「クラステリン」の版間の差分
細 →歴史的背景 |
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== 疾患との関わり == | == 疾患との関わり == | ||
=== アルツハイマー病 === | === アルツハイマー病 === | ||
クラステリンはアミロイドβ単量体や可溶性オリゴマーに結合して保護・分解へ導くことで凝集・線維化を防ぎ、毒性を中和する<ref name="ref13" /><ref name="ref16" /><ref name="ref23"><pubmed>22179788</pubmed></ref><ref name="ref24"><pubmed>19878774</pubmed></ref>。実際に大規模[[ゲノムワイド関連解析]](GWAS)により[[アルツハイマー病]]の強力な遺伝的リスク因子としてクラステリンが同定された<ref name="ref25"><pubmed>19734903</pubmed></ref><ref name="ref26"><pubmed>19734902</pubmed></ref>。マウスを用いた研究から、クラステリンの増加がアミロイドβを減少させること<ref name="ref27"><pubmed>31077261</pubmed></ref><ref name="ref28"><pubmed>33246484</pubmed></ref> | クラステリンはアミロイドβ単量体や可溶性オリゴマーに結合して保護・分解へ導くことで凝集・線維化を防ぎ、毒性を中和する<ref name="ref13" /><ref name="ref16" /><ref name="ref23"><pubmed>22179788</pubmed></ref><ref name="ref24"><pubmed>19878774</pubmed></ref>。実際に大規模[[ゲノムワイド関連解析]](GWAS)により[[アルツハイマー病]]の強力な遺伝的リスク因子としてクラステリンが同定された<ref name="ref25"><pubmed>19734903</pubmed></ref><ref name="ref26"><pubmed>19734902</pubmed></ref>。マウスを用いた研究から、クラステリンの増加がアミロイドβを減少させること<ref name="ref27"><pubmed>31077261</pubmed></ref><ref name="ref28"><pubmed>33246484</pubmed></ref>、クラステリンと[[ApoE]]の両遺伝子欠損マウスにおいてアミロイドβの脳内蓄積が増強させること<ref name="ref29"><pubmed>14741101</pubmed></ref>、クラステリン欠損マウスが[[タウ|Tau]]変異体を発現するマウスの病態悪化(タウ病理や行動異常)を促進させることなど<ref name="ref30"><pubmed>33261653</pubmed></ref>、クラステリンがアミロイドβとTauに対して保護的な機能を持つことが報告されている。 | ||
一方で、クラステリンが病態悪化に寄与することを示す報告も存在する。例えば、クラステリン欠損マウスは毒性の高い線維状[[アミロイド斑]]の沈着を減少させることや<ref name="ref31"><pubmed>12145324</pubmed></ref>、クラステリンの欠損が脳実質のアミロイド斑を減少させ、脳血管アミロイド症が増加することが報告されている<ref name="ref32"><pubmed>28701379</pubmed></ref>。さらに、細胞を用いた研究からクラステリンがTauの[[シーディング]]ならびに[[細胞間伝播]]を促進することも示唆されている<ref name="ref33"><pubmed>34381050</pubmed></ref>。 | 一方で、クラステリンが病態悪化に寄与することを示す報告も存在する。例えば、クラステリン欠損マウスは毒性の高い線維状[[アミロイド斑]]の沈着を減少させることや<ref name="ref31"><pubmed>12145324</pubmed></ref>、クラステリンの欠損が脳実質のアミロイド斑を減少させ、脳血管アミロイド症が増加することが報告されている<ref name="ref32"><pubmed>28701379</pubmed></ref>。さらに、細胞を用いた研究からクラステリンがTauの[[シーディング]]ならびに[[細胞間伝播]]を促進することも示唆されている<ref name="ref33"><pubmed>34381050</pubmed></ref>。 | ||