|
|
(同じ利用者による、間の1版が非表示) |
15行目: |
15行目: |
|
| |
|
| == 生理作用 == | | == 生理作用 == |
| 神経ペプチドは[[中枢神経系|中枢]]のみならず[[末梢神経系]]にも存在し、細胞間の[[信号伝達分子]]として働いている。[[内分泌]]機能、[[生殖]]や[[摂食]]の調節、[[学習]]や[[記憶]]、[[痛覚]]に関与する。たとえば、[[視床下部]][[ニューロン]]の多くは神経ペプチドを含有する。[[オキシトシン]](oxytocin, OT)ニューロンと[[バゾプレシン]](vasopressin, VP)ニューロンは[[視床下部室傍核]]と[[視索上核]]に[[細胞体]]をもち、[[下垂体]][[後葉]]に投射して後葉ホルモン(OT, VP)を分泌する。VPは[[抗利尿ホルモン]](antidiuretic hormone, ADH)とも呼ばれる。また下垂体[[前葉]]を支配するのは[[正中隆起]]に[[軸索]]を投射する[[向下垂体ニューロン]]である。[[ドーパミン]]ニューロン以外はペプチド含有ニューロンである。それらは、[[副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン]](CRH)、[[甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン]](TRH)、[[成長ホルモン放出ホルモン]](GHRH)、[[性腺刺激ホルモン放出ホルモン]](GnRH、LHRH)、[[ソマトスタチン]](somatostatin)を分泌する。生殖には、GnRH、[[キスペプチン]](kisspeptin)、[[エンケファリン]](enkephalin)などが関与する。摂食の調節には[[オレキシン]](orexin), [[agouti-related peptide]] (AgRP), NPY, [[プロオピオメラノコルチン]] (proopiomelanocortin, POMC), [[コカイン・アンフェタミン調節転写産物]] (cocaine and amphetamine regulated transcript, CART), グレリン(ghrelin), [[メラニン濃縮ホルモン]] (melanin concentrating hormone, MCH)などのペプチドが関与する。また、学習・記憶に関わる神経ペプチドには、ソマトスタチン、[[バゾプレシン]]、ACTH、CRH、[[α-メラノサイト刺激ホルモン]] (α-melanocyte stimulating hormone, α-MSH)などが知られている。痛覚に関与するのは、[[サブスタンスP]] (substance P)、[[ニューロキニンA]] (neurokinin A)、[[カルシトニン遺伝子関連ペプチド]] (CGRP) および[[β-エンドルフィン]](β-endorphin)などである。 | | 神経ペプチドは[[中枢神経系|中枢]]のみならず[[末梢神経系]]にも存在し、細胞間の[[信号伝達分子]]として働いている。[[内分泌]]機能、[[生殖]]や[[摂食]]の調節、[[学習]]や[[記憶]]、[[痛覚]]に関与する。たとえば、[[視床下部]][[ニューロン]]の多くは神経ペプチドを含有する。[[オキシトシン]](oxytocin, OT)ニューロンと[[バゾプレシン]](vasopressin, VP)ニューロンは視床下部[[室傍核]]と[[視索上核]]に[[細胞体]]をもち、[[下垂体]][[後葉]]に投射して後葉ホルモン(OT, VP)を分泌する。VPは[[抗利尿ホルモン]](antidiuretic hormone, ADH)とも呼ばれる。また下垂体[[前葉]]を支配するのは[[正中隆起]]に[[軸索]]を投射する[[向下垂体ニューロン]]である。[[ドーパミン]]ニューロン以外はペプチド含有ニューロンである。それらは、[[副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン]](CRH)、[[甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン]](TRH)、[[成長ホルモン放出ホルモン]](GHRH)、[[性腺刺激ホルモン放出ホルモン]](GnRH、LHRH)、[[ソマトスタチン]](somatostatin)を分泌する。生殖には、GnRH、[[キスペプチン]](kisspeptin)、[[エンケファリン]](enkephalin)などが関与する。摂食の調節には[[オレキシン]](orexin), [[agouti-related peptide]] (AgRP), NPY, [[プロオピオメラノコルチン]] (proopiomelanocortin, POMC), [[コカイン・アンフェタミン調節転写産物]] (cocaine and amphetamine regulated transcript, CART), グレリン(ghrelin), [[メラニン濃縮ホルモン]] (melanin concentrating hormone, MCH)などのペプチドが関与する。また、学習・記憶に関わる神経ペプチドには、ソマトスタチン、[[バゾプレシン]]、ACTH、CRH、[[α-メラノサイト刺激ホルモン]] (α-melanocyte stimulating hormone, α-MSH)などが知られている。痛覚に関与するのは、[[サブスタンスP]] (substance P)、[[ニューロキニンA]] (neurokinin A)、[[カルシトニン遺伝子関連ペプチド]] (CGRP) および[[β-エンドルフィン]](β-endorphin)などである。 |
|
| |
|
| ==生合成と作用機構 == | | ==生合成と作用機構 == |
148行目: |
148行目: |
| |rowspan="4"|[[プレプロタキキニンA]]||rowspan="4"| [http://www.genenames.org/cgi-bin/gene_symbol_report?hgnc_id=11517 TAC1]||[[α-プレプロタキキニンA]] ||[[サブスタンスP]], [[ニューロキニンA]] ([[NKA]], [[サブスタンスK]], [[ニューロメジンL]]), [[ニューロペプチドK]], [[ニューロペプチドγ]] || rowspan="4" |[http://mouse.brain-map.org/gene/show/21094 Tac1] | | |rowspan="4"|[[プレプロタキキニンA]]||rowspan="4"| [http://www.genenames.org/cgi-bin/gene_symbol_report?hgnc_id=11517 TAC1]||[[α-プレプロタキキニンA]] ||[[サブスタンスP]], [[ニューロキニンA]] ([[NKA]], [[サブスタンスK]], [[ニューロメジンL]]), [[ニューロペプチドK]], [[ニューロペプチドγ]] || rowspan="4" |[http://mouse.brain-map.org/gene/show/21094 Tac1] |
| |- | | |- |
| | [[β-プレプロタキキニンA]] ||サブスタンスP, ニューロペプチドK, ニューロキニンA | | | [[β-プレプロタキキニンA]] ||[[サブスタンスP]], [[ニューロペプチドK]], [[ニューロキニンA]] |
| |- | | |- |
| | [[γ-プレプロタキキニンA]] ||サブスタンスP, ニューロキニンA, ニューロペプチドg | | | [[γ-プレプロタキキニンA]] ||[[サブスタンスP]], [[ニューロキニンA]], [[ニューロペプチドg]] |
| |- | | |- |
| | [[δ-プレプロタキキニンA]]||サブスタンスP, ニューロペプチドK, ニューロキニンA | | | [[δ-プレプロタキキニンA]]||[[サブスタンスP]], [[ニューロペプチドK]], [[ニューロキニン A]] |
| |- | | |- |
| |rowspan="2"| [[プレプロタキキニンB]]||rowspan="2"|[http://www.genenames.org/cgi-bin/gene_symbol_report?hgnc_id=11521 TAC3]||[[プレプロタキキニンB]], [[アイソフォーム1]]||[[ニューロメジンK]], [[ニューロキニンB]]|| rowspan="2" |[http://mouse.brain-map.org/gene/show/21099 Tac3] | | |rowspan="2"| [[プレプロタキキニンB]]||rowspan="2"|[http://www.genenames.org/cgi-bin/gene_symbol_report?hgnc_id=11521 TAC3]||[[プレプロタキキニンB]], [[アイソフォーム1]]||[[ニューロメジンK]], [[ニューロキニンB]]|| rowspan="2" |[http://mouse.brain-map.org/gene/show/21099 Tac3] |
加藤 昌克
東京医療学院大学
DOI: 10.14931/bsd.807 原稿受付日:2012年3月16日 原稿完成日:2015年11月24日
担当編集委員:河西 春郎(東京大学 大学院医学系研究科)
英:neuropeptide 独:Neuropeptide 仏:neuropeptide
発見の歴史と日本人の貢献
ロジェ・ギルマン(R. Guillemin)とアンドルー・ウィクター・シャリー(A. V. Schally)が、「脳のペプチドホルモン産生に関する発見」で、1977年にノーベル賞を受けている。彼らは何万もの豚の脳から生理活性を指標にペプチドを単離した。その研究において有村章(A. Arimura)、松尾壽之(H. Matsuo)らが重要な役割を演じている。また、「ペプチドホルモンの放射性同位元素標識免疫検定法(radioimmunoassay, RIA)の開発」でロサリン・ヤロー(R. S. Yalow)が同時受賞している。これらの発見と技術開発はペプチドの研究、特に内分泌学に革命的な変化をもたらした。その後、脳や腸管から多くのペプチドが単離され、C末端のアミド化された構造が多くのペプチドに共通することが明らかになった。V. Muttと立元一彦(K. Tatemoto)はその構造に着目し単離する化学的方法を開発した [1]。この方法によりニューロペプチドY(neuropeptide Y; NPY)やガラニン(galanin)などの多くのペプチドが発見された。名称も生理活性ではなく構造から付けられた。例えば、NPYはチロシン(Y)残基を多く含むことによる。また、galaninはグリシン(G)で始まり、アラニンで終わる構造である。近年に至って寒川賢治(K. Kangawa)らがグレリン(ghrelin)を発見している[2]。このような歴史を経て現在までに、90の遺伝子が明らかになり、約100の神経ペプチドが知られるようになった[3][4](表)。
生理作用
神経ペプチドは中枢のみならず末梢神経系にも存在し、細胞間の信号伝達分子として働いている。内分泌機能、生殖や摂食の調節、学習や記憶、痛覚に関与する。たとえば、視床下部ニューロンの多くは神経ペプチドを含有する。オキシトシン(oxytocin, OT)ニューロンとバゾプレシン(vasopressin, VP)ニューロンは視床下部室傍核と視索上核に細胞体をもち、下垂体後葉に投射して後葉ホルモン(OT, VP)を分泌する。VPは抗利尿ホルモン(antidiuretic hormone, ADH)とも呼ばれる。また下垂体前葉を支配するのは正中隆起に軸索を投射する向下垂体ニューロンである。ドーパミンニューロン以外はペプチド含有ニューロンである。それらは、副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRH)、甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)、成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)、性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH、LHRH)、ソマトスタチン(somatostatin)を分泌する。生殖には、GnRH、キスペプチン(kisspeptin)、エンケファリン(enkephalin)などが関与する。摂食の調節にはオレキシン(orexin), agouti-related peptide (AgRP), NPY, プロオピオメラノコルチン (proopiomelanocortin, POMC), コカイン・アンフェタミン調節転写産物 (cocaine and amphetamine regulated transcript, CART), グレリン(ghrelin), メラニン濃縮ホルモン (melanin concentrating hormone, MCH)などのペプチドが関与する。また、学習・記憶に関わる神経ペプチドには、ソマトスタチン、バゾプレシン、ACTH、CRH、α-メラノサイト刺激ホルモン (α-melanocyte stimulating hormone, α-MSH)などが知られている。痛覚に関与するのは、サブスタンスP (substance P)、ニューロキニンA (neurokinin A)、カルシトニン遺伝子関連ペプチド (CGRP) およびβ-エンドルフィン(β-endorphin)などである。
生合成と作用機構
神経ペプチドは遺伝子にコードされており、転写・翻訳およびプロセッシングによって合成される。合成された神経ペプチドは、シナプス小胞(synaptic vesicle、直径, 50-100 nm)ではなく、分泌小胞(secretory vesicle、直径, 100 nm以上)に貯蔵され開口放出される。放出は軸索末端からだけではなく、細胞体と樹状突起でもおこるが、シナプス部位で放出されるものは少ない。放出されたペプチドは比較的高濃度で細胞間隙に存在する。例えば、視床下部視索上核(supraoptic nucleus, SON)におけるオキシトシンの細胞外濃度は5-20 nMである。しかも半減期が約20分と長い。これは、グルタミン酸における取り込みやアセチルコリンの分解のような不活化機構が存在しないからである。そのために分泌部位から遠く離れたところにまで作用を及ぼすことになる[5]。後葉ホルモンと向下垂体ホルモンは軸索末端から放出されるが、そこにはシナプス構造はなく血管周囲に直接放出され血流で標的部位まで運ばれる。このように神経細胞の性質と内分泌細胞の性質を兼ね備えていることからこれらのニューロンは神経内分泌細胞(neuroendocrine cell)と呼ばれる。また、このような分泌様式を神経分泌(neurosecretion)という。
神経ペプチドの受容体はほとんどが、Gタンパク質共役型でありイオンチャネル型のものはない。したがって、細胞内シグナル伝達系を介して作用する。代表的なものはGsとGiを介するcAMP合成の促進と抑制、GiあるいはGoのGβγによるGIRKチャネル(G-protein-coupled inwardly rectifying potassium channels, Kir3)の活性化、およびGq/11を介するイノシトール-3-リン酸(IP3)とジアシルグリセルール(DAG)の産生である。なお、酵素共役型受容体(グアニル酸シクラーゼ、チロシンキナーゼ)も一部のペプチドでは知られている。
表.神経ペプチド一覧 Neuropeptide Databaseより[3][4]
名称
|
遺伝子 |
前駆体 |
活性ペプチド |
マウス脳での発現
|
オピオイドファミリー
|
プロエンケファリン |
PENK |
プレプロエンケファリン |
Leu-エンケファリン, Met-エンケファリン, アミドルフィン, アドレノルフィン, ペプチドB, ペプチドE, ペプチドF, BAM22P |
Penk
|
プロオピオメラノコルチン |
POMC |
プロオピオメラノコルチン |
α-メラノサイト刺激ホルモン(α-MSH), γ-メラノサイト刺激ホルモン)(γ-MSH), β-メラノサイト-刺激ホルモン (β-MSH), 副腎皮質刺激ホルモン (ACTH), β-エンドルフィン, α-エンドルフィン, γ-エンドルフィン, β-リポトロピン (β-LPH), γ-リポトロピン (γ-LPH), コルチコトロピン様中葉ペプチドペプチド (CLIP) |
Pomc
|
プロダイノフィリン |
PDYN |
プレプロダイノフィリン |
ダイノフィリンA, ダイノフィリンB, α-ネオエンドルフィン, β-ネオエンドルフィン, ダイノフィリン-32, leu-モルフィン |
Pdyn
|
オーファニン、プレプロノシセプチン |
PNOC |
プレプロノシセプチン、プレプロオーファニン |
ノシセプチン (オーファニンFQ), ニューロペプチド1, ニューロペプチド 2 |
Pnoc
|
バソプレシン/オキシトシンファミリー
|
バソプレシン |
AVP |
プレプロバソプレシン-ニューロフィジン II |
バソプレシン (VP), ニューロフィジンII (NP II), C-末端グリコペプチド CPP |
Avp
|
オキシトシン |
OXT |
プレプロオキシトシン-ニューロフィジンI |
オキシトシン (OT), ニューロフィジンI (NP I) |
Oxt
|
コレシストキニン(CCK)/ガストリンファミリー
|
ガストリン |
GAST |
プレプロガストリン |
ガストリン-34, ガストリン-17, ガストリン-4 |
Gast
|
コレシストキニン |
CCK |
プレプロコレシストキニン |
コレシストキニン(CCK)-8, CCK-33, CCK-58 |
Cck
|
ソマトスタチンファミリー
|
ソマトスタチン |
SST |
プレプロソマトスタチン |
SS-12, SS-14, SS-28, アントリン |
Sst
|
コルチスタチン |
DEFA4 |
プレプロコルチスタチン |
コルチスタチン-29, コルチスタチン-17 |
|
F-及びY-アミドファミリー
|
生殖腺刺激ホルモン放出抑制ホルモン, RF-アミド関連ペプチド |
NPVF |
プレプロNPRF |
QRF-アミド (ニューロペプチドRF-アミド, GnIH, p518, RF-関連ペプチド-2), RF-関連ペプチド-1, RF-関連ペプチド-3 |
Npvf
|
ニューロペプチドFF |
NPFF |
プレプロNPFF |
ニューロペプチドFF, ニューロペプチドAF, ニューロペプチドSF |
Npff
|
ニューロペプチドY |
NPY |
プレプロNPY |
NPY, C-flanking ペプチド CPON |
Npy
|
膵臓ポリペプチド |
PPY |
プレプロ膵臓ポリペプチド |
PPY |
Ppy
|
ペプチドYY |
PYY |
プレプロPYY |
PYY, PYY-(3-36) |
Pyy
|
プロラクチン放出ペプチド |
PRLH |
プレプロPrRP |
プロラクチン放出ペプチド(PrRP)-31, PrRP-20 |
|
カルシトニンファミリー
|
カルシトニンI |
CALCA |
プレプロCALC |
カルシトニン, カタクラシン |
Calca
|
プレプロCGRP-α |
カルシトニン遺伝子関連ペプチドI (α-CGRP)
|
カルシトニンII |
CALCB |
プレプロCGRP-β |
カルシトニン遺伝子関連ペプチド II (β-CGRP) |
Calcb
|
島アミロイドポリペプチド, アミリン |
IAPP |
プレプロIAPP |
島アミロイドポリペプチド(IAPP) (アミリン, アミロイドポリペプチドペプチド) |
Iapp
|
アドレノメジュリン |
ADM |
プレプロアドレノメジュリン |
アドレノメジュリン, AM, PAMP |
Adm
|
アドレノメジュリン-2 |
ADM2 |
プレプロアドレノメジュリン-2 |
アドレノメジュリン-2, インターメジン-long (IMDL), インターメジン-short(IMDS) |
Adm2
|
利尿ホルモンファミリー
|
心房性ナトリウム利尿ペプチド |
NPPA |
プレプロANP |
心房性ナトリウム利尿ペプチド (ナトリウム利尿ペプチドA, ANF, ANP, ナトリオジラチン, カルジオジラチン関連ペプチド) |
|
脳ナトリウム利尿因子 |
NPPB |
プレプロBNP |
脳ナトリウム利尿因子 (ナトリウム利尿ペプチドB, BNF, BNP) |
Nppb
|
ナトリウム利尿ペプチド前駆体C |
NPPC |
プレプロCNP |
C型ナトリウム利尿ペプチド (CNP-23), CNP-29, CNP-53 |
Nppc
|
ボンベシン様ペプチドファミリー
|
ガストリン放出ペプチド |
GRP |
プレプロGRP-1 |
GRP-27, GRP-14, GRP-10 (ニューロメジンC) |
Grp
|
プレプロGRP-2 |
GRP-27, GRP-14, GRP-10 (ニューロメジンC)
|
プレプロGRP-3 |
GRP-27, GRP-14, GRP-10 (ニューロメジンC)
|
ニューロメジンB |
NMB |
プレプロニューロメジンB1 |
ニューロメジンB (ラナテンシン様ペプチド, RLP) |
Nmb
|
プレプロニューロメジンB2 |
ニューロメジンB (ラナテンシン様ペプチド, RLP)
|
エンドセリンファミリー
|
エンドセリン1 |
EDN1 |
プレプロエンドセリン1 (PPET1) |
エンドセリン1 (ET-1) |
Edn1
|
エンドセリン2 |
EDN2 |
プレプロエンドセリン2 (PPET2) |
エンドセリン2 (ET-2) |
Edn2
|
エンドセリン3 |
EDN3 |
プレプロエンドセリン3 (PPET3) |
エンドセリン3 (ET-3) |
Edn3
|
グルカゴン/セクレチンファミリー
|
グルカゴン |
GCG |
プレプログルカゴン |
グリセンチン; グリセンチン関連ポリペプチド (GRPP); オキシモジュリン (OXY) (OXM); グルカゴン; グルカゴン様ペプチド1 (GLP-1); グルカゴン様ペプチド1(7-37) (GLP-1(7-37)); グルカゴン様ペプチド1(7-36) (GLP-1(7-36)); グルカゴン様ペプチド2 (GLP-2) |
Gcg
|
セクレチン |
SCT |
プレプロセクレチン |
セクレチン |
Sct
|
血管作動性腸管ペプチド |
VIP |
プレプロVIP-1 |
血管作動性腸管ペプチド(VIP), PHM-27/PHI-27, PHV-42 |
Vip
|
プレプロVIP-2 |
VIP, PHM-27/PHI-27, PHV-42
|
脳下垂体アデニレートサイクラーゼ活性化ポリペプチ |
ADCYAP1 |
プレプロPACAP |
脳下垂体アデニレートサイクラーゼ活性化ポリペプチ(PACAP)-38, PACAP-27, PRP-48 |
Adcyap1
|
成長ホルモン放出ホルモン |
GHRH |
プレプロGHRH |
成長ホルモン放出ホルモン (ソマトリベリン,GRF, ソマトクリニン, ソマトレリン, セルモレリン) |
Ghrh
|
胃抑制ペプチド |
GIP |
プレプロGIP |
胃抑制ペプチド (グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド) |
Gip
|
CRH-関連ファミリー
|
コルチコトロピン-放出ホルモン |
CRH |
プレプロCRH |
コルチコトロピン-放出ホルモン |
Crh
|
ウロコルチン |
UCN |
プレプロUNC I |
ウロコルチン (UNC) |
Ucn
|
ウロコルチンII |
UCN2 |
プレプロUNC II |
UNC II, ストレスコピン関連ペプチド |
|
ウロコルチンIII |
UCN3 |
プレプロUNC III |
UNC III, ストレスコピン |
Ucn3
|
ウロテンシン II |
UTS2 |
プレプロウロテンシン-2, アイソフォームa |
ウロテンシン-2 |
Uts2
|
プレプロウロテンシン-2, アイソフォームb |
ウロテンシン-2
|
ウロテンシン IIドメイン含有タンパク質 |
UTS2B |
プレプロウロテンシン-2B |
ウロテンシン-2-関連ペプチド,ウロテンシン-2B |
Uts2d
|
キニンおよびテンシンファミリー
|
プレプロタキキニンA |
TAC1 |
α-プレプロタキキニンA |
サブスタンスP, ニューロキニンA (NKA, サブスタンスK, ニューロメジンL), ニューロペプチドK, ニューロペプチドγ |
Tac1
|
β-プレプロタキキニンA |
サブスタンスP, ニューロペプチドK, ニューロキニンA
|
γ-プレプロタキキニンA |
サブスタンスP, ニューロキニンA, ニューロペプチドg
|
δ-プレプロタキキニンA |
サブスタンスP, ニューロペプチドK, ニューロキニン A
|
プレプロタキキニンB |
TAC3 |
プレプロタキキニンB, アイソフォーム1 |
ニューロメジンK, ニューロキニンB |
Tac3
|
プレプロタキキニンB, アイソフォーム2 |
ニューロメジンK, ニューロキニンB
|
ニューロメジン
|
ニューロメジンS |
NMS |
プレプロニューロメジン S |
ニューロメジンS |
|
ニューロメジンU |
NMU |
プレプロニューロメジンU, アイソフォーム多数 |
ニューロメジンU |
Nmu
|
テンシンおよびキニン
|
キニノーゲン-1 |
KNG1 |
キニノーゲン-1前駆体, アイソフォーム多数 |
ブラジキニン, カリジン, 低分子型-K-キニン, 高分子型-K-キニン |
Kng1
|
アンギオテンシン |
AGT |
アンギオテンシノーゲンプレタンパク質 |
アンギオテンシンI, アンギオテンシンII, アンギオテンシン-(1–7) |
Agt
|
ニューロテンシン |
NTS |
プレプロニューロテンシン |
ニューロテンシン (NT), ニューロメジンN |
Nts
|
グラニンファミリー
|
クロモグラニンA |
CHGA |
クロモグラニンA前駆体 |
クロモグラニンA, βグラニン, バソスタチン |
Chga
|
クロモグラニンB |
CHGB |
クロモグラニンB前駆体 |
クロモグラニンB (セクレトグラニンI), CCBペプチド, GAWKペプチド |
Chgb
|
クロモグラニンB前駆体変異体 |
クロモグラニンB (セクレトグラニンI)
|
セクレトグラニンII |
SCG2 |
セクレトグラニンII前駆体, クロモグラニンC前駆体 |
セクレトグラニンII (クロモグラニンC), EM66, セクレトニューリン |
Scg2
|
セクレトグラニンIII |
SCG3 |
セクレトグラニンIII前駆体 |
セクレトグラニンIII |
Scg3
|
分泌顆粒神経内分泌タンパク質1, 7B2 |
SCG5 |
分泌顆粒神経内分泌タンパク質前駆体 |
分泌顆粒神経内分泌タンパク質-1 (7B2, セクレトグラニン5) |
Sgne1
|
VGF 神経成長因子誘導タンパク質 |
VGF |
VGF-前駆体 |
VGF (NGF誘導タンパク質, 神経分泌タンパク質), TLPQ-62, TLPQ-21, AQEE-30, LQEQ-19 |
Vgf
|
モチリンファミリー
|
モチリン |
MLN |
プレプロモチリンアイソフォーム1 |
モチリン |
登録なし
|
プレプロモチリンアイソフォーム2 |
モチリン, モチリン関連ペプチド
|
グレリン |
GHRL |
プレプログレリン |
グレリン, オベスタチン |
Ghrl
|
ガラニンファミリー
|
ガラニン |
GAL |
プレプロガラニン |
ガラニン, ガラニンメッセージ関連ペプチド (GMAP) |
Gal
|
ガラニン様ペプチド前駆体 |
GALP |
ガラニン様ペプチド前駆体 |
ガラニン様ペプチド (GALP) |
Galp
|
GnRH ファミリー
|
性腺刺激ホルモン放出ホルモン |
GnRH1 |
プレプロGnRH1 |
性腺刺激ホルモン放出ホルモン (LHRH, ゴナドリベリン) |
Gnrh1
|
性腺刺激ホルモン放出ホルモン |
GnRH2 |
プレプロGNRH2, アイソフォームa |
性腺刺激ホルモン放出ホルモン (LHRH II, ゴナドリベリンII) |
マウスになし
|
プレプロGNRH2, アイソフォームb |
GnRH2 (LHRH II, ゴナドリベリンII)
|
プレプロGNRH2, アイソフォームc |
GnRH2 (LHRH II, ゴナドリベリンII)
|
ペプチドB/Wファミリー
|
ニューロペプチドB |
NPB |
プレプロニューロペプチドB, PPL7 |
ニューロペプチドB-23 (ペプチドL7), ニューロペプチドB-29, |
Npb
|
ニューロペプチドW |
NPW |
プレプロニューロペプチドW, PPL8 |
ニューロペプチドW-23 (ペプチドL8), ニューロペプチドW-30, |
Npw
|
ニューロペプチドS |
NPS |
プレプロニューロペプチドS |
ニューロペプチドS |
|
ニューレキソフィリン
|
ニューレキソフィリン-1 |
NXPH1 |
ニューレキソフィリン1前駆体 |
ニューレキソフィリン-1 |
MXPH1
|
ニューレキソフィリン-2 |
NXPH2 |
ニューレキソフィリン2前駆体 |
ニューレキソフィリン-2 |
MXPH2
|
ニューレキソフィリン-3 |
NXPH3 |
ニューレキソフィリン3前駆体 |
ニューレキソフィリン-3 |
MXPH3
|
ニューレキソフィリン-4 |
NXPH4 |
ニューレキソフィリン4前駆体 |
ニューレキソフィリン-4 |
Nxph4
|
インスリン ファミリー
|
インスリン |
INS |
プレプロインスリン |
インスリン |
|
インスリン様成長因子-1 |
IGF1 |
IGF-1前駆体 |
IGF-1 (ソマトメジンC) |
Igf1
|
インスリン様成長因子-2 |
IGF2 |
IGF-2前駆体 |
IGF-2 (ソマトメジンA) |
Igf2
|
リラキシン-1 |
RLN1 |
プレプロリラキシン1 |
リラキシン1 |
Rln1
|
リラキシン-2 |
RLN2 |
プレプロリラキシン2, アイソフォーム1 |
リラキシン2 |
マウスになし
|
プレプロリラキシン2, アイソフォーム2 |
リラキシン2
|
リラキシン-3 |
RLN3 |
プレプロリラキシン3 |
リラキシン3 |
Rln3
|
その他のニューロペプチド
|
甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン |
TRH |
プレプロTRH |
甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH,チロリベルロン) |
Trh
|
副甲状腺ホルモン様ホルモン |
PTHLH |
プレプロPTH様ホルモン, アイソフォーム1 |
PTHrP-(1-36), PTHrP-(38-94), PTHrP-(107-139) (オステオスタチン) |
Pthlh
|
メラニン濃縮ホルモン |
PMCH |
プレプロMCH |
メラニン濃縮ホルモン (MCH), ニューロペプチドGlu-Ile (NEI), ニューロペプチドGly-Glu (NGE) |
Pmch
|
ヒポクレチン |
HCRT |
プレプロヒポクレチン |
ヒポクレチン-1 (オレキシンA), ヒポクレチン-2 (オレキシンB) |
Hcrt
|
コカインおよびアンフェタミン制御転写物 |
CART |
プレプロCART |
CART-(1-39), CART-(42-89) |
Cart
|
アグチ関連タンパク質ホモログ |
AGRP |
AGRP前駆体アイソフォーム1 |
AGRP |
Agrp
|
プレプロAGRPアイソフォーム2 |
AGRP
|
プロラクチン |
PRL |
プロラクチン前駆体 |
プロラクチン |
Prl
|
アペリン |
APLN |
プレプロアペリン |
アペリン-13, アペリン-17, アペリン-36 (APJリガンド, AGTRL1リガンド) |
Apln
|
腫瘍転移抑制遺伝子KiSS |
KISS1 |
Kiss-1 |
メタスチン (キスペプチン-54), (golgi transport 1 homolog A, golt1a), キスペプチン-14, キスペプチン-13, キスペプチン-10, |
Kiss1
|
ジアゼパム結合阻害ペプチド |
DBI |
DBIアイソフォーム1 |
ジアゼパム結合阻害ペプチド |
Dbi
|
DBIアイソフォーム2 |
ジアゼパム結合阻害ペプチド
|
DBIアイソフォーム3 |
ジアゼパム結合阻害ペプチド
|
セレベリン
|
セレベリン1 |
CBLN1 |
セレベリン1前駆体 |
セレベリン1 (Cbln1) |
登録なし
|
セレベリン2 |
CBLN2 |
セレベリン2前駆体 |
セレベリン2 (Cbln2) |
Cbln2
|
セレベリン3 |
CBLN3 |
セレベリン3前駆体 |
セレベリン3 (Cbln3) |
Cbln3
|
セレベリン4 |
CBLN4 |
セレベリン4前駆体 |
セレベリン4 (Cbln4, セレベリン様糖タンパク質-1) |
Cbln4
|
Adipose ニューロeペプチドs
|
レプチン/ob遺伝子産物 |
LEP |
プレプロレプチン |
レプチン (オベシン) |
Lep
|
アディポネクチン |
ADIPOQ |
アディポネクチン前駆体 |
アディポネクチン (Acpr30, 脂肪細胞補体関連タンパク質; 脂肪細胞, C1Qコラーゲンドメイン含有) |
Adipoq
|
ビスファチン/ニコチンアシドフォスフォリボジル転移酵素 |
NAMPT |
ビスファチン前駆体 |
ビスファチン-1 (プレB細胞コロニー形成因子-1 (PBEF1), ニコチンアシドフォスフォリボジル転移酵素) |
Nampt
|
レジスチン |
RETN |
レジスチン前駆体 |
レジスチン (システインリッチ分泌タンパク質 FIZZ3, 脂肪組織特異的分泌因子, システインリッチ分泌タンパク質 A12-α様2, ADSF, Xcp4) |
Retn
|
レジスチンδ2前駆体 |
レジスチンδ2
|
レジスチン様α |
ヒトになし RETNLA (マウス) |
レジスチン様分子α前駆体 (RELMα) |
レジスチン様分子α (found in inflammatory zone 1; FIZZ1, 低酸素誘導マイドシミン因子, Xcp2) |
該当なし
|
レジスチン様β |
RETNB |
レジスチン様分子β前駆体 (RELMβ) |
レジスチン様分子β (システインリッチ分泌タンパク質 FIZZ2, 大腸小腸特徴的システインリッチタンパク質, システインリッチ分泌タンパク質 A12-α様 1, Colon carcinoma-関連gene protein, Xcp3) |
登録なし
|
レジスチン様γ |
ヒトになし RETNLAG (マウス) |
レジスチン様分子γ前駆体 (RELMγ) |
レジスチン様分子γ (システインリッチ分泌タンパク質 FIZZ3, Xcp1) |
Retnlg
|
ヌクレオビンジン-2/NEFA |
NUCB2 |
ヌクレオビンジン-2 |
ネスファチン-1 |
Nucb2
|
ユビキチン様5 |
UBL5 |
ビーコン前駆体 |
ビーコン |
Ubl5
|
J Peter H Burbachの了承のもとに編集部にて翻訳、改変。
外部リンク
参考文献
- ↑
Tatemoto, K., Carlquist, M., & Mutt, V. (1982).
Neuropeptide Y--a novel brain peptide with structural similarities to peptide YY and pancreatic polypeptide. Nature, 296(5858), 659-60.
[PubMed:6896083]
[WorldCat]
[DOI]
- ↑
Kojima, M., Hosoda, H., Date, Y., Nakazato, M., Matsuo, H., & Kangawa, K. (1999).
Ghrelin is a growth-hormone-releasing acylated peptide from stomach. Nature, 402(6762), 656-60.
[PubMed:10604470]
[WorldCat]
[DOI]
- ↑ 3.0 3.1 Neuropeptide Database
- ↑ 4.0 4.1
Burbach, J.P. (2010).
Neuropeptides from concept to online database www.neuropeptides.nl. European journal of pharmacology, 626(1), 27-48.
[PubMed:19837055]
[WorldCat]
[DOI]
- ↑
Ludwig, M., & Leng, G. (2006).
Dendritic peptide release and peptide-dependent behaviours. Nature reviews. Neuroscience, 7(2), 126-36.
[PubMed:16429122]
[WorldCat]
[DOI]