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== 生理作用 == | == 生理作用 == | ||
メラトニンはG蛋白質共役型の受容体を介して生理作用を発揮する。哺乳類には2種類のメラトニン受容体が発見されているが,どちらの受容体もメラトニンと結合するとGiが活性化してAC活性が低下し,2次メッセンジャーである細胞内cAMP濃度が低下する。 | |||
=== 概日リズム === | === 概日リズム === | ||
松果体から分泌されるメラトニンは血流に乗り,概日時計の中枢であるSCNが生み出す時刻情報を他の脳領域や末梢組織に伝達する役割を果たし,睡眠の誘導などの[[概日リズム]] | 松果体から分泌されるメラトニンは血流に乗り,概日時計の中枢であるSCNが生み出す時刻情報を他の脳領域や末梢組織に伝達する役割を果たし,睡眠の誘導などの[[概日リズム]]を生み出す。またSCNにもメラトニン受容体が存在しており,中枢時計の時刻が松果体からのフィードバック制御を受ける事が知られている。 | ||
=== 光周性 === | === 光周性 === | ||
哺乳類の長日応答は,下垂体隆起部(pars tuberalis)において甲状腺刺激ホルモン(thyroid stimulating | 哺乳類の長日応答は,下垂体隆起部(pars tuberalis)において甲状腺刺激ホルモン(thyroid stimulating hormone,TSH)が産生される事により開始する。下垂体隆起部にはメラトニン受容体が高く発現しており,メラトニンは下垂体隆起部のTSHの産生を抑制するが,日長が長くなる(夜が短くなる)とメラトニンが分泌される時間帯が短くなりTSH産生の抑制が解除される。この結果,生殖腺の発達する。このようにメラトニンは哺乳類において日長を知る為の重要な因子として機能している。<ref>海老原史樹文,吉村崇 編<br>時間生物学<br>''化学同人'': 2012</ref> | ||
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