「下丘」の版間の差分

15 バイト追加 、 2012年7月9日 (月)
編集の要約なし
(1,第一段落の感覚入力を記述しました.2,機能の第二段落に文献をつけました.3,中脳の図をつけました.)
編集の要約なし
1行目: 1行目:
英語名:inferior colliculus 独:Colliculi inferiores 仏:colliculi inférieurs 羅:colliculus inferior 英略称:IC
英語名:inferior colliculus 独:Colliculi inferiores 仏:colliculi inférieurs 羅:colliculus inferior 英略称:IC


[[ファイル:下丘図.jpg]]
[[image:下丘図.jpg|thumb|300px|'''図''']]


 [[中脳]]にある[[聴覚]][[神経核]]であり,背側に突出した構造をもつ。中心核(central nucleus, CIC)と背側皮質(dorsal cortex, DCIC),外側皮質(external cortex, ICX)の3領域からなる。すべての[[上行性]]の聴覚情報は下丘を経由して[[視床]]へ至る。下丘では,下位[[脳幹]]の聴覚神経核に比べて複雑な情報処理が行われている。音の[[周波数弁別]],音の[[高さ]],[[音声言語]],[[聴覚空間]]の認知など,様々な聴覚機能に関わる。また,下丘へは[[体性感覚]],[[顔面知覚]],[[視覚]]などの聴覚以外の感覚入力があり,これらの感覚と聴覚との擦り合わせも行われる。[[大脳皮質]]からの下行性の投射は,[[注意]]などによる[[ゲート機構]]として働くと考えられている<ref>''' Winer JA, Schreiner CE'''<br>The inferior colliculus.<br>''Springer'': 2005</ref>。
 [[中脳]]にある[[聴覚]][[神経核]]であり,背側に突出した構造をもつ。中心核(central nucleus, CIC)と背側皮質(dorsal cortex, DCIC),外側皮質(external cortex, ICX)の3領域からなる。すべての[[上行性]]の聴覚情報は下丘を経由して[[視床]]へ至る。下丘では,下位[[脳幹]]の聴覚神経核に比べて複雑な情報処理が行われている。音の[[周波数弁別]],音の[[高さ]],[[音声言語]],[[聴覚空間]]の認知など,様々な聴覚機能に関わる。また,下丘へは[[体性感覚]],[[顔面知覚]],[[視覚]]などの聴覚以外の感覚入力があり,これらの感覚と聴覚との擦り合わせも行われる。[[大脳皮質]]からの下行性の投射は,[[注意]]などによる[[ゲート機構]]として働くと考えられている<ref>''' Winer JA, Schreiner CE'''<br>The inferior colliculus.<br>''Springer'': 2005</ref>。