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== その他 == | == その他 == | ||
=== アノクタミン1 === | === アノクタミン1 === | ||
[[アノクタミン1]]([[anoctamin 1]], [[TMEM16A]])は細胞内Ca<sup>2+</sup>によって活性化する[[塩素チャネル|Cl<sup>-</sup>チャネル]]である。アノクタミン1は44度以上の温度で活性化される。後根神経節細胞に発現し、熱刺激のセンサーとして機能し、熱侵害受容の伝達に関与する<ref name=Cho2012><pubmed>22634729</pubmed></ref>。 | |||
Ca<sup>2+</sup>透過性の高いTRPチャネルの活性化に伴って流入したCa<sup>2+</sup>がアノクタミン1を活性化することによる機能連関が報告されており、感覚神経においてTRPV1を介して流入したCa<sup>2+</sup>によってアノクタミン1が活性化することでアノクタミン1がカプサイシンによる痛みを増強すると考えられている<ref name=Takayama2015><pubmed>25848051</pubmed></ref>。 | |||
=== | === 電位依存性ナトリウムチャネル === | ||
低温によって[[テトロドトキシン]]感受性[[電位依存性ナトリウムチャネル]]の不活性化が進行する一方で、テトロドトキシン抵抗性電位依存性ナトリウムチャネル[[Nav1.8]]は低温でも興奮性を維持できることで寒冷痛および低温環境下で痛みを伝達する重要な分子として機能することが示唆されている<ref name=Zimmermann2007><pubmed>17568746</pubmed></ref>。 | |||
=== Kvチャネル === | === Kvチャネル === | ||
[[TWIK関連カリウムチャネル]]([[TWIK関連カリウムチャネル]]; [[TREK]])は、[[TREK1]]、[[TREK2]]、[[TRAAK]]([[TWIK関連アラキドン酸活性化カリウムチャネル]])で構成され、膜伸張、pH、[[不飽和脂肪酸]]、[[全身麻酔薬]]、温度などの物理的・化学的刺激活性化される[[カリウムチャネル]]である。中でもTREK1は室温で非常に弱い活性を示し、温度の上昇に伴って活性が増加し、約40度で最大活性を示す。TREK1の活性化は[[膜電位]]の[[過分極]]をもたらすため、TREK1は侵害性熱刺激による神経発火を抑制して鎮痛に働くと考えられる。後根神経節、三叉神経節、迷走神経[[節状神経節]]、視床下部など、温度感受性や体温調節に関わる組織に発現している<ref name=Maingret2000><pubmed>10835347</pubmed></ref>。 | |||
==関連項目== | ==関連項目== | ||
* [[Transient receptor potentialチャネル]] | * [[Transient receptor potentialチャネル]] | ||
== 参考文献 == | == 参考文献 == | ||