「カルシウムドメイン」の版間の差分
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#カルシウム依存性チャネルの活性化:[[カルシウム依存性カリウムチャネル]]、[[カルシウム依存性クロライドチャネル]]が知られる。 | #カルシウム依存性チャネルの活性化:[[カルシウム依存性カリウムチャネル]]、[[カルシウム依存性クロライドチャネル]]が知られる。 | ||
#[[神経伝達物質]]の[[開口放出]]:[[シナプトタグミン]]などの低親和性カルシウム結合タンパク質により媒介される。 | #[[神経伝達物質]]の[[開口放出]]:[[シナプトタグミン]]などの低親和性カルシウム結合タンパク質により媒介される。 | ||
#[[シナプス小胞]]の取り込み([[エンドサイトーシス]]):シナプトタグミンなどの低親和性カルシウム結合タンパク質により媒介されるものと、[[カルモジュリン]] | #[[シナプス小胞]]の取り込み([[エンドサイトーシス]]):シナプトタグミンなどの低親和性カルシウム結合タンパク質により媒介されるものと、[[カルモジュリン]]などの比較的高親和性カルシウム結合タンパク質により媒介されるものがあると推定されている<ref><pubmed>20562869</pubmed></ref>。 | ||
#[[シナプス伝達]]の修飾:カルモジュリンとの結合を介して、後シナプス[[受容体]]の密度を調節し、また前シナプス末端からの伝達物質放出を増強する。 | #[[シナプス伝達]]の修飾:カルモジュリンとの結合を介して、後シナプス[[受容体]]の密度を調節し、また前シナプス末端からの伝達物質放出を増強する。 | ||
#[[筋収縮]]。 | #[[筋収縮]]。 | ||
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λ = (D<sub>Ca</sub>/K<sub>on</sub>B)<sup>0.5</sup> | λ = (D<sub>Ca</sub>/K<sub>on</sub>B)<sup>0.5</sup> | ||
で与えられる。ここでD<sub>Ca</sub>は細胞質内におけるカルシウムの[[wikipedia:ja:拡散定数|拡散定数]](220 μm<sup>2</sup>/s)<ref name="ref2"><pubmed>9278532</pubmed></ref>、Bはキレート剤の濃度に相当する。この式から算定されるカルシウムドメインのλは図のようになる。例えば、細胞内に1 mM | で与えられる。ここでD<sub>Ca</sub>は細胞質内におけるカルシウムの[[wikipedia:ja:拡散定数|拡散定数]](220 μm<sup>2</sup>/s)<ref name="ref2"><pubmed>9278532</pubmed></ref>、Bはキレート剤の濃度に相当する。この式から算定されるカルシウムドメインのλは図のようになる。例えば、細胞内に1 mM EGTAが存在すると起点から148 nm離れた位置におけるカルシウム濃度は起点濃度の1/e (37%)となる。同様に、細胞内に1 mM BAPTAが存在する場合のカルシウム拡散の長さ定数は23 nmと算定される(図)。したがって、一定濃度のEGTAまたはBAPTAを細胞内に注入し、それによるカルシウム依存性機能の抑制率を測定することによって、この機能に関わるカルシウムドメインのサイズを推定することができる。 | ||
==マイクロドメインとナノドメイン == | ==マイクロドメインとナノドメイン == | ||
便宜上、カルシウムドメインのサイズが10-20 nm以下のものを[[ナノドメイン]]、100-200 nm以上のものを[[マイクロドメイン]]と呼び分けることが行われている<ref | 便宜上、カルシウムドメインのサイズが10-20 nm以下のものを[[ナノドメイン]]、100-200 nm以上のものを[[マイクロドメイン]]と呼び分けることが行われている<ref><pubmed>9539117</pubmed></ref>。例えば、「ナノドメインカルシウムに依存する小胞開口放出」のように使われている。しかし一方「マイクロドメイン」はカルシウムドメインの総称としても使われているので注意を要する。 | ||
==関連項目== | ==関連項目== | ||