「グルココルチコイド」の版間の差分

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<font size="+1">[http://researchmap.jp/mayuminishi/?lang=japanese 西 真弓]</font><br>
''奈良県立医科大学第一解剖学講座''<br>
DOI XXXX/XXXX 原稿受付日:2012年4月17日 原稿完成日:2013年5月XX日<br>担当編集委員:[http://researchmap.jp/2rikenbsi/?lang=japanese 林 康紀](理化学研究所)<br>
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英語:glucocorticoid 独語:Glucocorticoid 仏語:glucocorticoïde
{{box|text= グルココルチコイドとは[[副腎皮質ホルモン]]の1つであり、[[wikipedia:JA:糖質|糖質]]、[[wikipedia:JA:タンパク質|タンパク質]]、[[wikipedia:JA:脂質|脂質]]、[[wikipedia:JA:電解質|電解質]]などの[[wikipedia:JA:代謝|代謝]]や[[wikipedia:JA:免疫|免疫]]反応、[[ストレス応答]]の制御に関わるなど生体の[[wikipedia:JA:ホメオスターシス|ホメオスターシス]]維持に重要な役割を果たす。下垂体前葉から[[分泌]]される[[adrenocorticotropic hormone]] (ACTH)により生合成が調節される。グルココルチコイド受容体、ミネラルコルチコイド受容体の2つの核内受容体を介して遺伝子の転写を制御することにより作用する。いずれの受容体も中枢神経系には幅広く存在する。}}
== グルココルチコイドとは==
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英語:glucocorticoid 独語:Glucocorticoid 仏語:glucocorticoïde
 グルココルチコイドとは[[副腎皮質ホルモン]]の1つであり、[[wikipedia:JA:糖質|糖質]]、[[wikipedia:JA:タンパク質|タンパク質]]、[[wikipedia:JA:脂質|脂質]]、[[wikipedia:JA:電解質|電解質]]などの[[wikipedia:JA:代謝|代謝]]や[[wikipedia:JA:免疫|免疫]]反応、[[ストレス応答]]の制御に関わるなど生体の[[wikipedia:JA:ホメオスターシス|ホメオスターシス]]維持に重要な役割を果たす。下垂体前葉から[[分泌]]される[[adrenocorticotropic hormone]] (ACTH)により生合成が調節される。グルココルチコイド受容体、ミネラルコルチコイド受容体の2つの核内受容体を介して遺伝子の転写を制御することにより作用する。いずれの受容体も中枢神経系には幅広く存在する。
== グルココルチコイドとは==
 副腎皮質ホルモンの1つである皮質[[ステロイド]]([[wikipedia:JA:コルチコステロイド|コルチコステロイド]]、corticosteroid)は、[[wikipedia:JA:糖質|糖質]]、[[wikipedia:JA:タンパク質|タンパク質]]、[[wikipedia:JA:脂質|脂質]]、[[wikipedia:JA:電解質|電解質]]などの[[wikipedia:JA:代謝|代謝]]や[[wikipedia:JA:免疫|免疫]]反応などに関与する重要なホルモンである。さらに、[[ストレス]]負荷により身体の神経・[[wikipedia:JA:内分泌|内分泌]]制御機構が働くことによりコルチコステロイドの分泌が亢進し、ストレス応答の制御に関わるなど生体の[[wikipedia:JA:ホメオスターシス|ホメオスターシス]]維持に重要な役割を果たしている。コルチコステロイドはグルココルチコイドと[[wikipedia:JA:ミネラルコルチコイド|ミネラルコルチコイド]]の2つに大別され、前者は[[副腎皮質]]の[[束状帯]]の細胞で、後者は[[球状帯]]の細胞で作られる。グルココルチコイドの中で最も生理作用が強いものは、[[wikipedia:JA:霊長類|霊長類]]においては[[コルチゾール]]であり、実験動物としてよく用いられる[[wikipedia:JA:ラット|ラット]]や[[マウス]]においては[[コルチコステロン]]である。
 副腎皮質ホルモンの1つである皮質[[ステロイド]]([[wikipedia:JA:コルチコステロイド|コルチコステロイド]]、corticosteroid)は、[[wikipedia:JA:糖質|糖質]]、[[wikipedia:JA:タンパク質|タンパク質]]、[[wikipedia:JA:脂質|脂質]]、[[wikipedia:JA:電解質|電解質]]などの[[wikipedia:JA:代謝|代謝]]や[[wikipedia:JA:免疫|免疫]]反応などに関与する重要なホルモンである。さらに、[[ストレス]]負荷により身体の神経・[[wikipedia:JA:内分泌|内分泌]]制御機構が働くことによりコルチコステロイドの分泌が亢進し、ストレス応答の制御に関わるなど生体の[[wikipedia:JA:ホメオスターシス|ホメオスターシス]]維持に重要な役割を果たしている。コルチコステロイドはグルココルチコイドと[[wikipedia:JA:ミネラルコルチコイド|ミネラルコルチコイド]]の2つに大別され、前者は[[副腎皮質]]の[[束状帯]]の細胞で、後者は[[球状帯]]の細胞で作られる。グルココルチコイドの中で最も生理作用が強いものは、[[wikipedia:JA:霊長類|霊長類]]においては[[コルチゾール]]であり、実験動物としてよく用いられる[[wikipedia:JA:ラット|ラット]]や[[マウス]]においては[[コルチコステロン]]である。