「細胞死」の版間の差分

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==アポトーシス以外の細胞死の役割==  
==アポトーシス以外の細胞死の役割==  
 新しく見つかってきた制御された細胞死の、生理的状況下の神経系における機能はまだほとんど不明である。病理的状況下におけるアポトーシス以外の細胞死の関与は、いくつか報告がある。ネクロプトーシスの関与を示す報告としては、ネクロプトーシスの阻害剤Nec-1が脳虚血に伴う障害を軽減させるという報告<ref name=ref9><pubmed>16408008</pubmed></ref>や、ALS(amyotrophic lateral sclerosis)患者由来のアストロサイトと運動神経細胞との共培養系で見られる運動神経細胞の細胞死が、RIP1とMLKL依存的なネクロプトーシスであるとの報告[17]等がある。一方、パイロトーシスは感染時の神経細胞死で生じてうるとされる<ref name=ref15><pubmed>24398937</pubmed></ref>。フェロプトーシスはその阻害剤がグルタミン酸による興奮毒性神経細胞死を止めうるとの報告<ref name=ref16><pubmed>22632970</pubmed></ref>がある。
 新しく見つかってきた制御された細胞死の、生理的状況下の神経系における機能はまだほとんど不明である。病理的状況下におけるアポトーシス以外の細胞死の関与は、いくつか報告がある。ネクロプトーシスの関与を示す報告としては、ネクロプトーシスの阻害剤Nec-1が脳虚血に伴う障害を軽減させるという報告<ref name=ref9><pubmed>16408008</pubmed></ref>や、ALS(amyotrophic lateral sclerosis)患者由来のアストロサイトと運動神経細胞との共培養系で見られる運動神経細胞の細胞死が、RIP1とMLKL依存的なネクロプトーシスであるとの報告<ref name=ref30><pubmed>24508385</pubmed></ref>等がある。一方、パイロトーシスは感染時の神経細胞死で生じてうるとされる<ref name=ref15><pubmed>24398937</pubmed></ref>。フェロプトーシスはその阻害剤がグルタミン酸による興奮毒性神経細胞死を止めうるとの報告<ref name=ref16><pubmed>22632970</pubmed></ref>がある。