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以降の10年程度は、 DiIなどの蛍光色素がさかんに用いられたが、最近では、[[ウイルスベクター]]や[[エレクトロポレーション法]]によって[[蛍光タンパク質]]を発現するための遺伝子導入を果たし、それとスライス培養法を組み合わせることがさかんに行なわれている。このアプローチによって、発生期の[[脳原基]]のなかで繰り広げられるさまざまな細胞のふるまいを観察し、同時に特定の分子がそうした細胞挙動に対して果たす役割を問う事もできる。 | 以降の10年程度は、 DiIなどの蛍光色素がさかんに用いられたが、最近では、[[ウイルスベクター]]や[[エレクトロポレーション法]]によって[[蛍光タンパク質]]を発現するための遺伝子導入を果たし、それとスライス培養法を組み合わせることがさかんに行なわれている。このアプローチによって、発生期の[[脳原基]]のなかで繰り広げられるさまざまな細胞のふるまいを観察し、同時に特定の分子がそうした細胞挙動に対して果たす役割を問う事もできる。 | ||
== | ==手技== | ||
===スライス方法=== | |||
スライス作業の方法としては、(1)マニュアル法と(2)スライス作成装置を用いる方法の2通りがある。いずれの場合も、通常300マイクロメーター程度の厚さのものを得る。 | |||
====マニュアル法==== | |||
前者は、対象が胎生期の脳など、微小かつ柔らかめの場合に採用されることが多い。その場合は、培養液などを満たした「まな板」付き容器(シリコンラバーを敷いた培養皿など)中に脳を置き、[[wikipedia:JA:実体顕微鏡|実体顕微鏡]]下に、微小[[wikipedia:JA:メス|メス]]や[[wikipedia:JA:タングステン針|タングステン針]]などを用いてスライスが作成される。 | |||
====スライス作成装置を用いる方法==== | |||
こちらの方がより汎用される。採取した脳やその一部などを[[wikipedia:JA:寒天|寒天]]や[[wikipedia:JA:ゼラチン|ゼラチン]]のブロックに包埋し、スライス作成装置の機能(振動する刃を進行させる事でスライスされる)を利用して培養対象のスライス片を得る。 | |||
== 培養法 == | == 培養法 == | ||