「エピジェネティクス」の版間の差分

ナビゲーションに移動 検索に移動
編集の要約なし
編集の要約なし
編集の要約なし
55行目: 55行目:
 [[初代培養]]神経細胞へのKCl投与により[[脱分極]]を誘導すると、[[Bdnf]]遺伝子のプロモーターIV領域のCpGが脱メチル化される<ref><pubmed> 14593184 </pubmed></ref><ref><pubmed> 14593183 </pubmed></ref>。脱メチル化に伴いMeCP2が解離しプロモーターIVからの転写量上昇が認められる。また、神経細胞における[[長期増強]]([[LTP]])の誘導は、[[神経伝達]]に関わる遺伝子のプロモーター領域におけるヒストンH3およびH4のアセチル化と関連していることが報告されている<ref><pubmed> 15273246 </pubmed></ref>。  
 [[初代培養]]神経細胞へのKCl投与により[[脱分極]]を誘導すると、[[Bdnf]]遺伝子のプロモーターIV領域のCpGが脱メチル化される<ref><pubmed> 14593184 </pubmed></ref><ref><pubmed> 14593183 </pubmed></ref>。脱メチル化に伴いMeCP2が解離しプロモーターIVからの転写量上昇が認められる。また、神経細胞における[[長期増強]]([[LTP]])の誘導は、[[神経伝達]]に関わる遺伝子のプロモーター領域におけるヒストンH3およびH4のアセチル化と関連していることが報告されている<ref><pubmed> 15273246 </pubmed></ref>。  


===細胞種とエピジェネティクス===
===脳部位・細胞種とエピジェネティクス===


 脳の特徴は、種々の神経細胞やグリア細胞が混在した組織であるということである。神経細胞と非神経細胞では、DNAメチル化状態に違いが見られる。そのため、脳のDNAのメチル化を調べた場合、その変化は細胞種の変化を反映するのか、特定の細胞におけるDNAメチル化変化を反映するのか区別がつかないことには注意が必要である<ref><pubmed> 21467265 </pubmed></ref>。
 脳内の部位によって、DNAメチル化状態が異なることが報告されている<pubmed> 17999367 </pubmed></ref>。また、脳の特徴は、種々の神経細胞やグリア細胞が混在した組織であるということである。神経細胞と非神経細胞では、DNAメチル化状態に違いが見られる。そのため、脳のDNAのメチル化を調べた場合、その変化は細胞種の変化を反映するのか、特定の細胞におけるDNAメチル化変化を反映するのか区別がつかないことには注意が必要である<ref><pubmed> 21467265 </pubmed></ref>。




案内メニュー