「中間径フィラメント」の版間の差分

編集の要約なし
編集の要約なし
編集の要約なし
18行目: 18行目:


幾つかの点で、他の2種の細胞骨格線維とは大きく異なっている。中間径フィラメントには極性がない。また、重合にATPや、 GTPを要さず、細胞質内で脱重合している成分は少ない。一旦重合すると生理的な緩衝液で脱重合することはなく安定である。アクチンやチュブリンファミリーに比べ、構造が多様である。
幾つかの点で、他の2種の細胞骨格線維とは大きく異なっている。中間径フィラメントには極性がない。また、重合にATPや、 GTPを要さず、細胞質内で脱重合している成分は少ない。一旦重合すると生理的な緩衝液で脱重合することはなく安定である。アクチンやチュブリンファミリーに比べ、構造が多様である。
しかし、N末C末の球状領域をつなぐ桿状領域(rod domain, 340aa)はファミリー内で良く保存されている。この部分でコイルドコイルをつくった二量体がアンチパラレルanti-parallelに結合して四量体のプロトフィラメントprotofilamentとなる。このプロトフィラメントが2つで、プロトフィブリル(protofibril)を形成、それが4つ集まり、10nmの太さになると考えられている。  
しかし、N末C末の球状領域をつなぐ桿状領域(rod domain, 340aa)はファミリー内で良く保存されている。この部分でコイルドコイルをつくった二量体がアンチパラレル anti-parallel に結合して四量体のプロトフィラメント protofilament となる。このプロトフィラメントが2つで、プロトフィブリル(protofibril)を形成、それが4つ集まり、10nmの太さになると考えられている。  


<Br>
<Br>
36行目: 36行目:
== '''参考文献''' ==
== '''参考文献''' ==
1.'''Manfred Schliwa'''<br>  
1.'''Manfred Schliwa'''<br>  
''The cytoskeleton an introductory survey 1986''<br>  
''The cytoskeleton an introductory survey '' 1986<br>  
Springer-Verlag /Wien
Springer-Verlag /Wien


2.'''Bruce Alberts et al.''' <br>
2.'''Bruce Alberts et al.''' <br>
''Molecular Biology of the Cell 5th ed 2008''<br>
''Molecular Biology of the Cell '' 5th ed 2008<br>
Garland Publishing,Inc /NewYork
Garland Publishing,Inc /NewYork
   
   
3.'''Jonathon Howard''' <br>
3.'''Jonathon Howard''' <br>
''Mechanics of Motor Proteins and the cytoskeleton 2001''<br>
''Mechanics of Motor Proteins and the cytoskeleton '' 2001<br>
Sinauer Associates,Inc /Sunderland Massachusetts
Sinauer Associates,Inc /Sunderland Massachusetts


<br><br>(執筆者:中田隆夫、担当編集委員:河西春郎)
<br><br>(執筆者:中田隆夫、担当編集委員:河西春郎)
113

回編集