「向精神薬」の版間の差分

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===精神刺激薬===  
===精神刺激薬===  
 [[注意欠如・多動性障害]]([[ADHD]])の治療薬、[[ナルコレプシー]]の治療薬である[[メチルフェニデート]]などがある。
 [[注意欠如・多動性障害]]([[ADHD]])の治療薬、[[ナルコレプシー]]の治療薬である[[メチルフェニデート]]などがある。ADHDの治療薬としてはほかに、選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害薬であるアトモキセチンがある。アトモキセチンを精神刺激薬に含めるか否かは議論がある(''[[向精神薬#命名法についての議論|命名法についての議論]]''を参照)。


===認知症治療薬===
===認知症治療薬===
 認知症の原因疾患のうち、[[アルツハイマー病]]、[[レビー小体型認知症]]の治療薬である。神経伝達物質である[[アセチルコリン]]の分解酵素を阻害することによりアセチルコリン性神経伝達を維持する。神経細胞の消失を阻止するものではなく、アルツハイマー病の根本治療薬ではない。
 認知症の原因疾患のうち、[[アルツハイマー病]]、[[レビー小体型認知症]]の治療薬として、コリンエステラーゼ阻害薬、NMDA(NメチルDアスパラギン酸)受容体拮抗薬がある。
 
 コリンエステラーゼ阻害薬は、神経伝達物質である[[アセチルコリン]]の分解酵素を阻害することによりアセチルコリン性神経伝達を維持する。ドネペジル塩酸塩、リバスチグミン、ガランタミンがある。
 
 NMDA受容体拮抗薬は、グルタミン酸受容体のサブタイプであるNMDA受容体の過剰な活性化を阻害し、神経伝達を回復するもので、メマンチンがある。
 
 コリンエステラーゼ阻害薬とNMDA受容体拮抗薬の、いずれも神経細胞の消失を阻止するものではなく、根本治療薬ではない。しかし、認知、日常生活動作(ADL)、行動障害を改善し<ref name=ref8 /> <ref name=ref1 />、進行を抑制するので、施設入所をおおむね2年間遅らせる<ref name=ref2 /> <ref name=ref3 />などの効果が得られる。


==命名法についての議論==
==命名法についての議論==