「学習障害」の版間の差分

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* 読み障害
* 読み障害
* 書き障害
* 書き障害
* 算数障害
* 算数障害


 のように、「読字・書字・算数」の高次機能が発達に伴って障害されている状況と規定されている('''表1''')。発達性読み書き障害、特異的[[発達障害]]といった用語も同様と考えて良い。
 のように、「読字・書字・算数」の高次機能が発達に伴って障害されている状況と規定されている('''表1''')。発達性読み書き障害、特異的[[発達障害]]といった用語も同様と考えて良い。
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|+表1. 限局性学習症/学習障害
|+表1. 限局性学習症/学習障害
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|A. 学習や学習技能の使用に困難があり,その困難を対象とした介入が提供されているにもかかわらず,以下の症状の少なくとも1つが存在し,少なくとも6か月間持続していることで明らかになる:
|A. 学習や学習技能の使用に困難があり、その困難を対象とした介入が提供されているにもかかわらず、以下の症状の少なくとも1つが存在し、少なくとも6か月間持続していることで明らかになる:
# 不的確又は速度が遅く,努力を要する読字(例:単語を間違ってまたはゆっくりとためらいがちに音読する,しばしば言葉を当てずっぽうに言う,言葉を発音することの困難さをもつ)
# 不的確又は速度が遅く、努力を要する読字(例:単語を間違ってまたはゆっくりとためらいがちに音読する、しばしば言葉を当てずっぽうに言う、言葉を発音することの困難さをもつ)
# 読んでいるものの意味を理解することの困難さ(例:文章を正確に読むこともあるが,読んでいるもののつながり,意味するもの,またはより深い意味を理解していないかもしれない)
# 読んでいるものの意味を理解することの困難さ(例:文章を正確に読むこともあるが、読んでいるもののつながり、意味するもの、またはより深い意味を理解していないかもしれない)
# 綴字の困難さ(例:母音や子音を付け加えたり,入れ忘れたり,置き換えたりするかもしれない)
# 綴字の困難さ(例:母音や子音を付け加えたり、入れ忘れたり、置き換えたりするかもしれない)
# 書字表出の困難さ(例:文章の中で複数の文法または句読点の間違いをする,段落のまとめ方が下手,思考の書字表出に明確さがない)
# 書字表出の困難さ(例:文章の中で複数の文法または句読点の間違いをする、段落のまとめ方が下手、思考の書字表出に明確さがない)
# 数字の概念,数値,または計算を習得することの困難さ(例:数字,その大小,およびその関係の理解に乏しい,1桁の足し算を行うのに同級生がやるように数学的事実を思い浮かべるのではなく指を折って数える,算術計算の途中で迷ってしまい方法を変更するかもしれない)
# 数字の概念、数値、または計算を習得することの困難さ(例:数字、その大小、およびその関係の理解に乏しい、1桁の足し算を行うのに同級生がやるように数学的事実を思い浮かべるのではなく指を折って数える、算術計算の途中で迷ってしまい方法を変更するかもしれない)
# 数学的推論の困難さ(例:定量的問題を解くために,数学的概念,数学的事実,または数学的方法を適用することが非常に困難である)
# 数学的推論の困難さ(例:定量的問題を解くために、数学的概念、数学的事実、または数学的方法を適用することが非常に困難である)
B. 欠陥のある学業的技能は,その人の暦年齢に期待されるよりも,著明にかつ定量的に低く,学業または職業遂行能力,または日常生活活動に意味のある障害を引き起こしており,個別施行の標準化された到達尺度および総合的臨床評価で確認されている.17歳以上の人においては,確認された学習困難の経歴は標準化された評価の代わりにしてもよいかもしれない.<br>
B. 欠陥のある学業的技能は、その人の暦年齢に期待されるよりも、著明にかつ定量的に低く、学業または職業遂行能力、または日常生活活動に意味のある障害を引き起こしており、個別施行の標準化された到達尺度および総合的臨床評価で確認されている。17歳以上の人においては、確認された学習困難の経歴は標準化された評価の代わりにしてもよいかもしれない。<br>
C. 学習困難は学齢期に始まるが,欠陥のがある学業的技能に対する欲求が,その人の限られた能力を超えるまでは完全には明らかにならないかもしれない(例:時間制限のある試験,厳しい締め切り期限内に長く複雑な報告書を読んだり書いたりすること,過度に重い学業的負荷).<br>
C. 学習困難は学齢期に始まるが、欠陥のがある学業的技能に対する欲求が、その人の限られた能力を超えるまでは完全には明らかにならないかもしれない(例:時間制限のある試験、厳しい締め切り期限内に長く複雑な報告書を読んだり書いたりすること、過度に重い学業的負荷)。<br>
D. 学習困難は知的能力障害群,非矯正視力または聴力、他の精神または神経疾患,心理社会的逆境、学習指導に用いる言語の習熟度不足、または不適切な教育的指導によってはうまく説明されない.<br>
D. 学習困難は知的能力障害群、非矯正視力または聴力、他の精神または神経疾患、心理社会的逆境、学習指導に用いる言語の習熟度不足、または不適切な教育的指導によってはうまく説明されない。<br>
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|'''1. 言語性LD(Verbal LD, VLD''')<br>
|'''1. 言語性LD(Verbal LD, VLD''')<br>
聴覚性言語障害<br>
聴覚性言語障害<br>
視覚性言語障害<br>
視覚性言語障害<br>
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|'''2. 非言語性LD(Non Verbal LD, NLD)'''<br>
|'''2. 非言語性LD(Non Verbal LD, NLD)'''<br>
NLD-1(オリエンテーションと運動の障害)<br>
NLD-1(オリエンテーションと運動の障害)<br>
NLD-2(社会的認知障害)<br>
NLD-2(社会的認知障害)<br>
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== 予後 ==
== 予後 ==
 自然経過では学力予後は不良である。文部科学省による実態把握のための基準にも「国語又は算数(数学)の基礎的能力に著しい遅れがある」しており、著しい遅れの例として、「小学校2、3学年で1学年、4学年以降では2学年以上」をあげている。また、遅れが明確になってから介入が行われても,全般的知的水準相応に回復することは困難なことも多い。
 自然経過では学力予後は不良である。文部科学省による実態把握のための基準にも「国語又は算数(数学)の基礎的能力に著しい遅れがある」しており、著しい遅れの例として、「小学校2、3学年で1学年、4学年以降では2学年以上」をあげている。また、遅れが明確になってから介入が行われても、全般的知的水準相応に回復することは困難なことも多い。


 学習障害による悪影響は学力だけではなく他の能力にも影響が及ぶ。例えば、行動障害が悪化しやすいことやセルフエスティーム(自尊感情)に悪影響を及ぼすとされている。
 学習障害による悪影響は学力だけではなく他の能力にも影響が及ぶ。例えば、行動障害が悪化しやすいことやセルフエスティーム(自尊感情)に悪影響を及ぼすとされている。
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平成24年12月5日
平成24年12月5日
文部科学省初等中等教育局特別支援教育課
文部科学省初等中等教育局特別支援教育課
通常の学級に在籍する発達障害の可能性のある特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果について
通常の学級に在籍する発達障害の可能性のある特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果について