「グリシン受容体」の版間の差分

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{{box|text= [[グリシン]]は、[[wikipedia:ja:脊椎動物|脊椎動物]]の神経系において[[神経伝達物質]]として機能している。[[ニューロン]]の[[シナプス]]膜に発現するグリシン受容体は、2個のαサブユニット、3個のβサブユニットから成る5量体構造であり、その中心部に陰イオンチャネルが形成される。さらに細胞質タンパク質の[[ゲフィリン]](gephyrin)が会合して、シナプス後膜に固定されている。イオンチャネルの内壁に面するαサブユニットの第2膜貫通領域には、グリシン受容体と同じく陰イオンチャネル型受容体である[[γ-アミノ酪酸(GABA)A受容体|γ-アミノ酪酸(GABA)<sub>A</sub>受容体]]の同部位と共通のアミノ酸配列がみられ、この領域が陰イオン(生理的には主にCl<sup>-</sup>)の選択的透過性を担っているものと考えられる。グリシンのαサブユニットにはα<sub>1</sub>からα<sub>4</sub>までのサブファミリーが存在し、神経系におけるそれぞれのサブユニットの発現部位や発現の時期には違いが見られる。グリシン作動性シナプスの主要な機能は、[[興奮性シナプス]]伝達の抑制であり、[[wikipedia:ja:ほ乳類|ほ乳類]]では,主に[[脳幹]]や[[脊髄]]全域で作動している。近年、α<sub>3</sub>サブユニットを含むグリシン受容体が[[wikipedia:ja:炎症性疼痛|炎症性疼痛]]の制御に関与することが示され、注目されている。}}
{{box|text= [[グリシン]]は、[[wikipedia:ja:脊椎動物|脊椎動物]]の神経系において[[神経伝達物質]]として機能している。[[ニューロン]]の[[シナプス]]膜に発現するグリシン受容体は、2個のαサブユニット、3個のβサブユニットから成る5量体構造であり、その中心部に陰イオンチャネルが形成される。さらに細胞質タンパク質の[[ゲフィリン]](gephyrin)が会合して、シナプス後膜に固定されている。イオンチャネルの内壁に面するαサブユニットの第2膜貫通領域には、グリシン受容体と同じく陰イオンチャネル型受容体である[[GABAA受容体|γ-アミノ酪酸(GABA)<sub>A</sub>受容体]]の同部位と共通のアミノ酸配列がみられ、この領域が陰イオン(生理的には主にCl<sup>-</sup>)の選択的透過性を担っているものと考えられる。グリシンのαサブユニットにはα<sub>1</sub>からα<sub>4</sub>までのサブファミリーが存在し、神経系におけるそれぞれのサブユニットの発現部位や発現の時期には違いが見られる。グリシン作動性シナプスの主要な機能は、[[興奮性シナプス]]伝達の抑制であり、[[wikipedia:ja:ほ乳類|ほ乳類]]では,主に[[脳幹]]や[[脊髄]]全域で作動している。近年、α<sub>3</sub>サブユニットを含むグリシン受容体が[[wikipedia:ja:炎症性疼痛|炎症性疼痛]]の制御に関与することが示され、注目されている。}}
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| Symbol      = Neur_chan_memb
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