「結合定数」の版間の差分

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 センサーチップ上で分子間相互作用をリアルタイムに測定し、分子間の結合/解離のパラメータを得る手法である。金(Au)の薄膜を蒸着させたセンサーチップ上に一方の分子B(リガンド)を固定化しておき、他方の分子A(アナライト)の溶液を一定時間灌流する。AとBの結合によって生じる微量の質量変化をSPRシグナルとして検出し(図3)、その測定値から結合反応(A + B → AB)の速度定数 k<sub>on</sub> を得る。その後、アナライトを含まない[[wikipedia:ja:緩衝液|緩衝液]]を灌流するとSPRシグナルが減衰し、これにより解離反応(AB → A + B)の速度定数 k<sub>off</sub> が得られる。このとき、結合定数 K<sub>B</sub> = k<sub>on</sub>/k<sub>off</sub> である。  
 センサーチップ上で分子間相互作用をリアルタイムに測定し、分子間の結合/解離のパラメータを得る手法である。金(Au)の薄膜を蒸着させたセンサーチップ上に一方の分子B(リガンド)を固定化しておき、他方の分子A(アナライト)の溶液を一定時間灌流する。AとBの結合によって生じる微量の質量変化をSPRシグナルとして検出し(図3)、その測定値から結合反応(A + B → AB)の速度定数 k<sub>on</sub> を得る。その後、アナライトを含まない[[wikipedia:ja:緩衝液|緩衝液]]を灌流するとSPRシグナルが減衰し、これにより解離反応(AB → A + B)の速度定数 k<sub>off</sub> が得られる。このとき、結合定数 K<sub>B</sub> = k<sub>on</sub>/k<sub>off</sub> である。  
===定量的Förster resonance energy transfer (FRET) 解析===
 FRETは、タンパク質間相互作用の有無を検出する際に盛んに用いられるようになってきた手法の1つであり、解離定数・結合定数の測定にも応用可能である<ref><pubmed> 21595867 </pubmed></ref> <ref><pubmed> 22711490 </pubmed></ref>。対象とする2つの分子それぞれを蛍光色素や蛍光タンパク質(一方が蛍光のドナー、他方が蛍光のアクセプターとなるもの)で標識しておくと、両分子が結合した際にドナー-アクセプター間のFRETが生じる。遊離ドナー由来の蛍光シグナル、遊離アクセプター由来の蛍光シグナル、およびFRETシグナルを定量的に解析することで、当該分子間の結合の解離定数・結合定数を求めることができる。


== 関連項目 ==
== 関連項目 ==
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