「パーソナリティー障害」の版間の差分

18行目: 18行目:


===DSM-IIIの変革とその後===
===DSM-IIIの変革とその後===
 パーソナリティ障害の概念や診断の枠組みが現在の形となる重要な契機となったのは、1980年に刊行された米国精神医学会の診断基準、DSM-III(Diagnostic and statistical manual of mental disorders, 3rd edition)[1]である。そこで行われた改革の中で特に重要なのは、Millon, Tの理論に基づくタイプ分類の採用と、その診断における多神論的記述的症候論モデル(Polythetic descriptive syndromal model)の導入である。
 パーソナリティ障害の概念や診断の枠組みが現在の形となる重要な契機となったのは、1980年に刊行された米国精神医学会の診断基準、DSM-III(Diagnostic and statistical manual of mental disorders, 3rd edition)<ref name=ref1>American Psychiatric Association. Diagnostic and statistical manual of mental disorders, Third Edition (DSM-III)<br>American Psychiatric Association; Washington D.C., 1980<br>髙橋三郎監訳<br>DSM-III精神障害の分類と診断の手引<br>医学書院,東京,1982</ref>である。そこで行われた改革の中で特に重要なのは、Millon, Tの理論に基づくタイプ分類の採用と、その診断における多神論的記述的症候論モデル(Polythetic descriptive syndromal model)の導入である。


====Millonの理論に基づくタイプ分類====
====Millonの理論に基づくタイプ分類====