「ゲート」の版間の差分
細編集の要約なし |
細 →研究の歴史 |
||
| (2人の利用者による、間の3版が非表示) | |||
| 1行目: | 1行目: | ||
英:gate 独: Tor 仏: porte | 英:gate 独: Tor 仏: porte | ||
同義語:ゲーティング | 同義語:ゲーティング | ||
ゲートとは、[[イオンチャネル]]開閉を制御する機構である。閉状態にあるイオンチャネルは、[[脱分極]]や[[リガンド]]結合などの刺激を受けて構造変化を起こす。最終的にゲートが開くことで[[wikipedia:ja:イオン|イオン]]を透過させることができる開状態になる。ゲートは通常S6セグメントなどイオン透過路であるポアドメインに備わっている機構である。しかし、ゲーティングという言葉にはもう少し幅広い意味があり、例えば[[電位依存性チャネル]]であれば、[[膜電位センサー]]の動きも含めた閉状態から開状態への一連の構造変化を指すことが多い。イオンチャネルのゲーティングは60年以上前の[[Hodgkin-Huxley方程式]]の時代から精力的に研究されてきた、生物物理学の最重要課題の一つである。近年の[[結晶構造解析]]やそれに基づくシミュレーションなどにより、構造的な側面からの理解が深まりつつある。 | ゲートとは、[[イオンチャネル]]開閉を制御する機構である。閉状態にあるイオンチャネルは、[[脱分極]]や[[リガンド]]結合などの刺激を受けて構造変化を起こす。最終的にゲートが開くことで[[wikipedia:ja:イオン|イオン]]を透過させることができる開状態になる。ゲートは通常S6セグメントなどイオン透過路であるポアドメインに備わっている機構である。しかし、ゲーティングという言葉にはもう少し幅広い意味があり、例えば[[電位依存性チャネル]]であれば、[[膜電位センサー]]の動きも含めた閉状態から開状態への一連の構造変化を指すことが多い。イオンチャネルのゲーティングは60年以上前の[[Hodgkin-Huxley方程式]]の時代から精力的に研究されてきた、生物物理学の最重要課題の一つである。近年の[[結晶構造解析]]やそれに基づくシミュレーションなどにより、構造的な側面からの理解が深まりつつある。 | ||
==ゲートとは== | ==ゲートとは== | ||
| 44行目: | 36行目: | ||
==リガンド依存性チャネルのゲート== | ==リガンド依存性チャネルのゲート== | ||
リガンド依存性チャネルには、5量体の[[ニコチン性アセチルコリン受容体]]などの[[Cys-loop受容体ファミリー]]、4量体の[[イオンチャネル型グルタミン酸受容体]]ファミリー、3量体の[[ | リガンド依存性チャネルには、5量体の[[ニコチン性アセチルコリン受容体]]などの[[Cys-loop受容体ファミリー]]、4量体の[[イオンチャネル型グルタミン酸受容体]]ファミリー、3量体の[[ATP(P2X)受容体]]ファミリーなどが存在する。細胞外領域にあるリガンド結合部位と、膜貫通領域のイオン透過路であるポアドメインを持つ。リガンドが受容体に結合すると、細胞外領域に構造変化が生じ、その変化がポアドメインに伝わって、ゲートが開閉すると考えられる。 | ||
==関連項目== | ==関連項目== | ||
| 58行目: | 50行目: | ||
<references /> | <references /> | ||
(執筆者:中條浩一、久保義弘 担当編集委員:尾藤晴彦) | |||