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次に、細胞外色素フリーの状態で放出刺激を与えると、前段階で染められた小胞は細胞膜と融合し、細胞外液への拡散により神経終末の蛍光は減弱する(destaining)。この減弱の程度や時間経過から、開口放出の量と速度が評価できる。蛍光減弱の時間経過は single exponential に近似されることから、Release probability(Pr) は蛍光減弱の時定数に反比例すると考えられる。Prの計算法として、(Recycling pool の小胞数×0.63)/ (37%に蛍光減弱するまでに与えた電気パルス数)で示す方法<ref><pubmed> 18701072 </pubmed></ref> | 次に、細胞外色素フリーの状態で放出刺激を与えると、前段階で染められた小胞は細胞膜と融合し、細胞外液への拡散により神経終末の蛍光は減弱する(destaining)。この減弱の程度や時間経過から、開口放出の量と速度が評価できる。蛍光減弱の時間経過は single exponential に近似されることから、Release probability(Pr) は蛍光減弱の時定数に反比例すると考えられる。Prの計算法として、(Recycling pool の小胞数×0.63)/ (37%に蛍光減弱するまでに与えた電気パルス数)で示す方法<ref><pubmed> 18701072 </pubmed></ref> | ||
が提起された。より簡易的には、FM1-43の蛍光半減期の逆数<ref><pubmed> 11426227 </pubmed></ref>で示されるケースもある。 | |||
開口放出した顆粒はactive zone の周辺から内部に取り込まれ(endocytosis)、再び放出可能となる(recycle)。このリサイクルにかかる時間は、海馬培養標本では20-30秒、神経筋接合部では60秒と見積もられた。そこで、Recycling pool(=RRP + Reserve pool)の測定は、RRP測定時よりも長い時間電気刺激を与え、色素をロードする事により達成できる(例 10Hz 900 発)。リサイクルされた小胞は、元来小胞があった領域のほぼ全域に拡散し、Core への拡散のみが軽度に少なかった。また、リサイクルした小胞は、初めて刺激を受けたプール同様の放出確率を持つことが報告された<ref><pubmed> 1553547 </pubmed></ref> 。 | 開口放出した顆粒はactive zone の周辺から内部に取り込まれ(endocytosis)、再び放出可能となる(recycle)。このリサイクルにかかる時間は、海馬培養標本では20-30秒、神経筋接合部では60秒と見積もられた。そこで、Recycling pool(=RRP + Reserve pool)の測定は、RRP測定時よりも長い時間電気刺激を与え、色素をロードする事により達成できる(例 10Hz 900 発)。リサイクルされた小胞は、元来小胞があった領域のほぼ全域に拡散し、Core への拡散のみが軽度に少なかった。また、リサイクルした小胞は、初めて刺激を受けたプール同様の放出確率を持つことが報告された<ref><pubmed> 1553547 </pubmed></ref> 。 |
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