「細胞株」の版間の差分

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== 神経系の細胞株 ==
== 神経系の細胞株 ==


 理研細胞バンクから提供している神経系の細胞株に、PC-12(細胞株名)がある。ラットの褐色腫(pheochromocytoma)に由来する細胞株であり、NGF (Nerve Growth Factor) 添加により分化して神経突起を伸ばすという分化能を有する細胞であり、神経系の研究分野で汎用されている。理研細胞バンクから提供しているすべての細胞の中でも、提供数の多さが毎年10位以内に入る汎用細胞である。
 [[wikipedia:ja:理化学研究所|理化学研究所]]細胞バンクから提供している神経系の細胞株に、PC-12(細胞株名)がある。[[wikipedia:ja:ラット|ラット]]の[[褐色細胞腫]]([[pheochromocytoma]])に由来する細胞株であり、[[神経成長因子]] ([[Nerve Growth Factor]], [[NGF]]) 添加により分化して神経突起を伸ばすという分化能を有する細胞であり、神経系の研究分野で汎用されている。理研細胞バンクから提供しているすべての細胞の中でも、提供数の多さが毎年10位以内に入る汎用細胞である。


 他には、マウス神経芽細胞腫(neuroblastoma)に由来するNeuro 2a(細胞株名)や、マウス神経芽細胞腫(neuroblastoma)とラット神経膠腫(glioma)のハイブリッド細胞(融合細胞)である NG108(細胞株名)などが有名である。残念ながら、Neuro 2a及びNG108は理研細胞バンクからは提供していないが、市販されている細胞株であり、ネット検索で容易に把握が可能である。
 他には、マウス[[神経芽細胞腫]]([[neuroblastoma]])に由来するNeuro 2a(細胞株名)や、マウス神経芽細胞腫(neuroblastoma)とラット[[神経膠腫]](glioma)のハイブリッド細胞(融合細胞)である NG108(細胞株名)などが有名である。残念ながら、Neuro 2a及びNG108は理研細胞バンクからは提供していないが、市販されている細胞株であり、ネット検索で容易に把握が可能である。


 また、今後の神経研究分野においては、多能性幹細胞(ES/iPS細胞)から分化誘導した正常に近い神経系細胞も有用であり、分野によっては、上記の汎用細胞株よりも使用機会が多くなるものと推測される。
 また、今後の神経研究分野においては、多能性幹細胞(ES/iPS細胞)から分化誘導した正常に近い神経系細胞も有用であり、分野によっては、上記の汎用細胞株よりも使用機会が多くなるものと推測される。