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{{Infobox protein family | Symbol = | Name = Collapsin response mediator protein 1 | image = Protein_CRMP1_PDB_1kcx.png | width = | caption = Structure of the CRMP1 protein. Based on [[w:PyMOL | PyMOL]] rendering of PDB [http://www.pdb.org/pdb/explore/explore.do?structureId=1kcx 1kcx] | Pfam = PF01979 | Pfam_clan = | InterPro = | SMART = | PROSITE = | MEROPS = | SCOP = 1kcx | TCDB = | OPM family = | OPM protein = | CAZy = | CDD = }} 英:collapsin response mediator protein、英略語:CRMP 同義語:コラプシン反応媒介タンパク質、ジヒドロピリミジナーゼ様タンパク質 (dihydropyrimidinase-like protein) コラプシン反応媒介タンパク質(collapsin response mediator proteins, CRMPs)は、[[軸索]]の反発性因子である[[セマフォリン]]3A(Sema3A)の細胞内シグナルを伝達する分子として最初に同定された<ref name="ref1"><pubmed> 7637782 </pubmed></ref>。CRMPsは、細胞質タンパク質であり、これまでに5つのサブタイプ(CRMP1~5)が同定されている。これらの発現は主に発生時期の神経系に認められ、それぞれ特異的な発現分布と発現時期を示す<ref name="ref2"><pubmed> 14514985 </pubmed></ref>。CRMPsは[[線虫]]Unc-33の相同分子であり、Unc-33の突然変異は線虫の[[神経細胞]]において軸索の伸長やガイダンスの異常を引き起こす<ref name="ref3"><pubmed> 1468626 </pubmed></ref>。CRMPsは[[リン酸化]]タンパク質であり、リン酸化の制御は神経の発達や成熟に重要な役割を果たす<ref name="ref4"><pubmed> 17311006 </pubmed></ref><ref name="ref5"><pubmed> 22351471 </pubmed></ref>。また、初代[[培養神経細胞]]や[[ノックアウトマウス]]を使った研究により、CRMPsの役割が明らかになってきており、極性・軸索形成や神経細胞の遊走、[[シナプス]]形成、[[シナプス可塑性]]、神経疾患といった様々な神経機能と病態に関与することが報告されている<ref name="ref4" /><ref name="ref5" />。 == 構造 == CRMPsは[[wikipedia:ja:ウラシル|ウラシル]]と[[wikipedia:ja:チミジン|チミジン]]の[[wikipedia:ja:異化反応|異化反応]]に関わる[[wikipedia:ja:ジヒドロピリミジナーゼ|ジヒドロピリミジナーゼ]](DPYS)、バクテリアの酵素の[[wikipedia:ja:ヒダントイナーゼ|ヒダントイナーゼ]]とそれぞれ58%および40%の相同性を示すが、CRMPs自体にはこれらの酵素活性は認められない。CRMPsはリン酸化、[[wikipedia:ja:脱アミド化|脱アミド化]]、[[wikipedia:ja:酸化|酸化]]、[[wikipedia:ja:糖鎖|糖鎖]]修飾などの翻訳後修飾を受けることが明らかになっている。よくわかっている翻訳後修飾がリン酸化であり、主にCRMPsのC末端部で[[Rhoキナーゼ]]や[[Cdk5]]、[[GSK-3beta|GSK-3β]]などによりリン酸化されることがわかっている。 == サブファミリー == これまでに5つのサブタイプ(CRMP1~5)が同定されている。線虫Unc-33の相同分子であり、CRMP1-4は互いに~75%相同性がある。CRMP5は他のCRMPと50-51%相同性がある。哺乳類のCRMP1、2、4は[[wikipedia:ja:選択的スプライシング|選択的スプライシング]]を受けることが報告されている。 == 発現 == === 発生期の神経系 === [[ラット]]においては、初期胚から[[wikipedia:ja:有糸分裂|有糸分裂]]後の神経細胞において強く発現し、生後1週間前後でピークに達し、その後は発現量が低下する。どのCRMPsも時空間的に調節された発現パターンを示す<ref name="ref2" />(表1) 。CRMP2は最も広範な発現パターンを示し、大多数の神経細胞の発生初期において発現する<ref name="ref6"><pubmed> 8815901 </pubmed></ref>。CRMP1とCRMP4は神経細胞の遊走後に発現し、胎生後期から出生後初期において最も発現量が高くなり、その後発現量が低下する<ref name="ref6" />。CRMP3の発現は、主に[[小脳]]の[[顆粒細胞]]に限られている<ref name="ref6" />。CRMP5の発現は[[新皮質]]、[[海馬]]、[[脊髄]]に顕著であり、有糸分裂後の神経細胞で発現する<ref name="ref7"><pubmed> 11549731 </pubmed></ref>。 {| cellspacing="1" cellpadding="1" border="1" |- | | style="text-align:center" | E12-E16 | style="text-align:center" | E18 | style="text-align:center" | P0 | style="text-align:center" | P5-P7 | style="text-align:center" | P14 | style="text-align:center" | P21 | style="text-align:center" | Adult |- | style="background-color:#d3d3d3; text-align:center" | [http://mouse.brain-map.org/gene/show/12716 CRMP1] | style="background-color:#d3d3d3; text-align:center" | + | style="background-color:#d3d3d3; text-align:center" | +++ | style="background-color:#d3d3d3; text-align:center" | +++ | style="background-color:#d3d3d3; text-align:center" | +++ | style="background-color:#d3d3d3; text-align:center" | ++ | style="background-color:#d3d3d3; text-align:center" | + | style="background-color:#d3d3d3; text-align:center" | +/- |- | style="text-align:center" | [http://mouse.brain-map.org/gene/show/12717 CRMP2/dihydropyrimidinase-like 2] | style="text-align:center" | ++ | style="text-align:center" | +++ | style="text-align:center" | +++ | style="text-align:center" | +++ | style="text-align:center" | ++ | style="text-align:center" | ++ | style="text-align:center" | ++ |- | style="background-color:#d3d3d3; text-align:center" | [http://mouse.brain-map.org/gene/show/26504 CRMP3/dihydropyrimidinase-like 4] | style="background-color:#d3d3d3; text-align:center" | + | style="background-color:#d3d3d3; text-align:center" | ++ | style="background-color:#d3d3d3; text-align:center" | ++ | style="background-color:#d3d3d3; text-align:center" | ++ | style="background-color:#d3d3d3; text-align:center" | + | style="background-color:#d3d3d3; text-align:center" | + | style="background-color:#d3d3d3; text-align:center" | + |- | style="text-align:center" | [http://mouse.brain-map.org/gene/show/21997 CRMP4/dihydropyrimidinase-like 3] | style="text-align:center" | + | style="text-align:center" | +++ | style="text-align:center" | +++ | style="text-align:center" | +++ | style="text-align:center" | + | style="text-align:center" | +/- | style="text-align:center" | +/- |- | style="background-color:#d3d3d3; text-align:center" | [http://mouse.brain-map.org/gene/show/41755 CRMP5/dihydropyrimidinase-like 5] | style="background-color:#d3d3d3; text-align:center" | + | style="background-color:#d3d3d3; text-align:center" | +++ | style="background-color:#d3d3d3; text-align:center" | +++ | style="background-color:#d3d3d3; text-align:center" | +++ | style="background-color:#d3d3d3; text-align:center" | ++ | style="background-color:#d3d3d3; text-align:center" | + | style="background-color:#d3d3d3; text-align:center" | + |} E=胎生期, P=出生後, +/-=very weak, +=weak, ++=average, +++=strong <br>'''表1 CRMPs mRNAの発現時期''' === 成体の神経系 === ラットの成体脳において、CRMPsは劇的に発現量が低下し、主に可塑性や[[神経新生]]を保持する領域([[嗅球]]、海馬、小脳)で発現が認められる。CRMP1は主に小脳の[[プルキンエ細胞]]において発現する<ref name="ref6" />。CRMP2は成体脳においてはCRMPの中でも発現量が最も高く、嗅覚系や小脳、海馬で多く検出されている<ref name="ref2" /><ref name="ref6" />。CRMP3は小脳[[顆粒細胞]]や[[下オリーブ核]]、[[海馬歯状回]]で発現する<ref name="ref2" /><ref name="ref6" />。CRMP4は成体脳においてはCRMPsの中でも発現量が最も低く、嗅球や海馬、小脳の[[内顆粒層]]におけるわずかな細胞で発現が確認されている<ref name="ref2" /><ref name="ref8"><pubmed> 10931485 </pubmed></ref>。CRMP5は嗅球や[[嗅上皮]]における有糸分裂後の神経細胞、海馬[[歯状回]]で発現しており、また、[[末梢神経]]の軸索や[[感覚神経]]でも発現していることが報告されている<ref name="ref2" />。 == 機能 == === CRMP1 === [[Image:CRMP fig1.jpg|thumb|right|300px|図1 CRMP1を介したシグナル伝達機構]] CRMP1は、生後1日目のラット[[大脳皮質]]で強く発現する<ref name="ref6" />。ノックアウトマウスの解析から、CRMP1は大脳皮質神経細胞の遊走を制御することが報告されている<ref name="ref9"><pubmed> 17182786 </pubmed></ref>。CRMP1は[[Fyn]]の基質であり、[[リーリン]](Reelin)が受容体([[VLDLR]]/ApoER2)に結合すると、[[Fyn]]によりCRMP1と[[Dab1]]が[[チロシンリン酸化]]され、これらが相乗的にシグナルのメディエーターとして働き、神経細胞の遊走を制御すると考えられている<ref name="ref9" />(図1)。また、[[Cdk5]]によるCRMP1のリン酸化が、Sema3Aによる[[樹状突起スパイン]]の形成に関与することが報告されている<ref name="ref10"><pubmed> 18003833 </pubmed></ref>(図1)。 === CRMP2 === [[Image:CRMP fig2.jpg|thumb|right|300px|図2 CRMP2を介したシグナル伝達機構]][[Image:CRMP fig3.jpg|thumb|right|300px|図3 CRMP2はキネシン-1依存的軸索輸送に関与する]] CRMP2はCRMPsの中でも最初に同定され、最も解析が進んでいる分子である。CRMP2は、様々な結合パートナーと相互作用することにより、神経[[極性形成]]、[[微小管]]ダイナミクス、軸索の伸長・退縮、[[キネシン]]依存的軸索輸送、Ca<sup>2+</sup>[[ホメオスタシス]]などに関与する<ref name="ref4" /><ref name="ref11"><pubmed> 21271304 </pubmed></ref>。 CRMP2は培養海馬神経細胞の伸長中の軸索に濃縮し、CRMP2の過剰発現により複数本の軸索(過剰軸索)が誘導される<ref name="ref12"><pubmed> 11477421 </pubmed></ref>。誘導された過剰軸索は、[[シナプトフィジン]]陽性のシナプス末端を持つことから、CRMP2は成熟した軸索の形成を誘導し、維持すると考えられる<ref name="ref4" /><ref name="ref12" />。さらに、過剰発現により[[樹状突起]]が軸索に変化したことから、過剰発現されたCRMP2が未成熟な神経突起だけでなく、樹状突起にも軸索のアイデンティティを与え得ることが示唆された<ref name="ref4" /><ref name="ref12" />。 CRMP2による軸索形成の分子メカニズムとして、[[微小管]]ダイナミクスの制御が報告されている。CRMP2は[[チューブリン]]ヘテロ二量体と結合して微小管の重合を促進すること、また、この微小管重合活性がCRMP2により誘導される軸索伸長に必要であることが明らかになっている<ref name="ref13"><pubmed> 12134159 </pubmed></ref>。CRMP2のチューブリンへの結合はダイナミックに制御されており、Sema3A受容体である[[ニューロピリン]]-1(NP-1)や[[プレキシン]]A(PlexA)が[[Rac]]1を活性化し、下流の[[キナーゼ]]に影響を与え、最終的に[[GSK-3 beta]]が活性化され、CRMP2がリン酸化を受ける<ref name="ref11" /><ref name="ref14"><pubmed> 15652488 </pubmed></ref>。リン酸化されたCRMP2はチューブリンへのアフィニティーが弱くなり、軸索の退縮が促進される<ref name="ref14" />(図2)。逆に、[[ニューロトロフィン]]-3や[[脳由来神経成長因子]](BDNF)によりGSK-3 betaが阻害され、CRMP2のリン酸化が抑制されることで、軸索伸長が促進する<ref name="ref14" />(図2)。また、CRMP2の結合タンパク質として[[Numb]]が同定されており、CRMP2が軸索先端でNumbを介した[[L1]]の[[エンドサイトーシス]]およびリサイクリングに関与する可能性が示唆されている<ref name="ref15"><pubmed> 12942088 </pubmed></ref>。[[Rhoキナーゼ]]がCRMP2をリン酸化することにより、CRMP2がNumbと結合できなくなり、軸索伸長が阻害されることも報告されている<ref name="ref16">'''有村奈利子、木村俊秀、藤井佳代、貝淵弘三'''<br>RhoキナーゼによるCRMP-2のリン酸化とその活性制御について<br>''脳21'':2004 </ref>。 CRMP2は[[キネシン]]依存性[[軸索輸送]]にも関与する。CRMP2がチューブリンヘテロ二量体もしくは[[Sra-1]]をキネシン-1につなぎとめ、CRMP2/キネシン-1複合体がチューブリン二量体やSra-1/[[WAVE]]-1複合体の輸送を制御する<ref name="ref17"><pubmed> 16364893 </pubmed></ref><ref name="ref18"><pubmed> 16260607 </pubmed></ref>(図3)。また、[[Trk]]B/Slp1/[[Rab]]27複合体がCRMP2を介してキネシン-1に結合し、これらが順行性輸送されることが報告されている<ref name="ref19"><pubmed> 19460344 </pubmed></ref>(図3)。 CRMP2の[[カルシウム|Ca<sup>2+</sup>]]ホメオスタシスへの関与としては、CRMP2が直接的に[[CaV2.2]](N型電位依存性[[カルシウムチャネル]])と結合すると、[[シナプス前部]]の膜表面でのCaV2.2の局在が増加してCa<sup>2+</sup>の流入が増加することにより、[[神経伝達物質]]の放出が増加することが報告されている<ref name="ref20"><pubmed> 19755421 </pubmed></ref>。 === CRMP3 === CRMP3ノックアウトマウスの海馬において、樹状突起の長さや枝分かれの数が減少することが報告された<ref name="ref21"><pubmed> 17785607 </pubmed></ref>。さらに、樹状突起スパインの形成も異常になることから、CRMP3は樹状突起の形成や樹状突起スパインの成熟に関与すると考えられている<ref name="ref21" />。また、CRMP3のその他の役割として、微小管の重合を阻害することにより神経突起の伸長を抑制することや、[[興奮毒性]]のある[[グルタミン酸]]で処理した神経細胞において、神経細胞が壊死する前の[[核凝縮]]時に[[カルパイン]]により切断されたCRMP3が核膜孔を通り核内に移行することで核凝縮に関わる可能性が示唆されている<ref name="ref22"><pubmed> 19559021 </pubmed></ref>。 === CRMP4 === CRMP4をノックアウトすると、海馬[[CA1]]の[[錐体細胞]]の[[尖端樹状突起]]が二分枝化する表現型が増加し<ref name="ref23"><pubmed> 22234963 </pubmed></ref>、これはSema3Aのノックアウトマウスにおいても観察される<ref name="ref5" />。Sema3Aにより樹状突起の伸長や枝分かれが促進されるが、CRMP4ノックアウトマウスの培養海馬神経細胞においては、Sema3Aを加えてもこれらの促進が認められない<ref name="ref23" />。これらのことから、Sema3AシグナルがCRMP4に伝わり、海馬CA1における錐体細胞の尖端樹状突起の二分枝化を負に制御することが示唆されている<ref name="ref5" /><ref name="ref23" />。 また、CRMP4をノックダウンした大脳皮質神経細胞や海馬神経細胞において、樹状突起の分枝点の数が増加したことから、CRMP4は樹状突起の分枝を抑制する可能性が示唆されている<ref name="ref23" />。 === CRMP5 === CRMP5はCRAMと名付けられたCRMP-associated proteinとして同定された。CRMP5は[[成長円錐]]の[[糸状仮足]]に局在し、糸状仮足のダイナミクスや成長円錐の形態を制御するのに重要な役割を果たす<ref name="ref24"><pubmed> 15509652 </pubmed></ref>。また、CRMP5が[[MAP2]]およびチューブリンと複合体を形成し、これにより神経突起の伸長が阻害されることが報告されている<ref name="ref25"><pubmed> 20702696 </pubmed></ref>。海馬神経細胞において、CRMP5は発生の初期段階では[[Minor process]]と呼ばれる未成熟な突起に強く発現しており、将来樹状突起になる突起の伸長を抑制する<ref name="ref25" />。一方、CRMP5とCRMP2の両方が共発現している際には、CRMP2により誘導される神経突起伸長を抑制すると考えられている<ref name="ref25" />。 小脳のプルキンエ細胞において、CRMP5はシナプス可塑性に重要な役割を果たすことが報告されている<ref name="ref26"><pubmed> 21289187 </pubmed></ref>。プルキンエ細胞におけるCRMP5の発現は、出生後21日から28日において確認されており、CRMP5をノックアウトすると、プルキンエ細胞の細胞体のサイズや樹状突起の長さが減少する。さらに、[[平行線維]]とプルキンエ細胞間の[[興奮性シナプス伝達]]の[[長期抑圧]](LTD;long-term depression)の誘導が阻害されることが報告されている<ref name="ref26" />。プルキンエ細胞の樹状突起の形態制御にはBDNF-TrkBシグナルが関与する可能性が示唆されている<ref name="ref5" />。CRMP5ノックアウトマウスのプルキンエ細胞におけるBDNFの効果はまだ解析されていないが、ノックアウトマウスの培養海馬神経細胞において、BDNFにより誘導される樹状突起伸長の促進が減弱し、樹状突起の形態も損なわれる。さらに、TrkBによりCRMP5がチロシンリン酸化されることも明らかになり、BDNF-TrkBシグナルがCRMP5に伝わり、プルキンエ細胞の樹状突起の形態の制御に関与する可能性が示唆されている<ref name="ref5" /><ref name="ref26" />。 == CRMPと神経疾患 == 中枢神経系では、特定領域の神経変性が[[アルツハイマー病]]や[[パーキンソン病]]などの[[神経変性疾患]]の発症に重要な役割を果たしている。これまでの研究により、CRMP2がアルツハイマー病の発症に関与している可能性が示唆されている。3F4と呼ばれる抗リン酸化CRMP2抗体が、粗精製した過剰にリン酸化されたタウの集合体([[神経原線維変化]])と反応することが報告された<ref name="ref27"><pubmed> 9545313 </pubmed></ref>。この抗体はCdk5やGSK3-betaによりリン酸化されたCRMP2を認識することから、CRMP2のリン酸化がアルツハイマー病の原因因子の一つである可能性がある<ref name="ref28"><pubmed> 10757975 </pubmed></ref>。さらに、リン酸化CRMP2がアルツハイマー病の脳やアルツハイマー病の疾患モデルマウスにおいて増加することが確認されている<ref name="ref29"><pubmed> 17683481 </pubmed></ref>。また、アルツハイマー病の海馬CA1領域においてSema3A陽性神経細胞の数が増加することが報告されていることから<ref name="ref30"><pubmed> 15485501 </pubmed></ref>、アルツハイマー病の脳において、増加したSema3Aのシグナル伝達によりCRMP2のリン酸化が促進される可能性が考えられる。近年、アルツハイマー病以外に、CRMPsが[[統合失調症]]の発症にも関与することが示唆されており<ref name="ref5" />、これらの病態解明や治療法の開発を含め、さらなる研究が期待される。 == 関連項目 == *[[セマフォリン]] *[[コラプシン]] == 参考文献 == <references /> (執筆者:久保祐亮、稲垣直之 担当編集委員:大隅典子)
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