「ミカエリス・メンテンの式」の版間の差分

編集の要約なし
編集の要約なし
編集の要約なし
1行目: 1行目:
<div align="right"> 
<font size="+1">[http://researchmap.jp/read0018043 石田 敦彦]</font><br>
''広島大学 大学院総合科学研究科''<br>
DOI XXXX/XXXX 原稿受付日:2012年8月29日 原稿完成日:2012年9月10日<br>
担当編集委員:[http://researchmap.jp/2rikenbsi 林 康紀](独立行政法人理化学研究所 脳科学総合研究センター)<br>
</div>
英語名:Michaelis-Menten equation 独:Michaelis-Menten-Gleichnung 仏:Équation de Michaelis-Menten
英語名:Michaelis-Menten equation 独:Michaelis-Menten-Gleichnung 仏:Équation de Michaelis-Menten


同義語: ミハエリス・メンテンの式、ミヒャエリス・メンテンの式  
同義語: ミハエリス・メンテンの式、ミヒャエリス・メンテンの式  


{{box|text=
 [[wikipedia:ja:酵素|酵素]]は生体内の各種の[[wikipedia:ja:化学反応|化学反応]]を円滑に行わせるための生体[[wikipedia:ja:触媒|触媒]]であり、[[脳]]内においても[[情報伝達]]や物質代謝など、あらゆる生化学反応に関わっている。酵素の生化学的研究をおこなうにあたっては、酵素の性質を定量的に扱うことが大前提となるが、そのような場合の理論的基盤となるものが、以下に述べるミカエリス・メンテンの式である。ここでは更に、それを拡張したブリッグス・ホールデンの式の誘導について述べた後、これらの式による解析から得られる各種速度論的パラメータの求め方や意味について概説する。また、酵素[[阻害剤]]の理論的取り扱いについても代表的な例について簡単に解説し、最後に脳科学に関連の深い酵素に関する若干の研究例を紹介する。  
 [[wikipedia:ja:酵素|酵素]]は生体内の各種の[[wikipedia:ja:化学反応|化学反応]]を円滑に行わせるための生体[[wikipedia:ja:触媒|触媒]]であり、[[脳]]内においても[[情報伝達]]や物質代謝など、あらゆる生化学反応に関わっている。酵素の生化学的研究をおこなうにあたっては、酵素の性質を定量的に扱うことが大前提となるが、そのような場合の理論的基盤となるものが、以下に述べるミカエリス・メンテンの式である。ここでは更に、それを拡張したブリッグス・ホールデンの式の誘導について述べた後、これらの式による解析から得られる各種速度論的パラメータの求め方や意味について概説する。また、酵素[[阻害剤]]の理論的取り扱いについても代表的な例について簡単に解説し、最後に脳科学に関連の深い酵素に関する若干の研究例を紹介する。  
}}


==背景==
==背景==
202行目: 211行目:
== 参考文献  ==
== 参考文献  ==


<references />  
<references />
 
 
(執筆者:石田敦彦 担当編集委員:林康紀)