「ディファレンシャルディスプレイ」の版間の差分

23行目: 23行目:


#アンカープライマーによるmRNAの選択的逆転写(第1鎖合成)  
#アンカープライマーによるmRNAの選択的逆転写(第1鎖合成)  
#:比較したい2種類(またはそれ以上)の細胞からそれぞれ抽出したmRNAを、ポリ(A)鎖と結合するアンカープライマーと逆転写酵素を用いた逆転写反応によってcDNAに変換する。アンカープライマーとしはT(チミジン)12個からなる[[wikipedia:ja:オリゴヌクレオチド|オリゴヌクレオチド]]の3’端に、A,G,Cのうちの1種のヌクレオチド1個を付加したものを用いる(T<sub>12</sub>N, N=A, G, or C)。時にT<sub>12</sub>MN(但し、M=A, G, Cの混合、N=A, G, CまたはT)を用いることもある。
#:比較したい2種類(またはそれ以上)の細胞からそれぞれ抽出したmRNAを、ポリ(A)鎖と結合するアンカープライマーと逆転写酵素を用いた逆転写反応によってcDNAに変換する。アンカープライマーとしはT(チミジン)12個からなる[[wikipedia:ja:オリゴヌクレオチド|オリゴヌクレオチド]]の3’端に、A,G,Cのうちの1種のヌクレオチド1個を付加したものを用いる(T<sub>12</sub>N、但し、N=A, G, or C)。時にT<sub>12</sub>MN(但し、M=A, G, Cの混合、N=A, G, CまたはT)を用いることもある。
#任意プライマーによるcDNAの選択的第2鎖合成とPCRによる増幅
#任意プライマーによるcDNAの選択的第2鎖合成とPCRによる増幅
#:次に、合成されたcDNAを鋳型に、アンカープライマーと任意の混成塩基配列を持つ(通常10merの)オリゴヌクレオチド群をプライマーとしてPCRを行う。これによって任意の共通塩基配列をもつ複数のcDNA断片を、同時にPCR増幅する。この結果、両端をアンカープライマーと任意プライマーの配列で置換された分子が生じる。  
#:次に、合成されたcDNAを鋳型に、アンカープライマーと任意の混成塩基配列を持つ(通常10merの)オリゴヌクレオチド群をプライマーとしてPCRを行う。これによって任意の共通塩基配列をもつ複数のcDNA断片を、同時にPCR増幅する。この結果、両端をアンカープライマーと任意プライマーの配列で置換された分子が生じる。