「Mediator of cell motility 1」の版間の差分
細編集の要約なし |
細編集の要約なし |
||
| (同じ利用者による、間の4版が非表示) | |||
| 1行目: | 1行目: | ||
同義語:Mediator of cell motility 1 | |||
同義語:Mediator of | |||
略称:MEMO1 | 略称:MEMO1 | ||
{{box|text= Mediator of cell motility 1(MEMO1)は、MEMO1遺伝子によりコードされ、297アミノ酸から成る分子量約33kDaのタンパク質である。細胞質に局在し、シグナル伝達制御、細胞骨格系の制御、レドックス制御など多様な機能を発揮する。がんの悪性化に関わる分子として同定された経緯から、がん細胞での役割を中心に研究が進んできた。その一方で、中枢神経系の発生過程で重要な役割を担うことが明らかとなってきている。例えば、MEMO1は胎生期大脳皮質において放射状グリア細胞の形態形成と神経細胞層の構築に寄与する。小脳では、顆粒細胞の前駆細胞やバーグマングリア細胞に発現し、顆粒細胞の産生や移動の制御に関わる。この他にも骨や血管などの発生に関与することが明らかとなっている。}} | {{box|text= Mediator of ERBB2-driven cell motility 1(MEMO1)は、MEMO1遺伝子によりコードされ、297アミノ酸から成る分子量約33kDaのタンパク質である。細胞質に局在し、シグナル伝達制御、細胞骨格系の制御、レドックス制御など多様な機能を発揮する。がんの悪性化に関わる分子として同定された経緯から、がん細胞での役割を中心に研究が進んできた。その一方で、中枢神経系の発生過程で重要な役割を担うことが明らかとなってきている。例えば、MEMO1は胎生期大脳皮質において放射状グリア細胞の形態形成と神経細胞層の構築に寄与する。小脳では、顆粒細胞の前駆細胞やバーグマングリア細胞に発現し、顆粒細胞の産生や移動の制御に関わる。この他にも骨や血管などの発生に関与することが明らかとなっている。}} | ||
== 歴史的背景 == | == 歴史的背景 == | ||
| 28行目: | 21行目: | ||
== 発現分布 == | == 発現分布 == | ||
=== 組織分布 === | === 組織分布 === | ||
成体[[マウス]]臓器を用いた[[ | 成体[[マウス]]臓器を用いた[[ウエスタンブロット]]解析では、[[肝臓]]や[[腎臓]]をはじめ解析された全ての臓器でMEMO1タンパク質の発現がみられる<ref name=Haenzi2014><pubmed>24056085</pubmed></ref>。マウス胎仔(E11.5およびE13.5)の[[in situハイブリダイゼーション]]解析では、ほぼ全身の組織にMEMO1の発現がみられる<ref name=Kondo2014><pubmed>24714781</pubmed></ref>。マウス胎仔脳の大脳皮質では、mRNA、タンパク質ともに[[皮質板]]と[[脳室帯]]に高い発現を示す<ref name=Nakagawa2019><pubmed>31277925</pubmed></ref>。このように、MEMO1は胎児期から成体にいたるまで全身の組織に広く発現すると考えられている。 | ||
=== 細胞内分布 === | === 細胞内分布 === | ||