「開口確率」の版間の差分

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イオンチャネルの機能は膜電位変化や選択的なリガンドとの結合で制御されるが、刺激に応じて開口確率が変化していることが多い。  
イオンチャネルの機能は膜電位変化や選択的なリガンドとの結合で制御されるが、刺激に応じて開口確率が変化していることが多い。  


== 開口確率の求め方 ==
== 開口確率の求め方 ==


一つのイオンチャネルからの記録を行なっている時、このイオンチャネルの開口確率(''P''<sub>o</sub>)はamplitude histogramから簡単に求めること出来る(図1B) 。チャネルが開口している状態の部分の面積(チャネルが開口している時間の長さに比例)をヒストグラム全体の面積(記録を行った時間の長さに比例)で割れば良い。  
一つのイオンチャネルからの記録を行なっている時、このイオンチャネルの開口確率(''P''<sub>o</sub>)はamplitude histogramから簡単に求めること出来る(図1B) 。チャネルが開口している状態の部分の面積(チャネルが開口している時間の長さに比例)をヒストグラム全体の面積(記録を行った時間の長さに比例)で割れば良い。  


複数個(n個)のチャネルがパッチ内にあるときは、そのパッチのチャネルの平均''P''&lt;sub&gt;o&lt;/sub&gt;は、<br>Po=ΣnAn/nΣAnで求めることが出来る。  
複数個(n個)のチャネルがパッチ内にあるときは、そのパッチのチャネルの平均''P''<sub>o</sub>は、<br>Po=ΣnAn/nΣAnで求めることが出来る。  


例えば、3個のイオンチャネルが含まれる場合、<br>&lt;math&gt;mathit{P}_o=\frac{3 times A3+2 times A2+1 times A1+0 times A0}}{3 times (A3+A2+A1+A0)}&lt;/math&gt;<br>  
例えば、3個のイオンチャネルが含まれる場合、<br>&lt;math&gt;mathit{P}_o=\frac{3 times A3+2 times A2+1 times A1+0 times A0}}{3 times (A3+A2+A1+A0)}&lt;/math&gt;<br>  
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A3は3個全てが開いている状態の部分の面積<br><br>  
A3は3個全てが開いている状態の部分の面積<br><br>  


== 関連項目 ==
== 関連項目 ==


*[[イオンチャネル]]
*[[イオンチャネル]]


(執筆者:古谷和春、倉智嘉久 担当編集委員:林康紀)<br>
(執筆者:古谷和春、倉智嘉久 担当編集委員:林康紀)<br>

2012年7月6日 (金) 16:16時点における版

開口確率 open probability, Po

イオンチャネルのシングルチャネル記録を行なうと、チャネルの開閉が確率論的な振る舞いをすることが分かる(図1A)。イオンチャネルが開いた状態にある確率を開口確率という。イオンチャネルの開きやすさの指標として用いられ、イオンチャネルの個数N、シングルチャネル電流i、とともに生体膜のイオン電流量を規定する。 I=NPoi

イオンチャネルの機能は膜電位変化や選択的なリガンドとの結合で制御されるが、刺激に応じて開口確率が変化していることが多い。

開口確率の求め方

一つのイオンチャネルからの記録を行なっている時、このイオンチャネルの開口確率(Po)はamplitude histogramから簡単に求めること出来る(図1B) 。チャネルが開口している状態の部分の面積(チャネルが開口している時間の長さに比例)をヒストグラム全体の面積(記録を行った時間の長さに比例)で割れば良い。

複数個(n個)のチャネルがパッチ内にあるときは、そのパッチのチャネルの平均Poは、
Po=ΣnAn/nΣAnで求めることが出来る。

例えば、3個のイオンチャネルが含まれる場合、
<math>mathit{P}_o=\frac{3 times A3+2 times A2+1 times A1+0 times A0}}{3 times (A3+A2+A1+A0)}</math>

A3は3個全てが開いている状態の部分の面積

関連項目

(執筆者:古谷和春、倉智嘉久 担当編集委員:林康紀)