9,444
回編集
細編集の要約なし |
細編集の要約なし |
||
11行目: | 11行目: | ||
{{box|text= | {{box|text= | ||
[[モノアミン]]とは[[ドーパミン]]、[[ノルアドレナリン]]、[[アドレナリン]]、[[セロトニン]]、[[ヒスタミン]]などの[[神経伝達物質]] | [[モノアミン]]とは[[ドーパミン]]、[[ノルアドレナリン]]、[[アドレナリン]]、[[セロトニン]]、[[ヒスタミン]]などの[[神経伝達物質]]の総称である。いずれの神経伝達物質も一つのアミノ基が2つの炭素鎖により[[wikipedia:ja:芳香環|芳香環]]につながる化学構造を有する。[[wikipedia:ja:霊長類|霊長類]]、[[wikipedia:ja:齧歯類|齧歯類]]ではモノアミン含有神経細胞の細胞体は[[脳幹]]部にあり、ほぼ脳全体に[[神経軸索]]を投射するため、モノアミン神経系(モノアミン系)は広汎投射神経系としての特徴を有する。 | ||
}} | }} | ||
134行目: | 134行目: | ||
=== 合成・代謝 === | === 合成・代謝 === | ||
セロトニンは必須アミノ酸である[[wikipedia:ja:トリプトファン|トリプトファン]]から合成される。セロトニン合成の律速段階である[[トリプトファン水酸化酵素]]は基質によって飽和されていないため、トリプトファンの取り込み、血中の遊離トリプトファン濃度がセロトニン合成に影響を与える。トリプトファンの脳内への取り込みは能動的取り込み機構を介しているが、[[wikipedia:ja:芳香族アミノ酸|芳香族アミノ酸]]や[[wikipedia:ja:分枝鎖アミノ酸|分枝鎖アミノ酸]] | セロトニンは必須アミノ酸である[[wikipedia:ja:トリプトファン|トリプトファン]]から合成される。セロトニン合成の律速段階である[[トリプトファン水酸化酵素]]は基質によって飽和されていないため、トリプトファンの取り込み、血中の遊離トリプトファン濃度がセロトニン合成に影響を与える。トリプトファンの脳内への取り込みは能動的取り込み機構を介しているが、[[wikipedia:ja:芳香族アミノ酸|芳香族アミノ酸]]や[[wikipedia:ja:分枝鎖アミノ酸|分枝鎖アミノ酸]]によって阻害される。トリプトファンの過剰摂取はセロトニン合成を増加させる。また、トリプトファンは血中ではタンパク質に結合しており、トリプトファンのタンパク質結合を阻害する薬物(例えば[[バルプロ酸]])の投与により血中の遊離トリプトファン濃度は上昇するため、脳内セロトニン濃度は上昇する。セロトニンはMAO-Aによって5-HIAAに代謝されるが、MAO-Bによる代謝はうけない。興味深いことに、セロトニン作動性神経内に、MAO-Bは存在するが、MAO-Aは存在しない。したがって、セロトニンの代謝はセロトニン作動性神経内ではなく、それ以外の細胞で行われると考えられる。 | ||
=== 放出の制御 === | === 放出の制御 === |