「心理療法」の版間の差分
ナビゲーションに移動
検索に移動
細 (ページの作成:「 心理療法とは、特定の訓練を積んだ専門家(臨床心理士など)によって、心理的諸問題を抱える患者やクライエントと呼ばれ...」) |
細編集の要約なし |
||
48行目: | 48行目: | ||
====目標==== | ====目標==== | ||
上述のように、有機体としての人間が最高に実現(=自己実現)された状態を目指す。このためにセラピストに必要とされる3つの中心的特性は、下記の3つである。 | 上述のように、有機体としての人間が最高に実現(=自己実現)された状態を目指す。このためにセラピストに必要とされる3つの中心的特性は、下記の3つである。 | ||
#自己一致 Genuineness/Congruence | #自己一致 Genuineness/Congruence<br>自発性、開放性、信頼性などを内包する。治療者は何らの作為や専門的見せかけを持たず、自分をあらわに表出し、クライエントに対して良かれの感情や考えを個人的に率直に表す。ある意味で、治療者は誠実な自己開示を通じて、クライエントがどのようになりうるかのモデルを提供する。 | ||
自発性、開放性、信頼性などを内包する。治療者は何らの作為や専門的見せかけを持たず、自分をあらわに表出し、クライエントに対して良かれの感情や考えを個人的に率直に表す。ある意味で、治療者は誠実な自己開示を通じて、クライエントがどのようになりうるかのモデルを提供する。 | #無条件の肯定的関心Unconditional positive regard<br>クライエントのそのあるがままに重んじ、彼らに対する所有的でない暖かみを表す。人は人であるというだけで価値があるのである。セラピストは、無条件に、クライエントが成長し生きようとしている一人の人間存在であるというただそれだけの理由によって、心からの関心と敬意を表さなくてはならない。 | ||
#無条件の肯定的関心Unconditional positive regard | #共感的理解 Accurate empathetic understanding<br>時々刻々とクライエントの目を通してその世界を見、クライエントの感情を理解すること(クライエントの内的照合枠を正確に知覚し、それに付着している情動的要素や意味も知覚すること)。かつまたそれはクライエント自身の現象学的立脚点と本人からはぼんやりとしか気付かれていない視角の双方からなされねばならない。 | ||
クライエントのそのあるがままに重んじ、彼らに対する所有的でない暖かみを表す。人は人であるというだけで価値があるのである。セラピストは、無条件に、クライエントが成長し生きようとしている一人の人間存在であるというただそれだけの理由によって、心からの関心と敬意を表さなくてはならない。 | |||
#共感的理解 Accurate empathetic | |||
時々刻々とクライエントの目を通してその世界を見、クライエントの感情を理解すること(クライエントの内的照合枠を正確に知覚し、それに付着している情動的要素や意味も知覚すること)。かつまたそれはクライエント自身の現象学的立脚点と本人からはぼんやりとしか気付かれていない視角の双方からなされねばならない。 | |||
====面接の一般形態==== | ====面接の一般形態==== | ||
132行目: | 129行目: | ||
いずれにしても、うつ病におけるCBTの神経作用メカニズムについては、サブタイプや重症度、合併症なども考慮に入れて、更に細やかな検討がなされることが必要である。 | いずれにしても、うつ病におけるCBTの神経作用メカニズムについては、サブタイプや重症度、合併症なども考慮に入れて、更に細やかな検討がなされることが必要である。 | ||
== 参考文献 == | |||
<references /> | |||
(執筆者:袴田優子、下山晴彦 担当編集委員:加藤忠史) | |||