利用してBonhoefferのグループは1990年に生化学的にニワトリの視蓋の後側に発現しているトポグラフィックマッピングに関与している分子を精製した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2171592&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。RAGSと呼ばれた25kDaのこの分子はPI-PLC処理によって膜から外れることから[[GPIリンカー|GPI結合性]]の膜結合タンパク質であることがわかっていた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===クローニングによる分子同定===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その後、彼のグループのUwe Drescherらが遺伝子クローニングを含めて更なる分子の同定を試みていた。その頃、ファミリーの非常に多い新しい[[チロシンキナーゼ]]分子（後にEphとよばれる）が同定され、それについての研究が様々なグループで行われていた。中でも[[wikipedia:Regeneron|レジェネロン]]のGeorge Yancopoulosのグループ（Nick Galeら）はこのキナーゼ（Ephにあたる）のファミリーの同定とそのリガンド（ephrinにあたる）の解明を発現クローニングの手法を用いて精力的に行っていた。一方Philip Lederの弟子にあたるJohn Flanaganもハーバードに自分のラボを持った頃で、プロジェクトの一つとして[[Mek4]]（[[EphA3]]にあたる）と[[Sek]]（[[EphA4]]にあたる）とよばれる上記の[[キナーゼ]]ファミリーに対する[[リガンド]]の発現クローニングを行っていた。それで1994年にとれてきた分子が[[ELF-1]]（[[ephrinA2]]にあたる）で、この分子はGPI結合性の膜結合型のタンパク質であることがわかっていた&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7522971&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その解析の途中でMek4とELF-1がニワトリ胚の網膜と視蓋で濃度勾配を呈して発現しており、しかもその勾配が相補的であることに気がついた彼のグループは1995年にこのEphA3-ephrinA2がBonhoefferのグループが解析を行ってきたSperryのchemoaffnity theoryを担う分子メカニズムであるという論文を発表した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634327&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その論文はDrescherらのRAGSがephrinAのグループに属する分子（ephrinA5にあたる）であるという論文と同時に発表されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634326&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、彼ら以外にも様々なグループ（例えばRudiger KleinやDennis O&#039;learyら）が参画しニワトリだけでなく[[マウス]]でもこのEph-ephrinを介したメカニズムが視覚系におけるトポグラフィックマッピングに働いていることが証明された（詳しくは[[エフリン]]、[[Eph受容体]]の項を参照されたい）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典04.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図4. 視覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程とそのメカニズムの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜からの軸索は視蓋／上丘に達すると、本来の到達領域（白）をオーバーシュートする。その後、トポグラフィックシグナルにより、軸索は分枝をだす。そして、その分枝はさらにトポグラフィックシグナルによって、最終目的地に集束する。最後に、神経活動に依存したリファインメントが起こり、網膜からの神経繊維は最終到達エリアに集束する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のような歴史的な経緯もあり、トポグラフィックマッピングについては視覚系において一番研究が進んでいる。以下、いくつかの系について簡単にまとめる。詳細は文献を参照されたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 視覚系  ===&lt;br /&gt;
====網膜-視蓋／上丘投射====&lt;br /&gt;
　網膜から視蓋／[[上丘]]への投射がトポグラフィックになっていることはよく知られている。この形成には幾つかの過程があり、様々な分子が関与しているが、基本的にはSperryの仮説の様に分子が濃度勾配を呈して発現していることによる。まず、網膜の視神経細胞の軸索は視蓋／上丘に入り、将来の標的位置よりも後方へ越えて、伸長することが知られている。その後、軸索が網膜内の耳側−鼻側の軸内のどこの位置からでているかで視蓋／上丘での前後軸に沿った正しい位置で、EphAs-EphrinAsの濃度勾配によって、軸索の中間部からの枝分かれ形成（interstitial branching）がおこり、その後その枝分かれが、今度は網膜内の背側−腹側軸によって視蓋／上丘の内側−外側の軸に沿った、EphAs-EphrinAsとは異なる分子の濃度勾配（EphBs-EphrinBs）で、正しい最終集結点に導かれる。ここまでは神経活動に依存せずにおこる。その後、更なるマップのリファインメント（標的領域がさらに集束する）が起こるがこれには神経活動が必要であり、ウェーブ状に発生する網膜内での自発的な電気活動の存在が重要であることが示されている（図4）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16022599&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程に関わる分子の濃度勾配に関してはカウンターバランスを示す2つの濃度勾配が必要という考え方と、1つの濃度勾配がプッシュとプルと両方やれるという考え方とある。その他、もう一つの可能性として、軸索同士が競合するという可能性もあり、最近の知見では軸索同士の競合も視覚系におけるトポグラフィックマッピングに必要であるとされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22065784&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
====外側膝状体-大脳皮質視覚野投射====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[外側膝状体]]と大脳皮質の視覚野でもトポグラフィックマップは形成されているがその分子メカニズムは視蓋／上丘ほどは明らかにされていない。ここで一つ注意しておきたいのは上記のニワトリの系は両眼視をする系ではないということである。したがって、Eph-エフリンによる化学親和のメカニズムは対側に投射する軸索に当てはまるものである。マウスではヒトほど顕著ではないものの、両眼視をすることができ、したがって外側膝状体では対側の眼からの軸索の投射する場所と同側の眼からの軸索の投射する場所が存在し、結果として同じ視野フィールドからの情報が同じ側の視覚中枢に集束することになる。この場合、対側からの投射についてはニワトリと同じ様なメカニズムが当てはまると考えられるが、同側からの投射については対側と同じメカニズム（Eph-エフリン）が働くのかそれとも全く異なったメカニズムなのかについてはわかっていない。同側の投射は最初は領域内にある程度広がっているが発達の段階で最終的な標的に集束することが知られているが、この集束する過程には神経活動依存性のメカニズムが働いていることは明らかにされている。ヒトでは50％の投射が同側からであり、したがって上記で推測される対側の投射のメカニズム以外に、同側のトポグラフィックマッピングのメカニズム及び同側と対側の情報の統合のメカニズムが何らかの形で必要である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一方、外側膝状体と大脳皮質の視覚野の系でよく研究されているのはこれらの視覚中枢における右目と左目から投射を受けている部位の交互なストライプ状の配置である。大脳皮質においてはこのストライプ状にならんだカラムをを[[優位視覚性円柱]] ocular dominance columnという。[[wikipedia:ja:ネコ|ネコ]]で片方の眼を視覚の発達段階に閉じることでこのストライプのサイズに変化を与えることができるのでこれには神経活動依存的なメカニズムが関与していることが知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの形成後はそれを変えることは難しいが、形成の前に脳の領域ごとに[[可塑性]]が持続する時期があり、それを[[臨界期]]と呼ぶ。この時期は神経活動依存的な修飾が可能な時期であり、この時期内での神経活動の変化は脳内でのマップのパターンを変えることができる。臨界期における神経活動の変化は上記の優位視覚性円柱（すなわちトポグラフィカルマップ）のパターンを変える（例えば右目と左目のカラムでサイズが変わる）（詳しくは[[臨界期]]及び[[優位視覚性円柱]]の項を参照）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 嗅覚系  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典05.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図5. 嗅覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程とそのメカニズムの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;嗅球の前後軸に沿ったトポグラフィーは、嗅上皮細胞で発現されている嗅覚受容体の違いによって形成されるSema3A/Neuropilin1の発現の差によって嗅球に達する前にソーティングされる。嗅球の背側腹側軸に沿ったトポグラフィーは、まず最初に嗅球に到着する線維の配置がrobo2/slit1の発現パターンによって背側に決定された後、その軸索内で発現の高いSema3Fによって、後から到着するNeuropilin2を強く発現する線維の位置を腹側に規定する。その後、神経活動に依存して嗅上皮細胞内で接着因子や反発因子の発現が制御され、それによって糸球体がきっちりとセグレゲートする。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系においてもトポグラフィックマッピングが行われることが知られているが、坂野らのグループによる精力的な研究によりその詳細な分子メカニズムが明らかにされてきている。匂いは[[嗅覚受容体]]で感知されるが、一つの嗅上皮細胞は一種類の嗅覚受容体を発現している。しかしながら、同じ嗅覚受容体を発現する細胞の嗅上皮内における分布はバラバラであるので、同じ嗅覚受容体を発現する細胞からの情報は嗅球の中の同じ糸球体に収束する必要がある。嗅覚受容体はヒトでは約350種類、マウスでは約1000種類の嗅覚受容体が存在し、[[嗅球]]上に嗅覚受容体の数に対応した糸球体を素子とする２次元マップが形成される。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅球の中での嗅上皮細胞の軸索の配置は前後軸及び背側腹側の軸で決定されているが、背側腹側の軸での配列は嗅上皮内での配置によって決定される。前後軸に関してはどの嗅覚受容体が発現されているかによって産生される[[cAMP]]の量が変わり、これによって[[Sema3A]]/[[neuropilin1]]のカウンターバランスを示す濃度勾配が[[嗅上皮細胞]]の軸索内に発生し、これによって標的にたどり着く前に軸索がソーティングされることによって、前後軸のどこに軸索が到着するかが決定される。背側腹側に関しては、まず、嗅上皮内での[[robo2]]の濃度勾配と嗅球内での[[slit1]]の濃度勾配よってパイオニア軸索の嗅球での配置が背側に決定され、その後、嗅上皮細胞の軸索内での[[Sema3F]]/[[neuropilin2]]のカウンターバランスを示す濃度勾配によって嗅球内での背側腹側の位置が決まる。つまり、後から到着する軸索は先に到着した背側の軸索が発現するSema3Fによってより腹側に配置される（図５）。嗅覚の場合に特徴的なのは、軸索ー軸索の相互作用が非常に重要な役割を果たしていることである。 これはSperryのモデルとは少し異なり、嗅覚系では軸索間で自律的に制御されているということを示している。これは嗅球がなくてもある程度トポグラフィックマップが形成されるという事実とも合致する。嗅覚系では違う嗅覚受容体の情報がそれぞれの軸索によって伝えられているが、視覚系においては位置情報以外は（網膜のどこからくるか以外は）それぞれの軸索で同じ情報が伝えられているところが異なるのかもしれない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程で軸索が標的位置に到達しシナプスを形成したあと、嗅覚系でも視覚系と同様に神経活動依存的なリファインメントがおこる（隣同士の[[糸球体]]がきっちりとセグレゲートする）。この過程においては神経活動依存的にホモフィリック結合をする[[細胞接着因子]][[Kirrel]]2/3と接着依存性の反発因子である[[EphA5]]-[[EphrinA5]]がやはり濃度勾配を呈する形で発現し、それによって糸球体が相互にセグレゲートする（図３）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系におけるトポグラフィックマッピングは様々な嗅覚受容体からの情報を処理するのに必要であるだけでなく、その匂いによって誘発される動物の行動を規定するのに重要であり、嗅球から脳のどこにつながるかということとトポグラフィックマッピングは密接に関わっている。詳細は[[嗅覚]]系の項を参照されたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== その他 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その他、[[聴覚]]系（音の周波数情報）、[[体性感覚]]系（身体における位置情報、特にマウスやラットの髭とバレル皮質の系）、運動系（身体における位置情報）、[[味覚]]系（違う味覚物質を感受する受容体からの情報）などのトポグラフィックマップが研究されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[標的認識]] &lt;br /&gt;
*[[化学親和説]]&lt;br /&gt;
*[[エフリン]]&lt;br /&gt;
*[[Eph受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：櫻井武　　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11666</id>
		<title>トポグラフィックマッピング</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11666"/>
		<updated>2012-07-11T05:34:08Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：topographic mapping　独：topografische Karte　仏：carte topographique&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
同義語：神経地図形成&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップとはもともと「地形図」という意味であるが、脳科学においては「神経地図形成」とも訳され、トポグラフィックマッピングとは[[神経細胞]]の[[投射]]が地形図を作製するように特異的な配置をなす過程をさす。例えば感覚系において、ある特定の身体の位置からの情報を担う神経の[[軸索]]が、ある特定の配置をその系路内で取り、脳内のある特定の標的に到達した際に、その投射が標的領域内で特定の配置を取る過程である。トポグラフィクマッピングは[[感覚系]]での情報処理の基本となる構造を形成するものである。また、脳の[[運動野]]のある位置に存在する神経細胞からの軸索がある特定の身体の位置に投射する場合、脳内の運動野でトポグラフィックな分布があるといえる。ここでは、トポグラフィックマップの神経機能における意義とその分子機構を歴史的な経緯をふまえて感覚系、特に視覚系と嗅覚系を中心にまとめる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==トプグラフィックマッピングとその意義==&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典7.png|thumb|250x|&#039;&#039;&#039;図1. Wilder Penfieldによるcortical homunculus&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;それぞれの皮質の領域がそれぞれの身体の部分の感覚に対応している。Wilder Penfieldの原図より改変。 ]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの一番単純な例は、[[脊髄]]から[[視床]]へ上行する[[脊髄視床路]]で[[末梢]]から脊髄に入る高さによってその系路内での配置が決まるというものであろう。また、有名なものにはモントリオールの[[ペンフィールド|Wilder Penfield]]による[[大脳皮質]]の[[感覚野]]と運動野におけるどの部位が体のどの部位の感覚、運動に対応するかを人の脳でマッピングしたものがある（[[cortical homunculus]]）（図1）。これは脳のどこを刺激すると体のどこが動くか、また、脳のどこを刺激するとどこが感じたように感じるかを脳外科手術中の患者の脳でマッピングしたもので、1951年に出版されたこのデータは現在でもそのまま通用する正確なものである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　感覚系のトポグラフィックマッピングには大きく分けて2つの過程がある。一つは神経細胞の軸索が標的にたどり着き標的内でトポグラフィックに配置する[[神経活動]]に依存しない（様々な標的認識分子による）メカニズムで、もう一つはその後に行われる標的内での神経活動依存性の配置形成の（ひいてはシナプス形成の）リファインメントの過程である（神経活動依存性ファインチューニング）。この形成は発達段階において起こる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　高等動物において外界から入力される感覚情報は脳内の特定の領域内において2次元上の神経細胞の[[発火]]パターンへと変換され、これが感覚情報の処理の基盤となる。例えば視覚の場合一つの重要な情報は位置情報であるが、[[網膜]]の中のある視細胞がその受け持つ視覚フィールド内のある位置における情報を受け取り、網膜のそれぞれの[[視細胞]]の情報は脳の特異的な細胞へ伝達される。そうすることによって、網膜内での位置関係（つまりは視覚フィールドにおける位置関係）が脳内での位置関係に転換され、視覚フィールドの空間における位置情報を視覚野で認識することができる。これをするためにはそれぞれの視細胞につながる網膜[[神経節]]細胞の軸索が視覚系においてトポグラフィックにターゲッティングする事が必要となる。これがトポグラフィックマッピングであり、その結果、脳内にトポグラフィックなマップができる。さらに両眼視ができる動物では、両方の眼から入った視野内の同じ地点からの情報は脳内の似たような領域に集束する必要がある。それについてもトポグラフィックなマッピングが必要で、それによって形成された両眼視によってさらに立体視も可能となる。また、視覚によって得られた情報を認知するにあたって視覚野から脳内での行き先によって認知される内容が異なるので（例えばwhatとhow)、この基本に視覚野でのトポグラフィックマッピングがあるとも考えられる（[[嗅覚系]]ではある特定の匂いがそれによって引き起こされる特定の行動に結びつく基本にトポグラフィックマップがある。詳しくは嗅覚系の項を参照のこと）。先に述べたように視覚系においても網膜の神経細胞の活動なしに起こる過程と網膜の神経細胞の活動性に依存して起こる過程がある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==分子機構==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典03.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図2. トポグラフィックマッピングの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜内には耳側で高く鼻側で低い濃度勾配を示す分子が存在し（赤）、網膜からの神経線維を受ける視蓋／上丘には後側で高く前側で低い濃度勾配を示す分子が存在する（青）。網膜の耳側からの軸索は（赤）、視蓋／上丘での分子を認識し、その分子を避ける様に前側に投射する。それに対して、耳側からの軸索は（白）、視蓋／上丘での分子に関係なく後側に投射できる。これによって、視覚フィールドにおける位置情報が視蓋／上丘においても位置情報として保存される。図3も参照。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典6-2.png|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図3. ストライプアッセイによる視蓋の前側と後側で網膜神経節細胞の軸索に対する影響の違い&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;ニワトリの視蓋の前側（A）と後側（P）から調整した膜画分をストライプとして配置した基質の上で網膜の片を培養すると、鼻側の網膜はどちらの上にも突起を伸ばすが、耳側の網膜は前側のストライプの上に突起を伸ばす。前側と後側の膜画分を熱処理して（+）それと熱処理しない者とストライプを形成すると、前側を熱処理しても耳側の網膜片からの突起伸長のパターンには影響がなく前側の上にのみ突起を伸ばすが、後側を熱処理すると突起はどちらの上にも伸びる。この結果は後側に耳側網膜からの突起伸長を阻害する物質があることを示唆する。]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===化学親和説の提唱===&lt;br /&gt;
　脳内におけるトポグラフィックなマップを示唆する古典的な実験としては1940-50年代の[[wikipedia:ja:ロジャー・スペリー|Roger Sperry]]による[[wikipedia:ja:カエル|カエル]]の目を180度回転した後の神経再生によってカエルの視覚がどうなるかを見たものがある。カエルの目を180度回すとカエルは上下逆転した形で視覚情報を認識するようになる。これは網膜神経節細胞の軸索が再生する際に元々つながっていた標的につながることによって、回転した後の網膜の上と下に位置する視細胞からの位置情報が脳内での位置では上下逆転するために起こる。Sperryはこういった一連の視覚系の操作の実験の結果から、投射する軸索と標的の細胞に分子のタグがついていて、その間の特異的相互作用によって神経細胞間の結合が決定されトポグラフィックマップの形成に関与すると提唱した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。また、こういった分子のタグは軸索と標的の両方で相補的な濃度勾配を形成していて、それでコネクションの形成される位置が決定されるのではないかと推測した（詳しくは[[化学親和説]]の項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===化学親和の実体===&lt;br /&gt;
　その流れを汲んで、その後視覚系を中心にトポグラフィックマッピングのメカニズムを追求する努力がなされた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:ja:ニワトリ|ニワトリ]]の眼において耳側と鼻側の網膜神経節細胞はそれぞれ[[視蓋]]の前側と後側に軸索を送り、眼の中の耳鼻軸に沿った位置情報は視蓋の中で前後軸として保存される（図2）。これは眼の中で網膜神経節細胞に耳側と鼻側に軸に沿った分子の濃度勾配があり、それに対応する分子の濃度勾配が標的である視蓋の前後軸にもあり、その相互作用によって、それぞれの網膜神経節細胞の軸索が視蓋で停止する場所が決定されると考えられた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:ja:チュービンゲン|チュービンゲン]]の[[wikipedia:de:Friedrich Bonhoeffer|Friedrich Bonhoeffer]]のグループは生化学的に視蓋での物質的基盤を明らかにすべく以下の様な実験を行った。彼らは、もし、視蓋に前後軸で濃度勾配を呈して発現している物質があってそれが耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索のターゲッティングに重要であるならば、視蓋の前側と後側から調整した膜画分に対する耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の反応が変わるであろうと考え、これらの膜画分をインビトロでの基質としてストライプ状に配置した（ストライプアッセイ）。その上で網膜の神経節細胞を培養すると、耳側の細胞の軸索は前側から調整した膜画分の上を好んで成長するのに対して、鼻側の細胞の軸索は前側と後側からの画分で差を示さない事、そして、前側と後側のストライプをそれぞれ熱処理することによって、耳側の軸索は特に前側の膜画分を好むわけではなく、実は後側の膜画分を避ける事が示された（図3）。この事は視蓋の後側に高く前側に低く発現されている物質があり、それが耳側で強く発現し鼻側で弱く発現する分子によって認識される事によって網膜神経節細胞の軸索の視蓋内での位置が決まるという事を示唆する（図2）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 このアッセイを利用してBonhoefferのグループは1990年に生化学的にニワトリの視蓋の後側に発現しているトポグラフィックマッピングに関与している分子を精製した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2171592&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。RAGSと呼ばれた25kDaのこの分子はPI-PLC処理によって膜から外れることから[[GPIリンカー|GPI結合性]]の膜結合タンパク質であることがわかっていた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===クローニングによる分子同定===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その後、彼のグループのUwe Drescherらが遺伝子クローニングを含めて更なる分子の同定を試みていた。その頃、ファミリーの非常に多い新しい[[チロシンキナーゼ]]分子（後にEphとよばれる）が同定され、それについての研究が様々なグループで行われていた。中でも[[wikipedia:Regeneron|レジェネロン]]のGeorge Yancopoulosのグループ（Nick Galeら）はこのキナーゼ（Ephにあたる）のファミリーの同定とそのリガンド（ephrinにあたる）の解明を発現クローニングの手法を用いて精力的に行っていた。一方Philip Lederの弟子にあたるJohn Flanaganもハーバードに自分のラボを持った頃で、プロジェクトの一つとして[[Mek4]]（[[EphA3]]にあたる）と[[Sek]]（[[EphA4]]にあたる）とよばれる上記の[[キナーゼ]]ファミリーに対する[[リガンド]]の発現クローニングを行っていた。それで1994年にとれてきた分子が[[ELF-1]]（[[ephrinA2]]にあたる）で、この分子はGPI結合性の膜結合型のタンパク質であることがわかっていた&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7522971&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その解析の途中でMek4とELF-1がニワトリ胚の網膜と視蓋で濃度勾配を呈して発現しており、しかもその勾配が相補的であることに気がついた彼のグループは1995年にこのEphA3-ephrinA2がBonhoefferのグループが解析を行ってきたSperryのchemoaffnity theoryを担う分子メカニズムであるという論文を発表した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634327&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その論文はDrescherらのRAGSがephrinAのグループに属する分子（ephrinA5にあたる）であるという論文と同時に発表されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634326&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、彼ら以外にも様々なグループ（例えばRudiger KleinやDennis O&#039;learyら）が参画しニワトリだけでなく[[マウス]]でもこのEph-ephrinを介したメカニズムが視覚系におけるトポグラフィックマッピングに働いていることが証明された（詳しくは[[エフリン]]、[[Eph受容体]]の項を参照されたい）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典04.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図4. 視覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程とそのメカニズムの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜からの軸索は視蓋／上丘に達すると、本来の到達領域（白）をオーバーシュートする。その後、トポグラフィックシグナルにより、軸索は分枝をだす。そして、その分枝はさらにトポグラフィックシグナルによって、最終目的地に集束する。最後に、神経活動に依存したリファインメントが起こり、網膜からの神経繊維は最終到達エリアに集束する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のような歴史的な経緯もあり、トポグラフィックマッピングについては視覚系において一番研究が進んでいる。以下、いくつかの系について簡単にまとめる。詳細は文献を参照されたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 視覚系  ===&lt;br /&gt;
====網膜-視蓋／上丘投射====&lt;br /&gt;
　網膜から視蓋／[[上丘]]への投射がトポグラフィックになっていることはよく知られている。この形成には幾つかの過程があり、様々な分子が関与しているが、基本的にはSperryの仮説の様に分子が濃度勾配を呈して発現していることによる。まず、網膜の視神経細胞の軸索は視蓋／上丘に入り、将来の標的位置よりも後方へ越えて、伸長することが知られている。その後、軸索が網膜内の耳側−鼻側の軸内のどこの位置からでているかで視蓋／上丘での前後軸に沿った正しい位置で、EphAs-EphrinAsの濃度勾配によって、軸索の中間部からの枝分かれ形成（interstitial branching）がおこり、その後その枝分かれが、今度は網膜内の背側−腹側軸によって視蓋／上丘の内側−外側の軸に沿った、EphAs-EphrinAsとは異なる分子の濃度勾配（EphBs-EphrinBs）で、正しい最終集結点に導かれる。ここまでは神経活動に依存せずにおこる。その後、更なるマップのリファインメント（標的領域がさらに集束する）が起こるがこれには神経活動が必要であり、ウェーブ状に発生する網膜内での自発的な電気活動の存在が重要であることが示されている（図4）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16022599&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程に関わる分子の濃度勾配に関してはカウンターバランスを示す2つの濃度勾配が必要という考え方と、1つの濃度勾配がプッシュとプルと両方やれるという考え方とある。その他、もう一つの可能性として、軸索同士が競合するという可能性もあり、最近の知見では軸索同士の競合も視覚系におけるトポグラフィックマッピングに必要であるとされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22065784&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
====外側膝状体-大脳皮質視覚野投射====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[外側膝状体]]と大脳皮質の視覚野でもトポグラフィックマップは形成されているがその分子メカニズムは視蓋／上丘ほどは明らかにされていない。ここで一つ注意しておきたいのは上記のニワトリの系は両眼視をする系ではないということである。したがって、Eph-エフリンによる化学親和のメカニズムは対側に投射する軸索に当てはまるものである。マウスではヒトほど顕著ではないものの、両眼視をすることができ、したがって外側膝状体では対側の眼からの軸索の投射する場所と同側の眼からの軸索の投射する場所が存在し、結果として同じ視野フィールドからの情報が同じ側の視覚中枢に集束することになる。この場合、対側からの投射についてはニワトリと同じ様なメカニズムが当てはまると考えられるが、同側からの投射については対側と同じメカニズム（Eph-エフリン）が働くのかそれとも全く異なったメカニズムなのかについてはわかっていない。同側の投射は最初は領域内にある程度広がっているが発達の段階で最終的な標的に集束することが知られているが、この集束する過程には神経活動依存性のメカニズムが働いていることは明らかにされている。ヒトでは50％の投射が同側からであり、したがって上記で推測される対側の投射のメカニズム以外に、同側のトポグラフィックマッピングのメカニズム及び同側と対側の情報の統合のメカニズムが何らかの形で必要である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一方、外側膝状体と大脳皮質の視覚野の系でよく研究されているのはこれらの視覚中枢における右目と左目から投射を受けている部位の交互なストライプ状の配置である。大脳皮質においてはこのストライプ状にならんだカラムをを[[優位視覚性円柱]] ocular dominance columnという。[[wikipedia:ja:ネコ|ネコ]]で片方の眼を視覚の発達段階に閉じることでこのストライプのサイズに変化を与えることができるのでこれには神経活動依存的なメカニズムが関与していることが知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの形成後はそれを変えることは難しいが、形成の前に脳の領域ごとに[[可塑性]]が持続する時期があり、それを[[臨界期]]と呼ぶ。この時期は神経活動依存的な修飾が可能な時期であり、この時期内での神経活動の変化は脳内でのマップのパターンを変えることができる。臨界期における神経活動の変化は上記の優位視覚性円柱（すなわちトポグラフィカルマップ）のパターンを変える（例えば右目と左目のカラムでサイズが変わる）（詳しくは[[臨界期]]及び[[優位視覚性円柱]]の項を参照）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 嗅覚系  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典05.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図5. 嗅覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程とそのメカニズムの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;嗅球の前後軸に沿ったトポグラフィーは、嗅上皮細胞で発現されている嗅覚受容体の違いによって形成されるSema3A/Neuropilin1の発現の差によって嗅球に達する前にソーティングされる。嗅球の背側腹側軸に沿ったトポグラフィーは、まず最初に嗅球に到着する線維の配置がrobo2/slit1の発現パターンによって背側に決定された後、その軸索内で発現の高いSema3Fによって、後から到着するNeuropilin2を強く発現する線維の位置を腹側に規定する。その後、神経活動に依存して嗅上皮細胞内で接着因子や反発因子の発現が制御され、それによって糸球体がきっちりとセグレゲートする。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系においてもトポグラフィックマッピングが行われることが知られているが、坂野らのグループによる精力的な研究によりその詳細な分子メカニズムが明らかにされてきている。匂いは[[嗅覚受容体]]で感知されるが、一つの嗅上皮細胞は一種類の嗅覚受容体を発現している。しかしながら、同じ嗅覚受容体を発現する細胞の嗅上皮内における分布はバラバラであるので、同じ嗅覚受容体を発現する細胞からの情報は嗅球の中の同じ糸球体に収束する必要がある。嗅覚受容体はヒトでは約350種類、マウスでは約1000種類の嗅覚受容体が存在し、[[嗅球]]上に嗅覚受容体の数に対応した糸球体を素子とする２次元マップが形成される。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅球の中での嗅上皮細胞の軸索の配置は前後軸及び背側腹側の軸で決定されているが、背側腹側の軸での配列は嗅上皮内での配置によって決定される。前後軸に関してはどの嗅覚受容体が発現されているかによって産生される[[cAMP]]の量が変わり、これによって[[Sema3A]]/[[neuropilin1]]のカウンターバランスを示す濃度勾配が[[嗅上皮細胞]]の軸索内に発生し、これによって標的にたどり着く前に軸索がソーティングされることによって、前後軸のどこに軸索が到着するかが決定される。背側腹側に関しては、まず、嗅上皮内での[[robo2]]の濃度勾配と嗅球内での[[slit1]]の濃度勾配よってパイオニア軸索の嗅球での配置が背側に決定され、その後、嗅上皮細胞の軸索内での[[Sema3F]]/[[neuropilin2]]のカウンターバランスを示す濃度勾配によって嗅球内での背側腹側の位置が決まる。つまり、後から到着する軸索は先に到着した背側の軸索が発現するSema3Fによってより腹側に配置される（図５）。嗅覚の場合に特徴的なのは、軸索ー軸索の相互作用が非常に重要な役割を果たしていることである。 これはSperryのモデルとは少し異なり、嗅覚系では軸索間で自律的に制御されているということを示している。これは嗅球がなくてもある程度トポグラフィックマップが形成されるという事実とも合致する。嗅覚系では違う嗅覚受容体の情報がそれぞれの軸索によって伝えられているが、視覚系においては位置情報以外は（網膜のどこからくるか以外は）それぞれの軸索で同じ情報が伝えられているところが異なるのかもしれない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程で軸索が標的位置に到達しシナプスを形成したあと、嗅覚系でも視覚系と同様に神経活動依存的なリファインメントがおこる（隣同士の[[糸球体]]がきっちりとセグレゲートする）。この過程においては神経活動依存的にホモフィリック結合をする[[細胞接着因子]][[Kirrel]]2/3と接着依存性の反発因子である[[EphA5]]-[[EphrinA5]]がやはり濃度勾配を呈する形で発現し、それによって糸球体が相互にセグレゲートする（図３）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系におけるトポグラフィックマッピングは様々な嗅覚受容体からの情報を処理するのに必要であるだけでなく、その匂いによって誘発される動物の行動を規定するのに重要であり、嗅球から脳のどこにつながるかということとトポグラフィックマッピングは密接に関わっている。詳細は[[嗅覚]]系の項を参照されたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== その他 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その他、[[聴覚]]系（音の周波数情報）、[[体性感覚]]系（身体における位置情報、特にマウスやラットの髭とバレル皮質の系）、運動系（身体における位置情報）、[[味覚]]系（違う味覚物質を感受する受容体からの情報）などのトポグラフィックマップが研究されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[標的認識]] &lt;br /&gt;
*[[化学親和説]]&lt;br /&gt;
*[[エフリン]]&lt;br /&gt;
*[[Eph受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：櫻井武　　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11665</id>
		<title>トポグラフィックマッピング</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11665"/>
		<updated>2012-07-11T05:33:08Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：topographic mapping　独：topografische Karte　仏：carte topographique&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
同義語：神経地図形成&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップとはもともと「地形図」という意味であるが、脳科学においては「神経地図形成」とも訳され、トポグラフィックマッピングとは[[神経細胞]]の[[投射]]が地形図を作製するように特異的な配置をなす過程をさす。例えば感覚系において、ある特定の身体の位置からの情報を担う神経の[[軸索]]が、ある特定の配置をその系路内で取り、脳内のある特定の標的に到達した際に、その投射が標的領域内で特定の配置を取る過程である。トポグラフィクマッピングは[[感覚系]]での情報処理の基本となる構造を形成するものである。また、脳の[[運動野]]のある位置に存在する神経細胞からの軸索がある特定の身体の位置に投射する場合、脳内の運動野でトポグラフィックな分布があるといえる。ここでは、トポグラフィックマップの神経機能における意義とその分子機構を歴史的な経緯をふまえて感覚系、特に視覚系と嗅覚系を中心にまとめる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==トプグラフィックマッピングとその意義==&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典7.png|thumb|250x|&#039;&#039;&#039;図1. Wilder Penfieldによるcortical homunculus&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;それぞれの皮質の領域がそれぞれの身体の部分の感覚に対応している。Wilder Penfieldの原図より改変。 ]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの一番単純な例は、[[脊髄]]から[[視床]]へ上行する[[脊髄視床路]]で[[末梢]]から脊髄に入る高さによってその系路内での配置が決まるというものであろう。また、有名なものにはモントリオールの[[ペンフィールド|Wilder Penfield]]による[[大脳皮質]]の[[感覚野]]と運動野におけるどの部位が体のどの部位の感覚、運動に対応するかを人の脳でマッピングしたものがある（[[cortical homunculus]]）（図1）。これは脳のどこを刺激すると体のどこが動くか、また、脳のどこを刺激するとどこが感じたように感じるかを脳外科手術中の患者の脳でマッピングしたもので、1951年に出版されたこのデータは現在でもそのまま通用する正確なものである。&lt;br /&gt;
　感覚系のトポグラフィックマッピングには大きく分けて2つの過程がある。一つは神経細胞の軸索が標的にたどり着き標的内でトポグラフィックに配置する[[神経活動]]に依存しない（様々な標的認識分子による）メカニズムで、もう一つはその後に行われる標的内での神経活動依存性の配置形成の（ひいてはシナプス形成の）リファインメントの過程である（神経活動依存性ファインチューニング）。この形成は発達段階において起こる。&lt;br /&gt;
　高等動物において外界から入力される感覚情報は脳内の特定の領域内において2次元上の神経細胞の[[発火]]パターンへと変換され、これが感覚情報の処理の基盤となる。例えば視覚の場合一つの重要な情報は位置情報であるが、[[網膜]]の中のある視細胞がその受け持つ視覚フィールド内のある位置における情報を受け取り、網膜のそれぞれの[[視細胞]]の情報は脳の特異的な細胞へ伝達される。そうすることによって、網膜内での位置関係（つまりは視覚フィールドにおける位置関係）が脳内での位置関係に転換され、視覚フィールドの空間における位置情報を視覚野で認識することができる。これをするためにはそれぞれの視細胞につながる網膜[[神経節]]細胞の軸索が視覚系においてトポグラフィックにターゲッティングする事が必要となる。これがトポグラフィックマッピングであり、その結果、脳内にトポグラフィックなマップができる。さらに両眼視ができる動物では、両方の眼から入った視野内の同じ地点からの情報は脳内の似たような領域に集束する必要がある。それについてもトポグラフィックなマッピングが必要で、それによって形成された両眼視によってさらに立体視も可能となる。また、視覚によって得られた情報を認知するにあたって視覚野から脳内での行き先によって認知される内容が異なるので（例えばwhatとhow)、この基本に視覚野でのトポグラフィックマッピングがあるとも考えられる（[[嗅覚系]]ではある特定の匂いがそれによって引き起こされる特定の行動に結びつく基本にトポグラフィックマップがある。詳しくは嗅覚系の項を参照のこと）。先に述べたように視覚系においても網膜の神経細胞の活動なしに起こる過程と網膜の神経細胞の活動性に依存して起こる過程がある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==分子機構==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典03.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図2. トポグラフィックマッピングの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜内には耳側で高く鼻側で低い濃度勾配を示す分子が存在し（赤）、網膜からの神経線維を受ける視蓋／上丘には後側で高く前側で低い濃度勾配を示す分子が存在する（青）。網膜の耳側からの軸索は（赤）、視蓋／上丘での分子を認識し、その分子を避ける様に前側に投射する。それに対して、耳側からの軸索は（白）、視蓋／上丘での分子に関係なく後側に投射できる。これによって、視覚フィールドにおける位置情報が視蓋／上丘においても位置情報として保存される。図3も参照。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典6-2.png|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図3. ストライプアッセイによる視蓋の前側と後側で網膜神経節細胞の軸索に対する影響の違い&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;ニワトリの視蓋の前側（A）と後側（P）から調整した膜画分をストライプとして配置した基質の上で網膜の片を培養すると、鼻側の網膜はどちらの上にも突起を伸ばすが、耳側の網膜は前側のストライプの上に突起を伸ばす。前側と後側の膜画分を熱処理して（+）それと熱処理しない者とストライプを形成すると、前側を熱処理しても耳側の網膜片からの突起伸長のパターンには影響がなく前側の上にのみ突起を伸ばすが、後側を熱処理すると突起はどちらの上にも伸びる。この結果は後側に耳側網膜からの突起伸長を阻害する物質があることを示唆する。]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===化学親和説の提唱===&lt;br /&gt;
　脳内におけるトポグラフィックなマップを示唆する古典的な実験としては1940-50年代の[[wikipedia:ja:ロジャー・スペリー|Roger Sperry]]による[[wikipedia:ja:カエル|カエル]]の目を180度回転した後の神経再生によってカエルの視覚がどうなるかを見たものがある。カエルの目を180度回すとカエルは上下逆転した形で視覚情報を認識するようになる。これは網膜神経節細胞の軸索が再生する際に元々つながっていた標的につながることによって、回転した後の網膜の上と下に位置する視細胞からの位置情報が脳内での位置では上下逆転するために起こる。Sperryはこういった一連の視覚系の操作の実験の結果から、投射する軸索と標的の細胞に分子のタグがついていて、その間の特異的相互作用によって神経細胞間の結合が決定されトポグラフィックマップの形成に関与すると提唱した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。また、こういった分子のタグは軸索と標的の両方で相補的な濃度勾配を形成していて、それでコネクションの形成される位置が決定されるのではないかと推測した（詳しくは[[化学親和説]]の項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===化学親和の実体===&lt;br /&gt;
　その流れを汲んで、その後視覚系を中心にトポグラフィックマッピングのメカニズムを追求する努力がなされた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:ja:ニワトリ|ニワトリ]]の眼において耳側と鼻側の網膜神経節細胞はそれぞれ[[視蓋]]の前側と後側に軸索を送り、眼の中の耳鼻軸に沿った位置情報は視蓋の中で前後軸として保存される（図2）。これは眼の中で網膜神経節細胞に耳側と鼻側に軸に沿った分子の濃度勾配があり、それに対応する分子の濃度勾配が標的である視蓋の前後軸にもあり、その相互作用によって、それぞれの網膜神経節細胞の軸索が視蓋で停止する場所が決定されると考えられた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:ja:チュービンゲン|チュービンゲン]]の[[wikipedia:de:Friedrich Bonhoeffer|Friedrich Bonhoeffer]]のグループは生化学的に視蓋での物質的基盤を明らかにすべく以下の様な実験を行った。彼らは、もし、視蓋に前後軸で濃度勾配を呈して発現している物質があってそれが耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索のターゲッティングに重要であるならば、視蓋の前側と後側から調整した膜画分に対する耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の反応が変わるであろうと考え、これらの膜画分をインビトロでの基質としてストライプ状に配置した（ストライプアッセイ）。その上で網膜の神経節細胞を培養すると、耳側の細胞の軸索は前側から調整した膜画分の上を好んで成長するのに対して、鼻側の細胞の軸索は前側と後側からの画分で差を示さない事、そして、前側と後側のストライプをそれぞれ熱処理することによって、耳側の軸索は特に前側の膜画分を好むわけではなく、実は後側の膜画分を避ける事が示された（図3）。この事は視蓋の後側に高く前側に低く発現されている物質があり、それが耳側で強く発現し鼻側で弱く発現する分子によって認識される事によって網膜神経節細胞の軸索の視蓋内での位置が決まるという事を示唆する（図2）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 このアッセイを利用してBonhoefferのグループは1990年に生化学的にニワトリの視蓋の後側に発現しているトポグラフィックマッピングに関与している分子を精製した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2171592&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。RAGSと呼ばれた25kDaのこの分子はPI-PLC処理によって膜から外れることから[[GPIリンカー|GPI結合性]]の膜結合タンパク質であることがわかっていた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===クローニングによる分子同定===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その後、彼のグループのUwe Drescherらが遺伝子クローニングを含めて更なる分子の同定を試みていた。その頃、ファミリーの非常に多い新しい[[チロシンキナーゼ]]分子（後にEphとよばれる）が同定され、それについての研究が様々なグループで行われていた。中でも[[wikipedia:Regeneron|レジェネロン]]のGeorge Yancopoulosのグループ（Nick Galeら）はこのキナーゼ（Ephにあたる）のファミリーの同定とそのリガンド（ephrinにあたる）の解明を発現クローニングの手法を用いて精力的に行っていた。一方Philip Lederの弟子にあたるJohn Flanaganもハーバードに自分のラボを持った頃で、プロジェクトの一つとして[[Mek4]]（[[EphA3]]にあたる）と[[Sek]]（[[EphA4]]にあたる）とよばれる上記の[[キナーゼ]]ファミリーに対する[[リガンド]]の発現クローニングを行っていた。それで1994年にとれてきた分子が[[ELF-1]]（[[ephrinA2]]にあたる）で、この分子はGPI結合性の膜結合型のタンパク質であることがわかっていた&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7522971&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その解析の途中でMek4とELF-1がニワトリ胚の網膜と視蓋で濃度勾配を呈して発現しており、しかもその勾配が相補的であることに気がついた彼のグループは1995年にこのEphA3-ephrinA2がBonhoefferのグループが解析を行ってきたSperryのchemoaffnity theoryを担う分子メカニズムであるという論文を発表した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634327&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その論文はDrescherらのRAGSがephrinAのグループに属する分子（ephrinA5にあたる）であるという論文と同時に発表されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634326&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、彼ら以外にも様々なグループ（例えばRudiger KleinやDennis O&#039;learyら）が参画しニワトリだけでなく[[マウス]]でもこのEph-ephrinを介したメカニズムが視覚系におけるトポグラフィックマッピングに働いていることが証明された（詳しくは[[エフリン]]、[[Eph受容体]]の項を参照されたい）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典04.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図4. 視覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程とそのメカニズムの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜からの軸索は視蓋／上丘に達すると、本来の到達領域（白）をオーバーシュートする。その後、トポグラフィックシグナルにより、軸索は分枝をだす。そして、その分枝はさらにトポグラフィックシグナルによって、最終目的地に集束する。最後に、神経活動に依存したリファインメントが起こり、網膜からの神経繊維は最終到達エリアに集束する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のような歴史的な経緯もあり、トポグラフィックマッピングについては視覚系において一番研究が進んでいる。以下、いくつかの系について簡単にまとめる。詳細は文献を参照されたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 視覚系  ===&lt;br /&gt;
====網膜-視蓋／上丘投射====&lt;br /&gt;
　網膜から視蓋／[[上丘]]への投射がトポグラフィックになっていることはよく知られている。この形成には幾つかの過程があり、様々な分子が関与しているが、基本的にはSperryの仮説の様に分子が濃度勾配を呈して発現していることによる。まず、網膜の視神経細胞の軸索は視蓋／上丘に入り、将来の標的位置よりも後方へ越えて、伸長することが知られている。その後、軸索が網膜内の耳側−鼻側の軸内のどこの位置からでているかで視蓋／上丘での前後軸に沿った正しい位置で、EphAs-EphrinAsの濃度勾配によって、軸索の中間部からの枝分かれ形成（interstitial branching）がおこり、その後その枝分かれが、今度は網膜内の背側−腹側軸によって視蓋／上丘の内側−外側の軸に沿った、EphAs-EphrinAsとは異なる分子の濃度勾配（EphBs-EphrinBs）で、正しい最終集結点に導かれる。ここまでは神経活動に依存せずにおこる。その後、更なるマップのリファインメント（標的領域がさらに集束する）が起こるがこれには神経活動が必要であり、ウェーブ状に発生する網膜内での自発的な電気活動の存在が重要であることが示されている（図4）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16022599&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程に関わる分子の濃度勾配に関してはカウンターバランスを示す2つの濃度勾配が必要という考え方と、1つの濃度勾配がプッシュとプルと両方やれるという考え方とある。その他、もう一つの可能性として、軸索同士が競合するという可能性もあり、最近の知見では軸索同士の競合も視覚系におけるトポグラフィックマッピングに必要であるとされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22065784&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
====外側膝状体-大脳皮質視覚野投射====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[外側膝状体]]と大脳皮質の視覚野でもトポグラフィックマップは形成されているがその分子メカニズムは視蓋／上丘ほどは明らかにされていない。ここで一つ注意しておきたいのは上記のニワトリの系は両眼視をする系ではないということである。したがって、Eph-エフリンによる化学親和のメカニズムは対側に投射する軸索に当てはまるものである。マウスではヒトほど顕著ではないものの、両眼視をすることができ、したがって外側膝状体では対側の眼からの軸索の投射する場所と同側の眼からの軸索の投射する場所が存在し、結果として同じ視野フィールドからの情報が同じ側の視覚中枢に集束することになる。この場合、対側からの投射についてはニワトリと同じ様なメカニズムが当てはまると考えられるが、同側からの投射については対側と同じメカニズム（Eph-エフリン）が働くのかそれとも全く異なったメカニズムなのかについてはわかっていない。同側の投射は最初は領域内にある程度広がっているが発達の段階で最終的な標的に集束することが知られているが、この集束する過程には神経活動依存性のメカニズムが働いていることは明らかにされている。ヒトでは50％の投射が同側からであり、したがって上記で推測される対側の投射のメカニズム以外に、同側のトポグラフィックマッピングのメカニズム及び同側と対側の情報の統合のメカニズムが何らかの形で必要である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一方、外側膝状体と大脳皮質の視覚野の系でよく研究されているのはこれらの視覚中枢における右目と左目から投射を受けている部位の交互なストライプ状の配置である。大脳皮質においてはこのストライプ状にならんだカラムをを[[優位視覚性円柱]] ocular dominance columnという。[[wikipedia:ja:ネコ|ネコ]]で片方の眼を視覚の発達段階に閉じることでこのストライプのサイズに変化を与えることができるのでこれには神経活動依存的なメカニズムが関与していることが知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの形成後はそれを変えることは難しいが、形成の前に脳の領域ごとに[[可塑性]]が持続する時期があり、それを[[臨界期]]と呼ぶ。この時期は神経活動依存的な修飾が可能な時期であり、この時期内での神経活動の変化は脳内でのマップのパターンを変えることができる。臨界期における神経活動の変化は上記の優位視覚性円柱（すなわちトポグラフィカルマップ）のパターンを変える（例えば右目と左目のカラムでサイズが変わる）（詳しくは[[臨界期]]及び[[優位視覚性円柱]]の項を参照）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 嗅覚系  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典05.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図5. 嗅覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程とそのメカニズムの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;嗅球の前後軸に沿ったトポグラフィーは、嗅上皮細胞で発現されている嗅覚受容体の違いによって形成されるSema3A/Neuropilin1の発現の差によって嗅球に達する前にソーティングされる。嗅球の背側腹側軸に沿ったトポグラフィーは、まず最初に嗅球に到着する線維の配置がrobo2/slit1の発現パターンによって背側に決定された後、その軸索内で発現の高いSema3Fによって、後から到着するNeuropilin2を強く発現する線維の位置を腹側に規定する。その後、神経活動に依存して嗅上皮細胞内で接着因子や反発因子の発現が制御され、それによって糸球体がきっちりとセグレゲートする。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系においてもトポグラフィックマッピングが行われることが知られているが、坂野らのグループによる精力的な研究によりその詳細な分子メカニズムが明らかにされてきている。匂いは[[嗅覚受容体]]で感知されるが、一つの嗅上皮細胞は一種類の嗅覚受容体を発現している。しかしながら、同じ嗅覚受容体を発現する細胞の嗅上皮内における分布はバラバラであるので、同じ嗅覚受容体を発現する細胞からの情報は嗅球の中の同じ糸球体に収束する必要がある。嗅覚受容体はヒトでは約350種類、マウスでは約1000種類の嗅覚受容体が存在し、[[嗅球]]上に嗅覚受容体の数に対応した糸球体を素子とする２次元マップが形成される。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅球の中での嗅上皮細胞の軸索の配置は前後軸及び背側腹側の軸で決定されているが、背側腹側の軸での配列は嗅上皮内での配置によって決定される。前後軸に関してはどの嗅覚受容体が発現されているかによって産生される[[cAMP]]の量が変わり、これによって[[Sema3A]]/[[neuropilin1]]のカウンターバランスを示す濃度勾配が[[嗅上皮細胞]]の軸索内に発生し、これによって標的にたどり着く前に軸索がソーティングされることによって、前後軸のどこに軸索が到着するかが決定される。背側腹側に関しては、まず、嗅上皮内での[[robo2]]の濃度勾配と嗅球内での[[slit1]]の濃度勾配よってパイオニア軸索の嗅球での配置が背側に決定され、その後、嗅上皮細胞の軸索内での[[Sema3F]]/[[neuropilin2]]のカウンターバランスを示す濃度勾配によって嗅球内での背側腹側の位置が決まる。つまり、後から到着する軸索は先に到着した背側の軸索が発現するSema3Fによってより腹側に配置される（図５）。嗅覚の場合に特徴的なのは、軸索ー軸索の相互作用が非常に重要な役割を果たしていることである。 これはSperryのモデルとは少し異なり、嗅覚系では軸索間で自律的に制御されているということを示している。これは嗅球がなくてもある程度トポグラフィックマップが形成されるという事実とも合致する。嗅覚系では違う嗅覚受容体の情報がそれぞれの軸索によって伝えられているが、視覚系においては位置情報以外は（網膜のどこからくるか以外は）それぞれの軸索で同じ情報が伝えられているところが異なるのかもしれない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程で軸索が標的位置に到達しシナプスを形成したあと、嗅覚系でも視覚系と同様に神経活動依存的なリファインメントがおこる（隣同士の[[糸球体]]がきっちりとセグレゲートする）。この過程においては神経活動依存的にホモフィリック結合をする[[細胞接着因子]][[Kirrel]]2/3と接着依存性の反発因子である[[EphA5]]-[[EphrinA5]]がやはり濃度勾配を呈する形で発現し、それによって糸球体が相互にセグレゲートする（図３）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系におけるトポグラフィックマッピングは様々な嗅覚受容体からの情報を処理するのに必要であるだけでなく、その匂いによって誘発される動物の行動を規定するのに重要であり、嗅球から脳のどこにつながるかということとトポグラフィックマッピングは密接に関わっている。詳細は[[嗅覚]]系の項を参照されたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== その他 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その他、[[聴覚]]系（音の周波数情報）、[[体性感覚]]系（身体における位置情報、特にマウスやラットの髭とバレル皮質の系）、運動系（身体における位置情報）、[[味覚]]系（違う味覚物質を感受する受容体からの情報）などのトポグラフィックマップが研究されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[標的認識]] &lt;br /&gt;
*[[化学親和説]]&lt;br /&gt;
*[[エフリン]]&lt;br /&gt;
*[[Eph受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：櫻井武　　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11664</id>
		<title>トポグラフィックマッピング</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11664"/>
		<updated>2012-07-11T05:29:29Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：topographic mapping　独：topografische Karte　仏：carte topographique&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
同義語：神経地図形成&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップとはもともと「地形図」という意味であるが、脳科学においては「神経地図形成」とも訳され、[[神経細胞]]の[[投射]]が地形図を作製するように特異的な配置をなす過程をさす。例えば感覚系において、ある特定の身体の位置からの情報を担う神経の[[軸索]]が、ある特定の配置をその系路内で取り、脳内のある特定の標的に到達した際に、その投射が標的領域内で特定の配置を取る過程である。トポグラフィクマッピングは[[感覚系]]での情報処理の基本となる構造を形成するものである。また、脳の[[運動野]]のある位置に存在する神経細胞からの軸索がある特定の身体の位置に投射する場合、脳内の運動野でトポグラフィックな分布があるといえる。ここでは、トポグラフィックマップの神経機能における意義とその分子機構を歴史的な経緯をふまえて感覚系、特に視覚系と嗅覚系を中心にまとめる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==トプグラフィックマッピングとその意義==&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典7.png|thumb|250x|&#039;&#039;&#039;図1. Wilder Penfieldによるcortical homunculus&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;それぞれの皮質の領域がそれぞれの身体の部分の感覚に対応している。Wilder Penfieldの原図より改変。 ]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの一番単純な例は、[[脊髄]]から[[視床]]へ上行する[[脊髄視床路]]で[[末梢]]から脊髄に入る高さによってその系路内での配置が決まるというものであろう。また、有名なものにはモントリオールの[[ペンフィールド|Wilder Penfield]]による[[大脳皮質]]の[[感覚野]]と運動野におけるどの部位が体のどの部位の感覚、運動に対応するかを人の脳でマッピングしたものがある（[[cortical homunculus]]）（図1）。これは脳のどこを刺激すると体のどこが動くか、また、脳のどこを刺激するとどこが感じたように感じるかを脳外科手術中の患者の脳でマッピングしたもので、1951年に出版されたこのデータは現在でもそのまま通用する正確なものである。&lt;br /&gt;
　感覚系のトポグラフィックマッピングには大きく分けて2つの過程がある。一つは神経細胞の軸索が標的にたどり着き標的内でトポグラフィックに配置する[[神経活動]]に依存しない（様々な標的認識分子による）メカニズムで、もう一つはその後に行われる標的内での神経活動依存性の配置形成の（ひいてはシナプス形成の）リファインメントの過程である（神経活動依存性ファインチューニング）。この形成は発達段階において起こる。&lt;br /&gt;
　高等動物において外界から入力される感覚情報は脳内の特定の領域内において2次元上の神経細胞の[[発火]]パターンへと変換され、これが感覚情報の処理の基盤となる。例えば視覚の場合一つの重要な情報は位置情報であるが、[[網膜]]の中のある視細胞がその受け持つ視覚フィールド内のある位置における情報を受け取り、網膜のそれぞれの[[視細胞]]の情報は脳の特異的な細胞へ伝達される。そうすることによって、網膜内での位置関係（つまりは視覚フィールドにおける位置関係）が脳内での位置関係に転換され、視覚フィールドの空間における位置情報を視覚野で認識することができる。これをするためにはそれぞれの視細胞につながる網膜[[神経節]]細胞の軸索が視覚系においてトポグラフィックにターゲッティングする事が必要となる。これがトポグラフィックマッピングであり、その結果、脳内にトポグラフィックなマップができる。さらに両眼視ができる動物では、両方の眼から入った視野内の同じ地点からの情報は脳内の似たような領域に集束する必要がある。それについてもトポグラフィックなマッピングが必要で、それによって形成された両眼視によってさらに立体視も可能となる。また、視覚によって得られた情報を認知するにあたって視覚野から脳内での行き先によって認知される内容が異なるので（例えばwhatとhow)、この基本に視覚野でのトポグラフィックマッピングがあるとも考えられる（[[嗅覚系]]ではある特定の匂いがそれによって引き起こされる特定の行動に結びつく基本にトポグラフィックマップがある。詳しくは嗅覚系の項を参照のこと）。先に述べたように視覚系においても網膜の神経細胞の活動なしに起こる過程と網膜の神経細胞の活動性に依存して起こる過程がある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==分子機構==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典03.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図2. トポグラフィックマッピングの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜内には耳側で高く鼻側で低い濃度勾配を示す分子が存在し（赤）、網膜からの神経線維を受ける視蓋／上丘には後側で高く前側で低い濃度勾配を示す分子が存在する（青）。網膜の耳側からの軸索は（赤）、視蓋／上丘での分子を認識し、その分子を避ける様に前側に投射する。それに対して、耳側からの軸索は（白）、視蓋／上丘での分子に関係なく後側に投射できる。これによって、視覚フィールドにおける位置情報が視蓋／上丘においても位置情報として保存される。図3も参照。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典6-2.png|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図3. ストライプアッセイによる視蓋の前側と後側で網膜神経節細胞の軸索に対する影響の違い&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;ニワトリの視蓋の前側（A）と後側（P）から調整した膜画分をストライプとして配置した基質の上で網膜の片を培養すると、鼻側の網膜はどちらの上にも突起を伸ばすが、耳側の網膜は前側のストライプの上に突起を伸ばす。前側と後側の膜画分を熱処理して（+）それと熱処理しない者とストライプを形成すると、前側を熱処理しても耳側の網膜片からの突起伸長のパターンには影響がなく前側の上にのみ突起を伸ばすが、後側を熱処理すると突起はどちらの上にも伸びる。この結果は後側に耳側網膜からの突起伸長を阻害する物質があることを示唆する。]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===化学親和説の提唱===&lt;br /&gt;
　脳内におけるトポグラフィックなマップを示唆する古典的な実験としては1940-50年代の[[wikipedia:ja:ロジャー・スペリー|Roger Sperry]]による[[wikipedia:ja:カエル|カエル]]の目を180度回転した後の神経再生によってカエルの視覚がどうなるかを見たものがある。カエルの目を180度回すとカエルは上下逆転した形で視覚情報を認識するようになる。これは網膜神経節細胞の軸索が再生する際に元々つながっていた標的につながることによって、回転した後の網膜の上と下に位置する視細胞からの位置情報が脳内での位置では上下逆転するために起こる。Sperryはこういった一連の視覚系の操作の実験の結果から、投射する軸索と標的の細胞に分子のタグがついていて、その間の特異的相互作用によって神経細胞間の結合が決定されトポグラフィックマップの形成に関与すると提唱した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。また、こういった分子のタグは軸索と標的の両方で相補的な濃度勾配を形成していて、それでコネクションの形成される位置が決定されるのではないかと推測した（詳しくは[[化学親和説]]の項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===化学親和の実体===&lt;br /&gt;
　その流れを汲んで、その後視覚系を中心にトポグラフィックマッピングのメカニズムを追求する努力がなされた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:ja:ニワトリ|ニワトリ]]の眼において耳側と鼻側の網膜神経節細胞はそれぞれ[[視蓋]]の前側と後側に軸索を送り、眼の中の耳鼻軸に沿った位置情報は視蓋の中で前後軸として保存される（図2）。これは眼の中で網膜神経節細胞に耳側と鼻側に軸に沿った分子の濃度勾配があり、それに対応する分子の濃度勾配が標的である視蓋の前後軸にもあり、その相互作用によって、それぞれの網膜神経節細胞の軸索が視蓋で停止する場所が決定されると考えられた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:ja:チュービンゲン|チュービンゲン]]の[[wikipedia:de:Friedrich Bonhoeffer|Friedrich Bonhoeffer]]のグループは生化学的に視蓋での物質的基盤を明らかにすべく以下の様な実験を行った。彼らは、もし、視蓋に前後軸で濃度勾配を呈して発現している物質があってそれが耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索のターゲッティングに重要であるならば、視蓋の前側と後側から調整した膜画分に対する耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の反応が変わるであろうと考え、これらの膜画分をインビトロでの基質としてストライプ状に配置した（ストライプアッセイ）。その上で網膜の神経節細胞を培養すると、耳側の細胞の軸索は前側から調整した膜画分の上を好んで成長するのに対して、鼻側の細胞の軸索は前側と後側からの画分で差を示さない事、そして、前側と後側のストライプをそれぞれ熱処理することによって、耳側の軸索は特に前側の膜画分を好むわけではなく、実は後側の膜画分を避ける事が示された（図3）。この事は視蓋の後側に高く前側に低く発現されている物質があり、それが耳側で強く発現し鼻側で弱く発現する分子によって認識される事によって網膜神経節細胞の軸索の視蓋内での位置が決まるという事を示唆する（図2）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 このアッセイを利用してBonhoefferのグループは1990年に生化学的にニワトリの視蓋の後側に発現しているトポグラフィックマッピングに関与している分子を精製した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2171592&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。RAGSと呼ばれた25kDaのこの分子はPI-PLC処理によって膜から外れることから[[GPIリンカー|GPI結合性]]の膜結合タンパク質であることがわかっていた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===クローニングによる分子同定===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その後、彼のグループのUwe Drescherらが遺伝子クローニングを含めて更なる分子の同定を試みていた。その頃、ファミリーの非常に多い新しい[[チロシンキナーゼ]]分子（後にEphとよばれる）が同定され、それについての研究が様々なグループで行われていた。中でも[[wikipedia:Regeneron|レジェネロン]]のGeorge Yancopoulosのグループ（Nick Galeら）はこのキナーゼ（Ephにあたる）のファミリーの同定とそのリガンド（ephrinにあたる）の解明を発現クローニングの手法を用いて精力的に行っていた。一方Philip Lederの弟子にあたるJohn Flanaganもハーバードに自分のラボを持った頃で、プロジェクトの一つとして[[Mek4]]（[[EphA3]]にあたる）と[[Sek]]（[[EphA4]]にあたる）とよばれる上記の[[キナーゼ]]ファミリーに対する[[リガンド]]の発現クローニングを行っていた。それで1994年にとれてきた分子が[[ELF-1]]（[[ephrinA2]]にあたる）で、この分子はGPI結合性の膜結合型のタンパク質であることがわかっていた&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7522971&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その解析の途中でMek4とELF-1がニワトリ胚の網膜と視蓋で濃度勾配を呈して発現しており、しかもその勾配が相補的であることに気がついた彼のグループは1995年にこのEphA3-ephrinA2がBonhoefferのグループが解析を行ってきたSperryのchemoaffnity theoryを担う分子メカニズムであるという論文を発表した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634327&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その論文はDrescherらのRAGSがephrinAのグループに属する分子（ephrinA5にあたる）であるという論文と同時に発表されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634326&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、彼ら以外にも様々なグループ（例えばRudiger KleinやDennis O&#039;learyら）が参画しニワトリだけでなく[[マウス]]でもこのEph-ephrinを介したメカニズムが視覚系におけるトポグラフィックマッピングに働いていることが証明された（詳しくは[[エフリン]]、[[Eph受容体]]の項を参照されたい）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典04.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図4. 視覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程とそのメカニズムの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜からの軸索は視蓋／上丘に達すると、本来の到達領域（白）をオーバーシュートする。その後、トポグラフィックシグナルにより、軸索は分枝をだす。そして、その分枝はさらにトポグラフィックシグナルによって、最終目的地に集束する。最後に、神経活動に依存したリファインメントが起こり、網膜からの神経繊維は最終到達エリアに集束する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のような歴史的な経緯もあり、トポグラフィックマッピングについては視覚系において一番研究が進んでいる。以下、いくつかの系について簡単にまとめる。詳細は文献を参照されたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 視覚系  ===&lt;br /&gt;
====網膜-視蓋／上丘投射====&lt;br /&gt;
　網膜から視蓋／[[上丘]]への投射がトポグラフィックになっていることはよく知られている。この形成には幾つかの過程があり、様々な分子が関与しているが、基本的にはSperryの仮説の様に分子が濃度勾配を呈して発現していることによる。まず、網膜の視神経細胞の軸索は視蓋／上丘に入り、将来の標的位置よりも後方へ越えて、伸長することが知られている。その後、軸索が網膜内の耳側−鼻側の軸内のどこの位置からでているかで視蓋／上丘での前後軸に沿った正しい位置で、EphAs-EphrinAsの濃度勾配によって、軸索の中間部からの枝分かれ形成（interstitial branching）がおこり、その後その枝分かれが、今度は網膜内の背側−腹側軸によって視蓋／上丘の内側−外側の軸に沿った、EphAs-EphrinAsとは異なる分子の濃度勾配（EphBs-EphrinBs）で、正しい最終集結点に導かれる。ここまでは神経活動に依存せずにおこる。その後、更なるマップのリファインメント（標的領域がさらに集束する）が起こるがこれには神経活動が必要であり、ウェーブ状に発生する網膜内での自発的な電気活動の存在が重要であることが示されている（図4）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16022599&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程に関わる分子の濃度勾配に関してはカウンターバランスを示す2つの濃度勾配が必要という考え方と、1つの濃度勾配がプッシュとプルと両方やれるという考え方とある。その他、もう一つの可能性として、軸索同士が競合するという可能性もあり、最近の知見では軸索同士の競合も視覚系におけるトポグラフィックマッピングに必要であるとされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22065784&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
====外側膝状体-大脳皮質視覚野投射====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[外側膝状体]]と大脳皮質の視覚野でもトポグラフィックマップは形成されているがその分子メカニズムは視蓋／上丘ほどは明らかにされていない。ここで一つ注意しておきたいのは上記のニワトリの系は両眼視をする系ではないということである。したがって、Eph-エフリンによる化学親和のメカニズムは対側に投射する軸索に当てはまるものである。マウスではヒトほど顕著ではないものの、両眼視をすることができ、したがって外側膝状体では対側の眼からの軸索の投射する場所と同側の眼からの軸索の投射する場所が存在し、結果として同じ視野フィールドからの情報が同じ側の視覚中枢に集束することになる。この場合、対側からの投射についてはニワトリと同じ様なメカニズムが当てはまると考えられるが、同側からの投射については対側と同じメカニズム（Eph-エフリン）が働くのかそれとも全く異なったメカニズムなのかについてはわかっていない。同側の投射は最初は領域内にある程度広がっているが発達の段階で最終的な標的に集束することが知られているが、この集束する過程には神経活動依存性のメカニズムが働いていることは明らかにされている。ヒトでは50％の投射が同側からであり、したがって上記で推測される対側の投射のメカニズム以外に、同側のトポグラフィックマッピングのメカニズム及び同側と対側の情報の統合のメカニズムが何らかの形で必要である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一方、外側膝状体と大脳皮質の視覚野の系でよく研究されているのはこれらの視覚中枢における右目と左目から投射を受けている部位の交互なストライプ状の配置である。大脳皮質においてはこのストライプ状にならんだカラムをを[[優位視覚性円柱]] ocular dominance columnという。[[wikipedia:ja:ネコ|ネコ]]で片方の眼を視覚の発達段階に閉じることでこのストライプのサイズに変化を与えることができるのでこれには神経活動依存的なメカニズムが関与していることが知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの形成後はそれを変えることは難しいが、形成の前に脳の領域ごとに[[可塑性]]が持続する時期があり、それを[[臨界期]]と呼ぶ。この時期は神経活動依存的な修飾が可能な時期であり、この時期内での神経活動の変化は脳内でのマップのパターンを変えることができる。臨界期における神経活動の変化は上記の優位視覚性円柱（すなわちトポグラフィカルマップ）のパターンを変える（例えば右目と左目のカラムでサイズが変わる）（詳しくは[[臨界期]]及び[[優位視覚性円柱]]の項を参照）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 嗅覚系  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典05.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図5. 嗅覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程とそのメカニズムの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;嗅球の前後軸に沿ったトポグラフィーは、嗅上皮細胞で発現されている嗅覚受容体の違いによって形成されるSema3A/Neuropilin1の発現の差によって嗅球に達する前にソーティングされる。嗅球の背側腹側軸に沿ったトポグラフィーは、まず最初に嗅球に到着する線維の配置がrobo2/slit1の発現パターンによって背側に決定された後、その軸索内で発現の高いSema3Fによって、後から到着するNeuropilin2を強く発現する線維の位置を腹側に規定する。その後、神経活動に依存して嗅上皮細胞内で接着因子や反発因子の発現が制御され、それによって糸球体がきっちりとセグレゲートする。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系においてもトポグラフィックマッピングが行われることが知られているが、坂野らのグループによる精力的な研究によりその詳細な分子メカニズムが明らかにされてきている。匂いは[[嗅覚受容体]]で感知されるが、一つの嗅上皮細胞は一種類の嗅覚受容体を発現している。しかしながら、同じ嗅覚受容体を発現する細胞の嗅上皮内における分布はバラバラであるので、同じ嗅覚受容体を発現する細胞からの情報は嗅球の中の同じ糸球体に収束する必要がある。嗅覚受容体はヒトでは約350種類、マウスでは約1000種類の嗅覚受容体が存在し、[[嗅球]]上に嗅覚受容体の数に対応した糸球体を素子とする２次元マップが形成される。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅球の中での嗅上皮細胞の軸索の配置は前後軸及び背側腹側の軸で決定されているが、背側腹側の軸での配列は嗅上皮内での配置によって決定される。前後軸に関してはどの嗅覚受容体が発現されているかによって産生される[[cAMP]]の量が変わり、これによって[[Sema3A]]/[[neuropilin1]]のカウンターバランスを示す濃度勾配が[[嗅上皮細胞]]の軸索内に発生し、これによって標的にたどり着く前に軸索がソーティングされることによって、前後軸のどこに軸索が到着するかが決定される。背側腹側に関しては、まず、嗅上皮内での[[robo2]]の濃度勾配と嗅球内での[[slit1]]の濃度勾配よってパイオニア軸索の嗅球での配置が背側に決定され、その後、嗅上皮細胞の軸索内での[[Sema3F]]/[[neuropilin2]]のカウンターバランスを示す濃度勾配によって嗅球内での背側腹側の位置が決まる。つまり、後から到着する軸索は先に到着した背側の軸索が発現するSema3Fによってより腹側に配置される（図５）。嗅覚の場合に特徴的なのは、軸索ー軸索の相互作用が非常に重要な役割を果たしていることである。 これはSperryのモデルとは少し異なり、嗅覚系では軸索間で自律的に制御されているということを示している。これは嗅球がなくてもある程度トポグラフィックマップが形成されるという事実とも合致する。嗅覚系では違う嗅覚受容体の情報がそれぞれの軸索によって伝えられているが、視覚系においては位置情報以外は（網膜のどこからくるか以外は）それぞれの軸索で同じ情報が伝えられているところが異なるのかもしれない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程で軸索が標的位置に到達しシナプスを形成したあと、嗅覚系でも視覚系と同様に神経活動依存的なリファインメントがおこる（隣同士の[[糸球体]]がきっちりとセグレゲートする）。この過程においては神経活動依存的にホモフィリック結合をする[[細胞接着因子]][[Kirrel]]2/3と接着依存性の反発因子である[[EphA5]]-[[EphrinA5]]がやはり濃度勾配を呈する形で発現し、それによって糸球体が相互にセグレゲートする（図３）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系におけるトポグラフィックマッピングは様々な嗅覚受容体からの情報を処理するのに必要であるだけでなく、その匂いによって誘発される動物の行動を規定するのに重要であり、嗅球から脳のどこにつながるかということとトポグラフィックマッピングは密接に関わっている。詳細は[[嗅覚]]系の項を参照されたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== その他 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その他、[[聴覚]]系（音の周波数情報）、[[体性感覚]]系（身体における位置情報、特にマウスやラットの髭とバレル皮質の系）、運動系（身体における位置情報）、[[味覚]]系（違う味覚物質を感受する受容体からの情報）などのトポグラフィックマップが研究されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[標的認識]] &lt;br /&gt;
*[[化学親和説]]&lt;br /&gt;
*[[エフリン]]&lt;br /&gt;
*[[Eph受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：櫻井武　　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11663</id>
		<title>トポグラフィックマッピング</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11663"/>
		<updated>2012-07-11T05:19:00Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：topographic mapping　独：topografische Karte　仏：carte topographique&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
同義語：神経地図形成&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップとはもともと「地形図」という意味であるが、脳科学においては「神経地図形成」とも訳され、[[神経細胞]]の[[投射]]が地形図を作製するように特異的な配置をなす過程をさす。例えば感覚系において、ある特定の身体の位置からの情報を担う神経の[[軸索]]が、ある特定の配置をその系路内で取り、脳内のある特定の標的に到達した際に、その投射が標的領域内で特定の配置を取る過程である。トポグラフィクマッピングは[[感覚系]]での情報処理の基本となる構造を形成するものである。また、脳の[[運動野]]のある位置に存在する神経細胞からの軸索がある特定の身体の位置に投射する場合、脳内の運動野でトポグラフィックな分布があるといえる。ここでは、トポグラフィックマップの神経機能における意義とその分子機構を歴史的な経緯をふまえて視覚系を中心にまとめ、嗅覚系についても言及する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==トプグラフィックマッピングとその意義==&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典7.png|thumb|250x|&#039;&#039;&#039;図1. Wilder Penfieldによるcortical homunculus&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;それぞれの皮質の領域がそれぞれの身体の部分の感覚に対応している。Wilder Penfieldの原図より改変。 ]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの一番単純な例は、[[脊髄]]から[[視床]]へ上行する[[脊髄視床路]]で[[末梢]]から脊髄に入る高さによってその系路内での配置が決まるというものであろう。また、有名なものにはモントリオールの[[ペンフィールド|Wilder Penfield]]による[[大脳皮質]]の[[感覚野]]と運動野におけるどの部位が体のどの部位の感覚、運動に対応するかを人の脳でマッピングしたものがある（[[cortical homunculus]]）（図1）。これは脳のどこを刺激すると体のどこが動くか、また、脳のどこを刺激するとどこが感じたように感じるかを脳外科手術中の患者の脳でマッピングしたもので、1951年に出版されたこのデータは現在でもそのまま通用する正確なものである。&lt;br /&gt;
　感覚系のトポグラフィックマッピングには大きく分けて2つの過程がある。一つは神経細胞の軸索が標的にたどり着き標的内でトポグラフィックに配置する[[神経活動]]に依存しない（様々な標的認識分子による）メカニズムで、もう一つはその後に行われる標的内での神経活動依存性の配置形成の（ひいてはシナプス形成の）リファインメントの過程である（神経活動依存性ファインチューニング）。&lt;br /&gt;
　高等動物において外界から入力される感覚情報は脳内の特定の領域内において2次元上の神経細胞の[[発火]]パターンへと変換され、これが感覚情報の処理の基盤となる。例えば視覚の場合一つの重要な情報は位置情報であるが、[[網膜]]の中のある視細胞がその受け持つ視覚フィールド内のある位置における情報を受け取り、網膜のそれぞれの[[視細胞]]の情報は脳の特異的な細胞へ伝達される。そうすることによって、網膜内での位置関係（つまりは視覚フィールドにおける位置関係）が脳内での位置関係に転換され、視覚フィールドの空間における位置情報を視覚野で認識することができる。これをするためにはそれぞれの視細胞につながる網膜[[神経節]]細胞の軸索が視覚系においてトポグラフィックにターゲッティングする事が必要となる。これがトポグラフィックマッピングであり、その結果、脳内にトポグラフィックなマップができる。さらに両眼視ができる動物では、両方の眼から入った視野内の同じ地点からの情報は脳内の似たような領域に集束する必要がある。それについてもトポグラフィックなマッピングが必要で、それによって形成された両眼視によってさらに立体視も可能となる。また、視覚によって得られた情報を認知するにあたって視覚野から脳内での行き先によって認知される内容が異なるので（例えばwhatとhow)、この基本に視覚野でのトポグラフィックマッピングがあるとも考えられる（[[嗅覚系]]ではある特定の匂いがそれによって引き起こされる特定の行動に結びつく基本にトポグラフィックマップがある。詳しくは嗅覚系の項を参照のこと）。先に述べたように視覚系においても網膜の神経細胞の活動なしに起こる過程と網膜の神経細胞の活動性に依存して起こる過程がある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==分子機構==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典03.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図2. トポグラフィックマッピングの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜内には耳側で高く鼻側で低い濃度勾配を示す分子が存在し（赤）、網膜からの神経線維を受ける視蓋／上丘には後側で高く前側で低い濃度勾配を示す分子が存在する（青）。網膜の耳側からの軸索は（赤）、視蓋／上丘での分子を認識し、その分子を避ける様に前側に投射する。それに対して、耳側からの軸索は（白）、視蓋／上丘での分子に関係なく後側に投射できる。これによって、視覚フィールドにおける位置情報が視蓋／上丘においても位置情報として保存される。図3も参照。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典6-2.png|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図3. ストライプアッセイによる視蓋の前側と後側で網膜神経節細胞の軸索に対する影響の違い&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;ニワトリの視蓋の前側（A）と後側（P）から調整した膜画分をストライプとして配置した基質の上で網膜の片を培養すると、鼻側の網膜はどちらの上にも突起を伸ばすが、耳側の網膜は前側のストライプの上に突起を伸ばす。前側と後側の膜画分を熱処理して（+）それと熱処理しない者とストライプを形成すると、前側を熱処理しても耳側の網膜片からの突起伸長のパターンには影響がなく前側の上にのみ突起を伸ばすが、後側を熱処理すると突起はどちらの上にも伸びる。この結果は後側に耳側網膜からの突起伸長を阻害する物質があることを示唆する。]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===化学親和説の提唱===&lt;br /&gt;
　脳内におけるトポグラフィックなマップを示唆する古典的な実験としては1940-50年代の[[wikipedia:ja:ロジャー・スペリー|Roger Sperry]]による[[wikipedia:ja:カエル|カエル]]の目を180度回転した後の神経再生によってカエルの視覚がどうなるかを見たものがある。カエルの目を180度回すとカエルは上下逆転した形で視覚情報を認識するようになる。これは網膜神経節細胞の軸索が再生する際に元々つながっていた標的につながることによって、回転した後の網膜の上と下に位置する視細胞からの位置情報が脳内での位置では上下逆転するために起こる。Sperryはこういった一連の視覚系の操作の実験の結果から、投射する軸索と標的の細胞に分子のタグがついていて、その間の特異的相互作用によって神経細胞間の結合が決定されトポグラフィックマップの形成に関与すると提唱した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。また、こういった分子のタグは軸索と標的の両方で相補的な濃度勾配を形成していて、それでコネクションの形成される位置が決定されるのではないかと推測した（詳しくは[[化学親和説]]の項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===化学親和の実体===&lt;br /&gt;
　その流れを汲んで、その後視覚系を中心にトポグラフィックマッピングのメカニズムを追求する努力がなされた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:ja:ニワトリ|ニワトリ]]の眼において耳側と鼻側の網膜神経節細胞はそれぞれ[[視蓋]]の前側と後側に軸索を送り、眼の中の耳鼻軸に沿った位置情報は視蓋の中で前後軸として保存される（図2）。これは眼の中で網膜神経節細胞に耳側と鼻側に軸に沿った分子の濃度勾配があり、それに対応する分子の濃度勾配が標的である視蓋の前後軸にもあり、その相互作用によって、それぞれの網膜神経節細胞の軸索が視蓋で停止する場所が決定されると考えられた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:ja:チュービンゲン|チュービンゲン]]の[[wikipedia:de:Friedrich Bonhoeffer|Friedrich Bonhoeffer]]のグループは生化学的に視蓋での物質的基盤を明らかにすべく以下の様な実験を行った。彼らは、もし、視蓋に前後軸で濃度勾配を呈して発現している物質があってそれが耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索のターゲッティングに重要であるならば、視蓋の前側と後側から調整した膜画分に対する耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の反応が変わるであろうと考え、これらの膜画分をインビトロでの基質としてストライプ状に配置した（ストライプアッセイ）。その上で網膜の神経節細胞を培養すると、耳側の細胞の軸索は前側から調整した膜画分の上を好んで成長するのに対して、鼻側の細胞の軸索は前側と後側からの画分で差を示さない事、そして、前側と後側のストライプをそれぞれ熱処理することによって、耳側の軸索は特に前側の膜画分を好むわけではなく、実は後側の膜画分を避ける事が示された（図3）。この事は視蓋の後側に高く前側に低く発現されている物質があり、それが耳側で強く発現し鼻側で弱く発現する分子によって認識される事によって網膜神経節細胞の軸索の視蓋内での位置が決まるという事を示唆する（図2）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 このアッセイを利用してBonhoefferのグループは1990年に生化学的にニワトリの視蓋の後側に発現しているトポグラフィックマッピングに関与している分子を精製した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2171592&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。RAGSと呼ばれた25kDaのこの分子はPI-PLC処理によって膜から外れることから[[GPIリンカー|GPI結合性]]の膜結合タンパク質であることがわかっていた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===クローニングによる分子同定===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その後、彼のグループのUwe Drescherらが遺伝子クローニングを含めて更なる分子の同定を試みていた。その頃、ファミリーの非常に多い新しい[[チロシンキナーゼ]]分子（後にEphとよばれる）が同定され、それについての研究が様々なグループで行われていた。中でも[[wikipedia:Regeneron|レジェネロン]]のGeorge Yancopoulosのグループ（Nick Galeら）はこのキナーゼ（Ephにあたる）のファミリーの同定とそのリガンド（ephrinにあたる）の解明を発現クローニングの手法を用いて精力的に行っていた。一方Philip Lederの弟子にあたるJohn Flanaganもハーバードに自分のラボを持った頃で、プロジェクトの一つとして[[Mek4]]（[[EphA3]]にあたる）と[[Sek]]（[[EphA4]]にあたる）とよばれる上記の[[キナーゼ]]ファミリーに対する[[リガンド]]の発現クローニングを行っていた。それで1994年にとれてきた分子が[[ELF-1]]（[[ephrinA2]]にあたる）で、この分子はGPI結合性の膜結合型のタンパク質であることがわかっていた&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7522971&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その解析の途中でMek4とELF-1がニワトリ胚の網膜と視蓋で濃度勾配を呈して発現しており、しかもその勾配が相補的であることに気がついた彼のグループは1995年にこのEphA3-ephrinA2がBonhoefferのグループが解析を行ってきたSperryのchemoaffnity theoryを担う分子メカニズムであるという論文を発表した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634327&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その論文はDrescherらのRAGSがephrinAのグループに属する分子（ephrinA5にあたる）であるという論文と同時に発表されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634326&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、彼ら以外にも様々なグループ（例えばRudiger KleinやDennis O&#039;learyら）が参画しニワトリだけでなく[[マウス]]でもこのEph-ephrinを介したメカニズムが視覚系におけるトポグラフィックマッピングに働いていることが証明された（詳しくは[[エフリン]]、[[Eph受容体]]の項を参照されたい）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典04.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図4. 視覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程とそのメカニズムの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜からの軸索は視蓋／上丘に達すると、本来の到達領域（白）をオーバーシュートする。その後、トポグラフィックシグナルにより、軸索は分枝をだす。そして、その分枝はさらにトポグラフィックシグナルによって、最終目的地に集束する。最後に、神経活動に依存したリファインメントが起こり、網膜からの神経繊維は最終到達エリアに集束する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のような歴史的な経緯もあり、トポグラフィックマッピングについては視覚系において一番研究が進んでいる。以下、いくつかの系について簡単にまとめる。詳細は文献を参照されたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 視覚系  ===&lt;br /&gt;
====網膜-視蓋／上丘投射====&lt;br /&gt;
　網膜から視蓋／[[上丘]]への投射がトポグラフィックになっていることはよく知られている。この形成には幾つかの過程があり、様々な分子が関与しているが、基本的にはSperryの仮説の様に分子が濃度勾配を呈して発現していることによる。まず、網膜の視神経細胞の軸索は視蓋／上丘に入り、将来の標的位置よりも後方へ越えて、伸長することが知られている。その後、軸索が網膜内の耳側−鼻側の軸内のどこの位置からでているかで視蓋／上丘での前後軸に沿った正しい位置で、EphAs-EphrinAsの濃度勾配によって、軸索の中間部からの枝分かれ形成（interstitial branching）がおこり、その後その枝分かれが、今度は網膜内の背側−腹側軸によって視蓋／上丘の内側−外側の軸に沿った、EphAs-EphrinAsとは異なる分子の濃度勾配（EphBs-EphrinBs）で、正しい最終集結点に導かれる。ここまでは神経活動に依存せずにおこる。その後、更なるマップのリファインメント（標的領域がさらに集束する）が起こるがこれには神経活動が必要であり、ウェーブ状に発生する網膜内での自発的な電気活動の存在が重要であることが示されている（図4）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16022599&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程に関わる分子の濃度勾配に関してはカウンターバランスを示す2つの濃度勾配が必要という考え方と、1つの濃度勾配がプッシュとプルと両方やれるという考え方とある。その他、もう一つの可能性として、軸索同士が競合するという可能性もあり、最近の知見では軸索同士の競合も視覚系におけるトポグラフィックマッピングに必要であるとされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22065784&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
====外側膝状体-大脳皮質視覚野投射====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[外側膝状体]]と大脳皮質の視覚野でもトポグラフィックマップは形成されているがその分子メカニズムは視蓋／上丘ほどは明らかにされていない。ここで一つ注意しておきたいのは上記のニワトリの系は両眼視をする系ではないということである。したがって、Eph-エフリンによる化学親和のメカニズムは対側に投射する軸索に当てはまるものである。マウスではヒトほど顕著ではないものの、両眼視をすることができ、したがって外側膝状体では対側の眼からの軸索の投射する場所と同側の眼からの軸索の投射する場所が存在し、結果として同じ視野フィールドからの情報が同じ側の視覚中枢に集束することになる。この場合、対側からの投射についてはニワトリと同じ様なメカニズムが当てはまると考えられるが、同側からの投射については対側と同じメカニズム（Eph-エフリン）が働くのかそれとも全く異なったメカニズムなのかについてはわかっていない。同側の投射は最初は領域内にある程度広がっているが発達の段階で最終的な標的に集束することが知られているが、この集束する過程には神経活動依存性のメカニズムが働いていることは明らかにされている。ヒトでは50％の投射が同側からであり、したがって上記で推測される対側の投射のメカニズム以外に、同側のトポグラフィックマッピングのメカニズム及び同側と対側の情報の統合のメカニズムが何らかの形で必要である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一方、外側膝状体と大脳皮質の視覚野の系でよく研究されているのはこれらの視覚中枢における右目と左目から投射を受けている部位の交互なストライプ状の配置である。大脳皮質においてはこのストライプ状にならんだカラムをを[[優位視覚性円柱]] ocular dominance columnという。[[wikipedia:ja:ネコ|ネコ]]で片方の眼を視覚の発達段階に閉じることでこのストライプのサイズに変化を与えることができるのでこれには神経活動依存的なメカニズムが関与していることが知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの形成後はそれを変えることは難しいが、形成の前に脳の領域ごとに[[可塑性]]が持続する時期があり、それを[[臨界期]]と呼ぶ。この時期は神経活動依存的な修飾が可能な時期であり、この時期内での神経活動の変化は脳内でのマップのパターンを変えることができる。臨界期における神経活動の変化は上記の優位視覚性円柱（すなわちトポグラフィカルマップ）のパターンを変える（例えば右目と左目のカラムでサイズが変わる）（詳しくは[[臨界期]]及び[[優位視覚性円柱]]の項を参照）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 嗅覚系  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典05.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図5. 嗅覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程とそのメカニズムの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;嗅球の前後軸に沿ったトポグラフィーは、嗅上皮細胞で発現されている嗅覚受容体の違いによって形成されるSema3A/Neuropilin1の発現の差によって嗅球に達する前にソーティングされる。嗅球の背側腹側軸に沿ったトポグラフィーは、まず最初に嗅球に到着する線維の配置がrobo2/slit1の発現パターンによって背側に決定された後、その軸索内で発現の高いSema3Fによって、後から到着するNeuropilin2を強く発現する線維の位置を腹側に規定する。その後、神経活動に依存して嗅上皮細胞内で接着因子や反発因子の発現が制御され、それによって糸球体がきっちりとセグレゲートする。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系においてもトポグラフィックマッピングが行われることが知られているが、坂野らのグループによる精力的な研究によりその詳細な分子メカニズムが明らかにされてきている。匂いは[[嗅覚受容体]]で感知されるが、一つの嗅上皮細胞は一種類の嗅覚受容体を発現している。しかしながら、同じ嗅覚受容体を発現する細胞の嗅上皮内における分布はバラバラであるので、同じ嗅覚受容体を発現する細胞からの情報は嗅球の中の同じ糸球体に収束する必要がある。嗅覚受容体はヒトでは約350種類、マウスでは約1000種類の嗅覚受容体が存在し、[[嗅球]]上に嗅覚受容体の数に対応した糸球体を素子とする２次元マップが形成される。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅球の中での嗅上皮細胞の軸索の配置は前後軸及び背側腹側の軸で決定されているが、背側腹側の軸での配列は嗅上皮内での配置によって決定される。前後軸に関してはどの嗅覚受容体が発現されているかによって産生される[[cAMP]]の量が変わり、これによって[[Sema3A]]/[[neuropilin1]]のカウンターバランスを示す濃度勾配が[[嗅上皮細胞]]の軸索内に発生し、これによって標的にたどり着く前に軸索がソーティングされることによって、前後軸のどこに軸索が到着するかが決定される。背側腹側に関しては、まず、嗅上皮内での[[robo2]]の濃度勾配と嗅球内での[[slit1]]の濃度勾配よってパイオニア軸索の嗅球での配置が背側に決定され、その後、嗅上皮細胞の軸索内での[[Sema3F]]/[[neuropilin2]]のカウンターバランスを示す濃度勾配によって嗅球内での背側腹側の位置が決まる。つまり、後から到着する軸索は先に到着した背側の軸索が発現するSema3Fによってより腹側に配置される（図５）。嗅覚の場合に特徴的なのは、軸索ー軸索の相互作用が非常に重要な役割を果たしていることである。 これはSperryのモデルとは少し異なり、嗅覚系では軸索間で自律的に制御されているということを示している。これは嗅球がなくてもある程度トポグラフィックマップが形成されるという事実とも合致する。嗅覚系では違う嗅覚受容体の情報が軸索によって伝えられているところが、視覚系においては位置情報以外は（網膜のどこからくるか以外は）同じ情報が伝えられているところが異なるのかもしれない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程で軸索が標的位置に到達しシナプスを形成したあと、嗅覚系でも視覚系と同様に神経活動依存的なリファインメントがおこる（隣同士の[[糸球体]]がきっちりとセグレゲートする）。この過程においては神経活動依存的にホモフィリック結合をする[[細胞接着因子]][[Kirrel]]2/3と接着依存性の反発因子である[[EphA5]]-[[EphrinA5]]がやはり濃度勾配を呈する形で発現し、それによって糸球体が相互にセグレゲートする（図３）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系におけるトポグラフィックマッピングは様々な嗅覚受容体からの情報を処理するのに必要であるだけでなく、その匂いによって誘発される動物の行動を規定するのに重要であり、嗅球から脳のどこにつながるかということとトポグラフィックマッピングは密接に関わっている。詳細は[[嗅覚]]系の項を参照されたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== その他 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その他、[[聴覚]]系（音の周波数情報）、[[体性感覚]]系（身体における位置情報）、運動系（身体における位置情報）、[[味覚]]系（違う味覚物質を感受する受容体からの情報）などのトポグラフィックマップが研究されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[標的認識]] &lt;br /&gt;
*[[化学親和説]]&lt;br /&gt;
*[[エフリン]]&lt;br /&gt;
*[[Eph受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：櫻井武　　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11662</id>
		<title>トポグラフィックマッピング</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11662"/>
		<updated>2012-07-11T05:11:53Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：topographic mapping　独：topografische Karte　仏：carte topographique&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
同義語：神経地図形成&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップとはもともと「地形図」という意味であるが、脳科学においては「神経地図形成」とも訳され、[[神経細胞]]の[[投射]]が地形図を作製するように特異的な配置をなす過程をさす。感覚系において、ある特定の身体の位置からの情報を担う神経の[[軸索]]が、ある特定の配置をその系路内で取り、脳内のある特定の標的に到達した際に、その投射が標的領域内で特定の配置を取る過程である。トポグラフィクマッピングは[[感覚系]]での情報処理の基本となる構造を形成するものである。また、脳の[[運動野]]のある位置に存在する神経細胞からの軸索がある特定の身体の位置に投射する場合、脳内の運動野でトポグラフィックな分布があるといえる。ここでは、トポグラフィックマップの神経機能における意義とその分子機構を歴史的な経緯から視覚系を中心にまとめ、嗅覚系についても言及する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==トプグラフィックマッピングとその意義==&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典7.png|thumb|250x|&#039;&#039;&#039;図1. Wilder Penfieldによるcortical homunculus&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;それぞれの皮質の領域がそれぞれの身体の部分の感覚に対応している。Wilder Penfieldの原図より改変。 ]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの一番単純な例は、[[脊髄]]から[[視床]]へ上行する[[脊髄視床路]]で[[末梢]]から脊髄に入る高さによってその系路内での配置が決まるというものであろう。また、有名なものにはモントリオールの[[ペンフィールド|Wilder Penfield]]による[[大脳皮質]]の[[感覚野]]と運動野におけるどの部位が体のどの部位の感覚、運動に対応するかを人の脳でマッピングしたものがある（[[cortical homunculus]]）（図1）。これは脳のどこを刺激すると体のどこが動くか、また、脳のどこを刺激するとどこが感じたように感じるかを脳外科手術中の患者の脳でマッピングしたもので、1951年に出版されたこのデータは現在でもそのまま通用する正確なものである。&lt;br /&gt;
　感覚系のトポグラフィックマッピングには大きく分けて2つの過程がある。一つは神経細胞の軸索が標的にたどり着き標的内でトポグラフィックに配置する[[神経活動]]に依存しない（様々な標的認識分子による）メカニズムで、もう一つはその後に行われる標的内での神経活動依存性の配置形成の（ひいてはシナプス形成の）リファインメントの過程である（神経活動依存性ファインチューニング）。&lt;br /&gt;
　高等動物において外界から入力される感覚情報は脳内の特定の領域内において2次元上の神経細胞の[[発火]]パターンへと変換され、これが感覚情報の処理の基盤となる。例えば視覚の場合一つの重要な情報は位置情報であるが、[[網膜]]の中のある視細胞がその受け持つ視覚フィールド内のある位置における情報を受け取り、網膜のそれぞれの[[視細胞]]の情報は脳の特異的な細胞へ伝達される。そうすることによって、網膜内での位置関係（つまりは視覚フィールドにおける位置関係）が脳内での位置関係に転換され、視覚フィールドの空間における位置情報を視覚野で認識することができる。これをするためにはそれぞれの視細胞につながる網膜[[神経節]]細胞の軸索が視覚系においてトポグラフィックにターゲッティングする事が必要となる。これがトポグラフィックマッピングであり、その結果、脳内にトポグラフィックなマップができる。さらに両眼視ができる動物では、両方の眼から入った視野内の同じ地点からの情報は脳内の似たような領域に集束する必要がある。それについてもトポグラフィックなマッピングが必要で、それによって形成された両眼視によってさらに立体視も可能となる。また、視覚によって得られた情報を認知するにあたって視覚野から脳内での行き先によって認知される内容が異なるので（例えばwhatとhow)、この基本に視覚野でのトポグラフィックマッピングがあるとも考えられる（[[嗅覚系]]ではある特定の匂いがそれによって引き起こされる特定の行動に結びつく基本にトポグラフィックマップがある。詳しくは嗅覚系の項を参照のこと）。先に述べたように視覚系においても網膜の神経細胞の活動なしに起こる過程と網膜の神経細胞の活動性に依存して起こる過程がある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==分子機構==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典03.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図2. トポグラフィックマッピングの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜内には耳側で高く鼻側で低い濃度勾配を示す分子が存在し（赤）、網膜からの神経線維を受ける視蓋／上丘には後側で高く前側で低い濃度勾配を示す分子が存在する（青）。網膜の耳側からの軸索は（赤）、視蓋／上丘での分子を認識し、その分子を避ける様に前側に投射する。それに対して、耳側からの軸索は（白）、視蓋／上丘での分子に関係なく後側に投射できる。これによって、視覚フィールドにおける位置情報が視蓋／上丘においても位置情報として保存される。図3も参照。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典6-2.png|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図3. ストライプアッセイによる視蓋の前側と後側で網膜神経節細胞の軸索に対する影響の違い&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;ニワトリの視蓋の前側（A）と後側（P）から調整した膜画分をストライプとして配置した基質の上で網膜の片を培養すると、鼻側の網膜はどちらの上にも突起を伸ばすが、耳側の網膜は前側のストライプの上に突起を伸ばす。前側と後側の膜画分を熱処理して（+）それと熱処理しない者とストライプを形成すると、前側を熱処理しても耳側の網膜片からの突起伸長のパターンには影響がなく前側の上にのみ突起を伸ばすが、後側を熱処理すると突起はどちらの上にも伸びる。この結果は後側に耳側網膜からの突起伸長を阻害する物質があることを示唆する。]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===化学親和説の提唱===&lt;br /&gt;
　脳内におけるトポグラフィックなマップを示唆する古典的な実験としては1940-50年代の[[wikipedia:ja:ロジャー・スペリー|Roger Sperry]]による[[wikipedia:ja:カエル|カエル]]の目を180度回転した後の神経再生によってカエルの視覚がどうなるかを見たものがある。カエルの目を180度回すとカエルは上下逆転した形で視覚情報を認識するようになる。これは網膜神経節細胞の軸索が再生する際に元々つながっていた標的につながることによって、回転した後の網膜の上と下に位置する視細胞からの位置情報が脳内での位置では上下逆転するために起こる。Sperryはこういった一連の視覚系の操作の実験の結果から、投射する軸索と標的の細胞に分子のタグがついていて、その間の特異的相互作用によって神経細胞間の結合が決定されトポグラフィックマップの形成に関与すると提唱した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。また、こういった分子のタグは軸索と標的の両方で相補的な濃度勾配を形成していて、それでコネクションの形成される位置が決定されるのではないかと推測した（詳しくは[[化学親和説]]の項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===化学親和の実体===&lt;br /&gt;
　その流れを汲んで、その後視覚系を中心にトポグラフィックマッピングのメカニズムを追求する努力がなされた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:ja:ニワトリ|ニワトリ]]の眼において耳側と鼻側の網膜神経節細胞はそれぞれ[[視蓋]]の前側と後側に軸索を送り、眼の中の耳鼻軸に沿った位置情報は視蓋の中で前後軸として保存される（図2）。これは眼の中で網膜神経節細胞に耳側と鼻側に軸に沿った分子の濃度勾配があり、それに対応する分子の濃度勾配が標的である視蓋の前後軸にもあり、その相互作用によって、それぞれの網膜神経節細胞の軸索が視蓋で停止する場所が決定されると考えられた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:ja:チュービンゲン|チュービンゲン]]の[[wikipedia:de:Friedrich Bonhoeffer|Friedrich Bonhoeffer]]のグループは生化学的に視蓋での物質的基盤を明らかにすべく以下の様な実験を行った。彼らは、もし、視蓋に前後軸で濃度勾配を呈して発現している物質があってそれが耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索のターゲッティングに重要であるならば、視蓋の前側と後側から調整した膜画分に対する耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の反応が変わるであろうと考え、これらの膜画分をインビトロでの基質としてストライプ状に配置した（ストライプアッセイ）。その上で網膜の神経節細胞を培養すると、耳側の細胞の軸索は前側から調整した膜画分の上を好んで成長するのに対して、鼻側の細胞の軸索は前側と後側からの画分で差を示さない事、そして、前側と後側のストライプをそれぞれ熱処理することによって、耳側の軸索は特に前側の膜画分を好むわけではなく、実は後側の膜画分を避ける事が示された（図3）。この事は視蓋の後側に高く前側に低く発現されている物質があり、それが耳側で強く発現し鼻側で弱く発現する分子によって認識される事によって網膜神経節細胞の軸索の視蓋内での位置が決まるという事を示唆する（図2）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 このアッセイを利用してBonhoefferのグループは1990年に生化学的にニワトリの視蓋の後側に発現しているトポグラフィックマッピングに関与している分子を精製した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2171592&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。RAGSと呼ばれた25kDaのこの分子はPI-PLC処理によって膜から外れることから[[GPIリンカー|GPI結合性]]の膜結合タンパク質であることがわかっていた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===クローニングによる分子同定===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その後、彼のグループのUwe Drescherらが遺伝子クローニングを含めて更なる分子の同定を試みていた。その頃、ファミリーの非常に多い新しい[[チロシンキナーゼ]]分子（後にEphとよばれる）が同定され、それについての研究が様々なグループで行われていた。中でも[[wikipedia:Regeneron|レジェネロン]]のGeorge Yancopoulosのグループ（Nick Galeら）はこのキナーゼ（Ephにあたる）のファミリーの同定とそのリガンド（ephrinにあたる）の解明を発現クローニングの手法を用いて精力的に行っていた。一方Philip Lederの弟子にあたるJohn Flanaganもハーバードに自分のラボを持った頃で、プロジェクトの一つとして[[Mek4]]（[[EphA3]]にあたる）と[[Sek]]（[[EphA4]]にあたる）とよばれる上記の[[キナーゼ]]ファミリーに対する[[リガンド]]の発現クローニングを行っていた。それで1994年にとれてきた分子が[[ELF-1]]（[[ephrinA2]]にあたる）で、この分子はGPI結合性の膜結合型のタンパク質であることがわかっていた&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7522971&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その解析の途中でMek4とELF-1がニワトリ胚の網膜と視蓋で濃度勾配を呈して発現しており、しかもその勾配が相補的であることに気がついた彼のグループは1995年にこのEphA3-ephrinA2がBonhoefferのグループが解析を行ってきたSperryのchemoaffnity theoryを担う分子メカニズムであるという論文を発表した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634327&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その論文はDrescherらのRAGSがephrinAのグループに属する分子（ephrinA5にあたる）であるという論文と同時に発表されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634326&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、彼ら以外にも様々なグループ（例えばRudiger KleinやDennis O&#039;learyら）が参画しニワトリだけでなく[[マウス]]でもこのEph-ephrinを介したメカニズムが視覚系におけるトポグラフィックマッピングに働いていることが証明された（詳しくは[[エフリン]]、[[Eph受容体]]の項を参照されたい）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典04.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図4. 視覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程とそのメカニズムの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜からの軸索は視蓋／上丘に達すると、本来の到達領域（白）をオーバーシュートする。その後、トポグラフィックシグナルにより、軸索は分枝をだす。そして、その分枝はさらにトポグラフィックシグナルによって、最終目的地に集束する。最後に、神経活動に依存したリファインメントが起こり、網膜からの神経繊維は最終到達エリアに集束する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のような歴史的な経緯もあり、トポグラフィックマッピングについては視覚系において一番研究が進んでいる。以下、いくつかの系について簡単にまとめる。詳細は文献を参照されたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 視覚系  ===&lt;br /&gt;
====網膜-視蓋／上丘投射====&lt;br /&gt;
　網膜から視蓋／[[上丘]]への投射がトポグラフィックになっていることはよく知られている。この形成には幾つかの過程があり、様々な分子が関与しているが、基本的にはSperryの仮説の様に分子が濃度勾配を呈して発現していることによる。まず、網膜の視神経細胞の軸索は視蓋／上丘に入り、将来の標的位置よりも後方へ越えて、伸長することが知られている。その後、軸索が網膜内の耳側−鼻側の軸内のどこの位置からでているかで視蓋／上丘での前後軸に沿った正しい位置で、EphAs-EphrinAsの濃度勾配によって、軸索の中間部からの枝分かれ形成（interstitial branching）がおこり、その後その枝分かれが、今度は網膜内の背側−腹側軸によって視蓋／上丘の内側−外側の軸に沿った、EphAs-EphrinAsとは異なる分子の濃度勾配（EphBs-EphrinBs）で、正しい最終集結点に導かれる。ここまでは神経活動に依存せずにおこる。その後、更なるマップのリファインメント（標的領域がさらに集束する）が起こるがこれには神経活動が必要であり、ウェーブ状に発生する網膜内での自発的な電気活動の存在が重要であることが示されている（図4）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16022599&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程に関わる分子の濃度勾配に関してはカウンターバランスを示す2つの濃度勾配が必要という考え方と、1つの濃度勾配がプッシュとプルと両方やれるという考え方とある。その他、もう一つの可能性として、軸索同士が競合するという可能性もあり、最近の知見では軸索同士の競合も視覚系におけるトポグラフィックマッピングに必要であるとされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22065784&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
====外側膝状体-大脳皮質視覚野投射====&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[外側膝状体]]と大脳皮質の視覚野でもトポグラフィックマップは形成されているがその分子メカニズムは視蓋／上丘ほどは明らかにされていない。ここで一つ注意しておきたいのは上記のニワトリの系は両眼視をする系ではないということである。したがって、Eph-エフリンによる化学親和のメカニズムは対側に投射する軸索に当てはまるものである。マウスではヒトほど顕著ではないものの、両眼視をすることができ、したがって外側膝状体では対側の眼からの軸索の投射する場所と同側の眼からの軸索の投射する場所が存在し、結果として同じ視野フィールドからの情報が同じ側の視覚中枢に集束することになる。この場合、対側からの投射についてはニワトリと同じ様なメカニズムが当てはまると考えられるが、同側からの投射については対側と同じメカニズム（Eph-エフリン）が働くのかそれとも全く異なったメカニズムなのかについてはわかっていない。同側の投射は最初は領域内にある程度広がっているが発達の段階で最終的な標的に集束することが知られているが、この集束する過程には神経活動依存性のメカニズムが働いていることは明らかにされている。ヒトでは50％の投射が同側からであり、したがって上記で推測される対側の投射のメカニズム以外に、同側のトポグラフィックマッピングのメカニズム及び同側と対側の情報の統合のメカニズムが何らかの形で必要である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一方、外側膝状体と大脳皮質の視覚野の系でよく研究されているのはこれらの視覚中枢における右目と左目から投射を受けている部位の交互なストライプ状の配置である。大脳皮質においてはこのストライプ状にならんだカラムをを[[優位視覚性円柱]] ocular dominance columnという。[[wikipedia:ja:ネコ|ネコ]]で片方の眼を視覚の発達段階に閉じることでこのストライプのサイズに変化を与えることができるのでこれには神経活動依存的なメカニズムが関与していることが知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの形成後はそれを変えることは難しいが、形成の前に脳の領域ごとに[[可塑性]]が持続する時期があり、それを[[臨界期]]と呼ぶ。この時期は神経活動依存的な修飾が可能な時期であり、この時期内での神経活動の変化は脳内でのマップのパターンを変えることができる。臨界期における神経活動の変化は上記の優位視覚性円柱（すなわちトポグラフィカルマップ）のパターンを変える（例えば右目と左目のカラムでサイズが変わる）（詳しくは[[臨界期]]及び[[優位視覚性円柱]]の項を参照）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 嗅覚系  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典05.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図5. 嗅覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程とそのメカニズムの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;嗅球の前後軸に沿ったトポグラフィーは、嗅上皮細胞で発現されている嗅覚受容体の違いによって形成されるSema3A/Neuropilin1の発現の差によって嗅球に達する前にソーティングされる。嗅球の背側腹側軸に沿ったトポグラフィーは、まず最初に嗅球に到着する線維の配置がrobo2/slit1の発現パターンによって背側に決定された後、その軸索内で発現の高いSema3Fによって、後から到着するNeuropilin2を強く発現する線維の位置を腹側に規定する。その後、神経活動に依存して嗅上皮細胞内で接着因子や反発因子の発現が制御され、それによって糸球体がきっちりとセグレゲートする。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系においてもトポグラフィックマッピングが行われることが知られているが、坂野らのグループによる精力的な研究によりその詳細な分子メカニズムが明らかにされてきている。匂いは[[嗅覚受容体]]で感知されるが、一つの嗅上皮細胞は一種類の嗅覚受容体を発現している。しかしながら、同じ嗅覚受容体を発現する細胞の嗅上皮内における分布はバラバラであるので、同じ嗅覚受容体を発現する細胞からの情報は嗅球の中の同じ糸球体に収束する必要がある。嗅覚受容体はヒトでは約350種類、マウスでは約1000種類の嗅覚受容体が存在し、[[嗅球]]上に嗅覚受容体の数に対応した糸球体を素子とする２次元マップが形成される。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅球の中での嗅上皮細胞の軸索の配置は前後軸及び背側腹側の軸で決定されているが、背側腹側の軸での配列は嗅上皮内での配置によって決定される。前後軸に関してはどの嗅覚受容体が発現されているかによって産生される[[cAMP]]の量が変わり、これによって[[Sema3A]]/[[neuropilin1]]のカウンターバランスを示す濃度勾配が[[嗅上皮細胞]]の軸索内に発生し、これによって標的にたどり着く前に軸索がソーティングされることによって、前後軸のどこに軸索が到着するかが決定される。背側腹側に関しては、まず、嗅上皮内での[[robo2]]の濃度勾配と嗅球内での[[slit1]]の濃度勾配よってパイオニア軸索の嗅球での配置が背側に決定され、その後、嗅上皮細胞の軸索内での[[Sema3F]]/[[neuropilin2]]のカウンターバランスを示す濃度勾配によって嗅球内での背側腹側の位置が決まる。つまり、後から到着する軸索は先に到着した背側の軸索が発現するSema3Fによってより腹側に配置される（図５）。嗅覚の場合に特徴的なのは、軸索ー軸索の相互作用が非常に重要な役割を果たしていることである。 これはSperryのモデルとは少し異なり、嗅覚系では軸索間で自律的に制御されているということを示している。これは嗅球がなくてもある程度トポグラフィックマップが形成されるという事実とも合致する。嗅覚系では違う嗅覚受容体の情報が軸索によって伝えられているところが、視覚系においては位置情報以外は（網膜のどこからくるか以外は）同じ情報が伝えられているところが異なるのかもしれない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程で軸索が標的位置に到達しシナプスを形成したあと、嗅覚系でも視覚系と同様に神経活動依存的なリファインメントがおこる（隣同士の[[糸球体]]がきっちりとセグレゲートする）。この過程においては神経活動依存的にホモフィリック結合をする[[細胞接着因子]][[Kirrel]]2/3と接着依存性の反発因子である[[EphA5]]-[[EphrinA5]]がやはり濃度勾配を呈する形で発現し、それによって糸球体が相互にセグレゲートする（図３）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系におけるトポグラフィックマッピングは様々な嗅覚受容体からの情報を処理するのに必要であるだけでなく、その匂いによって誘発される動物の行動を規定するのに重要であり、嗅球から脳のどこにつながるかということとトポグラフィックマッピングは密接に関わっている。詳細は[[嗅覚]]系の項を参照されたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== その他 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その他、[[聴覚]]系（音の周波数情報）、[[体性感覚]]系（身体における位置情報）、運動系（身体における位置情報）、[[味覚]]系（違う味覚物質を感受する受容体からの情報）などのトポグラフィックマップが研究されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*[[標的認識]] &lt;br /&gt;
*[[化学親和説]]&lt;br /&gt;
*[[エフリン]]&lt;br /&gt;
*[[Eph受容体]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：櫻井武　　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E6%A8%99%E7%9A%84%E8%AA%8D%E8%AD%98&amp;diff=11623</id>
		<title>標的認識</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E6%A8%99%E7%9A%84%E8%AA%8D%E8%AD%98&amp;diff=11623"/>
		<updated>2012-07-10T21:24:36Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名: target recognition&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典01.jpg|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図１．登上線維の小脳への投射&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;延髄の下オリーブ核は軸索を小脳に投射する。軸索は橋の背部で小脳に入り、そこから小脳皮質に投射する。小脳皮質ではいくつかの細胞の中でプルキンエ細胞に特異的なシナプスを形成する。その特徴的な形態により、この軸索は登上線維とよばれるが、この形態はラモニイカハールによってもその著書の中で描写されている。]] &lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
[[Image:辞典02.jpg|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図２．化学親和説&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;ニワトリの系において網膜の神経節細胞は視蓋にその軸索を投射する。その時に、網膜の鼻側にある細胞は視蓋の後側に、耳側にある細胞は視蓋の前側に軸索を送る。このトポグラフィックな投射は、視蓋に前後軸に沿ってグレディエントを形成してエフリンAが発現し、その受容体であるEphAが網膜の神経節細胞において内外軸に沿ってグレディエントを形成して発現していて、その両者の相互作用によってできる。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　正常に脳が機能するにはそれを支える[[神経細胞]]群が[[シナプス]]結合によって回路を形成し、回路に入力してきた情報を的確に処理し、出力に変える必要がある。こういった神経回路は脳内のワイヤリングの過程により形成されるが、そのワイヤリングにおいて神経回路が「正しく」形成されるには特異的にシナプスが形成される必要がある。この過程を標的認識という。標識認識ためには神経細胞の[[軸索]]が正しい脳内の領域に到着する必要があり、その領域内にある神経細胞の中から正しい神経細胞を認識し、その細胞上の正しい細胞内のコンパートメント（[[樹状突起]]の一部）にシナプスを形成する必要がある。また、この場合、ある線維とある細胞がランダムではなく特異的な結合を果たし、特異的な情報（トポグラフィックカルな情報）を伝達しなければならない。このためには、これらのそれぞれの過程で特異的な標的認識を行う認識分子（recognition molecule）が関与していると考えられる。 　&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==標的認識とは==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　正常に脳が機能するにはそれを支える[[神経細胞]]群が[[シナプス]]結合によって回路を形成し、回路に入力してきた情報を的確に処理し、出力に変える必要がある。こういった神経回路は脳内のワイヤリングの過程により形成されるが、そのワイヤリングにおいて神経回路が「正しく」形成されるにはシナプス形成の過程で特異的な標的認識が行われる必要がある。そのためには神経細胞の軸索（例えば[[延髄]]の[[下オリーブ核]]の神経細胞の軸索である[[登上線維]]）が（途中、延髄で正中線を越えて対側にはいり、その後、背外側の縁を上行し、[[小脳脚]]を経て）正しい脳内の領域（小脳）に到着する必要があり、その領域内（[[小脳皮質]]）にある神経細胞の中から正しい神経細胞（[[プルキンエ細胞]]）を認識し、その細胞上の正しい細胞内のコンパートメント（樹状突起の一部）にシナプスを形成する必要がある。また、この場合、ある線維とある細胞がランダムではなく特異的な結合を果たし、特異的な情報（トポグラフィックカルな情報）を伝達しなければならない（そのうえ１つのプルキンエ細胞は一本の登上線維と結合し、幾つもの登上線維とは結合しない）（図１）。このためには、これらのそれぞれの過程で特異的な標的認識を行う認識分子（recognition molecule）が関与していると考えられる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　標的認識は主に[[神経発生]]における２つの過程で起こる可能性があるが、ここでは主に[[シナプス形成]]における標的認識を例にその概念を説明し、[[軸索ガイダンス]]における中間標的の認識については軸索ガイダンスの項及び、[[ガイドポスト細胞]]の項を参照のこと。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 歴史的な考察 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:Santiago Ramon y Cajal|Santiago Ramon y Cajal]]が前世紀の初頭にその詳細な組織学的解析から、神経の突起が周りにあるシグナルを選択的に感知しながら目的地へ進んでいるのではないかと推測し、[[wikipedia:ja:走化性|走化性]]に似た現象が神経系の形成に重要なのではないかと提唱していた。それに対して主に[[末梢神経]]の再生の実験結果から1920年代から30年代には[[wikipedia:JA:ポール・ワイス|Paul A Weiss]]らによる、神経系の線維の結合は主に物理的な制約で決定され、その結合は決して特異的なものではなくランダムであり、その後にその回路を使用する事によって、その使われた特定の回路が最終的に残るという説が主流を占めていた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その説に対してWeissの学生であった[[wikipedia:Roger Sperry|Roger Sperry]]は40年代から50年代にわたって行った彼の一連の[[wikipedia:JA:カエル|カエル]]や[[wikipedia:JA:イモリ|イモリ]]といった動物の眼を使った神経再生の実験により、神経の回路形成にはやはり選択性が存在し、その機構について[[化学親和説]]を提唱した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この化学親和説には２つの概念が含まれており、１つは神経細胞はそれぞれの細胞、線維におそらく化学物質からなる個々を認識するタグがついており、これによってお互いを区別して、その化学親和性で神経細胞はおそらく一個の細胞のレベルで特異的な神経結合を作る事ができるというもので、もう１つは特に[[視覚]]系で明らかであるが、その線維投射のパターンが規則正しく、[[トポグラフィック]]であることから、少数の[[モルフォゲン]]の様な濃度勾配を形成するような分子群がこの化学親和性を担う物質として機能するというものである（図２）。化学親和説については激しい論争があったが、やがて分子レベルでの解析、また数理モデル等に支えられ、神経発生の分野で一般に受け入れられる概念となり、現在の標的認識の概念は基本的にこの化学親和説の流れを汲んでいる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典03.jpg|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図３　標的認識の特異性&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;神経系において皮質構造をなすところXやYがあり、また、核構造をなすZがあるとする。その中のYに投射しX、Zには投射しない軸索は神経系の様々なところから来るとする（A、B、C）。そして、この線維はYの中のある特定の細胞（薄緑色の細胞群）にシナプスを形成し、その場合、Aは樹状突起の遠位側に、Bは樹状突起の近位側に、Cは細胞体にそれぞれシナプスを形成するとする。こういった場合、それぞれの過程で特異的な標的認識が必要となる。]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==シナプス形成の特異性とその分子機構==&lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
　シナプス形成をはじめとする標的認識においては２つのレベルでの特異性が必要となる。神経細胞が機能を果たすには、ある神経細胞は特異的な神経細胞と結合し、神経回路を形成する必要があり（例えば、下オリーブ核の線維はプルキンエ細胞に、[[橋核]]の線維は[[顆粒細胞]]に、顆粒細胞の線維はプルキンエ細胞に）、このレベルでの標的認識の特異性（細胞種のレベル）がまず必要となる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　また、同じ細胞群の中である特異的な細胞と結合する必要がある。例えば位置情報が重要な場合はトポグラフィカルな結合を果たす必要がある。また、情報処理において、同じ情報は同じ脳内での部位にいく必要がある。例えば[[嗅覚]]において[[嗅上皮]]内の同じ[[嗅覚受容体]]からの線維は[[嗅球]]内の同じ[[糸球体]]につながる必要がある。また、視覚において、同側と対側の眼で捉えられた[[視覚野]]の同じ情報は最終的に視覚野の同じ位置につながる必要がある。したがって、同じ細胞集団の中でも特異的に個々の細胞を認識する必要があり、このレベルでの標的認識の特異性（個々の細胞レベル）も必要となる。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記の様にシナプス形成には様々な過程が必要であり、その中で特異性をサポートする必要がある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11733797&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その分子機構がどうなっているかについては完全には明らかにされていない。個々の細胞レベルでの特異性は鍵と鍵穴のような認識分子があり、それが無数に存在することで達成されるのではないかという様に提唱はされているが、それを支えることができるほどの多様性のある分子としては[[Dscam]]、[[ニューレキシン]]と[[プロトカドヘリン]]しか存在しないし、こういった分子が本当にその多様性でこういった特異的な標的認識を担っているかどうかについてはまだ証明はされていない（以下のChemoaffinity revisitedを参照の事）。一つの分子ではなく、幾つかの分子の組み合わせでそういった多様性が生み出されるという説もある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　但し、最近の報告では、標的の領域にたどり着くのにはある分子機構が必要であるが、そのあとの正しい細胞を見つけるのはどこの位置に正しい細胞があるかによって形成されるという例もあり、その場合、位置を変えるとつなぎ替えがおこってしまうことも報告されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22078502&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。したがって、一個の細胞レベルで区別する様な機構は存在しないのかもしれない。 　&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== Chemoaffinity revisited ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のようなタイトルのレビューが2010年のCellにでた&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21029858&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。内容は、Dscamやプロトカドヘリンの様な分子は多様性をもつので、化学親和説で特異性を担う分子タグとして機能しているかもしれないという様に考えられていたが、実はこれらの分子は特異的な相互作用を担う分子タグではなく、自己と他者を見分けるためのタグとして使われているのではないかという内容のレビューである。従って、Sperryの仮想した多様な特異性を担う分子は存在しないということを意味する訳ではなく、Dscamやプロトカドヘリンといった分子はその役割を果たしていないのではないかということである。ただし、彼らは鍵と鍵穴のような多様な分子は実際は必要ないのではないかとも述べている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 標的認識に関与する分子機構 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典04.jpg|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図４．ショウジョウバエの眼における軸索の投射&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;[[ショウジョウバエ]]の眼では8つの細胞からなる神経細胞のユニットが整然と配置されていて、これによって視覚が担われている。その8つの細胞にはR1-8とそれぞれ名前がつけられているが、R1-6はlaminaで中継ニューロンにシナプスを形成するのに対し、R7、R8はmedullaに軸索を投射し、そこでシナプスを形成する。R1-6の中継ニューロンは（L: lamina neuron）やはりmedullaに投射するが、そのシナプスを形成する層がR7，R8のシナプスが形成される層とは異なる。TM, TMY: tangential medulla neurons, DM: distal medulla intrinsic neurons, これらは中継ニューロンでそれぞれ異なる視覚情報を中枢へ伝える。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　いずれにしても分子機構としては、まず、目的の領域に達する機構（様々な軸索ガイダンスの機構）、そして領域内のどこに到着するかを決定する機構（おそらく神経伸長促進因子か抑制性因子とその受容体の発現レベルによって形成される）、そして特異的な細胞集団を見つける機構（おそらく[[細胞接着因子]]及び抑制因子）、そして細胞内の特異的なコンパートメントを見つける機構（おそらく細胞接着因子及び抑制因子）が必要である（図３）。 この過程で特異性は、それぞれの神経細胞において、標示されているシグナルに対する受容体の発現の変化、発現されている受容体の組み合わせの変化、また、受容体の下流のシグナル系路の変化によって、それぞれのシグナルへの応答性が変わることによって形成されると考えられる。詳細な分子機構については軸索ガイダンスの項を参照のこと。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ここではごく限られた例につき、簡単に述べることにする。詳しくはそれぞれの文献を参照のこと。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== ショウジョウバエ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典05.jpg|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図５．ショウジョウバエの体節筋への神経細胞の投射&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;ショウジョウバエの体節筋はステレオティピックな形態を示す[[wikipedia:JA:筋肉|筋肉]]のセットからなる。それぞれの筋に投射する神経細胞（RP1, 2, 3, 4, 5a, 6/7b, 8a, aCC）は神経管内に存在しそこから軸索を伸長するが、軸索は途中特異的な神経束を形成し（赤丸）、また途中の様々な特定の部位で（赤丸）束から分かれてそれぞれの特異的な標的である筋肉に投射する。それぞれの特定の部位で様々な分子機構が関与している事が明らかにされつつある。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[ショウジョウバエ]]の眼は８つの神経細胞（R1-R8）からなる単位の集合体として存在し、これらは高次視覚野である[[ラミナ]]（lamina）、[[メダラ]]（medulla）に線維を送るが、R1-R6、R7、R8の軸索はそれぞれシナプスを形成する標的が異なる（Rubinら、Zipurskyら）（図４）。この分子機構としては、 カドヘリン、プロトカドヘリンや[[受容体型チロシンフォスファターゼ]]、チロシンキナーゼ等が関与している事が示されている。また、標的野における[[グリア細胞]]の存在や標的に達するまでの軸索—軸索相互作用がこういった標的認識に重要である事も示されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20399726&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ショウジョウバエの体節の筋群はステレオティピックな配置をしており、それへの神経支配は[[神経管]]に存在する[[運動神経]]細胞からの線維が行う。この筋群への運動神経の標的認識の系は特異的な標的認識の機構を探る系として研究されてきた（図５）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8833454&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。この過程には様々な軸索ガイダンスに関わる分子や神経細胞接着因子等が関与している。また、最後のところの[[神経筋接合部]]の形成についても分子レベルで研究が行われており、上記の分子の他、[[骨形成因子]] (BMP)なども関与している&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20832291&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　またショウジョウバエの嗅覚系等の情報を受けるキノコ体（Mushroom body）ヘの標的認識についても研究が進められている。これにはマウスで明らかにされている様なトポグラフィックなマッピングの機構も関与しているようである&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20554703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 脊椎動物の視覚系、嗅覚系 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　Sperryの流れを汲み、視覚系において標的認識がどうなっているかは精力的に研究が進められてきた。網膜内でのトポグラフィックな情報が[[視蓋]]／[[上丘]]、[[外側膝状体]]、そして視覚野において保存される必要があり、それを支える分子群が同定されている。代表的なものは[[Eph受容体]]-[[エフリン]]システムである&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20880989&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。また、坂野らによってマウスの嗅覚系におけるトポグラフィックな情報を担った[[セマフォリン]]-[[ニューロピリン]]システムによる標的認識の機構が明らかにされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。これらについては[[トポグラフィックマッピング#嗅覚系|トポグラフィックマッピング]]の項を参照。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 大脳皮質領域=== &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典06.jpg|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図６　大脳皮質での領域特異的な標的認識&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;マウスのE14の脳において、[[体性感覚]]の情報は[[体性感覚野]]へ（SM)また、辺縁系からの情報は辺縁系皮質領域へ（PR)、それぞれ投射する。PRの領域には[[LAMP]]という細胞接着因子が発現している。この時期にLAMP陽性の皮質領域を感覚野へ移植すると辺縁系からの線維は移植された感覚野へ投射する様になる。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　かつて、[[wikipedia:Pasko Rakic|Pasko Rakic]]とDennis O&#039;Learyの間で[[大脳皮質]]の発生に関して論争があった&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22099452&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。Protomap vs Protocortexと呼ばれたもので、端的に言えば[[大脳]]は領域ごとに発生の早い段階から遺伝的に決定されているという説と、そうではなくて大脳は他の神経細胞（領域）とつながったあとに領域ごとに差が出てくるという説である&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22099452&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。Rakicの弟子であるPat Levittは、もし大脳皮質の領域が早い段階で決定されているならば、例えばある皮質領域に特異的にでている分子があるはずであると考え、それを探したところ[[辺縁系]]皮質領域に特異的にでている分子を得た。これは[[LAMP]]と呼ばれる細胞接着因子であるが、この分子の発現をマーカーとしてこれに皮質の移植の実験を組み合わせる事によって、辺縁系皮質領域は辺縁系からの線維を引き寄せる機構がある事が示されている（図６）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1570290&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。この標的認識に関わる分子はLAMPそのものである可能性もある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 神経細胞内での特定のコンパートメントへの標的認識=== &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典07.jpg|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図7　小脳のプルキンエ細胞の細胞内コンパートメント特異的な投射&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;プルキンエ細胞は様々な介在ニューロンから投射を受けるが、そのシナプスの形成される場所は特異的な細胞内コンパートメントに形成される。バスケット細胞は軸索のイニシャルセグメント（AIS）にシナプスを形成するが、その形成には神経細胞接着因子である[[ニューロファシン]]のプルキンエ細胞内での濃度勾配様の局在が（ニューロファシンが軸索起始部のところに集中する）重要であることが明らかになっている。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　マウスの[[海馬]]では、脳の様々な領域からの入力が錐体細胞の樹状突起の特異的な領域に標的認識をすることが知られている。CA3領域の一番外側の層には[[内側嗅皮質]]からのtemporoammonic fiber、中間部にはCA3[[錐体細胞]]自身の連合線維、そして一番の近位の層には[[歯状回]]の[[顆粒細胞]]からの苔状線維がシナプスを形成する。この層特異的な標的認識には様々なガイダンス分子、例えば、[[ネトリン]]、Eph受容体、セマフォリン、[[スリット]]、[[リーリン]]そして細胞接着因子などが関与している&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20484647&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　大脳皮質や小脳皮質には様々な[[介在ニューロン]]が存在し、これら多様なもののそれぞれが錐体細胞やプルキンエ細胞の細胞内の特異的なコンパートメントにシナプスを形成することが知られている。例えば[[シャンデリア細胞]]は[[軸索起始部]]に、[[バスケット細胞]]は軸索の起始部や樹状突起側の細胞体のところに、[[マルチノッチ細胞]]は樹状突起の遠位部に、それぞれシナプスを形成する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22251963&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。プルキンエ細胞の場合にはこれは細胞接着因子に依存しておこることが示されている（図７）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15479642&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 小脳=== &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典08.jpg|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図８　小脳への下オリーブ核からの投射&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;延髄の下オリーブ核（右側）にはSC1/DM-GRASP/BEN/ALCAM陽性のところ（黒色）と陰性のところがある。これらSC1/DM-GRASP/BEN/ALCAM陽性の領域の神経細胞はSC1/DM-GRASP/BEN/ALCAM陽性のプルキンエ細胞の存在する小脳皮質領域（左側、黒色）に投射する。SC1/DM-GRASP/BEN/ALCAM陽性の領域は小脳皮質においては矢状断面に沿ったストライプ状に配列している。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[小脳の神経回路]]については昔から精力的に研究が行われてきた。小脳に入ってくる２つの主な入力は延髄の下オリーブ核からの登上線維と橋の橋核からの苔状線維であるが、この２つは前者がプルキンエ細胞、後者が[[顆粒細胞]]とそれぞれ標的が異なる&amp;lt;ref&amp;gt;&#039;&#039;&#039;J. Altman, S.A. Bayer&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;Development of the cerebellum system: In relation to its evolution, structure, and functions&amp;lt;br&amp;gt;&#039;&#039;CRC-Press (Boca Raton)&#039;&#039; :1996&amp;lt;/ref&amp;gt;。これらの線維が小脳皮質の発達に伴ってどうやって小脳皮質まできて、どういう発達過程を示すかについては詳細な記載がされているが（例えばConstantino SoteloやCarol Masonら)&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9509518&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;,&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9509519&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、これらの標的認識が分子レベルでどうなっているかについてはまだ明らかになっていない（一つの登上線維が一つのプルキンエ細胞とシナプスを作るようになるリファイメントの過程については日本の狩野らの仕事により分子機構が明らかにされてきている）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　Constantine Soteloは登上線維のプルキンエ細胞ヘの標的認識に関わる分子に非常に興味を持っていて、彼は小脳のプルキンエ細胞は矢状断面でグループを作り、それに下オリーブ核からの登上線維がトポグラフィックに標的認識することに注目、小脳で矢状断面に沿ったストライプ状に発現する細胞接着因子を探した。そのうちの一つが細胞接着因子の[[Activated leukocyte cell adhesion molecule]] (ALCAMあるいはSC1/DM-GRASP/BEN）である。しかしながら、この分子が登上線維とプルキンエ細胞のマッチングに関与しているかどうかの検証はなされていない（図８）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8627367&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 脊髄運動神経=== &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典09.jpg|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図9　脊髄の運動神経細胞の四肢筋への投射&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;脊髄内の運動神経カラムはその支配する四肢筋の位置により、外側群（緑色）と内側群（黄色）に分かれる。運動神経細胞の軸索は神経束を形成し脊髄から出るが四肢へ入るところで四肢の内側にある筋群（medial LMC）と外側にある筋群（lateral LMC）に投射するものでその投射方向が分かれる。この過程には図に示されているような様々な分子機構が関与していることが明らかにされてきている。eAs: ephrinAs, Npn2: neuropilin2 ]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:Thomas Jessell|Tom Jessell]]は長年にわたり[[脊髄]]の系を使って神経発生の研究を続けてきている。脊髄の中で[[運動神経]]細胞はある特定の筋に支配神経を送るがその神経細胞はその支配筋からの感覚のフィードバックを受ける。その細胞特異的なループ系路の形成に関わる分子機構が明らかにされつつある。また、脊髄の中での介在ニューロンを介した運動神経細胞への局所サーキットの形成にも特異的な標的認識が必要であるがこれについても分子機構が明らかにされつつある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;19804761&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22036571&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。また、運動神経細胞は四肢の筋肉を支配するが、脊髄の運動神経細胞カラム内の神経細胞の位置によって、支配する四肢の筋肉の位置が決定されるというトポグラフィックマップが存在する。この四肢の筋肉の標的認識には様々なガイダンス分子が関与することが知られ、セマフォリンやEph受容体-エフリンなどが関与することが明らかにされている（図９）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;19109910&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== Waiting period ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　標的認識に関連して、[[waiting period]]という概念がある。これは軸索が脳内の正しい領域に到達したあとに、正しい神経細胞にシナプスを形成する前に、軸索が待機する時期のことをさす（文献御願いします）。この間に標的細胞が成熟し、その後、軸索がシナプスを形成する。大脳皮質にはいって来る視床からの線維や、小脳皮質にはいってくる線維がこういう行動を示すことが知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* [[軸索ガイダンス]]&lt;br /&gt;
* [[シナプス形成]]&lt;br /&gt;
* [[トポグラフィックマッピング]]&lt;br /&gt;
* [[神経回路形成]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：櫻井武　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E6%A8%99%E7%9A%84%E8%AA%8D%E8%AD%98&amp;diff=11621</id>
		<title>標的認識</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E6%A8%99%E7%9A%84%E8%AA%8D%E8%AD%98&amp;diff=11621"/>
		<updated>2012-07-10T21:11:52Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名: target recognition&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典01.jpg|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図１．登上線維の小脳への投射&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;延髄の下オリーブ核は軸索を小脳に投射する。軸索は橋の背部で小脳に入り、そこから小脳皮質に投射する。小脳皮質ではいくつかの細胞の中でプルキンエ細胞に特異的なシナプスを形成する。その特徴的な形態により、この軸索は登上線維とよばれるが、この形態はラモニイカハールによってもその著書の中で描写されている。]] &lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
[[Image:辞典02.jpg|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図２．化学親和説&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;ニワトリの系において網膜の神経節細胞は視蓋にその軸索を投射する。その時に、網膜の鼻側にある細胞は視蓋の後側に、耳側にある細胞は視蓋の前側に軸索を送る。このトポグラフィックな投射は、視蓋に前後軸に沿ってグレディエントを形成してエフリンAが発現し、その受容体であるEphAが網膜の神経節細胞において内外軸に沿ってグレディエントを形成して発現していて、その両者の相互作用によってできる。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　正常に脳が機能するにはそれを支える[[神経細胞]]群が[[シナプス]]結合によって回路を形成し、回路に入力してきた情報を的確に処理し、出力に変える必要がある。こういった神経回路は脳内のワイヤリングの過程により形成されるが、そのワイヤリングにおいて神経回路が「正しく」形成されるには特異的にシナプスが形成される必要がある。この過程を標的認識という。標識認識ためには神経細胞の[[軸索]]が正しい脳内の領域に到着する必要があり、その領域内にある神経細胞の中から正しい神経細胞を認識し、その細胞上の正しい細胞内のコンパートメント（[[樹状突起]]の一部）にシナプスを形成する必要がある。また、この場合、ある線維とある細胞がランダムではなく特異的な結合を果たし、特異的な情報（トポグラフィックカルな情報）を伝達しなければならない。このためには、これらのそれぞれの過程で特異的な標的認識を行う認識分子（recognition molecule）が関与していると考えられる。 　&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==標的認識とは==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　正常に脳が機能するにはそれを支える[[神経細胞]]群が[[シナプス]]結合によって回路を形成し、回路に入力してきた情報を的確に処理し、出力に変える必要がある。こういった神経回路は脳内のワイヤリングの過程により形成されるが、そのワイヤリングにおいて神経回路が「正しく」形成されるにはシナプス形成の過程で特異的な標的認識が行われる必要がある。そのためには神経細胞の軸索（例えば[[延髄]]の[[下オリーブ核]]の神経細胞の軸索である[[登上線維]]）が（途中、延髄で正中線を越えて対側にはいり、その後、背外側の縁を上行し、[[小脳脚]]を経て）正しい脳内の領域（小脳）に到着する必要があり、その領域内（[[小脳皮質]]）にある神経細胞の中から正しい神経細胞（[[プルキンエ細胞]]）を認識し、その細胞上の正しい細胞内のコンパートメント（樹状突起の一部）にシナプスを形成する必要がある。また、この場合、ある線維とある細胞がランダムではなく特異的な結合を果たし、特異的な情報（トポグラフィックカルな情報）を伝達しなければならない（そのうえ１つのプルキンエ細胞は一本の登上線維と結合し、幾つもの登上線維とは結合しない）（図１）。このためには、これらのそれぞれの過程で特異的な標的認識を行う認識分子（recognition molecule）が関与していると考えられる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　標的認識は主に[[神経発生]]における２つの過程で起こる可能性があるが、ここでは主に[[シナプス形成]]における標的認識を例にその概念を説明し、[[軸索ガイダンス]]における中間標的の認識については軸索ガイダンスの項及び、[[ガイドポスト細胞]]の項を参照のこと。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 歴史的な考察 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:Santiago Ramon y Cajal|Santiago Ramon y Cajal]]が前世紀の初頭にその詳細な組織学的解析から、神経の突起が周りにあるシグナルを選択的に感知しながら目的地へ進んでいるのではないかと推測し、[[wikipedia:ja:走化性|走化性]]に似た現象が神経系の形成に重要なのではないかと提唱していた。それに対して主に[[末梢神経]]の再生の実験結果から1920年代から30年代には[[wikipedia:JA:ポール・ワイス|Paul A Weiss]]らによる、神経系の線維の結合は主に物理的な制約で決定され、その結合は決して特異的なものではなくランダムであり、その後にその回路を使用する事によって、その使われた特定の回路が最終的に残るという説が主流を占めていた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その説に対してWeissの学生であった[[wikipedia:Roger Sperry|Roger Sperry]]は40年代から50年代にわたって行った彼の一連の[[wikipedia:JA:カエル|カエル]]や[[wikipedia:JA:イモリ|イモリ]]といった動物の眼を使った神経再生の実験により、神経の回路形成にはやはり選択性が存在し、その機構について[[化学親和説]]を提唱した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この化学親和説には２つの概念が含まれており、１つは神経細胞はそれぞれの細胞、線維におそらく化学物質からなる個々を認識するタグがついており、これによってお互いを区別して、その化学親和性で神経細胞はおそらく一個の細胞のレベルで特異的な神経結合を作る事ができるというもので、もう１つは特に[[視覚]]系で明らかであるが、その線維投射のパターンが規則正しく、[[トポグラフィック]]であることから、少数の[[モルフォゲン]]の様な濃度勾配を形成するような分子群がこの化学親和性を担う物質として機能するというものである（図２）。化学親和説については激しい論争があったが、やがて分子レベルでの解析、また数理モデル等に支えられ、神経発生の分野で一般に受け入れられる概念となり、現在の標的認識の概念は基本的にこの化学親和説の流れを汲んでいる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典03.jpg|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図３　標的認識の特異性&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;神経系において皮質構造をなすところXやYがあり、また、核構造をなすZがあるとする。その中のYに投射しX、Zには投射しない軸索は神経系の様々なところから来るとする（A、B、C）。そして、この線維はYの中のある特定の細胞（薄緑色の細胞群）にシナプスを形成し、その場合、Aは樹状突起の遠位側に、Bは樹状突起の近位側に、Cは細胞体にそれぞれシナプスを形成するとする。こういった場合、それぞれの過程で特異的な標的認識が必要となる。]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==シナプス形成の特異性とその分子機構==&lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
　シナプス形成をはじめとする標的認識においては２つのレベルでの特異性が必要となる。神経細胞が機能を果たすには、ある神経細胞は特異的な神経細胞と結合し、神経回路を形成する必要があり（例えば、下オリーブ核の線維はプルキンエ細胞に、[[橋核]]の線維は[[顆粒細胞]]に、顆粒細胞の線維はプルキンエ細胞に）、このレベルでの標的認識の特異性（細胞種のレベル）がまず必要となる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　また、同じ細胞群の中である特異的な細胞と結合する必要がある。例えば位置情報が重要な場合はトポグラフィカルな結合を果たす必要がある。また、情報処理において、同じ情報は同じ脳内での部位にいく必要がある。例えば[[嗅覚]]において[[嗅上皮]]内の同じ[[嗅覚受容体]]からの線維は[[嗅球]]内の同じ[[糸球体]]につながる必要がある。また、視覚において、同側と対側の眼で捉えられた[[視覚野]]の同じ情報は最終的に視覚野の同じ位置につながる必要がある。したがって、同じ細胞集団の中でも特異的に個々の細胞を認識する必要があり、このレベルでの標的認識の特異性（個々の細胞レベル）も必要となる。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記の様にシナプス形成には様々な過程が必要であり、その中で特異性をサポートする必要がある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11733797&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その分子機構がどうなっているかについては完全には明らかにされていない。個々の細胞レベルでの特異性は鍵と鍵穴のような認識分子があり、それが無数に存在することで達成されるのではないかという様に提唱はされているが、それを支えることができるほどの多様性のある分子としては[[Dscam]]、[[ニューレキシン]]と[[プロトカドヘリン]]しか存在しないし、こういった分子が本当にその多様性でこういった特異的な標的認識を担っているかどうかについてはまだ証明はされていない（以下のChemoaffinity revisitedを参照の事）。一つの分子ではなく、幾つかの分子の組み合わせでそういった多様性が生み出されるという説もある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　但し、最近の報告では、標的の領域にたどり着くのにはある分子機構が必要であるが、そのあとの正しい細胞を見つけるのはどこの位置に正しい細胞があるかによって形成されるという例もあり、その場合、位置を変えるとつなぎ替えがおこってしまうことも報告されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22078502&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。したがって、一個の細胞レベルで区別する様な機構は存在しないのかもしれない。 　&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== Chemoaffinity revisited ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のようなタイトルのレビューが2010年のCellにでた&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21029858&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。内容は、Dscamやプロトカドヘリンの様な分子は多様性をもつので、化学親和説で特異性を担う分子タグとして機能しているかもしれないという様に考えられていたが、実はこれらの分子は特異的な相互作用を担う分子タグではなく、自己と他者を見分けるためのタグとして使われているのではないかという内容のレビューである。従って、Sperryの仮想した多様な特異性を担う分子は存在しないということを意味する訳ではなく、Dscamやプロトカドヘリンといった分子はその役割を果たしていないのではないかということである。ただし、彼らは鍵と鍵穴のような多様な分子は実際は必要ないのではないかとも述べている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 標的認識に関与する分子機構 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典04.jpg|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図４．ショウジョウバエの眼における軸索の投射&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;[[ショウジョウバエ]]の眼では8つの細胞からなる神経細胞のユニットが整然と配置されていて、これによって視覚が担われている。その8つの細胞にはR1-8とそれぞれ名前がつけられているが、R1-6はlaminaで中継ニューロンにシナプスを形成するのに対し、R7、R8はmedullaに軸索を投射し、そこでシナプスを形成する。R1-6の中継ニューロンは（L: lamina neuron）やはりmedullaに投射するが、そのシナプスを形成する層がR7，R8のシナプスが形成される層とは異なる。TM, TMY: tangential medulla neurons, DM: distal medulla intrinsic neurons, これらは中継ニューロンでそれぞれ異なる視覚情報を中枢へ伝える。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　いずれにしても分子機構としては、まず、目的の領域に達する機構（様々な軸索ガイダンスの機構）、そして領域内のどこに到着するかを決定する機構（おそらく神経伸長促進因子か抑制性因子とその受容体の発現レベルによって形成される）、そして特異的な細胞集団を見つける機構（おそらく[[細胞接着因子]]及び抑制因子）、そして細胞内の特異的なコンパートメントを見つける機構（おそらく細胞接着因子及び抑制因子）が必要である（図３）。 この過程で特異性は、それぞれの神経細胞において、標示されているシグナルに対する受容体の発現の変化、発現されている受容体の組み合わせの変化、また、受容体の下流のシグナル系路の変化によって、それぞれのシグナルへの応答性が変わることによって形成されると考えられる。詳細な分子機構については軸索ガイダンスの項を参照のこと。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ここではごく限られた例につき、簡単に述べることにする。詳しくはそれぞれの文献を参照のこと。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== ショウジョウバエ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典05.jpg|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図５．ショウジョウバエの体節筋への神経細胞の投射&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;ショウジョウバエの体節筋はステレオティピックな形態を示す[[wikipedia:JA:筋肉|筋肉]]のセットからなる。それぞれの筋に投射する神経細胞（RP1, 2, 3, 4, 5a, 6/7b, 8a, aCC）は神経管内に存在しそこから軸索を伸長するが、軸索は途中特異的な神経束を形成し（赤丸）、また途中の様々な特定の部位で（赤丸）束から分かれてそれぞれの特異的な標的である筋肉に投射する。それぞれの特定の部位で様々な分子機構が関与している事が明らかにされつつある。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[ショウジョウバエ]]の眼は８つの神経細胞（R1-R8）からなる単位の集合体として存在し、これらは高次視覚野である[[ラミナ]]（lamina）、[[メダラ]]（medulla）に線維を送るが、R1-R6、R7、R8の軸索はそれぞれシナプスを形成する標的が異なる（Rubinら、Zipurskyら）（図４）。この分子機構としては、 カドヘリン、プロトカドヘリンや[[受容体型チロシンフォスファターゼ]]、チロシンキナーゼ等が関与している事が示されている。また、標的野における[[グリア細胞]]の存在や標的に達するまでの軸索—軸索相互作用がこういった標的認識に重要である事も示されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20399726&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ショウジョウバエの体節の筋群はステレオティピックな配置をしており、それへの神経支配は[[神経管]]に存在する[[運動神経]]細胞からの線維が行う。この筋群への運動神経の標的認識の系は特異的な標的認識の機構を探る系として研究されてきた（図５）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8833454&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。この過程には様々な軸索ガイダンスに関わる分子や神経細胞接着因子等が関与している。また、最後のところの[[神経筋接合部]]の形成についても分子レベルで研究が行われており、上記の分子の他、[[骨形成因子]] (BMP)なども関与している&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20832291&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　またショウジョウバエの嗅覚系等の情報を受けるキノコ体（Mushroom body）ヘの標的認識についても研究が進められている。これにはマウスで明らかにされている様なトポグラフィックなマッピングの機構も関与しているようである&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20554703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 脊椎動物の視覚系、嗅覚系 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　Sperryの流れを汲み、視覚系において標的認識がどうなっているかは精力的に研究が進められてきた。網膜内でのトポグラフィックな情報が[[視蓋]]／[[上丘]]、[[外側膝状体]]、そして視覚野において保存される必要があり、それを支える分子群が同定されている。代表的なものは[[Eph受容体]]-[[エフリン]]システムである&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20880989&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。また、坂野らによってマウスの嗅覚系におけるトポグラフィックな情報を担った[[セマフォリン]]-[[ニューロピリン]]システムによる標的認識の機構が明らかにされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。これらについては[[トポグラフィックマッピング#嗅覚系|トポグラフィックマッピング]]の項を参照。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 大脳皮質領域=== &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典06.jpg|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図６　大脳皮質での領域特異的な標的認識&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;マウスのE14の脳において、[[体性感覚]]の情報は[[体性感覚野]]へ（SM)また、辺縁系からの情報は辺縁系皮質領域へ（PR)、それぞれ投射する。PRの領域には[[LAMP]]という細胞接着因子が発現している。この時期にLAMP陽性の皮質領域を感覚野へ移植すると辺縁系からの線維は移植された感覚野へ投射する様になる。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　かつて、[[wikipedia:Pasko Rakic|Pasko Rakic]]とDennis O&#039;Learyの間で[[大脳皮質]]の発生に関して論争があった&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22099452&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。Protomap vs Protocortexと呼ばれたもので、端的に言えば[[大脳]]は領域ごとに発生の早い段階から遺伝的に決定されているという説と、そうではなくて大脳は他の神経細胞（領域）とつながったあとに領域ごとに差が出てくるという説である&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22099452&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。Rakicの弟子であるPat Levittは、もし大脳皮質の領域が早い段階で決定されているならば、例えばある皮質領域に特異的にでている分子があるはずであると考え、それを探したところ[[辺縁系]]皮質領域に特異的にでている分子を得た。これは[[LAMP]]と呼ばれる細胞接着因子であるが、この分子の発現をマーカーとしてこれに皮質の移植の実験を組み合わせる事によって、辺縁系皮質領域は辺縁系からの線維を引き寄せる機構がある事が示されている（図６）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1570290&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。この標的認識に関わる分子はLAMPそのものである可能性もある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 神経細胞内での特定のコンパートメントへの標的認識=== &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典07.jpg|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図7　小脳のプルキンエ細胞の細胞内コンパートメント特異的な投射&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;プルキンエ細胞は様々な介在ニューロンから投射を受けるが、そのシナプスの形成される場所は特異的な細胞内コンパートメントに形成される。バスケット細胞は軸索のイニシャルセグメント（AIS）にシナプスを形成するが、その形成には神経細胞接着因子である[[ニューロファシン]]のプルキンエ細胞内での濃度勾配様の局在が（ニューロファシンが軸索起始部のところに集中する）重要であることが明らかになっている。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　マウスの[[海馬]]では、脳の様々な領域からの入力が錐体細胞の樹状突起の特異的な領域に標的認識をすることが知られている。CA3領域の一番外側の層には[[内側嗅皮質]]からのtemporoammonic fiber、中間部にはCA3[[錐体細胞]]自身の連合線維、そして一番の近位の層には[[歯状回]]の[[顆粒細胞]]からの苔状線維がシナプスを形成する。この層特異的な標的認識には様々なガイダンス分子、例えば、[[ネトリン]]、Eph受容体、セマフォリン、[[スリット]]、[[リーリン]]そして細胞接着因子などが関与している&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20484647&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　大脳皮質や小脳皮質には様々な[[介在ニューロン]]が存在し、これら多様なもののそれぞれが錐体細胞やプルキンエ細胞の細胞内の特異的なコンパートメントにシナプスを形成することが知られている。例えば[[シャンデリア細胞]]は[[軸索起始部]]に、[[バスケット細胞]]は軸索の起始部や樹状突起側の細胞体のところに、[[マルチノッチ細胞]]は樹状突起の遠位部に、それぞれシナプスを形成する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22251963&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。プルキンエ細胞の場合にはこれは細胞接着因子に依存しておこることが示されている（図７）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15479642&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 小脳=== &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典08.jpg|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図８　小脳への下オリーブ核からの投射&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;延髄の下オリーブ核（右側）にはSC1/DM-GRASP/BEN/ALCAM陽性のところ（黒色）と陰性のところがある。これらSC1/DM-GRASP/BEN/ALCAM陽性の領域の神経細胞はSC1/DM-GRASP/BEN/ALCAM陽性のプルキンエ細胞の存在する小脳皮質領域（左側、黒色）に投射する。SC1/DM-GRASP/BEN/ALCAM陽性の領域は小脳皮質においては矢状断面に沿ったストライプ状に配列している。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[小脳の神経回路]]については昔から精力的に研究が行われてきた。小脳に入ってくる２つの主な入力は延髄の下オリーブ核からの登上線維と橋の橋核からの苔状線維であるが、この２つは前者がプルキンエ細胞、後者が[[顆粒細胞]]とそれぞれ標的が異なる（文献御願いします）。これらの線維が小脳皮質の発達に伴ってどうやって小脳皮質まできて、どういう発達過程を示すかについては詳細な記載がされているが（例えばConstantino SoteloやCarol Masonら)&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9509518&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;,&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;9509519&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;、これらの標的認識が分子レベルでどうなっているかについてはまだ明らかになっていない（一つの登上線維が一つのプルキンエ細胞とシナプスを作るようになるリファイメントの過程については日本の狩野らの仕事により分子機構が明らかにされてきている）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　Constantine Soteloは登上線維のプルキンエ細胞ヘの標的認識に関わる分子に非常に興味を持っていて、彼は小脳のプルキンエ細胞は矢状断面でグループを作り、それに下オリーブ核からの登上線維がトポグラフィックに標的認識することに注目、小脳で矢状断面に沿ったストライプ状に発現する細胞接着因子を探した。そのうちの一つが細胞接着因子の[[Activated leukocyte cell adhesion molecule]] (ALCAMあるいはSC1/DM-GRASP/BEN）である。しかしながら、この分子が登上線維とプルキンエ細胞のマッチングに関与しているかどうかの検証はなされていない（図８）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8627367&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 脊髄運動神経=== &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典09.jpg|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図9　脊髄の運動神経細胞の四肢筋への投射&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;脊髄内の運動神経カラムはその支配する四肢筋の位置により、外側群（緑色）と内側群（黄色）に分かれる。運動神経細胞の軸索は神経束を形成し脊髄から出るが四肢へ入るところで四肢の内側にある筋群（medial LMC）と外側にある筋群（lateral LMC）に投射するものでその投射方向が分かれる。この過程には図に示されているような様々な分子機構が関与していることが明らかにされてきている。eAs: ephrinAs, Npn2: neuropilin2 ]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:Thomas Jessell|Tom Jessell]]は長年にわたり[[脊髄]]の系を使って神経発生の研究を続けてきている。脊髄の中で[[運動神経]]細胞はある特定の筋に支配神経を送るがその神経細胞はその支配筋からの感覚のフィードバックを受ける。その細胞特異的なループ系路の形成に関わる分子機構が明らかにされつつある。また、脊髄の中での介在ニューロンを介した運動神経細胞への局所サーキットの形成にも特異的な標的認識が必要であるがこれについても分子機構が明らかにされつつある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;19804761&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22036571&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。また、運動神経細胞は四肢の筋肉を支配するが、脊髄の運動神経細胞カラム内の神経細胞の位置によって、支配する四肢の筋肉の位置が決定されるというトポグラフィックマップが存在する。この四肢の筋肉の標的認識には様々なガイダンス分子が関与することが知られ、セマフォリンやEph受容体-エフリンなどが関与することが明らかにされている（図９）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;19109910&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== Waiting period ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　標的認識に関連して、[[waiting period]]という概念がある。これは軸索が脳内の正しい領域に到達したあとに、正しい神経細胞にシナプスを形成する前に、軸索が待機する時期のことをさす（文献御願いします）。この間に標的細胞が成熟し、その後、軸索がシナプスを形成する。大脳皮質にはいって来る視床からの線維や、小脳皮質にはいってくる線維がこういう行動を示すことが知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* [[軸索ガイダンス]]&lt;br /&gt;
* [[シナプス形成]]&lt;br /&gt;
* [[トポグラフィックマッピング]]&lt;br /&gt;
* [[神経回路形成]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：櫻井武　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11306</id>
		<title>トポグラフィックマッピング</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11306"/>
		<updated>2012-07-04T10:44:36Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：Topographic fine tuning &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックファインチューニングは正確には２つの分けることのできる概念を含んでいる言葉と考えられる。１つはトポグラフィックマッピング、topographic mappingで、もう１つはその過程の１つである神経活動依存性ファインチューニング、activity dependent fine tuningである。ここではより広い意味で使われる概念で後者の過程もその一部として含めるトポグラフィックマッピングについて主に述べることにする。トポグラフィックマップとはもともと「地形図」という意味であるが、トポグラフィックマッピングは「神経地図形成」と訳され、神経細胞の投射が地形図を作製するように特異的な配置をなす過程をさす。端的に言えばある特定の身体の位置からの情報を担う神経の軸索が、ある特定の配置をその系路内で取り、脳内のある特定の標的に到達した際に、その投射が標的領域内で特定の配置を取る過程である（逆に脳の運動野のある位置に存在する神経細胞からの軸索がある特定の身体の位置に投射する場合、脳内の運動野でトポグラフィックな分布があるといえる）。一番単純な例は、脊髄から視床へ上行する脊髄視床路で末梢から脊髄に入る高さによってその系路内での配置が決まるというものであろう。また、有名なものにはモントリオールのWilder Penfieldによる大脳皮質の感覚野と運動野におけるどの部位が体のどの部位の感覚、運動に対応するかを人の脳でマッピングしたものがある（cortical homunculus）（図１）。これは脳のどこを刺激すると体のどこが動くか、また、脳のどこを刺激するとどこが感じたように感じるかを脳外科手術中の患者さんの脳でマッピングしたもので、1951年に出版されたこのデータは現在でもそのまま通用する正確なものである。&lt;br /&gt;
　感覚系のトポグラフィックマッピングには大きく分けて２つの過程がある。一つは神経細胞の軸索が標的にたどり着き標的内でトポグラフィックに配置する神経活動に依存しない（様々な標的認識分子による）メカニズムで、もう一つはその後に行われる標的内での神経活動依存性の配置形成の（ひいてはシナプス形成の）リファインメントの過程である（これが神経活動依存性ファインチューニングである）。トポグラフィクマッピングは特に感覚系での情報処理の基本となる構造を形成するものである。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
図１Wilder Penfieldによるcortical homunculus　&lt;br /&gt;
それぞれの皮質の領域がそれぞれの身体の部分の感覚に対応している。Wilder Penfieldの原図より改変。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典7.png|thumb|left]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのミッション  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　高等動物において外界から入力される感覚情報は脳内の特定の領域内において２次元上の神経細胞の発火パターンへと変換され、これが感覚情報の処理の基盤となる。例えば視覚の場合一つの重要な情報は位置情報であるが、網膜の中のある視細胞がその受け持つ視覚フィールド内のある位置における情報を受け取り、網膜のそれぞれの視細胞の情報は脳の特異的な細胞へ伝達される。そうすることによって、網膜内での位置関係（つまりは視覚フィールドにおける位置関係）が脳内での位置関係に転換され、視覚フィールドの空間における位置情報を視覚野で認識することができる。これをするためにはそれぞれの視細胞につながる網膜神経節細胞の軸索が視覚系においてトポグラフィックにターゲッティングする事が必要となる。これがトポグラフィックマッピングであり、その結果、脳内にトポグラフィックなマップができる。さらに両眼視ができる動物では、両方の眼から入った視野内の同じ地点からの情報は脳内の似たような領域に集束する必要がある。それについてもトポグラフィックなマッピングが必要で、それによって形成された両眼視によってさらに立体視も可能となる。また、視覚によって得られた情報を認知するにあたって視覚野から脳内での行き先によって認知される内容が異なるので（例えばwhatとhow)、この基本に視覚野でのトポグラフィックマッピングがあるとも考えられる（嗅覚系ではある特定の匂いがそれによって引き起こされる特定の行動に結びつく基本にトポグラフィックマップがある。詳しくは嗅覚系の項を参照のこと）。先に述べたように視覚系においても網膜の神経細胞の活動なしに起こる過程と網膜の神経細胞の活動性に依存して起こる過程がある。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのロジックとその分子メカニズム—歴史的ポイント  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典03.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図２　トポグラフィックマッピングの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜内には耳側で高く鼻側で低い濃度勾配を示す分子が存在し（赤）、網膜からの神経線維を受ける視蓋／上丘には後側で高く前側で低い濃度勾配を示す分子が存在する（青）。網膜の耳側からの軸索は（赤）、視蓋／上丘での分子を認識し、その分子を避ける様に前側に投射する。それに対して、耳側からの軸索は（白）、視蓋／上丘での分子に関係なく後側に投射できる。これによって、視覚フィールドにおける位置情報が視蓋／上丘においても位置情報として保存される。図３も参照。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳内におけるトポグラフィックなマップを示唆する古典的な実験としては１９４０−５０年代のRoger Sperryによるカエルの目を１８０度回転した後の神経再生によってカエルの視覚がどうなるかを見たものがある。カエルの目を１８０度回すとカエルは上下逆転した形で視覚情報を認識するようになる。これは網膜神経節細胞の軸索が再生する際に元々つながっていた標的につながることによって、回転した後の網膜の上と下に位置する視細胞からの位置情報が脳内での位置では上下逆転するために起こる。Sperryは彼のこういった一連の視覚系のマニピュレーションの実験の結果から１９６３年の「chemoaffinity theory」の中で、投射する軸索と標的の細胞に分子のタグがついていて、その間の特異的相互作用によって神経細胞間の結合が決定されトポグラフィックマップの形成に関与すると提唱した。また、こういった分子のタグは軸索と標的の両方で相補的な濃度勾配を形成していて、それでコネクションの形成される位置が決定されるのではないかと推測した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;（詳しくは化学親和説（chemoaffinity theory）の項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その流れを汲んで、その後視覚系を中心にトポグラフィックマッピングのメカニズムを追求する努力がなされた。ニワトリの眼において耳側と鼻側の網膜神経節細胞はそれぞれ視蓋の前側と後側に軸索を送り、眼の中の耳鼻軸に沿った位置情報は視蓋の中で前後軸として保存される（図２）。これは眼の中で網膜神経節細胞に耳側と鼻側に軸に沿った分子の濃度勾配があり、それに対応する分子の濃度勾配が標的である視蓋の前後軸にもあり、その相互作用によって、それぞれの網膜神経節細胞の軸索が視蓋で停止する場所が決定されると考えられた。チュービンゲンのFriedrich Bonhoefferのグループは生化学的に視蓋での物質的基盤を明らかにすべく以下の様な実験を行った。彼らは、もし、視蓋に前後軸で濃度勾配を呈して発現している物質があってそれが耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索のターゲッティングに重要であるならば、視蓋の前側と後側から調整した膜画分に対する耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の反応が変わるであろうと考え、これらの膜画分をインビトロでの基質としてストライプ状に配置した（ストライプアッセイ）。その上で網膜の神経節細胞を培養すると、耳側の細胞の軸索は前側から調整した膜画分の上を好んで成長するのに対して、鼻側の細胞の軸索は前側と後側からの画分で差を示さない事、そして、前側と後側のストライプをそれぞれ熱処理することによって、耳側の軸索は特に前側の膜画分を好むわけではなく、実は後側の膜画分を避ける事が示された（図３）。この事は視蓋の後側に高く前側に低く発現されている物質があり、それが耳側で強く発現し鼻側で弱く発現する分子によって認識される事によって網膜神経節細胞の軸索の視蓋内での位置が決まるという事を示唆する（図２）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のアッセイを利用してBonhoefferのグループは1990年に生化学的にニワトリの視蓋の後側に発現しているトポグラフィックマッピングに関与している分子を精製した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2171592&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。RAGSと呼ばれた25kDaのこの分子はPI-PLC処理によって膜から外れることからGPI結合性の膜結合タンパク質であることがわかっていた。その後、彼のグループのUwe Drescherらが遺伝子クローニングを含めて更なる分子の同定を試みていた。その頃、ファミリーの非常に多い新しいチロシンキナーゼ分子（後にEphとよばれる）が同定され、それについての研究が様々なグループで行われていた。中でもレジェネロンのGeorge Yancopoulosのグループ（Nick Galeら）はこのキナーゼ（Ephにあたる）のファミリーの同定とそのリガンド（ephrinにあたる）の解明を発現クローニングの手法を用いて精力的に行っていた。一方Philip Lederの弟子にあたるJohn Flanaganもハーバードに自分のラボを持った頃で、プロジェクトの一つとしてMek4（EphA3にあたる）とSek（EphA4にあたる）とよばれる上記のキナーゼファミリーに対するリガンドの発現クローニングを行っていた。それで1994年にとれてきた分子がELF-1（ephrinA2にあたる）で、この分子はGPI結合性の膜結合型のタンパク質であることがわかっていた&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7522971&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その解析の途中でMek4とELF-1がニワトリ胚の網膜と視蓋で濃度勾配を呈して発現しており、しかもその勾配が相補的であることに気がついた彼のグループは（彼らはConie Cepkoと同じデパートメントであった）1995年にこのEphA3-ephrinA2がBonhoefferのグループが解析を行ってきたSperryのchemoaffnity theoryを担う分子メカニズムであるという論文を発表した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634327&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その論文はDrescherらのRAGSがephrinAのグループに属する分子（ephrinA5にあたる）であるという論文と同時に発表されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634326&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、彼ら以外にも様々なグループ（例えばRudiger KleinやDennis O&#039;learyら）が参画しニワトリだけでなくマウスでもこのEph-ephrinを介したメカニズムが視覚系におけるトポグラフィックマッピングに働いていることが証明された（詳しくはEph-ephrinの項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
図3　ストライプアッセイによる視蓋の前側と後側で網膜神経節細胞の軸索に対する影響の違い &lt;br /&gt;
ニワトリの視蓋の前側（A）と後側（P）から調整した膜画分をストライプとして配置した基質の上で網膜の片を培養すると、鼻側の網膜はどちらの上にも突起を伸ばすが、耳側の網膜は前側のストライプの上に突起を伸ばす。前側と後側の膜画分を熱処理して（+）それと熱処理しない者とストライプを形成すると、前側を熱処理しても耳側の網膜片からの突起伸長のパターンには影響がなく前側の上にのみ突起を伸ばすが、後側を熱処理すると突起はどちらの上にも伸びる。この結果は後側に耳側網膜からの突起伸長を阻害する物質があることを示唆する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典6-2.png|thumb|left]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典04.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図4　視覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程とそのメカニズムの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜からの軸索は視蓋／上丘に達すると、本来の到達領域（白）をオーバーシュートする。その後、トポグラフィックシグナルにより、軸索は分枝をだす。そして、その分枝はさらにトポグラフィックシグナルによって、最終目的地に集束する。最後に、神経活動に依存したリファインメントが起こり、網膜からの神経繊維は最終到達エリアに集束する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
上記のような歴史的な経緯もあり、トポグラフィックマッピングについては視覚系において一番研究が進んでいる。以下、いくつかの系について簡単にまとめる。詳細は文献を参照されたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 視覚系  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ここではマウスについてまとめる。網膜から視蓋／上丘への投射がトポグラフィックになっていることはよく知られている。この形成には幾つかの過程があり、様々な分子が関与しているが、基本的にはSperryの仮説の様に分子が濃度勾配を呈して発現していることによる。まず、網膜の視神経細胞の軸索は視蓋／上丘に入り、将来の標的位置よりも後ろへオーバーシュートして伸長することが知られている。その後、軸索が網膜内の耳側−鼻側の軸内のどこの位置からでているかで視蓋／上丘での前後軸に沿った正しい位置で、EphAs-EphrinAsの濃度勾配によって、軸索からinterstitial branchingがおこり、その後そのbranchが、今度は網膜内の背側−腹側軸によって視蓋／上丘の内側−外側の軸に沿った、EphAs-EphrinAsとは異なる分子の濃度勾配（EphBs-EphrinBs）で、正しい最終集結点に導かれる。ここまでは神経活動に依存せずにおこる。その後、更なるマップのリファインメント（標的領域がさらに集束する）が起こるがこれには神経活動が必要であり、ウェーブ状に発生する網膜内での自発的な電気活動の存在が重要であることが示されている（図４）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16022599&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程に関わる分子の濃度勾配に関してはカウンターバランスを示す２つの濃度勾配が必要という考え方と、１つの濃度勾配がプッシュとプルと両方やれるという考え方とある。その他、もう一つの可能性として、軸索同士が競合するという可能性もあり、最近の知見では軸索同士の競合も視覚系におけるトポグラフィックマッピングに必要であるとされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22065784&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この他にも、外側膝状体と大脳皮質の視覚野でもトポグラフィックマップは形成されているがその分子メカニズムは視蓋／上丘ほどは明らかにされていない。ここで一つ注意しておきたいのは上記のニワトリの系は両眼視をする系ではないということである。したがって、Eph-ephrinによるChemoaffinityのメカニズムは対側に投射する軸索に当てはまるものである。マウスではヒトほど顕著ではないものの、両眼視をすることができ、したがって外側膝状体では対側の眼からの軸索の投射する場所と同側の眼からの軸索の投射する場所が存在し、結果として同じ視野フィールドからの情報が同じ側の視覚中枢に集束することになる。この場合、対側からの投射についてはニワトリと同じ様なメカニズムが当てはまると考えられるが、同側からの投射については対側と同じメカニズム（Eph-ephrin）が働くのかそれとも全く異なったメカニズムなのかについてはわかっていない。同側の投射は最初は領域内にある程度広がっているが発達の段階で最終的な標的に集束することが知られているが、この集束する過程には神経活動依存性のメカニズムが働いていることは明らかにされている。ヒトでは５０％の投射が同側からであり、したがって上記で推測される対側の投射のメカニズム以外に、同側のトポグラフィックマッピングのメカニズム及び同側と対側の情報の統合のメカニズムが何らかの形で必要である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一方、外側膝状体と大脳皮質の視覚野の系でよく研究されているのはこれらの視覚中枢における右目と左目から投射を受けている部位の交互なストライプ状の配置である。大脳皮質においてはこのストライプ状にならんだカラムをを優位視覚性円柱ocular dominance columnという。猫で片方の眼を視覚の発達段階に閉じることでこのストライプのサイズに変化を与えることができるのでこれには神経活動依存的なメカニズムが関与していることが知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの形成後はそれを変えることは難しいが、形成の前に脳の領域ごとに[[可塑性]]が持続する時期があり、それを[[臨界期]]と呼ぶ。この時期は神経活動依存的な修飾が可能な時期であり、この時期内での神経活動の変化は脳内でのマップのパターンを変えることができる。臨界期における神経活動の変化は上記の優位視覚性円柱（すなわちトポグラフィカルマップ）のパターンを変える（例えば右目と左目のカラムでサイズが変わる）（詳しくは臨界期及び優位視覚性円柱の項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; [[Image:脳科学事典05.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図５　嗅覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程とそのメカニズムの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;嗅球の前後軸に沿ったトポグラフィーは、嗅上皮細胞で発現されている嗅覚受容体の違いによって形成されるSema3A/Neuropilin1の発現の差によって嗅球に達する前にソーティングされる。嗅球の背側腹側軸に沿ったトポグラフィーは、まず最初に嗅球に到着する線維の配置がrobo2/slit1の発現パターンによって背側に決定された後、その軸索内で発現の高いSema3Fによって、後から到着するNeuropilin2を強く発現する線維の位置を腹側に規定する。その後、神経活動に依存して嗅上皮細胞内で接着因子や反発因子の発現が制御され、それによって糸球体がきっちりとセグレゲートする。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 嗅覚系  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系においてもトポグラフィックマッピングが行われることが知られているが、坂野らのグループによる精力的な研究によりその詳細な分子メカニズムが明らかにされてきている。匂いは[[嗅覚受容体]]で感知されるが、一つの嗅上皮細胞は一種類の嗅覚受容体を発現している。しかしながら、同じ嗅覚受容体を発現する細胞の嗅上皮内における分布はバラバラであるので、同じ嗅覚受容体を発現する細胞からの情報は嗅球の中の同じ糸球体に収束する必要がある。嗅覚受容体はヒトでは約350種類、マウスでは約1000種類の嗅覚受容体が存在し、嗅球上に嗅覚受容体の数に対応した糸球体を素子とする２次元マップが形成される。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅球の中での嗅上皮細胞の軸索の配置は前後軸及び背側腹側の軸で決定されているが、背側腹側の軸での配列は嗅上皮内での配置によって決定される。前後軸に関してはどの嗅覚受容体が発現されているかによって産生されるcAMPの量が変わり、これによってSema3A／neuropilin1のカウンターバランスを示す濃度勾配が嗅上皮細胞の軸索内に発生し、これによって標的にたどり着く前にアクソンがソーティングされることによって、前後軸のどこに軸索が到着するかが決定される。背側腹側に関しては、まず、嗅上皮内でのrobo2の濃度勾配と嗅球内でのslit1の濃度勾配よってパイオニア軸索の嗅球での配置が背側に決定され、その後、嗅上皮細胞の軸索内でのSema3F／neuropilin2のカウンターバランスを示す濃度勾配によって嗅球内での背側腹側の位置が決まる。つまり、後から到着する軸索は先に到着した背側の軸索が発現するSema3Fによってより腹側に配置される（図５）。嗅覚の場合に特徴的なのは、アクソン−アクソンの相互作用が非常に重要な役割を果たしていることである。 これはSperryのモデルとは少し異なり、嗅覚系では軸索間で自律的に制御されているということを示している。これは嗅球がなくてもある程度トポグラフィックマップが形成されるという事実とも合致する。嗅覚系では違う嗅覚受容体の情報が軸索によって伝えられているところが、視覚系においては位置情報以外は（網膜のどこからくるか以外は）同じ情報が伝えられているところが異なるのかもしれない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程で軸索が標的位置に到達しシナプスを形成したあと、嗅覚系でも視覚系と同様に神経活動依存的なリファインメントがおこる（隣同士の糸球体がきっちりとセグレゲートする）。この過程においては神経活動依存的にホモフィリック結合をする細胞接着因子Kirrel2/3と接着依存性の反発因子であるEphA5-EphrinA5がやはり濃度勾配を呈する形で発現し、それによって糸球体が相互にセグレゲートする（図３）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系におけるトポグラフィックマッピングは様々な嗅覚受容体からの情報を処理するのに必要であるだけでなく、その匂いによって誘発される動物の行動を規定するのに重要であり、嗅球から脳のどこにつながるかということとトポグラフィックマッピングは密接に関わっている。詳細は嗅覚系の項を参照されたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== その他 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その他、聴覚系（音の周波数情報）、体性感覚系（身体における位置情報）、運動系（身体における位置情報）、味覚系（違う味覚物質を感受する受容体からの情報）などのトポグラフィックマップが研究されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*標的認識 &lt;br /&gt;
*Topographic map &lt;br /&gt;
*Chemoaffinity theory &lt;br /&gt;
*Eph-Ephrin&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; （執筆者：櫻井武　　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11305</id>
		<title>トポグラフィックマッピング</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11305"/>
		<updated>2012-07-04T10:41:49Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：Topographic fine tuning &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックファインチューニングは正確には２つの分けることのできる概念を含んでいる言葉と考えられる。１つはトポグラフィックマッピング、topographic mappingで、もう１つはその過程の１つである神経活動依存性ファインチューニング、activity dependent fine tuningである。ここではより広い意味で使われる概念で後者の過程もその一部として含めるトポグラフィックマッピングについて主に述べることにする。トポグラフィックマップとはもともと「地形図」という意味であるが、トポグラフィックマッピングは「神経地図形成」と訳され、神経細胞の投射が地形図を作製するように特異的な配置をなす過程をさす。端的に言えばある特定の身体の位置からの情報を担う神経の軸索が、ある特定の配置をその系路内で取り、脳内のある特定の標的に到達した際に、その投射が標的領域内で特定の配置を取る過程である（逆に脳の運動野のある位置に存在する神経細胞からの軸索がある特定の身体の位置に投射する場合、脳内の運動野でトポグラフィックな分布があるといえる）。一番単純な例は、脊髄から視床へ上行する脊髄視床路で末梢から脊髄に入る高さによってその系路内での配置が決まるというものであろう。また、有名なものにはモントリオールのWilder Penfieldによる大脳皮質の感覚野と運動野におけるどの部位が体のどの部位の感覚、運動に対応するかを人の脳でマッピングしたものがある（cortical homunculus）（図１）。これは脳のどこを刺激すると体のどこが動くか、また、脳のどこを刺激するとどこが感じたように感じるかを脳外科手術中の患者さんの脳でマッピングしたもので、1951年に出版されたこのデータは現在でもそのまま通用する正確なものである。&lt;br /&gt;
　感覚系のトポグラフィックマッピングには大きく分けて２つの過程がある。一つは神経細胞の軸索が標的にたどり着き標的内でトポグラフィックに配置する神経活動に依存しない（様々な標的認識分子による）メカニズムで、もう一つはその後に行われる標的内での神経活動依存性の配置形成の（ひいてはシナプス形成の）リファインメントの過程である（これが神経活動依存性ファインチューニングである）。トポグラフィクマッピングは特に感覚系での情報処理の基本となる構造を形成するものである。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
図１Wilder Penfieldによるcortical homunculus　&lt;br /&gt;
それぞれの皮質の領域がそれぞれの身体の部分の感覚に対応している。Wilder Penfieldの原図より改変。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典7.png|thumb|left]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのミッション  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　高等動物において外界から入力される感覚情報は脳内の特定の領域内において２次元上の神経細胞の発火パターンへと変換され、これが感覚情報の処理の基盤となる。例えば視覚の場合一つの重要な情報は位置情報であるが、網膜の中のある視細胞がその受け持つ視覚フィールド内のある位置における情報を受け取り、網膜のそれぞれの視細胞の情報は脳の特異的な細胞へ伝達される。そうすることによって、網膜内での位置関係（つまりは視覚フィールドにおける位置関係）が脳内での位置関係に転換され、視覚フィールドの空間における位置情報を視覚野で認識することができる。これをするためにはそれぞれの視細胞につながる網膜神経節細胞の軸索が視覚系においてトポグラフィックにターゲッティングする事が必要となる。これがトポグラフィックマッピングであり、その結果、脳内にトポグラフィックなマップができる。さらに両眼視ができる動物では、両方の眼から入った視野内の同じ地点からの情報は脳内の似たような領域に集束する必要がある。それについてもトポグラフィックなマッピングが必要で、それによって形成された両眼視によってさらに立体視も可能となる。また、視覚によって得られた情報を認知するにあたって視覚野から脳内での行き先によって認知される内容が異なるので（例えばwhatとhow)、この基本に視覚野でのトポグラフィックマッピングがあるとも考えられる（嗅覚系ではある特定の匂いがそれによって引き起こされる特定の行動に結びつく基本にトポグラフィックマップがある。詳しくは嗅覚系の項を参照のこと）。先に述べたように視覚系においても網膜の神経細胞の活動なしに起こる過程と網膜の神経細胞の活動性に依存して起こる過程がある。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのロジックとその分子メカニズム—歴史的ポイント  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典03.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図２　トポグラフィックマッピングの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜内には耳側で高く鼻側で低い濃度勾配を示す分子が存在し（赤）、網膜からの神経線維を受ける視蓋／上丘には後側で高く前側で低い濃度勾配を示す分子が存在する（青）。網膜の耳側からの軸索は（赤）、視蓋／上丘での分子を認識し、その分子を避ける様に前側に投射する。それに対して、耳側からの軸索は（白）、視蓋／上丘での分子に関係なく後側に投射できる。これによって、視覚フィールドにおける位置情報が視蓋／上丘においても位置情報として保存される。図３も参照。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳内におけるトポグラフィックなマップを示唆する古典的な実験としては１９４０−５０年代のRoger Sperryによるカエルの目を１８０度回転した後の神経再生によってカエルの視覚がどうなるかを見たものがある。カエルの目を１８０度回すとカエルは上下逆転した形で視覚情報を認識するようになる。これは網膜神経節細胞の軸索が再生する際に元々つながっていた標的につながることによって、回転した後の網膜の上と下に位置する視細胞からの位置情報が脳内での位置では上下逆転するために起こる。Sperryは彼のこういった一連の視覚系のマニピュレーションの実験の結果から１９６３年の「chemoaffinity theory」の中で、投射する軸索と標的の細胞に分子のタグがついていて、その間の特異的相互作用によって神経細胞間の結合が決定されトポグラフィックマップの形成に関与すると提唱した。また、こういった分子のタグは軸索と標的の両方で相補的な濃度勾配を形成していて、それでコネクションの形成される位置が決定されるのではないかと推測した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;（詳しくは化学親和説（chemoaffinity theory）の項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その流れを汲んで、その後視覚系を中心にトポグラフィックマッピングのメカニズムを追求する努力がなされた。ニワトリの眼において耳側と鼻側の網膜神経節細胞はそれぞれ視蓋の前側と後側に軸索を送り、眼の中の耳鼻軸に沿った位置情報は視蓋の中で前後軸として保存される（図２）。これは眼の中で網膜神経節細胞に耳側と鼻側に軸に沿った分子の濃度勾配があり、それに対応する分子の濃度勾配が標的である視蓋の前後軸にもあり、その相互作用によって、それぞれの網膜神経節細胞の軸索が視蓋で停止する場所が決定されると考えられた。チュービンゲンのFriedrich Bonhoefferのグループは生化学的に視蓋での物質的基盤を明らかにすべく以下の様な実験を行った。彼らは、もし、視蓋に前後軸で濃度勾配を呈して発現している物質があってそれが耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索のターゲッティングに重要であるならば、視蓋の前側と後側から調整した膜画分に対する耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の反応が変わるであろうと考え、これらの膜画分をインビトロでの基質としてストライプ状に配置した（ストライプアッセイ）。その上で網膜の神経節細胞を培養すると、耳側の細胞の軸索は前側から調整した膜画分の上を好んで成長するのに対して、鼻側の細胞の軸索は前側と後側からの画分で差を示さない事、そして、前側と後側のストライプをそれぞれ熱処理することによって、耳側の軸索は特に前側の膜画分を好むわけではなく、実は後側の膜画分を避ける事が示された（図３）。この事は視蓋の後側に高く前側に低く発現されている物質があり、それが耳側で強く発現し鼻側で弱く発現する分子によって認識される事によって網膜神経節細胞の軸索の視蓋内での位置が決まるという事を示唆する（図２）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のアッセイを利用してBonhoefferのグループは1990年に生化学的にニワトリの視蓋の後側に発現しているトポグラフィックマッピングに関与している分子を精製した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2171592&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。RAGSと呼ばれた25kDaのこの分子はPI-PLC処理によって膜から外れることからGPI結合性の膜結合タンパク質であることがわかっていた。その後、彼のグループのUwe Drescherらが遺伝子クローニングを含めて更なる分子の同定を試みていた。その頃、ファミリーの非常に多い新しいチロシンキナーゼ分子（後にEphとよばれる）が同定され、それについての研究が様々なグループで行われていた。中でもレジェネロンのGeorge Yancopoulosのグループ（Nick Galeら）はこのキナーゼ（Ephにあたる）のファミリーの同定とそのリガンド（ephrinにあたる）の解明を発現クローニングの手法を用いて精力的に行っていた。一方Philip Lederの弟子にあたるJohn Flanaganもハーバードに自分のラボを持った頃で、プロジェクトの一つとしてMek4（EphA3にあたる）とSek（EphA4にあたる）とよばれる上記のキナーゼファミリーに対するリガンドの発現クローニングを行っていた。それで1994年にとれてきた分子がELF-1（ephrinA2にあたる）で、この分子はGPI結合性の膜結合型のタンパク質であることがわかっていた&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7522971&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その解析の途中でMek4とELF-1がニワトリ胚の網膜と視蓋で濃度勾配を呈して発現しており、しかもその勾配が相補的であることに気がついた彼のグループは（彼らはConie Cepkoと同じデパートメントであった）1995年にこのEphA3-ephrinA2がBonhoefferのグループが解析を行ってきたSperryのchemoaffnity theoryを担う分子メカニズムであるという論文を発表した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634327&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その論文はDrescherらのRAGSがephrinAのグループに属する分子（ephrinA5にあたる）であるという論文と同時に発表されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634326&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、彼ら以外にも様々なグループ（例えばRudiger KleinやDennis O&#039;learyら）が参画しニワトリだけでなくマウスでもこのEph-ephrinを介したメカニズムが視覚系におけるトポグラフィックマッピングに働いていることが証明された（詳しくはEph-ephrinの項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
図3　ストライプアッセイによる視蓋の前側と後側で網膜神経節細胞の軸索に対する影響の違い &lt;br /&gt;
ニワトリの視蓋の前側（A）と後側（P）から調整した膜画分をストライプとして配置した基質の上で網膜の片を培養すると、鼻側の網膜はどちらの上にも突起を伸ばすが、耳側の網膜は前側のストライプの上に突起を伸ばす。前側と後側の膜画分を熱処理して（+）それと熱処理しない者とストライプを形成すると、前側を熱処理しても耳側の網膜片からの突起伸長のパターンには影響がなく前側の上にのみ突起を伸ばすが、後側を熱処理すると突起はどちらの上にも伸びる。この結果は後側に耳側網膜からの突起伸長を阻害する物質があることを示唆する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典6-2.png|thumb|left]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典04.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図4　視覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程とそのメカニズムの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜からの軸索は視蓋／上丘に達すると、本来の到達領域（白）をオーバーシュートする。その後、トポグラフィックシグナルにより、軸索は分枝をだす。そして、その分枝はさらにトポグラフィックシグナルによって、最終目的地に集束する。最後に、神経活動に依存したリファインメントが起こり、網膜からの神経繊維は最終到達エリアに集束する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
上記のような歴史的な経緯もあり、トポグラフィックマッピングについては視覚系において一番研究が進んでいる。以下、いくつかの系について簡単にまとめる。詳細は文献を参照されたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 視覚系  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ここではマウスについてまとめる。網膜から視蓋／上丘への投射がトポグラフィックになっていることはよく知られている。この形成には幾つかの過程があり、様々な分子が関与しているが、基本的にはSperryの仮説の様に分子が濃度勾配を呈して発現していることによる。まず、網膜の視神経細胞の軸索は視蓋／上丘に入り、将来の標的位置よりも後ろへオーバーシュートして伸長することが知られている。その後、軸索が網膜内の耳側−鼻側の軸内のどこの位置からでているかで視蓋／上丘での前後軸に沿った正しい位置で、EphAs-EphrinAsの濃度勾配によって、軸索からinterstitial branchingがおこり、その後そのbranchが、今度は網膜内の背側−腹側軸によって視蓋／上丘の内側−外側の軸に沿った、EphAs-EphrinAsとは異なる分子の濃度勾配（EphBs-EphrinBs）で、正しい最終集結点に導かれる。ここまでは神経活動に依存せずにおこる。その後、更なるマップのリファインメント（標的領域がさらに集束する）が起こるがこれには神経活動が必要であり、ウェーブ状に発生する網膜内での自発的な電気活動の存在が重要であることが示されている（図４）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16022599&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程に関わる分子の濃度勾配に関してはカウンターバランスを示す２つの濃度勾配が必要という考え方と、１つの濃度勾配がプッシュとプルと両方やれるという考え方とある。その他、もう一つの可能性として、軸索同士が競合するという可能性もあり、最近の知見では軸索同士の競合も視覚系におけるトポグラフィックマッピングに必要であるとされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22065784&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この他にも、外側膝状体と大脳皮質の視覚野でもトポグラフィックマップは形成されているがその分子メカニズムは視蓋／上丘ほどは明らかにされていない。ここで一つ注意しておきたいのは上記のニワトリの系は両眼視をする系ではないということである。したがって、Eph-ephrinによるChemoaffinityのメカニズムは対側に投射する軸索に当てはまるものである。マウスではヒトほど顕著ではないものの、両眼視をすることができ、したがって外側膝状体では対側の眼からの軸索の投射する場所と同側の眼からの軸索の投射する場所が存在し、結果として同じ視野フィールドからの情報が同じ側の視覚中枢に集束することになる。この場合、対側からの投射についてはニワトリと同じ様なメカニズムが当てはまると考えられるが、同側からの投射については対側と同じメカニズム（Eph-ephrin）が働くのかそれとも全く異なったメカニズムなのかについてはわかっていない。同側の投射は最初は領域内にある程度広がっているが発達の段階で最終的な標的に集束することが知られているが、この集束する過程には神経活動依存性のメカニズムが働いていることは明らかにされている。ヒトでは５０％の投射が同側からであり、したがって上記で推測される対側の投射のメカニズム以外に、同側のトポグラフィックマッピングのメカニズム及び同側と対側の情報の統合のメカニズムが何らかの形で必要である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一方、外側膝状体と大脳皮質の視覚野の系でよく研究されているのはこれらの視覚中枢における右目と左目から投射を受けている部位の交互なストライプ状の配置である。大脳皮質においてはこのストライプ状にならんだカラムをを優位視覚性円柱ocular dominance columnという。猫で片方の眼を視覚の発達段階に閉じることでこのストライプのサイズに変化を与えることができるのでこれには神経活動依存的なメカニズムが関与していることが知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの形成後はそれを変えることは難しいが、形成の前に脳の領域ごとに[[可塑性]]が持続する時期があり、それを[[臨界期]]と呼ぶ。この時期は神経活動依存的な修飾が可能な時期であり、この時期内での神経活動の変化は脳内でのマップのパターンを変えることができる。臨界期における神経活動の変化は上記の優位視覚性円柱（すなわちトポグラフィカルマップ）のパターンを変える（例えば右目と左目のカラムでサイズが変わる）（詳しくは臨界期及び優位視覚性円柱の項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; [[Image:脳科学事典05.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図５　嗅覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程とそのメカニズムの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;嗅球の前後軸に沿ったトポグラフィーは、嗅上皮細胞で発現されている嗅覚受容体の違いによって形成されるSema3A/Neuropilin1の発現の差によって嗅球に達する前にソーティングされる。嗅球の背側腹側軸に沿ったトポグラフィーは、まず最初に嗅球に到着する線維の配置がrobo2/slit1の発現パターンによって背側に決定された後、その軸索内で発現の高いSema3Fによって、後から到着するNeuropilin2を強く発現する線維の位置を腹側に規定する。その後、神経活動に依存して嗅上皮細胞内で接着因子や反発因子の発現が制御され、それによって糸球体がきっちりとセグレゲートする。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 嗅覚系  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系においてもトポグラフィックマッピングが行われることが知られているが、坂野らのグループによる精力的な研究によりその詳細な分子メカニズムが明らかにされてきている。匂いは[[嗅覚受容体]]で感知されるが、一つの嗅上皮細胞は一種類の嗅覚受容体を発現している。しかしながら、同じ嗅覚受容体を発現する細胞の嗅上皮内における分布はバラバラであるので、同じ嗅覚受容体を発現する細胞からの情報は嗅球の中の同じ糸球体に収束する必要がある。嗅覚受容体はヒトでは約350種類、マウスでは約1000種類の嗅覚受容体が存在し、嗅球上に嗅覚受容体の数に対応した糸球体を素子とする２次元マップが形成される。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅球の中での嗅上皮細胞の軸索の配置は前後軸及び背側腹側の軸で決定されているが、背側腹側の軸での配列は嗅上皮内での配置によって決定される。前後軸に関してはどの嗅覚受容体が発現されているかによって産生されるcAMPの量が変わり、これによってSema3A／neuropilin1のカウンターバランスを示す濃度勾配が嗅上皮細胞の軸索内に発生し、これによって標的にたどり着く前にアクソンがソーティングされることによって、前後軸のどこに軸索が到着するかが決定される。背側腹側に関しては、まず、嗅上皮内でのrobo2の濃度勾配と嗅球内でのslit1の濃度勾配よってパイオニア軸索の嗅球での配置が背側に決定され、その後、嗅上皮細胞の軸索内でのSema3F／neuropilin2のカウンターバランスを示す濃度勾配によって嗅球内での背側腹側の位置が決まる。つまり、後から到着する軸索は先に到着した背側の軸索が発現するSema3Fによってより腹側に配置される（図５）。嗅覚の場合に特徴的なのは、アクソン−アクソンの相互作用が非常に重要な役割を果たしていることである。 これはSperryのモデルとは少し異なり、嗅覚系では軸索間で自律的に制御されているということを示している。これは嗅球がなくてもある程度トポグラフィックマップが形成されるという事実とも合致する。嗅覚系では違う嗅覚受容体の情報が軸索によって伝えられているところが、視覚系においては位置情報以外は（網膜のどこからくるか以外は）同じ情報が伝えられているところが異なるのかもしれない。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程で軸索が標的位置に到達しシナプスを形成したあと、嗅覚系でも視覚系と同様に神経活動依存的なリファインメントがおこる（隣同士の糸球体がきっちりとセグレゲートする）。この過程においては神経活動依存的にホモフィリック結合をする細胞接着因子Kirrel2/3と接着依存性の反発因子であるEphA5-EphrinA5がやはり濃度勾配を呈する形で発現し、それによって糸球体が相互にセグレゲートする（図３）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系におけるトポグラフィックマッピングは様々な嗅覚受容体からの情報を処理するのに必要であるだけでなく、その匂いによって誘発される動物の行動を規定するのに重要であり、嗅球から脳のどこにつながるかということとトポグラフィックマッピングは密接に関わっている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== その他 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その他、聴覚系（音の周波数情報）、体性感覚系（身体における位置情報）、運動系（身体における位置情報）、味覚系（違う味覚物質を感受する受容体からの情報）などのトポグラフィックマップが研究されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*標的認識 &lt;br /&gt;
*Topographic map &lt;br /&gt;
*Chemoaffinity theory &lt;br /&gt;
*Eph-Ephrin&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; （執筆者：櫻井武　　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11303</id>
		<title>トポグラフィックマッピング</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11303"/>
		<updated>2012-07-04T10:24:25Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：Topographic fine tuning &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックファインチューニングは正確には２つの分けることのできる概念を含んでいる言葉と考えられる。１つはトポグラフィックマッピング、topographic mappingで、もう１つはその過程の１つである神経活動依存性ファインチューニング、activity dependent fine tuningである。ここではより広い意味で使われる方であるトポグラフィックマッピングについて主に述べることにする。トポグラフィックマップとはもともと「地形図」という意味であるが、トポグラフィックマッピングは「神経地図形成」と訳され、神経細胞の投射が地形図を作製するように特異的な配置をなす過程をさす。端的に言えばある特定の身体の位置からの情報を担う神経の軸索が、ある特定の配置をその系路内で取り、脳内のある特定の標的に到達した際に、その投射が標的領域内で特定の配置を取る過程である（逆に脳の運動野のある位置に存在する神経細胞からの軸索がある特定の身体の位置に投射する場合、脳内の運動野でトポグラフィックな分布があるといえる）。一番単純な例は、脊髄から視床へ上行する脊髄視床路で末梢から脊髄に入る高さによってその系路内での配置が決まるというものであろう。また、有名なものにはモントリオールのWilder Penfieldによる大脳皮質の感覚野と運動野におけるどの部位が体のどの部位の感覚、運動に対応するかを人の脳でマッピングしたものがある（cortical homunculus）（図１）。これは脳のどこを刺激すると体のどこが動くか、また、脳のどこを刺激するとどこが感じたように感じるかを脳外科手術中の患者さんの脳でマッピングしたもので、1951年に出版されたこのデータは現在でもそのまま通用する正確なものである。&lt;br /&gt;
　感覚系のトポグラフィックマッピングには大きく分けて２つの過程がある。一つは神経細胞の軸索が標的にたどり着き標的内でトポグラフィックに配置する神経活動に依存しない（様々な標的認識分子による）メカニズムで、もう一つはその後に行われる標的内での神経活動依存性の配置形成の（ひいてはシナプス形成の）リファインメントの過程である（これが神経活動依存性ファインチューニングである）。トポグラフィクマッピングは感覚系での情報処理の基本となる構造を形成するものである。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
図１Wilder Penfieldによるcortical homunculus　&lt;br /&gt;
それぞれの皮質の領域がそれぞれの身体の部分の感覚に対応している。Wilder Penfieldの原図より改変。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典7.png|thumb|left]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのミッション  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　高等動物において外界から入力される感覚情報は脳内の特定の領域内において２次元上の神経細胞の発火パターンへと変換され、これが感覚情報の処理の基盤となる。例えば視覚の場合一つの重要な情報は位置情報であるが、網膜の中のある視細胞がその受け持つ視覚フィールド内のある位置における情報を受け取り、網膜のそれぞれの視細胞の情報は脳の特異的な細胞へ伝達される。そうすることによって、網膜内での位置関係（つまりは視覚フィールドにおける位置関係）が脳内での位置関係に転換され、視覚フィールドの空間における位置情報を視覚野で認識することができる。これをするためにはそれぞれの視細胞につながる網膜神経節細胞の軸索が視覚系においてトポグラフィックにターゲッティングする事が必要となる。これがトポグラフィックマッピングであり、その結果、脳内にトポグラフィックなマップができる。さらに両眼視ができる動物では、両方の眼から入った視野内の同じ地点からの情報は脳内の似たような領域に集束する必要がある。それについてもトポグラフィックなマッピングが必要で、それによって形成された両眼視によってさらに立体視も可能となる。また、視覚によって得られた情報を認知するにあたって視覚野から脳内での行き先によって認知される内容が異なるので（例えばwhatとhow)、この基本に視覚野でのトポグラフィックマッピングがあるとも考えられる（嗅覚系ではある特定の匂いがそれによって引き起こされる特定の行動に結びつく基本にトポグラフィックマップがある。詳しくは嗅覚系の項を参照のこと）。先に述べたように視覚系においても網膜の神経細胞の活動なしに起こる過程と網膜の神経細胞の活動性に依存して起こる過程がある。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのロジックとその分子メカニズム—歴史的ポイント  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典03.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図２　トポグラフィックマッピングの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜内には耳側で高く鼻側で低い濃度勾配を示す分子が存在し（赤）、網膜からの神経線維を受ける視蓋／上丘には後側で高く前側で低い濃度勾配を示す分子が存在する（青）。網膜の耳側からの軸索は（赤）、視蓋／上丘での分子を認識し、その分子を避ける様に前側に投射する。それに対して、耳側からの軸索は（白）、視蓋／上丘での分子に関係なく後側に投射できる。これによって、視覚フィールドにおける位置情報が視蓋／上丘においても位置情報として保存される。図３も参照。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳内におけるトポグラフィックなマップを示唆する古典的な実験としては１９４０−５０年代のRoger Sperryによるカエルの目を１８０度回転した後の神経再生によってカエルの視覚がどうなるかを見たものがある。カエルの目を１８０度回すとカエルは上下逆転した形で視覚情報を認識するようになる。これは網膜神経節細胞の軸索が再生する際に元々つながっていた標的につながることによって、回転した後の網膜の上と下に位置する視細胞からの位置情報が脳内での位置では上下逆転するために起こる。Sperryは彼のこういった一連の視覚系のマニピュレーションの実験の結果から１９６３年の「chemoaffinity theory」の中で、投射する軸索と標的の細胞に分子のタグがついていて、その間の特異的相互作用によって神経細胞間の結合が決定されトポグラフィックマップの形成に関与すると提唱した。また、こういった分子のタグは軸索と標的の両方で相補的な濃度勾配を形成していて、それでコネクションの形成される位置が決定されるのではないかと推測した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;（詳しくは化学親和説（chemoaffinity theory）の項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その流れを汲んで、その後視覚系を中心にトポグラフィックマッピングのメカニズムを追求する努力がなされた。ニワトリの眼において耳側と鼻側の網膜神経節細胞はそれぞれ視蓋の前側と後側に軸索を送り、眼の中の耳鼻軸に沿った位置情報は視蓋の中で前後軸として保存される（図２）。これは眼の中で網膜神経節細胞に耳側と鼻側に軸に沿った分子の濃度勾配があり、それに対応する分子の濃度勾配が標的である視蓋の前後軸にもあり、その相互作用によって、それぞれの網膜神経節細胞の軸索が視蓋で停止する場所が決定されると考えられた。チュービンゲンのFriedrich Bonhoefferのグループは生化学的に視蓋での物質的基盤を明らかにすべく以下の様な実験を行った。彼らは、もし、視蓋に前後軸で濃度勾配を呈して発現している物質があってそれが耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索のターゲッティングに重要であるならば、視蓋の前側と後側から調整した膜画分に対する耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の反応が変わるであろうと考え、これらの膜画分をインビトロでの基質としてストライプ状に配置した（ストライプアッセイ）。その上で網膜の神経節細胞を培養すると、耳側の細胞の軸索は前側から調整した膜画分の上を好んで成長するのに対して、鼻側の細胞の軸索は前側と後側からの画分で差を示さない事、そして、前側と後側のストライプをそれぞれ熱処理することによって、耳側の軸索は特に前側の膜画分を好むわけではなく、実は後側の膜画分を避ける事が示された（図３）。この事は視蓋の後側に高く前側に低く発現されている物質があり、それが耳側で強く発現し鼻側で弱く発現する分子によって認識される事によって網膜神経節細胞の軸索の視蓋内での位置が決まるという事を示唆する（図２）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のアッセイを利用してBonhoefferのグループは1990年に生化学的にニワトリの視蓋の後側に発現しているトポグラフィックマッピングに関与している分子を精製した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2171592&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。RAGSと呼ばれた25kDaのこの分子はPI-PLC処理によって膜から外れることからGPI結合性の膜結合タンパク質であることがわかっていた。その後、彼のグループのUwe Drescherらが遺伝子クローニングを含めて更なる分子の同定を試みていた。その頃、ファミリーの非常に多い新しいチロシンキナーゼ分子（後にEphとよばれる）が同定され、それについての研究が様々なグループで行われていた。中でもレジェネロンのGeorge Yancopoulosのグループ（Nick Galeら）はこのキナーゼ（Ephにあたる）のファミリーの同定とそのリガンド（ephrinにあたる）の解明を発現クローニングの手法を用いて精力的に行っていた。一方Philip Lederの弟子にあたるJohn Flanaganもハーバードに自分のラボを持った頃で、プロジェクトの一つとしてMek4（EphA3にあたる）とSek（EphA4にあたる）とよばれる上記のキナーゼファミリーに対するリガンドの発現クローニングを行っていた。それで1994年にとれてきた分子がELF-1（ephrinA2にあたる）で、この分子はGPI結合性の膜結合型のタンパク質であることがわかっていた&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7522971&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その解析の途中でMek4とELF-1がニワトリ胚の網膜と視蓋で濃度勾配を呈して発現しており、しかもその勾配が相補的であることに気がついた彼のグループは（彼らはConie Cepkoと同じデパートメントであった）1995年にこのEphA3-ephrinA2がBonhoefferのグループが解析を行ってきたSperryのchemoaffnity theoryを担う分子メカニズムであるという論文を発表した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634327&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その論文はDrescherらのRAGSがephrinAのグループに属する分子（ephrinA5にあたる）であるという論文と同時に発表されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634326&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、彼ら以外にも様々なグループ（例えばRudiger KleinやDennis O&#039;learyら）が参画しニワトリだけでなくマウスでもこのEph-ephrinを介したメカニズムが視覚系におけるトポグラフィックマッピングに働いていることが証明された（詳しくはEph-ephrinの項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
図3　ストライプアッセイによる視蓋の前側と後側で網膜神経節細胞の軸索に対する影響の違い &lt;br /&gt;
ニワトリの視蓋の前側（A）と後側（P）から調整した膜画分をストライプとして配置した基質の上で網膜の片を培養すると、鼻側の網膜はどちらの上にも突起を伸ばすが、耳側の網膜は前側のストライプの上に突起を伸ばす。前側と後側の膜画分を熱処理して（+）それと熱処理しない者とストライプを形成すると、前側を熱処理しても耳側の網膜片からの突起伸長のパターンには影響がなく前側の上にのみ突起を伸ばすが、後側を熱処理すると突起はどちらの上にも伸びる。この結果は後側に耳側網膜からの突起伸長を阻害する物質があることを示唆する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典6-2.png|thumb|left]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典04.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図4　視覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程とそのメカニズムの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜からの軸索は視蓋／上丘に達すると、本来の到達領域（白）をオーバーシュートする。その後、トポグラフィックシグナルにより、軸索は分枝をだす。そして、その分枝はさらにトポグラフィックシグナルによって、最終目的地に集束する。最後に、神経活動に依存したリファインメントが起こり、網膜からの神経繊維は最終到達エリアに集束する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
上記のような歴史的な経緯もあり、トポグラフィックマッピングについては視覚系において一番研究が進んでいる。以下、いくつかの系について簡単にまとめる。詳細は文献を参照されたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 視覚系  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ここでは特にマウスについてまとめる。網膜から視蓋／上丘への投射がトポグラフィックになっていることはよく知られている。この形成には幾つかの過程があり、様々な分子が関与しているが、基本的にはSperryの仮説の様に分子が濃度勾配を呈して発現していることによる。まず、網膜の視神経細胞の軸索は視蓋／上丘に入り、将来の標的位置よりも後ろへオーバーシュートして伸長することが知られている。その後、軸索が網膜内の耳側−鼻側の軸内のどこの位置からでているかで視蓋／上丘での前後軸に沿った正しい位置で、EphAs-EphrinAsの濃度勾配によって、軸索からinterstitial branchingがおこり、その後そのbranchが、今度は網膜内の背側−腹側軸によって視蓋／上丘の内側−外側の軸に沿った、EphAs-EphrinAsとは異なる分子の濃度勾配（EphBs-EphrinBs）で、正しい最終集結点に導かれる。ここまでは神経活動に依存せずにおこる。その後、更なるマップのリファインメント（標的領域がさらに集束する）が起こるがこれには神経活動が必要であり、ウェーブ状に発生する網膜内での自発的な電気活動の存在が重要であることが示されている（図４）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16022599&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程に関わる分子の濃度勾配に関してはカウンターバランスを示す２つの濃度勾配が必要という考え方と、１つの濃度勾配がプッシュとプルと両方やれるという考え方とある。その他、もう一つの可能性として、軸索同士が競合するという可能性もあり、最近の知見では軸索同士の競合も視覚系におけるトポグラフィックマッピングに必要であるとされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22065784&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この他にも、外側膝状体と大脳皮質の視覚野でもトポグラフィックマップは形成されているがその分子メカニズムは視蓋／上丘ほどは明らかにされていない。ここで一つ注意しておきたいのは上記のニワトリの系は両眼視をする系ではないということである。したがって、Eph-ephrinによるChemoaffinityのメカニズムは概して対側に投射する軸索に当てはまるものである。マウスではヒトほど顕著ではないものの、両眼視をすることができ、したがって外側膝状体では対側の眼からの軸索の投射する場所と同側の眼からの軸索の投射する場所が存在し、結果として同じ視野フィールドからの情報が同じ側の視覚中枢に集束することになる。この場合、対側からの投射についてはニワトリと同じ様なメカニズムが当てはまると考えられるが、同側からの投射については対側と同じメカニズム（Eph-ephrin）が働くのかそれとも全く異なったメカニズムなのかについてはわかっていない。同側の投射は最初は領域内にある程度広がっているが発達の段階で最終的な標的に集束することが知られているが、この集束する過程には神経活動依存性のメカニズムが働いていることは明らかにされている。ヒトでは５０％の投射が同側からであり、したがって上記で推測される対側の投射のメカニズム以外に、同側のトポグラフィックマッピングのメカニズム及び同側と対側の情報の統合のメカニズムが何らかの形で必要である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一方、外側膝状体と大脳皮質の視覚野の系でよく研究されているのはこれらの視覚中枢における右目と左目から投射を受けている部位の交互なストライプ状の配置である。大脳皮質においてはこのストライプ状にならんだカラムをを優位視覚性円柱ocular dominance columnという。猫で片方の眼を視覚の発達段階に閉じることでこのストライプのサイズに変化を与えることができるのでこれには神経活動依存的なメカニズムが関与していることが知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの形成後はそれを変えることは難しいが、形成の前に脳の領域ごとに[[可塑性]]が持続する時期があり、それを[[臨界期]]と呼ぶ。この時期は神経活動依存的な修飾が可能な時期であり、この時期内での神経活動の変化は脳内でのマップのパターンを変えることができる。臨界期における神経活動の変化は上記の優位視覚性円柱（すなわちトポグラフィカルマップ）のパターンを変える（例えば右目と左目のカラムでサイズが変わる）（詳しくは臨界期及び優位視覚性円柱の項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; [[Image:脳科学事典05.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図５　嗅覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程とそのメカニズムの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;嗅球の前後軸に沿ったトポグラフィーは、嗅上皮細胞で発現されているオルファクトリーレセプターの違いによって形成されるSema3A/Neuropilin1の発現の差によって嗅球に達する前にソーティングされる。嗅球の背側腹側軸に沿ったトポグラフィーは、まず最初に嗅球に到着する線維の配置がrobo2/slit1のは告げんパターンによって背側に決定された後、その軸索内で発現の高いSema3Fによって、後から到着するNeuropilin2を強く発現する線維の位置を腹側に規定する。その後、神経活動に依存して嗅上皮細胞内で接着因子や反発因子の発現が制御され、それによって糸球体がきっちりとセグレゲートする。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 嗅覚系  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系においてもトポグラフィックマッピングが行われることが知られているが、坂野らのグループによる精力的な研究によりその詳細な分子メカニズムが明らかにされてきている。匂いは[[嗅覚受容体]]で感知されるが、一つの嗅上皮細胞は一種類の嗅覚受容体を発現している。同じ嗅覚受容体を発現する細胞からの情報は嗅球の中の同じ糸球体に収束する必要がある。嗅覚受容体はヒトでは約350種類、マウスでは約1000種類の嗅覚受容体が存在し、嗅球上に嗅覚受容体の数に対応した糸球体を素子とする２次元マップが形成される。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅球の中での嗅上皮細胞の軸索の配置は前後軸及び背側腹側の軸で決定されているが、背側腹側の軸での配列は嗅上皮内での配置によって決定される。前後軸に関してはどの嗅覚受容体が発現されているかによって産生されるcAMPの量が変わり、これによってSema3A／neuropilin1のカウンターバランスを示す濃度勾配が嗅上皮細胞の軸索内に発生し、これによって標的にたどり着く前にアクソンがソーティングされることによって、前後軸のどこに軸索が到着するかが決定される。背側腹側に関しては、まず、嗅上皮内でのrobo2の濃度勾配と嗅球内でのslit1の濃度勾配よってパイオニア軸索の嗅球での配置が背側に決定され、その後、嗅上皮細胞の軸索内でのSema3F／neuropilin2のカウンターバランスを示す濃度勾配によって嗅球内での背側腹側の位置が決まる。つまり、後から到着する軸索は先に到着した背側の軸索が発現するSema3Fによってより腹側に配置される（図５）。嗅覚の場合に特徴的なのは、アクソン−アクソンの相互作用が非常に重要な役割を果たしていることである。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程で軸索が標的位置に到達しシナプスを形成したあと、嗅覚系でも視覚系と同様に神経活動依存的なリファインメントがおこる（隣同士の糸球体がきっちりとセグレゲートする）。この過程においては神経活動依存的にホモフィリック結合をする細胞接着因子Kirrel2/3と接着依存性の反発因子であるEphA5-EphrinA5がやはり濃度勾配を呈する形で発現し、それによって糸球体が相互にセグレゲートする（図３）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== その他 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その他、聴覚系（音の周波数情報）、体性感覚系（身体における位置情報）、運動系（身体における位置情報）、味覚系（違う味覚物質を感受する受容体からの情報）などのトポグラフィックマップが研究されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*標的認識 &lt;br /&gt;
*Topographic map &lt;br /&gt;
*Chemoaffinity theory &lt;br /&gt;
*Eph-Ephrin&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; （執筆者：櫻井武　　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11302</id>
		<title>トポグラフィックマッピング</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11302"/>
		<updated>2012-07-04T10:20:57Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：Topographic fine tuning &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックファインチューニングは正確には２つの分けることのできる概念を含んでいる言葉と考えられる。１つはトポグラフィックマッピング、topographic mappingで、もう１つはその過程の１つである神経活動依存性ファインチューニング、activity dependent fine tuningである。ここではより広い意味で使われる方であるトポグラフィックマッピングについて主に述べることにする。トポグラフィックマップとはもともと「地形図」という意味であるが、トポグラフィックマッピングは「神経地図形成」と訳され、神経細胞の投射が地形図を作製するように特異的な配置をなす過程をさす。端的に言えばある特定の身体の位置からの情報を担う神経の軸索が、ある特定の配置をその系路内で取り、脳内のある特定の標的に到達した際に、その投射が標的領域内で特定の配置を取る過程である（逆に脳の運動野のある位置に存在する神経細胞からの軸索がある特定の身体の位置に投射する場合、脳内の運動野でトポグラフィックな分布があるといえる）。一番単純な例は、脊髄から視床へ上行する脊髄視床路で末梢から脊髄に入る高さによってその系路内での配置が決まるというものであろう。また、有名なものにはモントリオールのWilder Penfieldによる大脳皮質の感覚野と運動野におけるどの部位が体のどの部位の感覚、運動に対応するかを人の脳でマッピングしたものがある（cortical homunculus）（図１）。これは脳のどこを刺激すると体のどこが動くか、また、脳のどこを刺激するとどこが感じたように感じるかを脳外科手術中の患者さんの脳でマッピングしたもので、1951年に出版されたこのデータは現在でもそのまま通用する正確なものである。&lt;br /&gt;
　感覚系のトポグラフィックマッピングには大きく分けて２つの過程がある。一つは神経細胞の軸索が標的にたどり着き標的内でトポグラフィックに配置する神経活動に依存しない（様々な標的認識分子による）メカニズムで、もう一つはその後に行われる標的内での神経活動依存性の配置形成の（ひいてはシナプス形成の）リファインメントの過程である（これが神経活動依存性ファインチューニングである）。トポグラフィクマッピングは感覚系での情報処理の基本となる構造を形成するものである。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
図１Wilder Penfieldによるcortical homunculus　&lt;br /&gt;
それぞれの皮質の領域がそれぞれの身体の部分の感覚に対応している。Wilder Penfieldの原図より改変。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典7.png|thumb|left]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのミッション  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　高等動物において外界から入力される感覚情報は脳内の特定の領域内において２次元上の神経細胞の発火パターンへと変換され、これが感覚情報の処理の基盤となる。例えば視覚の場合一つの重要な情報は位置情報であるが、網膜の中のある視細胞がその受け持つ視覚フィールド内のある位置における情報を受け取り、網膜のそれぞれの視細胞の情報は脳の特異的な細胞へ伝達される。そうすることによって、網膜内での位置関係（つまりは視覚フィールドにおける位置関係）が脳内での位置関係に転換され、視覚フィールドの空間における位置情報を視覚野で認識することができる。これをするためにはそれぞれの視細胞につながる網膜神経節細胞の軸索が視覚系においてトポグラフィックにターゲッティングする事が必要となる。これがトポグラフィックマッピングであり、その結果、脳内にトポグラフィックなマップができる。さらに両眼視ができる動物では、両方の眼から入った視野内の同じ地点からの情報は脳内の似たような領域に集束する必要がある。それについてもトポグラフィックなマッピングが必要で、それによって形成された両眼視によってさらに立体視も可能となる。また、視覚によって得られた情報を認知するにあたって視覚野から脳内での行き先によって認知される内容が異なるので（例えばwhatとhow)、この基本に視覚野でのトポグラフィックマッピングがあるとも考えられる（嗅覚系ではある特定の匂いがそれによって引き起こされる特定の行動に結びつく基本にトポグラフィックマップがある。詳しくは嗅覚系の項を参照のこと）。先に述べたように視覚系においても網膜の神経細胞の活動なしに起こる過程と網膜の神経細胞の活動性に依存して起こる過程がある。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのロジックとその分子メカニズム—歴史的ポイント  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典03.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図２　トポグラフィックマッピングの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜内には耳側で高く鼻側で低い濃度勾配を示す分子が存在し（赤）、網膜からの神経線維を受ける視蓋／上丘には後側で高く前側で低い濃度勾配を示す分子が存在する（青）。網膜の耳側からの軸索は（赤）、視蓋／上丘での分子を認識し、その分子を避ける様に前側に投射する。それに対して、耳側からの軸索は（白）、視蓋／上丘での分子に関係なく後側に投射できる。これによって、視覚フィールドにおける位置情報が視蓋／上丘においても位置情報として保存される。図３も参照。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳内におけるトポグラフィックなマップを示唆する古典的な実験としては１９４０−５０年代のRoger Sperryによるカエルの目を１８０度回転した後の神経再生によってカエルの視覚がどうなるかを見たものがある。カエルの目を１８０度回すとカエルは上下逆転した形で視覚情報を認識するようになる。これは網膜神経節細胞の軸索が再生する際に元々つながっていた標的につながることによって、回転した後の網膜の上と下に位置する視細胞からの位置情報が脳内での位置では上下逆転するために起こる。Sperryは彼のこういった一連の視覚系のマニピュレーションの実験の結果から１９６３年の「chemoaffinity theory」の中で、投射する軸索と標的の細胞に分子のタグがついていて、その間の特異的相互作用によって神経細胞間の結合が決定されトポグラフィックマップの形成に関与すると提唱した。また、こういった分子のタグは軸索と標的の両方で相補的な濃度勾配を形成していて、それでコネクションの形成される位置が決定されるのではないかと推測した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;（詳しくは化学親和説（chemoaffinity theory）の項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その流れを汲んで、その後視覚系を中心にトポグラフィックマッピングのメカニズムを追求する努力がなされた。ニワトリの眼において耳側と鼻側の網膜神経節細胞はそれぞれ視蓋の前側と後側に軸索を送り、眼の中の耳鼻軸に沿った位置情報は視蓋の中で前後軸として保存される（図２）。これは眼の中で網膜神経節細胞に耳側と鼻側に軸に沿った分子の濃度勾配があり、それに対応する分子の濃度勾配が標的である視蓋の前後軸にもあり、その相互作用によって、それぞれの網膜神経節細胞の軸索が視蓋で停止する場所が決定されると考えられた。チュービンゲンのFriedrich Bonhoefferのグループは生化学的に視蓋での物質的基盤を明らかにすべく以下の様な実験を行った。彼らは、もし、視蓋に前後軸で濃度勾配を呈して発現している物質があってそれが耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索のターゲッティングに重要であるならば、視蓋の前側と後側から調整した膜画分に対する耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の反応が変わるであろうと考え、これらの膜画分をインビトロでの基質としてストライプ状に配置した（ストライプアッセイ）。その上で網膜の神経節細胞を培養すると、耳側の細胞の軸索は前側から調整した膜画分の上を好んで成長するのに対して、鼻側の細胞の軸索は前側と後側からの画分で差を示さない事、そして、前側と後側のストライプをそれぞれ熱処理することによって、耳側の軸索は特に前側の膜画分を好むわけではなく、実は後側の膜画分を避ける事が示された（図３）。この事は視蓋の後側に高く前側に低く発現されている物質があり、それが耳側で強く発現し鼻側で弱く発現する分子によって認識される事によって網膜神経節細胞の軸索の視蓋内での位置が決まるという事を示唆する（図２）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のアッセイを利用してBonhoefferのグループは1990年に生化学的にニワトリの視蓋の後側に発現しているトポグラフィックマッピングに関与している分子を精製した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2171592&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。RAGSと呼ばれた25kDaのこの分子はPI-PLC処理によって膜から外れることからGPI結合性の膜結合タンパク質であることがわかっていた。その後、彼のグループのUwe Drescherらが遺伝子クローニングを含めて更なる分子の同定を試みていた。その頃、ファミリーの非常に多い新しいチロシンキナーゼ分子（後にEphとよばれる）が同定され、それについての研究が様々なグループで行われていた。中でもレジェネロンのGeorge Yancopoulosのグループ（Nick Galeら）はこのキナーゼ（Ephにあたる）のファミリーの同定とそのリガンド（ephrinにあたる）の解明を発現クローニングの手法を用いて精力的に行っていた。一方Philip Lederの弟子にあたるJohn Flanaganもハーバードに自分のラボを持った頃で、プロジェクトの一つとしてMek4（EphA3にあたる）とSek（EphA4にあたる）とよばれる上記のキナーゼファミリーに対するリガンドの発現クローニングを行っていた。それで1994年にとれてきた分子がELF-1（ephrinA2にあたる）で、この分子はGPI結合性の膜結合型のタンパク質であることがわかっていた&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7522971&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その解析の途中でMek4とELF-1がニワトリ胚の網膜と視蓋で濃度勾配を呈して発現しており、しかもその勾配が相補的であることに気がついた彼のグループは（彼らはConie Cepkoと同じデパートメントであった）1995年にこのEphA3-ephrinA2がBonhoefferのグループが解析を行ってきたSperryのchemoaffnity theoryを担う分子メカニズムであるという論文を発表した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634327&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その論文はDrescherらのRAGSがephrinAのグループに属する分子（ephrinA5にあたる）であるという論文と同時に発表されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634326&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、彼ら以外にも様々なグループ（例えばRudiger KleinやDennis O&#039;learyら）が参画しニワトリだけでなくマウスでもこのEph-ephrinを介したメカニズムが視覚系におけるトポグラフィックマッピングに働いていることが証明された（詳しくはEph-ephrinの項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
図3　ストライプアッセイによる視蓋の前側と後側で網膜神経節細胞の軸索に対する影響の違い &lt;br /&gt;
ニワトリの視蓋の前側（A）と後側（P）から調整した膜画分をストライプとして配置した基質の上で網膜の片を培養すると、鼻側の網膜はどちらの上にも突起を伸ばすが、耳側の網膜は前側のストライプの上に突起を伸ばす。前側と後側の膜画分を熱処理して（+）それと熱処理しない者とストライプを形成すると、前側を熱処理しても耳側の網膜片からの突起伸長のパターンには影響がなく前側の上にのみ突起を伸ばすが、後側を熱処理すると突起はどちらの上にも伸びる。この結果は後側に耳側網膜からの突起伸長を阻害する物質があることを示唆する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典6-2.png|thumb|left]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典04.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図4　視覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程とそのメカニズムの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜からの軸索は視蓋／上丘に達すると、本来の到達領域（白）をオーバーシュートする。その後、トポグラフィックシグナルにより、軸索は分枝をだす。そして、その分枝はさらにトポグラフィックシグナルによって、最終目的地に集束する。最後に、神経活動に依存したリファインメントが起こり、網膜からの神経繊維は最終到達エリアに集束する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
上記のような歴史的な経緯もあり、トポグラフィックマッピングについては視覚系において一番研究が進んでいる。以下、いくつかの系について簡単にまとめる。詳細は文献を参照されたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 視覚系  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ここでは特にマウスについてまとめる。網膜から視蓋／上丘への投射がトポグラフィックになっていることはよく知られている。この形成には幾つかの過程があり、様々な分子が関与しているが、基本的にはSperryの仮説の様に分子が濃度勾配を呈して発現していることによる。まず、網膜の視神経細胞の軸索は視蓋／上丘に入り、将来の標的位置よりも後ろへオーバーシュートして伸長することが知られている。その後、軸索が網膜内の耳側−鼻側の軸内のどこの位置からでているかで視蓋／上丘での前後軸に沿った正しい位置で、EphAs-EphrinAsの濃度勾配によって、軸索からinterstitial branchingがおこり、その後そのbranchが、今度は網膜内の背側−腹側軸によって視蓋／上丘の内側−外側の軸に沿った、EphAs-EphrinAsとは異なる分子の濃度勾配（EphBs-EphrinBs）で、正しい最終集結点に導かれる。ここまでは神経活動に依存せずにおこる。その後、更なるマップのリファインメント（標的領域がさらに集束する）が起こるがこれには神経活動が必要であり、ウェーブ状に発生する網膜内での自発的な電気活動の存在が重要であることが示されている（図４）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16022599&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程に関わる分子の濃度勾配に関してはカウンターバランスを示す２つの濃度勾配が必要という考え方と、１つの濃度勾配がプッシュとプルと両方やれるという考え方とある。その他、もう一つの可能性として、軸索同士が競合するという可能性もあり、最近の知見では軸索同士の競合も視覚系におけるトポグラフィックマッピングに必要であるとされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22065784&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この他にも、外側膝状体と大脳皮質の視覚野でもトポグラフィックマップは形成されているがその分子メカニズムは視蓋／上丘ほどは明らかにされていない。ここで一つ注意しておきたいのは上記のニワトリの系は両眼視をする系ではないということである。したがって、Eph-ephrinによるChemoaffinityのメカニズムは概して対側に投射する軸索に当てはまるものである。マウスではヒトほど顕著ではないものの、両眼視をすることができ、したがって外側膝状体では対側の眼からの軸索の投射する場所と同側の眼からの軸索の投射する場所が存在し、結果として同じ視野フィールドからの情報が同じ側の視覚中枢に集束することになる。この場合、対側からの投射についてはニワトリと同じ様なメカニズムが当てはまると考えられるが、同側からの投射については対側と同じメカニズム（Eph-ephrin）が働くのかそれとも全く異なったメカニズムなのかについてはわかっていない。同側の投射は最初は領域内にある程度広がっているが発達の段階で最終的な標的に集束することが知られているが、この集束する過程には神経活動依存性のメカニズムが働いていることは明らかにされている。ヒトでは５０％の投射が同側からであり、したがって上記で推測される対側の投射のメカニズム以外に、同側のトポグラフィックマッピングのメカニズム及び同側と対側の情報の統合のメカニズムが何らかの形で必要である。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　一方、外側膝状体と大脳皮質の視覚野の系でよく研究されているのはこれらの視覚中枢における右目と左目から投射を受けている部位の交互なストライプ状の配置である。大脳皮質においてはこのストライプ状にならんだカラムをを優位視覚性円柱ocular dominance columnという。猫で片方の眼を視覚の発達段階に閉じることでこのストライプのサイズに変化を与えることができるのでこれには神経活動依存的なメカニズムが関与していることが知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの形成後はそれを変えることは難しいが、形成の前に脳の領域ごとに[[可塑性]]が持続する時期があり、それを[[臨界期]]と呼ぶ。この時期は神経活動依存的な修飾が可能な時期であり、この時期内での神経活動の変化は脳内でのマップのパターンを変えることができる。臨界期における神経活動の変化は上記の優位視覚性円柱（すなわちトポグラフィカルマップ）のパターンを変える（例えば右目と左目のカラムでサイズが変わる）（詳しくは臨界期及び優位視覚性円柱の項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; [[Image:脳科学事典05.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図５　嗅覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程とそのメカニズムの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;嗅球の前後軸に沿ったトポグラフィーは、嗅上皮細胞で発現されているオルファクトリーレセプターの違いによって形成されるSema3A/Neuropilin1の発現の差によって嗅球に達する前にソーティングされる。嗅球の背側腹側軸に沿ったトポグラフィーは、まず最初に嗅球に到着する線維の配置がrobo2/slit1のは告げんパターンによって背側に決定された後、その軸索内で発現の高いSema3Fによって、後から到着するNeuropilin2を強く発現する線維の位置を腹側に規定する。その後、神経活動に依存して嗅上皮細胞内で接着因子や反発因子の発現が制御され、それによって糸球体がきっちりとセグレゲートする。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 嗅覚系  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系においてもトポグラフィックマッピングが行われることが知られているが、坂野らのグループによる精力的な研究によりその詳細な分子メカニズムが明らかにされてきている。匂いは[[嗅覚受容体]]で感知されるが、一つの嗅上皮細胞は一種類の嗅覚受容体を発現している。同じ嗅覚受容体を発現する細胞からの情報は嗅球の中の同じ糸球体に収束する必要がある。嗅覚受容体はヒトでは約350種類、マウスでは約1000種類の嗅覚受容体が存在し、嗅球上に嗅覚受容体の数に対応した糸球体を素子とする２次元マップが形成される。嗅球の中での嗅上皮細胞の軸索の配置は前後軸及び背側腹側の軸で決定されているが、背側腹側の軸での配列は嗅上皮内での配置によって決定される。前後軸に関してはどの嗅覚受容体が発現されているかによって産生されるcAMPの量が変わり、これによってSema3A／neuropilin1のカウンターバランスを示す濃度勾配が嗅上皮細胞の軸索内に発生し、これによって標的にたどり着く前にアクソンがソーティングされることによって、前後軸のどこに軸索が到着するかが決定される。背側腹側に関しては、まず、嗅上皮内でのrobo2の濃度勾配と嗅球内でのslit1の濃度勾配よってパイオニア軸索の嗅球での配置が背側に決定され、その後、嗅上皮細胞の軸索内でのSema3F／neuropilin2のカウンターバランスを示す濃度勾配によって嗅球内での背側腹側の位置が決まる。つまり、後から到着する軸索は先に到着した背側の軸索が発現するSema3Fによってより腹側に配置される（図３）。嗅覚の場合に特徴的なのは、アクソン−アクソンの相互作用が非常に重要な役割を果たしていることである。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程で軸索が標的位置に到達しシナプスを形成したあと、嗅覚系でも視覚系と同様に神経活動依存的なリファインメントがおこる（隣同士の糸球体がきっちりとセグレゲートする）。この過程においては神経活動依存的にホモフィリック結合をする細胞接着因子Kirrel2/3と接着依存性の反発因子であるEphA5-EphrinA5がやはり濃度勾配を呈する形で発現し、それによって糸球体が相互にセグレゲートする（図３）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== その他 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その他、聴覚系、体性感覚系、運動系などのトポグラフィックマップが研究されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*標的認識 &lt;br /&gt;
*Topographic map &lt;br /&gt;
*Chemoaffinity theory &lt;br /&gt;
*Eph-Ephrin&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; （執筆者：櫻井武　　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11300</id>
		<title>トポグラフィックマッピング</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11300"/>
		<updated>2012-07-04T09:46:57Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：Topographic fine tuning &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックファインチューニングは正確には２つの分けることのできる概念を含んでいる言葉と考えられる。１つはトポグラフィックマッピング、topographic mappingで、もう１つはその過程の１つである神経活動依存性ファインチューニング、activity dependent fine tuningである。ここではより広い意味で使われる方であるトポグラフィックマッピングについて主に述べることにする。トポグラフィックマップとはもともと「地形図」という意味であるが、トポグラフィックマッピングは「神経地図形成」と訳され、神経細胞の投射が地形図を作製するように特異的な配置をなす過程をさす。端的に言えばある特定の身体の位置からの情報を担う神経の軸索が、ある特定の配置をその系路内で取り、脳内のある特定の標的に到達した際に、その投射が標的領域内で特定の配置を取る過程である（逆に脳の運動野のある位置に存在する神経細胞からの軸索がある特定の身体の位置に投射する場合、脳内の運動野でトポグラフィックな分布があるといえる）。一番単純な例は、脊髄から視床へ上行する脊髄視床路で末梢から脊髄に入る高さによってその系路内での配置が決まるというものであろう。また、有名なものにはモントリオールのWilder Penfieldによる大脳皮質の感覚野と運動野におけるどの部位が体のどの部位の感覚、運動に対応するかを人の脳でマッピングしたものがある（cortical homunculus）（図１）。これは脳のどこを刺激すると体のどこが動くか、また、脳のどこを刺激するとどこが感じたように感じるかを脳外科手術中の患者さんの脳でマッピングしたもので、1951年に出版されたこのデータは現在でもそのまま通用する正確なものである。&lt;br /&gt;
　感覚系のトポグラフィックマッピングには大きく分けて２つの過程がある。一つは神経細胞の軸索が標的にたどり着き標的内でトポグラフィックに配置する神経活動に依存しない（様々な標的認識分子による）メカニズムで、もう一つはその後に行われる標的内での神経活動依存性の配置形成の（ひいてはシナプス形成の）リファインメントの過程である（これが神経活動依存性ファインチューニングである）。トポグラフィクマッピングは感覚系での情報処理の基本となる構造を形成するものである。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
図１Cortical homunculus　それぞれの皮質の領域がそれぞれの身体の部分の感覚に対応している。Wilder Penfieldの著書より改変。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典7.png|thumb|left]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのミッション  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　高等動物において外界から入力される感覚情報は脳内の特定の領域内において２次元上の神経細胞の発火パターンへと変換され、これが感覚情報の処理の基盤となる。例えば視覚の場合一つの重要な情報は位置情報であるが、網膜の中のある視細胞がその受け持つ視覚フィールド内のある位置における情報を受け取り、網膜のそれぞれの視細胞の情報は脳の特異的な細胞へ伝達される。そうすることによって、網膜内での位置関係（つまりは視覚フィールドにおける位置関係）が脳内での位置関係に転換され、視覚フィールドの空間における位置情報を視覚野で認識することができる。これをするためにはそれぞれの視細胞につながる網膜神経節細胞の軸索が視覚系においてトポグラフィックにターゲッティングする事が必要となる。これがトポグラフィックマッピングであり、その結果、脳内にトポグラフィックなマップができる。さらに両眼視ができる動物では、両方の眼から入った視野内の同じ地点からの情報は脳内の似たような領域に集束する必要がある。それについてもトポグラフィックなマッピングが必要で、それによって形成された両眼視によってさらに立体視も可能となる。また、視覚によって得られた情報を認知するにあたって視覚野から脳内での行き先によって認知される内容が異なるので（例えばwhatとhow)、この基本に視覚野でのトポグラフィックマッピングがあるとも考えられる（嗅覚系ではある特定の匂いがそれによって引き起こされる特定の行動に結びつく基本にトポグラフィックマップがある。詳しくは嗅覚系の項を参照のこと）。先に述べたように視覚系においても網膜の神経細胞の活動なしに起こる過程と網膜の神経細胞の活動性に依存して起こる過程がある。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのロジックとその分子メカニズム—歴史的ポイント  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典03.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図２　トポグラフィックマッピングの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜内には耳側で高く鼻側で低い濃度勾配を示す分子が存在し（赤）、網膜からの神経線維を受ける視蓋／上丘には後側で高く前側で低い濃度勾配を示す分子が存在する（青）。網膜の耳側からの軸索は（赤）、視蓋／上丘での分子を認識し、その分子を避ける様に前側に投射する。それに対して、耳側からの軸索は（白）、視蓋／上丘での分子に関係なく後側に投射できる。これによって、視覚フィールドにおける位置情報が視蓋／上丘においても位置情報として保存される。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳内におけるトポグラフィックなマップを示唆する古典的な実験としては１９４０−５０年代のRoger Sperryによるカエルの目を１８０度回転した後の神経再生によってカエルの視覚がどうなるかを見たものがある。カエルの目を１８０度回すとカエルは上下逆転した形で視覚情報を認識するようになる。これは網膜神経節細胞の軸索が再生する際に元々つながっていた標的につながることによって、回転した後の網膜の上と下に位置する視細胞からの位置情報が脳内での位置では上下逆転するために起こる。Sperryは彼のこういった一連の視覚系のマニピュレーションの実験の結果から１９６３年の「chemoaffinity theory」の中で、投射する軸索と標的の細胞に分子のタグがついていて、その間の特異的相互作用によって神経細胞間の結合が決定されトポグラフィックマップの形成に関与すると提唱した。また、こういった分子のタグは軸索と標的の両方で相補的な濃度勾配を形成していて、それでコネクションの形成される位置が決定されるのではないかと推測した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;（詳しくは化学親和説（chemoaffinity theory）の項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その流れを汲んで、その後視覚系を中心にトポグラフィックマッピングのメカニズムを追求する努力がなされた。ニワトリの眼において耳側と鼻側の網膜神経節細胞はそれぞれ視蓋の前側と後側に軸索を送り、眼の中の耳鼻軸に沿った位置情報は視蓋の中で前後軸として保存される（図２）。これは眼の中で網膜神経節細胞に耳側と鼻側に軸に沿った分子の濃度勾配があり、それに対応する分子の濃度勾配が標的である視蓋の前後軸にもあり、その相互作用によって、それぞれの網膜神経節細胞の軸索が視蓋で停止する場所が決定されると考えられた。チュービンゲンのFriedrich Bonhoefferのグループは生化学的に視蓋での物質的基盤を明らかにすべく以下の様な実験を行った。彼らは、もし、視蓋に前後軸で濃度勾配を呈して発現している物質があってそれが耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索のターゲッティングに重要であるならば、視蓋の前側と後側から調整した膜画分に対する耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の反応が変わるであろうと考え、これらの膜画分をインビトロでの基質としてストライプ状に配置した（ストライプアッセイ）。その上で網膜の神経節細胞を培養すると、耳側の細胞の軸索は前側から調整した膜画分の上を好んで成長するのに対して、鼻側の細胞の軸索は前側と後側からの画分で差を示さない事、そして、前側と後側のストライプをそれぞれ熱処理することによって、耳側の軸索は特に前側の膜画分を好むわけではなく、実は後側の膜画分を避ける事が示された（図３）。この事は視蓋の後側に高く前側に低く発現されている物質があり、それが耳側で強く発現し鼻側で弱く発現する分子によって認識される事によって網膜神経節細胞の軸索の視蓋内での位置が決まるという事を示唆する（図２）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のアッセイを利用してBonhoefferのグループは1990年に生化学的にニワトリの視蓋の後側に発現しているトポグラフィックマッピングに関与している分子を精製した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2171592&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。RAGSと呼ばれた25kDaのこの分子はPI-PLC処理によって膜から外れることからGPI結合性の膜結合タンパク質であることがわかっていた。その後、彼のグループのUwe Drescherらが遺伝子クローニングを含めて更なる分子の同定を試みていた。その頃、ファミリーの非常に多い新しいチロシンキナーゼ分子（後にEphとよばれる）が同定され、それについての研究が様々なグループで行われていた。中でもレジェネロンのGeorge Yancopoulosのグループ（Nick Galeら）はこのキナーゼ（Ephにあたる）のファミリーの同定とそのリガンド（ephrinにあたる）の解明を発現クローニングの手法を用いて精力的に行っていた。一方Philip Lederの弟子にあたるJohn Flanaganもハーバードに自分のラボを持った頃で、プロジェクトの一つとしてMek4（EphA3にあたる）とSek（EphA4にあたる）とよばれる上記のキナーゼファミリーに対するリガンドの発現クローニングを行っていた。それで1994年にとれてきた分子がELF-1（ephrinA2にあたる）で、この分子はGPI結合性の膜結合型のタンパク質であることがわかっていた&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7522971&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その解析の途中でMek4とELF-1がニワトリ胚の網膜と視蓋で濃度勾配を呈して発現しており、しかもその勾配が相補的であることに気がついた彼のグループは（彼らはConie Cepkoと同じデパートメントであった）1995年にこのEphA3-ephrinA2がBonhoefferのグループが解析を行ってきたSperryのchemoaffnity theoryを担う分子メカニズムであるという論文を発表した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634327&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その論文はDrescherらのRAGSがephrinAのグループに属する分子（ephrinA5にあたる）であるという論文と同時に発表されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634326&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、彼ら以外にも様々なグループ（例えばRudiger KleinやDennis O&#039;learyら）が参画しニワトリだけでなくマウスでもこのEph-ephrinを介したメカニズムが視覚系におけるトポグラフィックマッピングに働いていることが証明された（詳しくはEph-ephrinの項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
図3　ストライプアッセイによる視蓋の前側と後側で網膜神経節細胞の軸索に対する影響の違い &lt;br /&gt;
ニワトリの視蓋の前側（A）と後側（P）から調整した膜画分をストライプとして配置した基質の上で網膜の片を培養すると、鼻側の網膜はどちらの上にも突起を伸ばすが、耳側の網膜は前側のストライプの上に突起を伸ばす。前側と後側の膜画分を熱処理して（+）それと熱処理しない者とストライプを形成すると、前側を熱処理しても耳側の網膜片からの突起伸長のパターンには影響がなく前側の上にのみ突起を伸ばすが、後側を熱処理すると突起はどちらの上にも伸びる。この結果は後側に耳側網膜からの突起伸長を阻害する物質があることを示唆する。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典6-2.png|thumb|left]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典04.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図4　視覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程の模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜からの軸索は視蓋／上丘に達すると、本来の到達エリア（白）をオーバーシュートする。その後、トポグラフィックシグナルにより、軸索はブランチをだす。そして、そのブランチはさらにトポグラフィックシグナルによって、最終目的地に集束する。最後に、神経活動に依存したリファインメントが起こり、網膜からの神経繊維は最終到達エリアに収束する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 視覚系  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　特に網膜から視蓋／上丘への投射がトポグラフィックになっていることはよく知られている。この形成には幾つかの過程があり、様々な分子が関与しているが、基本的にはSperryの仮説の様に分子が濃度勾配を呈して発現していることによる。まず、網膜の視神経細胞の軸索は視蓋／上丘に入り、将来の標的位置よりも後ろへオーバーシュートして伸長することが知られている。その後、軸索が網膜内の耳側−鼻側の軸内のどこの位置からでているかで視蓋／上丘での前後軸に沿った正しい位置で、EphAs-EphrinAsの濃度勾配によって、軸索からinterstitial branchingがおこり、その後そのbranchが、今度は網膜内の背側−腹側軸によって視蓋／上丘の内側−外側の軸に沿った、EphAs-EphrinAsとは異なる分子の濃度勾配（EphBs-EphrinBs）で、正しい最終集結点に導かれる。ここまでは神経活動に依存せずにおこる。その後、更なるマップのリファインメント（標的領域がさらに集束する）が起こるがこれには神経活動が必要であり、ウェーブ状に発生する網膜内での自発的な電気活動の存在が重要であることが示されている（図２）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16022599&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程に関わる分子の濃度勾配に関してはカウンターバランスを示す２つの濃度勾配が必要という考え方と、１つの濃度勾配がプッシュとプルと両方やれるという考え方とある。その他、もう一つの可能性として、軸索同士が競合するという可能性もあり、最近の知見では軸索同士の競合も視覚系におけるトポグラフィックマッピングに必要であるとされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22065784&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この他にも、外側膝状体と大脳皮質の視覚野でもトポグラフィックマップは形成されているがその分子メカニズムは視蓋／上丘ほどは明らかにされていない。一番よく研究されているのはこれらの視覚中枢において右目と左目から投射を受けている部位が交互にストライプ状に配置されている。大脳皮質においてはこのストライプ状にならんだカラムをを優位視覚性円柱ocular dominance columnという。猫で片方の眼を視覚の発達段階に閉じることでこのストライプのサイズに変化を与えることができるのでこれには神経活動依存的なメカニズムが関与していることが知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの形成後はそれを変えることは難しいが、形成の前に脳の領域ごとに[[可塑性]]が持続する時期があり、それを[[臨界期]]と呼ぶ。この時期は神経活動依存的な修飾が可能な時期であり、この時期内での神経活動の変化は脳内でのマップのパターンを変えることができる。臨界期における神経活動の変化はこの優位視覚性円柱（すなわちトポグラフィカルマップ）のパターンを変える（例えば右目と左目のカラムでサイズが変わる）（詳しくは臨界期及び優位視覚性円柱の項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; [[Image:脳科学事典05.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図３　嗅覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程の模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;嗅球の前後軸に沿ったトポグラフィーは、嗅上皮細胞で発現されているオルファクトリーレセプターの違いによって形成されるSema3A/Neuropilin1の発現の差によって嗅球に達する前にソーティングされる。嗅球の背側腹側軸に沿ったトポグラフィーは、まず最初に嗅球に到着する線維の配置がrobo2/slit1のは告げんパターンによって背側に決定された後、その軸索内で発現の高いSema3Fによって、後から到着するNeuropilin2を強く発現する線維の位置を腹側に規定する。その後、神経活動に依存して嗅上皮細胞内で接着因子や反発因子の発現が制御され、それによって糸球体がきっちりとセグレゲートする。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 嗅覚系  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系においてもトポグラフィックマッピングが行われることが知られているが、坂野らのグループによる精力的な研究によりその詳細な分子メカニズムが明らかにされてきている。匂いは[[嗅覚受容体]]で感知されるが、一つの嗅上皮細胞は一種類の嗅覚受容体を発現している。同じ嗅覚受容体を発現する細胞からの情報は嗅球の中の同じ糸球体に収束する必要がある。嗅覚受容体はヒトでは約350種類、マウスでは約1000種類の嗅覚受容体が存在し、嗅球上に嗅覚受容体の数に対応した糸球体を素子とする２次元マップが形成される。嗅球の中での嗅上皮細胞の軸索の配置は前後軸及び背側腹側の軸で決定されているが、背側腹側の軸での配列は嗅上皮内での配置によって決定される。前後軸に関してはどの嗅覚受容体が発現されているかによって産生されるcAMPの量が変わり、これによってSema3A／neuropilin1のカウンターバランスを示す濃度勾配が嗅上皮細胞の軸索内に発生し、これによって標的にたどり着く前にアクソンがソーティングされることによって、前後軸のどこに軸索が到着するかが決定される。背側腹側に関しては、まず、嗅上皮内でのrobo2の濃度勾配と嗅球内でのslit1の濃度勾配よってパイオニア軸索の嗅球での配置が背側に決定され、その後、嗅上皮細胞の軸索内でのSema3F／neuropilin2のカウンターバランスを示す濃度勾配によって嗅球内での背側腹側の位置が決まる。つまり、後から到着する軸索は先に到着した背側の軸索が発現するSema3Fによってより腹側に配置される（図３）。嗅覚の場合に特徴的なのは、アクソン−アクソンの相互作用が非常に重要な役割を果たしていることである。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程で軸索が標的位置に到達しシナプスを形成したあと、嗅覚系でも視覚系と同様に神経活動依存的なリファインメントがおこる（隣同士の糸球体がきっちりとセグレゲートする）。この過程においては神経活動依存的にホモフィリック結合をする細胞接着因子Kirrel2/3と接着依存性の反発因子であるEphA5-EphrinA5がやはり濃度勾配を呈する形で発現し、それによって糸球体が相互にセグレゲートする（図３）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== その他 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その他、聴覚系、体性感覚系、運動系などのトポグラフィックマップが研究されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*標的認識 &lt;br /&gt;
*Topographic map &lt;br /&gt;
*Chemoaffinity theory &lt;br /&gt;
*Eph-Ephrin&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; （執筆者：櫻井武　　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11299</id>
		<title>トポグラフィックマッピング</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11299"/>
		<updated>2012-07-04T09:32:48Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：Topographic fine tuning &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックファインチューニングは正確には２つの分けることのできる概念を含んでいる言葉と考えられる。１つはトポグラフィックマッピング、topographic mappingで、もう１つはその過程の１つである神経活動依存性ファインチューニング、activity dependent fine tuningである。ここではより広い意味で使われる方であるトポグラフィックマッピングについて主に述べることにする。トポグラフィックマップとはもともと「地形図」という意味であるが、トポグラフィックマッピングは「神経地図形成」と訳され、神経細胞の投射が地形図を作製するように特異的な配置をなす過程をさす。端的に言えばある特定の身体の位置からの情報を担う神経の軸索が、ある特定の配置をその系路内で取り、脳内のある特定の標的に到達した際に、その投射が標的領域内で特定の配置を取る過程である（逆に脳の運動野のある位置に存在する神経細胞からの軸索がある特定の身体の位置に投射する場合、脳内の運動野でトポグラフィックな分布があるといえる）。一番単純な例は、脊髄から視床へ上行する脊髄視床路で末梢から脊髄に入る高さによってその系路内での配置が決まるというものであろう。また、有名なものにはモントリオールのWilder Penfieldによる大脳皮質の感覚野と運動野におけるどの部位が体のどの部位の感覚、運動に対応するかを人の脳でマッピングしたものがある（cortical homunculus）（図１）。これは脳のどこを刺激すると体のどこが動くか、また、脳のどこを刺激するとどこが感じたように感じるかを脳外科手術中の患者さんの脳でマッピングしたもので、１９５１年に出版されたこのデータは現在でもそのまま通用する正確なものである。&lt;br /&gt;
　感覚系のトポグラフィックマッピングには大きく分けて２つの過程がある。一つは神経細胞の軸索が標的にたどり着き標的内でトポグラフィックに配置する神経活動に依存しない（様々な標的認識分子による）メカニズムで、もう一つはその後に行われる標的内での神経活動依存性の配置形成の（ひいてはシナプス形成の）リファインメントの過程である（これが神経活動依存性ファインチューニングである）。トポグラフィクマッピングは感覚系での情報処理の基本となる構造を形成するものである。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
図１Cortical homunculus　それぞれの皮質の領域がそれぞれの身体の部分の感覚に対応している。Wilder Penfieldの著書より改変。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典7.png|thumb|left]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのミッション  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　高等動物において外界から入力される感覚情報は脳内の特定の領域内において２次元上の神経細胞の発火パターンへと変換され、これが感覚情報の処理の基盤となる。例えば視覚の場合一つの重要な情報は位置情報であるが、網膜の中のある視細胞がその受け持つ視覚フィールド内のある位置における情報を受け取り、網膜のそれぞれの視細胞の情報は脳の特異的な細胞へ伝達される。そうすることによって、網膜内での位置関係（つまりは視覚フィールドにおける位置関係）が脳内での位置関係に転換され、視覚フィールドの空間における位置情報を視覚野で認識することができる。これをするためにはそれぞれの視細胞につながる網膜神経節細胞の軸索が視覚系においてトポグラフィックにターゲッティングする事が必要となる。これがトポグラフィックマッピングであり、その結果、脳内にトポグラフィックなマップができる。さらに両眼視ができる動物では、両方の眼から入った視野内の同じ地点からの情報は脳内の似たような領域に集束する必要がある。それについてもトポグラフィックなマッピングが必要で、それによって形成された両眼視によってさらに立体視も可能となる。また、視覚によって得られた情報を認知するにあたって視覚野から脳内での行き先によって認知される内容が異なるので（例えばwhatとhow)、この基本に視覚野でのトポグラフィックマッピングがあるとも考えられる（嗅覚系ではある特定の匂いがそれによって引き起こされる特定の行動に結びつく基本にトポグラフィックマップがある。詳しくは嗅覚系の項を参照のこと）。先に述べたように視覚系においても網膜の神経細胞の活動なしに起こる過程と網膜の神経細胞の活動性に依存して起こる過程がある。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのロジックとその分子メカニズム—歴史的ポイント  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典03.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図２　トポグラフィックマッピングの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜内には耳側で高く鼻側で低い濃度勾配を示す分子が存在し（赤）、網膜からの神経線維を受ける視蓋／上丘には後側で高く前側で低い濃度勾配を示す分子が存在する（青）。網膜の耳側からの軸索は（赤）、視蓋／上丘での分子を認識し、その分子を避ける様に前側に投射する。それに対して、耳側からの軸索は（白）、視蓋／上丘での分子に関係なく後側に投射できる。これによって、視覚フィールドにおける位置情報が視蓋／上丘においても位置情報として保存される。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳内におけるトポグラフィックなマップを示唆する古典的な実験としては１９４０−５０年代のRoger Sperryによるカエルの目を１８０度回転した後の神経再生によってカエルの視覚がどうなるかを見たものがある。カエルの目を１８０度回すとカエルは上下逆転した形で視覚情報を認識するようになる。これは網膜神経節細胞の軸索が再生する際に元々つながっていた標的につながることによって、回転した後の網膜の上と下に位置する視細胞からの位置情報が脳内での位置では上下逆転するために起こる。Sperryは彼のこういった一連の視覚系のマニピュレーションの実験の結果から１９６３年の「chemoaffinity theory」の中で、投射する軸索と標的の細胞に分子のタグがついていて、その間の特異的相互作用によって神経細胞間の結合が決定されトポグラフィックマップの形成に関与すると提唱した。また、こういった分子のタグは軸索と標的の両方で相補的な濃度勾配を形成していて、それでコネクションの形成される位置が決定されるのではないかと推測した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;（詳しくは化学親和説（chemoaffinity theory）の項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その流れを汲んで、その後視覚系を中心にトポグラフィックマッピングのメカニズムを追求する努力がなされた。ニワトリの眼において耳側と鼻側の網膜神経節細胞はそれぞれ視蓋の前側と後側に軸索を送り、眼の中の耳鼻軸に沿った位置情報は視蓋の中で前後軸として保存される（図２）。これは眼の中で網膜神経節細胞に耳側と鼻側に軸に沿った分子の濃度勾配があり、それに対応する分子の濃度勾配が標的である視蓋の前後軸にもあり、その相互作用によって、それぞれの網膜神経節細胞の軸索が視蓋で停止する場所が決定されると考えられた。チュービンゲンのFriedrich Bonhoefferのグループは生化学的に視蓋での物質的基盤を明らかにすべく以下の様な実験を行った。彼らは、もし、視蓋に前後軸で濃度勾配を呈して発現している物質があってそれが耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索のターゲッティングに重要であるならば、視蓋の前側と後側から調整した膜画分に対する耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の反応が変わるであろうと考え、これらの膜画分をインビトロでの基質としてストライプ状に配置した（ストライプアッセイ）。その上で網膜の神経節細胞を培養すると、耳側の細胞の軸索は前側から調整した膜画分の上を好んで成長するのに対して、鼻側の細胞の軸索は前側と後側からの画分で差を示さない事、そして、前側と後側のストライプをそれぞれ熱処理することによって、耳側の軸索は特に前側の膜画分を好むわけではなく、実は後側の膜画分を避ける事が示された（図３）。この事は視蓋の後側に高く前側に低く発現されている物質があり、それが耳側で強く発現し鼻側で弱く発現する分子によって認識される事によって網膜神経節細胞の軸索の視蓋内での位置が決まるという事を示唆する（図２）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のアッセイを利用してBonhoefferのグループは1990年に生化学的にニワトリの視蓋の後側に発現しているトポグラフィックマッピングに関与している分子を精製した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;2171592&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。RAGSと呼ばれた25kDaのこの分子はPI-PLC処理によって膜から外れることからGPI結合性の膜結合タンパク質であることがわかっていた。その後、彼のグループのUwe Drescherらが遺伝子クローニングを含めて更なる分子の同定を試みていた。その頃、ファミリーの非常に多い新しいチロシンキナーゼ分子（後にEphとよばれる）が同定され、それについての研究が様々なグループで行われていた。中でもレジェネロンのGeorge Yancopoulosのグループ（Nick Galeら）はこのキナーゼ（Ephにあたる）のファミリーの同定とそのリガンド（ephrinにあたる）の解明を発現クローニングの手法を用いて精力的に行っていた。一方Phil Leaderの弟子にあたるJohn Flanaganもハーバードに自分のラボを持った頃で、プロジェクトの一つとしてMek4（EphA3にあたる）とSek（EphA4にあたる）とよばれるキナーゼに対するリガンドの発現クローニングを行っていた。それで1994年にとれてきた分子がELF-1（ephrinA2にあたる）で、この分子はGPI結合性の膜結合型のタンパク質であることがわかっていた&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7522971&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その解析の途中でMek4とELF-1がニワトリ胚の網膜と視蓋で濃度勾配を呈して発現しており、しかもその勾配が相補的であることに気がついた彼のグループは（彼らがConie Cepkoと同じデパートメントであったことも幸いした）1995年にこのEphA3-ephrinA2がBonhoefferのグループが解析を行ってきたSperryのchemoaffnity theoryを担う分子メカニズムであるという論文を発表した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634327&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その論文はDrescherらのRAGSがephrinAのグループに属する分子（ephrinA5にあたる）であるという論文と同時に発表されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;7634326&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その後、彼ら以外にも様々なグループ（例えばRudiger KleinやDennis O&#039;learyら）も参画しニワトリだけでなくマウスでもこのEph-ephrinを介したメカニズムが視覚系におけるトポグラフィックマッピングに働いていることが証明された（詳しくはEph-ephrinの項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
図3　ストライプアッセイによる視蓋の前側と後側で網膜神経節細胞の軸索に対する影響の違い &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典6-2.png|thumb|left]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典04.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図4　視覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程の模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜からの軸索は視蓋／上丘に達すると、本来の到達エリア（白）をオーバーシュートする。その後、トポグラフィックシグナルにより、軸索はブランチをだす。そして、そのブランチはさらにトポグラフィックシグナルによって、最終目的地に集束する。最後に、神経活動に依存したリファインメントが起こり、網膜からの神経繊維は最終到達エリアに収束する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 視覚系  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　特に網膜から視蓋／上丘への投射がトポグラフィックになっていることはよく知られている。この形成には幾つかの過程があり、様々な分子が関与しているが、基本的にはSperryの仮説の様に分子が濃度勾配を呈して発現していることによる。まず、網膜の視神経細胞の軸索は視蓋／上丘に入り、将来の標的位置よりも後ろへオーバーシュートして伸長することが知られている。その後、軸索が網膜内の耳側−鼻側の軸内のどこの位置からでているかで視蓋／上丘での前後軸に沿った正しい位置で、EphAs-EphrinAsの濃度勾配によって、軸索からinterstitial branchingがおこり、その後そのbranchが、今度は網膜内の背側−腹側軸によって視蓋／上丘の内側−外側の軸に沿った、EphAs-EphrinAsとは異なる分子の濃度勾配（EphBs-EphrinBs）で、正しい最終集結点に導かれる。ここまでは神経活動に依存せずにおこる。その後、更なるマップのリファインメント（標的領域がさらに集束する）が起こるがこれには神経活動が必要であり、ウェーブ状に発生する網膜内での自発的な電気活動の存在が重要であることが示されている（図２）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16022599&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程に関わる分子の濃度勾配に関してはカウンターバランスを示す２つの濃度勾配が必要という考え方と、１つの濃度勾配がプッシュとプルと両方やれるという考え方とある。その他、もう一つの可能性として、軸索同士が競合するという可能性もあり、最近の知見では軸索同士の競合も視覚系におけるトポグラフィックマッピングに必要であるとされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22065784&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この他にも、外側膝状体と大脳皮質の視覚野でもトポグラフィックマップは形成されているがその分子メカニズムは視蓋／上丘ほどは明らかにされていない。一番よく研究されているのはこれらの視覚中枢において右目と左目から投射を受けている部位が交互にストライプ状に配置されている。大脳皮質においてはこのストライプ状にならんだカラムをを優位視覚性円柱ocular dominance columnという。猫で片方の眼を視覚の発達段階に閉じることでこのストライプのサイズに変化を与えることができるのでこれには神経活動依存的なメカニズムが関与していることが知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの形成後はそれを変えることは難しいが、形成の前に脳の領域ごとに[[可塑性]]が持続する時期があり、それを[[臨界期]]と呼ぶ。この時期は神経活動依存的な修飾が可能な時期であり、この時期内での神経活動の変化は脳内でのマップのパターンを変えることができる。臨界期における神経活動の変化はこの優位視覚性円柱（すなわちトポグラフィカルマップ）のパターンを変える（例えば右目と左目のカラムでサイズが変わる）（詳しくは臨界期及び優位視覚性円柱の項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; [[Image:脳科学事典05.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図３　嗅覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程の模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;嗅球の前後軸に沿ったトポグラフィーは、嗅上皮細胞で発現されているオルファクトリーレセプターの違いによって形成されるSema3A/Neuropilin1の発現の差によって嗅球に達する前にソーティングされる。嗅球の背側腹側軸に沿ったトポグラフィーは、まず最初に嗅球に到着する線維の配置がrobo2/slit1のは告げんパターンによって背側に決定された後、その軸索内で発現の高いSema3Fによって、後から到着するNeuropilin2を強く発現する線維の位置を腹側に規定する。その後、神経活動に依存して嗅上皮細胞内で接着因子や反発因子の発現が制御され、それによって糸球体がきっちりとセグレゲートする。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 嗅覚系  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系においてもトポグラフィックマッピングが行われることが知られているが、坂野らのグループによる精力的な研究によりその詳細な分子メカニズムが明らかにされてきている。匂いは[[嗅覚受容体]]で感知されるが、一つの嗅上皮細胞は一種類の嗅覚受容体を発現している。同じ嗅覚受容体を発現する細胞からの情報は嗅球の中の同じ糸球体に収束する必要がある。嗅覚受容体はヒトでは約350種類、マウスでは約1000種類の嗅覚受容体が存在し、嗅球上に嗅覚受容体の数に対応した糸球体を素子とする２次元マップが形成される。嗅球の中での嗅上皮細胞の軸索の配置は前後軸及び背側腹側の軸で決定されているが、背側腹側の軸での配列は嗅上皮内での配置によって決定される。前後軸に関してはどの嗅覚受容体が発現されているかによって産生されるcAMPの量が変わり、これによってSema3A／neuropilin1のカウンターバランスを示す濃度勾配が嗅上皮細胞の軸索内に発生し、これによって標的にたどり着く前にアクソンがソーティングされることによって、前後軸のどこに軸索が到着するかが決定される。背側腹側に関しては、まず、嗅上皮内でのrobo2の濃度勾配と嗅球内でのslit1の濃度勾配よってパイオニア軸索の嗅球での配置が背側に決定され、その後、嗅上皮細胞の軸索内でのSema3F／neuropilin2のカウンターバランスを示す濃度勾配によって嗅球内での背側腹側の位置が決まる。つまり、後から到着する軸索は先に到着した背側の軸索が発現するSema3Fによってより腹側に配置される（図３）。嗅覚の場合に特徴的なのは、アクソン−アクソンの相互作用が非常に重要な役割を果たしていることである。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程で軸索が標的位置に到達しシナプスを形成したあと、嗅覚系でも視覚系と同様に神経活動依存的なリファインメントがおこる（隣同士の糸球体がきっちりとセグレゲートする）。この過程においては神経活動依存的にホモフィリック結合をする細胞接着因子Kirrel2/3と接着依存性の反発因子であるEphA5-EphrinA5がやはり濃度勾配を呈する形で発現し、それによって糸球体が相互にセグレゲートする（図３）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== その他 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その他、聴覚系、体性感覚系、運動系などのトポグラフィックマップが研究されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*標的認識 &lt;br /&gt;
*Topographic map &lt;br /&gt;
*Chemoaffinity theory &lt;br /&gt;
*Eph-Ephrin&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; （執筆者：櫻井武　　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11298</id>
		<title>トポグラフィックマッピング</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11298"/>
		<updated>2012-07-04T09:01:27Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：Topographic fine tuning &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックファインチューニングは２つの分けることのできる概念を含んでいる言葉と考えられる。１つはトポグラフィックマッピング、topographic mappingで、もう１つはその過程の１つである神経活動依存性ファインチューニング、activity dependent fine tuningである。ここではトポグラフィックマッピングについて主に述べることにする。トポグラフィックマップとはもともと地形図という意味であるが、トポグラフィックマッピングは「神経地図形成」と訳され、神経細胞の投射が地形図を作製するように特異的な配置をなす過程をさす。端的に言えばある特定の身体の位置から来る神経の軸索が、ある特定の配置をその系路内で取り、脳内のある特定の標的に到達した際に、その投射が標的領域内で特定の配置を取る過程である（逆に脳の運動野のある位置にある神経細胞からの軸索がある特定の身体の位置に投射する場合、脳内の運動野でトポグラフィックな分布があるといえる）。一番簡単な例は、脊髄から視床へ上行する脊髄視床路で末梢から脊髄に入る高さによってその系路内での配置が決まるというものであろう。また、有名なものにはモントリオールのWilder Penfieldによる感覚野と運動野におけるどの部位が体のどの部位の感覚、運動に対応するかを人の脳でマッピングしたものがある（cortical homunculus）（図１）。これは脳のどこを刺激すると体のどこが動くか、また、脳のどこを刺激するとどこが感じたように感じるかを脳外科手術中の患者さんの脳でマッピングしたもので、１９５１年に出版されたこのデータは現在でもそのまま通用する正確なものである。感覚系のトポグラフィックマッピングには大きく分けて２つの過程がある。一つは神経細胞の軸索が標的にたどり着き標的内でトポグラフィックに配置する神経活動に依存しない（おそらく様々な標的認識分子による）メカニズムで、もう一つはその後に行われる標的内での神経活動依存性の配置形成の（ひいてはシナプス形成の）リファインメントの過程である（これが神経活動依存性ファインチューニングである）。トポグラフィクマッピングは感覚系での情報処理の基本となる構造を形成するものである。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
図１Cortical homunculus　それぞれの皮質の領域がそれぞれの身体の部分の感覚に対応している。Wilder Penfieldの著書より改変。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典7.png|thumb|left]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのミッション  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　高等動物において外界から入力される感覚情報は脳内の特定の領域内において２次元上の神経細胞の発火パターンへと変換され、これが感覚情報の処理の基盤となる。例えば視覚において、網膜の中のある視細胞がその受け持つ視覚フィールド内のある位置における情報を受け取るが、網膜のそれぞれの視細胞の情報は脳の特異的な細胞へ伝達される。そうすることによって、網膜内での位置関係（つまりは視覚フィールドにおける位置関係）が脳内での位置関係に転換され、視覚フィールドの空間における位置情報を視覚野で認識することができる。これをするためにはそれぞれの視細胞につながる網膜神経節細胞の軸索が視覚系においてトポグラフィックにターゲッティングする事が必要となる。これがトポグラフィックマッピングであり、その結果、脳内にトポグラフィックなマップができる。さらに両眼視ができる動物では、両方の眼から入った視野内の同じ地点からの情報は脳内の同じ地点に投射する必要がある。それについてもトポグラフィックなマッピングが必要で、それによって形成された両眼視によってさらに立体視も可能となる。また、視覚によって得られた情報を認知するにあたって視覚野から脳内での行き先によって認知される内容が異なるので（例えばwhatとhow)、この基本に視覚野でのトポグラフィックマッピングがあるとも考えられる（嗅覚系ではある特定のにおいがそれによって引き起こされる特定の行動に結びつく基本にトポグラフィックマップがある。詳しくは嗅覚系の項を参照のこと）。先に述べたように視覚系においても神経細胞の活動（網膜の活動）なしに起こる過程と（網膜）神経細胞の活動性に依存して起こる過程がある。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのロジックとその分子メカニズム—歴史的ポイント  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典03.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図２　トポグラフィックマッピングの模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜内には耳側で高く鼻側で低い濃度勾配を示す分子が存在し（赤）、網膜からの神経線維を受ける視蓋／上丘には後側で高く前側で低い濃度勾配を示す分子が存在する（青）。網膜の耳側からの軸索は（赤）、視蓋／上丘での分子を認識し、その分子を避ける様に前側に投射する。それに対して、耳側からの軸索は（白）、視蓋／上丘での分子に関係なく後側に投射できる。これによって、視覚フィールドにおける位置情報が視蓋／上丘においても位置情報として保存される。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳内におけるトポグラフィックなマップを示唆する古典的な実験としては１９４０−５０年代のRoger Sperryによるカエルの目を１８０度回転した後の神経再生によってカエルの視覚がどうなるかを見たものがある。カエルの目を１８０度回すとカエルは上下逆転した形で視覚情報を認識するようになる。これは網膜神経節細胞の軸索が再生する際に元々つながっていた標的につながることによって、回転した後の網膜の上と下に位置する視細胞からの位置情報が脳内での位置では上下逆転するために起こる。Sperryは彼の一連の視覚系のマニピュレーションの実験の結果から１９６３年のchemoaffinity theoryの中で、投射する軸索と標的の細胞に分子のタグがついていて、その間の特異的相互作用によって神経細胞間の結合が決定されトポグラフィックマップの形成に関与すると提唱した。また、こういった分子のタグは軸索と標的の両方で相補的な濃度勾配を形成していて、それでコネクションの形成される位置が決定されるのではないかと推測した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;（詳しくは化学親和説（chemoaffinity theory）の項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その流れを汲んで、その後視覚系を中心にトポグラフィックマッピングのメカニズムを追求する努力がなされた。ニワトリの眼において耳側と鼻側の網膜神経節細胞はそれぞれ視蓋の前側と後側に軸索を送り、眼の中の耳鼻軸に沿った位置情報は視蓋の中で前後軸として保存される（図１）。これは眼の中で網膜神経節細胞に耳側と鼻側に軸に沿った分子の濃度勾配があり、それに対応する分子の濃度勾配が標的である視蓋の前後軸にもあり、その相互作用によって、それぞれの網膜神経節細胞の軸索が視蓋で停止する場所が決定されると考えられた。Friedrich Bonhoefferのグループは生化学的に視蓋での物質的基盤を明らかにすべく以下の様な実験を行った。彼らは、もし、視蓋に前後軸で濃度勾配を呈して発現している物質があってそれが耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索のターゲッティングに重要であるならば、視蓋の前側と後側から調整した膜画分に対する耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の反応が変わるであろうと考え、これらの膜画分をインビトロでの基質としてストライプ状に配置した（ストライプアッセイ）。その上で網膜の神経節細胞を培養すると、耳側の細胞の軸索は前側から調整した膜画分の上を好んで成長するのに対して、鼻側の細胞の軸索は前側と後側からの画分で差を示さない事、そして、前側と後側のストライプをそれぞれ熱処理することによって、耳側の軸索は特に前側の膜画分を好むわけではなく、実は後側の膜画分を避ける事が示された（図３）。この事は視蓋の後側に高く前側に低く発現されている物質があり、それが耳側で強く発現し鼻側で弱く発現する分子によって認識される事によって網膜神経節細胞の軸索の視蓋内での位置が決まるという事を示唆する（図２）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のアッセイを利用してBonhoefferのグループは1990年に生化学的にニワトリの視蓋の後側に発現している分子を精製した。RAGSと呼ばれた25kDaのこの分子はPI-PLC処理によって膜から外れることからGPI結合性の膜結合タンパク質であることがわかっていた。その後、彼のグループのUwe Drescherらが遺伝子クローニングを含めて更なる分子の同定を試みていた。その頃、ファミリーの非常に多い新しいチロシンキナーゼ分子（後にEphとよばれる）が同定され、それについての研究が様々なグループで行われていた。中でもレジェネロンのGeorge Yancopoulosのグループ（Nick Galeら）はこのキナーゼ（Ephにあたる）のファミリーの同定とそのリガンド（ephrinにあたる）の解明を発現クローニングの手法を用いて精力的に行っていた。一方Phil Leaderの弟子にあたるJohn Flanaganもハーバードに自分のラボを持った頃で、彼のプロジェクトの一つとしてMek4（EphA3にあたる）とよばれるキナーゼ対するリガンドの発現クローニングを行っていた。それでとれてきた分子がELF-1（ephrinA2にあたる）で1994年にこの分子は膜結合型のタンパク質であることがわかっていた。その時にMek4とELF-1が網膜と視蓋で濃度勾配を呈して発現しており、しかもその勾配が逆であることに気がついた彼のグループは1995年にこのEphA3-ephrinA2がBonhoefferのグループが解析を行ってきたSperryのchemoaffnity theoryに関与するものであるという論文を発表した。その論文はDrescherらのRAGSがephrinAのグループに属する分子（ephrinA5にあたる）であるという論文と同時に発表されている。その後、様々なグループ（Rudiger KleinやDennis O&#039;learyら）も参画しニワトリだけでなくマウスでもこのEph-ephrinを介したメカニズムが視覚系におけるトポグラフィックマッピングに働いていることが証明された（詳しくはEph-ephrinの項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
図3　ストライプアッセイによる視蓋の前側と後側で網膜神経節細胞の軸索に対する影響の違い &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学辞典6-2.png|thumb|left]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典04.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図4　視覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程の模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;網膜からの軸索は視蓋／上丘に達すると、本来の到達エリア（白）をオーバーシュートする。その後、トポグラフィックシグナルにより、軸索はブランチをだす。そして、そのブランチはさらにトポグラフィックシグナルによって、最終目的地に集束する。最後に、神経活動に依存したリファインメントが起こり、網膜からの神経繊維は最終到達エリアに収束する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 視覚系  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　特に網膜から視蓋／上丘への投射がトポグラフィックになっていることはよく知られている。この形成には幾つかの過程があり、様々な分子が関与しているが、基本的にはSperryの仮説の様に分子が濃度勾配を呈して発現していることによる。まず、網膜の視神経細胞の軸索は視蓋／上丘に入り、将来の標的位置よりも後ろへオーバーシュートして伸長することが知られている。その後、軸索が網膜内の耳側−鼻側の軸内のどこの位置からでているかで視蓋／上丘での前後軸に沿った正しい位置で、EphAs-EphrinAsの濃度勾配によって、軸索からinterstitial branchingがおこり、その後そのbranchが、今度は網膜内の背側−腹側軸によって視蓋／上丘の内側−外側の軸に沿った、EphAs-EphrinAsとは異なる分子の濃度勾配（EphBs-EphrinBs）で、正しい最終集結点に導かれる。ここまでは神経活動に依存せずにおこる。その後、更なるマップのリファインメント（標的領域がさらに集束する）が起こるがこれには神経活動が必要であり、ウェーブ状に発生する網膜内での自発的な電気活動の存在が重要であることが示されている（図２）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16022599&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程に関わる分子の濃度勾配に関してはカウンターバランスを示す２つの濃度勾配が必要という考え方と、１つの濃度勾配がプッシュとプルと両方やれるという考え方とある。その他、もう一つの可能性として、軸索同士が競合するという可能性もあり、最近の知見では軸索同士の競合も視覚系におけるトポグラフィックマッピングに必要であるとされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22065784&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この他にも、外側膝状体と大脳皮質の視覚野でもトポグラフィックマップは形成されているがその分子メカニズムは視蓋／上丘ほどは明らかにされていない。一番よく研究されているのはこれらの視覚中枢において右目と左目から投射を受けている部位が交互にストライプ状に配置されている。大脳皮質においてはこのストライプ状にならんだカラムをを優位視覚性円柱ocular dominance columnという。猫で片方の眼を視覚の発達段階に閉じることでこのストライプのサイズに変化を与えることができるのでこれには神経活動依存的なメカニズムが関与していることが知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの形成後はそれを変えることは難しいが、形成の前に脳の領域ごとに[[可塑性]]が持続する時期があり、それを[[臨界期]]と呼ぶ。この時期は神経活動依存的な修飾が可能な時期であり、この時期内での神経活動の変化は脳内でのマップのパターンを変えることができる。臨界期における神経活動の変化はこの優位視覚性円柱（すなわちトポグラフィカルマップ）のパターンを変える（例えば右目と左目のカラムでサイズが変わる）（詳しくは臨界期及び優位視覚性円柱の項を参照されたい）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; [[Image:脳科学事典05.jpg|thumb|right|250px|&amp;lt;b&amp;gt;図３　嗅覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程の模式図&amp;lt;/b&amp;gt;&amp;lt;br /&amp;gt;嗅球の前後軸に沿ったトポグラフィーは、嗅上皮細胞で発現されているオルファクトリーレセプターの違いによって形成されるSema3A/Neuropilin1の発現の差によって嗅球に達する前にソーティングされる。嗅球の背側腹側軸に沿ったトポグラフィーは、まず最初に嗅球に到着する線維の配置がrobo2/slit1のは告げんパターンによって背側に決定された後、その軸索内で発現の高いSema3Fによって、後から到着するNeuropilin2を強く発現する線維の位置を腹側に規定する。その後、神経活動に依存して嗅上皮細胞内で接着因子や反発因子の発現が制御され、それによって糸球体がきっちりとセグレゲートする。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 嗅覚系  ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系においてもトポグラフィックマッピングが行われることが知られているが、坂野らのグループによる精力的な研究によりその詳細な分子メカニズムが明らかにされてきている。匂いは[[嗅覚受容体]]で感知されるが、一つの嗅上皮細胞は一種類の嗅覚受容体を発現している。同じ嗅覚受容体を発現する細胞からの情報は嗅球の中の同じ糸球体に収束する必要がある。嗅覚受容体はヒトでは約350種類、マウスでは約1000種類の嗅覚受容体が存在し、嗅球上に嗅覚受容体の数に対応した糸球体を素子とする２次元マップが形成される。嗅球の中での嗅上皮細胞の軸索の配置は前後軸及び背側腹側の軸で決定されているが、背側腹側の軸での配列は嗅上皮内での配置によって決定される。前後軸に関してはどの嗅覚受容体が発現されているかによって産生されるcAMPの量が変わり、これによってSema3A／neuropilin1のカウンターバランスを示す濃度勾配が嗅上皮細胞の軸索内に発生し、これによって標的にたどり着く前にアクソンがソーティングされることによって、前後軸のどこに軸索が到着するかが決定される。背側腹側に関しては、まず、嗅上皮内でのrobo2の濃度勾配と嗅球内でのslit1の濃度勾配よってパイオニア軸索の嗅球での配置が背側に決定され、その後、嗅上皮細胞の軸索内でのSema3F／neuropilin2のカウンターバランスを示す濃度勾配によって嗅球内での背側腹側の位置が決まる。つまり、後から到着する軸索は先に到着した背側の軸索が発現するSema3Fによってより腹側に配置される（図３）。嗅覚の場合に特徴的なのは、アクソン−アクソンの相互作用が非常に重要な役割を果たしていることである。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程で軸索が標的位置に到達しシナプスを形成したあと、嗅覚系でも視覚系と同様に神経活動依存的なリファインメントがおこる（隣同士の糸球体がきっちりとセグレゲートする）。この過程においては神経活動依存的にホモフィリック結合をする細胞接着因子Kirrel2/3と接着依存性の反発因子であるEphA5-EphrinA5がやはり濃度勾配を呈する形で発現し、それによって糸球体が相互にセグレゲートする（図３）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== その他 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その他、聴覚系、体性感覚系、運動系などのトポグラフィックマップが研究されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
*標的認識 &lt;br /&gt;
*Topographic map &lt;br /&gt;
*Chemoaffinity theory &lt;br /&gt;
*Eph-Ephrin&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献  ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; （執筆者：櫻井武　　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:%E8%84%B3%E7%A7%91%E5%AD%A6%E8%BE%9E%E5%85%B87.png&amp;diff=11297</id>
		<title>ファイル:脳科学辞典7.png</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:%E8%84%B3%E7%A7%91%E5%AD%A6%E8%BE%9E%E5%85%B87.png&amp;diff=11297"/>
		<updated>2012-07-04T08:57:52Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:%E8%84%B3%E7%A7%91%E5%AD%A6%E8%BE%9E%E5%85%B86-2.png&amp;diff=11296</id>
		<title>ファイル:脳科学辞典6-2.png</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:%E8%84%B3%E7%A7%91%E5%AD%A6%E8%BE%9E%E5%85%B86-2.png&amp;diff=11296"/>
		<updated>2012-07-04T08:57:30Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11291</id>
		<title>トポグラフィックマッピング</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11291"/>
		<updated>2012-07-04T06:57:16Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：Topographic fine tuning&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックファインチューニングは２つの分けることのできる概念を含んでいる言葉と考えられる。１つはトポグラフィックマッピング、topographic mappingで、もう１つはその過程の１つである神経活動依存性ファインチューニング、activity dependent fine tuningである。ここではトポグラフィックマッピングについて主に述べることにする。トポグラフィックマップとはもともと地形図という意味であるが、トポグラフィックマッピングは「神経地図形成」と訳され、神経細胞の投射が地形図を作製するように特異的な配置をなす過程をさす。端的に言えばある特定の身体の位置から来る神経の軸索が、ある特定の配置をその系路内で取り、脳内のある特定の標的に到達した際に、その投射が標的領域内で特定の配置を取る過程である（逆に脳の運動野のある位置にある神経細胞からの軸索がある特定の身体の位置に投射する場合、脳内の運動野でトポグラフィックな分布があるといえる）。一番簡単な例は、脊髄から視床へ上行する脊髄視床路で末梢から脊髄に入る高さによってその系路内での配置が決まるというものであろう。また、有名なものにはモントリオールのWilder Penfieldによる感覚野と運動野におけるどの部位が体のどの部位の感覚、運動に対応するかを人の脳でマッピングしたものがある（cortical homunculus）（図１）。これは脳のどこを刺激すると体のどこが動くか、また、脳のどこを刺激するとどこが感じたように感じるかを脳外科手術中の患者さんの脳でマッピングしたもので、１９５１年に出版されたこのデータは現在でもそのまま通用する正確なものである。感覚系のトポグラフィックマッピングには大きく分けて２つの過程がある。一つは神経細胞の軸索が標的にたどり着き標的内でトポグラフィックに配置する神経活動に依存しない（おそらく様々な標的認識分子による）メカニズムで、もう一つはその後に行われる標的内での神経活動依存性の配置形成の（ひいてはシナプス形成の）リファインメントの過程である（これが神経活動依存性ファインチューニングである）。トポグラフィクマッピングは感覚系での情報処理の基本となる構造を形成するものである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
図１Cortical homunculus　それぞれの皮質の領域がそれぞれの身体の部分の感覚に対応している。Wilder Penfieldの著書より改変。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのミッション ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　高等動物において外界から入力される感覚情報は脳内の特定の領域内において２次元上の神経細胞の発火パターンへと変換され、これが感覚情報の処理の基盤となる。例えば視覚において、網膜の中のある視細胞がその受け持つ視覚フィールド内のある位置における情報を受け取るが、網膜のそれぞれの視細胞の情報は脳の特異的な細胞へ伝達される。そうすることによって、網膜内での位置関係（つまりは視覚フィールドにおける位置関係）が脳内での位置関係に転換され、視覚フィールドの空間における位置情報を視覚野で認識することができる。これをするためにはそれぞれの視細胞につながる網膜神経節細胞の軸索が視覚系においてトポグラフィックにターゲッティングする事が必要となる。これがトポグラフィックマッピングであり、その結果、脳内にトポグラフィックなマップができる。さらに両眼視ができる動物では、両方の眼から入った視野内の同じ地点からの情報は脳内の同じ地点に投射する必要がある。それについてもトポグラフィックなマッピングが必要で、それによって形成された両眼視によってさらに立体視も可能となる。また、視覚によって得られた情報を認知するにあたって視覚野から脳内での行き先によって認知される内容が異なるので（例えばwhatとhow)、この基本に視覚野でのトポグラフィックマッピングがあるとも考えられる（嗅覚系ではある特定のにおいがそれによって引き起こされる特定の行動に結びつく基本にトポグラフィックマップがある。詳しくは嗅覚系の項を参照のこと）。先に述べたように視覚系においても神経細胞の活動（網膜の活動）なしに起こる過程と（網膜）神経細胞の活動性に依存して起こる過程がある。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのロジックとその分子メカニズム—歴史的ポイント ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典03.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図２　トポグラフィックマッピングの模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;網膜内には耳側で高く鼻側で低い濃度勾配を示す分子が存在し（赤）、網膜からの神経線維を受ける視蓋／上丘には後側で高く前側で低い濃度勾配を示す分子が存在する（青）。網膜の耳側からの軸索は（赤）、視蓋／上丘での分子を認識し、その分子を避ける様に前側に投射する。それに対して、耳側からの軸索は（白）、視蓋／上丘での分子に関係なく後側に投射できる。これによって、視覚フィールドにおける位置情報が視蓋／上丘においても位置情報として保存される。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳内におけるトポグラフィックなマップを示唆する古典的な実験としては１９４０−５０年代のRoger Sperryによるカエルの目を１８０度回転した後の神経再生によってカエルの視覚がどうなるかを見たものがある。カエルの目を１８０度回すとカエルは上下逆転した形で視覚情報を認識するようになる。これは網膜神経節細胞の軸索が再生する際に元々つながっていた標的につながることによって、回転した後の網膜の上と下に位置する視細胞からの位置情報が脳内での位置では上下逆転するために起こる。Sperryは彼の一連の視覚系のマニピュレーションの実験の結果から１９６３年のchemoaffinity theoryの中で、投射する軸索と標的の細胞に分子のタグがついていて、その間の特異的相互作用によって神経細胞間の結合が決定されトポグラフィックマップの形成に関与すると提唱した。また、こういった分子のタグは軸索と標的の両方で相補的な濃度勾配を形成していて、それでコネクションの形成される位置が決定されるのではないかと推測した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;（詳しくは化学親和説（chemoaffinity theory）の項を参照されたい）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その流れを汲んで、その後視覚系を中心にトポグラフィックマッピングのメカニズムを追求する努力がなされた。ニワトリの眼において耳側と鼻側の網膜神経節細胞はそれぞれ視蓋の前側と後側に軸索を送り、眼の中の耳鼻軸に沿った位置情報は視蓋の中で前後軸として保存される（図１）。これは眼の中で網膜神経節細胞に耳側と鼻側に軸に沿った分子の濃度勾配があり、それに対応する分子の濃度勾配が標的である視蓋の前後軸にもあり、その相互作用によって、それぞれの網膜神経節細胞の軸索が視蓋で停止する場所が決定されると考えられた。Friedrich Bonhoefferのグループは生化学的に視蓋での物質的基盤を明らかにすべく以下の様な実験を行った。彼らは、もし、視蓋に前後軸で濃度勾配を呈して発現している物質があってそれが耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索のターゲッティングに重要であるならば、視蓋の前側と後側から調整した膜画分に対する耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の反応が変わるであろうと考え、これらの膜画分をインビトロでの基質としてストライプ状に配置した（ストライプアッセイ）。その上で網膜の神経節細胞を培養すると、耳側の細胞の軸索は前側から調整した膜画分の上を好んで成長するのに対して、鼻側の細胞の軸索は前側と後側からの画分で差を示さない事、そして、前側と後側のストライプをそれぞれ熱処理することによって、耳側の軸索は特に前側の膜画分を好むわけではなく、実は後側の膜画分を避ける事が示された（図３）。この事は視蓋の後側に高く前側に低く発現されている物質があり、それが耳側で強く発現し鼻側で弱く発現する分子によって認識される事によって網膜神経節細胞の軸索の視蓋内での位置が決まるという事を示唆する（図２）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のアッセイを利用してBonhoefferのグループは1990年に生化学的にニワトリの視蓋の後側に発現している分子を精製した。RAGSと呼ばれた25kDaのこの分子はPI-PLC処理によって膜から外れることからGPI結合性の膜結合タンパク質であることがわかっていた。その後、彼のグループのUwe Drescherらが遺伝子クローニングを含めて更なる分子の同定を試みていた。その頃、ファミリーの非常に多い新しいチロシンキナーゼ分子（後にEphとよばれる）が同定され、それについての研究が様々なグループで行われていた。中でもレジェネロンのGeorge Yancopoulosのグループ（Nick Galeら）はこのキナーゼ（Ephにあたる）のファミリーの同定とそのリガンド（ephrinにあたる）の解明を発現クローニングの手法を用いて精力的に行っていた。一方Phil Leaderの弟子にあたるJohn Flanaganもハーバードに自分のラボを持った頃で、彼のプロジェクトの一つとしてMek4（EphA3にあたる）とよばれるキナーゼ対するリガンドの発現クローニングを行っていた。それでとれてきた分子がELF-1（ephrinA2にあたる）で1994年にこの分子は膜結合型のタンパク質であることがわかっていた。その時にMek4とELF-1が網膜と視蓋で濃度勾配を呈して発現しており、しかもその勾配が逆であることに気がついた彼のグループは1995年にこのEphA3-ephrinA2がBonhoefferのグループが解析を行ってきたSperryのchemoaffnity theoryに関与するものであるという論文を発表した。その論文はDrescherらのRAGSがephrinAのグループに属する分子（ephrinA5にあたる）であるという論文と同時に発表されている。その後、様々なグループ（Rudiger KleinやDennis O&#039;learyら）も参画しニワトリだけでなくマウスでもこのEph-ephrinを介したメカニズムが視覚系におけるトポグラフィックマッピングに働いていることが証明された（詳しくはEph-ephrinの項を参照されたい）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
図3　ストライプアッセイによる視蓋の前側と後側で網膜神経節細胞の軸索に対する影響の違い&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論 ==&lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典04.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図4　視覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程の模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;網膜からの軸索は視蓋／上丘に達すると、本来の到達エリア（白）をオーバーシュートする。その後、トポグラフィックシグナルにより、軸索はブランチをだす。そして、そのブランチはさらにトポグラフィックシグナルによって、最終目的地に集束する。最後に、神経活動に依存したリファインメントが起こり、網膜からの神経繊維は最終到達エリアに収束する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 視覚系 ===&lt;br /&gt;
　特に網膜から視蓋／上丘への投射がトポグラフィックになっていることはよく知られている。この形成には幾つかの過程があり、様々な分子が関与しているが、基本的にはSperryの仮説の様に分子が濃度勾配を呈して発現していることによる。まず、網膜の視神経細胞の軸索は視蓋／上丘に入り、将来の標的位置よりも後ろへオーバーシュートして伸長することが知られている。その後、軸索が網膜内の耳側−鼻側の軸内のどこの位置からでているかで視蓋／上丘での前後軸に沿った正しい位置で、EphAs-EphrinAsの濃度勾配によって、軸索からinterstitial branchingがおこり、その後そのbranchが、今度は網膜内の背側−腹側軸によって視蓋／上丘の内側−外側の軸に沿った、EphAs-EphrinAsとは異なる分子の濃度勾配（EphBs-EphrinBs）で、正しい最終集結点に導かれる。ここまでは神経活動に依存せずにおこる。その後、更なるマップのリファインメント（標的領域がさらに集束する）が起こるがこれには神経活動が必要であり、ウェーブ状に発生する網膜内での自発的な電気活動の存在が重要であることが示されている（図２）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16022599&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程に関わる分子の濃度勾配に関してはカウンターバランスを示す２つの濃度勾配が必要という考え方と、１つの濃度勾配がプッシュとプルと両方やれるという考え方とある。その他、もう一つの可能性として、軸索同士が競合するという可能性もあり、最近の知見では軸索同士の競合も視覚系におけるトポグラフィックマッピングに必要であるとされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22065784&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この他にも、外側膝状体と大脳皮質の視覚野でもトポグラフィックマップは形成されているがその分子メカニズムは視蓋／上丘ほどは明らかにされていない。一番よく研究されているのはこれらの視覚中枢において右目と左目から投射を受けている部位が交互にストライプ状に配置されている。大脳皮質においてはこのストライプ状にならんだカラムをを優位視覚性円柱ocular dominance columnという。猫で片方の眼を視覚の発達段階に閉じることでこのストライプのサイズに変化を与えることができるのでこれには神経活動依存的なメカニズムが関与していることが知られている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの形成後はそれを変えることは難しいが、形成の前に脳の領域ごとに[[可塑性]]が持続する時期があり、それを[[臨界期]]と呼ぶ。この時期は神経活動依存的な修飾が可能な時期であり、この時期内での神経活動の変化は脳内でのマップのパターンを変えることができる。臨界期における神経活動の変化はこの優位視覚性円柱（すなわちトポグラフィカルマップ）のパターンを変える（例えば右目と左目のカラムでサイズが変わる）（詳しくは臨界期及び優位視覚性円柱の項を参照されたい）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典05.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図３　嗅覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程の模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;嗅球の前後軸に沿ったトポグラフィーは、嗅上皮細胞で発現されているオルファクトリーレセプターの違いによって形成されるSema3A/Neuropilin1の発現の差によって嗅球に達する前にソーティングされる。嗅球の背側腹側軸に沿ったトポグラフィーは、まず最初に嗅球に到着する線維の配置がrobo2/slit1のは告げんパターンによって背側に決定された後、その軸索内で発現の高いSema3Fによって、後から到着するNeuropilin2を強く発現する線維の位置を腹側に規定する。その後、神経活動に依存して嗅上皮細胞内で接着因子や反発因子の発現が制御され、それによって糸球体がきっちりとセグレゲートする。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 嗅覚系 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系においてもトポグラフィックマッピングが行われることが知られているが、坂野らのグループによる精力的な研究によりその詳細な分子メカニズムが明らかにされてきている。匂いは[[嗅覚受容体]]で感知されるが、一つの嗅上皮細胞は一種類の嗅覚受容体を発現している。同じ嗅覚受容体を発現する細胞からの情報は嗅球の中の同じ糸球体に収束する必要がある。嗅覚受容体はヒトでは約350種類、マウスでは約1000種類の嗅覚受容体が存在し、嗅球上に嗅覚受容体の数に対応した糸球体を素子とする２次元マップが形成される。嗅球の中での嗅上皮細胞の軸索の配置は前後軸及び背側腹側の軸で決定されているが、背側腹側の軸での配列は嗅上皮内での配置によって決定される。前後軸に関してはどの嗅覚受容体が発現されているかによって産生されるcAMPの量が変わり、これによってSema3A／neuropilin1のカウンターバランスを示す濃度勾配が嗅上皮細胞の軸索内に発生し、これによって標的にたどり着く前にアクソンがソーティングされることによって、前後軸のどこに軸索が到着するかが決定される。背側腹側に関しては、まず、嗅上皮内でのrobo2の濃度勾配と嗅球内でのslit1の濃度勾配よってパイオニア軸索の嗅球での配置が背側に決定され、その後、嗅上皮細胞の軸索内でのSema3F／neuropilin2のカウンターバランスを示す濃度勾配によって嗅球内での背側腹側の位置が決まる。つまり、後から到着する軸索は先に到着した背側の軸索が発現するSema3Fによってより腹側に配置される（図３）。嗅覚の場合に特徴的なのは、アクソン−アクソンの相互作用が非常に重要な役割を果たしていることである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程で軸索が標的位置に到達しシナプスを形成したあと、嗅覚系でも視覚系と同様に神経活動依存的なリファインメントがおこる（隣同士の糸球体がきっちりとセグレゲートする）。この過程においては神経活動依存的にホモフィリック結合をする細胞接着因子Kirrel2/3と接着依存性の反発因子であるEphA5-EphrinA5がやはり濃度勾配を呈する形で発現し、それによって糸球体が相互にセグレゲートする（図３）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===その他===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その他、聴覚系、体性感覚系、運動系などのトポグラフィックマップが研究されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* 標的認識&lt;br /&gt;
* Topographic map&lt;br /&gt;
* Chemoaffinity theory&lt;br /&gt;
* Eph-Ephrin &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：櫻井武　　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11290</id>
		<title>トポグラフィックマッピング</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11290"/>
		<updated>2012-07-04T06:53:48Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：Topographic fine tuning&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックファインチューニングは２つの分けることのできる概念を含んでいる言葉と考えられる。１つはトポグラフィックマッピング、topographic mappingで、もう１つはその過程の１つである神経活動依存性ファインチューニング、activity dependent fine tuningである。ここではトポグラフィックマッピングについて主に述べることにする。トポグラフィックマップとはもともと地形図という意味であるが、トポグラフィックマッピングは「神経地図形成」と訳され、神経細胞の投射が地形図を作製するように特異的な配置をなす過程をさす。端的に言えばある特定の身体の位置から来る神経の軸索が、ある特定の配置をその系路内で取り、脳内のある特定の標的に到達した際に、その投射が標的領域内で特定の配置を取る過程である（逆に脳の運動野のある位置にある神経細胞からの軸索がある特定の身体の位置に投射する場合、脳内の運動野でトポグラフィックな分布があるといえる）。一番簡単な例は、脊髄から視床へ上行する脊髄視床路で末梢から脊髄に入る高さによってその系路内での配置が決まるというものであろう。また、有名なものにはWilder Penfieldによる感覚野と運動野におけるどの部位が体のどの部位の感覚、運動に対応するかを人の脳でマッピングしたものがある（cortical homunculus）（図１）。これは脳のどこを刺激すると体のどこが動くか、また、脳のどこを刺激するとどこが感じたように感じるかを脳外科手術中の患者さんの脳でマッピングしたもので、１９５１年に出版されたこのデータは現在でもそのまま通用する正確なものである。感覚系のトポグラフィックマッピングには大きく分けて２つの過程がある。一つは神経細胞の軸索が標的にたどり着き標的内でトポグラフィックに配置する神経活動に依存しない（おそらく様々な標的認識分子による）メカニズムで、もう一つはその後に行われる標的内での神経活動依存性の配置形成の（ついてはシナプス形成の）リファインメントの過程である（これが神経活動依存性ファインチューニングである）。トポグラフィクマッピングは感覚系での情報処理の基本となる構造を形成するものである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
図１Cortical homunculus　それぞれの皮質の領域がそれぞれの身体の部分の感覚に対応している。Wilder Penfieldの著書より改変。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのミッション ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　高等動物において外界から入力される感覚情報は脳内の特定の領域内において２次元上の神経細胞の発火パターンへと変換され、これが感覚情報の処理の基盤となる。例えば視覚において、網膜の中のある視細胞がその受け持つ視覚フィールド内のある位置における情報を受け取るが、網膜のそれぞれの視細胞の情報は脳の特異的な細胞へ伝達される。そうすることによって、網膜内での位置関係（つまりは視覚フィールドにおける位置関係）が脳内での位置関係に転換され、視覚フィールドの空間における位置情報を視覚野で認識することができる。これをするためにはそれぞれの視細胞につながる網膜神経節細胞の軸索が視覚系においてトポグラフィックにターゲッティングする事が必要となる。これがトポグラフィックマッピングであり、その結果、脳内にトポグラフィックなマップができる。さらに両眼視ができる動物では、両方の眼から入った視野内の同じ地点からの情報は脳内の同じ地点に投射する必要がある。それについてもトポグラフィックなマッピングが必要で、それによって形成された両眼視によってさらに立体視も可能となる。また、視覚によって得られた情報を認知するにあたって視覚野から脳内での行き先によって認知される内容が異なるので（例えばwhatとhow)、この基本に視覚野でのトポグラフィックマッピングがあるとも考えられる（嗅覚系ではある特定のにおいがそれによって引き起こされる特定の行動に結びつく基本にトポグラフィックマップがある。詳しくは嗅覚系の項を参照のこと）。先に述べたように視覚系においても神経細胞の活動（網膜の活動）なしに起こる過程と（網膜）神経細胞の活動性に依存して起こる過程がある。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのロジックとその分子メカニズム—歴史的ポイント ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典03.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図２　トポグラフィックマッピングの模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;網膜内には耳側で高く鼻側で低い濃度勾配を示す分子が存在し（赤）、網膜からの神経線維を受ける視蓋／上丘には後側で高く前側で低い濃度勾配を示す分子が存在する（青）。網膜の耳側からの軸索は（赤）、視蓋／上丘での分子を認識し、その分子を避ける様に前側に投射する。それに対して、耳側からの軸索は（白）、視蓋／上丘での分子に関係なく後側に投射できる。これによって、視覚フィールドにおける位置情報が視蓋／上丘においても位置情報として保存される。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳内におけるトポグラフィックなマップを示唆する古典的な実験としては１９４０−５０年代のRoger Sperryによるカエルの目を１８０度回転した後の神経再生によってカエルの視覚がどうなるかを見たものがある。カエルの目を１８０度回すとカエルは上下逆転した形で視覚情報を認識するようになる。これは網膜神経節細胞の軸索が再生する際に元々つながっていた標的につながることによって、回転した後の網膜の上と下に位置する視細胞からの位置情報が脳内での位置では上下逆転するために起こる。Sperryは彼の一連の視覚系のマニピュレーションの実験の結果から１９６３年のchemoaffinity theoryの中で、投射する軸索と標的の細胞に分子のタグがついていて、その間の特異的相互作用によって神経細胞間の結合が決定されトポグラフィックマップの形成に関与すると提唱した。また、こういった分子のタグは軸索と標的の両方で相補的な濃度勾配を形成していて、それでコネクションの形成される位置が決定されるのではないかと推測した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;（詳しくは化学親和説（chemoaffinity theory）の項を参照されたい）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その流れを汲んで、その後視覚系を中心にトポグラフィックマッピングのメカニズムを追求する努力がなされた。ニワトリの眼において耳側と鼻側の網膜神経節細胞はそれぞれ視蓋の前側と後側に軸索を送り、眼の中の耳鼻軸に沿った位置情報は視蓋の中で前後軸として保存される（図１）。これは眼の中で網膜神経節細胞に耳側と鼻側に軸に沿った分子の濃度勾配があり、それに対応する分子の濃度勾配が標的である視蓋の前後軸にもあり、その相互作用によって、それぞれの網膜神経節細胞の軸索が視蓋で停止する場所が決定されると考えられた。Friedrich Bonhoefferのグループは生化学的に視蓋での物質的基盤を明らかにすべく以下の様な実験を行った。彼らは、もし、視蓋に前後軸で濃度勾配を呈して発現している物質があってそれが耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索のターゲッティングに重要であるならば、視蓋の前側と後側から調整した膜画分に対する耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の反応が変わるであろうと考え、これらの膜画分をインビトロでの基質としてストライプ状に配置した（ストライプアッセイ）。その上で網膜の神経節細胞を培養すると、耳側の細胞の軸索は前側から調整した膜画分の上を好んで成長するのに対して、鼻側の細胞の軸索は前側と後側からの画分で差を示さない事、そして、前側と後側のストライプをそれぞれ熱処理することによって、耳側の軸索は特に前側の膜画分を好むわけではなく、実は後側の膜画分を避ける事が示された（図３）。この事は視蓋の後側に高く前側に低く発現されている物質があり、それが耳側で強く発現し鼻側で弱く発現する分子によって認識される事によって網膜神経節細胞の軸索の視蓋内での位置が決まるという事を示唆する（図２）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のアッセイを利用してBonhoefferのグループは1990年に生化学的にニワトリの視蓋の後側に発現している分子を精製した。RAGSと呼ばれた25kDaのこの分子はPI-PLC処理によって膜から外れることからGPI結合性の膜結合タンパク質であることがわかっていた。その後、彼のグループのUwe Drescherらが遺伝子クローニングを含めて更なる分子の同定を試みていた。その頃、ファミリーの非常に多い新しいチロシンキナーゼ分子（後にEphとよばれる）が同定され、それについての研究が様々なグループで行われていた。中でもレジェネロンのGeorge Yancopoulosのグループ（Nick Galeら）はこのキナーゼ（Ephにあたる）のファミリーの同定とそのリガンド（ephrinにあたる）の解明を発現クローニングの手法を用いて精力的に行っていた。一方Phil Leaderの弟子にあたるJohn Flanaganもハーバードに自分のラボを持った頃で、彼のプロジェクトの一つとしてMek4（EphA3にあたる）とよばれるキナーゼ対するリガンドの発現クローニングを行っていた。それでとれてきた分子がELF-1（ephrinA2にあたる）で1994年にこの分子は膜結合型のタンパク質であることがわかっていた。その時にMek4とELF-1が網膜と視蓋で濃度勾配を呈して発現しており、しかもその勾配が逆であることに気がついた彼のグループは1995年にこのEphA3-ephrinA2がBonhoefferのグループが解析を行ってきたSperryのchemoaffnity theoryに関与するものであるという論文を発表した。その論文はDrescherらのRAGSがephrinAのグループに属する分子（ephrinA5にあたる）であるという論文と同時に発表されている。その後、様々なグループ（Rudiger KleinやDennis O&#039;learyら）も参画しニワトリだけでなくマウスでもこのEph-ephrinを介したメカニズムが視覚系におけるトポグラフィックマッピングに働いていることが証明された。詳しくはEph-ephrinの項を参照されたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
図3　ストライプアッセイによる視蓋の前側と後側で網膜神経節細胞の軸索に対する影響の違い&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論 ==&lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典04.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図4　視覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程の模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;網膜からの軸索は視蓋／上丘に達すると、本来の到達エリア（白）をオーバーシュートする。その後、トポグラフィックシグナルにより、軸索はブランチをだす。そして、そのブランチはさらにトポグラフィックシグナルによって、最終目的地に集束する。最後に、神経活動に依存したリファインメントが起こり、網膜からの神経繊維は最終到達エリアに収束する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 視覚系 ===&lt;br /&gt;
　特に網膜から視蓋／上丘への投射がトポグラフィックになっていることはよく知られている。この形成には幾つかの過程があり、様々な分子が関与しているが、基本的にはSperryの仮説の様に分子が濃度勾配を呈して発現していることによる。まず、網膜の視神経細胞の軸索は視蓋／上丘に入り、将来の標的位置よりも後ろへオーバーシュートして伸長することが知られている。その後、軸索が網膜内の耳側−鼻側の軸内のどこの位置からでているかで視蓋／上丘での前後軸に沿った正しい位置で、EphAs-EphrinAsの濃度勾配によって、軸索からinterstitial branchingがおこり、その後そのbranchが、今度は網膜内の背側−腹側軸によって視蓋／上丘の内側−外側の軸に沿った、EphAs-EphrinAsとは異なる分子の濃度勾配（EphBs-EphrinBs）で、正しい最終集結点に導かれる。ここまでは神経活動に依存せずにおこる。その後、更なるマップのリファインメント（標的領域がさらに集束する）が起こるがこれには神経活動が必要であり、ウェーブ状に発生する網膜内での自発的な電気活動の存在が重要であることが示されている（図２）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16022599&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程に関わる分子の濃度勾配に関してはカウンターバランスを示す２つの濃度勾配が必要という考え方と、１つの濃度勾配がプッシュとプルと両方やれるという考え方とある。その他、もう一つの可能性として、軸索同士が競合するという可能性もあり、最近の知見では軸索同士の競合も視覚系におけるトポグラフィックマッピングに必要であるとされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22065784&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この他にも、外側膝状体と大脳皮質の視覚野でもトポグラフィックマップは形成されているがその分子メカニズムは視蓋／上丘ほどは明らかにされていない。一番よく研究されているのはこれらの視覚中枢において右目と左目から投射を受けている部位が交互にストライプ状に配置されている。大脳皮質においてはこのストライプ状にならんだカラムをを優位視覚性円柱ocular dominance columnという。猫で片方の眼を視覚の発達段階に閉じることでこのストライプのサイズに変化を与えることができるのでこれには神経活動依存的なメカニズムが関与していることが知られている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの形成後はそれを変えることは難しいが、形成の前に脳の領域ごとに[[可塑性]]が持続する時期があり、それを[[臨界期]]と呼ぶ。この時期は神経活動依存的な修飾が可能な時期であり、この時期内での神経活動の変化は脳内でのマップのパターンを変えることができる。臨界期における神経活動の変化はこの優位視覚性円柱（すなわちトポグラフィカルマップ）のパターンを変える（例えば右目と左目のカラムでサイズが変わる）。詳しくは臨界期の項を参照されたい。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典05.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図３　嗅覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程の模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;嗅球の前後軸に沿ったトポグラフィーは、嗅上皮細胞で発現されているオルファクトリーレセプターの違いによって形成されるSema3A/Neuropilin1の発現の差によって嗅球に達する前にソーティングされる。嗅球の背側腹側軸に沿ったトポグラフィーは、まず最初に嗅球に到着する線維の配置がrobo2/slit1のは告げんパターンによって背側に決定された後、その軸索内で発現の高いSema3Fによって、後から到着するNeuropilin2を強く発現する線維の位置を腹側に規定する。その後、神経活動に依存して嗅上皮細胞内で接着因子や反発因子の発現が制御され、それによって糸球体がきっちりとセグレゲートする。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 嗅覚系 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系においてもトポグラフィックマッピングが行われることが知られているが、坂野らのグループによる精力的な研究によりその詳細な分子メカニズムが明らかにされてきている。匂いは[[嗅覚受容体]]で感知されるが、一つの嗅上皮細胞は一種類の嗅覚受容体を発現している。同じ嗅覚受容体を発現する細胞からの情報は嗅球の中の同じ糸球体に収束する必要がある。嗅覚受容体はヒトでは約350種類、マウスでは約1000種類の嗅覚受容体が存在し、嗅球上に嗅覚受容体の数に対応した糸球体を素子とする２次元マップが形成される。嗅球の中での嗅上皮細胞の軸索の配置は前後軸及び背側腹側の軸で決定されているが、背側腹側の軸での配列は嗅上皮内での配置によって決定される。前後軸に関してはどの嗅覚受容体が発現されているかによって産生されるcAMPの量が変わり、これによってSema3A／neuropilin1のカウンターバランスを示す濃度勾配が嗅上皮細胞の軸索内に発生し、これによって標的にたどり着く前にアクソンがソーティングされることによって、前後軸のどこに軸索が到着するかが決定される。背側腹側に関しては、まず、嗅上皮内でのrobo2の濃度勾配と嗅球内でのslit1の濃度勾配よってパイオニア軸索の嗅球での配置が背側に決定され、その後、嗅上皮細胞の軸索内でのSema3F／neuropilin2のカウンターバランスを示す濃度勾配によって嗅球内での背側腹側の位置が決まる。つまり、後から到着する軸索は先に到着した背側の軸索が発現するSema3Fによってより腹側に配置される（図３）。嗅覚の場合に特徴的なのは、アクソン−アクソンの相互作用が非常に重要な役割を果たしていることである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程で軸索が標的位置に到達しシナプスを形成したあと、嗅覚系でも視覚系と同様に神経活動依存的なリファインメントがおこる（隣同士の糸球体がきっちりとセグレゲートする）。この過程においては神経活動依存的にホモフィリック結合をする細胞接着因子Kirrel2/3と接着依存性の反発因子であるEphA5-EphrinA5がやはり濃度勾配を呈する形で発現し、それによって糸球体が相互にセグレゲートする（図３）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===その他===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その他、聴覚系、体性感覚系、運動系などのトポグラフィックマップが研究されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* 標的認識&lt;br /&gt;
* Topographic map&lt;br /&gt;
* Chemoaffinity theory&lt;br /&gt;
* Eph-Ephrin &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：櫻井武　　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11288</id>
		<title>トポグラフィックマッピング</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11288"/>
		<updated>2012-07-04T06:36:15Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：Topographic fine tuning&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックファインチューニングは２つの分けることのできる概念を含んでいる言葉と考えられる。１つはトポグラフィックマッピング、topographic mappingで、もう１つはその過程の１つである神経活動依存性ファインチューニング、activity dependent fine tuningである。ここではトポグラフィックマッピングについて主に述べることにする。トポグラフィックマップとはもともと地形図という意味であるが、トポグラフィックマッピングは「神経地図形成」と訳され、神経細胞の投射が地形図を作製するように特異的な配置をなす過程をさす。端的に言えばある特定の身体の位置から来る神経の軸索が、ある特定の配置をその系路内で取り、脳内のある特定の標的に到達した際に、その投射が標的領域内で特定の配置を取る過程である（逆に脳の運動野のある位置にある神経細胞からの軸索がある特定の身体の位置に投射する場合、脳内の運動野でトポグラフィックな分布があるといえる）。一番簡単な例は、脊髄から視床へ上行する脊髄視床路で末梢から脊髄に入る高さによってその系路内での配置が決まるというものであろう。また、有名なものにはWilder Penfieldによる感覚野と運動野におけるどの部位が体のどの部位の感覚、運動に対応するかを人の脳でマッピングしたものがある（cortical homunculus）（図１）。これは脳のどこを刺激すると体のどこが動くか、また、脳のどこを刺激するとどこが感じたように感じるかを脳外科手術中の患者さんの脳でマッピングしたもので、１９５１年に出版されたこのデータは現在でもそのまま通用する正確なものである。感覚系のトポグラフィックマッピングには大きく分けて２つの過程がある。一つは神経細胞の軸索が標的にたどり着き標的内でトポグラフィックに配置する神経活動に依存しない（おそらく様々な標的認識分子による）メカニズムで、もう一つはその後に行われる標的内での神経活動依存性の配置形成の（ついてはシナプス形成の）リファインメントの過程である（これが神経活動依存性ファインチューニングである）。トポグラフィクマッピングは感覚系での情報処理の基本となる構造を形成するものである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
図１Cortical homunculus　それぞれの皮質の領域がそれぞれの身体の部分の感覚に対応している。Wilder Penfieldの著書より改変。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのミッション ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　高等動物において外界から入力される感覚情報は脳内の特定の領域内において２次元上の神経細胞の発火パターンへと変換され、これが感覚情報の処理の基盤となる。例えば視覚において、網膜の中のある視細胞がその受け持つ視覚フィールド内のある位置における情報を受け取るが、網膜のそれぞれの視細胞の情報は脳の特異的な細胞へ伝達される。そうすることによって、網膜内での位置関係（つまりは視覚フィールドにおける位置関係）が脳内での位置関係に転換され、視覚フィールドの空間における位置情報を視覚野で認識することができる。これをするためにはそれぞれの視細胞につながる網膜神経節細胞の軸索が視覚系においてトポグラフィックにターゲッティングする事が必要となる。これがトポグラフィックマッピングであり、その結果、脳内にトポグラフィックなマップができる。さらに両眼視ができる動物では、両方の眼から入った視野内の同じ地点からの情報は脳内の同じ地点に投射する必要がある。それについてもトポグラフィックなマッピングが必要で、それによって形成された両眼視によってさらに立体視も可能となる。また、視覚によって得られた情報を認知するにあたって視覚野から脳内での行き先によって認知される内容が異なるので（例えばwhatとhow)、この基本に視覚野でのトポグラフィックマッピングがあるとも考えられる（嗅覚系ではある特定のにおいがそれによって引き起こされる特定の行動に結びつく基本にトポグラフィックマップがある。詳しくは嗅覚系の項を参照のこと）。先に述べたように視覚系においても神経細胞の活動（網膜の活動）なしに起こる過程と（網膜）神経細胞の活動性に依存して起こる過程がある。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのロジックとその分子メカニズム—歴史的ポイント ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典03.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図２　トポグラフィックマッピングの模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;網膜内には耳側で高く鼻側で低い濃度勾配を示す分子が存在し（赤）、網膜からの神経線維を受ける視蓋／上丘には後側で高く前側で低い濃度勾配を示す分子が存在する（青）。網膜の耳側からの軸索は（赤）、視蓋／上丘での分子を認識し、その分子を避ける様に前側に投射する。それに対して、耳側からの軸索は（白）、視蓋／上丘での分子に関係なく後側に投射できる。これによって、視覚フィールドにおける位置情報が視蓋／上丘においても位置情報として保存される。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳内におけるトポグラフィックなマップを示唆する古典的な実験としては１９４０−５０年代のRoger Sperryによるカエルの目を１８０度回転した後の神経再生によってカエルの視覚がどうなるかを見たものがある。カエルの目を１８０度回すとカエルは上下逆転した形で視覚情報を認識するようになる。これは網膜神経節細胞の軸索が再生する際に元々つながっていた標的につながることによって、回転した後の網膜の上と下に位置する視細胞からの位置情報が脳内での位置では上下逆転するために起こる。Sperryは彼の一連の視覚系のマニピュレーションの実験の結果から１９６３年のchemoaffinity theoryの中で、投射する軸索と標的の細胞に分子のタグがついていて、その間の特異的相互作用によって神経細胞間の結合が決定されトポグラフィックマップの形成に関与すると提唱した。また、こういった分子のタグは軸索と標的の両方で相補的な濃度勾配を形成していて、それでコネクションの形成される位置が決定されるのではないかと推測した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;（詳しくは化学親和説（chemoaffinity theory）の項を参照されたい）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その流れを汲んで、その後視覚系を中心にトポグラフィックマッピングのメカニズムを追求する努力がなされた。ニワトリの眼において耳側と鼻側の網膜神経節細胞はそれぞれ視蓋の前側と後側に軸索を送り、眼の中の耳鼻軸に沿った位置情報は視蓋の中で前後軸として保存される（図１）。これは眼の中で網膜神経節細胞に耳側と鼻側に軸に沿った分子の濃度勾配があり、それに対応する分子の濃度勾配が標的である視蓋の前後軸にもあり、その相互作用によって、それぞれの網膜神経節細胞の軸索が視蓋で停止する場所が決定されると考えられた。Friedrich Bonhoefferのグループは生化学的に視蓋での物質的基盤を明らかにすべく以下の様な実験を行った。彼らは、もし、視蓋に前後軸で濃度勾配を呈して発現している物質があってそれが耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索のターゲッティングに重要であるならば、視蓋の前側と後側から調整した膜画分に対する耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の反応が変わるであろうと考え、これらの膜画分をインビトロでの基質としてストライプ状に配置した（ストライプアッセイ）。その上で網膜の神経節細胞を培養すると、耳側の細胞の軸索は前側から調整した膜画分の上を好んで成長するのに対して、鼻側の細胞の軸索は前側と後側からの画分で差を示さない事、そして、前側と後側のストライプをそれぞれ熱処理することによって、耳側の軸索は特に前側の膜画分を好むわけではなく、実は後側の膜画分を避ける事が示された（図３）。この事は視蓋の後側に高く前側に低く発現されている物質があり、それが耳側で強く発現し鼻側で弱く発現する分子によって認識される事によって網膜神経節細胞の軸索の視蓋内での位置が決まるという事を示唆する（図２）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のアッセイを利用してBonhoefferのグループは1990年に生化学的にニワトリの視蓋の後側に発現している分子を精製した。RAGSと呼ばれた25kDaのこの分子はPI-PLC処理によって膜から外れることからGPI結合性の膜結合タンパク質であることがわかっていた。その後、彼のグループのUwe Drescherらが遺伝子クローニングを含めて更なる分子の同定を試みていた。その頃、ファミリーの非常に多い新しいチロシンキナーゼ分子（後にEphとよばれる）が同定され、それについての研究が様々なグループで行われていた。中でもレジェネロンのGeorge Yancopoulosのグループはこのキナーゼ（Ephにあたる）のファミリーの同定とそのリガンド（ephrinにあたる）の解明を行っていた。Phil Leaderの弟子にあたるJohn Flanaganもハーバードに自分のラボを持った頃で、彼のプロジェクトの一つとしてMek4（EphA3にあたる）とよばれるキナーゼ対するリガンドの発現クローニングを行っていた。それでとれてきた分子がELF-1（ephrinA2にあたる）で1994年にこの分子は膜結合型のタンパク質であることがわかっていた。その時にMek4とELF-1が網膜と視蓋で濃度勾配を呈して発現しており、しかもその勾配が逆であることに気がついた彼のグループは1995年にこのEphA3-ephrinA2がBonhoefferのグループが解析を行ってきたSperryのchemoaffnity theoryに関与するものであるという論文を発表した。その論文はDrescherらのRAGSがephrinAであるという論文と同時に発表されている。その後、様々なグループ（Rudiger KleinやDennis O&#039;learyら）も参画しニワトリだけでなくマウスでもこのEph-ephrinを介したメカニズムが視覚系におけるトポグラフィックマッピングに働いていることが証明された。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
図3　ストライプアッセイによる視蓋の前側と後側で網膜神経節細胞の軸索に対する影響の違い&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論 ==&lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典04.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図4　視覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程の模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;網膜からの軸索は視蓋／上丘に達すると、本来の到達エリア（白）をオーバーシュートする。その後、トポグラフィックシグナルにより、軸索はブランチをだす。そして、そのブランチはさらにトポグラフィックシグナルによって、最終目的地に集束する。最後に、神経活動に依存したリファインメントが起こり、網膜からの神経繊維は最終到達エリアに収束する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 視覚系 ===&lt;br /&gt;
　特に網膜から視蓋／上丘への投射がトポグラフィックになっていることはよく知られている。この形成には幾つかの過程があり、様々な分子が関与しているが、基本的にはSperryの仮説の様に分子が濃度勾配を呈して発現していることによる。まず、網膜の視神経細胞の軸索は視蓋／上丘に入り、将来の標的位置よりも後ろへオーバーシュートして伸長することが知られている。その後、軸索が網膜内の耳側−鼻側の軸内のどこの位置からでているかで視蓋／上丘での前後軸に沿った正しい位置で、EphAs-EphrinAsの濃度勾配によって、軸索からinterstitial branchingがおこり、その後そのbranchが、今度は網膜内の背側−腹側軸によって視蓋／上丘の内側−外側の軸に沿った、EphAs-EphrinAsとは異なる分子の濃度勾配（EphBs-EphrinBs）で、正しい最終集結点に導かれる。ここまでは神経活動に依存せずにおこる。その後、更なるマップのリファインメント（標的領域がさらに集束する）が起こるがこれには神経活動が必要であり、ウェーブ状に発生する網膜内での自発的な電気活動の存在が重要であることが示されている（図２）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16022599&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程に関わる分子の濃度勾配に関してはカウンターバランスを示す２つの濃度勾配が必要という考え方と、１つの濃度勾配がプッシュとプルと両方やれるという考え方とある。その他、もう一つの可能性として、軸索同士が競合するという可能性もあり、最近の知見では軸索同士の競合も視覚系におけるトポグラフィックマッピングに必要であるとされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22065784&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この他にも、外側膝状体と大脳皮質の視覚野でもトポグラフィックマップは形成されているがその分子メカニズムは視蓋／上丘ほどは明らかにされていない。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 臨界期==&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの形成後はそれを変えることは難しいが、形成の前に脳の領域ごとに[[可塑性]]が持続する時期があり、それを[[臨界期]]と呼ぶ。この時期は神経活動依存的な修飾が可能な時期であり、この時期内での神経活動の変化は脳内でのマップのパターンを変えることができる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==視覚優位性円柱 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　視覚中枢において片方の眼ともう片方の眼からの刺激を受ける領域が交互に存在し、ストライプ状に配置されている。このストライプをocular dominance columnという。通常は片方の眼ともう片方の眼のそれぞれのカラムは同じ大きさである。このストライプの形成にも神経活動が必要であり、臨界期における神経活動の変化はこのストライプ（すなわちトポグラフィカルマップ）のパターンを変える（例えば右目と左目のカラムでサイズが変わる）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典05.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図３　嗅覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程の模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;嗅球の前後軸に沿ったトポグラフィーは、嗅上皮細胞で発現されているオルファクトリーレセプターの違いによって形成されるSema3A/Neuropilin1の発現の差によって嗅球に達する前にソーティングされる。嗅球の背側腹側軸に沿ったトポグラフィーは、まず最初に嗅球に到着する線維の配置がrobo2/slit1のは告げんパターンによって背側に決定された後、その軸索内で発現の高いSema3Fによって、後から到着するNeuropilin2を強く発現する線維の位置を腹側に規定する。その後、神経活動に依存して嗅上皮細胞内で接着因子や反発因子の発現が制御され、それによって糸球体がきっちりとセグレゲートする。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 嗅覚系 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系においてもトポグラフィックマッピングが行われることが知られているが、坂野らのグループによる精力的な研究によりその詳細な分子メカニズムが明らかにされてきている。匂いは[[嗅覚受容体]]で感知されるが、一つの嗅上皮細胞は一種類の嗅覚受容体を発現している。同じ嗅覚受容体を発現する細胞からの情報は嗅球の中の同じ糸球体に収束する必要がある。嗅覚受容体はヒトでは約350種類、マウスでは約1000種類の嗅覚受容体が存在し、嗅球上に嗅覚受容体の数に対応した糸球体を素子とする２次元マップが形成される。嗅球の中での嗅上皮細胞の軸索の配置は前後軸及び背側腹側の軸で決定されているが、背側腹側の軸での配列は嗅上皮内での配置によって決定される。前後軸に関してはどの嗅覚受容体が発現されているかによって産生されるcAMPの量が変わり、これによってSema3A／neuropilin1のカウンターバランスを示す濃度勾配が嗅上皮細胞の軸索内に発生し、これによって標的にたどり着く前にアクソンがソーティングされることによって、前後軸のどこに軸索が到着するかが決定される。背側腹側に関しては、まず、嗅上皮内でのrobo2の濃度勾配と嗅球内でのslit1の濃度勾配よってパイオニア軸索の嗅球での配置が背側に決定され、その後、嗅上皮細胞の軸索内でのSema3F／neuropilin2のカウンターバランスを示す濃度勾配によって嗅球内での背側腹側の位置が決まる。つまり、後から到着する軸索は先に到着した背側の軸索が発現するSema3Fによってより腹側に配置される（図３）。嗅覚の場合に特徴的なのは、アクソン−アクソンの相互作用が非常に重要な役割を果たしていることである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程で軸索が標的位置に到達しシナプスを形成したあと、嗅覚系でも視覚系と同様に神経活動依存的なリファインメントがおこる（隣同士の糸球体がきっちりとセグレゲートする）。この過程においては神経活動依存的にホモフィリック結合をする細胞接着因子Kirrel2/3と接着依存性の反発因子であるEphA5-EphrinA5がやはり濃度勾配を呈する形で発現し、それによって糸球体が相互にセグレゲートする（図３）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===その他===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その他、聴覚系、体性感覚系、運動系などのトポグラフィックマップが研究されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* 標的認識&lt;br /&gt;
* Topographic map&lt;br /&gt;
* Chemoaffinity theory&lt;br /&gt;
* Eph-Ephrin &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：櫻井武　　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11287</id>
		<title>トポグラフィックマッピング</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11287"/>
		<updated>2012-07-04T06:22:06Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：Topographic fine tuning&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックファインチューニングは２つの分けることのできる概念を含んでいる言葉と考えられる。１つはトポグラフィックマッピング、topographic mappingで、もう１つはその過程の１つである神経活動依存性ファインチューニング、activity dependent fine tuningである。ここではトポグラフィックマッピングについて主に述べることにする。トポグラフィックマップとはもともと地形図という意味であるが、トポグラフィックマッピングは「神経地図形成」と訳され、神経細胞の投射が地形図を作製するように特異的な配置をなす過程をさす。端的に言えばある特定の身体の位置から来る神経の軸索が、ある特定の配置をその系路内で取り、脳内のある特定の標的に到達した際に、その投射が標的領域内で特定の配置を取る過程である（逆に脳の運動野のある位置にある神経細胞からの軸索がある特定の身体の位置に投射する場合、脳内の運動野でトポグラフィックな分布があるといえる）。一番簡単な例は、脊髄から視床へ上行する脊髄視床路で末梢から脊髄に入る高さによってその系路内での配置が決まるというものであろう。また、有名なものにはWilder Penfieldによる感覚野と運動野におけるどの部位が体のどの部位の感覚、運動に対応するかを人の脳でマッピングしたものがある（cortical homunculus）（図１）。これは脳のどこを刺激すると体のどこが動くか、また、脳のどこを刺激するとどこが感じたように感じるかを脳外科手術中の患者さんの脳でマッピングしたもので、１９５１年に出版されたこのデータは現在でもそのまま通用する正確なものである。感覚系のトポグラフィックマッピングには大きく分けて２つの過程がある。一つは神経細胞の軸索が標的にたどり着き標的内でトポグラフィックに配置する神経活動に依存しない（おそらく様々な標的認識分子による）メカニズムで、もう一つはその後に行われる標的内での神経活動依存性の配置形成の（ついてはシナプス形成の）リファインメントの過程である（これが神経活動依存性ファインチューニングである）。トポグラフィクマッピングは感覚系での情報処理の基本となる構造を形成するものである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
図１&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのミッション ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　高等動物において外界から入力される感覚情報は脳内の特定の領域内において２次元上の神経細胞の発火パターンへと変換され、これが感覚情報の処理の基盤となる。例えば視覚において、網膜の中のある視細胞がその受け持つ視覚フィールド内のある位置における情報を受け取るが、網膜のそれぞれの視細胞の情報は脳の特異的な細胞へ伝達される。そうすることによって、網膜内での位置関係（つまりは視覚フィールドにおける位置関係）が脳内での位置関係に転換され、視覚フィールドの空間における位置情報を視覚野で認識することができる。これをするためにはそれぞれの視細胞につながる網膜神経節細胞の軸索が視覚系においてトポグラフィックにターゲッティングする事が必要となる。これがトポグラフィックマッピングであり、その結果、脳内にトポグラフィックなマップができる。さらに両眼視ができる動物では、両方の眼から入った視野内の同じ地点からの情報は脳内の同じ地点に投射する必要がある。それについてもトポグラフィックなマッピングが必要で、それによって形成された両眼視によってさらに立体視も可能となる。また、視覚によって得られた情報を認知するにあたって視覚野から脳内での行き先によって認知される内容が異なるので（例えばwhatとhow)、この基本に視覚野でのトポグラフィックマッピングがあるとも考えられる（嗅覚系ではある特定のにおいがそれによって引き起こされる特定の行動に結びつく基本にトポグラフィックマップがある。詳しくは嗅覚系の項を参照のこと）。先に述べたように視覚系においても神経細胞の活動（網膜の活動）なしに起こる過程と（網膜）神経細胞の活動性に依存して起こる過程がある。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのロジックとその分子メカニズム—歴史的ポイント ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典03.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図２　トポグラフィックマッピングの模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;網膜内には耳側で高く鼻側で低い濃度勾配を示す分子が存在し（赤）、網膜からの神経線維を受ける視蓋／上丘には後側で高く前側で低い濃度勾配を示す分子が存在する（青）。網膜の耳側からの軸索は（赤）、視蓋／上丘での分子を認識し、その分子を避ける様に前側に投射する。それに対して、耳側からの軸索は（白）、視蓋／上丘での分子に関係なく後側に投射できる。これによって、視覚フィールドにおける位置情報が視蓋／上丘においても位置情報として保存される。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳内におけるトポグラフィックなマップを示唆する古典的な実験としては１９４０−５０年代のRoger Sperryによるカエルの目を１８０度回転した後の神経再生によってカエルの視覚がどうなるかを見たものがある。カエルの目を１８０度回すとカエルは上下逆転した形で視覚情報を認識するようになる。これは網膜神経節細胞の軸索が再生する際に元々つながっていた標的につながることによって、回転した後の網膜の上と下に位置する視細胞からの位置情報が脳内での位置では上下逆転するために起こる。Sperryは彼の一連の視覚系のマニピュレーションの実験の結果から１９６３年のchemoaffinity theoryの中で、投射する軸索と標的の細胞に分子のタグがついていて、その間の特異的相互作用によって神経細胞間の結合が決定されトポグラフィックマップの形成に関与すると提唱した。また、こういった分子のタグは軸索と標的の両方で相補的な濃度勾配を形成していて、それでコネクションの形成される位置が決定されるのではないかと推測した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;（詳しくは化学親和説（chemoaffinity theory）の項を参照されたい）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その流れを汲んで、その後視覚系を中心にトポグラフィックマッピングのメカニズムを追求する努力がなされた。ニワトリの眼において耳側と鼻側の網膜神経節細胞はそれぞれ視蓋の前側と後側に軸索を送り、眼の中の耳鼻軸に沿った位置情報は視蓋の中で前後軸として保存される（図１）。これは眼の中で網膜神経節細胞に耳側と鼻側に軸に沿った分子の濃度勾配があり、それに対応する分子の濃度勾配が標的である視蓋の前後軸にもあり、その相互作用によって、それぞれの網膜神経節細胞の軸索が視蓋で停止する場所が決定されると考えられた。Friedrich Bonhoefferのグループは生化学的に視蓋での物質的基盤を明らかにすべく以下の様な実験を行った。彼らは、もし、視蓋に前後軸で濃度勾配を呈して発現している物質があってそれが耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索のターゲッティングに重要であるならば、視蓋の前側と後側から調整した膜画分に対する耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の反応が変わるであろうと考え、これらの膜画分をインビトロでの基質としてストライプ状に配置した（ストライプアッセイ）。その上で網膜の神経節細胞を培養すると、耳側の細胞の軸索は前側から調整した膜画分の上を好んで成長するのに対して、鼻側の細胞の軸索は前側と後側からの画分で差を示さない事、そして、前側と後側のストライプをそれぞれ熱処理することによって、耳側の軸索は特に前側の膜画分を好むわけではなく、実は後側の膜画分を避ける事が示された（図３）。この事は視蓋の後側に高く前側に低く発現されている物質があり、それが耳側で強く発現し鼻側で弱く発現する分子によって認識される事によって網膜神経節細胞の軸索の視蓋内での位置が決まるという事を示唆する（図２）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のアッセイを利用してBonhoefferのグループは1990年に生化学的にニワトリの視蓋の後側に発現している分子を精製した。RAGSと呼ばれたこの分子はPI-PLC処理によって膜から外れることからGPI結合性の膜結合タンパク質であることがわかっていた。その後、彼のグループのUwe Drescherらが遺伝子クローニングを含めて更なる分子の同定を試みていた。その頃、ファミリーの非常に多い新しいチロシンキナーゼ分子が同定され、それについての研究が様々なグループで行われていた。中でもレジェネロンのGeorge Yancopoulosのグループはこのキナーゼのファミリーの同定とそのリガンドの解明を行っていた。Phil Leaderの弟子にあたるJohn Flanaganもハーバードに自分のラボを持った頃で、彼のプロジェクトの一つとしてMek4（EphA3にあたる）とよばれるキナーゼ対するリガンドの発現クローニングを行っていた。それでとれてきた分子がELF-1（ephrinA2にあたる）で1994年にこの分子は膜結合型のタンパク質であることがわかっていた。その時にMek4とELF-1が網膜と視蓋で濃度購買を呈して発現しており、しかもその勾配が逆であることに気がついた彼のグループは1995年にこのEphA3-ephrinA2の相互作用を介した分子メカニズムがBonhoefferのグループが解析を行ってきたSperryのchemoaffnity theoryに関与するものであるという論文を発表した。その論文はDrescherらのRAGSがephrinAであるという論文と同時に発表されている。その後、様々なグループ（Rudiger KleinやDennis O&#039;learyら）も参画しニワトリだけでなくマウスでもこのEph-ephrinを介したメカニズムがchemoaffinityに働いていることが証明された。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
図３&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論 ==&lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典04.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図4　視覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程の模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;網膜からの軸索は視蓋／上丘に達すると、本来の到達エリア（白）をオーバーシュートする。その後、トポグラフィックシグナルにより、軸索はブランチをだす。そして、そのブランチはさらにトポグラフィックシグナルによって、最終目的地に集束する。最後に、神経活動に依存したリファインメントが起こり、網膜からの神経繊維は最終到達エリアに収束する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 視覚系 ===&lt;br /&gt;
　特に網膜から視蓋／上丘への投射がトポグラフィックになっていることはよく知られている。この形成には幾つかの過程があり、様々な分子が関与しているが、基本的にはSperryの仮説の様に分子が濃度勾配を呈して発現していることによる。まず、網膜の視神経細胞の軸索は視蓋／上丘に入り、将来の標的位置よりも後ろへオーバーシュートして伸長することが知られている。その後、軸索が網膜内の耳側−鼻側の軸内のどこの位置からでているかで視蓋／上丘での前後軸に沿った正しい位置で、EphAs-EphrinAsの濃度勾配によって、軸索からinterstitial branchingがおこり、その後そのbranchが、今度は網膜内の背側−腹側軸によって視蓋／上丘の内側−外側の軸に沿った、EphAs-EphrinAsとは異なる分子の濃度勾配（EphBs-EphrinBs）で、正しい最終集結点に導かれる。ここまでは神経活動に依存せずにおこる。その後、更なるマップのリファインメント（標的領域がさらに集束する）が起こるがこれには神経活動が必要であり、ウェーブ状に発生する網膜内での自発的な電気活動の存在が重要であることが示されている（図２）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16022599&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程に関わる分子の濃度勾配に関してはカウンターバランスを示す２つの濃度勾配が必要という考え方と、１つの濃度勾配がプッシュとプルと両方やれるという考え方とある。その他、もう一つの可能性として、軸索同士が競合するという可能性もあり、最近の知見では軸索同士の競合も視覚系におけるトポグラフィックマッピングに必要であるとされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22065784&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この他にも、外側膝状体と大脳皮質の視覚野でもトポグラフィックマップは形成されているがその分子メカニズムは視蓋／上丘ほどは明らかにされていない。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典05.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図３　嗅覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程の模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;嗅球の前後軸に沿ったトポグラフィーは、嗅上皮細胞で発現されているオルファクトリーレセプターの違いによって形成されるSema3A/Neuropilin1の発現の差によって嗅球に達する前にソーティングされる。嗅球の背側腹側軸に沿ったトポグラフィーは、まず最初に嗅球に到着する線維の配置がrobo2/slit1のは告げんパターンによって背側に決定された後、その軸索内で発現の高いSema3Fによって、後から到着するNeuropilin2を強く発現する線維の位置を腹側に規定する。その後、神経活動に依存して嗅上皮細胞内で接着因子や反発因子の発現が制御され、それによって糸球体がきっちりとセグレゲートする。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 嗅覚系 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系においてもトポグラフィックマッピングが行われることが知られているが、坂野らのグループによる精力的な研究によりその詳細な分子メカニズムが明らかにされてきている。匂いは[[嗅覚受容体]]で感知されるが、一つの嗅上皮細胞は一種類の嗅覚受容体を発現している。同じ嗅覚受容体を発現する細胞からの情報は嗅球の中の同じ糸球体に収束する必要がある。嗅覚受容体はヒトでは約350種類、マウスでは約1000種類の嗅覚受容体が存在し、嗅球上に嗅覚受容体の数に対応した糸球体を素子とする２次元マップが形成される。嗅球の中での嗅上皮細胞の軸索の配置は前後軸及び背側腹側の軸で決定されているが、背側腹側の軸での配列は嗅上皮内での配置によって決定される。前後軸に関してはどの嗅覚受容体が発現されているかによって産生されるcAMPの量が変わり、これによってSema3A／neuropilin1のカウンターバランスを示す濃度勾配が嗅上皮細胞の軸索内に発生し、これによって標的にたどり着く前にアクソンがソーティングされることによって、前後軸のどこに軸索が到着するかが決定される。背側腹側に関しては、まず、嗅上皮内でのrobo2の濃度勾配と嗅球内でのslit1の濃度勾配よってパイオニア軸索の嗅球での配置が背側に決定され、その後、嗅上皮細胞の軸索内でのSema3F／neuropilin2のカウンターバランスを示す濃度勾配によって嗅球内での背側腹側の位置が決まる。つまり、後から到着する軸索は先に到着した背側の軸索が発現するSema3Fによってより腹側に配置される（図３）。嗅覚の場合に特徴的なのは、アクソン−アクソンの相互作用が非常に重要な役割を果たしていることである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程で軸索が標的位置に到達しシナプスを形成したあと、嗅覚系でも視覚系と同様に神経活動依存的なリファインメントがおこる（隣同士の糸球体がきっちりとセグレゲートする）。この過程においては神経活動依存的にホモフィリック結合をする細胞接着因子Kirrel2/3と接着依存性の反発因子であるEphA5-EphrinA5がやはり濃度勾配を呈する形で発現し、それによって糸球体が相互にセグレゲートする（図３）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===その他===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その他、聴覚系、体性感覚系、運動系などのトポグラフィックマップが研究されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 臨界期==&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの形成後はそれを変えることは難しいが、形成の前に脳の領域ごとに[[可塑性]]が持続する時期があり、それを[[臨界期]]と呼ぶ。この時期は神経活動依存的な修飾が可能な時期であり、この時期内での神経活動の変化は脳内でのマップのパターンを変えることができる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==視覚優位性円柱 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　視覚中枢において片方の眼ともう片方の眼からの刺激を受ける領域が交互に存在し、ストライプ状に配置されている。このストライプをocular dominance columnという。通常は片方の眼ともう片方の眼のそれぞれのカラムは同じ大きさである。このストライプの形成にも神経活動が必要であり、臨界期における神経活動の変化はこのストライプ（すなわちトポグラフィカルマップ）のパターンを変える（例えば右目と左目のカラムでサイズが変わる）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* 標的認識&lt;br /&gt;
* Topographic map&lt;br /&gt;
* Chemoaffinity theory&lt;br /&gt;
* Eph-Ephrin &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：櫻井武　　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11286</id>
		<title>トポグラフィックマッピング</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11286"/>
		<updated>2012-07-04T05:59:20Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：Topographic fine tuning&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックファインチューニングは２つの分けることのできる概念を含んでいる言葉と考えられる。１つはトポグラフィックマッピング、topographic mappingで、もう１つはその過程の１つである神経活動依存性ファインチューニング、activity dependent fine tuningである。ここではトポグラフィックマッピングについて主に述べることにする。トポグラフィックマップとはもともと地形図という意味であるが、トポグラフィックマッピングは「神経地図形成」と訳され、神経細胞の投射が地形図を作製するように特異的な配置をなす過程をさす。端的に言えばある特定の身体の位置から来る神経の軸索が、ある特定の配置をその系路内で取り、脳内のある特定の標的に到達した際に、その投射が標的領域内で特定の配置を取る過程である（逆に脳の運動野のある位置にある神経細胞からの軸索がある特定の身体の位置に投射する場合、脳内の運動野でトポグラフィックな分布があるといえる）。一番簡単な例は、脊髄から視床へ上行する脊髄視床路で末梢から脊髄に入る高さによってその系路内での配置が決まるというものであろう。また、有名なものにはWilder Penfieldによる感覚野と運動野におけるどの部位が体のどの部位の感覚、運動に対応するかを人の脳でマッピングしたものがある（cortical homunculus）（図１）。これは脳のどこを刺激すると体のどこが動くか、また、脳のどこを刺激するとどこが感じたように感じるかを脳外科手術中の患者さんの脳でマッピングしたもので、１９５１年に出版されたこのデータは現在でもそのまま通用する正確なものである。感覚系のトポグラフィックマッピングには大きく分けて２つの過程がある。一つは神経細胞の軸索が標的にたどり着き標的内でトポグラフィックに配置する神経活動に依存しない（おそらく様々な標的認識分子による）メカニズムで、もう一つはその後に行われる標的内での神経活動依存性の配置形成の（ついてはシナプス形成の）リファインメントの過程である（これが神経活動依存性ファインチューニングである）。トポグラフィクマッピングは感覚系での情報処理の基本となる構造を形成するものである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
図１&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのミッション ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　高等動物において外界から入力される感覚情報は脳内の特定の領域内において２次元上の神経細胞の発火パターンへと変換され、これが感覚情報の処理の基盤となる。例えば視覚において、網膜の中のある視細胞がその受け持つ視覚フィールド内のある位置における情報を受け取るが、網膜のそれぞれの視細胞の情報は脳の特異的な細胞へ伝達される。そうすることによって、網膜内での位置関係（つまりは視覚フィールドにおける位置関係）が脳内での位置関係に転換され、視覚フィールドの空間における位置情報を視覚野で認識することができる。これをするためにはそれぞれの視細胞につながる網膜神経節細胞の軸索が視覚系においてトポグラフィックにターゲッティングする事が必要となる。これがトポグラフィックマッピングであり、その結果、脳内にトポグラフィックなマップができる。さらに両眼視ができる動物では、両方の眼から入った視野内の同じ地点からの情報は脳内の同じ地点に投射する必要がある。それについてもトポグラフィックなマッピングが必要で、それによって形成された両眼視によってさらに立体視も可能となる。また、視覚によって得られた情報を認知するにあたって視覚野から脳内での行き先によって認知される内容が異なるので（例えばwhatとhow)、この基本に視覚野でのトポグラフィックマッピングがあるとも考えられる（嗅覚系ではある特定のにおいがそれによって引き起こされる特定の行動に結びつく基本にトポグラフィックマップがある。詳しくは嗅覚系の項を参照のこと）。先に述べたように視覚系においても神経細胞の活動（網膜の活動）なしに起こる過程と（網膜）神経細胞の活動性に依存して起こる過程がある。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのロジックとその分子メカニズム—歴史的ポイント ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典03.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図２　トポグラフィックマッピングの模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;網膜内には耳側で高く鼻側で低い濃度勾配を示す分子が存在し（赤）、網膜からの神経線維を受ける視蓋／上丘には後側で高く前側で低い濃度勾配を示す分子が存在する（青）。網膜の耳側からの軸索は（赤）、視蓋／上丘での分子を認識し、その分子を避ける様に前側に投射する。それに対して、耳側からの軸索は（白）、視蓋／上丘での分子に関係なく後側に投射できる。これによって、視覚フィールドにおける位置情報が視蓋／上丘においても位置情報として保存される。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳内におけるトポグラフィックなマップを示唆する古典的な実験としては１９４０−５０年代のRoger Sperryによるカエルの目を１８０度回転した後の神経再生によってカエルの視覚がどうなるかを見たものがある。カエルの目を１８０度回すとカエルは上下逆転した形で視覚情報を認識するようになる。これは網膜神経節細胞の軸索が再生する際に元々つながっていた標的につながることによって、回転した後の網膜の上と下に位置する視細胞からの位置情報が脳内での位置では上下逆転するために起こる。Sperryは彼の一連の視覚系のマニピュレーションの実験の結果から１９６３年のchemoaffinity theoryの中で、投射する軸索と標的の細胞に分子のタグがついていて、その間の特異的相互作用によって神経細胞間の結合が決定されトポグラフィックマップの形成に関与すると提唱した。また、こういった分子のタグは軸索と標的の両方で相補的な濃度勾配を形成していて、それでコネクションの形成される位置が決定されるのではないかと推測した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;（詳しくは化学親和説（chemoaffinity theory）の項を参照されたい）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その流れを汲んで、その後視覚系を中心にトポグラフィックマッピングのメカニズムを追求する努力がなされた。ニワトリの眼において耳側と鼻側の網膜神経節細胞はそれぞれ視蓋の前側と後側に軸索を送り、眼の中の耳鼻軸に沿った位置情報は視蓋の中で前後軸として保存される（図１）。これは眼の中で網膜神経節細胞に耳側と鼻側に軸に沿った分子の濃度勾配があり、それに対応する分子の濃度勾配が標的である視蓋の前後軸にもあり、その相互作用によって、それぞれの網膜神経節細胞の軸索が視蓋で停止する場所が決定されると考えられた。Friedrich Bonhoefferのグループは生化学的に視蓋での物質的基盤を明らかにすべく以下の様な実験を行った。彼らは、もし、視蓋に前後軸で濃度勾配を呈して発現している物質があってそれが耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索のターゲッティングに重要であるならば、視蓋の前側と後側から調整した膜画分に対する耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の反応が変わるであろうと考え、これらの膜画分をインビトロでの基質としてストライプ状に配置した（ストライプアッセイ）。その上で網膜の神経節細胞を培養すると、耳側の細胞の軸索は前側から調整した膜画分の上を好んで成長するのに対して、鼻側の細胞の軸索は前側と後側からの画分で差を示さない事、そして、前側と後側のストライプをそれぞれ熱処理することによって、耳側の軸索は特に前側の膜画分を好むわけではなく、実は後側の膜画分を避ける事が示された（図３）。この事は視蓋の後側に高く前側に低く発現されている物質があり、それが耳側で強く発現し鼻側で弱く発現する分子によって認識される事によって網膜神経節細胞の軸索の視蓋内での位置が決まるという事を示唆する（図２）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のアッセイを利用してBonhoefferのグループは1990年に生化学的にニワトリの視蓋の後側に発現している分子を精製した。RAGSと呼ばれたこの分子はPI-PLC処理によって膜から外れることからGPI結合性の膜結合タンパク質であることがわかっていた。その後、彼のグループのUwe Drescherらが遺伝子クローニングを含めて更なる分子の同定を試みていた。その頃、ファミリーの非常に多い新しいチロシンキナーゼ分子が同定され、それについての研究が様々なグループで行われていた。中でもレジェネロンのGeorge Yancopoulosのグループはこのキナーゼのファミリーの同定とそのリガンドの解明を行っていた。Phil Leaderの弟子にあたるJohn Flanaganもハーバードにラボを持った頃で、彼のプロジェクトの一つにこのキナーゼの一つに対するリガンドの発現クローニングを行っていた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
図３&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論 ==&lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典04.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図２　視覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程の模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;網膜からの軸索は視蓋／上丘に達すると、本来の到達エリア（白）をオーバーシュートする。その後、トポグラフィックシグナルにより、軸索はブランチをだす。そして、そのブランチはさらにトポグラフィックシグナルによって、最終目的地に集束する。最後に、神経活動に依存したリファインメントが起こり、網膜からの神経繊維は最終到達エリアに収束する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 視覚系 ===&lt;br /&gt;
　特に網膜から視蓋／上丘への投射がトポグラフィックになっていることはよく知られている。この形成には幾つかの過程があり、様々な分子が関与しているが、基本的にはSperryの仮説の様に分子が濃度勾配を呈して発現していることによる。まず、網膜の視神経細胞の軸索は視蓋／上丘に入り、将来の標的位置よりも後ろへオーバーシュートして伸長することが知られている。その後、軸索が網膜内の耳側−鼻側の軸内のどこの位置からでているかで視蓋／上丘での前後軸に沿った正しい位置で、EphAs-EphrinAsの濃度勾配によって、軸索からinterstitial branchingがおこり、その後そのbranchが、今度は網膜内の背側−腹側軸によって視蓋／上丘の内側−外側の軸に沿った、EphAs-EphrinAsとは異なる分子の濃度勾配（EphBs-EphrinBs）で、正しい最終集結点に導かれる。ここまでは神経活動に依存せずにおこる。その後、更なるマップのリファインメント（標的領域がさらに集束する）が起こるがこれには神経活動が必要であり、ウェーブ状に発生する網膜内での自発的な電気活動の存在が重要であることが示されている（図２）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16022599&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程に関わる分子の濃度勾配に関してはカウンターバランスを示す２つの濃度勾配が必要という考え方と、１つの濃度勾配がプッシュとプルと両方やれるという考え方とある。その他、もう一つの可能性として、軸索同士が競合するという可能性もあり、最近の知見では軸索同士の競合も視覚系におけるトポグラフィックマッピングに必要であるとされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22065784&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この他にも、外側膝状体と大脳皮質の視覚野でもトポグラフィックマップは形成されているがその分子メカニズムは視蓋／上丘ほどは明らかにされていない。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典05.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図３　嗅覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程の模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;嗅球の前後軸に沿ったトポグラフィーは、嗅上皮細胞で発現されているオルファクトリーレセプターの違いによって形成されるSema3A/Neuropilin1の発現の差によって嗅球に達する前にソーティングされる。嗅球の背側腹側軸に沿ったトポグラフィーは、まず最初に嗅球に到着する線維の配置がrobo2/slit1のは告げんパターンによって背側に決定された後、その軸索内で発現の高いSema3Fによって、後から到着するNeuropilin2を強く発現する線維の位置を腹側に規定する。その後、神経活動に依存して嗅上皮細胞内で接着因子や反発因子の発現が制御され、それによって糸球体がきっちりとセグレゲートする。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 嗅覚系 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系においてもトポグラフィックマッピングが行われることが知られているが、坂野らのグループによる精力的な研究によりその詳細な分子メカニズムが明らかにされてきている。匂いは[[嗅覚受容体]]で感知されるが、一つの嗅上皮細胞は一種類の嗅覚受容体を発現している。同じ嗅覚受容体を発現する細胞からの情報は嗅球の中の同じ糸球体に収束する必要がある。嗅覚受容体はヒトでは約350種類、マウスでは約1000種類の嗅覚受容体が存在し、嗅球上に嗅覚受容体の数に対応した糸球体を素子とする２次元マップが形成される。嗅球の中での嗅上皮細胞の軸索の配置は前後軸及び背側腹側の軸で決定されているが、背側腹側の軸での配列は嗅上皮内での配置によって決定される。前後軸に関してはどの嗅覚受容体が発現されているかによって産生されるcAMPの量が変わり、これによってSema3A／neuropilin1のカウンターバランスを示す濃度勾配が嗅上皮細胞の軸索内に発生し、これによって標的にたどり着く前にアクソンがソーティングされることによって、前後軸のどこに軸索が到着するかが決定される。背側腹側に関しては、まず、嗅上皮内でのrobo2の濃度勾配と嗅球内でのslit1の濃度勾配よってパイオニア軸索の嗅球での配置が背側に決定され、その後、嗅上皮細胞の軸索内でのSema3F／neuropilin2のカウンターバランスを示す濃度勾配によって嗅球内での背側腹側の位置が決まる。つまり、後から到着する軸索は先に到着した背側の軸索が発現するSema3Fによってより腹側に配置される（図３）。嗅覚の場合に特徴的なのは、アクソン−アクソンの相互作用が非常に重要な役割を果たしていることである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程で軸索が標的位置に到達しシナプスを形成したあと、嗅覚系でも視覚系と同様に神経活動依存的なリファインメントがおこる（隣同士の糸球体がきっちりとセグレゲートする）。この過程においては神経活動依存的にホモフィリック結合をする細胞接着因子Kirrel2/3と接着依存性の反発因子であるEphA5-EphrinA5がやはり濃度勾配を呈する形で発現し、それによって糸球体が相互にセグレゲートする（図３）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===その他===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その他、聴覚系、体性感覚系、運動系などのトポグラフィックマップが研究されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 臨界期==&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの形成後はそれを変えることは難しいが、形成の前に脳の領域ごとに[[可塑性]]が持続する時期があり、それを[[臨界期]]と呼ぶ。この時期は神経活動依存的な修飾が可能な時期であり、この時期内での神経活動の変化は脳内でのマップのパターンを変えることができる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==視覚優位性円柱 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　視覚中枢において片方の眼ともう片方の眼からの刺激を受ける領域が交互に存在し、ストライプ状に配置されている。このストライプをocular dominance columnという。通常は片方の眼ともう片方の眼のそれぞれのカラムは同じ大きさである。このストライプの形成にも神経活動が必要であり、臨界期における神経活動の変化はこのストライプ（すなわちトポグラフィカルマップ）のパターンを変える（例えば右目と左目のカラムでサイズが変わる）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* 標的認識&lt;br /&gt;
* Topographic map&lt;br /&gt;
* Chemoaffinity theory&lt;br /&gt;
* Eph-Ephrin &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：櫻井武　　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11284</id>
		<title>トポグラフィックマッピング</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11284"/>
		<updated>2012-07-04T04:43:33Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：Topographic fine tuning&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　トポグラフィックファインチューニングは２つの分けることのできる概念を含んでいる言葉と考えられる。１つはトポグラフィックマッピング、topographic mappingで、もう１つはその過程の１つである神経活動依存性ファインチューニング、activity dependent fine tuningである。ここではトポグラフィックマッピングについて主に述べることにする。トポグラフィックマップとはもともと地形図という意味であるが、トポグラフィックマッピングは「神経地図形成」と訳され、神経細胞の投射が地形図を作製するように特異的な配置をなす過程をさす。端的に言えばある特定の身体の位置から来る神経の軸索が、ある特定の配置をその系路内で取り、脳内のある特定の標的に到達した際に、その投射が標的領域内で特定の配置を取る過程である（逆に脳の運動野のある位置にある神経細胞からの軸索がある特定の身体の位置に投射する場合、脳内の運動野でトポグラフィックな分布があるといえる）。一番簡単な例は、脊髄から視床へ上行する脊髄視床路で末梢から脊髄に入る高さによってその系路内での配置が決まるというものであろう。また、有名なものにはWilder Penfieldによる感覚野と運動野におけるどの部位が体のどの部位の感覚、運動に対応するかを人の脳でマッピングしたものがある（cortical homunculus）（図１）。これは脳のどこを刺激すると体のどこが動くか、また、脳のどこを刺激するとどこが感じたように感じるかを脳外科手術中の患者さんの脳でマッピングしたもので、１９５１年に出版されたこのデータは現在でもそのまま通用する正確なものである。感覚系のトポグラフィックマッピングには大きく分けて２つの過程がある。一つは神経細胞の軸索が標的にたどり着き標的内でトポグラフィックに配置する神経活動に依存しない（おそらく様々な標的認識分子による）メカニズムで、もう一つはその後に行われる標的内での神経活動依存性の配置形成の（ついてはシナプス形成の）リファインメントの過程である（これが神経活動依存性ファインチューニングである）。トポグラフィクマッピングは感覚系での情報処理の基本となる構造を形成するものである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
図１&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのミッション ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　高等動物において外界から入力される感覚情報は脳内の特定の領域内において２次元上の神経細胞の発火パターンへと変換され、これが感覚情報の処理の基盤となる。例えば視覚において、網膜の中のある視細胞がその受け持つ視覚フィールド内のある位置における情報を受け取るが、網膜のそれぞれの視細胞の情報は脳の特異的な細胞へ伝達される。そうすることによって、網膜内での位置関係（つまりは視覚フィールドにおける位置関係）が脳内での位置関係に転換され、視覚フィールドの空間における位置情報を視覚野で認識することができる。これをするためにはそれぞれの視細胞につながる網膜神経節細胞の軸索が視覚系においてトポグラフィックにターゲッティングする事が必要となる。これがトポグラフィックマッピングであり、その結果、脳内にトポグラフィックなマップができる。さらに視覚系においては両眼視ができる動物では、両方の眼から入った視野内の同じ地点からの情報は脳内の同じ地点に投射する必要がある。それについてもトポグラフィックなマッピングが必要で、それによって形成された両眼視によってさらに立体視も可能となる。また、視覚によって得られた情報をさらに認知するにあたって脳内での行き先によって認知される内容が異なるので（例えばwhatとhow)、この基本にトポグラフィックマッピングがあるとも考えられる（嗅覚系ではある特定のにおいがそれによって引き起こされる特定の行動に結びつく基本にトポグラフィックマップがある。詳しくは嗅覚系の項を参照のこと）。先に述べたように視覚系においても神経細胞の活動なしに起こる過程と神経細胞の活動性に依存して起こる過程がある。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのロジックとその分子メカニズム—歴史的ポイント ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典03.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図２　トポグラフィックマッピングの模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;網膜内には耳側で高く鼻側で低い濃度勾配を示す分子が存在し（赤）、網膜からの神経線維を受ける視蓋／上丘には後側で高く前側で低い濃度勾配を示す分子が存在する（青）。網膜の耳側からの軸索は（赤）、視蓋／上丘での分子を認識し、その分子を避ける様に前側に投射する。それに対して、耳側からの軸索は（白）、視蓋／上丘での分子に関係なく後側に投射できる。これによって、視覚フィールドにおける位置情報が視蓋／上丘においても位置情報として保存される。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳内におけるトポグラフィックなマップを示唆する古典的な実験としては１９４０−５０年代のRoger Sperryによるカエルの目を１８０度回転した後の神経再生によってカエルの視覚がどうなるかを見たものがある。カエルの目を１８０度回すとカエルは上下逆転した形で視覚情報を認識するようになる。これは網膜神経節細胞の軸索が再生する際に元々つながっていた標的につながることによって、回転した後の網膜の上と下に位置する視細胞からの位置情報が脳内での位置では上下逆転するために起こる。Sperryは彼の一連の視覚系のマニピュレーションの実験の結果から１９６３年のchemoaffinity theoryの中で、投射する軸索と標的の細胞に分子のタグがついていて、その間の特異的相互作用によって神経細胞間の結合が決定されトポグラフィックマップの形成に関与すると提唱した。また、こういった分子のタグは軸索と標的の両方で相補的な濃度勾配を形成していて、それでコネクションの形成される位置が決定されるのではないかと推測した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;（詳しくは化学親和説（chemoaffinity theory）の項を参照されたい）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その流れを汲んで、その後視覚系を中心にトポグラフィックマッピングのメカニズムを追求する努力がなされた。ニワトリの眼において耳側と鼻側の網膜神経節細胞はそれぞれ視蓋の前側と後側に軸索を送り、眼の中の耳鼻軸に沿った位置情報は視蓋の中で前後軸として保存される（図１）。これは眼の中で網膜神経節細胞に耳側と鼻側に軸に沿った分子の濃度勾配があり、それに対応する分子の濃度勾配が標的である視蓋の前後軸にもあり、その相互作用によって、それぞれの網膜神経節細胞の軸索が視蓋で停止する場所が決定されると考えられた。Friedrich Bonhoefferのグループは生化学的に視蓋での物質的基盤を明らかにすべく以下の様な実験を行った。彼らは、もし、視蓋に前後軸で濃度勾配を呈して発現している物質があってそれが耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索のターゲッティングに重要であるならば、視蓋の前側と後側から調整した膜画分に対する耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の反応が変わるであろうと考え、これらの膜画分をインビトロでの基質としてストライプ状に配置した（ストライプアッセイ）。その上で網膜の神経節細胞を培養すると、耳側の細胞の軸索は前側から調整した膜画分の上を好んで成長するのに対して、鼻側の細胞の軸索は前側と後側からの画分で差を示さない事、そして、前側と後側のストライプをそれぞれ熱処理することによって、耳側の軸索は特に前側の膜画分を好むわけではなく、実は後側の膜画分を避ける事が示された（図３）。この事は視蓋の後側に高く前側に低く発現されている物質があり、それが耳側で強く発現し鼻側で弱く発現する分子によって認識される事によって網膜神経節細胞の軸索の視蓋内での位置が決まるという事を示唆する（図２）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この流れがEph-Ephrinの発見につながっていった事はご承知の通りである(直接の発見は実は偶然であったのだが)。これについてはその項を参照いただきたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
図３&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論 ==&lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典04.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図２　視覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程の模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;網膜からの軸索は視蓋／上丘に達すると、本来の到達エリア（白）をオーバーシュートする。その後、トポグラフィックシグナルにより、軸索はブランチをだす。そして、そのブランチはさらにトポグラフィックシグナルによって、最終目的地に集束する。最後に、神経活動に依存したリファインメントが起こり、網膜からの神経繊維は最終到達エリアに収束する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 視覚系 ===&lt;br /&gt;
　特に網膜から視蓋／上丘への投射がトポグラフィックになっていることはよく知られている。この形成には幾つかの過程があり、様々な分子が関与しているが、基本的にはSperryの仮説の様に分子が濃度勾配を呈して発現していることによる。まず、網膜の視神経細胞の軸索は視蓋／上丘に入り、将来の標的位置よりも後ろへオーバーシュートして伸長することが知られている。その後、軸索が網膜内の耳側−鼻側の軸内のどこの位置からでているかで視蓋／上丘での前後軸に沿った正しい位置で、EphAs-EphrinAsの濃度勾配によって、軸索からinterstitial branchingがおこり、その後そのbranchが、今度は網膜内の背側−腹側軸によって視蓋／上丘の内側−外側の軸に沿った、EphAs-EphrinAsとは異なる分子の濃度勾配（EphBs-EphrinBs）で、正しい最終集結点に導かれる。ここまでは神経活動に依存せずにおこる。その後、更なるマップのリファインメント（標的領域がさらに集束する）が起こるがこれには神経活動が必要であり、ウェーブ状に発生する網膜内での自発的な電気活動の存在が重要であることが示されている（図２）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16022599&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程に関わる分子の濃度勾配に関してはカウンターバランスを示す２つの濃度勾配が必要という考え方と、１つの濃度勾配がプッシュとプルと両方やれるという考え方とある。その他、もう一つの可能性として、軸索同士が競合するという可能性もあり、最近の知見では軸索同士の競合も視覚系におけるトポグラフィックマッピングに必要であるとされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22065784&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この他にも、外側膝状体と大脳皮質の視覚野でもトポグラフィックマップは形成されているがその分子メカニズムは視蓋／上丘ほどは明らかにされていない。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典05.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図３　嗅覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程の模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;嗅球の前後軸に沿ったトポグラフィーは、嗅上皮細胞で発現されているオルファクトリーレセプターの違いによって形成されるSema3A/Neuropilin1の発現の差によって嗅球に達する前にソーティングされる。嗅球の背側腹側軸に沿ったトポグラフィーは、まず最初に嗅球に到着する線維の配置がrobo2/slit1のは告げんパターンによって背側に決定された後、その軸索内で発現の高いSema3Fによって、後から到着するNeuropilin2を強く発現する線維の位置を腹側に規定する。その後、神経活動に依存して嗅上皮細胞内で接着因子や反発因子の発現が制御され、それによって糸球体がきっちりとセグレゲートする。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 嗅覚系 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系においてもトポグラフィックマッピングが行われることが知られているが、坂野らのグループによる精力的な研究によりその詳細な分子メカニズムが明らかにされてきている。匂いは[[嗅覚受容体]]で感知されるが、一つの嗅上皮細胞は一種類の嗅覚受容体を発現している。同じ嗅覚受容体を発現する細胞からの情報は嗅球の中の同じ糸球体に収束する必要がある。嗅覚受容体はヒトでは約350種類、マウスでは約1000種類の嗅覚受容体が存在し、嗅球上に嗅覚受容体の数に対応した糸球体を素子とする２次元マップが形成される。嗅球の中での嗅上皮細胞の軸索の配置は前後軸及び背側腹側の軸で決定されているが、背側腹側の軸での配列は嗅上皮内での配置によって決定される。前後軸に関してはどの嗅覚受容体が発現されているかによって産生されるcAMPの量が変わり、これによってSema3A／neuropilin1のカウンターバランスを示す濃度勾配が嗅上皮細胞の軸索内に発生し、これによって標的にたどり着く前にアクソンがソーティングされることによって、前後軸のどこに軸索が到着するかが決定される。背側腹側に関しては、まず、嗅上皮内でのrobo2の濃度勾配と嗅球内でのslit1の濃度勾配よってパイオニア軸索の嗅球での配置が背側に決定され、その後、嗅上皮細胞の軸索内でのSema3F／neuropilin2のカウンターバランスを示す濃度勾配によって嗅球内での背側腹側の位置が決まる。つまり、後から到着する軸索は先に到着した背側の軸索が発現するSema3Fによってより腹側に配置される（図３）。嗅覚の場合に特徴的なのは、アクソン−アクソンの相互作用が非常に重要な役割を果たしていることである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程で軸索が標的位置に到達しシナプスを形成したあと、嗅覚系でも視覚系と同様に神経活動依存的なリファインメントがおこる（隣同士の糸球体がきっちりとセグレゲートする）。この過程においては神経活動依存的にホモフィリック結合をする細胞接着因子Kirrel2/3と接着依存性の反発因子であるEphA5-EphrinA5がやはり濃度勾配を呈する形で発現し、それによって糸球体が相互にセグレゲートする（図３）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===その他===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その他、聴覚系、体性感覚系、運動系などのトポグラフィックマップが研究されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 臨界期==&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの形成後はそれを変えることは難しいが、形成の前に脳の領域ごとに[[可塑性]]が持続する時期があり、それを[[臨界期]]と呼ぶ。この時期は神経活動依存的な修飾が可能な時期であり、この時期内での神経活動の変化は脳内でのマップのパターンを変えることができる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==視覚優位性円柱 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　視覚中枢において片方の眼ともう片方の眼からの刺激を受ける領域が交互に存在し、ストライプ状に配置されている。このストライプをocular dominance columnという。通常は片方の眼ともう片方の眼のそれぞれのカラムは同じ大きさである。このストライプの形成にも神経活動が必要であり、臨界期における神経活動の変化はこのストライプ（すなわちトポグラフィカルマップ）のパターンを変える（例えば右目と左目のカラムでサイズが変わる）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* 標的認識&lt;br /&gt;
* Topographic map&lt;br /&gt;
* Chemoaffinity theory&lt;br /&gt;
* Eph-Ephrin &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：櫻井武　　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11282</id>
		<title>トポグラフィックマッピング</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11282"/>
		<updated>2012-07-04T04:28:36Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：Topographic fine tuning&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
トポグラフィックファインチューニングは２つの分けることのできる概念を含んでいる言葉と考えられる。１つはトポグラフィックマッピング、topographic mappingで、もう１つはその過程の１つである神経活動依存性ファインチューニング、activity dependent fine tuningである。ここではトポグラフィックマッピングについて主に述べることにする。トポグラフィックマップとはもともと地形図という意味であるが、トポグラフィックマッピングは「神経地図形成」と訳され、神経細胞の投射が地形図を作製するように特異的な配置をなす過程をさす。端的に言えばある特定の身体の位置から来る神経の軸索が、ある特定の配置をその系路内で取り、脳内のある特定の標的に到達した際に、その投射が標的領域内で特定の配置を取る過程である（逆に脳の運動野のある位置にある神経細胞からの軸索がある特定の身体の位置に投射する場合、脳内の運動野でトポグラフィックな分布があるといえる）。一番簡単な例は、脊髄から視床へ上行する脊髄視床路で末梢から脊髄に入る高さによってその系路内での配置が決まるというものであろう。また、有名なものにはWilder Penfieldによる感覚野と運動野におけるどの部位が体のどの部位の感覚、運動に対応するかを人の脳でマッピングしたものがある（cortical homunculus）（図１）。これは脳のどこを刺激すると体のどこが動くか、また、脳のどこを刺激するとどこが感じたように感じるかを脳外科手術中の患者さんの脳でマッピングしたもので、１９５１年に出版されたこのデータは現在でもそのまま通用する正確なものである。感覚系のトポグラフィックマッピングには大きく分けて２つの過程がある。一つは標的にたどり着き標的内でトポグラフィックに配置する神経活動に依存しない（おそらく様々な標的認識分子による）メカニズムで、もう一つはその後に行われる標的内での神経活動依存性の配置形成の（ついてはシナプス形成の）リファインメントの過程である（これが神経活動依存性ファインチューニングである）。トポグラフィクマッピングは感覚系での情報処理の基本となる構造を形成するものである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
図１&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのミッション ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　高等動物において外界から入力される感覚情報は脳内の特定の領域内において２次元上の神経細胞の発火パターンへと変換され、これが感覚情報の処理の基盤となる。例えば視覚において、網膜の中のある視細胞がその受け持つ視覚フィールド内のある位置における情報を受け取るが、網膜のそれぞれの視細胞の情報は脳の特異的な細胞へ伝達される。そうすることによって、網膜内での位置関係（つまりは視覚フィールドにおける位置関係）が脳内での位置関係に転換され、視覚フィールドの空間における位置情報を視覚野で認識することができる。これをするためにはそれぞれの視細胞につながる網膜神経節細胞の軸索が視覚系においてトポグラフィックにターゲッティングする事が必要となる。これがトポグラフィックマッピングであり、その結果、脳内にトポグラフィックなマップができる。さらに視覚系においては両眼視ができる動物では、両方の眼から入った視野内の同じ地点からの情報は脳内の同じ地点に投射する必要がある。それについてもトポグラフィックなマッピングが必要で、それによって形成された両眼視によってさらに立体視も可能となる。また、視覚によって得られた情報をさらに認知するにあたって脳内での行き先によって認知される内容が異なるので（例えばwhatとhow)、この基本にトポグラフィックマッピングがあるとも考えられる（嗅覚系ではある特定のにおいがそれによって引き起こされる行動に結びつく基本となる。詳しくは嗅覚系の項を参照のこと）。先に述べたように視覚系においても神経細胞の活動なしに起こる過程と神経細胞の活動性に依存して起こる過程がある。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのロジックとその分子メカニズム—歴史的ポイント ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典03.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図２　トポグラフィックマッピングの模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;網膜内には耳側で高く鼻側で低い濃度勾配を示す分子が存在し（赤）、網膜からの神経線維を受ける視蓋／上丘には後側で高く前側で低い濃度勾配を示す分子が存在する（青）。網膜の耳側からの軸索は（赤）、視蓋／上丘での分子を認識し、その分子を避ける様に前側に投射する。それに対して、耳側からの軸索は（白）、視蓋／上丘での分子に関係なく後側に投射できる。これによって、視覚フィールドにおける位置情報が視蓋／上丘においても位置情報として保存される。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳内におけるトポグラフィックなマップを示唆する古典的な実験としては１９４０−５０年代のRoger Sperryによるカエルの目を１８０度回転した後の神経再生によってカエルの視覚がどうなるかを見たものがある。カエルの目を１８０度回すとカエルは上下逆転した形で視覚情報を認識するようになる。これは網膜神経節細胞の軸索が再生する際に元々つながっていた標的につながることによって、回転した後の網膜の上と下に位置する視細胞からの位置情報が脳内での位置では上下逆転するために起こる。これについては化学親和説（chemoaffinity theory）の項を参照されたい。Roger Sperryは彼の一連の視覚系のマニピュレーションの実験の結果から１９６３年のchemoaffinity theoryの中で、投射する軸索と標的の細胞に分子のタグがついていて、その間の特異的相互作用によって神経細胞間の結合が決定されトポグラフィックマップの形成に関与すると提唱した。また、こういった分子のタグは軸索と標的の両方で相補的な濃度勾配を形成していて、それでコネクションの形成される位置が決定されるのではないかと推測した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その流れを汲んで、その後視覚系を中心にトポグラフィックマッピングのメカニズムを追求する努力がなされた。ニワトリの眼において耳側と鼻側の網膜神経節細胞はそれぞれ視蓋の前側と後側に軸索を送り、眼の中の耳鼻軸に沿った位置情報は視蓋の中で前後軸として保存される（図１）。これは眼の中で網膜神経節細胞に耳側と鼻側に軸に沿った分子の濃度勾配があり、それに対応する分子の濃度勾配が標的である視蓋の前後軸にもあり、その相互作用によって、それぞれの網膜神経節細胞の軸索が視蓋で停止する場所が決定されると考えられた。Friedrich（パパ）Bonhoefferのグループは生化学的に視蓋での物質的基盤を明らかにすべく以下の様な実験を行った。彼らは、もし、視蓋に前後軸で濃度勾配を呈して発現している物質があってそれが耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索のターゲッティングに重要であるならば、視蓋の前側と後側から調整した膜画分に対する耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の反応が変わるであろうと考え、これらの膜画分をインビトロでの基質としてストライプ状に配置した（ストライプアッセイ）。その上で網膜の神経節細胞を培養すると、耳側の細胞の軸索は前側から調整した膜画分の上を好んで成長するのに対して、鼻側の細胞の軸索は前側と後側からの画分で差を示さない事、そして、耳側の軸索は特に前側の膜画分を好むわけではなく、実は後側の膜画分を避ける事が示された。この事は視蓋の後側に高く前側に低く発現されている物質があり、それが耳側で強く発現し鼻側で弱く発現する分子によって認識される事によって網膜神経節細胞の軸索の視蓋内での位置が決まるという事を示唆する（図２）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。この流れがEph-Ephrinの発見につながっていった事はご承知の通りである(直接の発見は実は偶然であったのだが)。これについてはその項を参照いただきたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論 ==&lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典04.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図２　視覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程の模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;網膜からの軸索は視蓋／上丘に達すると、本来の到達エリア（白）をオーバーシュートする。その後、トポグラフィックシグナルにより、軸索はブランチをだす。そして、そのブランチはさらにトポグラフィックシグナルによって、最終目的地に集束する。最後に、神経活動に依存したリファインメントが起こり、網膜からの神経繊維は最終到達エリアに収束する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 視覚系 ===&lt;br /&gt;
　特に網膜から視蓋／上丘への投射がトポグラフィックになっていることはよく知られている。この形成には幾つかの過程があり、様々な分子が関与しているが、基本的にはSperryの仮説の様に分子が濃度勾配を呈して発現していることによる。まず、網膜の視神経細胞の軸索は視蓋／上丘に入り、将来の標的位置よりも後ろへオーバーシュートして伸長することが知られている。その後、軸索が網膜内の耳側−鼻側の軸内のどこの位置からでているかで視蓋／上丘での前後軸に沿った正しい位置で、EphAs-EphrinAsの濃度勾配によって、軸索からinterstitial branchingがおこり、その後そのbranchが、今度は網膜内の背側−腹側軸によって視蓋／上丘の内側−外側の軸に沿った、EphAs-EphrinAsとは異なる分子の濃度勾配（EphBs-EphrinBs）で、正しい最終集結点に導かれる。ここまでは神経活動に依存せずにおこる。その後、更なるマップのリファインメント（標的領域がさらに集束する）が起こるがこれには神経活動が必要であり、ウェーブ状に発生する網膜内での自発的な電気活動の存在が重要であることが示されている（図２）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16022599&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程に関わる分子の濃度勾配に関してはカウンターバランスを示す２つの濃度勾配が必要という考え方と、１つの濃度勾配がプッシュとプルと両方やれるという考え方とある。その他、もう一つの可能性として、軸索同士が競合するという可能性もあり、最近の知見では軸索同士の競合も視覚系におけるトポグラフィックマッピングに必要であるとされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22065784&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この他にも、外側膝状体と大脳皮質の視覚野でもトポグラフィックマップは形成されているがその分子メカニズムは視蓋／上丘ほどは明らかにされていない。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典05.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図３　嗅覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程の模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;嗅球の前後軸に沿ったトポグラフィーは、嗅上皮細胞で発現されているオルファクトリーレセプターの違いによって形成されるSema3A/Neuropilin1の発現の差によって嗅球に達する前にソーティングされる。嗅球の背側腹側軸に沿ったトポグラフィーは、まず最初に嗅球に到着する線維の配置がrobo2/slit1のは告げんパターンによって背側に決定された後、その軸索内で発現の高いSema3Fによって、後から到着するNeuropilin2を強く発現する線維の位置を腹側に規定する。その後、神経活動に依存して嗅上皮細胞内で接着因子や反発因子の発現が制御され、それによって糸球体がきっちりとセグレゲートする。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 嗅覚系 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系においてもトポグラフィックマッピングが行われることが知られているが、坂野らのグループによる精力的な研究によりその詳細な分子メカニズムが明らかにされてきている。匂いは[[嗅覚受容体]]で感知されるが、一つの嗅上皮細胞は一種類の嗅覚受容体を発現している。同じ嗅覚受容体を発現する細胞からの情報は嗅球の中の同じ糸球体に収束する必要がある。嗅覚受容体はヒトでは約350種類、マウスでは約1000種類の嗅覚受容体が存在し、嗅球上に嗅覚受容体の数に対応した糸球体を素子とする２次元マップが形成される。嗅球の中での嗅上皮細胞の軸索の配置は前後軸及び背側腹側の軸で決定されているが、背側腹側の軸での配列は嗅上皮内での配置によって決定される。前後軸に関してはどの嗅覚受容体が発現されているかによって産生されるcAMPの量が変わり、これによってSema3A／neuropilin1のカウンターバランスを示す濃度勾配が嗅上皮細胞の軸索内に発生し、これによって標的にたどり着く前にアクソンがソーティングされることによって、前後軸のどこに軸索が到着するかが決定される。背側腹側に関しては、まず、嗅上皮内でのrobo2の濃度勾配と嗅球内でのslit1の濃度勾配よってパイオニア軸索の嗅球での配置が背側に決定され、その後、嗅上皮細胞の軸索内でのSema3F／neuropilin2のカウンターバランスを示す濃度勾配によって嗅球内での背側腹側の位置が決まる。つまり、後から到着する軸索は先に到着した背側の軸索が発現するSema3Fによってより腹側に配置される（図３）。嗅覚の場合に特徴的なのは、アクソン−アクソンの相互作用が非常に重要な役割を果たしていることである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程で軸索が標的位置に到達しシナプスを形成したあと、嗅覚系でも視覚系と同様に神経活動依存的なリファインメントがおこる（隣同士の糸球体がきっちりとセグレゲートする）。この過程においては神経活動依存的にホモフィリック結合をする細胞接着因子Kirrel2/3と接着依存性の反発因子であるEphA5-EphrinA5がやはり濃度勾配を呈する形で発現し、それによって糸球体が相互にセグレゲートする（図３）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===その他===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その他、聴覚系、体性感覚系、運動系などのトポグラフィックマップが研究されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 臨界期==&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの形成後はそれを変えることは難しいが、形成の前に脳の領域ごとに[[可塑性]]が持続する時期があり、それを[[臨界期]]と呼ぶ。この時期は神経活動依存的な修飾が可能な時期であり、この時期内での神経活動の変化は脳内でのマップのパターンを変えることができる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==視覚優位性円柱 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　視覚中枢において片方の眼ともう片方の眼からの刺激を受ける領域が交互に存在し、ストライプ状に配置されている。このストライプをocular dominance columnという。通常は片方の眼ともう片方の眼のそれぞれのカラムは同じ大きさである。このストライプの形成にも神経活動が必要であり、臨界期における神経活動の変化はこのストライプ（すなわちトポグラフィカルマップ）のパターンを変える（例えば右目と左目のカラムでサイズが変わる）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* 標的認識&lt;br /&gt;
* Topographic map&lt;br /&gt;
* Chemoaffinity theory&lt;br /&gt;
* Eph-Ephrin &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：櫻井武　　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11281</id>
		<title>トポグラフィックマッピング</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11281"/>
		<updated>2012-07-04T03:55:30Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：Topographic fine tuning&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
トポグラフィックファインチューニングは２つの分けることのできる概念を含んでいる言葉と考えられる。１つはトポグラフィックマッピング、topographic mappingで、もう１つはその過程の１つである神経活動依存性ファインチューニング、activity dependent fine tuningである。ここではトポグラフィックマッピングについて主に述べることにする。トポグラフィックマップとはもともと地形図という意味であるが、この場合は「神経地図形成」と訳され、神経細胞の到達先が地形図を作製するように特異的な位置に配置する過程をトポグラフィックマッピングという。端的に言えばある特定の身体の位置から来た、或は特定の位置へ行く神経の軸索が、ある特定の配置をその系路内で取り、標的領域に達すると標的領域内で特定の配置を取る過程である。一番簡単な例は、大脳皮質から脊髄へ下行する皮質脊髄路及び脊髄から視床へ上行する脊髄視床路で、脊髄から出る、或は入る高さによってその系路内での配置が決まるというものであろう。また、有名なものにはWilder Penfieldによる感覚野と運動野におけるどの部位が体のどの部位の感覚、運動に対応するかを人の脳でマッピングしたものがある（cortical homunculus）（図１）。これは脳のどこを刺激すると体のどこが動くか、また、脳のどこを刺激するとどこが感じたように感じるかを脳外科手術中の患者さんの脳でマッピングしたもので、１９５１年に出版されたこのデータは現在でもそのまま通用する正確なものである。トポグラフィックマッピングには大きく分けて２つの過程がある。一つは標的にたどり着き標的内でトポグラフィックに配置する神経活動に依存しない（おそらく様々な標的認識分子による）メカニズムで、もう一つはその後に行われる標的内での神経活動依存性の配置形成の（ついてはシナプス形成の）リファインメントの過程である（これが神経活動依存性ファインチューニングである）。トポグラフィクマッピングは神経系での情報処理の基本となる構造を形成するものである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
図１&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのミッション ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　高等動物において外界から入力される感覚情報は脳内の特定の領域内において２次元上の神経細胞の発火パターンへと変換され、これが感覚情報の処理の基盤となる。例えば視覚において、網膜の中のある視細胞がその受け持つ視覚フィールド内のある位置における情報を受け取るが、網膜のそれぞれの視細胞の情報は脳の特異的な細胞へ伝達される。そうすることによって、網膜内での位置関係（つまりは視覚フィールドにおける位置関係）が脳内での位置関係に転換され、視覚フィールドの空間における位置情報を視覚野で認識することができる。これをするためにはそれぞれの視細胞につながる網膜神経節細胞の軸索が視覚系においてトポグラフィックにターゲッティングする事が必要となる。これがトポグラフィックマッピングであり、その結果、脳内にトポグラフィックなマップができる。さらに視覚系においては両眼視ができる動物では、両方の眼から入った視野内の同じ地点からの情報は脳内の同じ地点に投射する必要がある。それについてもトポグラフィックなマッピングが必要となる。それをもとにさらに立体視も可能となる。先に述べたように視覚系においても神経細胞の活動なしに起こる過程と神経細胞の活動性に依存して起こる過程がある。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのロジックとその分子メカニズム—歴史的ポイント ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典03.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図２　トポグラフィックマッピングの模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;網膜内には耳側で高く鼻側で低い濃度勾配を示す分子が存在し（赤）、網膜からの神経線維を受ける視蓋／上丘には後側で高く前側で低い濃度勾配を示す分子が存在する（青）。網膜の耳側からの軸索は（赤）、視蓋／上丘での分子を認識し、その分子を避ける様に前側に投射する。それに対して、耳側からの軸索は（白）、視蓋／上丘での分子に関係なく後側に投射できる。これによって、視覚フィールドにおける位置情報が視蓋／上丘においても位置情報として保存される。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳内におけるトポグラフィックなマップを示唆する古典的な実験としては１９４０−５０年代のRoger Sperryによるカエルの目を１８０度回転した後の神経再生によってカエルの視覚がどうなるかを見たものがある。カエルの目を１８０度回すとカエルは上下逆転した形で視覚情報を認識するようになる。これは網膜神経節細胞の軸索が再生する際に元々つながっていた標的につながることによって、回転した後の網膜の上と下に位置する視細胞からの位置情報が脳内での位置では上下逆転するために起こる。これについては化学親和説（chemoaffinity theory）の項を参照されたい。Roger Sperryは彼の一連の視覚系のマニピュレーションの実験の結果から１９６３年のchemoaffinity theoryの中で、投射する軸索と標的の細胞に分子のタグがついていて、その間の特異的相互作用によって神経細胞間の結合が決定されトポグラフィックマップの形成に関与すると提唱した。また、こういった分子のタグは軸索と標的の両方で相補的な濃度勾配を形成していて、それでコネクションの形成される位置が決定されるのではないかと推測した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その流れを汲んで、その後視覚系を中心にトポグラフィックマッピングのメカニズムを追求する努力がなされた。ニワトリの眼において耳側と鼻側の網膜神経節細胞はそれぞれ視蓋の前側と後側に軸索を送り、眼の中の耳鼻軸に沿った位置情報は視蓋の中で前後軸として保存される（図１）。これは眼の中で網膜神経節細胞に耳側と鼻側に軸に沿った分子の濃度勾配があり、それに対応する分子の濃度勾配が標的である視蓋の前後軸にもあり、その相互作用によって、それぞれの網膜神経節細胞の軸索が視蓋で停止する場所が決定されると考えられた。Friedrich（パパ）Bonhoefferのグループは生化学的に視蓋での物質的基盤を明らかにすべく以下の様な実験を行った。彼らは、もし、視蓋に前後軸で濃度勾配を呈して発現している物質があってそれが耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索のターゲッティングに重要であるならば、視蓋の前側と後側から調整した膜画分に対する耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の反応が変わるであろうと考え、これらの膜画分をインビトロでの基質としてストライプ状に配置した（ストライプアッセイ）。その上で網膜の神経節細胞を培養すると、耳側の細胞の軸索は前側から調整した膜画分の上を好んで成長するのに対して、鼻側の細胞の軸索は前側と後側からの画分で差を示さない事、そして、耳側の軸索は特に前側の膜画分を好むわけではなく、実は後側の膜画分を避ける事が示された。この事は視蓋の後側に高く前側に低く発現されている物質があり、それが耳側で強く発現し鼻側で弱く発現する分子によって認識される事によって網膜神経節細胞の軸索の視蓋内での位置が決まるという事を示唆する（図２）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。この流れがEph-Ephrinの発見につながっていった事はご承知の通りである(直接の発見は実は偶然であったのだが)。これについてはその項を参照いただきたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論 ==&lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典04.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図２　視覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程の模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;網膜からの軸索は視蓋／上丘に達すると、本来の到達エリア（白）をオーバーシュートする。その後、トポグラフィックシグナルにより、軸索はブランチをだす。そして、そのブランチはさらにトポグラフィックシグナルによって、最終目的地に集束する。最後に、神経活動に依存したリファインメントが起こり、網膜からの神経繊維は最終到達エリアに収束する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 視覚系 ===&lt;br /&gt;
　特に網膜から視蓋／上丘への投射がトポグラフィックになっていることはよく知られている。この形成には幾つかの過程があり、様々な分子が関与しているが、基本的にはSperryの仮説の様に分子が濃度勾配を呈して発現していることによる。まず、網膜の視神経細胞の軸索は視蓋／上丘に入り、将来の標的位置よりも後ろへオーバーシュートして伸長することが知られている。その後、軸索が網膜内の耳側−鼻側の軸内のどこの位置からでているかで視蓋／上丘での前後軸に沿った正しい位置で、EphAs-EphrinAsの濃度勾配によって、軸索からinterstitial branchingがおこり、その後そのbranchが、今度は網膜内の背側−腹側軸によって視蓋／上丘の内側−外側の軸に沿った、EphAs-EphrinAsとは異なる分子の濃度勾配（EphBs-EphrinBs）で、正しい最終集結点に導かれる。ここまでは神経活動に依存せずにおこる。その後、更なるマップのリファインメント（標的領域がさらに集束する）が起こるがこれには神経活動が必要であり、ウェーブ状に発生する網膜内での自発的な電気活動の存在が重要であることが示されている（図２）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16022599&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程に関わる分子の濃度勾配に関してはカウンターバランスを示す２つの濃度勾配が必要という考え方と、１つの濃度勾配がプッシュとプルと両方やれるという考え方とある。その他、もう一つの可能性として、軸索同士が競合するという可能性もあり、最近の知見では軸索同士の競合も視覚系におけるトポグラフィックマッピングに必要であるとされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22065784&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この他にも、外側膝状体と大脳皮質の視覚野でもトポグラフィックマップは形成されているがその分子メカニズムは視蓋／上丘ほどは明らかにされていない。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典05.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図３　嗅覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程の模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;嗅球の前後軸に沿ったトポグラフィーは、嗅上皮細胞で発現されているオルファクトリーレセプターの違いによって形成されるSema3A/Neuropilin1の発現の差によって嗅球に達する前にソーティングされる。嗅球の背側腹側軸に沿ったトポグラフィーは、まず最初に嗅球に到着する線維の配置がrobo2/slit1のは告げんパターンによって背側に決定された後、その軸索内で発現の高いSema3Fによって、後から到着するNeuropilin2を強く発現する線維の位置を腹側に規定する。その後、神経活動に依存して嗅上皮細胞内で接着因子や反発因子の発現が制御され、それによって糸球体がきっちりとセグレゲートする。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 嗅覚系 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系においてもトポグラフィックマッピングが行われることが知られているが、坂野らのグループによる精力的な研究によりその詳細な分子メカニズムが明らかにされてきている。匂いは[[嗅覚受容体]]で感知されるが、一つの嗅上皮細胞は一種類の嗅覚受容体を発現している。同じ嗅覚受容体を発現する細胞からの情報は嗅球の中の同じ糸球体に収束する必要がある。嗅覚受容体はヒトでは約350種類、マウスでは約1000種類の嗅覚受容体が存在し、嗅球上に嗅覚受容体の数に対応した糸球体を素子とする２次元マップが形成される。嗅球の中での嗅上皮細胞の軸索の配置は前後軸及び背側腹側の軸で決定されているが、背側腹側の軸での配列は嗅上皮内での配置によって決定される。前後軸に関してはどの嗅覚受容体が発現されているかによって産生されるcAMPの量が変わり、これによってSema3A／neuropilin1のカウンターバランスを示す濃度勾配が嗅上皮細胞の軸索内に発生し、これによって標的にたどり着く前にアクソンがソーティングされることによって、前後軸のどこに軸索が到着するかが決定される。背側腹側に関しては、まず、嗅上皮内でのrobo2の濃度勾配と嗅球内でのslit1の濃度勾配よってパイオニア軸索の嗅球での配置が背側に決定され、その後、嗅上皮細胞の軸索内でのSema3F／neuropilin2のカウンターバランスを示す濃度勾配によって嗅球内での背側腹側の位置が決まる。つまり、後から到着する軸索は先に到着した背側の軸索が発現するSema3Fによってより腹側に配置される（図３）。嗅覚の場合に特徴的なのは、アクソン−アクソンの相互作用が非常に重要な役割を果たしていることである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程で軸索が標的位置に到達しシナプスを形成したあと、嗅覚系でも視覚系と同様に神経活動依存的なリファインメントがおこる（隣同士の糸球体がきっちりとセグレゲートする）。この過程においては神経活動依存的にホモフィリック結合をする細胞接着因子Kirrel2/3と接着依存性の反発因子であるEphA5-EphrinA5がやはり濃度勾配を呈する形で発現し、それによって糸球体が相互にセグレゲートする（図３）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===その他===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その他、聴覚系、体性感覚系、運動系などのトポグラフィックマップが研究されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 臨界期==&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの形成後はそれを変えることは難しいが、形成の前に脳の領域ごとに[[可塑性]]が持続する時期があり、それを[[臨界期]]と呼ぶ。この時期は神経活動依存的な修飾が可能な時期であり、この時期内での神経活動の変化は脳内でのマップのパターンを変えることができる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==視覚優位性円柱 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　視覚中枢において片方の眼ともう片方の眼からの刺激を受ける領域が交互に存在し、ストライプ状に配置されている。このストライプをocular dominance columnという。通常は片方の眼ともう片方の眼のそれぞれのカラムは同じ大きさである。このストライプの形成にも神経活動が必要であり、臨界期における神経活動の変化はこのストライプ（すなわちトポグラフィカルマップ）のパターンを変える（例えば右目と左目のカラムでサイズが変わる）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* 標的認識&lt;br /&gt;
* Topographic map&lt;br /&gt;
* Chemoaffinity theory&lt;br /&gt;
* Eph-Ephrin &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：櫻井武　　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11261</id>
		<title>トポグラフィックマッピング</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11261"/>
		<updated>2012-07-04T00:56:00Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：Topographic fine tuning&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
トポグラフィックファインチューニングは２つの分けることのできる概念を含んでいる言葉と考えられる。１つはトポグラフィックマッピング、topographic mappingで、もう１つはその過程の１つである神経活動依存性ファインチューニング、activity dependent fine tuningである。ここではトポグラフィックマッピングについて主に述べることにする。トポグラフィックマップとはもともと地形図という意味であるが、この場合は「神経地図形成」と訳され、神経細胞の到達先が地形図を作製するように特異的な位置に配置する過程をトポグラフィックマッピングという。端的に言えばある特定の身体の位置から来た、或は特定の位置へ行く神経の軸索が、ある特定の配置をその系路内で取り、標的領域に達すると標的領域内で特定の配置を取る過程である。一番簡単な例は、大脳皮質から脊髄へ下行する皮質脊髄路及び脊髄から視床へ上行する脊髄視床路で、脊髄から出る、或は入る高さによってその系路内での配置が決まるというものであろう。また、有名なものにはWilder Penfieldによる感覚野と運動野におけるどの部位が体のどの部位の感覚、運動に対応するかを人の脳でマッピングしたものがある（cortical homunculus）（図１）。これは脳のどこを刺激すると体のどこが動くか、また、脳のどこを刺激するとどこが感じたように感じるかを脳外科手術中の患者さんの脳でマッピングしたもので、１９５１年に出版されたこのデータは現在でもそのまま通用する正確なものである。トポグラフィックマッピングには大きく分けて２つの過程がある。一つは標的にたどり着き標的内でトポグラフィックに配置する神経活動に依存しない（おそらく様々な標的認識分子による）メカニズムで、もう一つはその後に行われる標的内での神経活動依存性の配置形成の（ついてはシナプス形成の）リファインメントの過程である（これが神経活動依存性ファインチューニングである）。トポグラフィクマッピングは神経系での情報処理の基本となる構造を形成するものである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
図１&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのミッション ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　高等動物において外界から入力される感覚情報は脳内の特定の領域内において２次元上の神経細胞の発火パターンへと変換され、これが感覚情報の処理の基盤となる。例えば視覚において、網膜の中のある視細胞がその受け持つ視覚フィールド内のある位置における情報を受け取るが、網膜のそれぞれの視細胞の情報は脳の特異的な細胞へ伝達される。そうすることによって、網膜内での位置関係（つまりは視覚フィールドにおける位置関係）が脳内での位置関係に転換され、視覚フィールドの空間における位置情報を視覚野で認識することができる。これをするためにはそれぞれの視細胞につながる網膜神経節細胞の軸索が視覚系においてトポグラフィックにターゲッティングする事が必要となる。これがトポグラフィックマッピングであり、その結果、脳内にトポグラフィックなマップができる。先に述べたように視覚系においても神経細胞の活動なしに起こる過程と神経細胞の活動性に依存して起こる過程がある。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのロジックとその分子メカニズム—歴史的ポイント ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典03.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図２　トポグラフィックマッピングの模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;網膜内には耳側で高く鼻側で低い濃度勾配を示す分子が存在し（赤）、網膜からの神経線維を受ける視蓋／上丘には後側で高く前側で低い濃度勾配を示す分子が存在する（青）。網膜の耳側からの軸索は（赤）、視蓋／上丘での分子を認識し、その分子を避ける様に前側に投射する。それに対して、耳側からの軸索は（白）、視蓋／上丘での分子に関係なく後側に投射できる。これによって、視覚フィールドにおける位置情報が視蓋／上丘においても位置情報として保存される。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳内におけるトポグラフィックなマップを示唆する古典的な実験としては１９４０−５０年代のRoger Sperryによるカエルの目を１８０度回転した後の神経再生によってカエルの視覚がどうなるかを見たものがある。カエルの目を１８０度回すとカエルは上下逆転した形で視覚情報を認識するようになる。これは網膜神経節細胞の軸索が再生する際に元々つながっていた標的につながることによって、回転した後の網膜の上と下に位置する視細胞からの位置情報が脳内での位置では上下逆転するために起こる。これについては化学親和説（chemoaffinity theory）の項を参照されたい。Roger Sperryは彼の一連の視覚系のマニピュレーションの実験の結果から１９６３年のchemoaffinity theoryの中で、投射する軸索と標的の細胞に分子のタグがついていて、その間の特異的相互作用によって神経細胞間の結合が決定されトポグラフィックマップの形成に関与すると提唱した。また、こういった分子のタグは軸索と標的の両方で相補的な濃度勾配を形成していて、それでコネクションの形成される位置が決定されるのではないかと推測した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その流れを汲んで、その後視覚系を中心にトポグラフィックマッピングのメカニズムを追求する努力がなされた。ニワトリの眼において耳側と鼻側の網膜神経節細胞はそれぞれ視蓋の前側と後側に軸索を送り、眼の中の耳鼻軸に沿った位置情報は視蓋の中で前後軸として保存される（図１）。これは眼の中で網膜神経節細胞に耳側と鼻側に軸に沿った分子の濃度勾配があり、それに対応する分子の濃度勾配が標的である視蓋の前後軸にもあり、その相互作用によって、それぞれの網膜神経節細胞の軸索が視蓋で停止する場所が決定されると考えられた。Friedrich（パパ）Bonhoefferのグループは生化学的に視蓋での物質的基盤を明らかにすべく以下の様な実験を行った。彼らは、もし、視蓋に前後軸で濃度勾配を呈して発現している物質があってそれが耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索のターゲッティングに重要であるならば、視蓋の前側と後側から調整した膜画分に対する耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の反応が変わるであろうと考え、これらの膜画分をインビトロでの基質としてストライプ状に配置した（ストライプアッセイ）。その上で網膜の神経節細胞を培養すると、耳側の細胞の軸索は前側から調整した膜画分の上を好んで成長するのに対して、鼻側の細胞の軸索は前側と後側からの画分で差を示さない事、そして、耳側の軸索は特に前側の膜画分を好むわけではなく、実は後側の膜画分を避ける事が示された。この事は視蓋の後側に高く前側に低く発現されている物質があり、それが耳側で強く発現し鼻側で弱く発現する分子によって認識される事によって網膜神経節細胞の軸索の視蓋内での位置が決まるという事を示唆する（図２）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。この流れがEph-Ephrinの発見につながっていった事はご承知の通りである(直接の発見は実は偶然であったのだが)。これについてはその項を参照いただきたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論 ==&lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典04.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図２　視覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程の模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;網膜からの軸索は視蓋／上丘に達すると、本来の到達エリア（白）をオーバーシュートする。その後、トポグラフィックシグナルにより、軸索はブランチをだす。そして、そのブランチはさらにトポグラフィックシグナルによって、最終目的地に集束する。最後に、神経活動に依存したリファインメントが起こり、網膜からの神経繊維は最終到達エリアに収束する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 視覚系 ===&lt;br /&gt;
　特に網膜から視蓋／上丘への投射がトポグラフィックになっていることはよく知られている。この形成には幾つかの過程があり、様々な分子が関与しているが、基本的にはSperryの仮説の様に分子が濃度勾配を呈して発現していることによる。まず、網膜の視神経細胞の軸索は視蓋／上丘に入り、将来の標的位置よりも後ろへオーバーシュートして伸長することが知られている。その後、軸索が網膜内の耳側−鼻側の軸内のどこの位置からでているかで視蓋／上丘での前後軸に沿った正しい位置で、EphAs-EphrinAsの濃度勾配によって、軸索からinterstitial branchingがおこり、その後そのbranchが、今度は網膜内の背側−腹側軸によって視蓋／上丘の内側−外側の軸に沿った、EphAs-EphrinAsとは異なる分子の濃度勾配（EphBs-EphrinBs）で、正しい最終集結点に導かれる。ここまでは神経活動に依存せずにおこる。その後、更なるマップのリファインメント（標的領域がさらに集束する）が起こるがこれには神経活動が必要であり、ウェーブ状に発生する網膜内での自発的な電気活動の存在が重要であることが示されている（図２）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16022599&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程に関わる分子の濃度勾配に関してはカウンターバランスを示す２つの濃度勾配が必要という考え方と、１つの濃度勾配がプッシュとプルと両方やれるという考え方とある。その他、もう一つの可能性として、軸索同士が競合するという可能性もあり、最近の知見では軸索同士の競合も視覚系におけるトポグラフィックマッピングに必要であるとされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22065784&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この他にも、外側膝状体と大脳皮質の視覚野でもトポグラフィックマップは形成されているがその分子メカニズムは視蓋／上丘ほどは明らかにされていない。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典05.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図３　嗅覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程の模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;嗅球の前後軸に沿ったトポグラフィーは、嗅上皮細胞で発現されているオルファクトリーレセプターの違いによって形成されるSema3A/Neuropilin1の発現の差によって嗅球に達する前にソーティングされる。嗅球の背側腹側軸に沿ったトポグラフィーは、まず最初に嗅球に到着する線維の配置がrobo2/slit1のは告げんパターンによって背側に決定された後、その軸索内で発現の高いSema3Fによって、後から到着するNeuropilin2を強く発現する線維の位置を腹側に規定する。その後、神経活動に依存して嗅上皮細胞内で接着因子や反発因子の発現が制御され、それによって糸球体がきっちりとセグレゲートする。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 嗅覚系 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系においてもトポグラフィックマッピングが行われることが知られているが、坂野らのグループによる精力的な研究によりその詳細な分子メカニズムが明らかにされてきている。匂いは[[嗅覚受容体]]で感知されるが、一つの嗅上皮細胞は一種類の嗅覚受容体を発現している。同じ嗅覚受容体を発現する細胞からの情報は嗅球の中の同じ糸球体に収束する必要がある。嗅覚受容体はヒトでは約350種類、マウスでは約1000種類の嗅覚受容体が存在し、嗅球上に嗅覚受容体の数に対応した糸球体を素子とする２次元マップが形成される。嗅球の中での嗅上皮細胞の軸索の配置は前後軸及び背側腹側の軸で決定されているが、背側腹側の軸での配列は嗅上皮内での配置によって決定される。前後軸に関してはどの嗅覚受容体が発現されているかによって産生されるcAMPの量が変わり、これによってSema3A／neuropilin1のカウンターバランスを示す濃度勾配が嗅上皮細胞の軸索内に発生し、これによって標的にたどり着く前にアクソンがソーティングされることによって、前後軸のどこに軸索が到着するかが決定される。背側腹側に関しては、まず、嗅上皮内でのrobo2の濃度勾配と嗅球内でのslit1の濃度勾配よってパイオニア軸索の嗅球での配置が背側に決定され、その後、嗅上皮細胞の軸索内でのSema3F／neuropilin2のカウンターバランスを示す濃度勾配によって嗅球内での背側腹側の位置が決まる。つまり、後から到着する軸索は先に到着した背側の軸索が発現するSema3Fによってより腹側に配置される（図３）。嗅覚の場合に特徴的なのは、アクソン−アクソンの相互作用が非常に重要な役割を果たしていることである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程で軸索が標的位置に到達しシナプスを形成したあと、嗅覚系でも視覚系と同様に神経活動依存的なリファインメントがおこる（隣同士の糸球体がきっちりとセグレゲートする）。この過程においては神経活動依存的にホモフィリック結合をする細胞接着因子Kirrel2/3と接着依存性の反発因子であるEphA5-EphrinA5がやはり濃度勾配を呈する形で発現し、それによって糸球体が相互にセグレゲートする（図３）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===その他===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その他、聴覚系、体性感覚系、運動系などのトポグラフィックマップが研究されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 臨界期==&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの形成後はそれを変えることは難しいが、形成の前に脳の領域ごとに[[可塑性]]が持続する時期があり、それを[[臨界期]]と呼ぶ。この時期は神経活動依存的な修飾が可能な時期であり、この時期内での神経活動の変化は脳内でのマップのパターンを変えることができる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==視覚優位性円柱 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　視覚中枢において片方の眼ともう片方の眼からの刺激を受ける領域が交互に存在し、ストライプ状に配置されている。このストライプをocular dominance columnという。通常は片方の眼ともう片方の眼のそれぞれのカラムは同じ大きさである。このストライプの形成にも神経活動が必要であり、臨界期における神経活動の変化はこのストライプ（すなわちトポグラフィカルマップ）のパターンを変える（例えば右目と左目のカラムでサイズが変わる）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* 標的認識&lt;br /&gt;
* Topographic map&lt;br /&gt;
* Chemoaffinity theory&lt;br /&gt;
* Eph-Ephrin &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：櫻井武　　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11260</id>
		<title>トポグラフィックマッピング</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11260"/>
		<updated>2012-07-04T00:51:00Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：Topographic fine tuning&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
トポグラフィックファインチューニングは２つの分けることのできる概念を含んでいる言葉と考えられる。１つはトポグラフィックマッピング、topographic mappingで、もう１つはその過程の１つである神経活動依存性ファインチューニング、activity dependent fine tuningである。ここではトポグラフィックマッピングについて主に述べることにする。トポグラフィックマップとはもともと地形図という意味であるが、この場合は「神経地図形成」と訳され、神経細胞の到達先が地形図を作製するように特異的な位置に配置する過程をトポグラフィックマッピングという。端的に言えばある特定の身体の位置から来た、或は特定の位置へ行く神経の軸索が、ある特定の配置をその系路内で取り、標的領域に達すると標的領域内で特定の配置を取る過程である。一番簡単な例は、大脳皮質から脊髄へ下行する皮質脊髄路及び脊髄から視床へ上行する脊髄視床路で、脊髄から出る、或は入る高さによってその系路内での配置が決まるというものであろう。また、有名なものにはWilder Penfieldによる感覚野と運動野におけるどの部位が体のどの部位の感覚、運動に対応するかを人の脳でマッピングしたものがある（cortical homunculus）（図１）。これは脳のどこを刺激すると体のどこが動くか、また、脳のどこを刺激するとどこが感じたように感じるかを脳外科手術中の患者さんの脳でマッピングしたもので、１９５１年に出版されたこのデータは現在でもそのまま通用する正確なものである。トポグラフィックマッピングには大きく分けて２つの過程がある。一つは標的にたどり着き標的内でトポグラフィックに配置する神経活動に依存しない（おそらく様々な標的認識分子による）メカニズムで、もう一つはその後に行われる標的内での神経活動依存性の配置形成の（ついてはシナプス形成の）リファインメントの過程である（これが神経活動依存性ファインチューニングである）。トポグラフィクマッピングは神経系での情報処理の基本となる構造を形成するものである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
図１&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのミッション ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　例えば視覚において、網膜の中のある視細胞がその受け持つ視覚フィールド内のある位置における情報を受け取るが、網膜のそれぞれの視細胞の情報は脳の特異的な細胞へ伝達される。そうすることによって、網膜内での位置関係（つまりは視覚フィールドにおける位置関係）が脳内での位置関係に転換され、視覚フィールドの空間における位置情報を視覚野で認識することができる。これをするためにはそれぞれの視細胞につながる網膜神経節細胞の軸索が視覚系においてトポグラフィックにターゲッティングする事が必要となる。これをトポグラフィックマッピングといい、その結果、脳内にトポグラフィックなマップができる。これには神経細胞の活動なしに起こる過程と神経細胞の活動性に依存して起こる過程がある。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのロジックとその分子メカニズム—歴史的ポイント ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典03.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図２　トポグラフィックマッピングの模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;網膜内には耳側で高く鼻側で低い濃度勾配を示す分子が存在し（赤）、網膜からの神経線維を受ける視蓋／上丘には後側で高く前側で低い濃度勾配を示す分子が存在する（青）。網膜の耳側からの軸索は（赤）、視蓋／上丘での分子を認識し、その分子を避ける様に前側に投射する。それに対して、耳側からの軸索は（白）、視蓋／上丘での分子に関係なく後側に投射できる。これによって、視覚フィールドにおける位置情報が視蓋／上丘においても位置情報として保存される。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳内におけるトポグラフィックなマップを示唆する古典的な実験としては１９４０−５０年代のRoger Sperryによるカエルの目を１８０度回転した後の神経再生によってカエルの視覚がどうなるかを見たものがある。カエルの目を１８０度回すとカエルは上下逆転した形で視覚情報を認識するようになる。これは網膜神経節細胞の軸索が再生する際に元々つながっていた標的につながることによって、回転した後の網膜の上と下に位置する視細胞からの位置情報が脳内での位置では上下逆転するために起こる。これについては化学親和説（chemoaffinity theory）の項を参照されたい。Roger Sperryは彼の一連の視覚系のマニピュレーションの実験の結果から１９６３年のchemoaffinity theoryの中で、投射する軸索と標的の細胞に分子のタグがついていて、その間の特異的相互作用によって神経細胞間の結合が決定されトポグラフィックマップの形成に関与すると提唱した。また、こういった分子のタグは軸索と標的の両方で相補的な濃度勾配を形成していて、それでコネクションの形成される位置が決定されるのではないかと推測した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その流れを汲んで、その後視覚系を中心にトポグラフィックマッピングのメカニズムを追求する努力がなされた。ニワトリの眼において耳側と鼻側の網膜神経節細胞はそれぞれ視蓋の前側と後側に軸索を送り、眼の中の耳鼻軸に沿った位置情報は視蓋の中で前後軸として保存される（図１）。これは眼の中で網膜神経節細胞に耳側と鼻側に軸に沿った分子の濃度勾配があり、それに対応する分子の濃度勾配が標的である視蓋の前後軸にもあり、その相互作用によって、それぞれの網膜神経節細胞の軸索が視蓋で停止する場所が決定されると考えられた。Friedrich（パパ）Bonhoefferのグループは生化学的に視蓋での物質的基盤を明らかにすべく以下の様な実験を行った。彼らは、もし、視蓋に前後軸で濃度勾配を呈して発現している物質があってそれが耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索のターゲッティングに重要であるならば、視蓋の前側と後側から調整した膜画分に対する耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の反応が変わるであろうと考え、これらの膜画分をインビトロでの基質としてストライプ状に配置した（ストライプアッセイ）。その上で網膜の神経節細胞を培養すると、耳側の細胞の軸索は前側から調整した膜画分の上を好んで成長するのに対して、鼻側の細胞の軸索は前側と後側からの画分で差を示さない事、そして、耳側の軸索は特に前側の膜画分を好むわけではなく、実は後側の膜画分を避ける事が示された。この事は視蓋の後側に高く前側に低く発現されている物質があり、それが耳側で強く発現し鼻側で弱く発現する分子によって認識される事によって網膜神経節細胞の軸索の視蓋内での位置が決まるという事を示唆する（図１）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。この流れがEph-Ephrinの発見につながっていった事はご承知の通りである(直接の発見は実は偶然であったのだが)。これについてはその項を参照いただきたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論 ==&lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典04.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図２　視覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程の模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;網膜からの軸索は視蓋／上丘に達すると、本来の到達エリア（白）をオーバーシュートする。その後、トポグラフィックシグナルにより、軸索はブランチをだす。そして、そのブランチはさらにトポグラフィックシグナルによって、最終目的地に集束する。最後に、神経活動に依存したリファインメントが起こり、網膜からの神経繊維は最終到達エリアに収束する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 視覚系 ===&lt;br /&gt;
　特に網膜から視蓋／上丘への投射がトポグラフィックになっていることはよく知られている。この形成には幾つかの過程があり、様々な分子が関与しているが、基本的にはSperryの仮説の様に分子が濃度勾配を呈して発現していることによる。まず、網膜の視神経細胞の軸索は視蓋／上丘に入り、将来の標的位置よりも後ろへオーバーシュートして伸長することが知られている。その後、軸索が網膜内の耳側−鼻側の軸内のどこの位置からでているかで視蓋／上丘での前後軸に沿った正しい位置で、EphAs-EphrinAsの濃度勾配によって、軸索からinterstitial branchingがおこり、その後そのbranchが、今度は網膜内の背側−腹側軸によって視蓋／上丘の内側−外側の軸に沿った、EphAs-EphrinAsとは異なる分子の濃度勾配（EphBs-EphrinBs）で、正しい最終集結点に導かれる。ここまでは神経活動に依存せずにおこる。その後、更なるマップのリファインメント（標的領域がさらに集束する）が起こるがこれには神経活動が必要であり、ウェーブ状に発生する網膜内での自発的な電気活動の存在が重要であることが示されている（図２）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16022599&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程に関わる分子の濃度勾配に関してはカウンターバランスを示す２つの濃度勾配が必要という考え方と、１つの濃度勾配がプッシュとプルと両方やれるという考え方とある。その他、もう一つの可能性として、軸索同士が競合するという可能性もあり、最近の知見では軸索同士の競合も視覚系におけるトポグラフィックマッピングに必要であるとされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22065784&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この他にも、外側膝状体と大脳皮質の視覚野でもトポグラフィックマップは形成されているがその分子メカニズムは視蓋／上丘ほどは明らかにされていない。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典05.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図３　嗅覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程の模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;嗅球の前後軸に沿ったトポグラフィーは、嗅上皮細胞で発現されているオルファクトリーレセプターの違いによって形成されるSema3A/Neuropilin1の発現の差によって嗅球に達する前にソーティングされる。嗅球の背側腹側軸に沿ったトポグラフィーは、まず最初に嗅球に到着する線維の配置がrobo2/slit1のは告げんパターンによって背側に決定された後、その軸索内で発現の高いSema3Fによって、後から到着するNeuropilin2を強く発現する線維の位置を腹側に規定する。その後、神経活動に依存して嗅上皮細胞内で接着因子や反発因子の発現が制御され、それによって糸球体がきっちりとセグレゲートする。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 嗅覚系 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系においてもトポグラフィックマッピングが行われることが知られているが、坂野らのグループによる精力的な研究によりその詳細な分子メカニズムが明らかにされてきている。匂いは[[嗅覚受容体]]で感知されるが、一つの嗅上皮細胞は一種類の嗅覚受容体を発現している。同じ嗅覚受容体を発現する細胞からの情報は嗅球の中の同じ糸球体に収束する必要がある。嗅覚受容体はヒトでは約350種類、マウスでは約1000種類の嗅覚受容体が存在し、嗅球上に嗅覚受容体の数に対応した糸球体を素子とする２次元マップが形成される。嗅球の中での嗅上皮細胞の軸索の配置は前後軸及び背側腹側の軸で決定されているが、背側腹側の軸での配列は嗅上皮内での配置によって決定される。前後軸に関してはどの嗅覚受容体が発現されているかによって産生されるcAMPの量が変わり、これによってSema3A／neuropilin1のカウンターバランスを示す濃度勾配が嗅上皮細胞の軸索内に発生し、これによって標的にたどり着く前にアクソンがソーティングされることによって、前後軸のどこに軸索が到着するかが決定される。背側腹側に関しては、まず、嗅上皮内でのrobo2の濃度勾配と嗅球内でのslit1の濃度勾配よってパイオニア軸索の嗅球での配置が背側に決定され、その後、嗅上皮細胞の軸索内でのSema3F／neuropilin2のカウンターバランスを示す濃度勾配によって嗅球内での背側腹側の位置が決まる。つまり、後から到着する軸索は先に到着した背側の軸索が発現するSema3Fによってより腹側に配置される（図３）。嗅覚の場合に特徴的なのは、アクソン−アクソンの相互作用が非常に重要な役割を果たしていることである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程で軸索が標的位置に到達しシナプスを形成したあと、嗅覚系でも視覚系と同様に神経活動依存的なリファインメントがおこる（隣同士の糸球体がきっちりとセグレゲートする）。この過程においては神経活動依存的にホモフィリック結合をする細胞接着因子Kirrel2/3と接着依存性の反発因子であるEphA5-EphrinA5がやはり濃度勾配を呈する形で発現し、それによって糸球体が相互にセグレゲートする（図３）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===その他===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その他、聴覚系、体性感覚系、運動系などのトポグラフィックマップが研究されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 臨界期==&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの形成後はそれを変えることは難しいが、形成の前に脳の領域ごとに[[可塑性]]が持続する時期があり、それを[[臨界期]]と呼ぶ。この時期は神経活動依存的な修飾が可能な時期であり、この時期内での神経活動の変化は脳内でのマップのパターンを変えることができる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==視覚優位性円柱 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　視覚中枢において片方の眼ともう片方の眼からの刺激を受ける領域が交互に存在し、ストライプ状に配置されている。このストライプをocular dominance columnという。通常は片方の眼ともう片方の眼のそれぞれのカラムは同じ大きさである。このストライプの形成にも神経活動が必要であり、臨界期における神経活動の変化はこのストライプ（すなわちトポグラフィカルマップ）のパターンを変える（例えば右目と左目のカラムでサイズが変わる）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* 標的認識&lt;br /&gt;
* Topographic map&lt;br /&gt;
* Chemoaffinity theory&lt;br /&gt;
* Eph-Ephrin &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：櫻井武　　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11258</id>
		<title>トポグラフィックマッピング</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11258"/>
		<updated>2012-07-04T00:47:04Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：Topographic fine tuning&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
トポグラフィックファインチューニングはおそらく２つの分けることのできる概念を含んでいると考えられる。１つはトポグラフィックマッピング、topographic mappingで、もう１つはその過程の１つである神経活動依存性ファインチューニング、activity dependent fine tuningである。ここではトポグラフィックマッピングについて主に述べることにする。トポグラフィックマップとはもともと地形図という意味であるが、この場合は神経地図形成と訳され、神経細胞が地形図を作製するように特異的な位置に配置する過程をトポグラフィックマッピングという。ある特定の体の位置から来た、或は特定の位置へ行く神経の軸索が、ある特定の配置をその系路内で取り、標的領域に達すると標的領域内で特定の配置を取る過程である。一番簡単な例は、大脳皮質から脊髄へ下行する皮質脊髄路及び脊髄から視床へ上行する脊髄視床路で、脊髄から出る、或は入る高さによってその系路内での配置が決まるというものであろう。また、有名なものにはWilder Penfieldによる感覚野と運動野におけるどの部位が体のどの部位の感覚、運動に対応するかを人の脳でマッピングしたものがある（cortical homunculus）（図１）。これは脳のどこを刺激すると体のどこが動くか、また、脳のどこを刺激するとどこが感じたように感じるかを脳外科手術中の患者さんの脳でマッピングしたもので、１９５１年に出版されたこのデータは現在でもそのまま通用する正確なものである。トポグラフィックマッピングには大きく分けて２つの過程がある。一つは標的にたどり着き標的内でトポグラフィックに配置する神経活動に依存しない（おそらく様々な標的認識分子による）メカニズムでもう一つはその後に行われる標的内での神経活動依存性の配置形成の（ついてはシナプス形成の）リファインメントの過程である（これが神経活動依存性ファインチューニングである）。トポグラフィクマッピングは神経系での情報処理の基本となる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
図１&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのミッション ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　例えば視覚において、網膜の中のある視細胞がその受け持つ視覚フィールド内のある位置における情報を受け取るが、網膜のそれぞれの視細胞の情報は脳の特異的な細胞へ伝達される。そうすることによって、網膜内での位置関係（つまりは視覚フィールドにおける位置関係）が脳内での位置関係に転換され、視覚フィールドの空間における位置情報を視覚野で認識することができる。これをするためにはそれぞれの視細胞につながる網膜神経節細胞の軸索が視覚系においてトポグラフィックにターゲッティングする事が必要となる。これをトポグラフィックマッピングといい、その結果、脳内にトポグラフィックなマップができる。これには神経細胞の活動なしに起こる過程と神経細胞の活動性に依存して起こる過程がある。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのロジックとその分子メカニズム—歴史的ポイント ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典03.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図２　トポグラフィックマッピングの模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;網膜内には耳側で高く鼻側で低い濃度勾配を示す分子が存在し（赤）、網膜からの神経線維を受ける視蓋／上丘には後側で高く前側で低い濃度勾配を示す分子が存在する（青）。網膜の耳側からの軸索は（赤）、視蓋／上丘での分子を認識し、その分子を避ける様に前側に投射する。それに対して、耳側からの軸索は（白）、視蓋／上丘での分子に関係なく後側に投射できる。これによって、視覚フィールドにおける位置情報が視蓋／上丘においても位置情報として保存される。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳内におけるトポグラフィックなマップを示唆する古典的な実験としては１９４０−５０年代のRoger Sperryによるカエルの目を１８０度回転した後の神経再生によってカエルの視覚がどうなるかを見たものがある。カエルの目を１８０度回すとカエルは上下逆転した形で視覚情報を認識するようになる。これは網膜神経節細胞の軸索が再生する際に元々つながっていた標的につながることによって、回転した後の網膜の上と下に位置する視細胞からの位置情報が脳内での位置では上下逆転するために起こる。これについては化学親和説（chemoaffinity theory）の項を参照されたい。Roger Sperryは彼の一連の視覚系のマニピュレーションの実験の結果から１９６３年のchemoaffinity theoryの中で、投射する軸索と標的の細胞に分子のタグがついていて、その間の特異的相互作用によって神経細胞間の結合が決定されトポグラフィックマップの形成に関与すると提唱した。また、こういった分子のタグは軸索と標的の両方で相補的な濃度勾配を形成していて、それでコネクションの形成される位置が決定されるのではないかと推測した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その流れを汲んで、その後視覚系を中心にトポグラフィックマッピングのメカニズムを追求する努力がなされた。ニワトリの眼において耳側と鼻側の網膜神経節細胞はそれぞれ視蓋の前側と後側に軸索を送り、眼の中の耳鼻軸に沿った位置情報は視蓋の中で前後軸として保存される（図１）。これは眼の中で網膜神経節細胞に耳側と鼻側に軸に沿った分子の濃度勾配があり、それに対応する分子の濃度勾配が標的である視蓋の前後軸にもあり、その相互作用によって、それぞれの網膜神経節細胞の軸索が視蓋で停止する場所が決定されると考えられた。Friedrich（パパ）Bonhoefferのグループは生化学的に視蓋での物質的基盤を明らかにすべく以下の様な実験を行った。彼らは、もし、視蓋に前後軸で濃度勾配を呈して発現している物質があってそれが耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索のターゲッティングに重要であるならば、視蓋の前側と後側から調整した膜画分に対する耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の反応が変わるであろうと考え、これらの膜画分をインビトロでの基質としてストライプ状に配置した（ストライプアッセイ）。その上で網膜の神経節細胞を培養すると、耳側の細胞の軸索は前側から調整した膜画分の上を好んで成長するのに対して、鼻側の細胞の軸索は前側と後側からの画分で差を示さない事、そして、耳側の軸索は特に前側の膜画分を好むわけではなく、実は後側の膜画分を避ける事が示された。この事は視蓋の後側に高く前側に低く発現されている物質があり、それが耳側で強く発現し鼻側で弱く発現する分子によって認識される事によって網膜神経節細胞の軸索の視蓋内での位置が決まるという事を示唆する（図１）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。この流れがEph-Ephrinの発見につながっていった事はご承知の通りである(直接の発見は実は偶然であったのだが)。これについてはその項を参照いただきたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論 ==&lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典04.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図２　視覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程の模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;網膜からの軸索は視蓋／上丘に達すると、本来の到達エリア（白）をオーバーシュートする。その後、トポグラフィックシグナルにより、軸索はブランチをだす。そして、そのブランチはさらにトポグラフィックシグナルによって、最終目的地に集束する。最後に、神経活動に依存したリファインメントが起こり、網膜からの神経繊維は最終到達エリアに収束する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 視覚系 ===&lt;br /&gt;
　特に網膜から視蓋／上丘への投射がトポグラフィックになっていることはよく知られている。この形成には幾つかの過程があり、様々な分子が関与しているが、基本的にはSperryの仮説の様に分子が濃度勾配を呈して発現していることによる。まず、網膜の視神経細胞の軸索は視蓋／上丘に入り、将来の標的位置よりも後ろへオーバーシュートして伸長することが知られている。その後、軸索が網膜内の耳側−鼻側の軸内のどこの位置からでているかで視蓋／上丘での前後軸に沿った正しい位置で、EphAs-EphrinAsの濃度勾配によって、軸索からinterstitial branchingがおこり、その後そのbranchが、今度は網膜内の背側−腹側軸によって視蓋／上丘の内側−外側の軸に沿った、EphAs-EphrinAsとは異なる分子の濃度勾配（EphBs-EphrinBs）で、正しい最終集結点に導かれる。ここまでは神経活動に依存せずにおこる。その後、更なるマップのリファインメント（標的領域がさらに集束する）が起こるがこれには神経活動が必要であり、ウェーブ状に発生する網膜内での自発的な電気活動の存在が重要であることが示されている（図２）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16022599&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程に関わる分子の濃度勾配に関してはカウンターバランスを示す２つの濃度勾配が必要という考え方と、１つの濃度勾配がプッシュとプルと両方やれるという考え方とある。その他、もう一つの可能性として、軸索同士が競合するという可能性もあり、最近の知見では軸索同士の競合も視覚系におけるトポグラフィックマッピングに必要であるとされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22065784&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この他にも、外側膝状体と大脳皮質の視覚野でもトポグラフィックマップは形成されているがその分子メカニズムは視蓋／上丘ほどは明らかにされていない。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典05.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図３　嗅覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程の模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;嗅球の前後軸に沿ったトポグラフィーは、嗅上皮細胞で発現されているオルファクトリーレセプターの違いによって形成されるSema3A/Neuropilin1の発現の差によって嗅球に達する前にソーティングされる。嗅球の背側腹側軸に沿ったトポグラフィーは、まず最初に嗅球に到着する線維の配置がrobo2/slit1のは告げんパターンによって背側に決定された後、その軸索内で発現の高いSema3Fによって、後から到着するNeuropilin2を強く発現する線維の位置を腹側に規定する。その後、神経活動に依存して嗅上皮細胞内で接着因子や反発因子の発現が制御され、それによって糸球体がきっちりとセグレゲートする。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 嗅覚系 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系においてもトポグラフィックマッピングが行われることが知られているが、坂野らのグループによる精力的な研究によりその詳細な分子メカニズムが明らかにされてきている。匂いは[[嗅覚受容体]]で感知されるが、一つの嗅上皮細胞は一種類の嗅覚受容体を発現している。同じ嗅覚受容体を発現する細胞からの情報は嗅球の中の同じ糸球体に収束する必要がある。嗅覚受容体はヒトでは約350種類、マウスでは約1000種類の嗅覚受容体が存在し、嗅球上に嗅覚受容体の数に対応した糸球体を素子とする２次元マップが形成される。嗅球の中での嗅上皮細胞の軸索の配置は前後軸及び背側腹側の軸で決定されているが、背側腹側の軸での配列は嗅上皮内での配置によって決定される。前後軸に関してはどの嗅覚受容体が発現されているかによって産生されるcAMPの量が変わり、これによってSema3A／neuropilin1のカウンターバランスを示す濃度勾配が嗅上皮細胞の軸索内に発生し、これによって標的にたどり着く前にアクソンがソーティングされることによって、前後軸のどこに軸索が到着するかが決定される。背側腹側に関しては、まず、嗅上皮内でのrobo2の濃度勾配と嗅球内でのslit1の濃度勾配よってパイオニア軸索の嗅球での配置が背側に決定され、その後、嗅上皮細胞の軸索内でのSema3F／neuropilin2のカウンターバランスを示す濃度勾配によって嗅球内での背側腹側の位置が決まる。つまり、後から到着する軸索は先に到着した背側の軸索が発現するSema3Fによってより腹側に配置される（図３）。嗅覚の場合に特徴的なのは、アクソン−アクソンの相互作用が非常に重要な役割を果たしていることである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程で軸索が標的位置に到達しシナプスを形成したあと、嗅覚系でも視覚系と同様に神経活動依存的なリファインメントがおこる（隣同士の糸球体がきっちりとセグレゲートする）。この過程においては神経活動依存的にホモフィリック結合をする細胞接着因子Kirrel2/3と接着依存性の反発因子であるEphA5-EphrinA5がやはり濃度勾配を呈する形で発現し、それによって糸球体が相互にセグレゲートする（図３）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===その他===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その他、聴覚系、体性感覚系、運動系などのトポグラフィックマップが研究されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 臨界期==&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの形成後はそれを変えることは難しいが、形成の前に脳の領域ごとに[[可塑性]]が持続する時期があり、それを[[臨界期]]と呼ぶ。この時期は神経活動依存的な修飾が可能な時期であり、この時期内での神経活動の変化は脳内でのマップのパターンを変えることができる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==視覚優位性円柱 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　視覚中枢において片方の眼ともう片方の眼からの刺激を受ける領域が交互に存在し、ストライプ状に配置されている。このストライプをocular dominance columnという。通常は片方の眼ともう片方の眼のそれぞれのカラムは同じ大きさである。このストライプの形成にも神経活動が必要であり、臨界期における神経活動の変化はこのストライプ（すなわちトポグラフィカルマップ）のパターンを変える（例えば右目と左目のカラムでサイズが変わる）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* 標的認識&lt;br /&gt;
* Topographic map&lt;br /&gt;
* Chemoaffinity theory&lt;br /&gt;
* Eph-Ephrin &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：櫻井武　　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11257</id>
		<title>トポグラフィックマッピング</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11257"/>
		<updated>2012-07-04T00:45:26Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：Topographic fine tuning&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
トポグラフィックファインチューニングはおそらく２つの分けることのできる概念を含んでいると考えられる。１つはトポグラフィックマッピング、topographic mappingで、もう１つはその過程の１つである神経活動依存性ファインチューニング、activity dependent fine tuningである。ここではトポグラフィックマッピングについて主に述べることにする。トポグラフィックマップとはもともと地形図という意味であるが、この場合は神経地図形成と訳され、神経細胞が地形図を作製するように特異的な位置に配置する過程をトポグラフィックマッピングという。ある特定の体の位置から来た、或は特定の位置へ行く神経の軸索が、ある特定の配置をその系路内で取り、標的領域に達すると標的領域内で特定の配置を取る過程である。一番簡単な例は、大脳皮質から脊髄へ下行する皮質脊髄路及び脊髄から視床へ上行する脊髄視床路で、脊髄から出る、或は入る高さによってその系路内での配置が決まるというものであろう。また、有名なものにはWilder Penfieldによる感覚野と運動野におけるどの部位が体のどの部位の感覚、運動に対応するかを人の脳でマッピングしたものがある（cortical homunculus）（図１）。これは脳のどこを刺激すると体のどこが動くか、また、脳のどこを刺激するとどこが感じたように感じるかを脳外科手術中の患者さんの脳でマッピングしたもので、１９５１年に出版されたこのデータは現在でもそのまま通用する正確なものである。トポグラフィックマッピングには大きく分けて２つの過程がある。一つは標的にたどり着き標的内でトポグラフィックに配置する神経活動に依存しない（おそらく様々な標的認識分子による）メカニズムでもう一つはその後に行われる標的内での神経活動依存性の配置形成の（ついてはシナプス形成の）リファインメントの過程である（これが神経活動依存性ファインチューニングである）。トポグラフィクマッピングは神経系での情報処理の基本となる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
図１&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのミッション ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　例えば視覚において、網膜の中のある視細胞がその受け持つ視覚フィールド内のある位置における情報を受け取るが、網膜のそれぞれの視細胞の情報は脳の特異的な細胞へ伝達される。そうすることによって、網膜内での位置関係（つまりは視覚フィールドにおける位置関係）が脳内での位置関係に転換され、視覚フィールドの空間における位置情報を視覚野で認識することができる。これをするためにはそれぞれの視細胞につながる網膜神経節細胞の軸索が視覚系においてトポグラフィックにターゲッティングする事が必要となる。これをトポグラフィックマッピングといい、その結果、脳内にトポグラフィックなマップができる。これには神経細胞の活動なしに起こる過程と神経細胞の活動性に依存して起こる過程がある。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのロジックとその分子メカニズム—歴史的ポイント ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典03.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図２　トポグラフィックマッピングの模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;網膜内には耳側で高く鼻側で低い濃度勾配を示す分子が存在し（赤）、網膜からの神経線維を受ける視蓋／上丘には後側で高く前側で低い濃度勾配を示す分子が存在する（青）。網膜の耳側からの軸索は（赤）、視蓋／上丘での分子を認識し、その分子を避ける様に前側に投射する。それに対して、耳側からの軸索は（白）、視蓋／上丘での分子に関係なく後側に投射できる。これによって、視覚フィールドにおける位置情報が視蓋／上丘においても位置情報として保存される。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳内におけるトポグラフィックなマップを示唆する古典的な実験としては１９４０−５０年代のRoger Sperryによるカエルの目を１８０度回転した後の神経再生によってカエルの視覚がどうなるかを見たものがある。カエルの目を１８０度回すとカエルは上下逆転した形で視覚情報を認識するようになる。これは網膜神経節細胞の軸索が再生する際に元々つながっていた標的につながることによって、回転した後の網膜の上と下に位置する視細胞からの位置情報が脳内での位置では上下逆転するために起こる。これについては化学親和説（chemoaffinity theory）の項を参照されたい。Roger Sperryは彼の一連の視覚系のマニピュレーションの実験の結果から１９６３年のchemoaffinity theoryの中で、投射する軸索と標的の細胞に分子のタグがついていて、その間の特異的相互作用によって神経細胞間の結合が決定されトポグラフィックマップの形成に関与すると提唱した。また、こういった分子のタグは軸索と標的の両方で相補的な濃度勾配を形成していて、それでコネクションの形成される位置が決定されるのではないかと推測した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その流れを汲んで、その後視覚系を中心にトポグラフィックマッピングのメカニズムを追求する努力がなされた。ニワトリの眼において耳側と鼻側の網膜神経節細胞はそれぞれ視蓋の前側と後側に軸索を送り、眼の中の耳鼻軸に沿った位置情報は視蓋の中で前後軸として保存される（図１）。これは眼の中で網膜神経節細胞に耳側と鼻側に軸に沿った分子の濃度勾配があり、それに対応する分子の濃度勾配が標的である視蓋の前後軸にもあり、その相互作用によって、それぞれの網膜神経節細胞の軸索が視蓋で停止する場所が決定されると考えられた。Friedrich（パパ）Bonhoefferのグループは生化学的に視蓋での物質的基盤を明らかにすべく以下の様な実験を行った。彼らは、もし、視蓋に前後軸で濃度勾配を呈して発現している物質があってそれが耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索のターゲッティングに重要であるならば、視蓋の前側と後側から調整した膜画分に対する耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の反応が変わるであろうと考え、これらの膜画分をインビトロでの基質としてストライプ状に配置した（ストライプアッセイ）。その上で網膜の神経節細胞を培養すると、耳側の細胞の軸索は前側から調整した膜画分の上を好んで成長するのに対して、鼻側の細胞の軸索は前側と後側からの画分で差を示さない事、そして、耳側の軸索は特に前側の膜画分を好むわけではなく、実は後側の膜画分を避ける事が示された。この事は視蓋の後側に高く前側に低く発現されている物質があり、それが耳側で強く発現し鼻側で弱く発現する分子によって認識される事によって網膜神経節細胞の軸索の視蓋内での位置が決まるという事を示唆する（図１）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。この流れがEph-Ephrinの発見につながっていった事はご承知の通りである(直接の発見は実は偶然であったのだが)。これについてはその項を参照いただきたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論 ==&lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典04.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図２　視覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程の模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;網膜からの軸索は視蓋／上丘に達すると、本来の到達エリア（白）をオーバーシュートする。その後、トポグラフィックシグナルにより、軸索はブランチをだす。そして、そのブランチはさらにトポグラフィックシグナルによって、最終目的地に集束する。最後に、神経活動に依存したリファインメントが起こり、網膜からの神経繊維は最終到達エリアに収束する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 視覚系 ===&lt;br /&gt;
　特に網膜から視蓋／上丘への投射がトポグラフィックになっていることはよく知られている。この形成には幾つかの過程があり、様々な分子が関与しているが、基本的にはSperryの仮説の様に分子が濃度勾配を呈して発現していることによる。まず、網膜の視神経細胞の軸索は視蓋／上丘に入り、将来の標的位置よりも後ろへオーバーシュートして伸長することが知られている。その後、軸索が網膜内の耳側−鼻側の軸内のどこの位置からでているかで視蓋／上丘での前後軸に沿った正しい位置で、EphAs-EphrinAsの濃度勾配によって、軸索からinterstitial branchingがおこり、その後そのbranchが、今度は網膜内の背側−腹側軸によって視蓋／上丘の内側−外側の軸に沿った、EphAs-EphrinAsとは異なる分子の濃度勾配（EphBs-EphrinBs）で、正しい最終集結点に導かれる。ここまでは神経活動に依存せずにおこる。その後、更なるマップのリファインメント（標的領域がさらに集束する）が起こるがこれには神経活動が必要であり、ウェーブ状に発生する網膜内での自発的な電気活動の存在が重要であることが示されている（図２）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16022599&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程に関わる分子の濃度勾配に関してはカウンターバランスを示す２つの濃度勾配が必要という考え方と、１つの濃度勾配がプッシュとプルと両方やれるという考え方とある。その他、もう一つの可能性として、軸索同士が競合するという可能性もあり、最近の知見では軸索同士の競合も視覚系におけるトポグラフィックマッピングに必要であるとされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22065784&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この他にも、外側膝状体と大脳皮質の視覚野でもトポグラフィックマップは形成されているがその分子メカニズムは視蓋／上丘ほどは明らかにされていない。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典05.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図３　嗅覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程の模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;嗅球の前後軸に沿ったトポグラフィーは、嗅上皮細胞で発現されているオルファクトリーレセプターの違いによって形成されるSema3A/Neuropilin1の発現の差によって嗅球に達する前にソーティングされる。嗅球の背側腹側軸に沿ったトポグラフィーは、まず最初に嗅球に到着する線維の配置がrobo2/slit1のは告げんパターンによって背側に決定された後、その軸索内で発現の高いSema3Fによって、後から到着するNeuropilin2を強く発現する線維の位置を腹側に規定する。その後、神経活動に依存して嗅上皮細胞内で接着因子や反発因子の発現が制御され、それによって糸球体がきっちりとセグレゲートする。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 嗅覚系 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系においてもトポグラフィックマッピングが行われることが知られているが、坂野らのグループによる精力的な研究によりその詳細な分子メカニズムが明らかにされてきている。匂いは[[嗅覚受容体]]で感知されるが、一つの嗅上皮細胞は一種類の嗅覚受容体を発現している。そして同じ嗅覚受容体を発現する細胞からの情報は嗅球の中の同じ糸球体に収束する必要がある。嗅覚受容体はヒトでは約350種類、マウスでは約1000種類の嗅覚受容体が存在し、嗅球上に嗅覚受容体の数に対応した糸球体を素子とする２次元マップが形成される。嗅球の中での嗅上皮細胞の軸索の配置は前後軸及び背側腹側の軸で決定されているが、背側腹側の軸での配列は嗅上皮内での配置によって決定される。前後軸に関してはどの嗅覚受容体が発現されているかによって産生されるcAMPの量が変わり、これによってSema3A／neuropilin1のカウンターバランスを示す濃度勾配が嗅上皮細胞の軸索内に発生し、これによって標的にたどり着く前にアクソンがソーティングされることによって、前後軸のどこに軸索が到着するかが決定される。背側腹側に関しては、まず、嗅上皮内でのrobo2の濃度勾配と嗅球内でのslit1の濃度勾配よってパイオニア軸索の嗅球での配置が背側に決定され、その後、嗅上皮細胞の軸索内でのSema3F／neuropilin2のカウンターバランスを示す濃度勾配によって嗅球内での背側腹側の位置が決まる。つまり、後から到着する軸索は先に到着した背側の軸索が発現するSema3Fによってより腹側に配置される（図３）。嗅覚の場合に特徴的なのは、アクソン−アクソンの相互作用が非常に重要な役割を果たしていることである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程で軸索が標的位置に到達しシナプスを形成したあと、嗅覚系でも視覚系と同様に神経活動依存的なリファインメントがおこる（隣同士の糸球体がきっちりとセグレゲートする）。この過程においては神経活動依存的にホモフィリック結合をする細胞接着因子Kirrel2/3と接着依存性の反発因子であるEphA5-EphrinA5がやはり濃度勾配を呈する形で発現し、それによって糸球体が相互にセグレゲートする（図３）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===その他===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その他、聴覚系、体性感覚系、運動系などのトポグラフィックマップが研究されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 臨界期==&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの形成後はそれを変えることは難しいが、形成の前に脳の領域ごとに[[可塑性]]が持続する時期があり、それを[[臨界期]]と呼ぶ。この時期は神経活動依存的な修飾が可能な時期であり、この時期内での神経活動の変化は脳内でのマップのパターンを変えることができる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==視覚優位性円柱 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　視覚中枢において片方の眼ともう片方の眼からの刺激を受ける領域が交互に存在し、ストライプ状に配置されている。このストライプをocular dominance columnという。通常は片方の眼ともう片方の眼のそれぞれのカラムは同じ大きさである。このストライプの形成にも神経活動が必要であり、臨界期における神経活動の変化はこのストライプ（すなわちトポグラフィカルマップ）のパターンを変える（例えば右目と左目のカラムでサイズが変わる）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* 標的認識&lt;br /&gt;
* Topographic map&lt;br /&gt;
* Chemoaffinity theory&lt;br /&gt;
* Eph-Ephrin &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：櫻井武　　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11255</id>
		<title>トポグラフィックマッピング</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11255"/>
		<updated>2012-07-04T00:41:29Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：Topographic fine tuning&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
トポグラフィックファインチューニングはおそらく２つの分けることのできる概念を含んでいると考えられる。１つはトポグラフィックマッピング、topographic mappingで、もう１つはその過程の１つである神経活動依存性ファインチューニング、activity dependent fine tuningである。ここではトポグラフィックマッピングについて主に述べることにする。トポグラフィックマップとはもともと地形図という意味であるが、この場合は神経地図形成と訳され、神経細胞が地形図を作製するように特異的な位置に配置する過程をトポグラフィックマッピングという。ある特定の体の位置から来た、或は特定の位置へ行く神経の軸索が、ある特定の配置をその系路内で取り、標的領域に達すると標的領域内で特定の配置を取る過程である。一番簡単な例は、大脳皮質から脊髄へ下行する皮質脊髄路及び脊髄から視床へ上行する脊髄視床路で、脊髄から出る、或は入る高さによってその系路内での配置が決まるというものであろう。また、有名なものにはWilder Penfieldによる感覚野と運動野におけるどの部位が体のどの部位の感覚、運動に対応するかを人の脳でマッピングしたものがある（cortical homunculus）（図１）。これは脳のどこを刺激すると体のどこが動くか、また、脳のどこを刺激するとどこが感じたように感じるかを脳外科手術中の患者さんの脳でマッピングしたもので、１９５１年に出版されたこのデータは現在でもそのまま通用する正確なものである。トポグラフィックマッピングには大きく分けて２つの過程がある。一つは標的にたどり着き標的内でトポグラフィックに配置する神経活動に依存しない（おそらく様々な標的認識分子による）メカニズムでもう一つはその後に行われる標的内での神経活動依存性の配置形成の（ついてはシナプス形成の）リファインメントの過程である（これが神経活動依存性ファインチューニングである）。トポグラフィクマッピングは神経系での情報処理の基本となる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのミッション ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　例えば視覚において、網膜の中のある視細胞がその受け持つ視覚フィールド内のある位置における情報を受け取るが、網膜のそれぞれの視細胞の情報は脳の特異的な細胞へ伝達される。そうすることによって、網膜内での位置関係（つまりは視覚フィールドにおける位置関係）が脳内での位置関係に転換され、視覚フィールドの空間における位置情報を視覚野で認識することができる。これをするためにはそれぞれの視細胞につながる網膜神経節細胞の軸索が視覚系においてトポグラフィックにターゲッティングする事が必要となる。これをトポグラフィックマッピングといい、その結果、脳内にトポグラフィックなマップができる。これには神経細胞の活動なしに起こる過程と神経細胞の活動性に依存して起こる過程がある。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのロジックとその分子メカニズム—歴史的ポイント ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典03.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図１　トポグラフィックマッピングの模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;網膜内には耳側で高く鼻側で低い濃度勾配を示す分子が存在し（赤）、網膜からの神経線維を受ける視蓋／上丘には後側で高く前側で低い濃度勾配を示す分子が存在する（青）。網膜の耳側からの軸索は（赤）、視蓋／上丘での分子を認識し、その分子を避ける様に前側に投射する。それに対して、耳側からの軸索は（白）、視蓋／上丘での分子に関係なく後側に投射できる。これによって、視覚フィールドにおける位置情報が視蓋／上丘においても位置情報として保存される。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳内におけるトポグラフィックなマップを示唆する古典的な実験としては１９４０−５０年代のRoger Sperryによるカエルの目を１８０度回転した後の神経再生によってカエルの視覚がどうなるかを見たものがある。カエルの目を１８０度回すとカエルは上下逆転した形で視覚情報を認識するようになる。これは網膜神経節細胞の軸索が再生する際に元々つながっていた標的につながることによって、回転した後の網膜の上と下に位置する視細胞からの位置情報が脳内での位置では上下逆転するために起こる。これについては化学親和説（chemoaffinity theory）の項を参照されたい。Roger Sperryは彼の一連の視覚系のマニピュレーションの実験の結果から１９６３年のchemoaffinity theoryの中で、投射する軸索と標的の細胞に分子のタグがついていて、その間の特異的相互作用によって神経細胞間の結合が決定されトポグラフィックマップの形成に関与すると提唱した。また、こういった分子のタグは軸索と標的の両方で相補的な濃度勾配を形成していて、それでコネクションの形成される位置が決定されるのではないかと推測した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その流れを汲んで、その後視覚系を中心にトポグラフィックマッピングのメカニズムを追求する努力がなされた。ニワトリの眼において耳側と鼻側の網膜神経節細胞はそれぞれ視蓋の前側と後側に軸索を送り、眼の中の耳鼻軸に沿った位置情報は視蓋の中で前後軸として保存される（図１）。これは眼の中で網膜神経節細胞に耳側と鼻側に軸に沿った分子の濃度勾配があり、それに対応する分子の濃度勾配が標的である視蓋の前後軸にもあり、その相互作用によって、それぞれの網膜神経節細胞の軸索が視蓋で停止する場所が決定されると考えられた。Friedrich（パパ）Bonhoefferのグループは生化学的に視蓋での物質的基盤を明らかにすべく以下の様な実験を行った。彼らは、もし、視蓋に前後軸で濃度勾配を呈して発現している物質があってそれが耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索のターゲッティングに重要であるならば、視蓋の前側と後側から調整した膜画分に対する耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の反応が変わるであろうと考え、これらの膜画分をインビトロでの基質としてストライプ状に配置した（ストライプアッセイ）。その上で網膜の神経節細胞を培養すると、耳側の細胞の軸索は前側から調整した膜画分の上を好んで成長するのに対して、鼻側の細胞の軸索は前側と後側からの画分で差を示さない事、そして、耳側の軸索は特に前側の膜画分を好むわけではなく、実は後側の膜画分を避ける事が示された。この事は視蓋の後側に高く前側に低く発現されている物質があり、それが耳側で強く発現し鼻側で弱く発現する分子によって認識される事によって網膜神経節細胞の軸索の視蓋内での位置が決まるという事を示唆する（図１）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。この流れがEph-Ephrinの発見につながっていった事はご承知の通りである(直接の発見は実は偶然であったのだが)。これについてはその項を参照いただきたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論 ==&lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典04.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図２　視覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程の模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;網膜からの軸索は視蓋／上丘に達すると、本来の到達エリア（白）をオーバーシュートする。その後、トポグラフィックシグナルにより、軸索はブランチをだす。そして、そのブランチはさらにトポグラフィックシグナルによって、最終目的地に集束する。最後に、神経活動に依存したリファインメントが起こり、網膜からの神経繊維は最終到達エリアに収束する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 視覚系 ===&lt;br /&gt;
　特に網膜から視蓋／上丘への投射がトポグラフィックになっていることはよく知られている。この形成には幾つかの過程があり、様々な分子が関与しているが、基本的にはSperryの仮説の様に分子が濃度勾配を呈して発現していることによる。まず、網膜の視神経細胞の軸索は視蓋／上丘に入り、将来の標的位置よりも後ろへオーバーシュートして伸長することが知られている。その後、軸索が網膜内の耳側−鼻側の軸内のどこの位置からでているかで視蓋／上丘での前後軸に沿った正しい位置で、EphAs-EphrinAsの濃度勾配によって、軸索からinterstitial branchingがおこり、その後そのbranchが、今度は網膜内の背側−腹側軸によって視蓋／上丘の内側−外側の軸に沿った、EphAs-EphrinAsとは異なる分子の濃度勾配（EphBs-EphrinBs）で、正しい最終集結点に導かれる。ここまでは神経活動に依存せずにおこる。その後、更なるマップのリファインメント（標的領域がさらに集束する）が起こるがこれには神経活動が必要であり、ウェーブ状に発生する網膜内での自発的な電気活動の存在が重要であることが示されている（図２）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16022599&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程に関わる分子の濃度勾配に関してはカウンターバランスを示す２つの濃度勾配が必要という考え方と、１つの濃度勾配がプッシュとプルと両方やれるという考え方とある。その他、もう一つの可能性として、軸索同士が競合するという可能性もあり、最近の知見では軸索同士の競合も視覚系におけるトポグラフィックマッピングに必要であるとされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22065784&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この他にも、外側膝状体と大脳皮質の視覚野でもトポグラフィックマップは形成されているがその分子メカニズムは視蓋／上丘ほどは明らかにされていない。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典05.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図３　嗅覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程の模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;嗅球の前後軸に沿ったトポグラフィーは、嗅上皮細胞で発現されているオルファクトリーレセプターの違いによって形成されるSema3A/Neuropilin1の発現の差によって嗅球に達する前にソーティングされる。嗅球の背側腹側軸に沿ったトポグラフィーは、まず最初に嗅球に到着する線維の配置がrobo2/slit1のは告げんパターンによって背側に決定された後、その軸索内で発現の高いSema3Fによって、後から到着するNeuropilin2を強く発現する線維の位置を腹側に規定する。その後、神経活動に依存して嗅上皮細胞内で接着因子や反発因子の発現が制御され、それによって糸球体がきっちりとセグレゲートする。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 嗅覚系 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系においてもトポグラフィックマッピングが行われることが知られているが、坂野らのグループによる精力的な研究によりその詳細な分子メカニズムが明らかにされてきている。匂いは[[嗅覚受容体]]で感知されるが、一つの嗅上皮細胞は一種類の嗅覚受容体を発現している。そして同じ嗅覚受容体を発現する細胞からの情報は嗅球の中の同じ糸球体に収束する必要がある。嗅球の中での嗅上皮細胞の軸索の配置は前後軸及び背側腹側の軸で決定されているが、背側腹側の軸での配列は嗅上皮内での配置によって決定される。前後軸に関してはどの嗅覚受容体が発現されているかによって産生されるcAMPの量が変わり、これによってSema3A／neuropilin1のカウンターバランスを示す濃度勾配が嗅上皮細胞の軸索内に発生し、これによって標的にたどり着く前にアクソンがソーティングされることによって、前後軸のどこに軸索が到着するかが決定される。背側腹側に関しては、まず、嗅上皮内でのrobo2の濃度勾配と嗅球内でのslit1の濃度勾配よってパイオニア軸索の嗅球での配置が背側に決定され、その後、嗅上皮細胞の軸索内でのSema3F／neuropilin2のカウンターバランスを示す濃度勾配によって嗅球内での背側腹側の位置が決まる。つまり、後から到着する軸索は先に到着した背側の軸索が発現するSema3Fによってより腹側に配置される（図３）。嗅覚の場合に特徴的なのは、アクソン−アクソンの相互作用が非常に重要な役割を果たしていることである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程で軸索が標的位置に到達しシナプスを形成したあと、嗅覚系でも視覚系と同様に神経活動依存的なリファインメントがおこる（隣同士の糸球体がきっちりとセグレゲートする）。この過程においては神経活動依存的にホモフィリック結合をする細胞接着因子Kirrel2/3と接着依存性の反発因子であるEphA5-EphrinA5がやはり濃度勾配を呈する形で発現し、それによって糸球体が相互にセグレゲートする（図３）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===その他===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その他、聴覚系、体性感覚系、運動系などのトポグラフィックマップが研究されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 臨界期==&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの形成後はそれを変えることは難しいが、形成の前に脳の領域ごとに[[可塑性]]が持続する時期があり、それを[[臨界期]]と呼ぶ。この時期は神経活動依存的な修飾が可能な時期であり、この時期内での神経活動の変化は脳内でのマップのパターンを変えることができる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==視覚優位性円柱 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　視覚中枢において片方の眼ともう片方の眼からの刺激を受ける領域が交互に存在し、ストライプ状に配置されている。このストライプをocular dominance columnという。通常は片方の眼ともう片方の眼のそれぞれのカラムは同じ大きさである。このストライプの形成にも神経活動が必要であり、臨界期における神経活動の変化はこのストライプ（すなわちトポグラフィカルマップ）のパターンを変える（例えば右目と左目のカラムでサイズが変わる）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* 標的認識&lt;br /&gt;
* Topographic map&lt;br /&gt;
* Chemoaffinity theory&lt;br /&gt;
* Eph-Ephrin &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：櫻井武　　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11254</id>
		<title>トポグラフィックマッピング</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%88%E3%83%9D%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%B3%E3%82%B0&amp;diff=11254"/>
		<updated>2012-07-04T00:40:28Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名：Topographic fine tuning&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
トポグラフィックファインチューニングはおそらく２つの分けることのできる概念を含んでいると考えられる。１つはトポグラフィックマッピング、topographic mappingで、もう１つはその過程の１つである神経活動依存性ファインチューニング、activity dependent fine tuningである。ここではトポグラフィックマッピングについて主に述べることにする。トポグラフィックマップとはもともと地形図という意味であるが、この場合は神経地図形成と訳され、神経細胞が地形図を作製するように特異的な位置に配置する過程をトポグラフィックマッピングという。ある特定の体の位置から来た、或は特定の位置へ行く神経の軸索が、ある特定の配置をその系路内で取り、標的領域に達すると標的領域内で特定の配置を取る過程である。一番簡単な例は、大脳皮質から脊髄へ下行する皮質脊髄路及び脊髄から視床へ上行する脊髄視床路で、脊髄から出る、或は入る高さによってその系路内での配置が決まるというものであろう。また、有名なものにはWilder Penfieldによる感覚野と運動野におけるどの部位が体のどの部位の感覚、運動に対応するかを人の脳でマッピングしたものがある（cortical homunculus）（図１）。これは脳のどこを刺激すると体のどこが動くか、また、脳のどこを刺激するとどこが感じたように感じるかを脳外科手術中の患者さんの脳でマッピングしたもので、１９５１年に出版されたこのデータは現在でもそのまま通用する正確なものである。トポグラフィックマッピングには大きく分けて２つの過程がある。一つは標的にたどり着き標的内でトポグラフィックに配置する神経活動に依存しない（おそらく様々な標的認識分子による）メカニズムでもう一つはその後に行われる標的内での神経活動依存性の配置形成の（ついてはシナプス形成の）リファインメントの過程である（これが神経活動依存性ファインチューニングである）。トポグラフィクマッピングは神経系での情報処理の基本となる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのミッション ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　例えば視覚において、網膜の中のある視細胞がその受け持つ視覚フィールド内のある位置における情報を受け取るが、網膜のそれぞれの視細胞の情報は脳の特異的な細胞へ伝達される。そうすることによって、網膜内での位置関係（つまりは視覚フィールドにおける位置関係）が脳内での位置関係に転換され、視覚フィールドの空間における位置情報を視覚野で認識することができる。これをするためにはそれぞれの視細胞につながる網膜神経節細胞の軸索が視覚系においてトポグラフィックにターゲッティングする事が必要となる。これをトポグラフィックマッピングといい、その結果、脳内にトポグラフィックなマップができる。これには神経細胞の活動なしに起こる過程と神経細胞の活動性に依存して起こる過程がある。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　脳内におけるトポグラフィックなマップを示唆する古典的な実験としては１９４０−５０年代のRoger Sperryによるカエルの目を１８０度回転した後の神経再生によってカエルの視覚がどうなるかを見たものがある。カエルの目を１８０度回すとカエルは上下逆転した形で視覚情報を認識するようになる。これは網膜神経節細胞の軸索が再生する際に元々つながっていた標的につながることによって、回転した後の網膜の上と下に位置する視細胞からの位置情報が脳内での位置では上下逆転するために起こる。これについては化学親和説（chemoaffinity theory）の項を参照されたい。また、Wilder Penfieldによる感覚野と運動野におけるどの部位が体のどの部位の感覚、運動に対応するかを人の脳でマッピングしたものもある（cortical homunculus）。これは脳のどこを刺激すると体のどこが動くか、また、脳のどこを刺激するとどこが感じたように感じるかを脳外科手術中の患者さんの脳でマッピングしたもので、１９５１年に出版されたこのデータは現在でもそのまま通用する正確なものである。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== topographic mappingのロジックとその分子メカニズム—歴史的ポイント ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典03.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図１　トポグラフィックマッピングの模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;網膜内には耳側で高く鼻側で低い濃度勾配を示す分子が存在し（赤）、網膜からの神経線維を受ける視蓋／上丘には後側で高く前側で低い濃度勾配を示す分子が存在する（青）。網膜の耳側からの軸索は（赤）、視蓋／上丘での分子を認識し、その分子を避ける様に前側に投射する。それに対して、耳側からの軸索は（白）、視蓋／上丘での分子に関係なく後側に投射できる。これによって、視覚フィールドにおける位置情報が視蓋／上丘においても位置情報として保存される。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　Roger Sperryは彼の一連の視覚系のマニピュレーションの実験の結果から１９６３年のchemoaffinity theoryの中で、投射する軸索と標的の細胞に分子のタグがついていて、その間の特異的相互作用によって神経細胞間の結合が決定されトポグラフィックマップの形成に関与すると提唱した。また、こういった分子のタグは軸索と標的の両方で相補的な濃度勾配を形成していて、それでコネクションの形成される位置が決定されるのではないかと推測した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その流れを汲んで、その後視覚系を中心にトポグラフィックマッピングのメカニズムを追求する努力がなされた。ニワトリの眼において耳側と鼻側の網膜神経節細胞はそれぞれ視蓋の前側と後側に軸索を送り、眼の中の耳鼻軸に沿った位置情報は視蓋の中で前後軸として保存される（図１）。これは眼の中で網膜神経節細胞に耳側と鼻側に軸に沿った分子の濃度勾配があり、それに対応する分子の濃度勾配が標的である視蓋の前後軸にもあり、その相互作用によって、それぞれの網膜神経節細胞の軸索が視蓋で停止する場所が決定されると考えられた。Friedrich（パパ）Bonhoefferのグループは生化学的に視蓋での物質的基盤を明らかにすべく以下の様な実験を行った。彼らは、もし、視蓋に前後軸で濃度勾配を呈して発現している物質があってそれが耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索のターゲッティングに重要であるならば、視蓋の前側と後側から調整した膜画分に対する耳側と鼻側の網膜神経節細胞の軸索の反応が変わるであろうと考え、これらの膜画分をインビトロでの基質としてストライプ状に配置した（ストライプアッセイ）。その上で網膜の神経節細胞を培養すると、耳側の細胞の軸索は前側から調整した膜画分の上を好んで成長するのに対して、鼻側の細胞の軸索は前側と後側からの画分で差を示さない事、そして、耳側の軸索は特に前側の膜画分を好むわけではなく、実は後側の膜画分を避ける事が示された。この事は視蓋の後側に高く前側に低く発現されている物質があり、それが耳側で強く発現し鼻側で弱く発現する分子によって認識される事によって網膜神経節細胞の軸索の視蓋内での位置が決まるという事を示唆する（図１）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503693&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;3503703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。この流れがEph-Ephrinの発見につながっていった事はご承知の通りである(直接の発見は実は偶然であったのだが)。これについてはその項を参照いただきたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論 ==&lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典04.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図２　視覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程の模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;網膜からの軸索は視蓋／上丘に達すると、本来の到達エリア（白）をオーバーシュートする。その後、トポグラフィックシグナルにより、軸索はブランチをだす。そして、そのブランチはさらにトポグラフィックシグナルによって、最終目的地に集束する。最後に、神経活動に依存したリファインメントが起こり、網膜からの神経繊維は最終到達エリアに収束する。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 視覚系 ===&lt;br /&gt;
　特に網膜から視蓋／上丘への投射がトポグラフィックになっていることはよく知られている。この形成には幾つかの過程があり、様々な分子が関与しているが、基本的にはSperryの仮説の様に分子が濃度勾配を呈して発現していることによる。まず、網膜の視神経細胞の軸索は視蓋／上丘に入り、将来の標的位置よりも後ろへオーバーシュートして伸長することが知られている。その後、軸索が網膜内の耳側−鼻側の軸内のどこの位置からでているかで視蓋／上丘での前後軸に沿った正しい位置で、EphAs-EphrinAsの濃度勾配によって、軸索からinterstitial branchingがおこり、その後そのbranchが、今度は網膜内の背側−腹側軸によって視蓋／上丘の内側−外側の軸に沿った、EphAs-EphrinAsとは異なる分子の濃度勾配（EphBs-EphrinBs）で、正しい最終集結点に導かれる。ここまでは神経活動に依存せずにおこる。その後、更なるマップのリファインメント（標的領域がさらに集束する）が起こるがこれには神経活動が必要であり、ウェーブ状に発生する網膜内での自発的な電気活動の存在が重要であることが示されている（図２）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;16022599&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程に関わる分子の濃度勾配に関してはカウンターバランスを示す２つの濃度勾配が必要という考え方と、１つの濃度勾配がプッシュとプルと両方やれるという考え方とある。その他、もう一つの可能性として、軸索同士が競合するという可能性もあり、最近の知見では軸索同士の競合も視覚系におけるトポグラフィックマッピングに必要であるとされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22065784&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この他にも、外側膝状体と大脳皮質の視覚野でもトポグラフィックマップは形成されているがその分子メカニズムは視蓋／上丘ほどは明らかにされていない。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:脳科学事典05.jpg|thumb|right|250px|&#039;&#039;&#039;図３　嗅覚系におけるトポグラフィックマップ形成の過程の模式図&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;嗅球の前後軸に沿ったトポグラフィーは、嗅上皮細胞で発現されているオルファクトリーレセプターの違いによって形成されるSema3A/Neuropilin1の発現の差によって嗅球に達する前にソーティングされる。嗅球の背側腹側軸に沿ったトポグラフィーは、まず最初に嗅球に到着する線維の配置がrobo2/slit1のは告げんパターンによって背側に決定された後、その軸索内で発現の高いSema3Fによって、後から到着するNeuropilin2を強く発現する線維の位置を腹側に規定する。その後、神経活動に依存して嗅上皮細胞内で接着因子や反発因子の発現が制御され、それによって糸球体がきっちりとセグレゲートする。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 嗅覚系 ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　嗅覚系においてもトポグラフィックマッピングが行われることが知られているが、坂野らのグループによる精力的な研究によりその詳細な分子メカニズムが明らかにされてきている。匂いは[[嗅覚受容体]]で感知されるが、一つの嗅上皮細胞は一種類の嗅覚受容体を発現している。そして同じ嗅覚受容体を発現する細胞からの情報は嗅球の中の同じ糸球体に収束する必要がある。嗅球の中での嗅上皮細胞の軸索の配置は前後軸及び背側腹側の軸で決定されているが、背側腹側の軸での配列は嗅上皮内での配置によって決定される。前後軸に関してはどの嗅覚受容体が発現されているかによって産生されるcAMPの量が変わり、これによってSema3A／neuropilin1のカウンターバランスを示す濃度勾配が嗅上皮細胞の軸索内に発生し、これによって標的にたどり着く前にアクソンがソーティングされることによって、前後軸のどこに軸索が到着するかが決定される。背側腹側に関しては、まず、嗅上皮内でのrobo2の濃度勾配と嗅球内でのslit1の濃度勾配よってパイオニア軸索の嗅球での配置が背側に決定され、その後、嗅上皮細胞の軸索内でのSema3F／neuropilin2のカウンターバランスを示す濃度勾配によって嗅球内での背側腹側の位置が決まる。つまり、後から到着する軸索は先に到着した背側の軸索が発現するSema3Fによってより腹側に配置される（図３）。嗅覚の場合に特徴的なのは、アクソン−アクソンの相互作用が非常に重要な役割を果たしていることである。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　こういった過程で軸索が標的位置に到達しシナプスを形成したあと、嗅覚系でも視覚系と同様に神経活動依存的なリファインメントがおこる（隣同士の糸球体がきっちりとセグレゲートする）。この過程においては神経活動依存的にホモフィリック結合をする細胞接着因子Kirrel2/3と接着依存性の反発因子であるEphA5-EphrinA5がやはり濃度勾配を呈する形で発現し、それによって糸球体が相互にセグレゲートする（図３）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
===その他===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その他、聴覚系、体性感覚系、運動系などのトポグラフィックマップが研究されている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 臨界期==&lt;br /&gt;
　トポグラフィックマップの形成後はそれを変えることは難しいが、形成の前に脳の領域ごとに[[可塑性]]が持続する時期があり、それを[[臨界期]]と呼ぶ。この時期は神経活動依存的な修飾が可能な時期であり、この時期内での神経活動の変化は脳内でのマップのパターンを変えることができる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==視覚優位性円柱 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　視覚中枢において片方の眼ともう片方の眼からの刺激を受ける領域が交互に存在し、ストライプ状に配置されている。このストライプをocular dominance columnという。通常は片方の眼ともう片方の眼のそれぞれのカラムは同じ大きさである。このストライプの形成にも神経活動が必要であり、臨界期における神経活動の変化はこのストライプ（すなわちトポグラフィカルマップ）のパターンを変える（例えば右目と左目のカラムでサイズが変わる）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* 標的認識&lt;br /&gt;
* Topographic map&lt;br /&gt;
* Chemoaffinity theory&lt;br /&gt;
* Eph-Ephrin &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：櫻井武　　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E6%A8%99%E7%9A%84%E8%AA%8D%E8%AD%98&amp;diff=11191</id>
		<title>標的認識</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E6%A8%99%E7%9A%84%E8%AA%8D%E8%AD%98&amp;diff=11191"/>
		<updated>2012-06-30T09:33:11Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名: target recognition&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典01.jpg|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図１．登上線維の小脳への投射&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;延髄の下オリーブ核は軸索を小脳に投射する。軸索は橋の背部で小脳に入り、そこから小脳皮質に投射する。小脳皮質ではいくつかの細胞の中でプルキンエ細胞に特異的なシナプスを形成する。その特徴的な形態により、この軸索は登上線維とよばれるが、この形態はラモニイカハールによってもその著書の中で描写されている。]] &lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
[[Image:辞典02.jpg|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図２．化学親和説&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;ニワトリの系において網膜の神経節細胞は視蓋にその軸索を投射する。その時に、網膜の鼻側にある細胞は視蓋の後側に、耳側にある細胞は視蓋の前側に軸索を送る。このトポグラフィックな投射は、視蓋に前後軸に沿ってグレディエントを形成してエフリンAが発現し、その受容体であるEphAが網膜の神経節細胞において内外軸に沿ってグレディエントを形成して発現していて、その両者の相互作用によってできる。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　正常に脳が機能するにはそれを支える[[神経細胞]]群が[[シナプス]]結合によって回路を形成し、回路に入力してきた情報を的確に処理し、出力に変える必要がある。こういった神経回路は脳内のワイヤリングの過程により形成されるが、そのワイヤリングにおいて神経回路が「正しく」形成されるには特異的にシナプスが形成される必要がある。この過程を標的認識という。標識認識ためには神経細胞の[[軸索]]が正しい脳内の領域に到着する必要があり、その領域内にある神経細胞の中から正しい神経細胞を認識し、その細胞上の正しい細胞内のコンパートメント（[[樹状突起]]の一部）にシナプスを形成する必要がある。また、この場合、ある線維とある細胞がランダムではなく特異的な結合を果たし、特異的な情報（トポグラフィックカルな情報）を伝達しなければならない。このためには、これらのそれぞれの過程で特異的な標的認識を行う認識分子（recognition molecule）が関与していると考えられる。 　&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==標的認識とは==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　正常に脳が機能するにはそれを支える[[神経細胞]]群が[[シナプス]]結合によって回路を形成し、回路に入力してきた情報を的確に処理し、出力に変える必要がある。こういった神経回路は脳内のワイヤリングの過程により形成されるが、そのワイヤリングにおいて神経回路が「正しく」形成されるにはシナプス形成の過程で特異的な標的認識が行われる必要がある。そのためには神経細胞の軸索（例えば[[延髄]]の[[下オリーブ核]]の神経細胞の軸索である[[登上線維]]）が（途中、延髄で正中線を越えて対側にはいり、その後、背外側の縁を上行し、[[小脳脚]]を経て）正しい脳内の領域（小脳）に到着する必要があり、その領域内（[[小脳皮質]]）にある神経細胞の中から正しい神経細胞（[[プルキンエ細胞]]）を認識し、その細胞上の正しい細胞内のコンパートメント（樹状突起の一部）にシナプスを形成する必要がある。また、この場合、ある線維とある細胞がランダムではなく特異的な結合を果たし、特異的な情報（トポグラフィックカルな情報）を伝達しなければならない（そのうえ１つのプルキンエ細胞は一本の登上線維と結合し、幾つもの登上線維とは結合しない）（図１）。このためには、これらのそれぞれの過程で特異的な標的認識を行う認識分子（recognition molecule）が関与していると考えられる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　標的認識は主に[[神経発生]]における２つの過程で起こる可能性があるが、ここでは主に[[シナプス形成]]における標的認識を例にその概念を説明し、[[軸索ガイダンス]]における中間ターゲットの認識については軸索ガイダンスの項及び、[[ガイドポスト細胞]]の項を参照のこと。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 歴史的な考察 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:Santiago Ramon y Cajal|Santiago Ramon y Cajal]]が前世紀の初頭にその詳細な組織学的解析から、神経の突起が周りにあるシグナルを選択的に感知しながら目的地へ進んでいるのではないかと推測し、[[wikipedia:ja:走化性|走化性]]に似た現象が神経系の形成に重要なのではないかと提唱していた。それに対して主に[[末梢神経]]の再生の実験結果から1920年代から30年代には[[wikipedia:JA:ポール・ワイス|Paul A Weiss]]らによる、神経系の線維の結合は主に物理的な制約で決定され、その結合は決して特異的なものではなくランダムであり、その後にその回路を使用する事によって、その使われた特定の回路が最終的に残るという説が主流を占めていた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その説に対してWeissの学生であった[[wikipedia:Roger Sperry|Roger Sperry]]は40年代から50年代にわたって行った彼の一連の[[wikipedia:JA:カエル|カエル]]や[[wikipedia:JA:イモリ|イモリ]]といった動物の眼を使った神経再生の実験により、神経の回路形成にはやはり選択性が存在し、そのメカニズムについて[[化学親和説]]を提唱した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この化学親和説には２つの概念が含まれており、１つは神経細胞はそれぞれの細胞、線維におそらく化学物質からなる個々を認識するタグがついており、これによってお互いを区別して、その化学親和性で神経細胞はおそらく一個の細胞のレベルで特異的な神経結合を作る事ができるというもので、もう１つは特に[[視覚]]系で明らかであるが、その線維投射のパターンが規則正しく、[[トポグラフィック]]であることから、少数の[[モルフォゲン]]の様な濃度勾配を形成するような分子群がこの化学親和性を担う物質として機能するというものである（図２）。化学親和説については激しい論争があったが、やがて分子レベルでの解析、また数理モデル等に支えられ、神経発生の分野で一般に受け入れられる概念となり、現在の標的認識の概念は基本的にこの化学親和説の流れを汲んでいる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典03.jpg|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図３　標的認識の特異性&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;神経系において皮質構造をなすところXやYがあり、また、核構造をなすZがあるとする。その中のYに投射しX、Zには投射しない軸索は神経系の様々なところから来るとする（A、B、C）。そして、この線維はYの中のある特定の細胞（薄緑色の細胞群）にシナプスを形成し、その場合、Aは樹状突起の遠位側に、Bは樹状突起の近位側に、Cは細胞体にそれぞれシナプスを形成するとする。こういった場合、それぞれの過程で特異的な標的認識が必要となる。]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 特にシナプス形成における特異性とそれをサポートする分子 ==&lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
　シナプス形成をはじめとする標的認識においては２つのレベルでの特異性が必要となる。神経細胞が機能を果たすには、ある神経細胞は特異的な神経細胞と結合し、神経回路を形成する必要があり（例えば、下オリーブ核の線維はプルキンエ細胞に、[[橋核]]の線維は[[顆粒細胞]]に、顆粒細胞の線維はプルキンエ細胞に）、このレベルでの標的認識の特異性（細胞種のレベル）がまず必要となる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　また、同じ細胞群の中である特異的な細胞と結合する必要がある。例えば位置情報が重要な場合はトポグラフィカルな結合を果たす必要がある。また、情報処理において、同じ情報は同じ脳内での部位にいく必要がある。例えば[[嗅覚]]において[[嗅上皮]]内の同じ[[嗅覚受容体]]からの線維は[[嗅球]]内の同じ[[糸球体]]につながる必要がある。また、視覚において、同側と対側の眼で捉えられた[[視覚野]]の同じ情報は最終的に視覚野の同じ位置につながる必要がある。したがって、同じ細胞集団の中でも特異的に個々の細胞を認識する必要があり、このレベルでの標的認識の特異性（個々の細胞レベル）も必要となる。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記の様にシナプス形成には様々な過程が必要であり、その中で特異性をサポートする必要がある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11733797&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その分子メカニズムがどうなっているかについては完全には明らかにされていない。個々の細胞レベルでの特異性は鍵と鍵穴のような認識分子があり、それが無数に存在することで達成されるのではないかという様に提唱はされているが、それを支えることができるほどの多様性のある分子としては[[Dscam]]、[[ニューレキシン]]と[[プロトカドヘリン]]しか存在しないし、こういった分子が本当にその多様性でこういった特異的な標的認識を担っているかどうかについてはまだ証明はされていない（以下のChemoaffinity revisitedを参照の事）。一つの分子ではなく、幾つかの分子の組み合わせでそういった多様性が生み出されるという説もある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　但し、最近の報告では、ターゲットの領域にたどり着くのにはある分子メカニズムが必要であるが、そのあとの正しい細胞を見つけるのはどこの位置に正しい細胞があるかによって形成されるという例もあり、その場合、位置を変えるとつなぎ替えがおこってしまうことも報告されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22078502&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。したがって、一個の細胞レベルで区別する様なメカニズムは存在しないのかもしれない。 　&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== Chemoaffinity revisited ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のようなタイトルのレビューが2010年のCellにでた&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21029858&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。内容は、Dscamやプロトカドヘリンの様な分子は多様性をもつので、化学親和説で特異性を担う分子タグとして機能しているかもしれないという様に考えられていたが、実はこれらの分子は特異的な相互作用を担う分子タグではなく、自己と他者を見分けるためのタグとして使われているのではないかという内容のレビューである。従って、Sperryの仮想した多様な特異性を担う分子は存在しないということを意味する訳ではなく、Dscamやプロトカドヘリンといった分子はその役割を果たしていないのではないかということである。ただし、彼らは鍵と鍵穴のような多様な分子は実際は必要ないのではないかとも述べている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 標的認識に関与する分子メカニズム ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典04.jpg|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図４．ショウジョウバエの眼における軸索の投射&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;[[wikipedia:JA:ショウジョウバエ|ショウジョウバエ]]の眼では8つの細胞からなる神経細胞のユニットが整然と配置されていて、これによって視覚が担われている。その8つの細胞にはR1-8とそれぞれ名前がつけられているが、R1-6はlaminaで中継ニューロンにシナプスを形成するのに対し、R7、R8はmedullaに軸索を投射し、そこでシナプスを形成する。R1-6の中継ニューロンは（L: lamina neuron）やはりmedullaに投射するが、そのシナプスを形成する層がR7，R8のシナプスが形成される層とは異なる。TM, TMY: tangential medulla neurons, DM: distal medulla intrinsic neurons, これらは中継ニューロンでそれぞれ異なる視覚情報を中枢へ伝える。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　いずれにしても分子メカニズムとしては、まず、目的の領域に達する機構（様々な軸索ガイダンスのメカニズム）、そして領域内のどこに到着するかを決定する機構（おそらく神経伸長促進因子か抑制性因子とその受容体の発現レベルによって形成される）、そして特異的な細胞集団を見つける機構（おそらく[[細胞接着因子]]及び抑制因子）、そして細胞内の特異的なコンパートメントを見つける機構（おそらく細胞接着因子及び抑制因子）が必要である（図３）。 この過程で特異性は、それぞれの神経細胞において、標示されているシグナルに対する受容体の発現の変化、発現されている受容体の組み合わせの変化、また、受容体の下流のシグナル系路の変化によって、それぞれのシグナルへの応答性が変わることによって形成されると考えられる。詳細な分子メカニズムについては軸索ガイダンスの項を参照のこと。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ここではごく限られた例につき、簡単に述べることにする。詳しくはそれぞれの文献を参照のこと。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== ショウジョウバエにおけるターゲティング ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典05.jpg|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図５．ショウジョウバエの体節筋への神経細胞の投射&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;ショウジョウバエの体節筋はステレオティピックな形態を示す[[wikipedia:JA:筋肉|筋肉]]のセットからなる。それぞれの筋に投射する神経細胞（RP1, 2, 3, 4, 5a, 6/7b, 8a, aCC）は神経管内に存在しそこから軸索を伸長するが、軸索は途中特異的な神経束を形成し（赤丸）、また途中の様々な特定の部位で（赤丸）束から分かれてそれぞれの特異的な標的である筋肉に投射する。それぞれの特定の部位で様々な分子メカニズムが関与している事が明らかにされつつある。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[ショウジョウバエ]]の眼は８つの神経細胞（R1-R8）からなる単位の集合体として存在し、これらは高次視覚野である[[lamina]]（ラミナ）、[[medulla]]（メダラ）に線維を送るが、R1-R6、R7、R8の軸索はそれぞれシナプスを形成するターゲットが異なる（Rubinら、Zipurskyら）（図４）。この分子メカニズムとしては、 カドヘリン、プロトカドヘリンや[[受容体型チロシンフォスファターゼ]]、チロシンキナーゼ等が関与している事が示されている。また、標的野における[[グリア細胞]]の存在や標的に達するまでの軸索—軸索相互作用がこういった標的認識に重要である事も示されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20399726&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ショウジョウバエの体節の筋群はステレオティピックな配置をしており、それへの神経支配は[[神経管]]に存在する[[運動神経]]細胞からの線維が行う。この筋群への運動神経のターゲティングの系は特異的なターゲッティングのメカニズムを探る系として研究されてきた（図５）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8833454&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。この過程には様々な軸索ガイダンスに関わる分子や神経細胞接着因子等が関与している。また、最後のところの神経筋接合部の形成についても分子レベルで研究が行われており、上記の分子の他、[[骨形成因子]] (BMP)なども関与している。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　またショウジョウバエの嗅覚系等の情報を受けるキノコ体（Mushroom body）ヘのターゲッティングについても研究が進められている。これにはマウスで明らかにされている様なトポグラフィックなマッピングのメカニズムも関与しているようである&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20554703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 脊椎動物の視覚系、嗅覚系におけるターゲティング ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　Sperryの流れを汲み、視覚系において標的認識がどうなっているかは精力的に研究が進められてきた。網膜内でのトポグラフィックな情報が[[視蓋]]／[[上丘]]、[[外側膝状体]]、そして視覚野において保存される必要があり、それを支える分子群が同定されている。代表的なものは[[Eph受容体]]-[[エフリン]]システムである&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20880989&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。また、坂野らによってマウスの嗅覚系におけるトポグラフィックな情報を担った[[セマフォリン]]-[[ニューロピリン]]システムによる標的認識の機構が明らかにされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。これらについてはトポグラフィックマッピングの項を参照されたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 大脳皮質での領域特異的ターゲティング=== &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典06.jpg|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図６　大脳皮質での領域特異的なターゲティング&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;マウスのE14の脳において、[[体性感覚]]の情報は[[体性感覚野]]へ（SM)また、辺縁系からの情報は辺縁系皮質領域へ（PR)、それぞれ投射する。PRの領域には[[LAMP]]という細胞接着因子が発現している。この時期にLAMP陽性の皮質領域を感覚野へ移植すると辺縁系からの線維は移植された感覚野へ投射する様になる。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　かつて、[[wikipedia:Pasko Rakic|Pasko Rakic]]とDennis O&#039;Learyの間で[[大脳皮質]]の発生に関して論争があった&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22099452&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。Protomap vs Protocortexと呼ばれたもので、端的に言えば[[大脳]]は領域ごとに発生の早い段階から遺伝的に決定されているという説と、そうではなくて大脳は他の神経細胞（領域）とつながったあとに領域ごとに差が出てくるという説である。Rakicの弟子であるPat Levittは、もし大脳皮質の領域が早い段階で決定されているならば、例えばある皮質領域に特異的にでている分子があるはずであると考え、それを探したところ[[辺縁系]]皮質領域に特異的にでている分子を得た。これは[[LAMP]]と呼ばれる細胞接着因子であるが、この分子の発現をマーカーとしてこれに皮質の移植の実験を組み合わせる事によって、辺縁系皮質領域は辺縁系からの線維を引き寄せるメカニズムがある事が示されている（図６）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1570290&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。この標的認識に関わる分子はLAMPそのものである可能性もある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 神経細胞内での特定のコンパートメントへのターゲティング=== &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典07.jpg|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図7　小脳のプルキンエ細胞の細胞内コンパートメント特異的な投射&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;プルキンエ細胞は様々な介在ニューロンから投射を受けるが、そのシナプスの形成される場所は特異的な細胞内コンパートメントに形成される。バスケット細胞は軸索のイニシャルセグメント（AIS）にシナプスを形成するが、その形成には神経細胞接着因子である[[ニューロファシン]]のプルキンエ細胞内での濃度勾配様の局在が（ニューロファシンが軸索起始部のところに集中する）重要であることが明らかになっている。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　マウスの[[海馬]]では、脳の様々な領域からの入力が錐体細胞の樹状突起の特異的な領域にターゲッティングをすることが知られている。CA3領域の一番外側の層には[[内側嗅皮質]]からのtemporoammonic fiber、中間部にはCA3[[錐体細胞]]自身の連合線維、そして一番の近位の層には[[歯状回]]の[[顆粒細胞]]からの苔状線維がシナプスを形成する。この層特異的なターゲッティングには様々なガイダンス分子、例えば、[[ネトリン]]、Eph受容体、セマフォリン、[[スリット]]、[[リーリン]]そして細胞接着因子などが関与している&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20484647&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　大脳皮質や小脳皮質には様々な[[介在ニューロン]]が存在し、これら多様なもののそれぞれが錐体細胞やプルキンエ細胞の細胞内の特異的なコンパートメントにシナプスを形成することが知られている。例えば[[シャンデリア細胞]]は[[軸索起始部]]に、[[バスケット細胞]]は軸索の起始部や樹状突起側の細胞体のところに、[[マルチノッチ細胞]]は樹状突起の遠位部に、それぞれシナプスを形成する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22251963&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。プルキンエ細胞の場合にはこれは細胞接着因子に依存しておこることが示されている（図７）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15479642&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 小脳でのターゲティング=== &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典08.jpg|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図８　小脳への下オリーブ核からの投射&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;延髄の下オリーブ核（右側）にはSC1/DM-GRASP/BEN/ALCAM陽性のところ（黒色）と陰性のところがある。これらSC1/DM-GRASP/BEN/ALCAM陽性の領域の神経細胞はSC1/DM-GRASP/BEN/ALCAM陽性のプルキンエ細胞の存在する小脳皮質領域（左側、黒色）に投射する。SC1/DM-GRASP/BEN/ALCAM陽性の領域は小脳皮質においては矢状断面に沿ったストライプ状に配列している。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　小脳の回路については昔から精力的に研究が行われてきた。小脳に入ってくる２つの主な入力は延髄の下オリーブ核からの登上線維と橋の橋核からの苔状線維であるが、この２つは前者がプルキンエ細胞、後者が顆粒細胞とそれぞれターゲットが異なる。これらの線維が小脳皮質の発達に伴ってどうやって小脳皮質まできて、どういう発達過程を示すかについては詳細な記載がされているが（例えばConstantino SoteloやCarol Masonら)、これらのターゲッティングが分子レベルでどうなっているかについてはまだ明らかになっていない（一つの登上線維が一つのプルキンエ細胞とシナプスを作るようになるリファイメントの過程については日本の狩野らの仕事により分子メカニズムが明らかにされてきている）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　Constantine Soteloは登上線維のプルキンエ細胞ヘのターゲティングに関わる分子に非常に興味を持っていて、彼は小脳のプルキンエ細胞は矢状断面でグループを作り、それに下オリーブ核からの登上線維がトポグラフィックにターゲティングすることに注目、小脳で矢状断面に沿ったストライプ状に発現する細胞接着因子を探した。そのうちの一つが細胞接着因子の[[Activated leukocyte cell adhesion molecule]] (ALCAMあるいはSC1/DM-GRASP/BEN）である。しかしながら、この分子が登上線維とプルキンエ細胞のマッチングに関与しているかどうかの検証はなされていない（図８）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8627367&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 脊髄内外における運動神経を中心としたターゲッティング=== &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典09.jpg|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図9　脊髄の運動神経細胞の四肢筋への投射&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;脊髄内の運動神経カラムはその支配する四肢筋の位置により、外側群（緑色）と内側群（黄色）に分かれる。運動神経細胞の軸索は神経束を形成し脊髄から出るが四肢へ入るところで四肢の内側にある筋群（medial LMC）と外側にある筋群（lateral LMC）に投射するものでその投射方向が分かれる。この過程には図に示されているような様々な分子メカニズムが関与していることが明らかにされてきている。eAs: ephrinAs, Npn2: neuropilin2 ]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:Thomas Jessell|Tom Jessell]]は長年にわたり[[脊髄]]の系を使って神経発生の研究を続けてきている。脊髄の中で[[運動神経]]細胞はある特定の筋に支配神経を送るがその神経細胞はその支配筋からの感覚のフィードバックを受ける。その細胞特異的なループ系路の形成に関わる分子メカニズムが明らかにされつつある。また、脊髄の中での介在ニューロンを介した運動神経細胞への局所サーキットの形成にも特異的な標的認識が必要であるがこれについても分子メカニズムが明らかにされつつある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;19804761&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22036571&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。また、運動神経細胞は四肢の筋肉を支配するが、脊髄の運動神経細胞カラム内の神経細胞の位置によって、支配する四肢の筋肉の位置が決定されるというトポグラフィックマップが存在する。この四肢の筋肉の標的認識には様々なガイダンス分子が関与することが知られ、セマフォリンやEph受容体-エフリンなどが関与することが明らかにされている（図９）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;19109910&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== Waiting period ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　標的認識に関連して、[[waiting period]]という概念がある。これは軸索が脳内の正しい領域に到達したあとに、正しい神経細胞にシナプスを形成する前に、軸索が待機する時期のことをさす。この間にターゲット細胞が成熟し、その後、軸索がシナプスを形成する。大脳皮質にはいって来る視床からの線維や、小脳皮質にはいってくる線維がこういう行動を示すことが知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* [[軸索ガイダンス]]&lt;br /&gt;
* [[シナプス形成]]&lt;br /&gt;
* [[トポグラフィックマッピング]]&lt;br /&gt;
* [[神経回路形成]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：櫻井武　　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E6%A8%99%E7%9A%84%E8%AA%8D%E8%AD%98&amp;diff=11190</id>
		<title>標的認識</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E6%A8%99%E7%9A%84%E8%AA%8D%E8%AD%98&amp;diff=11190"/>
		<updated>2012-06-30T09:31:21Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;英語名: target recognition&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典01.jpg|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図１．登上線維の小脳への投射&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;延髄の下オリーブ核は軸索を小脳に投射する。軸索は橋の背部で小脳に入り、そこから小脳皮質に投射する。小脳皮質ではいくつかの細胞の中で一つのプルキンエ細胞に特異的なシナプスを形成する。その特徴的な形態により、この軸索は登上線維とよばれるが、この形態はラモニイカハールによってもその著書の中で描写されている。]] &lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
[[Image:辞典02.jpg|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図２．化学親和説&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;ニワトリの系において網膜の神経節細胞は視蓋にその軸索を投射する。その時に、網膜の鼻側にある細胞は視蓋の後側に、耳側にある細胞は視蓋の前側に軸索を送る。このトポグラフィックな投射は、視蓋に前後軸に沿ってグレディエントを形成してエフリンAが発現し、その受容体であるEphAが網膜の神経節細胞において内外軸に沿ってグレディエントを形成して発現していて、その両者の相互作用によってできる。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　正常に脳が機能するにはそれを支える[[神経細胞]]群が[[シナプス]]結合によって回路を形成し、回路に入力してきた情報を的確に処理し、出力に変える必要がある。こういった神経回路は脳内のワイヤリングの過程により形成されるが、そのワイヤリングにおいて神経回路が「正しく」形成されるには特異的にシナプスが形成される必要がある。この過程を標的認識という。標識認識ためには神経細胞の[[軸索]]が正しい脳内の領域に到着する必要があり、その領域内にある神経細胞の中から正しい神経細胞を認識し、その細胞上の正しい細胞内のコンパートメント（[[樹状突起]]の一部）にシナプスを形成する必要がある。また、この場合、ある線維とある細胞がランダムではなく特異的な結合を果たし、特異的な情報（トポグラフィックカルな情報）を伝達しなければならない。このためには、これらのそれぞれの過程で特異的な標的認識を行う認識分子（recognition molecule）が関与していると考えられる。 　&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
==標的認識とは==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　正常に脳が機能するにはそれを支える[[神経細胞]]群が[[シナプス]]結合によって回路を形成し、回路に入力してきた情報を的確に処理し、出力に変える必要がある。こういった神経回路は脳内のワイヤリングの過程により形成されるが、そのワイヤリングにおいて神経回路が「正しく」形成されるにはシナプス形成の過程で特異的な標的認識が行われる必要がある。そのためには神経細胞の軸索（例えば[[延髄]]の[[下オリーブ核]]の神経細胞の軸索である[[登上線維]]）が（途中、延髄で正中線を越えて対側にはいり、その後、背外側の縁を上行し、[[小脳脚]]を経て）正しい脳内の領域（小脳）に到着する必要があり、その領域内（[[小脳皮質]]）にある神経細胞の中から正しい神経細胞（[[プルキンエ細胞]]）を認識し、その細胞上の正しい細胞内のコンパートメント（樹状突起の一部）にシナプスを形成する必要がある。また、この場合、ある線維とある細胞がランダムではなく特異的な結合を果たし、特異的な情報（トポグラフィックカルな情報）を伝達しなければならない（そのうえ１つのプルキンエ細胞は一本の登上線維と結合し、幾つもの登上線維とは結合しない）（図１）。このためには、これらのそれぞれの過程で特異的な標的認識を行う認識分子（recognition molecule）が関与していると考えられる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　標的認識は主に[[神経発生]]における２つの過程で起こる可能性があるが、ここでは主に[[シナプス形成]]における標的認識を例にその概念を説明し、[[軸索ガイダンス]]における中間ターゲットの認識については軸索ガイダンスの項及び、[[ガイドポスト細胞]]の項を参照のこと。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 歴史的な考察 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:Santiago Ramon y Cajal|Santiago Ramon y Cajal]]が前世紀の初頭にその詳細な組織学的解析から、神経の突起が周りにあるシグナルを選択的に感知しながら目的地へ進んでいるのではないかと推測し、[[wikipedia:ja:走化性|走化性]]に似た現象が神経系の形成に重要なのではないかと提唱していた。それに対して主に[[末梢神経]]の再生の実験結果から1920年代から30年代には[[wikipedia:JA:ポール・ワイス|Paul A Weiss]]らによる、神経系の線維の結合は主に物理的な制約で決定され、その結合は決して特異的なものではなくランダムであり、その後にその回路を使用する事によって、その使われた特定の回路が最終的に残るという説が主流を占めていた。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　その説に対してWeissの学生であった[[wikipedia:Roger Sperry|Roger Sperry]]は40年代から50年代にわたって行った彼の一連の[[wikipedia:JA:カエル|カエル]]や[[wikipedia:JA:イモリ|イモリ]]といった動物の眼を使った神経再生の実験により、神経の回路形成にはやはり選択性が存在し、そのメカニズムについて[[化学親和説]]を提唱した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　この化学親和説には２つの概念が含まれており、１つは神経細胞はそれぞれの細胞、線維におそらく化学物質からなる個々を認識するタグがついており、これによってお互いを区別して、その化学親和性で神経細胞はおそらく一個の細胞のレベルで特異的な神経結合を作る事ができるというもので、もう１つは特に[[視覚]]系で明らかであるが、その線維投射のパターンが規則正しく、[[トポグラフィック]]であることから、少数の[[モルフォゲン]]の様な濃度勾配を形成するような分子群がこの化学親和性を担う物質として機能するというものである（図２）。化学親和説については激しい論争があったが、やがて分子レベルでの解析、また数理モデル等に支えられ、神経発生の分野で一般に受け入れられる概念となり、現在の標的認識の概念は基本的にこの化学親和説の流れを汲んでいる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典03.jpg|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図３　標的認識の特異性&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;神経系において皮質構造をなすところXやYがあり、また、核構造をなすZがあるとする。その中のYに投射しX、Zには投射しない軸索は神経系の様々なところから来るとする（A、B、C）。そして、この線維はYの中のある特定の細胞（薄緑色の細胞群）にシナプスを形成し、その場合、Aは樹状突起の遠位側に、Bは樹状突起の近位側に、Cは細胞体にそれぞれシナプスを形成するとする。こういった場合、それぞれの過程で特異的な標的認識が必要となる。]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 特にシナプス形成における特異性とそれをサポートする分子 ==&lt;br /&gt;
 &lt;br /&gt;
　シナプス形成をはじめとする標的認識においては２つのレベルでの特異性が必要となる。神経細胞が機能を果たすには、ある神経細胞は特異的な神経細胞と結合し、神経回路を形成する必要があり（例えば、下オリーブ核の線維はプルキンエ細胞に、[[橋核]]の線維は[[顆粒細胞]]に、顆粒細胞の線維はプルキンエ細胞に）、このレベルでの標的認識の特異性（細胞種のレベル）がまず必要となる。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　また、同じ細胞群の中である特異的な細胞と結合する必要がある。例えば位置情報が重要な場合はトポグラフィカルな結合を果たす必要がある。また、情報処理において、同じ情報は同じ脳内での部位にいく必要がある。例えば[[嗅覚]]において[[嗅上皮]]内の同じ[[嗅覚受容体]]からの線維は[[嗅球]]内の同じ[[糸球体]]につながる必要がある。また、視覚において、同側と対側の眼で捉えられた[[視覚野]]の同じ情報は最終的に視覚野の同じ位置につながる必要がある。したがって、同じ細胞集団の中でも特異的に個々の細胞を認識する必要があり、このレベルでの標的認識の特異性（個々の細胞レベル）も必要となる。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記の様にシナプス形成には様々な過程が必要であり、その中で特異性をサポートする必要がある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11733797&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その分子メカニズムがどうなっているかについては完全には明らかにされていない。個々の細胞レベルでの特異性は鍵と鍵穴のような認識分子があり、それが無数に存在することで達成されるのではないかという様に提唱はされているが、それを支えることができるほどの多様性のある分子としては[[Dscam]]、[[ニューレキシン]]と[[プロトカドヘリン]]しか存在しないし、こういった分子が本当にその多様性でこういった特異的な標的認識を担っているかどうかについてはまだ証明はされていない（以下のChemoaffinity revisitedを参照の事）。一つの分子ではなく、幾つかの分子の組み合わせでそういった多様性が生み出されるという説もある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　但し、最近の報告では、ターゲットの領域にたどり着くのにはある分子メカニズムが必要であるが、そのあとの正しい細胞を見つけるのはどこの位置に正しい細胞があるかによって形成されるという例もあり、その場合、位置を変えるとつなぎ替えがおこってしまうことも報告されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22078502&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。したがって、一個の細胞レベルで区別する様なメカニズムは存在しないのかもしれない。 　&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== Chemoaffinity revisited ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のようなタイトルのレビューが2010年のCellにでた&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21029858&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。内容は、Dscamやプロトカドヘリンの様な分子は多様性をもつので、化学親和説で特異性を担う分子タグとして機能しているかもしれないという様に考えられていたが、実はこれらの分子は特異的な相互作用を担う分子タグではなく、自己と他者を見分けるためのタグとして使われているのではないかという内容のレビューである。従って、Sperryの仮想した多様な特異性を担う分子は存在しないということを意味する訳ではなく、Dscamやプロトカドヘリンといった分子はその役割を果たしていないのではないかということである。ただし、彼らは鍵と鍵穴のような多様な分子は実際は必要ないのではないかとも述べている。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 標的認識に関与する分子メカニズム ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典04.jpg|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図４．ショウジョウバエの眼における軸索の投射&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;[[wikipedia:JA:ショウジョウバエ|ショウジョウバエ]]の眼では8つの細胞からなる神経細胞のユニットが整然と配置されていて、これによって視覚が担われている。その8つの細胞にはR1-8とそれぞれ名前がつけられているが、R1-6はlaminaで中継ニューロンにシナプスを形成するのに対し、R7、R8はmedullaに軸索を投射し、そこでシナプスを形成する。R1-6の中継ニューロンは（L: lamina neuron）やはりmedullaに投射するが、そのシナプスを形成する層がR7，R8のシナプスが形成される層とは異なる。TM, TMY: tangential medulla neurons, DM: distal medulla intrinsic neurons, これらは中継ニューロンでそれぞれ異なる視覚情報を中枢へ伝える。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　いずれにしても分子メカニズムとしては、まず、目的の領域に達する機構（様々な軸索ガイダンスのメカニズム）、そして領域内のどこに到着するかを決定する機構（おそらく神経伸長促進因子か抑制性因子とその受容体の発現レベルによって形成される）、そして特異的な細胞集団を見つける機構（おそらく[[細胞接着因子]]及び抑制因子）、そして細胞内の特異的なコンパートメントを見つける機構（おそらく細胞接着因子及び抑制因子）が必要である（図３）。 この過程で特異性は、それぞれの神経細胞において、標示されているシグナルに対する受容体の発現の変化、発現されている受容体の組み合わせの変化、また、受容体の下流のシグナル系路の変化によって、それぞれのシグナルへの応答性が変わることによって形成されると考えられる。詳細な分子メカニズムについては軸索ガイダンスの項を参照のこと。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 各論 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ここではごく限られた例につき、簡単に述べることにする。詳しくはそれぞれの文献を参照のこと。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== ショウジョウバエにおけるターゲティング ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典05.jpg|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図５．ショウジョウバエの体節筋への神経細胞の投射&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;ショウジョウバエの体節筋はステレオティピックな形態を示す[[wikipedia:JA:筋肉|筋肉]]のセットからなる。それぞれの筋に投射する神経細胞（RP1, 2, 3, 4, 5a, 6/7b, 8a, aCC）は神経管内に存在しそこから軸索を伸長するが、軸索は途中特異的な神経束を形成し（赤丸）、また途中の様々な特定の部位で（赤丸）束から分かれてそれぞれの特異的な標的である筋肉に投射する。それぞれの特定の部位で様々な分子メカニズムが関与している事が明らかにされつつある。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[ショウジョウバエ]]の眼は８つの神経細胞（R1-R8）からなる単位の集合体として存在し、これらは高次視覚野である[[lamina]]（ラミナ）、[[medulla]]（メダラ）に線維を送るが、R1-R6、R7、R8の軸索はそれぞれシナプスを形成するターゲットが異なる（Rubinら、Zipurskyら）（図４）。この分子メカニズムとしては、 カドヘリン、プロトカドヘリンや[[受容体型チロシンフォスファターゼ]]、チロシンキナーゼ等が関与している事が示されている。また、標的野における[[グリア細胞]]の存在や標的に達するまでの軸索—軸索相互作用がこういった標的認識に重要である事も示されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20399726&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ショウジョウバエの体節の筋群はステレオティピックな配置をしており、それへの神経支配は[[神経管]]に存在する[[運動神経]]細胞からの線維が行う。この筋群への運動神経のターゲティングの系は特異的なターゲッティングのメカニズムを探る系として研究されてきた（図５）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8833454&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。この過程には様々な軸索ガイダンスに関わる分子や神経細胞接着因子等が関与している。また、最後のところの神経筋接合部の形成についても分子レベルで研究が行われており、上記の分子の他、[[骨形成因子]] (BMP)なども関与している。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　またショウジョウバエの嗅覚系等の情報を受けるキノコ体（Mushroom body）ヘのターゲッティングについても研究が進められている。これにはマウスで明らかにされている様なトポグラフィックなマッピングのメカニズムも関与しているようである&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20554703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 脊椎動物の視覚系、嗅覚系におけるターゲティング ===&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　Sperryの流れを汲み、視覚系において標的認識がどうなっているかは精力的に研究が進められてきた。網膜内でのトポグラフィックな情報が[[視蓋]]／[[上丘]]、[[外側膝状体]]、そして視覚野において保存される必要があり、それを支える分子群が同定されている。代表的なものは[[Eph受容体]]-[[エフリン]]システムである&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20880989&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。また、坂野らによってマウスの嗅覚系におけるトポグラフィックな情報を担った[[セマフォリン]]-[[ニューロピリン]]システムによる標的認識の機構が明らかにされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。これらについてはトポグラフィックマッピングの項を参照されたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 大脳皮質での領域特異的ターゲティング=== &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典06.jpg|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図６　大脳皮質での領域特異的なターゲティング&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;マウスのE14の脳において、[[体性感覚]]の情報は[[体性感覚野]]へ（SM)また、辺縁系からの情報は辺縁系皮質領域へ（PR)、それぞれ投射する。PRの領域には[[LAMP]]という細胞接着因子が発現している。この時期にLAMP陽性の皮質領域を感覚野へ移植すると辺縁系からの線維は移植された感覚野へ投射する様になる。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　かつて、[[wikipedia:Pasko Rakic|Pasko Rakic]]とDennis O&#039;Learyの間で[[大脳皮質]]の発生に関して論争があった&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22099452&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。Protomap vs Protocortexと呼ばれたもので、端的に言えば[[大脳]]は領域ごとに発生の早い段階から遺伝的に決定されているという説と、そうではなくて大脳は他の神経細胞（領域）とつながったあとに領域ごとに差が出てくるという説である。Rakicの弟子であるPat Levittは、もし大脳皮質の領域が早い段階で決定されているならば、例えばある皮質領域に特異的にでている分子があるはずであると考え、それを探したところ[[辺縁系]]皮質領域に特異的にでている分子を得た。これは[[LAMP]]と呼ばれる細胞接着因子であるが、この分子の発現をマーカーとしてこれに皮質の移植の実験を組み合わせる事によって、辺縁系皮質領域は辺縁系からの線維を引き寄せるメカニズムがある事が示されている（図６）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1570290&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。この標的認識に関わる分子はLAMPそのものである可能性もある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 神経細胞内での特定のコンパートメントへのターゲティング=== &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典07.jpg|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図7　小脳のプルキンエ細胞の細胞内コンパートメント特異的な投射&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;プルキンエ細胞は様々な介在ニューロンから投射を受けるが、そのシナプスの形成される場所は特異的な細胞内コンパートメントに形成される。バスケット細胞は軸索のイニシャルセグメント（AIS）にシナプスを形成するが、その形成には神経細胞接着因子である[[ニューロファシン]]のプルキンエ細胞内での濃度勾配様の局在が（ニューロファシンが軸索起始部のところに集中する）重要であることが明らかになっている。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　マウスの[[海馬]]では、脳の様々な領域からの入力が錐体細胞の樹状突起の特異的な領域にターゲッティングをすることが知られている。CA3領域の一番外側の層には[[内側嗅皮質]]からのtemporoammonic fiber、中間部にはCA3[[錐体細胞]]自身の連合線維、そして一番の近位の層には[[歯状回]]の[[顆粒細胞]]からの苔状線維がシナプスを形成する。この層特異的なターゲッティングには様々なガイダンス分子、例えば、[[ネトリン]]、Eph受容体、セマフォリン、[[スリット]]、[[リーリン]]そして細胞接着因子などが関与している&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20484647&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　大脳皮質や小脳皮質には様々な[[介在ニューロン]]が存在し、これら多様なもののそれぞれが錐体細胞やプルキンエ細胞の細胞内の特異的なコンパートメントにシナプスを形成することが知られている。例えば[[シャンデリア細胞]]は[[軸索起始部]]に、[[バスケット細胞]]は軸索の起始部や樹状突起側の細胞体のところに、[[マルチノッチ細胞]]は樹状突起の遠位部に、それぞれシナプスを形成する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22251963&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。プルキンエ細胞の場合にはこれは細胞接着因子に依存しておこることが示されている（図７）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15479642&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 小脳でのターゲティング=== &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典08.jpg|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図８　小脳への下オリーブ核からの投射&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;延髄の下オリーブ核（右側）にはSC1/DM-GRASP/BEN/ALCAM陽性のところ（黒色）と陰性のところがある。これらSC1/DM-GRASP/BEN/ALCAM陽性の領域の神経細胞はSC1/DM-GRASP/BEN/ALCAM陽性のプルキンエ細胞の存在する小脳皮質領域（左側、黒色）に投射する。SC1/DM-GRASP/BEN/ALCAM陽性の領域は小脳皮質においては矢状断面に沿ったストライプ状に配列している。]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　小脳の回路については昔から精力的に研究が行われてきた。小脳に入ってくる２つの主な入力は延髄の下オリーブ核からの登上線維と橋の橋核からの苔状線維であるが、この２つは前者がプルキンエ細胞、後者が顆粒細胞とそれぞれターゲットが異なる。これらの線維が小脳皮質の発達に伴ってどうやって小脳皮質まできて、どういう発達過程を示すかについては詳細な記載がされているが（例えばConstantino SoteloやCarol Masonら)、これらのターゲッティングが分子レベルでどうなっているかについてはまだ明らかになっていない（一つの登上線維が一つのプルキンエ細胞とシナプスを作るようになるリファイメントの過程については日本の狩野らの仕事により分子メカニズムが明らかにされてきている）。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　Constantine Soteloは登上線維のプルキンエ細胞ヘのターゲティングに関わる分子に非常に興味を持っていて、彼は小脳のプルキンエ細胞は矢状断面でグループを作り、それに下オリーブ核からの登上線維がトポグラフィックにターゲティングすることに注目、小脳で矢状断面に沿ったストライプ状に発現する細胞接着因子を探した。そのうちの一つが細胞接着因子の[[Activated leukocyte cell adhesion molecule]] (ALCAMあるいはSC1/DM-GRASP/BEN）である。しかしながら、この分子が登上線維とプルキンエ細胞のマッチングに関与しているかどうかの検証はなされていない（図８）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8627367&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
=== 脊髄内外における運動神経を中心としたターゲッティング=== &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典09.jpg|thumb|250px|&#039;&#039;&#039;図9　脊髄の運動神経細胞の四肢筋への投射&#039;&#039;&#039;&amp;lt;br&amp;gt;脊髄内の運動神経カラムはその支配する四肢筋の位置により、外側群（緑色）と内側群（黄色）に分かれる。運動神経細胞の軸索は神経束を形成し脊髄から出るが四肢へ入るところで四肢の内側にある筋群（medial LMC）と外側にある筋群（lateral LMC）に投射するものでその投射方向が分かれる。この過程には図に示されているような様々な分子メカニズムが関与していることが明らかにされてきている。eAs: ephrinAs, Npn2: neuropilin2 ]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　[[wikipedia:Thomas Jessell|Tom Jessell]]は長年にわたり[[脊髄]]の系を使って神経発生の研究を続けてきている。脊髄の中で[[運動神経]]細胞はある特定の筋に支配神経を送るがその神経細胞はその支配筋からの感覚のフィードバックを受ける。その細胞特異的なループ系路の形成に関わる分子メカニズムが明らかにされつつある。また、脊髄の中での介在ニューロンを介した運動神経細胞への局所サーキットの形成にも特異的な標的認識が必要であるがこれについても分子メカニズムが明らかにされつつある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;19804761&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22036571&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。また、運動神経細胞は四肢の筋肉を支配するが、脊髄の運動神経細胞カラム内の神経細胞の位置によって、支配する四肢の筋肉の位置が決定されるというトポグラフィックマップが存在する。この四肢の筋肉の標的認識には様々なガイダンス分子が関与することが知られ、セマフォリンやEph受容体-エフリンなどが関与することが明らかにされている（図９）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;19109910&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== Waiting period ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　標的認識に関連して、[[waiting period]]という概念がある。これは軸索が脳内の正しい領域に到達したあとに、正しい神経細胞にシナプスを形成する前に、軸索が待機する時期のことをさす。この間にターゲット細胞が成熟し、その後、軸索がシナプスを形成する。大脳皮質にはいって来る視床からの線維や、小脳皮質にはいってくる線維がこういう行動を示すことが知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 関連項目 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
* [[軸索ガイダンス]]&lt;br /&gt;
* [[シナプス形成]]&lt;br /&gt;
* [[トポグラフィックマッピング]]&lt;br /&gt;
* [[神経回路形成]]&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
== 参考文献 ==&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：櫻井武　　担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E6%A8%99%E7%9A%84%E8%AA%8D%E8%AD%98&amp;diff=4945</id>
		<title>標的認識</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E6%A8%99%E7%9A%84%E8%AA%8D%E8%AD%98&amp;diff=4945"/>
		<updated>2012-04-09T10:16:16Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;&#039;&#039;&#039;Target recognition&#039;&#039;&#039; 標的認識 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ターゲット認識については主に神経発生における２つの過程で起こる可能性があるが、ここでは主にシナプス形成におけるターゲット認識を例にその概念を説明し、アクソンガイダンスにおける中間ターゲットの認識については触れない（これについてはアクソンガイダンスの項及び、ガイドポスト細胞の項を参照のこと）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　正常に脳が機能するにはそれを支える神経細胞群がシナプス結合によって回路を形成し、回路に入力してきた情報を的確に処理し、出力に変える必要がある。こういった神経回路は脳内のワイヤリングの過程により形成されるが、そのワイヤリングにおいて神経回路が「正しく」形成されるにはシナプス形成の過程で特異的なターゲット認識が行われる必要がある。そのためには神経細胞の軸索（例えば延髄の下オリーブ核の神経細胞の軸索である登上線維）が（途中、延髄で正中線を越えて対側にはいり、その後、背外側の縁を上行し、小脳脚を経て）正しい脳内の領域（小脳）に到着する必要があり、その領域内（小脳皮質）にある神経細胞の中から正しい神経細胞（プルキニエ細胞）を認識し、その細胞上の正しい細胞内のコンパートメント（樹状突起の一部）にシナプスを形成する必要がある。また、この場合、ある線維とある細胞がランダムではなく特異的な結合を果たし、特異的な情報（トポグラフィックカルな情報）を伝達しなければならない（そのうえ一本の登上繊維は１つのプルキニエ細胞と結合し、幾つものプルキニエ細胞とは結合しない）（図１）。このためには、これらのそれぞれの過程で特異的なターゲット認識を行う認識分子（recognition molecule）が関与していると考えられる。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典01.jpg|thumb|center|図１　登上線維の小脳への投射]]図１の説明　延髄の下オリーブ核は軸索を小脳に投射する。軸索は橋の背部で小脳に入り、そこから小脳皮質に投射する。小脳皮質ではいくつかの細胞の中で一つのプルキンエ細胞に特異的なシナプスを形成する。その特徴的な形態により、この軸索は登上線維とよばれるが、この形態はラモニイカハールによってもその著書の中で描写されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
＜ターゲット認識についての歴史的な考察＞ &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　Santiago Ramon y Cajalが前世紀の初頭にその詳細な組織学的解析から、神経の突起が周りにあるシグナルを選択的に感知しながら目的地へ進んでいるのではないかと推測し、chemotaxisに似た現象が神経系の形成に重要なのではないかと提唱していた。それに対して主に末梢神経の再生の実験結果から１９２０年代から３０年代にはPaul A Weissらによる、神経系の線維の結合は主に物理的な制約で決定され、その結合は決して特異的なものではなくランダムであり、その後にその回路を使用する事によって、その使われた特定の回路が最終的に残るという説が主流を占めていた。その説に対してWeissの学生であったRoger Sperryは４０年代から５０年代にわたって行った彼の一連のカエルやイモリといった動物の眼を使った神経再生の実験により、神経の回路形成にはやはり選択性が存在し、そのメカニズムについてchemoaffinity theoryを提唱した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。このchemoaffinity theoryには２つの概念が含まれており、１つは神経細胞はそれぞれの細胞、線維におそらく化学物質からなる個々を認識するタグがついており、これによってお互いを区別して、その化学親和性で神経細胞はおそらくシングル細胞のレベルで特異的な神経結合を作る事ができるというもので、もう１つは特に視覚系で明らかであるが、その線維投射のパターンが規則正しく、トポグラフィックであることから、少数のモルフォゲンの様な濃度勾配を形成するような分子群がこのchemoaffinityを担う物質として機能するというものである（図２）。Chemoaffinity theoryについては激しい論争があったが、やがて分子レベルでの解析、また数理モデル等に支えられ、神経発生の分野で一般に受け入れられる概念となり、現在のターゲット認識の概念は基本的にこのchemoaffinity theoryの流れを汲んでいる。[[Image:辞典02.jpg|thumb|center|図２　Chemoaffinity theory]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　図２の説明　ニワトリの系において網膜の神経節細胞は視蓋にその軸索を投射する。その時に、網膜の鼻側にある細胞は視蓋の後側に、耳側にある細胞は視蓋の前側に軸索を送る。このトポグラフィックな投射は、視蓋に前後軸に沿ってグレディエントを形成してephrhinAが発現し、そのレセプターであるEphAが網膜の神経節細胞において内外軸に沿ってグレディエントを形成して発現していて、その両者の相互作用によってできる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
＜ターゲット認識、特にシナプス形成における特異性とそれをサポートする分子＞ &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　シナプス形成をはじめとするターゲット認識においては２つのレベルでの特異性が必要となる。神経細胞が機能を果たすには、ある神経細胞は特異的な神経細胞とコネクションを形成し、神経回路を形成する必要があり（例えば、下オリーブ核の線維はプルキニエ細胞に、橋核の線維は顆粒細胞に、顆粒細胞の線維はプルキニエ細胞に）、このレベルでのターゲット認識の特異性（細胞種のレベル）がまず必要となる。また、同じ細胞群の中である特異的な細胞と結合する必要がある。例えば位置情報が重要な場合はトポグラフィカルな結合を果たす必要がある。また、情報処理において、同じ情報は同じ脳内での部位にいく必要がある。例えば嗅覚において嗅上皮内の同じ嗅レセプターからの線維は嗅球内の同じ糸球体につながる必要がある。また、視覚において、同側と対側の眼で捉えられた視覚野の同じ情報は最終的に視覚野の同じ位置につながる必要がある。したがって、同じ細胞のポピュレーションの中でも特異的に個々の細胞を認識する必要があり、このレベルでのターゲット認識の特異性（個々の細胞レベル）も必要となる。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記の様にシナプス形成には様々な過程が必要であり、その中で特異性をサポートする必要がある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11733797&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その分子メカニズムがどうなっているかについては完全には明らかにされていない。個々の細胞レベルでの特異性は鍵と鍵穴のような認識分子があり、それが無数に存在することで達成されるのではないかという様に提唱はされているが、それを支えることができるほどの多様性のある分子としてはDscam、neurexinとプロトカドヘリンしか存在しないし、こういった分子が本当にその多様性でこういった特異的なターゲット認識を担っているかどうかについてはまだ証明はされていない（以下のChemoaffinity revisitedを参照の事）。一つの分子ではなく、幾つかの分子の組み合わせでそういった多様性が生み出されるという説もある。但し、最近の報告では、ターゲットの領域にたどり着くのにはある分子メカニズムが必要であるが、そのあとの正しい細胞を見つけるのはどこの位置に正しい細胞があるかによって形成されるという例もあり、その場合、位置を変えるとつなぎ替えがおこってしまうことも報告されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22078502&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。したがって、シングル細胞レベルで区別する様なメカニズムは存在しないのかもしれない。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
＜Chemoaffinity revisited＞ &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のようなタイトルのレビューが２０１０年のCellにでた&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21029858&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。内容は、Dscamやプロトカドヘリンの様な分子は多様性をもつので、chemoaffinity theoryで特異性を担う分子タグとして機能しているかもしれないという様に考えられていたが、実はこれらの分子は特異的な相互作用を担う分子タグではなく、自己と他者を見分けるためのタグとして使われているのではないかという内容のレビューである。従って、Sperryの仮想した多様な特異性を担う分子は存在しないということを意味する訳ではなく、Dscamやプロトカドヘリンといった分子はその役割を果たしていないのではないかということである。ただし、彼らは鍵と鍵穴のような多様な分子は実際は必要ないのではないかとも述べている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
＜ターゲット認識に関与する分子メカニズム＞ &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　いずれにしても分子メカニズムとしては、まず、目的の領域に達する機構（様々なアクソンガイダンスのメカニズム）、そして領域内のどこに到着するかを決定する機構（おそらく神経伸長促進因子か抑制性因子とそのレセプターの発現レベルによって形成される）、そして特異的な細胞集団を見つける機構（おそらく細胞接着因子及び抑制因子）、そして細胞内の特異的なコンパートメントを見つける機構（おそらく細胞接着因子及び抑制因子）が必要である（図３）。 この過程で特異性は、それぞれの神経細胞において、標示されているシグナルに対するレセプターの発現の変化、発現されているレセプターのコンビネーションの変化、また、レセプターの下流のシグナル系路の変化によって、それぞれのシグナルへの応答性が変わることによって形成されると考えられる。詳細な分子メカニズムについてはアクソンガイダンスの項を参照のこと。[[Image:辞典03.jpg|thumb|center|図３　ターゲット認識の特異性]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　図３の説明　神経系において皮質構造をなすところXやYがあり、また、核構造をなすZがあるとする。その中のYに投射しX、Zには投射しない軸索は神経系の様々なところから来るとする（A、B、C）。そして、この線維はYの中のある特定の細胞（薄緑色の細胞群）にシナプスを形成し、その場合、Aは樹状突起の遠位側に、Bは樹状突起の近位側に、Cは細胞体にそれぞれシナプスを形成するとする。こういった場合、それぞれの過程で特異的な標的認識が必要となる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
＜各論＞ &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ここではごく限られた例につき、簡単に述べることにする。詳しくはそれぞれの文献を参照のこと。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
—Drosophilaにおけるターゲティングー 　Drosophilaの眼は８つの神経細胞（R1-R8）からなる単位の集合体として存在し、これらは高次視覚野であるlamina、medulla、に線維を送るが、R1-R6、R7、R8の軸索はそれぞれシナプスを形成するターゲットが異なる（Rubinら、Zipurskyら）（図４）。この分子メカニズムとしては、 カドヘリン、プロトカドヘリンやレセプター型のチロシンフォスファターゼ等が関与している事が示されている。また、標的野におけるグリア細胞の存在や標的に達するまでのアクソン—アクソン相互作用がこういった標的認識に重要である事も示されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20399726&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　[[Image:辞典04.jpg|thumb|center|図４　Drosophilaの眼における軸索の投射]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　図４の説明　ショウジョウバエの眼では８つの細胞からなる神経細胞のユニットが整然と配置されていて、これによって視覚が担われている。その８つの細胞にはR１−８とそれぞれ名前がつけられているが、R１−６はlaminaで中継ニューロンにシナプスを形成するのに対し、R７、R８はmedullaに軸索を投射し、そこでシナプスを形成する。R１−６の中継ニューロンは（L: lamina neuron）やはりmedullaに投射するが、そのシナプスを形成する層がR７，R８のシナプスが形成される層とは異なる。TM, TMY: tangential medulla neurons, DM: distal medulla intrinsic neurons, これらは中継ニューロンでそれぞれ異なる視覚情報を中枢へ伝える。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　Drosophilaの体節の筋群はステレオティピックな配置をしており、それへの神経支配は神経管に存在する運動神経細胞からの線維が行う。この筋群への運動神経のターゲティングの系は特異的なターゲッティングのメカニズムを探る系として研究されてきた（図５）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8833454&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。この過程には様々なアクソンガイダンスに関わる分子や神経細胞接着因子等が関与している。また、最後のところのNeuroMuscular Junctionの形成についても分子レベルで研究が行われており、上記の分子の他、BMPなども関与している。[[Image:辞典05.jpg|thumb|center|図５　Drosophilaの体節筋への神経細胞の投射]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　図５の説明　ショウジョウバエの体節筋はステレオティピックな形態を示す筋肉のセットからなる。それぞれの筋に投射する神経細胞（RP1, 2, 3, 4, 5a, 6/7b, 8a, aCC）は神経管内に存在しそこから軸索を伸長するが、軸索は途中特異的な神経束を形成し（赤丸）、また途中の様々な特定の部位で（赤丸）束から分かれてそれぞれの特異的な標的である筋肉に投射する。それぞれの特定の部位で様々な分子メカニズムが関与している事が明らかにされつつある。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　またDrosophilaのolfactory systemであるMushroom bodyヘのターゲッティングについても研究が進められている。これにはマウスで明らかにされている様なトポグラフィックなマッピングのメカニズムも関与しているようである&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20554703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
—脊椎動物の視覚系、嗅覚系におけるターゲティングー 　Sperryの流れを汲み、視覚系においてターゲット認識がどうなっているかは精力的に研究が進められてきた。網膜内でのトポグラフィックな情報が視蓋／上丘、外側膝状体、そして視覚野において保存される必要があり、それを支える分子群が同定されている。代表的なものはEph-Ephrinシステムである&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20880989&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　また、坂野らによってマウスの嗅覚系におけるトポグラフィックな情報を担ったsemaphorin-neuropilinシステムによるターゲット認識の機構が明らかにされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。これらについてはトポグラフィックマッピングの項を参照されたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
—大脳皮質での領域特異的ターゲティングー 　かつて、Pasko RakicとDennis O’learyの間で大脳皮質の発生に関して論争があった&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22099452&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。Protomap vs Protocortexと呼ばれたもので、端的に言えば大脳は領域ごとに発生の早い段階から遺伝的に決定されているという説と、そうではなくて大脳は他の神経細胞（領域）とつながったあとに領域ごとに差が出てくるという説である（Dennisが後者である事は今にして思うと興味深い）。Rakicの弟子であるPat Levittは、もし大脳皮質の領域が早い段階で決定されているならば、例えばある皮質領域に特異的にでている分子があるはずであると考え、それを探したところ辺縁系皮質領域に特異的にでている分子を得た。これはLAMPと呼ばれる細胞接着因子であるが、この分子の発現をマーカーとしてこれに皮質のトランスプラントの実験を組み合わせる事によって、辺縁系皮質領域は辺縁系からの線維を引き寄せるメカニズムがある事が示されている（図６）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1570290&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。このターゲット認識に関わる分子はLAMPそのものである可能性もある。[[Image:辞典06.jpg|thumb|center|図６　大脳皮質での領域特異的なターゲティング]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　図６の説明　マウスのE14の脳において、体性感覚の情報は感覚野へ（SM)また、辺縁系からの情報は辺縁系皮質領域へ（PR)、それぞれ投射する。PRの領域にはLAMPという細胞接着因子が発現している。この時期にLAMP陽性の皮質領域を感覚野へ移植すると辺縁系からの線維は移植された感覚野へ投射する様になる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
—神経細胞内での特定のコンパートメントへのターゲティングー 　マウスの海馬では、脳の様々な領域からの入力が錐体細胞の樹状突起の特異的な領域にターゲッティングをすることが知られている。CA3領域の一番外側の層にはentorhinal cortexから、中間部には錐体細胞から、そして一番の近位の層には歯状回の顆粒細胞からの苔状線維がシナプスを形成する。この層特異的なターゲッティングには様々なガイダンス分子、例えば、Netrin、Eph、Semaphorins、slit、reelinそして細胞接着因子などが関与している&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20484647&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　大脳皮質や小脳皮質には様々なinterneuronsが存在し、これら多様なもののそれぞれが錐体細胞やプルキニエ細胞の細胞内の特異的なコンパートメントにシナプスを形成することが知られている。例えばシャンデリア細胞はアクソンの起始部に、バスケット細胞はアクソンの起始部や樹状突起側の細胞体のところに、マルチノーニ細胞は樹状突起の遠位部に、それぞれシナプスを形成する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22251963&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。プルキニエ細胞の場合にはこれは細胞接着因子に依存しておこることが示されている（図７）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15479642&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。[[Image:辞典07.jpg|thumb|center|図7　小脳のプルキンエ細胞の細胞内コンパートメント特異的な投射]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　図7の説明　プルキンエ細胞は様々な介在ニューロンから投射を受けるが、そのシナプスの形成される場所は特異的な細胞内コンパートメントに形成される。バスケット細胞は軸索のイニシャルセグメント（AIS）にシナプスを形成するが、その形成には神経細胞接着因子であるneurofascinのプルキンエ細胞内での濃度勾配様の局在が（neurofascinがイニシャルセグメントのところに集中する）重要であることが明らかになっている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
—小脳でのターゲティングー 　小脳の回路については昔から精力的に研究が行われてきた。小脳に入ってくる２つの主な入力は延髄の下オリーブ核からの登上線維と橋の橋核からの苔状線維であるが、この２つは前者がプルキニエ細胞、後者が顆粒細胞とそれぞれターゲットが異なる。これらの線維が小脳皮質の発達に伴ってどうやって小脳皮質まできて、どういう発達過程を示すかについては詳細な記載がされているが（例えばConstantino SoteloやCarol Masonら)、これらのターゲッティングが分子レベルでどうなっているかについてはまだ明らかになっていない（一つの登上線維が一つのプルキンエ細胞とシナプスを作るようになるリファイメントの過程については日本の狩野らの仕事により分子メカニズムが明らかにされてきている）。Constantine Soteloは登上線維のプルキニエ細胞ヘのターゲティングに関わる分子に非常に興味を持っていて、彼は小脳のプルキニエ細胞は矢状断面でグループを作り、それに下オリーブ核からの登上線維がトポグラフィックにターゲティングすることに注目、小脳で矢状断面に沿ったストライプ状に発現する細胞接着因子を探した。そのうちの一つが細胞接着因子のSC１/DM-GRASP/BEN/ALCAMである。しかしながら、この分子が登上線維とプルキニエ細胞のマッチングに関与しているかどうかの検証はなされていない（図８）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8627367&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。[[Image:辞典08.jpg|thumb|center|図８　小脳への下オリーブ核からの投射]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　図8の説明　延髄の下オリーブ核（右側）にはSC1/DM-GRASP/BEN/ALCAM陽性のところ（黒色）と陰性のところがある。これらSC1/DM-GRASP/BEN/ALCAM陽性の領域の神経細胞はSC1/DM-GRASP/BEN/ALCAM陽性のプルキニエ細胞の存在する小脳皮質領域（左側、黒色）に投射する。SC1/DM-GRASP/BEN/ALCAM陽性の領域は小脳皮質においては矢状断面に沿ったストライプ状に配列している。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
—脊髄内外における運動神経を中心としたターゲッティング（Tom Jessellら)ー 　Tom Jessellは長年にわたり脊髄の系を使って神経発生の研究を続けてきている。脊髄の中で運動神経細胞はある特定の筋に支配神経を送るがその神経細胞はその支配筋からの感覚のフィードバックを受ける。その細胞特異的なループ系路の形成に関わる分子メカニズムが明らかにされつつある。また、脊髄の中での介在ニューロンを介した運動神経細胞への局所サーキットの形成にも特異的なターゲット認識が必要であるがこれについても分子メカニズムが明らかにされつつある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;19804761&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22036571&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　また、運動神経細胞は四肢の筋肉を支配するが、脊髄の運動神経細胞カラム内の神経細胞の位置によって、支配する四肢の筋肉の位置が決定されるというトポグラフィックマップが存在する。この四肢の筋肉のターゲット認識には様々なガイダンス分子が関与することが知られ、SemaphorinやEph-Ephrinなどが関与することが明らかにされている（図９）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;19109910&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。[[Image:辞典09.jpg|thumb|center|図9　脊髄の運動神経細胞の四肢筋への投射]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　図９の説明　脊髄内の運動神経カラムはその支配する四肢筋の位置により、外側群（緑色）と内側群（黄色）に分かれる。運動神経細胞の軸索は神経束を形成し脊髄から出るが四肢へ入るところで四肢の内側にある筋群（medial LMC）と外側にある筋群（lateral LMC）に投射するものでその投射方向が分かれる。この過程には図に示されているような様々な分子メカニズムが関与していることが明らかにされてきている。eAs: ephrinAs, Npn2: neuropilin2 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; ＜Waiting period＞ &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ターゲット認識に関連して、waiting periodという概念がある。これはアクソンが脳内の正しい領域に到達したあとに、正しい神経細胞にシナプスを形成する前に、アクソンが待機するピリオドのことをさす。この間にターゲット細胞が成熟し、その後、アクソンがシナプスを形成する。大脳皮質にはいって来る視床からの線維や、小脳皮質にはいってくる線維がこういう行動を示すことが知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
同義語： &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
重要な関連語：axon guidance、synapse formation、topographic mapping、circuit formation &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：櫻井武、担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E6%A8%99%E7%9A%84%E8%AA%8D%E8%AD%98&amp;diff=4942</id>
		<title>標的認識</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E6%A8%99%E7%9A%84%E8%AA%8D%E8%AD%98&amp;diff=4942"/>
		<updated>2012-04-09T09:50:41Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;&#039;&#039;&#039;Target recognition&#039;&#039;&#039; 標的認識 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ターゲット認識については主に神経発生における２つの過程で起こる可能性があるが、ここでは主にシナプス形成におけるターゲット認識を例にその概念を説明し、アクソンガイダンスにおける中間ターゲットの認識については触れない（これについてはアクソンガイダンスの項及び、ガイドポスト細胞の項を参照のこと）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　正常に脳が機能するにはそれを支える神経細胞群がシナプス結合によって回路を形成し、回路に入力してきた情報を的確に処理し、出力に変える必要がある。こういった神経回路は脳内のワイヤリングの過程により形成されるが、そのワイヤリングにおいて神経回路が「正しく」形成されるにはシナプス形成の過程で特異的なターゲット認識が行われる必要がある。そのためには神経細胞の軸索（例えば延髄の下オリーブ核の神経細胞の軸索である登上線維）が（途中、延髄で正中線を越えて対側にはいり、その後、背外側の縁を上行し、小脳脚を経て）正しい脳内の領域（小脳）に到着する必要があり、その領域内（小脳皮質）にある神経細胞の中から正しい神経細胞（プルキニエ細胞）を認識し、その細胞上の正しい細胞内のコンパートメント（樹状突起の一部）にシナプスを形成する必要がある。また、この場合、ある線維とある細胞がランダムではなく特異的な結合を果たし、特異的な情報を（トポグラフィックカルな情報）伝達しなければならない（そのうえ一本の登上繊維は１つのプルキニエ細胞と結合し、幾つものプルキニエ細胞とは結合しない）（図１）。このためには、これらのそれぞれの過程で特異的なターゲット認識を行う認識分子（recognition molecule）が関与していると考えられる。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典01.jpg|thumb|center|図１　登上線維の小脳への投射]]図１の説明　延髄の下オリーブ核は軸索を小脳に投射する。軸索は橋の背部で小脳に入り、そこから小脳皮質に投射する。小脳皮質ではいくつかの細胞の中で一つのプルキンエ細胞に特異的なシナプスを形成する。その特徴的な形態により、この軸索は登上線維とよばれるが、この形態はラモニイカハールによってもその著書の中で描写されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
＜ターゲット認識についての歴史的な考察＞ &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　Santiago Ramon y Cajalが前世紀の初頭にその詳細な組織学的解析から、神経の突起が周りにあるシグナルを選択的に感知しながら目的地へ進んでいるのではないかと推測し、chemotaxisに似た現象が神経系の形成に重要なのではないかと提唱していた。それに対して主に末梢神経の再生の実験結果から１９２０年代から３０年代にはPaul A Weissらによる、神経系の線維の結合は主に物理的な制約で決定され、その結合は決して特異的なものではなくランダムであり、その後にその回路を使用する事によって、その使われた特定の回路が最終的に残るという説が主流を占めていた。その説に対してWeissの学生であったRoger Sperryは４０年代から５０年代にわたって行った彼の一連のカエルやイモリといった動物の眼を使った神経再生の実験により、神経の回路形成にはやはり選択性が存在し、そのメカニズムについてchemoaffinity theoryを提唱した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。このchemoaffinity theoryには２つの概念が含まれており、１つは神経細胞はそれぞれの細胞、線維におそらく化学物質からなる個々を認識するタグがついており、これによってお互いを区別して、その化学親和性で神経細胞はおそらくシングル細胞のレベルで特異的な神経結合を作る事ができるというもので、もう１つは特に視覚系で明らかであるが、その線維投射のパターンが規則正しく、トポグラフィックであることから、少数のモルフォゲンの様な濃度勾配を形成するような分子群がこのchemoaffinityを担う物質として機能するというものである（図２）。Chemoaffinity theoryについては激しい論争があったが、やがて分子レベルでの解析、また数理モデル等に支えられ、神経発生の分野で一般に受け入れられる概念となり、現在のターゲット認識の概念は基本的にこのchemoaffinity theoryの流れを汲んでいる。[[Image:辞典02.jpg|thumb|center|図２　Chemoaffinity theory]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　図２の説明　ニワトリの系において網膜の神経節細胞は視蓋にその軸索を投射する。その時に、網膜の鼻側にある細胞は視蓋の後側に、耳側にある細胞は視蓋の前側に軸索を送る。このトポグラフィックな投射は、視蓋に前後軸に沿ってグレディエントを形成してephrhinAが存在し、そのレセプターであるEphAが網膜の神経節細胞において内外軸に沿ってグレディエントを形成して発現していて、その相互作用によってできる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
＜ターゲット認識、特にシナプス形成における特異性とそれをサポートする分子＞ &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　シナプス形成をはじめとするターゲット認識においては２つのレベルでの特異性が必要となる。神経細胞が機能を果たすには、ある神経細胞は特異的な神経細胞とコネクションを形成し、神経回路を形成する必要があり（例えば、下オリーブ核の線維はプルキニエ細胞に、橋核の線維は顆粒細胞に、顆粒細胞の線維はプルキニエ細胞に）、このレベルでのターゲット認識の特異性がまず必要となる。また、同じ細胞群の中である特異的な細胞と結合する必要がある。例えば位置情報が重要な場合はトポグラフィカルな結合を果たす必要がある。また、情報処理において、同じ情報は同じ脳内での部位にいく必要がある。例えば嗅覚において嗅上皮内の同じ嗅レセプターからの線維は嗅球内の同じ糸球体につながる必要がある。また、視覚において、同側と対側の眼で捉えられた視覚野の同じ情報は最終的に視覚野の同じ位置につながる必要がある。したがって、同じ細胞のポピュレーションの中でも特異的に個々の細胞を認識する必要があり、このレベルでのターゲット認識の特異性も必要となる。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記の様にシナプス形成には様々な過程が必要であり、その中で特異性をサポートする必要がある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11733797&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その分子メカニズムがどうなっているかについては完全には明らかにされていない。個々の細胞レベルでの特異性は鍵と鍵穴のような認識分子があり、それが無数に存在することで達成されるのではないかという様に提唱はされているが、それを支えることができるほどの多様性のある分子としてはDscam、neurexinとプロトカドヘリンしか存在しないし、こういった分子が本当にその多様性でこういった特異的なターゲット認識を担っているかどうかについてはまだ証明はされていない（以下のChemoaffinity revisitedを参照の事）。一つの分子ではなく、幾つかの分子の組み合わせでそういった多様性が生み出されるという説もある。但し、最近の報告では、ターゲットの領域にたどり着くのにはある分子メカニズムが必要であるが、そのあとの正しい細胞を見つけるのはどこの位置に正しい細胞があるかによって形成されるという例もあり、その場合、位置を変えるとつなぎ替えがおこってしまうことも報告されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22078502&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。したがって、シングル細胞レベルで区別する様なメカニズムは存在しないのかもしれない。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
＜Chemoaffinity revisited＞ &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のようなタイトルのレビューが２０１０年のCellにでた&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21029858&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。内容は、Dscamやプロトカドヘリンの様な分子は多様性をもつので、chemoaffinity theoryで特異性を担う分子タグとして機能しているかもしれないという様に考えられていたが、実はこれらの分子は特異的な相互作用を担う分子タグではなく、自己と他者を見分けるためのタグとして使われているのではないかという内容のレビューである。従って、Sperryの仮想した多様な特異性を担う分子は存在しないということを意味する訳ではなく、Dscamやプロトカドヘリンといった分子はその役割を果たしていないのではないかということである。ただし、彼らは鍵と鍵穴のような多様な分子は実際は必要ないのではないかとも述べている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
＜ターゲット認識に関与する分子メカニズム＞ &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　いずれにしても分子メカニズムとしては、まず、目的の領域に達する機構（様々なアクソンガイダンスのメカニズム）、そして領域内のどこに到着するかを決定する機構（おそらく神経伸長促進因子か抑制性因子とそのレセプターの発現レベルによって形成される）、そして特異的な細胞集団を見つける機構（おそらく細胞接着因子及び抑制因子）、そして細胞内の特異的なコンパートメントを見つける機構（おそらく細胞接着因子及び抑制因子）が必要である（図３）。 この過程で特異性は、それぞれの神経細胞において、標示されているシグナルに対するレセプターの発現の変化、発現されているレセプターのコンビネーションの変化、また、レセプターの下流のシグナル系路の変化によって、それぞれのシグナルへの応答性が変わることによって形成されると考えられる。詳細な分子メカニズムについてはアクソンガイダンスの項を参照のこと。[[Image:辞典03.jpg|thumb|center|図３　ターゲット認識の特異性]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　図３の説明　神経系において皮質構造をなすところXやYがあり、また、核構造をなすZがあるとする。その中のYに投射しX、Yには投射しない軸索は神経系の様々なところから来るとする（A、B、C）。そして、この線維はYの中のある特定の細胞（薄緑色の細胞群）にシナプスを形成し、その場合、Aは樹状突起の遠位側に、Bは樹状突起の近位側に、Cは細胞体にそれぞれシナプスを形成するとする。こういった場合、それぞれの過程で特異的な標的認識が必要となる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
＜各論＞ &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ここではごく限られた例につき、簡単に述べることにする。詳しくはそれぞれの文献を参照のこと。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
—Drosophilaにおけるターゲティングー 　Drosophilaの眼は８つの神経細胞（R1-R8）からなる単位の集合体として存在し、これらは高次視覚野であるlamina、medulla、に線維を送るが、R1-R6、R7、R8の軸索はそれぞれシナプスを形成するターゲットが異なる（Rubinら、Zipurskyら）（図４）。この分子メカニズムとしては、 カドヘリン、プロトカドヘリンやレセプター型のチロシンフォスファターゼ等が関与している事が示されている。また、標的野におけるグリア細胞の存在や標的に達するまでのアクソン—アクソン相互作用がこういった標的認識に重要である事も示されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20399726&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　[[Image:辞典04.jpg|thumb|center|図４　Drosophilaの眼における軸索の投射]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　図４の説明　ショウジョウバエの眼では８つの細胞からなる神経細胞のユニットが整然と配置されていて、これによって視覚が担われている。その８つの細胞にはR１−８とそれぞれ名前がつけられているが、R１−６はlaminaで中継ニューロンにシナプスを形成するのに対し、R７、R８はmedullaに軸索を投射し、そこでシナプスを形成する。R１−６の中継ニューロンは（L: lamina neuron）やはりmedullaに投射するが、そのシナプスを形成する層がR７，R８のシナプスが形成される層とは異なる。TM, TMY: tangential medulla neurons, DM: distal medulla intrinsic neurons, これらは中継ニューロンでそれぞれ異なる視覚情報を中枢へ伝える。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　Drosophilaの体節の筋群はステレオティピックな配置をしており、それへの神経支配は神経管に存在する運動神経細胞からの線維が行う。この筋群への運動神経のターゲティングの系は特異的なターゲッティングのメカニズムを探る系として研究されてきた（図５）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8833454&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。この過程には様々なアクソンガイダンスに関わる分子や神経細胞接着因子等が関与している。また、最後のところのNeuroMuscular Junctionの形成についても分子レベルで研究が行われており、上記の分子の他、BMPなども関与している。[[Image:辞典05.jpg|thumb|center|図５　Drosophilaの体節筋への神経細胞の投射]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　図５の説明　ショウジョウバエの体節筋はステレオティピックな形態を示す筋肉のセットからなる。それぞれの筋に投射する神経細胞（RP1, 2, 3, 4, 5a, 6/7b, 8a, aCC）は神経管内に存在しそこから軸索を伸長するが、軸索は途中特異的な神経束を形成し（赤丸）、また途中の様々な特定の部位で束から分かれてそれぞれの特異的な標的である筋肉に投射する。それぞれの特定の部位で様々な分子メカニズムが関与している事が明らかにされつつある。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　またDrosophilaのolfactory systemであるMushroom bodyヘのターゲッティングについても研究が進められている。これにはマウスで明らかにされている様なトポグラフィックなマッピングのメカニズムも関与しているようである&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20554703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
—脊椎動物の視覚系、嗅覚系におけるターゲティングー 　Sperryの流れを汲み、視覚系においてターゲット認識がどうなっているかは精力的に研究が進められてきた。網膜内でのトポグラフィックな情報が視蓋／上丘、外側膝状体、そして視覚野において保存される必要があり、それを支える分子群が同定されている。代表的なものはEph-Ephrinシステムである&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20880989&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　また、坂野らによってマウスの嗅覚系におけるトポグラフィックな情報を担ったsemaphorin-neuropilinシステムによるターゲット認識の機構が明らかにされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。これらについてはトポグラフィックマッピングの項を参照されたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
—大脳皮質での領域特異的ターゲティングー 　かつて、Pasko RakicとDennis O’learyの間で大脳皮質の発生に関して論争があった&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22099452&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。Protomap vs Protocortexと呼ばれたもので、端的に言えば大脳は領域ごとに発生の早い段階から遺伝的に決定されているという説と、そうではなくて大脳は他の神経細胞（領域）とつながったあとに領域ごとに差が出てくるという説である（Dennisが後者である事は今にして思うと興味深い）。Rakicの弟子であるPat Levittは、もし大脳皮質の領域が早い段階で決定されているならば、例えばある皮質領域に特異的にでている分子とかがあるはずであると考え、それを探したところ辺縁系皮質領域に特異的にでている分子を得た。これはLAMPと呼ばれる細胞接着因子であるが、この分子の発現をマーカーとしてこれに皮質のトランスプラントの実験を組み合わせる事によって、辺縁系皮質領域は辺縁系からの線維を引き寄せるメカニズムがある事が示されている（図６）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1570290&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。このターゲット認識に関わる分子はLAMPそのものである可能性もある。[[Image:辞典06.jpg|thumb|center|図６　大脳皮質での領域特異的なターゲティング]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　図６の説明　マウスのE14の脳において、体性感覚の情報は感覚野へ（SM)また、辺縁系からの情報は辺縁系皮質領域へ（PR)、それぞれ投射する。PRの領域にはLAMPという細胞接着因子が発現している。この時期にLAMP陽性の皮質領域を感覚野へ移植すると辺縁系からの線維は移植された感覚野へ投射する様になる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
—神経細胞内での特定のコンパートメントへのターゲティングー 　マウスの海馬では、脳の様々な領域からの入力が錐体細胞の樹状突起の特異的な領域にターゲッティングをすることが知られている。CA3領域の一番外側の層にはentorhinal cortexから、中間部には錐体細胞から、そして一番の近位の層には歯状回の顆粒細胞からの苔状線維がシナプスを形成する。この層特異的なターゲッティングには様々なガイダンス分子、例えば、Netrin、Eph、Semaphorins、slit、reelinそして細胞接着因子などが関与している&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20484647&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　大脳皮質や小脳皮質には様々なinterneuronsが存在し、多様なものが錐体細胞やプルキニエ細胞の細胞内の特異的なコンパートメントにシナプスを形成することが知られている。例えばシャンデリア細胞はアクソンの起始部に、バスケット細胞はアクソンの起始部や樹状突起側の細胞体のところに、マルチノーニ細胞は樹状突起の遠位部に、それぞれシナプスを形成する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22251963&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。プルキニエ細胞の場合にはこれは細胞接着因子に依存しておこることが示されている（図７）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15479642&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。[[Image:辞典07.jpg|thumb|center|図7　小脳のプルキンエ細胞の細胞内コンパートメント特異的な投射]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　図7の説明　プルキンエ細胞は様々な介在ニューロンから投射を受けるが、そのシナプスの形成される場所は特異的な細胞内コンパートメントに形成される。バスケット細胞は軸索のイニシャルセグメント（AIS）のところにシナプスを形成するが、その形成には神経細胞接着因子であるneurofascinのプルキンエ細胞内での濃度勾配様の局在が（イニシャルセグメントのところに集中する）重要であることが明らかになっている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
—小脳でのターゲティングー 　小脳の回路については昔から精力的に研究が行われてきた。小脳に入ってくる２つの主な入力は延髄の下オリーブ核からの登上線維と橋の橋核からの苔状線維であるが、この２つは前者がプルキニエ細胞、後者が顆粒細胞とそれぞれターゲットが異なる。これらの線維が小脳皮質の発達に伴ってどうやって小脳皮質まできて、どういう発達過程を示すかについては詳細な記載がされているが（例えばConstantino SoteloやCarol Masonら)、これらのターゲッティングが分子レベルでどうなっているかについてはまだ明らかになっていない（一つの登上線維が一つのプルキンエ細胞とシナプスを作るようになるリファイメントの過程については日本の狩野らの仕事により分子メカニズムが明らかにされてきている）。Constantine Soteloは登上線維のプルキニエ細胞ヘのターゲティングに関わる分子に非常に興味を持っていて、彼は小脳のプルキニエ細胞は矢状断面でグループを作り、それに下オリーブ核からの登上線維がトポグラフィックにターゲティングすることに注目、小脳で矢状断面に沿ったストライプ状に発現する細胞接着因子を探した。そのうちの一つが細胞接着因子のSC１/DM-GRASP/BEN/ALCAMである。しかしながら、この分子が登上線維とプルキニエ細胞のマッチングに関与しているかどうかの検証はなされていない（図８）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8627367&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。[[Image:辞典08.jpg|thumb|center|図８　小脳への下オリーブ核からの投射]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　図8の説明　延髄の下オリーブ核（右側）にはSC1/DM-GRASP/BEN/ALCAM陽性のところ（黒色）と陰性のところがある。これらSC1/DM-GRASP/BEN/ALCAM陽性の領域の神経細胞はSC1/DM-GRASP/BEN/ALCAM陽性のプルキニエ細胞の存在する小脳皮質領域（左側、黒色）に投射する。SC1/DM-GRASP/BEN/ALCAM陽性の領域は小脳皮質においては矢状断面に沿ったストライプ状に配列している。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
—脊髄内外における運動神経を中心としたターゲッティング（Tom Jessellら)ー 　Tom Jessellは長年にわたり脊髄の系を使って神経発生の研究を続けてきている。脊髄の中で運動神経細胞はある特定の筋に支配神経を送るがその神経細胞はその支配筋からの感覚のフィードバックを受ける。その細胞特異的なループ系路の形成に関わる分子メカニズムが明らかにされつつある。また、脊髄の中での介在ニューロンを介した運動神経細胞への局所サーキットの形成にも特異的なターゲット認識が必要であるがこれについても分子メカニズムが明らかにされつつある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;19804761&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22036571&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　また、運動神経細胞は四肢の筋肉を支配するが、脊髄の運動神経細胞カラム内の神経細胞の位置によって、支配する四肢の筋肉の位置が決定されるというトポグラフィックマップが存在する。この四肢の筋肉のターゲット認識は様々なガイダンス分子が関与することが知られ、SemaphorinやEph-Ephrinが関与することが明らかにされている（図９）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;19109910&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。[[Image:辞典09.jpg|thumb|center|図9　脊髄の運動神経細胞の四肢筋への投射]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　図９の説明　脊髄内の運動神経カラムはその支配する四肢筋の位置により、外側群（緑色）と内側群（黄色）に分かれる。運動神経細胞の軸索は神経束を形成し脊髄から出るが四肢へ入るところで四肢の内側にある筋群（medial LMC）と外側にある筋群（lateral LMC）に投射するものでその投射方向が分かれる。この過程には図に示されているような様々な分子メカニズムが関与していることが明らかにされてきている。eAs: ephrinAs, Npn2: neuropilin2 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; ＜Waiting period＞ &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ターゲット認識に関連して、waiting periodという概念がある。これはアクソンが脳内の正しい領域に到達したあとに、正しい神経細胞にシナプスを形成する前に、アクソンが待機するピリオドのことをさす。この間にターゲット細胞が成熟し、その後、アクソンがシナプスを形成する。大脳皮質にはいって来る視床からの線維や、小脳皮質にはいってくる線維がこういう行動を示すことが知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
同義語： &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
重要な関連語：axon guidance、synapse formation、topographic mapping、circuit formation &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：櫻井武、担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E6%A8%99%E7%9A%84%E8%AA%8D%E8%AD%98&amp;diff=4941</id>
		<title>標的認識</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E6%A8%99%E7%9A%84%E8%AA%8D%E8%AD%98&amp;diff=4941"/>
		<updated>2012-04-09T09:36:46Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;&#039;&#039;&#039;Target recognition&#039;&#039;&#039; 標的認識 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ターゲット認識については主に神経発生における２つの過程で起こる可能性があるが、ここでは主にシナプス形成におけるターゲット認識を例にその概念を説明し、アクソンガイダンスにおける中間ターゲットの認識については触れない（これについてはアクソンガイダンスの項及び、ガイドポスト細胞の項を参照のこと）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　正常に脳が機能するにはそれを支える神経細胞群がシナプス結合によって回路を形成し、回路に入力してきた情報を的確に処理し、出力に変える必要がある。こういった神経回路は脳内のワイヤリングの過程により形成されるが、そのワイヤリングにおいて神経回路が「正しく」形成されるにはシナプス形成の過程で特異的なターゲット認識が行われる必要がある。そのためには神経細胞の軸索（例えば延髄の下オリーブ核の神経細胞の軸索である登上線維）が（途中、延髄で正中線を越えて対側にはいり、その後、背外側の縁を上行し、小脳脚を経て）正しい脳内の領域（小脳）に到着する必要があり、その領域内（小脳皮質）にある神経細胞の中から正しい神経細胞（プルキニエ細胞）を認識し、その細胞上の正しい細胞内のコンパートメント（樹状突起の一部）にシナプスを形成する必要がある。また、この場合、ある線維とある細胞がランダムではなく特異的な結合を果たし、特異的な情報を（トポグラフィックカルな情報）伝達しなければならない（そのうえ一本の登上繊維は１つのプルキニエ細胞と結合し、幾つものプルキニエ細胞とは結合しない）（図１）。このためには、これらのそれぞれの過程で特異的なターゲット認識を行う認識分子（recognition molecule）が関与していると考えられる。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典01.jpg|thumb|center|図１　登上線維の小脳への投射]]図１の説明　延髄の下オリーブ核は軸索を小脳に投射する。軸索は橋の背部で小脳に入り、そこから小脳皮質に投射する。小脳皮質ではいくつかの細胞の中で一つのプルキンエ細胞に特異的なシナプスを形成する。その特徴的な形態により、この軸索は登上線維とよばれるが、この形態はラモニイカハールによってもその著書の中で描写されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
＜ターゲット認識についての歴史的な考察＞ &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　Santiago Ramon y Cajalが前世紀の初頭にその詳細な組織学的解析から、神経の突起が周りにあるシグナルを選択的に感知しながら目的地へ進んでいるのではないかと推測し、chemotaxisに似た現象が神経系の形成に重要なのではないかと提唱していた。それに対して主に末梢神経の再生の実験結果から１９２０年代から３０年代にはPaul A Weissらによる、神経系の線維の結合は主に物理的な制約で決定され、その結合は決して特異的なものではなくランダムであり、その後にその回路を使用する事によって、その使われた特定の回路が最終的に残るという説が主流を占めていた。その説に対してWeissの学生であったRoger Sperryは４０年代から５０年代にわたって行った彼の一連のカエルやイモリといった動物の眼を使った神経再生の実験により、神経の回路形成にはやはり選択性が存在し、そのメカニズムについてchemoaffinity theoryを提唱した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。このchemoaffinity theoryには２つの概念が含まれており、１つは神経細胞はそれぞれの細胞、線維におそらく化学物質からなる個々を認識するタグがついており、これによってお互いを区別して、その化学親和性で神経細胞はおそらくシングル細胞のレベルで特異的な神経結合を作る事ができるというもので、もう１つは特に視覚系で明らかであるが、その線維投射のパターンが規則正しく、トポグラフィックであることから、少数のモルフォゲンの様な濃度勾配を形成するような分子群がこのchemoaffinityを担う物質として機能するというものである（図２）。Chemoaffinity theoryについては激しい論争があったが、やがて分子レベルでの解析、また数理モデル等に支えられ、神経発生の分野で一般に受け入れられる概念となり、現在のターゲット認識の概念は基本的にこのchemoaffinity theoryの流れを汲んでいる。[[Image:辞典02.jpg|thumb|center|図２　Chemoaffinity theory]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　図２の説明　ニワトリの系において網膜の神経節細胞は視蓋にその軸索を投射する。その時に、網膜の鼻側にある細胞は視蓋の後側に、耳側にある細胞は視蓋の前側に軸索を送る。このトポグラフィックな投射は、視蓋に前後軸に沿ってグレディエントを形成してephrhinAが存在し、そのレセプターであるEphAが網膜の神経節細胞において内外軸に沿ってグレディエントを形成して発現していて、その相互作用によってできる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
＜ターゲット認識、特にシナプス形成における特異性とそれをサポートする分子＞ &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　シナプス形成をはじめとするターゲット認識においては２つのレベルでの特異性が必要となる。神経細胞が機能を果たすには、ある神経細胞は特異的な神経細胞とコネクションを形成し、神経回路を形成する必要があり（例えば、下オリーブ核の線維はプルキニエ細胞に、橋核の線維は顆粒細胞に、顆粒細胞の線維はプルキニエ細胞に）、このレベルでのターゲット認識の特異性がまず必要となる。また、同じ細胞群の中である特異的な細胞と結合する必要がある。例えば位置情報が重要な場合はトポグラフィカルな結合を果たす必要がある。また、情報処理において、同じ情報は同じ脳内での部位にいく必要がある。例えば嗅覚において嗅上皮内の同じ嗅レセプターからの線維は嗅球内の同じ糸球体につながる必要がある。また、視覚において、同側と対側の眼で捉えられた視覚野の同じ情報は最終的に視覚野の同じ位置につながる必要がある。したがって、同じ細胞のポピュレーションの中でも特異的に個々の細胞を認識する必要があり、このレベルでのターゲット認識の特異性も必要となる。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記の様にシナプス形成には様々な過程が必要であり、その中で特異性をサポートする必要がある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11733797&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その分子メカニズムがどうなっているかについては完全には明らかにされていない。個々の細胞レベルでの特異性は鍵と鍵穴のような認識分子があり、それが無数に存在することで達成されるのではないかという様に提唱はされているが、それを支えることができるほどの多様性のある分子としてはDscam、neurexinとプロトカドヘリンしか存在しないし、こういった分子が本当にその多様性でこういった特異的なターゲット認識を担っているかどうかについてはまだ証明はされていない（以下のChemoaffinity revisitedを参照の事）。一つの分子ではなく、幾つかの分子の組み合わせでそういった多様性が生み出されるという説もある。但し、最近の報告では、ターゲットの領域にたどり着くのにはある分子メカニズムが必要であるが、そのあとの正しい細胞を見つけるのはどこの位置に正しい細胞があるかによって形成されるという例もあり、その場合、位置を変えるとつなぎ替えがおこってしまうことも報告されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22078502&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。したがって、シングル細胞レベルで区別する様なメカニズムは存在しないのかもしれない。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
＜Chemoaffinity revisited＞ &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のようなタイトルのレビューが２０１０年のCellにでた&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21029858&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。内容は、Dscamやプロトカドヘリンの様な分子は多様性をもつので、chemoaffinity theoryで特異性を担う分子タグとして機能しているかもしれないという様に考えられていたが、実はこれらの分子は特異的な相互作用を担う分子タグではなく、自己と他者を見分けるためのタグとして使われているのではないかという内容のレビューである。従って、Sperryの仮想した多様な特異性を担う分子は存在しないということを意味する訳ではなく、Dscamやプロトカドヘリンといった分子はその役割を果たしていないのではないかということである。ただし、彼らは鍵と鍵穴のような多様な分子は実際は必要ないのではないかとも述べている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
＜ターゲット認識に関与する分子メカニズム＞ &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　いずれにしても分子メカニズムとしては、まず、目的の領域に達する機構（様々なアクソンガイダンスのメカニズム）、そして領域内のどこに到着するかを決定する機構（おそらく神経伸長促進因子か抑制性因子とそのレセプターの発現レベルによって形成される）、そして特異的な細胞集団を見つける機構（おそらく細胞接着因子及び抑制因子）、そして細胞内の特異的なコンパートメントを見つける機構（おそらく細胞接着因子及び抑制因子）が必要である（図３）。 この過程で特異性は、それぞれの神経細胞において、標示されているシグナルに対するレセプターの発現の変化、発現されているレセプターのコンビネーションの変化、また、レセプターの下流のシグナル系路の変化によって、それぞれのシグナルへの応答性が変わることによって形成されると考えられる。詳細な分子メカニズムについてはアクソンガイダンスの項を参照のこと。[[Image:辞典03.jpg|thumb|center|図３　ターゲット認識の特異性]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　図３の説明　神経系において皮質構造をなすところXやYがあり、また、核構造をなすZがあるとする。その中のYに投射しX、Yには投射しない軸索は神経系の様々なところから来るとする（A、B、C）。そして、この線維はYの中のある特定の細胞（薄緑色の細胞群）にシナプスを形成し、その場合、Aは樹状突起の遠位側に、Bは樹状突起の近位側に、Cは細胞体にそれぞれシナプスを形成するとする。こういった場合、それぞれの過程で特異的な標的認識が必要となる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
＜各論＞ &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ここではごく限られた例につき、簡単に述べることにする。詳しくはそれぞれの文献を参照のこと。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
—Drosophilaにおけるターゲティングー 　Drosophilaの眼は８つの神経細胞（R1-R8）からなる単位の集合体として存在し、これらは高次視覚野であるlamina、medulla、に線維を送るが、R1-R6、R7、R8の軸索はそれぞれシナプスを形成するターゲットが異なる（Rubinら、Zipurskyら）（図４）。この分子メカニズムとしては、 カドヘリン、プロトカドヘリンやレセプター型のチロシンフォスファターゼ等が関与している事が示されている。また、標的野におけるグリア細胞の存在や標的に達するまでのアクソン—アクソン相互作用がこういった標的認識に重要である事も示されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20399726&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　[[Image:辞典04.jpg|thumb|center|図４　Drosophilaの眼における軸索の投射]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　図４の説明　ショウジョウバエの眼では８つの細胞からなる神経細胞のユニットが整然と配置されていて、これによって視覚が担われている。その８つの細胞にはR１−８とそれぞれ名前がつけられているが、R１−６はlaminaで中継ニューロンにシナプスを形成するのに対し、R７、R８はmedullaに軸索を投射し、そこでシナプスを形成する。R１−６の中継ニューロンは（L: lamina neuron）やはりmedullaに投射するが、そのシナプスを形成する層がR７，R８のシナプスが形成される層とは異なる。TM, TMY: tangential medulla neurons, DM: distal medulla intrinsic neurons, これらは中継ニューロンでそれぞれ異なる視覚情報を中枢へ伝える。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　Drosophilaの体節の筋群はステレオティピックな配置をしており、それへの神経支配は神経管に存在する運動神経細胞からの線維が行う。この筋群への運動神経のターゲティングの系は特異的なターゲッティングのメカニズムを探る系として研究されてきた（図５）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8833454&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。この過程には様々なアクソンガイダンスに関わる分子や神経細胞接着因子等が関与している。また、最後のところのNeuroMuscular Junctionの形成についても分子レベルで研究が行われており、上記の分子の他、BMPなども関与している。[[Image:辞典05.jpg|thumb|center|図５　Drosophilaの体節筋への神経細胞の投射]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　図５の説明　ショウジョウバエの体節筋はステレオティピックな形態を示す筋肉のセットからなる。それぞれの筋に投射する神経細胞（RP1, 2, 3, 4, 5a, 6/7b, 8a, aCC）は神経管内に存在しそこから軸索を伸長するが、軸索は途中特異的な神経束を形成し（赤丸）、また途中の様々な特定の部位で束から分かれてそれぞれの特異的な標的である筋肉に投射する。それぞれの特定の部位で様々な分子メカニズムが関与している事が明らかにされつつある。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　またDrosophilaのolfactory systemであるMushroom bodyヘのターゲッティングについても研究が進められている。これにはマウスで明らかにされている様なトポグラフィックなマッピングのメカニズムも関与しているようである&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20554703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
—脊椎動物の視覚系、嗅覚系におけるターゲティングー 　Sperryの流れを汲み、視覚系においてターゲット認識がどうなっているかは精力的に研究が進められてきた。網膜内でのトポグラフィックな情報が視蓋／上丘、外側膝状体、そして視覚野において保存される必要があり、それを支える分子群が同定されている。代表的なものはEph-Ephrinシステムである&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20880989&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　また、坂野らによってマウスの嗅覚系におけるトポグラフィックな情報を担ったsemaphorin-neuropilinシステムによるターゲット認識の機構が明らかにされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。これらについてはトポグラフィックマッピングの項を参照されたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
—大脳皮質での領域特異的ターゲティングー 　かつて、Pasko RakicとDennis O’learyの間で大脳皮質の発生に関して論争があった&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22099452&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。Protomap vs Protocortexと呼ばれたもので、端的に言えば大脳は領域ごとに発生の早い段階から遺伝的に決定されているという説と、そうではなくて大脳は他の神経細胞（領域）とつながったあとに領域ごとに差が出てくるという説である（Dennisが後者である事は今にして思うと興味深い）。Rakicの弟子であるPat Levittは、もし大脳皮質の領域が早い段階で決定されているならば、例えばある皮質領域に特異的にでている分子とかがあるはずであると考え、それを探したところ辺縁系皮質領域に特異的にでている分子を得た。これはLAMPと呼ばれる細胞接着因子であるが、この分子の発現をマーカーとしてこれに皮質のトランスプラントの実験を組み合わせる事によって、辺縁系皮質領域は辺縁系からの線維を引き寄せるメカニズムがある事が示されている（図６）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1570290&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。このターゲット認識に関わる分子はLAMPそのものである可能性もある。[[Image:辞典06.jpg|thumb|center|図６　大脳皮質での領域特異的なターゲティング]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　図６の説明　マウスのE14の脳において、体性感覚の情報は感覚野へ（SM)また、辺縁系からの情報は辺縁系皮質領域へ（PR)、それぞれ投射する。PRの領域にはLAMPという細胞接着因子が発現している。この時期にLAMP陽性の皮質領域を感覚野へ移植すると辺縁系からの線維は移植された感覚野へ投射する様になる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
—神経細胞内での特定のコンパートメントへのターゲティングー 　マウスの海馬では、脳の様々な領域からの入力が錐体細胞の樹状突起の特異的な領域にターゲッティングをすることが知られている。CA3領域の一番外側の層にはentorhinal cortexから、中間部には錐体細胞から、そして一番の近位の層には歯状回の顆粒細胞からの苔状線維がシナプスを形成する。この層特異的なターゲッティングには様々なガイダンス分子、例えば、Netrin、Eph、Semaphorins、slit、reelinそして細胞接着因子などが関与している&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20484647&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　大脳皮質や小脳皮質には様々なinterneuronsが存在し、多様なものが錐体細胞やプルキニエ細胞の細胞内の特異的なコンパートメントにシナプスを形成することが知られている。例えばシャンデリア細胞はアクソンの起始部に、バスケット細胞はアクソンの起始部や樹状突起側の細胞体のところに、マルチノーニ細胞は樹状突起の遠位部に、それぞれシナプスを形成する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22251963&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。プルキニエ細胞の場合にはこれは細胞接着因子に依存しておこることが示されている（図７）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15479642&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。[[Image:辞典07.jpg|thumb|center|図7　小脳のプルキンエ細胞の細胞内コンパートメント特異的な投射]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　図7の説明　プルキンエ細胞は様々な介在ニューロンから投射を受けるが、そのシナプスの形成される場所は特異的な細胞内コンパートメントに形成される。バスケット細胞は軸索のイニシャルセグメント（AIS）のところにシナプスを形成するが、その形成には神経細胞接着因子であるneurofascinのプルキンエ細胞内での濃度勾配様の局在が（イニシャルセグメントのところに集中する）重要であることが明らかになっている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
—小脳でのターゲティングー 　小脳の回路については昔から精力的に研究が行われてきた。小脳に入ってくる２つの主な入力は延髄の下オリーブ核からの登上線維と橋の橋核からの苔状線維であるが、この２つは前者がプルキニエ細胞、後者が顆粒細胞とそれぞれターゲットが異なる。これらの線維が小脳皮質の発達に伴ってどうやって小脳皮質まできて、どういう発達過程を示すかについては詳細な記載がされているが（例えばConstantino SoteloやCarol Masonら)、これらのターゲッティングが分子レベルでどうなっているかについてはまだ明らかになっていない（一つの登上線維が一つのプルキンエ細胞とシナプスを作るようになるリファイメントの過程については日本の狩野らの仕事により分子メカニズムが明らかにされてきている）。Constantine Soteloは登上線維のプルキニエ細胞ヘのターゲティングに関わる分子に非常に興味を持っていて、彼は小脳のプルキニエ細胞は矢状断面でグループを作り、それに下オリーブ核からの登上線維がトポグラフィックにターゲティングすることに注目、小脳で矢状断面に沿ったストライプ状に発現する細胞接着因子を探した。そのうちの一つが細胞接着因子のSC１/DM-GRASP/BEN/ALCAMである。しかしながら、この分子が登上線維とプルキニエ細胞のマッチングに関与しているかどうかの検証はなされていない（図８）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8627367&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。[[Image:辞典08.jpg|thumb|center|図８　小脳への下オリーブ核からの投射]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　図8の説明　延髄の下オリーブ核（右側）にはSC1/DM-GRASP/BEN/ALCAM陽性のところ（黒色）と陰性のところがある。これらの領域の神経細胞は陽性のプルキニエ細胞の存在する小脳皮質（左側、黒色）に投射する。SC1/DM-GRASP/BEN/ALCAM陽性の領域は小脳皮質においてストライプ状に配列している。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
—脊髄内外における運動神経を中心としたターゲッティング（Tom Jessellら)ー 　Tom Jessellは長年にわたり脊髄の系を使って神経発生の研究を続けてきている。脊髄の中で運動神経細胞はある特定の筋に支配神経を送るがその神経細胞はその支配筋からの感覚のフィードバックを受ける。その細胞特異的なループ系路の形成に関わる分子メカニズムが明らかにされつつある。また、脊髄の中での介在ニューロンを介した運動神経細胞への局所サーキットの形成にも特異的なターゲット認識が必要であるがこれについても分子メカニズムが明らかにされつつある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;19804761&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22036571&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　また、運動神経細胞は四肢の筋肉を支配するが、脊髄の運動神経細胞カラム内の神経細胞の位置によって、支配する四肢の筋肉の位置が決定されるというトポグラフィックマップが存在する。この四肢の筋肉のターゲット認識は様々なガイダンス分子が関与することが知られ、SemaphorinやEph-Ephrinが関与することが明らかにされている（図９）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;19109910&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。[[Image:辞典09.jpg|thumb|center|図9　脊髄の運動神経細胞の四肢筋への投射]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　図９の説明　脊髄内の運動神経カラムはその支配する四肢筋の位置により、外側群（緑色）と内側群（黄色）に分かれる。運動神経細胞の軸索は神経束を形成し脊髄から出るが四肢へ入るところで四肢の内側にある筋群（medial LMC）と外側にある筋群（lateral LMC）に投射するものでその投射方向が分かれる。この過程には図に示されているような様々な分子メカニズムが関与していることが明らかにされてきている。eAs: ephrinAs, Npn2: neuropilin2&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; ＜Waiting period＞ &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ターゲット認識に関連して、waiting periodという概念がある。これはアクソンが脳内の正しい領域に到達したあとに、正しい神経細胞にシナプスを形成する前に、アクソンが待機するピリオドのことをさす。この間にターゲット細胞が成熟し、その後、アクソンがシナプスを形成する。大脳皮質にはいって来る視床からの線維や、小脳皮質にはいってくる線維がこういう行動を示すことが知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
同義語： &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
重要な関連語：axon guidance、synapse formation、topographic mapping、circuit formation &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：櫻井武、担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E6%A8%99%E7%9A%84%E8%AA%8D%E8%AD%98&amp;diff=4837</id>
		<title>標的認識</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E6%A8%99%E7%9A%84%E8%AA%8D%E8%AD%98&amp;diff=4837"/>
		<updated>2012-04-09T02:44:01Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;&#039;&#039;&#039;Target recognition&#039;&#039;&#039; 標的認識 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ターゲット認識については主に神経発生における２つの過程で起こる可能性があるが、ここでは主にシナプス形成におけるターゲット認識を例にその概念を説明し、アクソンガイダンスにおける中間ターゲットの認識については触れない（これについてはアクソンガイダンスの項及び、ガイドポスト細胞の項を参照のこと）。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　正常に脳が機能するにはそれを支える神経細胞群がシナプス結合によって回路を形成し、回路に入力してきた情報を的確に処理し、出力に変える必要がある。こういった神経回路は脳内のワイヤリングの過程により形成されるが、そのワイヤリングにおいて神経回路が「正しく」形成されるにはシナプス形成の過程で特異的なターゲット認識が行われる必要がある。そのためには神経細胞の軸索（例えば延髄の下オリーブ核の神経細胞の軸索である登上線維）が（途中、延髄で正中線を越えて対側にはいり、その後、背外側の縁を上行し、小脳脚を経て）正しい脳内の領域（小脳）に到着する必要があり、その領域内（小脳皮質）にある神経細胞の中から正しい神経細胞（プルキニエ細胞）を認識し、その細胞上の正しい細胞内のコンパートメント（樹状突起の一部）にシナプスを形成する必要がある。また、この場合、ある線維とある細胞がランダムではなく特異的な結合を果たし、特異的な情報を（トポグラフィックカルな情報）伝達しなければならない（そのうえ一本の登上繊維は１つのプルキニエ細胞と結合し、幾つものプルキニエ細胞とは結合しない）（図１）。このためには、これらのそれぞれの過程で特異的なターゲット認識を行う認識分子（recognition molecule）が関与していると考えられる。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
[[Image:辞典01.jpg|thumb|center|図１　登上線維の小脳への投射]]図１の説明　延髄の下オリーブ核は軸索を小脳に投射する。軸索は橋の背部で小脳に入り、そこから小脳皮質に投射する。小脳皮質ではいくつかの細胞の中で一つのプルキンエ細胞に特異的なシナプスを形成する。その特徴的な形態はラモニイカハールによってもその著書の中で描写されている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
＜ターゲット認識についての歴史的な考察＞ &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　Santiago Ramon y Cajalが前世紀の初頭にその詳細な組織学的解析から、神経の突起が周りにあるシグナルを選択的に感知しながら目的地へ進んでいるのではないかと推測し、chemotaxisに似た現象が神経系の形成に重要なのではないかと提唱していた。それに対して主に末梢神経の再生の実験結果から１９２０年代から３０年代にはPaul A Weissらによる神経系の線維の結合は主に物理的な制約で決定され、その結合は決して特異的なものではなくランダムであり、その後にその回路を使用する事によって、その使われた特定の回路が最終的に残るという説が主流を占めていた。その説に対してWeissの学生であったRoger Sperryは４０年代から５０年代にわたって行った彼の一連のカエルやイモリといった動物の眼を使った神経再生の実験により、神経の回路形成にはやはり選択性が存在し、そのメカニズムについてchemoaffinity theoryを提唱した&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;14077501&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。このchemoaffinity theoryには２つの概念が含まれており、１つは神経細胞はそれぞれの細胞、線維におそらく化学物質からなる個々を認識するタグがついており、これによってお互いを区別して、その化学親和性で神経細胞はおそらくシングル細胞のレベルで特異的な神経結合を作る事ができるというもので、もう１つは特に視覚系で明らかであるが、その線維投射のパターンが規則正しく、トポグラフィックであることから、少数のモルフォゲンの様な濃度勾配を形成するような分子群がこのchemoaffinityを担う物質として機能するというものである（図２）。Chemoaffinity theoryについては激しい論争があったが、やがて分子レベルでの解析、また数理モデル等に支えられ、神経発生の分野で一般に受け入れられる概念となり、現在のターゲット認識の概念は基本的にこのchemoaffinity theoryの流れを汲んでいる。[[Image:辞典02.jpg|thumb|center|図２　Chemoaffinity theory]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　図２の説明　ニワトリの系において網膜の神経節細胞は視蓋にその軸索を投射する。その時に、網膜の鼻側にある細胞は視蓋の後側に、耳側にある細胞は視蓋の前側に軸索を送る。このトポグラフィックな投射は、視蓋に前後軸に沿ってグレディエントを形成してephrhinAが存在し、そのレセプターであるEphAが網膜の神経節細胞において内外軸に沿ってグレディエントを形成して発現していて、その相互作用によって起こる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
＜ターゲット認識、特にシナプス形成における特異性とそれをサポートする分子＞ &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　シナプス形成をはじめとするターゲット認識においては２つのレベルでの特異性が必要となる。神経細胞が機能を果たすには、ある神経細胞は特異的な神経細胞とコネクションを形成し、神経回路を形成する必要があり（例えば、下オリーブ核の線維はプルキニエ細胞に、橋核の線維は顆粒細胞に、顆粒細胞の線維はプルキニエ細胞に）、このレベルでのターゲット認識の特異性がまず必要となる。また、同じ細胞群の中である特異的な細胞と結合する必要がある。例えば位置情報が重要な場合はトポグラフィカルな結合を果たす必要がある。また、情報処理において、同じ情報は同じ脳内での部位にいく必要がある。例えば嗅覚において嗅上皮内の同じ嗅レセプターからの線維は嗅球内の同じ糸球体につながる必要がある。また、視覚において、同側と対側の眼で捉えられた視覚野の同じ情報は最終的に視覚野の同じ位置につながる必要がある。したがって、同じ細胞のポピュレーションの中でも特異的に個々の細胞を認識する必要があり、このレベルでのターゲット認識の特異性も必要となる。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記の様にシナプス形成には様々な過程が必要であり、その中で特異性をサポートする必要がある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;11733797&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。その分子メカニズムがどうなっているかについては完全には明らかにされていない。個々の細胞レベルでの特異性は鍵と鍵穴のような認識分子があり、それが無数に存在することで達成されるのではないかという様に提唱はされているが、それを支えることができるほどの多様性のある分子としてはDscam、neurexinとプロトカドヘリンしか存在しないし、こういった分子が本当にその多様性でこういった特異的なターゲット認識を担っているかどうかについてはまだ証明はされていない（以下のChemoaffinity revisitedを参照の事）。一つの分子ではなく、幾つかの分子の組み合わせでそういった多様性が生み出されるという説もある。但し、最近の報告では、ターゲットの領域にたどり着くのにはある分子メカニズムが必要であるが、そのあとの正しい細胞を見つけるのはどこの位置に正しい細胞があるかによって形成されるという例もあり、その場合、位置を変えるとつなぎ替えがおこってしまうことも報告されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22078502&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。したがって、シングル細胞レベルで区別する様なメカニズムは存在しないのかもしれない。 　 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
＜Chemoaffinity revisited＞ &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　上記のようなタイトルのレビューが２０１０年のCellにでた&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21029858&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。内容は、Dscamやプロトカドヘリンの様な分子は多様性をもつので、chemoaffinity theoryで特異性を担う分子タグとして機能しているかもしれないという様に考えられていたが、実はこれらの分子は特異的な相互作用を担う分子タグではなく、自己と他者を見分けるためのタグとして使われているのではないかという内容のレビューである。従って、Sperryの仮想した多様な特異性を担う分子は存在しないということを意味する訳ではなく、Dscamやプロトカドヘリンといった分子はその役割を果たしていないのではないかということである。ただし、彼らは鍵と鍵穴のような多様な分子は実際は必要ないのではないかとも述べている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
＜ターゲット認識に関与する分子メカニズム＞ &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　いずれにしても分子メカニズムとしては、まず、目的の領域に達する機構（様々なアクソンガイダンスのメカニズム）、そして領域内のどこに到着するかを決定する機構（おそらく神経伸長促進因子か抑制性因子とそのレセプターの発現レベルによって形成される）、そして特異的な細胞集団を見つける機構（おそらく細胞接着因子及び抑制因子）、そして細胞内の特異的なコンパートメントを見つける機構（おそらく細胞接着因子及び抑制因子）が必要である（図３）。 この過程で特異性は、それぞれの神経細胞において、標示されているシグナルに対するレセプターの発現の変化、発現されているレセプターのコンビネーションの変化、また、レセプターの下流のシグナル系路の変化によって、それぞれのシグナルへの応答性が変わることによって形成されると考えられる。詳細な分子メカニズムについてはアクソンガイダンスの項を参照のこと。[[Image:辞典03.jpg|thumb|center|図３　ターゲット認識の特異性]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　図３の説明　神経系において皮質構造をなすところXやYがあり、また、核構造をなすZがあるとする。その中のYに投射する軸索は神経系の様々なところから来るとする（A、B、C）。そして、この線維はYの中のある特定の細胞（薄緑色の細胞群）にシナプスを形成し、その場合、Aは樹状突起の遠位側に、Bは樹状突起の近位側に、Cは細胞体にそれぞれシナプスを形成するとする。こういった場合、それぞれの過程で特異的な標的認識が必要となる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
＜各論＞ &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ここではごく限られた例につき、簡単に述べるだけにする。詳しくはそれぞれの文献を参照のこと。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
—Drosophilaにおけるターゲティングー 　Drosophilaの眼は８つの神経細胞（R1-R8）からなる単位の集合体として存在し、これらは高次視覚野であるlamina、medulla、に線維を送るが、R1-R6、R7、R8の軸索はそれぞれシナプスを形成するターゲットが異なる（Rubinら、Zipurskyら）（図４）。この分子メカニズムとしては、 カドヘリン、プロトカドヘリンやレセプター型のチロシンフォスファターゼ等が関与している事が示されている。また、標的野におけるグリア細胞の存在や標的に達するまでのアクソン—アクソン相互作用がこういった標的認識に重要である事も示されている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20399726&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　[[Image:辞典04.jpg|thumb|center|図４　Drosophilaの眼における軸索の投射]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　図４の説明　ショウジョウバエの眼では８つの細胞からなる神経細胞のユニットが整然と配置されていて、これによって視覚が担われている。その８つの細胞にはR１−８とそれぞれ名前がつけられているが、R１−６はlaminaで中継ニューロンにシナプスを形成するのに対し、R７、R８はmedullaに軸索を投射し、そこでシナプスを形成する。R１−６の中継ニューロンは（L）やはりmedullaに投射するが、そのシナプスを形成する層がR７，R８のシナプスが形成される層とは異なる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　Drosophilaの体節の筋群はステレオティピックな配置をしており、それへの神経支配は神経管からでてくる運動神経が行う。この筋群への運動神経のターゲティングの系は特異的なターゲッティングのメカニズムを探る系として研究されてきた（図５）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8833454&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。この過程には様々なアクソンガイダンスに関わる分子や神経細胞接着因子等が関与している。また、最後のところのNeuroMuscular Junctionの形成についても分子レベルで研究が行われており、上記の分子の他、BMPなども関与している。[[Image:辞典05.jpg|thumb|center|図５　Drosophilaの体節筋への神経細胞の投射]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　図５の説明　ショウジョウバエの体節筋はステレオティピックな形態を示す筋肉のセットからなる。それぞれの筋に投射する神経細胞は神経管から軸索を投射するが、軸索は途中特異的な神経束を形成し（赤丸）、また途中の様々な特定の部位で束から分かれてそれぞれの特異的な標的である筋肉に投射する。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　またDrosophilaのolfactory systemであるMushroom bodyヘのターゲッティングについても研究が進められている。これにはマウスで明らかにされている様なトポグラフィックなマッピングのメカニズムも関与しているようである&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20554703&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
—脊椎動物の視覚系、嗅覚系におけるターゲティングー 　Sperryの流れを汲み、視覚系においてターゲット認識がどうなっているかは精力的に研究が進められてきた。網膜内でのトポグラフィックな情報が視蓋／上丘、外側膝状体、そして視覚野において保存される必要があり、それを支える分子群が同定されている。代表的なものはEph-Ephrinシステムである&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20880989&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　また、坂野らによってマウスの嗅覚系におけるトポグラフィックな情報を担ったsemaphorin-neuropilinシステムによるターゲット認識の機構が明らかにされている&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;21469960&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。これらについてはトポグラフィックマッピングの項を参照されたい。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
—大脳皮質での領域特異的ターゲティングー 　かつて、Pasko RakicとDennis O’learyの間で大脳皮質の発生に関して論争があった&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22099452&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。Protomap vs Protocortexと呼ばれたもので、端的に言えば大脳は領域ごとに発生の早い段階から遺伝的に決定されているという説と、そうではなくて大脳は他の神経細胞（領域）とつながったあとに領域ごとに差が出てくるという説である（Dennisが後者である事は今にして思うと興味深い）。Rakicの弟子であるPat Levittは、もし大脳皮質の領域が早い段階で決定されているならば、例えばある皮質領域に特異的にでている分子とかがあるはずであると考え、それを探したところ辺縁系皮質領域に特異的にでている分子を得た。これはLAMPと呼ばれる細胞接着因子であるが、この分子の発現をマーカーとしてこれに皮質のトランスプラントの実験を組み合わせる事によって、辺縁系皮質領域は辺縁系からの線維を引き寄せるメカニズムがある事が示されている（図６）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;1570290&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。このターゲット認識に関わる分子はLAMPそのものである可能性もある。[[Image:辞典06.jpg|thumb|center|図６　大脳皮質での領域特異的なターゲティング]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　図６の説明　マウスのE14の脳において、体性感覚の情報は感覚野へ（SM)また、辺縁系からの情報は辺縁系皮質領域へ（PR)、それぞれ投射する。PRの領域はLAMPという細胞接着因子が発現されている。この時期にLAMP陽性の皮質領域を感覚野へ移植すると辺縁系からの線維は移植された感覚野へ投射する様になる。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
—神経細胞内での特定のコンパートメントへのターゲティングー 　マウスの海馬では、脳の様々な領域からの入力が錐体細胞の樹状突起の特異的な領域にターゲッティングをすることが知られている。CA3領域の一番外側の層にはentorhinal cortexから、中間部には錐体細胞から、そして一番の近位の層には歯状回の顆粒細胞からの苔状線維がシナプスを形成する。この層特異的なターゲッティングには様々なガイダンス分子、例えば、Netrin、Eph、Semaphorins、slit、reelinそして細胞接着因子などが関与している&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;20484647&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　大脳皮質や小脳皮質には様々なinterneuronsが存在し、多様な種類のものが錐体細胞やプルキニエ細胞の細胞内の特異的なコンパートメントにシナプスを形成することが知られている。例えばシャンデリア細胞はアクソンの起始部に、バスケット細胞はアクソンの起始部や樹状突起側の細胞体のところに、マルチノーニ細胞は樹状突起の遠位部に、それぞれシナプスを形成する&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22251963&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。プルキニエ細胞の場合にはこれは細胞接着因子に依存しておこることが示されている（図７）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;15479642&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。[[Image:辞典07.jpg|thumb|center|図7　小脳のプルキンエ細胞の細胞内コンパートメント特異的な投射]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　図7の説明　プルキンエ細胞は様々な介在ニューロンからシナプス形成を受けるが、そのシナプスの場所は特異的な細胞内コンパートメントに形成される。そのうちバスケット細胞は軸索のイニシャルセグメントのところにシナプスを形成するが、その形成には神経細胞接着因子であるneurofascinのプルキンエ細胞内での濃度勾配様の局在が（イニシャルセグメントのところに集中する）重要であることが明らかになっている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
—小脳でのターゲティングー 　小脳の回路については昔から精力的に研究が行われてきた。小脳に入ってくる２つの主な入力は延髄の下オリーブ核からの登上線維と橋の橋核からの苔状線維であるが、この２つは前者がプルキニエ細胞、後者が顆粒細胞とそれぞれターゲットが異なる。これらの線維が小脳皮質の発達に伴ってどうやって小脳皮質まできて、どういう発達過程を示すかについては詳細な記載がされているが（例えばConstantino SoteloやCarol Masonら)、これらのターゲッティングが分子レベルでどうなっているかについてはまだ明らかになっていない（一つの登上線維が一つのプルキンエ細胞とシナプスを作るようになるリファイメントの過程については日本の狩野らの仕事により分子メカニズムが明らかにされてきている）。Constantine Soteloは登上線維のプルキニエ細胞ヘのターゲティングに関わる分子に非常に興味を持っていて、彼は小脳のプルキニエ細胞は矢状断面でグループを作り、それに下オリーブ核からの登上線維がトポグラフィックにターゲティングすることに注目、小脳で矢状断面に沿ったストライプ状に発現する細胞接着因子を探した。そのうちの一つが細胞接着因子のSC１/DM-GRASP/BEN/ALCAMである。しかしながら、この分子が登上線維とプルキニエ細胞のマッチングに関与しているかどうかの検証はなされていない（図８）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;8627367&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。[[Image:辞典08.jpg|thumb|center|図８　小脳への下オリーブ核からの投射]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　図8の説明　延髄の下オリーブ核（右側）にはSC1/DM-GRASP/BEN/ALCAM陽性のところ（黒色）と陰性のところがある。これらの領域の神経細胞は陽性のプルキニエ細胞の存在する小脳皮質（左側、黒色）に投射する。SC1/DM-GRASP/BEN/ALCAM陽性の領域は小脳皮質においてストライプ状に配列している。&lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
—脊髄内外における運動神経を中心としたターゲッティング（Tom Jessellら)ー 　Tom Jessellは長年にわたり脊髄の系を使って神経発生の研究を続けてきている。脊髄の中で運動神経細胞はある特定の筋に支配神経を送るがその神経細胞はその支配筋からの感覚のフィードバックを受ける。その細胞特異的なループ系路の形成に関わる分子メカニズムが明らかにされつつある。また、脊髄の中での介在ニューロンを介した運動神経細胞への局所サーキットの形成にも特異的なターゲット認識が必要であるがこれについても分子メカニズムが明らかにされつつある&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;19804761&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;22036571&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。 　また、運動神経細胞は四肢の筋肉を支配するが、脊髄の運動神経細胞カラム内の神経細胞の位置によって、支配する四肢の筋肉の位置が決定されるというトポグラフィックマップが存在する。この四肢の筋肉のターゲット認識は様々なガイダンス分子が関与することが知られ、SemaphorinやEph-Ephrinが関与することが明らかにされている（図９）&amp;lt;ref&amp;gt;&amp;lt;pubmed&amp;gt;19109910&amp;lt;/pubmed&amp;gt;&amp;lt;/ref&amp;gt;。[[Image:辞典09.jpg|thumb|center|図9　脊髄の運動神経細胞の四肢筋への投射]] &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　図９の説明　脊髄内の運動神経カラムはその支配する四肢筋位置により、外側と内側に分かれる。それぞれの細胞は神経束を形成し脊髄から出るが四肢へ入るところで四肢の内側にある筋群と外側にある筋群に投射するものでその投射方向が分かれる。この過程には様々な分子メカニズムが関与していることが明らかにされてきている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;br&amp;gt; ＜Waiting period＞ &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
　ターゲット認識に関連して、こういう概念がある。これはアクソンが脳内の正しい領域に到達したあとに、正しい神経細胞にシナプスを形成する前に、アクソンが待機するピリオドのことをさす。この間にターゲット細胞が成熟し、その後、アクソンがシナプスを形成する。大脳皮質にはいって来る視床からの線維や、小脳皮質にはいってくる線維がこういう行動を示すことが知られている。 &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
同義語： &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
重要な関連語：axon guidance、synapse formation、topographic mapping、circuit formation &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
&amp;lt;references /&amp;gt; &lt;br /&gt;
&lt;br /&gt;
（執筆者：櫻井武、担当編集委員：大隅典子）&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
	<entry>
		<id>https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:%E8%BE%9E%E5%85%B808.jpg&amp;diff=4836</id>
		<title>ファイル:辞典08.jpg</title>
		<link rel="alternate" type="text/html" href="https://bsd.neuroinf.jp/w/index.php?title=%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:%E8%BE%9E%E5%85%B808.jpg&amp;diff=4836"/>
		<updated>2012-04-09T02:32:16Z</updated>

		<summary type="html">&lt;p&gt;Takeshisakurai: &lt;/p&gt;
&lt;hr /&gt;
&lt;div&gt;&lt;/div&gt;</summary>
		<author><name>Takeshisakurai</name></author>
	</entry>
</feed>