「シナプス」の版間の差分

ナビゲーションに移動 検索に移動
編集の要約なし
122行目: 122行目:
 シナプス形成段階初期で、過剰なシナプスを形成し、発達過程において必要な結合だけが強められ、不要な結合が除去されて成熟した機能的な神経回路が完成する過程をシナプスの刈り込みsynaptic prunningと呼ぶ。
 シナプス形成段階初期で、過剰なシナプスを形成し、発達過程において必要な結合だけが強められ、不要な結合が除去されて成熟した機能的な神経回路が完成する過程をシナプスの刈り込みsynaptic prunningと呼ぶ。


 また、シナプス前細胞の発火がシナプス後細胞を発火させるとその神経細胞同士の結合が強くなるという[[ヘブ則]][[Hebbian learning]] ruleが知られている。
 また、シナプス前細胞の発火がシナプス後細胞を発火させるとその神経細胞同士の結合が強くなるという[[ヘブ則]] [[Hebbian learning]] ruleが知られている。


 活動が亢進したシナプスは、よりシナプスが安定になりやすい「タグ」がつくという[[シナプスタグ仮説]]synaptic tagging hypothesisも提唱されている。
 活動が亢進したシナプスは、よりシナプスが安定になりやすい「タグ」がつくという[[シナプスタグ仮説]] synaptic tagging hypothesisも提唱されている。


 脳損傷を受けると、神経細胞が新しく突起を伸ばして他の細胞に投射する、発芽と呼ばれる過程が引き起こされる。シナプスレベルで新しい結合が生まれることをシナプス発芽という。一方、定常状態でも一定の割合でシナプスが絶えず形成と消滅を繰り返していることも明らかになっており、複雑な神経回路の形成と維持に寄与していると考えられる。
 脳損傷を受けると、神経細胞が新しく突起を伸ばして他の細胞に投射する、発芽と呼ばれる過程が引き起こされる。シナプスレベルで新しい結合が生まれることをシナプス発芽という。一方、定常状態でも一定の割合でシナプスが絶えず形成と消滅を繰り返していることも明らかになっており、複雑な神経回路の形成と維持に寄与していると考えられる。