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=== 阻害ドメインの欠失 === | === 阻害ドメインの欠失 === | ||
[[Image:機能獲得実験図2.jpg|thumb| | [[Image:機能獲得実験図2.jpg|thumb|300px|'''図2.(A) CaMKIIの構造 AID:自己抑制ドメイン、CaM-BD:Ca2+/カルモジュリン結合ドメイン (B) CaMKIIの活性化 (C) 活性化型CaMKII ]] | ||
ある種の酵素はそのタンパク質内に自身の活性を抑制する自己阻害ドメイン (autoinhibitory domain)を持ち、酵素活性の制御をしている。 | ある種の酵素はそのタンパク質内に自身の活性を抑制する自己阻害ドメイン (autoinhibitory domain)を持ち、酵素活性の制御をしている。 | ||
カルシウムカルモジュリン依存性タンパク質キナーゼII (CaMKII)はキナーゼドメイン、自己阻害ドメイン (AID)とCa2+/カルモジュリン結合ドメイン (CaM-BD)で構成される調節ドメインからなり(図2A)、カルシウムカルモジュリン (Ca2+/CaM)複合体の非存在下では、自己抑制ドメイン(autoinhibitory domain)により活性が抑制されている。Ca2+/カルモジュリン結合ドメインにCa2+/カルモジュリンが結合するとタンパク質立体構造が変化し、自己抑制が解除されて活性化する(図2B)<ref><pubmed> 21884935 </pubmed></ref> | カルシウムカルモジュリン依存性タンパク質キナーゼII (CaMKII)はキナーゼドメイン、自己阻害ドメイン (AID)とCa2+/カルモジュリン結合ドメイン (CaM-BD)で構成される調節ドメインからなり(図2A)、カルシウムカルモジュリン (Ca2+/CaM)複合体の非存在下では、自己抑制ドメイン(autoinhibitory domain)により活性が抑制されている。Ca2+/カルモジュリン結合ドメインにCa2+/カルモジュリンが結合するとタンパク質立体構造が変化し、自己抑制が解除されて活性化する(図2B)<ref><pubmed> 21884935 </pubmed></ref>。このように目的のタンパク質が持つ自己阻害ドメインにより活性制御されている場合、阻害ドメインを欠失したタンパク質は恒常的に活性化する(図2A)<ref><pubmed> 1651329 </pubmed></ref>。 | ||
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