「Myocyte enhancer factor-2」の版間の差分

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==生物学的および生理的機能==
==生物学的および生理的機能==
 MEF2は筋細胞においては、[[MyoD]]などの[[bHLH型転写因子]]と協働して筋分化・維持に関わる多くの遺伝子を調節していることが知られていたが、神経細胞における標的遺伝子は不明であった。Flavellらは神経細胞を用いて活動依存的なMEF2の標的遺伝子を[[マイクロアレイ法]]や[[ChIP-chip法]]などによりゲノムワイドで解析し、数百種類のMEF2標的遺伝子を同定した<ref name=ref7><pubmed>19109909</pubmed></ref>。これらの中には神経活動によって発現が誘導される前初期遺伝子が多く含まれており、例えば転写因子をコードする[[c-fos]], [[fosB]], [[egr1]]等が含まれていた。また、シナプス機能を制御する[[Arc]]や[[homer1a]], [[ynGAP]]、[[bndf]]などもMEF2の標的遺伝子であった。
 MEF2は筋細胞においては、[[MyoD]]などの[[bHLH型転写因子]]と協働して筋分化・維持に関わる多くの遺伝子を調節していることが知られていたが、神経細胞における標的遺伝子は不明であった。Flavellらは神経細胞を用いて活動依存的なMEF2の標的遺伝子を[[マイクロアレイ法]]や[[ChIP-chip法]]などによりゲノムワイドで解析し、数百種類のMEF2標的遺伝子を同定した<ref name=ref7><pubmed>19109909</pubmed></ref>。これらの中には神経活動によって発現が誘導される前初期遺伝子が多く含まれており、例えば転写因子をコードする[[c-fos]], [[fosB]], [[egr1]]等が含まれていた。また、シナプス機能を制御する[[Arc]]や[[homer1a]], [[synGAP]]、[[bdnf]]などもMEF2の標的遺伝子であった。


 神経細胞においてMEF2AおよびMEF2Dを減少させると興奮性シナプスの数が増加し、逆に活性化型MEF2を発現させると興奮性シナプスの数および機能が低下する<ref name=ref8><pubmed>16484497</pubmed></ref>。同様に、MEF2Cの[[ノックアウトマウス]]ではシナプス数およびシナプス伝達効率は上昇していた<ref name=ref9><pubmed>18599438</pubmed></ref>。これらの結果より、成熟神経細胞においてMEF2は興奮性のシナプスの数および機能を負に制御する因子としてはたらいていると考えられる。
 神経細胞においてMEF2AおよびMEF2Dを減少させると興奮性シナプスの数が増加し、逆に活性化型MEF2を発現させると興奮性シナプスの数および機能が低下する<ref name=ref8><pubmed>16484497</pubmed></ref>。同様に、MEF2Cの[[ノックアウトマウス]]ではシナプス数およびシナプス伝達効率は上昇していた<ref name=ref9><pubmed>18599438</pubmed></ref>。これらの結果より、成熟神経細胞においてMEF2は興奮性のシナプスの数および機能を負に制御する因子としてはたらいていると考えられる。