トーク:向精神薬

提供:脳科学辞典
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査読担当 加藤忠史

1) 向精神薬とは

 広義には、アルコールやたばこなどの嗜好品、危険ドラッグなどの精神異常発現薬なども含まれるが、厳密な定義や分類があるわけではなく国際的にも統一的な用語になっていない。一般的には、精神疾患の治療に用いられる薬物を指す。 → 広義には、アルコールやたばこなどの嗜好品や、オピオイド(モルヒネなど)、カンナビノイド(大麻など)、幻覚剤(リゼルグ酸など)、覚醒剤メタンフェタミンなど)、その他の危険ドラッグなどの違法に乱用される薬物も含まれるが、厳密な定義や分類があるわけではなく国際的にも統一的な用語になっていない。一般的には、精神疾患の治療に用いられる薬物を指す。

2) 近代以前

臭化物 → 臭化カリウムなどの臭化物

3) 表.向精神薬の分類

 この表からは、嗜好品(アルコール、ニコチン(たばこ))と「精神異常発現薬」を外して、治療薬だけとして、「治療に用いる向精神薬の分類」としては如何でしょうか? (嗜好品を入れる場合には、乱用薬も入れた方が良いように思いました。)  その場合、「治療薬」の中に、「精神刺激薬」を加える必要があると思います。  それから、アトモキセチンについて、どう分類して良いかわかりませんが、一応、「選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害薬」あるいは「注意欠陥・多動性障害治療薬」として記載してはどうでしょうか。(テキストにも必要。)  主作用として精神症状を変容させないもの(麻酔薬、抗てんかん薬、抗パーキンソン病薬)は、この表に含めなくて良いような気もしますが、如何でしょうか。

4) 抗精神病薬

主に統合失調症の治療薬である。双極性障害やうつ病、せん妄の治療にも用いられる。 → 主に統合失調症の治療薬である。双極性障害やうつ病、せん妄などの治療にも用いられる。 (最近エビリファイの自閉症への適応拡大がありましたので、「など」を入れてはどうでしょうか。)

5) 睡眠薬  バルビツール酸系薬は古い薬物で、現在使用される機会はほとんどない。 →  バルビツール酸系薬は古い薬物で、現在睡眠薬として使用される機会はほとんどない。 (てんかん重積には今も使われていると思いましたので、「睡眠薬として」を追加した方が良いと思いました)

6) 認知症治療薬

 コリンエステラーゼ阻害薬のみの記載となっていますが、メマンチンについても記載を追加した方が良いのではないでしょうか?

 以上、改訂してみましたので、ご検討いただければと思います。  どうぞよろしくお願いします。 --Tkato (トーク) 2016年2月21日 (日) 17:25 (JST)