「脊髄神経」の版間の差分

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英語名:spinal nerves
<font size="+1">[http://researchmap.jp/read0208969 端川 勉]</font><br>
''独立行政法人理化学研究所 脳科学総合研究センター''<br>
DOI:<selfdoi /> 原稿受付日:2012年5月15日 原稿完成日:2019年1月25日<br>
担当編集委員:[https://researchmap.jp/masahikowatanabeo 渡辺 雅彦] (北海道大学大学院医学研究院 解剖学分野 解剖発生学教室)<br>
</div>


羅:nervi spinales 英:spinal nerves 独:Spinalnerv 仏:nerf spinal
 脊椎動物の神経系は中枢神経系(脳と脊髄)と末梢神経系(たとえば顔面神経や坐骨神経など、いわゆる体中に張りめぐらされた神経の総称)に区分される。末梢神経系は脳や脊髄から伸びて全身の器官、組織を支配する神経からなる。脊髄神経は、脊髄から伸び出る末梢神経のことをいう。一方、脳から伸び出る末梢神経のことは脳神経と呼ぶ。
 
 脊髄神経は機能的には求心性の感覚神経(皮膚感覚、深部感覚、内臓感覚)と遠心性の運動神経(骨格筋を支配する体性運動神経と血管や内臓の筋を支配する内臓運動神経)を含んでいる。四肢体幹に分布する神経のほとんどは脊髄神経である(一部、脳神経である迷走神経が胸腹部の内臓を支配している)。


{{box|text=
== 解剖 ==
 脊椎動物の神経系は中枢神経系(脳と脊髄)と末梢神経系(たとえば顔面神経や坐骨神経など、いわゆる体中に張りめぐらされた神経の総称)に区分される。末梢神経系は脳や脊髄から伸びて全身の器官、組織を支配する神経からなる。脊髄神経は、脊髄から伸び出る末梢神経のことをいう。一方、脳から伸び出る末梢神経のことは脳神経と呼ぶ。脊髄神経は機能的には求心性(感覚性)の神経(体性感覚神経、臓性感覚神経)と遠心性(運動性)の神経(骨格筋を支配する体性運動神経と血管や内臓の筋を支配する臓性運動神経)を含んでいる。四肢と体幹に分布する神経のほとんどは脊髄神経であるが、一部、脳神経である迷走神経が胸腹部の内臓を支配している。
}}


[[ファイル:spinal_cord_whole_view.jpg|thumb|250px|'''図1.脊髄外景'''<br><ref name=ref1>'''Werner Spalteholz'''<br>Handatlas der Anatomie des Menschen<br>''Verlag von S. Hirzel'', Leiptig 1933</ref>による。日本語名称は船戸和弥による。]]
 脊髄神経は脊柱の前後の椎骨の間にできる椎間孔を通って脊柱管を出てくるので、そこの椎骨に対応して名づけられている。ヒトでは左右31対(第1頚神経~第8頚神経:C1-C8、第1胸神経~第12胸神経:T1-T12もしくはTh1-Th12、第1腰神経~第5腰神経:L1-L5、第1仙骨神経~第5仙骨神経:S1-S5、尾骨神経:Co)ある。C1は頭蓋の後頭骨と第1頸椎(環椎)のあいだからでるものをさし、C8は第7頸椎と第1胸椎のあいだからでるものをさす。第1胸椎と第2胸椎の間から出る神経をT1、次のものをT2というように、漸次各椎骨名に倣って名づけられている。(ここでの説明はヒトの解剖所見をもとに書かれているが、基本的には他の脊椎動物にもあてはまることである。)
[[ファイル:spinal_cord_with_spinal_nerve.jpg|thumb|250px|'''図2.脊髄と脊髄神経'''<br><ref name=ref1 />による。日本語名称は船戸和弥による。]]


==名称==
[[ファイル:spinal cord.png|thumb|200px|'''図 脊髄断面'''<br>前根、後根、後根神経節、交通枝を示す。]]
[[ファイル:spinal nerves.png|thumb|250px|'''図3.脊髄神経の構成'''<br>青:求心性感覚神経(体性、臓性)<br>赤:体性遠心性運動神経<br>緑:交感神経節前線維<br>黒:交感神経節後線維<br><ref name=ref3>'''Henry Gray'''<br>Anatomy of the Human Body <br>''Longman Ltd.'', Edinburgh, 1973</ref>より改変]]


 脊髄神経('''図1''')は[[wj:脊柱|脊柱]]を構成する上下の[[wj:椎骨|椎骨]]の間にできる[[wj:椎間孔|椎間孔]]を通って[[wj:脊柱管|脊柱管]]を出てくるので、関連する椎骨に対応して名づけられている。ヒトでは左右31対(第1[[頚神経]]~第8頚神経:C1-C8、第1[[胸神経]]~第12胸神経:T1-T12もしくはTh1-Th12、第1[[腰神経]]~第5腰神経:L1-L5、第1[[仙骨神経]]~第5仙骨神経:S1-S5、[[尾骨神経]]:Co)ある。C1は頭蓋の[[wj:後頭骨|後頭骨]]と第1[[wj:頸椎|頸椎]]([[wj:環椎|環椎]])のあいだからでるものをさし、C8は第7頸椎と第1[[wj:胸椎|胸椎]]のあいだからでるものをさす。第1胸椎と第2胸椎の間から出る神経をT1、次のものをT2というように、漸次各椎骨名に倣って名づけられている。ここでの説明は[[wj:ヒト|ヒト]]の解剖所見をもとに書かれているが、基本的には他の[[wj:脊椎動物|脊椎動物]]にもあてはまることである。
 脊髄神経は脊髄から伸びる各々数本の後根(脊髄後索に入る求心性の知覚神経線維で体性感覚と自律性の内臓感覚機能を司る)と前根(前索から出る遠心性の運動神経線維と自律神経線維からなる)が合流して一本の束となって椎間孔を通り脊柱管の外に出る。


==解剖==
 後根には前根との合流直前に後根神経節(脊髄神経節)という膨らみがあって、そのなかに神経節細胞とよばれる知覚性の神経細胞が集まっている。この神経細胞は細胞体から細胞質突起を一本だけ出す偽単極性の細胞である。この突起はやがて2本に分岐し、片方(中枢突起 central process)は脊髄に、もう片方(末梢突起 peripheral process)はその支配領域にむかう。末梢端はたとえば皮膚(体性知覚を司る一般体性求心性神経)、臓器(内臓感覚を司る一般内臓求心性の自律神経)など、その分布先で直接感覚情報を受容するほか、受容体と複合体を形成して感覚の受容を行う。末梢突起で受容した感覚情報は求心性に細胞体へ、また同時に中枢突起へと伝えられる。中枢突起の先端は脊髄内あるいは延髄まで上行してから、そこに位置する中枢神経系の感覚の伝導路の神経細胞にシナプス連結する。
 脊髄神経は脊髄から伸びる各々数本の[[脊髄神経#後根|後根]]と[[脊髄神経#前根|前根]]が合流して一本の束となって椎間孔を通り脊柱管の外に出る('''図2、3''')。


===前根===
 脊髄神経は前根と後根が合流したあとで交感神経幹に交通枝を出しながら分岐し、脊髄神経前枝と脊髄神経後枝となる。これら前枝、後枝はそれぞれ体の前面、後面の支配を担う。概して、前枝は後枝より太く支配領域も広い。上下の脊髄神経の前枝は、吻合と分岐を繰り返しながら複雑な神経叢(頚神経叢:C1-C4、腕神経叢:C5-T1、腰神経叢:L1-L4、仙骨神経叢:L4-S3)を形成しながら特定の支配領域に向かう(それぞれの脊髄神経の皮膚の分布領域はデルマトームとよばれる)。
 脊髄の[[前角]]から出る遠心性の[[体性運動神経]]線維と、[[側角]]([[中間質外側核]]、[[中間質外側部]])からでる遠心性の[[臓性運動神経]]([[自律神経]]の[[節前線維]])が通る('''図3''')。


===後根===
 頸髄~腰髄レベルの前根からでる交感神経(遠心性)の節前線維(自律神経)は交感神経幹(脊柱の外側面に貼りつき、ところどころに神経節をつくりながら、頭蓋底から尾骨レベルまでつづく神経の束)に加わり、いずれか近隣の神経節(上頸・中頸・頸胸神経節、胸神経節、腰神経節、仙骨神経節など)で節後神経細胞にシナプス結合する。そこからの神経軸索(節後線維)は神経束を形成(大・小内臓神経など)したり、血管に絡まったり(頸動脈神経叢)、あるいは末梢神経の分岐に合流しながら、各支配臓器に向かう。臓器周辺では、よく発達した神経叢(心臓神経叢、肺神経叢、腹腔神経叢、骨盤神経叢など)の形成をみる。
 脊髄[[後角]]や[[後索]]に入る求心性の体性および臓性の[[感覚神経]]線維が通る('''図3''')。


 後根には前根との合流直前に[[後根神経節]]([[脊髄神経節]])という膨らみがあって、その中に[[神経節細胞]]とよばれる[[一次感覚ニューロン]]の[[細胞体]]が集まっている。この神経細胞は細胞体から[[神経突起]]を一本だけ出し、すぐにT字型に二分する[[偽単極性ニューロン]]である。一方の突起は脊髄に向かい(中枢枝central branch)、もう片方は皮膚や粘膜などの支配領域に向かう(末梢枝 peripheral branch)。末梢枝の先端部は感覚情報を受容する[[受容器]]receptorとなる。
 一方、副交感神経の節前線維は脊髄レベルではS2-S4の側索中間外側柱の神経細胞体からでる(脳神経に含まれる副交感神経については脳神経の項参照)。これらの節前線維は脊髄神経に混じって末梢器官(結腸下部、直腸、膀胱など)に進み、臓器周辺の神経叢に達してはじめて、そこの節後神経細胞に連結し、近隣の臓器を支配する。


 受容器には、[[軸索]]がむき出しの[[自由終末]]から、感知する感覚の種類に応じて特殊化した終末グリアが取り囲む複雑で固有名称を有するものまである。
== 参考文献 ==


 末梢枝が受容した感覚情報は、求心性に神経節細胞や中枢枝へと伝えられる。中枢枝の先端部は脊髄後角や[[延髄]]まで上行し、そこで[[二次感覚ニューロン]]に[[シナプス]]連結する。
Gray’s Anatomy: R. Warwick and P. L. Williams (Eds.), 35th edition, Longman Ltd., Edinburgh, GB, 1973.
[[ファイル:Brachial plexus.png|thumb|250px|'''図4.腕神経叢'''<ref name=ref3 />]]
[[ファイル:dermatome.png|thumb|250px|'''図5.デルマトーム'''<ref name=ref3 />]]


===脊髄神経の形成===
Neurological Anatomy in Relation to Clinical Medicine: A. Brodal, 3rd edition, Oxford University Press, New York, USA, 1981.
 脊髄神経は前根と後根が合流したあとで、前枝と後枝に分岐する。これら前枝、後枝は運動神経と感覚神経が混じり合い、それぞれ背部以外の体幹と四肢、背部の神経支配を担う。概して、前枝は後枝より太く支配領域も広い。


 隣り合う脊髄神経の前枝は吻合と分岐を繰り返しながら、複雑な[[神経叢]]([[頚神経叢]]:C1-C4、[[腕神経叢]]:C5-T1('''図4''')、[[腰神経叢]]:L1-L4、[[仙骨神経叢]]:L4-S3)を形成し、そこから固有の名称を持つ脊髄神経を送り出して特定の皮膚や筋の支配領域に向かう。それぞれの脊髄レベル由来する脊髄神経の皮膚での分布領域は分節的となり、[[デルマトーム]]とよばれる('''図5''')。
Wikipedia-free encyclopedia (2012 Edition)


===交感神経系===
ウィキペディア-フリー百科事典(2012年日本語版)
[[ファイル:sympathetic nervous system.png|thumb|250px|'''図6.自律神経系'''<ref name=ref3 /><br>赤:交感神経系、青:副交感神経系]]
 胸髄~腰髄レベルの前根を通る[[交感神経]](遠心性)の[[節前線維]]は、白交通枝を通って交感神経幹に入る('''図6''')。交感神経幹は[[幹神経節]]が数珠状に連なって脊柱の両側を縦に走る。
 
 交感神経幹に入った節前線維は、幹神経節で節後ニューロンとシナプス結合して、ここから節後線維が血管に絡まったり、あるいは末梢神経の分岐に合流しながら、支配臓器に向かう。
 
 腹部臓器に向かう節前線維は、幹神経節でシナプス結合せずにここを素通りして、太い動脈周囲にある[[腹腔神経節]]や上下の[[腸間膜動脈神経節]]で節後ニューロンにリレーする。支配臓器の周辺では、よく発達した神経叢([[心臓神経叢]]、[[肺神経叢]]、[[腹腔神経叢]]、[[骨盤神経叢]]など)の形成をみる。
 
 このように、交感神経の神経節には、交感神経幹にある幹神経節と動脈周囲の神経節の2種類があり、前者を[[椎傍神経節]]、後者を[[椎前神経節]]に分類する。
 
===副交感神経系===
 [[副交感神経]]の節前線維は脊髄レベルでは第2仙髄から第4仙髄の中間質外側部の神経細胞に発する('''図6''')(脳神経に含まれる副交感神経については[[脳神経]]の項参照)。これらの節前線維は脊髄神経に混じって[[wj:結腸|結腸]]下部、[[wj:直腸|直腸]]、[[wj:膀胱|膀胱]]などに進み、臓器周辺の[[骨盤神経節]]で節後ニューロンにリレーする。
 
==関連項目==
 
*[[脳神経]]
*[[脊髄]]
*[[運動神経]]
*[[自律神経]]
*[[交感神経]]
*[[副交感神経]]
*[[後根神経節]]
 
== 参考文献 ==


<references />


== その他の文献 ==
(執筆者:端川勉 担当編集委員:伊佐正)
#'''A. Brodal''' <br>Neurological Anatomy in Relation to Clinical Medicine: 3rd edition<br>''Oxford University Press'', New York, USA, 1981.

2012年5月23日 (水) 00:06時点における版

英語名:spinal nerves

 脊椎動物の神経系は中枢神経系(脳と脊髄)と末梢神経系(たとえば顔面神経や坐骨神経など、いわゆる体中に張りめぐらされた神経の総称)に区分される。末梢神経系は脳や脊髄から伸びて全身の器官、組織を支配する神経からなる。脊髄神経は、脊髄から伸び出る末梢神経のことをいう。一方、脳から伸び出る末梢神経のことは脳神経と呼ぶ。    脊髄神経は機能的には求心性の感覚神経(皮膚感覚、深部感覚、内臓感覚)と遠心性の運動神経(骨格筋を支配する体性運動神経と血管や内臓の筋を支配する内臓運動神経)を含んでいる。四肢体幹に分布する神経のほとんどは脊髄神経である(一部、脳神経である迷走神経が胸腹部の内臓を支配している)。

解剖

 脊髄神経は脊柱の前後の椎骨の間にできる椎間孔を通って脊柱管を出てくるので、そこの椎骨に対応して名づけられている。ヒトでは左右31対(第1頚神経~第8頚神経:C1-C8、第1胸神経~第12胸神経:T1-T12もしくはTh1-Th12、第1腰神経~第5腰神経:L1-L5、第1仙骨神経~第5仙骨神経:S1-S5、尾骨神経:Co)ある。C1は頭蓋の後頭骨と第1頸椎(環椎)のあいだからでるものをさし、C8は第7頸椎と第1胸椎のあいだからでるものをさす。第1胸椎と第2胸椎の間から出る神経をT1、次のものをT2というように、漸次各椎骨名に倣って名づけられている。(ここでの説明はヒトの解剖所見をもとに書かれているが、基本的には他の脊椎動物にもあてはまることである。)

図 脊髄断面
前根、後根、後根神経節、交通枝を示す。

 脊髄神経は脊髄から伸びる各々数本の後根(脊髄後索に入る求心性の知覚神経線維で体性感覚と自律性の内臓感覚機能を司る)と前根(前索から出る遠心性の運動神経線維と自律神経線維からなる)が合流して一本の束となって椎間孔を通り脊柱管の外に出る。

 後根には前根との合流直前に後根神経節(脊髄神経節)という膨らみがあって、そのなかに神経節細胞とよばれる知覚性の神経細胞が集まっている。この神経細胞は細胞体から細胞質突起を一本だけ出す偽単極性の細胞である。この突起はやがて2本に分岐し、片方(中枢突起 central process)は脊髄に、もう片方(末梢突起 peripheral process)はその支配領域にむかう。末梢端はたとえば皮膚(体性知覚を司る一般体性求心性神経)、臓器(内臓感覚を司る一般内臓求心性の自律神経)など、その分布先で直接感覚情報を受容するほか、受容体と複合体を形成して感覚の受容を行う。末梢突起で受容した感覚情報は求心性に細胞体へ、また同時に中枢突起へと伝えられる。中枢突起の先端は脊髄内あるいは延髄まで上行してから、そこに位置する中枢神経系の感覚の伝導路の神経細胞にシナプス連結する。

 脊髄神経は前根と後根が合流したあとで交感神経幹に交通枝を出しながら分岐し、脊髄神経前枝と脊髄神経後枝となる。これら前枝、後枝はそれぞれ体の前面、後面の支配を担う。概して、前枝は後枝より太く支配領域も広い。上下の脊髄神経の前枝は、吻合と分岐を繰り返しながら複雑な神経叢(頚神経叢:C1-C4、腕神経叢:C5-T1、腰神経叢:L1-L4、仙骨神経叢:L4-S3)を形成しながら特定の支配領域に向かう(それぞれの脊髄神経の皮膚の分布領域はデルマトームとよばれる)。

 頸髄~腰髄レベルの前根からでる交感神経(遠心性)の節前線維(自律神経)は交感神経幹(脊柱の外側面に貼りつき、ところどころに神経節をつくりながら、頭蓋底から尾骨レベルまでつづく神経の束)に加わり、いずれか近隣の神経節(上頸・中頸・頸胸神経節、胸神経節、腰神経節、仙骨神経節など)で節後神経細胞にシナプス結合する。そこからの神経軸索(節後線維)は神経束を形成(大・小内臓神経など)したり、血管に絡まったり(頸動脈神経叢)、あるいは末梢神経の分岐に合流しながら、各支配臓器に向かう。臓器周辺では、よく発達した神経叢(心臓神経叢、肺神経叢、腹腔神経叢、骨盤神経叢など)の形成をみる。

 一方、副交感神経の節前線維は脊髄レベルではS2-S4の側索中間外側柱の神経細胞体からでる(脳神経に含まれる副交感神経については脳神経の項参照)。これらの節前線維は脊髄神経に混じって末梢器官(結腸下部、直腸、膀胱など)に進み、臓器周辺の神経叢に達してはじめて、そこの節後神経細胞に連結し、近隣の臓器を支配する。

参考文献

Gray’s Anatomy: R. Warwick and P. L. Williams (Eds.), 35th edition, Longman Ltd., Edinburgh, GB, 1973.

Neurological Anatomy in Relation to Clinical Medicine: A. Brodal, 3rd edition, Oxford University Press, New York, USA, 1981.

Wikipedia-free encyclopedia (2012 Edition)

ウィキペディア-フリー百科事典(2012年日本語版)


(執筆者:端川勉 担当編集委員:伊佐正)