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==ZOタンパク質== | ==ZOタンパク質== | ||
[[image:zo-1-1.png|thumb|350px|'''図1.ZOタンパク質構造'''(Caruana, 2002)]] | [[image:zo-1-1.png|thumb|350px|'''図1.ZOタンパク質構造'''(Caruana, 2002)]] | ||
[[image:zo-1-2.png|thumb|350px|'''図2.ZO-1タンパク質の構造'''<br> | [[image:zo-1-2.png|thumb|350px|'''図2.ZO-1タンパク質の構造'''<br>N末端側にPD domain(1,2,3の数字で示す)、SH3 domain、GUK(GK)domainが存在する。C末端側にはプロリンリッチな領域(P)、選択的スプライシング部位(α、β、γ)が存在する。+、-はそれぞれ塩基性領域、酸性領域を表す。(González-Mariscal et al., 2000)]] | ||
ZOタンパク質(図1)は、membrane-associated guanylate kinase(MAGUK)ファミリーに分類され、Tight junction protein(Tjp)とも呼ばれる。ZOタンパク質には、分子量220kDaのZO-1(Stevenson et al., 1986) (Itoh et al., 1993)、160kDaのZO-2(Gumbiner et al., 1991)(Jesaitis and Goodenough, 1994)、130kDaの ZO-3(Haskins et al., 1998)の3種類がある。これらに共通の構造として、3個の[[PDZ]] domain, 1個の[[Src]] homology 3(SH3)domain, 1個のguanylated kinase(GUKまたはGK)domainが挙げられる。また、[[プロリン]]リッチ領域が、ZO-1, ZO-2ではカルボキシル末端側、ZO-3では2nd PDZ domainと 3rd PDZ domainの間に存在する(González-Mariscal et al., 2000)。3種のZOタンパク質を区別するのはC末端領域の構造である。ZO-1のC末領域は他の2種よりも長い。また、ZO-1では選択的スプライシング部位が3カ所あるが、ZO-2では2カ所、ZO-3にはない(González-Mariscal et al., 2000)。これらの違いが、3種のタンパク質の機能の違いを生み出すと考えられている。 | ZOタンパク質(図1)は、membrane-associated guanylate kinase(MAGUK)ファミリーに分類され、Tight junction protein(Tjp)とも呼ばれる。ZOタンパク質には、分子量220kDaのZO-1(Stevenson et al., 1986) (Itoh et al., 1993)、160kDaのZO-2(Gumbiner et al., 1991)(Jesaitis and Goodenough, 1994)、130kDaの ZO-3(Haskins et al., 1998)の3種類がある。これらに共通の構造として、3個の[[PDZ]] domain, 1個の[[Src]] homology 3(SH3)domain, 1個のguanylated kinase(GUKまたはGK)domainが挙げられる。また、[[プロリン]]リッチ領域が、ZO-1, ZO-2ではカルボキシル末端側、ZO-3では2nd PDZ domainと 3rd PDZ domainの間に存在する(González-Mariscal et al., 2000)。3種のZOタンパク質を区別するのはC末端領域の構造である。ZO-1のC末領域は他の2種よりも長い。また、ZO-1では選択的スプライシング部位が3カ所あるが、ZO-2では2カ所、ZO-3にはない(González-Mariscal et al., 2000)。これらの違いが、3種のタンパク質の機能の違いを生み出すと考えられている。 |