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Hirokazuyokokawa (トーク | 投稿記録) 細編集の要約なし |
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その結果,(1a)の後では(3a), (1b)の後では(3b)のような文を多く産出した。このようにプライム文と同じ文構造を使用して文を産出する現象を「統語的プライミング」(syntactic priming)と呼ぶ。ここで興味深いのは,(2)に含まれている動詞が(1)のプライム文の動詞とは異なっている点で,動詞は異なるのに同じ構造を使って文を産出する傾向が見られ。また,時制や相、数がプライム文と異なっていても統語的プライミング現象が見られる。このような実験は,私たちが脳内にどのような形で統語情報をもっているかを探ろうとしたものである。Pickering & Branigan (1998)は,図1のようなネットワーク構造であると仮定している<ref>’’’Pickering, M. J., & Branigan, H. P.’’’<br>The representation of verbs: Evidence from syntactic priming in language production<br>’’Journal of Memory and Language, 39, 633–651’’:1998</ref>。 | その結果,(1a)の後では(3a), (1b)の後では(3b)のような文を多く産出した。このようにプライム文と同じ文構造を使用して文を産出する現象を「統語的プライミング」(syntactic priming)と呼ぶ。ここで興味深いのは,(2)に含まれている動詞が(1)のプライム文の動詞とは異なっている点で,動詞は異なるのに同じ構造を使って文を産出する傾向が見られ。また,時制や相、数がプライム文と異なっていても統語的プライミング現象が見られる。このような実験は,私たちが脳内にどのような形で統語情報をもっているかを探ろうとしたものである。Pickering & Branigan (1998)は,図1のようなネットワーク構造であると仮定している<ref>’’’Pickering, M. J., & Branigan, H. P.’’’<br>The representation of verbs: Evidence from syntactic priming in language production<br>’’Journal of Memory and Language, 39, 633–651’’:1998</ref>。 | ||
この図は,GIVEとSENDの語彙範疇は動詞(verb)であり,[名詞句(NP)+名詞句(NP)]および[名詞句(NP)+前置詞句(PP)]という構造をとるという情報をもつと同時に,それらの情報が2つの動詞間で共有されていることを示している。したがって,“He gave a ring to her.”というプライムに出会うと,[名詞句+前置詞句]という結びつきのノードが活性化されて,“The woman sent a letter to her mother.”という発話が引き出されやすくなるということである。 | この図は,GIVEとSENDの語彙範疇は動詞(verb)であり,[名詞句(NP)+名詞句(NP)]および[名詞句(NP)+前置詞句(PP)]という構造をとるという情報をもつと同時に,それらの情報が2つの動詞間で共有されていることを示している。したがって,“He gave a ring to her.”というプライムに出会うと,[名詞句+前置詞句]という結びつきのノードが活性化されて,“The woman sent a letter to her mother.”という発話が引き出されやすくなるということである。 |
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