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Nagahisaokamoto (トーク | 投稿記録) 細 (→ECTを取り巻く課題と今後) |
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===心血管系合併症=== | ===心血管系合併症=== | ||
通電中と通電直後には、通電による[[迷走神経]]の直接刺激から[[副交感神経]]が優位なり、発作中は[[交感神経]]が、発作終了後には再び副交感神経優位となる。通電直後の副交感神経優位状態では[[wj:徐脈|徐脈]]、[[wj:洞停止|洞停止]]、血圧低下が、発作中の交感神経優位状態では[[wj:頻脈|頻脈]]・[[wj:高血圧|高血圧]]が、発作終了後には再び徐脈や[[wj:不整脈|不整脈]]が一過性に出現しやすい。このような短時間の内に急激に生じる生理学的変化に対して、ECT中は麻酔科医による呼吸循環モニターと全身管理が必要になる。また、ECT中の徐脈性不整脈、血圧低下、口腔内分泌の増大などの副交感神経反応を抑制するためには、[[抗コリン薬]]である[[硫酸アトロピン]] | 通電中と通電直後には、通電による[[迷走神経]]の直接刺激から[[副交感神経]]が優位なり、発作中は[[交感神経]]が、発作終了後には再び副交感神経優位となる。通電直後の副交感神経優位状態では[[wj:徐脈|徐脈]]、[[wj:洞停止|洞停止]]、血圧低下が、発作中の交感神経優位状態では[[wj:頻脈|頻脈]]・[[wj:高血圧|高血圧]]が、発作終了後には再び徐脈や[[wj:不整脈|不整脈]]が一過性に出現しやすい。このような短時間の内に急激に生じる生理学的変化に対して、ECT中は麻酔科医による呼吸循環モニターと全身管理が必要になる。また、ECT中の徐脈性不整脈、血圧低下、口腔内分泌の増大などの副交感神経反応を抑制するためには、[[抗コリン薬]]である[[硫酸アトロピン]]の麻酔導入直前の静脈内投与が有用なことがある。高血圧症合併症のある患者では朝の降圧剤を服用し、必要に応じて[[ジルチアゼム]]、[[ニカルジピン]]等の[[カルシウム拮抗薬]]をECT直前か直後に静注し管理する。特に従来からの心血管系合併症を持つ患者では死亡例も報告されおり、十分な管理が必要である。 | ||
===認知機能障害=== | ===認知機能障害=== |