「ナルコレプシー」の版間の差分

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== はじめに ==
== はじめに ==


 日中に過剰な眠気が生じ、睡眠時間が延長する、あるいは不適切な時間に眠りこんでしまう傾向が3カ月以上継続するものを[[過眠症]]とよぶ。睡眠不足や睡眠時無呼吸症候群に伴う夜間睡眠の量的質的な障害を原因とせず、睡眠・覚醒中枢の機能自体が異常をきたすことが過眠症状の原因となる場合を狭義の過眠症とよぶ。その代表がナルコレプシーである。ナルコレプシーの名前は、1880年フランスの神経科医[[wikipeda:Jean-Baptiste-Édouard_Gélineau|JBE Gélineau]](ジェリノー)が、居眠りの反復、および[[てんかん]]とは異なる[[脱力発作]]を呈する症例を報告し、これが独立した疾患単位であるとして命名した(英訳<ref name=ref1>'''Schenck CH, Bassetti CL, Arnulf I, Mignot E.'''<br>English translations of the first clinical reports on narcolepsy and cataplexy by Westphal and Gelineau in the late 19th century, with commentary. <br>''Journal of clinical sleep medicine'' : JCSM : official publication of the American Academy of Sleep Medicine. 2007;3:301-11.</ref>)。我が国では居眠り病ともよばれる。
 日中に過剰な眠気が生じ、睡眠時間が延長する、あるいは不適切な時間に眠りこんでしまう傾向が3カ月以上継続するものを[[過眠症]]とよぶ。睡眠不足や睡眠時無呼吸症候群に伴う夜間睡眠の量的質的な障害を原因とせず、睡眠・覚醒中枢の機能自体が異常をきたすことが過眠症状の原因となる場合を狭義の過眠症とよぶ。その代表がナルコレプシーである。ナルコレプシーの名前は、1880年フランスの神経科医[[wikipedia:Jean-Baptiste-Édouard_Gélineau|JBE Gélineau]](ジェリノー)が、居眠りの反復、および[[てんかん]]とは異なる[[脱力発作]]を呈する症例を報告し、これが独立した疾患単位であるとして命名した(英訳<ref name=ref1>'''Schenck CH, Bassetti CL, Arnulf I, Mignot E.'''<br>English translations of the first clinical reports on narcolepsy and cataplexy by Westphal and Gelineau in the late 19th century, with commentary. <br>''Journal of clinical sleep medicine'' : JCSM : official publication of the American Academy of Sleep Medicine. 2007;3:301-11.</ref>)。我が国では居眠り病ともよばれる。


== 症状 ==
== 症状 ==