「成長円錐」の版間の差分

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=== アクチン繊維と接着分子をつなぐクラッチ分子  ===
=== アクチン繊維と接着分子をつなぐクラッチ分子  ===


成長円錐の前方移動の仕組みを自動車の走行に例えると、エンジンの役割を果たすのがアクチン繊維の動態(重合・脱重合・後方移動)であり、タイヤの役割を果たすのが周辺環境と接着している接着分子である。このエンジンとタイヤをつなぐ役割を果たすものがクラッチ分子と呼ばれ、アクチン繊維の動態を、接着分子を介した成長円錐の推進力へと変換する役割を持っている。成長円錐内においてクラッチ分子の実態および制御機構は不明な点が多いが、アクチン繊維とL1間のクラッチ分子としてシューティンが同定され、アンキリンやカテニンといったリンカー分子もクラッチ分子として機能すると考えられている。
成長円錐の前方移動の仕組みを自動車の走行に例えると、エンジンの役割を果たすのがアクチン繊維の動態(重合・脱重合・後方移動)であり、タイヤの役割を果たすのが周辺環境と接着している接着分子である。このエンジンとタイヤをつなぐ役割を果たすものがクラッチ分子と呼ばれ、アクチン繊維の動態を、接着分子を介した成長円錐の推進力へと変換する役割を持っている。成長円錐内においてクラッチ分子の実態および制御機構は不明な点が多いが、アクチン繊維とL1間のクラッチ分子として[[シューティン]](shootin)が同定され、アンキリンや[[カテニン]](catenin)といった[[リンカー分子]]もクラッチ分子として機能すると考えられている。


=== 接着分子のリサイクリング  ===
=== 接着分子のリサイクリング  ===
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