「筋ジストロフィー」の版間の差分
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== 治療 == | == 治療 == | ||
多くの筋ジストロフィーでは、現時点でも治療の基本は[[対症療法]]である。[[理学療法]] | 多くの筋ジストロフィーでは、現時点でも治療の基本は[[対症療法]]である。[[理学療法]]、拘縮予防、装具療法、呼吸管理、心機能管理、栄養管理、[[嚥下]]評価、生活支援は、ほぼすべての病型で重要である<ref name=Mercuri2013/><ref name=Emery2002/>。一部の病型では分子病態に基づく治療が導入されつつあり、遺伝学的診断は治療選択の観点からも重要性を増している。 | ||
デュシェンヌ型筋ジストロフィーなど一部の病型では、[[アンチセンス核酸]]、[[ウイルスベクター]]による[[遺伝子補充治療]]、[[ゲノム編集]]、[[RNA標的治療]]、細胞治療などの開発が進んでいる。たとえば、エクソン53スキッピング薬の[[ビルトラルセン]]([[ビルテプソ]]®)は、前駆体[[mRNA]]の[[スプライシング]]を操作して読み枠を回復し、短縮型ジストロフィン・タンパク質発現を促す治療である<ref name=Komaki2020/>。また、[[マイクロジストロフィン]]遺伝子を[[AAVベクター]]で導入する遺伝子治療薬の[[デランジストロゲン モキセパルボベク]]([[エレビジス]]®)は、デュシェンヌ型筋ジストロフィーに対する疾患修飾薬として臨床導入された<ref name=PMDA2025/>。一方で、適応となる病型や変異は限られており、長期的有効性と安全性の検討が続いている<ref name=Birnkrant2018/><ref name=Straub2022/><ref name=Aartsma-Rus2017><pubmed>27929755</pubmed></ref><ref name=Long2016><pubmed>26721683</pubmed></ref><ref name=PMDA2025/>。 | デュシェンヌ型筋ジストロフィーなど一部の病型では、[[アンチセンス核酸]]、[[ウイルスベクター]]による[[遺伝子補充治療]]、[[ゲノム編集]]、[[RNA標的治療]]、細胞治療などの開発が進んでいる。たとえば、エクソン53スキッピング薬の[[ビルトラルセン]]([[ビルテプソ]]®)は、前駆体[[mRNA]]の[[スプライシング]]を操作して読み枠を回復し、短縮型ジストロフィン・タンパク質発現を促す治療である<ref name=Komaki2020/>。また、[[マイクロジストロフィン]]遺伝子を[[AAVベクター]]で導入する遺伝子治療薬の[[デランジストロゲン モキセパルボベク]]([[エレビジス]]®)は、デュシェンヌ型筋ジストロフィーに対する疾患修飾薬として臨床導入された<ref name=PMDA2025/>。一方で、適応となる病型や変異は限られており、長期的有効性と安全性の検討が続いている<ref name=Birnkrant2018/><ref name=Straub2022/><ref name=Aartsma-Rus2017><pubmed>27929755</pubmed></ref><ref name=Long2016><pubmed>26721683</pubmed></ref><ref name=PMDA2025/>。 | ||