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== 起源 == | == 起源 == | ||
周波数地図の起源は内耳である。音刺激に対して蝸牛[[基底膜]]に、基底部から蝸牛孔に向かう進行波が生じ、その最大振幅が音の周波数に従って特定の部位で生じることで周波数地図が生まれる<ref name=ref1>'''Békésy von G.'''<br>Experiments in hearing. <br>New York: McGraw Hill, 1960</ref>。このことが生じる原因として、基底部から蝸牛孔に向かうに従って、基底膜の共振周波数が徐々に低くなることと、基底膜隣接部位間の機械的カップリングによるとされている<ref name=ref1 />。また、[[外有毛細胞]]の電位依存性伸縮が基底膜の周波数同調曲線の先鋭化に非常に重要な働きをしており、その基盤にある電位感受性モータータンパク質の[[prestin]]も同定されている<ref name=ref3><pubmed>1464757</pubmed></ref> <ref name=ref9><pubmed>10821263</pubmed></ref>。蝸牛以降の聴覚路において、周波数地図が保存されるのは、上位中枢への投射に常に[[トポグラフィー]]が存在するためである<ref name=ref6>'''Møller AR.'''<br>Hearing.<br> Amsterdam: Academic Press, 2006</ref>。 | 周波数地図の起源は内耳である。音刺激に対して蝸牛[[基底膜]]に、基底部から蝸牛孔に向かう進行波が生じ、その最大振幅が音の周波数に従って特定の部位で生じることで周波数地図が生まれる<ref name=ref1>'''Békésy von G.'''<br>Experiments in hearing. <br>New York: McGraw Hill, 1960</ref>。このことが生じる原因として、基底部から蝸牛孔に向かうに従って、基底膜の共振周波数が徐々に低くなることと、基底膜隣接部位間の機械的カップリングによるとされている<ref name=ref1 />。また、[[外有毛細胞]]の電位依存性伸縮が基底膜の周波数同調曲線の先鋭化に非常に重要な働きをしており、その基盤にある電位感受性モータータンパク質の[[prestin]]も同定されている<ref name=ref3><pubmed>1464757</pubmed></ref> <ref name=ref9><pubmed>10821263</pubmed></ref>。蝸牛以降の聴覚路において、周波数地図が保存されるのは、上位中枢への投射に常に[[トポグラフィックマッピング|トポグラフィー]]が存在するためである<ref name=ref6>'''Møller AR.'''<br>Hearing.<br> Amsterdam: Academic Press, 2006</ref>。 | ||
== 機能 == | == 機能 == |