「時計遺伝子」の版間の差分

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==概日振動体の構成要素==
==概日振動体の構成要素==
 時計遺伝子は、狭義では概日リズムを生成する仕組みのうち、振動体を構成する要素を指すという考え方がある<ref name=日本時間生物学会><ref name=Aronson1994><pubmed>8128244</pubmed></ref>(4,5)。概日リズムは概日振動体によって生み出され、出力系を介して生理的な表出リズム(overt rhythm)として観察される<ref name= Dunlap2003> Jay C. Dunlap, Jennifer J. Loros, Patricia J. Decoursey. (2003)<br>Chronobiology: Biological Timekeeping, Sinauer Associates Inc.</ref><ref name=Eskin1979><pubmed>499572</pubmed></ref>(6,7)。そのため、表出リズムを消失させる要因としては、振動体の構成要素が障害された場合と、出力系が障害された場合が考えられる。ある因子が振動体を構成する要素であるか否かは、以下のような検証によって確認することができる<ref name=Aronson1994><pubmed>8128244</pubmed></ref>(5)。
 時計遺伝子は、狭義では概日リズムを生成する仕組みのうち、振動体を構成する要素を指すという考え方がある<ref name=日本時間生物学会 /><ref name=Aronson1994><pubmed>8128244</pubmed></ref>(4,5)。概日リズムは概日振動体によって生み出され、出力系を介して生理的な表出リズム(overt rhythm)として観察される<ref name= Dunlap2003> Jay C. Dunlap, Jennifer J. Loros, Patricia J. Decoursey. (2003)<br>Chronobiology: Biological Timekeeping, Sinauer Associates Inc.</ref><ref name=Eskin1979><pubmed>499572</pubmed></ref>(6,7)。そのため、表出リズムを消失させる要因としては、振動体の構成要素が障害された場合と、出力系が障害された場合が考えられる。ある因子が振動体を構成する要素であるか否かは、以下のような検証によって確認することができる<ref name=Aronson1994><pubmed>8128244</pubmed></ref>(5)。
* その因子の欠損によって振動体は大きく影響を受け、表出リズムは消失する。
# その因子の欠損によって振動体は大きく影響を受け、表出リズムは消失する。
* その因子は約24時間の周期で自律振動する。
# その因子は約24時間の周期で自律振動する。
* その因子を増加(あるいは減少)させると、フィードバックにより、その因子の減少(あるいは増加)が引き起こされる。
# その因子を増加(あるいは減少)させると、フィードバックにより、その因子の減少(あるいは増加)が引き起こされる。
* 明暗サイクルの位相シフトは、その因子の増減リズムおよび表出リズムの位相シフトを引き起こす。
# 明暗サイクルの位相シフトは、その因子の増減リズムおよび表出リズムの位相シフトを引き起こす。
* その因子の増減レベルを一定にすると、表出リズムは消失する。
# その因子の増減レベルを一定にすると、表出リズムは消失する。


==転写翻訳フィードバックループ==
==転写翻訳フィードバックループ==

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