「補足運動野」の版間の差分

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== 両手の協調運動<br>  ==
== 両手の協調運動<br>  ==
[書きかけ]
 片手で木の枝を引き寄せてもう片手で実を取る、糸を結ぶなど特定の目的のために両手を協調させて動作させることは様々な場面で見られるが、補足運動野の傷害は両手の協調動作にも重篤な障害をもたらす。例えばサルにアクリル板に開けた通し穴の中のレーズンを取らせると、片手でレーズンを穴の反対側に押し出しもう一方の手で受け取ることが容易に出来る。ところが補足運動野を損傷したサルでは穴の両側から同時に両手で押し出そうとして取り出すことが出来ない。対照的に運動前野を損傷したサルではこのような両手の協調運動障害は見られない<ref><pubmed>6716131</pubmed></ref>。


 左右の手を協調して動作させることは運動制御の中でも重要な役割を占めている(例、)。  皮質脊髄路の走行や電気刺激による誘発運動、破壊症状の観察結果からは皮質運動野は主に対側の骨格筋を支配している事が覗われる。しかし補足運動野を含む高次運動野は両手の協調運動にも寄与していることが示唆されている。例えばサルにアクリル板に開けた通し穴の中のレーズンを取らせると、片手でレーズンを穴の反対側に押し出しもう一方の手で受け取ることが容易に出来る。ところが補足運動野を損傷したサルでは穴の両側から同時に両手で押し出そうとして取り出すことが出来ない。対照的に[[運動前野]]を損傷したサルではこのような両手の協調運動障害は見られない<ref><pubmed>6716131</pubmed></ref>。こうした所見からは両手の協調動作には補足運動野の寄与が重要であることが覗われ、実際、両手協調動作に伴う神経活動が人やサルの補足運動野で報告されている。  
左右の手を協調して動作させることは運動制御の中でも重要な役割を占めている(例、)。  皮質脊髄路の走行や電気刺激による誘発運動、破壊症状の観察結果からは皮質運動野は主に対側の骨格筋を支配している事が覗われる。しかし補足運動野を含む高次運動野は両手の協調運動にも寄与していることが示唆されている。例えばサルにアクリル板に開けた通し穴の中のレーズンを取らせると、片手でレーズンを穴の反対側に押し出しもう一方の手で受け取ることが容易に出来る。ところが補足運動野を損傷したサルでは穴の両側から同時に両手で押し出そうとして取り出すことが出来ない。対照的に[[運動前野]]を損傷したサルではこのような両手の協調運動障害は見られない<ref><pubmed>6716131</pubmed></ref>。こうした所見からは両手の協調動作には補足運動野の寄与が重要であることが覗われ、実際、両手協調動作に伴う神経活動が人やサルの補足運動野で報告されている。  


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