「両眼視野闘争」の版間の差分

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両眼視野闘争中に、[[意識]]の中身が顔や建物の間で交代する時には、注意が向く対象もそれに伴って交代する。そのため、両眼視野闘争を意識研究のツールとして使い神経活動を計測した場合、[[意識]]の中身に相関するような神経活動は、同時に、注意が向けられている視覚処理とも相関することになる。ここで問題なのは、注意と[[意識]]の神経基盤は密接に関係があるものの、両者は異なるメカニズムによって支えられている可能性があることである。注意と[[意識]]の関係性は一つの大きなトピックであり、現在も議論が続いている(<ref name="ref29" /><ref><pubmed>8052596</pubmed></ref> Frontiers in Consciousness Research のリサーチトピック http://www.frontiersin.org/consciousness_research/researchtopics/Attention_and_consciousness_in/357 も参照)。  
両眼視野闘争中に、[[意識]]の中身が顔や建物の間で交代する時には、注意が向く対象もそれに伴って交代する。そのため、両眼視野闘争を意識研究のツールとして使い神経活動を計測した場合、[[意識]]の中身に相関するような神経活動は、同時に、注意が向けられている視覚処理とも相関することになる。ここで問題なのは、注意と[[意識]]の神経基盤は密接に関係があるものの、両者は異なるメカニズムによって支えられている可能性があることである。注意と[[意識]]の関係性は一つの大きなトピックであり、現在も議論が続いている(<ref name="ref29" /><ref><pubmed>8052596</pubmed></ref> Frontiers in Consciousness Research のリサーチトピック http://www.frontiersin.org/consciousness_research/researchtopics/Attention_and_consciousness_in/357 も参照)。  


2011年に、過去のfMRI実験で示されたV1における意識に相関する神経活動は、実は注意に相関する神経活動であるという報告がなされた<ref><pubmed>22076381</pubmed></ref> 。両眼視野闘争に関わる神経活動にどの程度注意の影響が及んでいるのかは今後慎重に解明されるべき課題である。  
2011年に、過去のfMRI実験で示された[[一次視覚野]]における意識に相関する神経活動は、実は注意に相関する神経活動であるという報告がなされた<ref><pubmed>22076381</pubmed></ref> 。両眼視野闘争に関わる神経活動にどの程度注意の影響が及んでいるのかは今後慎重に解明されるべき課題である。  


== まとめ・今後の展望  ==
== まとめ・今後の展望  ==
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