「電位依存性カルシウムチャネル」の版間の差分

編集の要約なし
編集の要約なし
編集の要約なし
43行目: 43行目:
=== Ca<sub>v</sub>3 (T型)<br>  ===
=== Ca<sub>v</sub>3 (T型)<br>  ===


 T型は、一過的にCa<sup>2+</sup>を流入させることで、活動電位の発生パターンを調節する。心臓の洞房結節に存在するペースメーカー細胞における拍動の形成や<sup>[31]</sup>、睡眠時の特徴的な脳波を形成する視床のリレー細胞における周期的な発火に関わっている<sup>[32]</sup>。<br>  
 T型は、一過的にCa<sup>2+</sup>を流入させることで、活動電位の発生パターンを調節する。心臓の洞房結節に存在するペースメーカー細胞における拍動の形成や<ref name=ref31><pubmed>16690884</pubmed></ref>、睡眠時の特徴的な脳波を形成する視床のリレー細胞における周期的な発火に関わっている<ref name=ref32><pubmed>9570789</pubmed></ref>。<br>  


== 疾患との関係<br>  ==
== 疾患との関係<br>  ==


 Ca<sub>v</sub>1.1遺伝子 (''CACNA1S'') は、骨格筋の機能不全から発作的な筋力低下症状を示す低カリウム性周期性四肢麻痺、Ca<sub>v</sub>1.2遺伝子 (''CACNA1C'') は、心臓のQT延長や、合指、自閉症といった症状を示すTimothy症候群の原因遺伝子である<sup>[4][33]</sup>。Ca<sub>v</sub>2.1遺伝子 (''CACNA1A'') は、様々な遺伝子疾患、運動失調を呈する脊髄小脳失調症6型、家族性偏頭痛1型、発作性小脳失調を呈する反復発作性失調症2型などの原因遺伝子である。また、運動失調やてんかん症状を呈する変異マウスtottering、leaner、rolling Nagoyaの原因遺伝子でもある<sup>[31]</sup>。Ca<sub>v</sub>3.1遺伝子 (''CACNA1G'') は、若年ミオクロニーてんかん、Ca<sub>v</sub>3.2遺伝子 (''CACNA1H'') は、小児欠神てんかんや突発性全般てんかん、また自閉症スペクトラム障害との関連が示唆されている<sup>[34]</sup>。<br>  
 Ca<sub>v</sub>1.1遺伝子 (''CACNA1S'') は、骨格筋の機能不全から発作的な筋力低下症状を示す低カリウム性周期性四肢麻痺、Ca<sub>v</sub>1.2遺伝子 (''CACNA1C'') は、心臓のQT延長や、合指、自閉症といった症状を示すTimothy症候群の原因遺伝子である<ref name=ref4 /><ref name=ref33><pubmed>15000527</pubmed></ref>。Ca<sub>v</sub>2.1遺伝子 (''CACNA1A'') は、様々な遺伝子疾患、運動失調を呈する脊髄小脳失調症6型、家族性偏頭痛1型、発作性小脳失調を呈する反復発作性失調症2型などの原因遺伝子である。また、運動失調やてんかん症状を呈する変異マウスtottering、leaner、rolling Nagoyaの原因遺伝子でもある<ref name=ref31 />。Ca<sub>v</sub>3.1遺伝子 (''CACNA1G'') は、若年ミオクロニーてんかん、Ca<sub>v</sub>3.2遺伝子 (''CACNA1H'') は、小児欠神てんかんや突発性全般てんかん、また自閉症スペクトラム障害との関連が示唆されている<ref name=ref34><pubmed>    19071165</pubmed></ref>。<br>  


== その他のCa<sup>2+</sup>チャネル<br>  ==
== その他のCa<sup>2+</sup>チャネル<br>  ==
39

回編集