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Ykishimoto (トーク | 投稿記録) 細編集の要約なし |
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==== 小脳核(中位核)の重要性についての議論 ==== | ==== 小脳核(中位核)の重要性についての議論 ==== | ||
Richard F. Thompsonのグループは、[[前中位核]](anterior interpositus nucleus)のみに限局した損傷でも、同側小脳損傷(皮質と核の双方の損傷)の場合と同程度に、1) ナイーブ動物での瞬目反射条件づけ(遅延課題)の獲得を妨げること、さらに、2) よく学習が成立した後でさえCRの出現を完全に阻害すること、を示した<ref name=ref6 />。また、局所的なムシモルや[[麻酔剤]]の投与、あるいは冷却によって中位核を可逆的に不活性化しても、被験動物でCRが出現しなくなることなどが相次いで報告された。瞬目反射条件づけ中の中位核ニューロン活動のマルチユニット活動解析からは、中位核ニューロンはCRの表出に先んじて活動を始め、さらにこの神経発火の時間パターンはCR表出の時間パターンを非常に良く予測することも明らかにされた<ref><pubmed> 2073949 </pubmed></ref>。''in vivo''の電気生理学的研究によって、中位核においては長期増強の存在も報告されていることもあり<ref><pubmed> 3015653 </pubmed></ref> | Richard F. Thompsonのグループは、[[前中位核]](anterior interpositus nucleus)のみに限局した損傷でも、同側小脳損傷(皮質と核の双方の損傷)の場合と同程度に、1) ナイーブ動物での瞬目反射条件づけ(遅延課題)の獲得を妨げること、さらに、2) よく学習が成立した後でさえCRの出現を完全に阻害すること、を示した<ref name=ref6 />。また、局所的なムシモルや[[麻酔剤]]の投与、あるいは冷却によって中位核を可逆的に不活性化しても、被験動物でCRが出現しなくなることなどが相次いで報告された。瞬目反射条件づけ中の中位核ニューロン活動のマルチユニット活動解析からは、中位核ニューロンはCRの表出に先んじて活動を始め、さらにこの神経発火の時間パターンはCR表出の時間パターンを非常に良く予測することも明らかにされた<ref><pubmed> 2073949 </pubmed></ref>。''in vivo''の電気生理学的研究によって、中位核においては長期増強の存在も報告されていることもあり<ref><pubmed> 3015653 </pubmed></ref>、現時点において中位核は瞬目反射条件づけの記憶形成において最も重要な部位と認識されるに至っている<ref><pubmed> 25843404 </pubmed></ref>。 | ||
==瞬目反射条件づけの消去== | ==瞬目反射条件づけの消去== |
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