「Activity-regulated cytoskeleton-associated protein」の版間の差分

28行目: 28行目:
== 発現 ==  
== 発現 ==  
=== 組織分布 ===
=== 組織分布 ===
 成熟マウスにおける組織毎の網羅的遺伝子発現解析では、Arc mRNAは主に脳と下垂体において高発現しているが、副腎や前立腺、精巣や脂肪組織にもある程度のレベルで発現している。脳におけるArc発現は大脳皮質や海馬、線条体で高く、視床や間脳、小脳においては相対的に低い( Allen Brain Atlas: https://mouse.brain-map.org/experiment/show/71612182)。大脳皮質や海馬におけるArcは主に興奮性神経細胞に発現しており、抑制性神経細胞での発現は低い。一方、線条体においては抑制性神経細胞である中型有棘神経細胞がArcを発現している。アストロサイトにおける発現も報告されている。Arc発現は発達過程によっても変化することが報告されており、大脳皮質においてArc発現は、生後から成熟するにつれて増加し、その後加齢に伴い減少する<ref name=Jenks2017><pubmed>28790183</pubmed></ref><ref name=Lyford1995><pubmed>7857651</pubmed></ref> 。
 成熟マウスにおける組織毎の網羅的遺伝子発現解析では、Arc mRNAは主に脳と下垂体において高発現しているが、副腎や前立腺、精巣や脂肪組織にもある程度のレベルで発現している。脳におけるArc発現は大脳皮質や海馬、線条体で高く、視床や間脳、小脳においては相対的に低い([https://mouse.brain-map.org/experiment/show/71612182 Allen Brain Atlas])。大脳皮質や海馬におけるArcは主に興奮性神経細胞に発現しており、抑制性神経細胞での発現は低い。一方、線条体においては抑制性神経細胞である中型有棘神経細胞がArcを発現している。アストロサイトにおける発現も報告されている。Arc発現は発達過程によっても変化することが報告されており、大脳皮質においてArc発現は、生後から成熟するにつれて増加し、その後加齢に伴い減少する<ref name=Jenks2017><pubmed>28790183</pubmed></ref><ref name=Lyford1995><pubmed>7857651</pubmed></ref> 。


 神経系以外の組織におけるArc発現の発達にともなう変化や細胞種に関する情報は少ない。
 神経系以外の組織におけるArc発現の発達にともなう変化や細胞種に関する情報は少ない。