「カプグラ症候群」の版間の差分

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 無害な外見をとった様々の人物に変装した偽物の正体が主題とされ、仮面の背後に隠れている迫害者が、患者にとって愛着の対象であることがある。Vié(1930)<ref name=ref44><pubmed>8149127</pubmed></ref>は、患者が不在の類似性を見いだす(未知の人を既知と誤認)ことから、「陽性ソジー」(sosies positifs)と呼んだ。Christodoulouはこれを同定過多(hyper-identification)と言う視点でとらえた<ref name=ref9 /> <ref name=ref10 /> <ref name=ref11 /> <ref name=ref12 />。
 無害な外見をとった様々の人物に変装した偽物の正体が主題とされ、仮面の背後に隠れている迫害者が、患者にとって愛着の対象であることがある。Vié(1930)<ref name=ref44><pubmed>8149127</pubmed></ref>は、患者が不在の類似性を見いだす(未知の人を既知と誤認)ことから、「陽性ソジー」(sosies positifs)と呼んだ。Christodoulouはこれを同定過多(hyper-identification)と言う視点でとらえた<ref name=ref9 /> <ref name=ref10 /> <ref name=ref11 /> <ref name=ref12 />。


===相互変身妄想===
===相互変身症候群===
 周囲の身近な人々が相互に変身してしまうという[[妄想的確信]]である<ref name=ref15>'''Courbon P, Tusques J'''<br>Illusion d’intermetamorphose et de charme. <br>''Ann Méd-Psychol'', 90, 401-405, 1932. </ref>。自分の主たる関心を占める対象同士が、同一の人物の外見を保ちながら次々にお互いに入れ替わる。見かけの対象と本物の対象のいずれもが、患者にとって何らかの愛着ないしは迫害の対象であることが多い<ref name=ref27 />。
 周囲の身近な人々が相互に変身してしまうという[[妄想的確信]]である<ref name=ref15>'''Courbon P, Tusques J'''<br>Illusion d’intermetamorphose et de charme. <br>''Ann Méd-Psychol'', 90, 401-405, 1932. </ref>。自分の主たる関心を占める対象同士が、同一の人物の外見を保ちながら次々にお互いに入れ替わる。見かけの対象と本物の対象のいずれもが、患者にとって何らかの愛着ないしは迫害の対象であることが多い<ref name=ref27 />。