「Gastrulation brain homeoboxファミリー」の版間の差分
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マウスでは、E9. | マウスでは、E9.5までに[[内耳]]原基で ''Gbx2'' mRNA が発現する。これより形成される[[耳胞]]では背内側領域全体に発現し、E10.5になるとこの発現は耳胞の赤道域まで拡大するとともに、内部に生じる[[内リンパ管]]でも発現が見られる<ref name=Wright2003><pubmed>12810586</pubmed></ref><ref name=Lin2005><pubmed>15829521</pubmed></ref>。''Gbx2'' 変異体胚では内リンパ管の欠損と[[膜迷路]]の腫脹、さらに、[[半規管]]、[[球形嚢]]および[[蝸牛管]]の異常が見られる<ref name=Wassarman1997><pubmed>9247335</pubmed></ref><ref name=Lin2005><pubmed>15829521</pubmed></ref><ref name=Miyazaki2006><pubmed>16961590</pubmed></ref>。内耳の発生は後脳からのシグナルに依存するが、この際、内耳原基における ''Gbx2'' 発現の活性化が重要であり、''Gbx2'' は ''[[Wnt2b]]'' や ''[[Dlx5]]'' などを正に調節することで内リンパ管や半規管などの背側構造を発生させる一方、''[[Otx2]]'' 発現を制限することで球形嚢や蝸牛管などの腹側構造の発生を促進すると考えられている<ref name=Lin2005><pubmed>15829521</pubmed></ref>。 | ||
アフリカツメガエルやニワトリの胚では、[[感覚性プラコード領域]]の前方領域と後方領域はそれぞれ ''Otx2'' と ''Gbx2'' に依存し、後方領域から耳胞領域が生じる<ref name=Steventon2012><pubmed>22564795</pubmed></ref>。ニワトリ胚の場合、初期(HH10)では予定耳胞全域で ''Gbx2'' が発現するが、HH14になると、耳胞の側方領域(予定前庭領域)では ''Otx2''、内側領域(予定蝸牛領域)では ''Gbx2'' が発現する。これら2領域に夾まれた境界領域では ''Pax2'' とともに ''Fgf8'' と ''[[Fgf10]]'' が発現し、この領域近傍で[[聴覚前庭神経節]]が出現する<ref name=Hidalgo-Sanchez2000><pubmed>10906468</pubmed></ref><ref name=Miyazaki2006><pubmed>16961590</pubmed></ref><ref name=Sanchez-Calderon2002><pubmed>11922981</pubmed></ref>。この状況は中脳後脳境界での遺伝子相互作用を思わせるが、実際、異所性 ''Gbx2'' 発現は ''Otx2'' 発現を抑制し、その逆も同様であった。これらの結果は、内耳発生が、''Gbx2'' と ''Otx2'' の相互作用とこの下流での ''Fgf'' の発現により制御されていることを示唆する<ref name=Miyazaki2006><pubmed>16961590</pubmed></ref>。 | |||
===その他の組織・器官=== | ===その他の組織・器官=== | ||