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=== シンドビスウイルス/セムリキ森林ウイルスベクター === | === シンドビスウイルス/セムリキ森林ウイルスベクター === | ||
シンドビスウイルス、セムリキ森林ウイルスはアルファウイルス属に分類されるエンベロープをもつRNAウイルスで、DNAの中間体を経ることなく細胞質で増殖する[3]。[[脊椎動物]] | シンドビスウイルス、セムリキ森林ウイルスはアルファウイルス属に分類されるエンベロープをもつRNAウイルスで、DNAの中間体を経ることなく細胞質で増殖する<ref><pubmed>15542620</pubmed></ref>[3]。[[脊椎動物]]および無脊椎動物のさまざまな細胞に感染し、増殖性が非常に高い<ref><pubmed>7968923</pubmed></ref>[4]。シンドビスウイルスのレセプターは多くの生物種で広く保存されている[[ラミニン受容体]]<ref><pubmed>1385835</pubmed></ref>[5]やNatural resistance-associated macrophage protein (NRAMP)<ref><pubmed>21843867</pubmed></ref> [6]が報告されている。受容体に結合したウイルスは、[[クラスリン依存性エンドサイトーシス]]により細胞内に侵入する<ref><pubmed>9707418</pubmed></ref>[7]。セムリキ森林ウイルスは[[中枢神経系]]ではニューロンと[[オリゴデンドロサイト]]に感染する。シンドビスウイルス、セムリキ森林ウイルスとも細胞毒性が問題となる。ウイルスの増殖により幼若ニューロンでは[[アポトーシス]]が、成熟ニューロンでは[[ネクローシス]]が誘導される<ref><pubmed>9225029 </pubmed></ref>[8]。ウイルス感染による細胞毒性を低減させる目的で非構造遺伝子領域に変異を導入したベクターが開発されている。ベクターは内在性[[プロモーター]]を含むすべての非構造遺伝子を保持し、構造タンパク質の遺伝子領域が外来遺伝子に置換される。ウイルス粒子は、インビトロで転写された(自己増殖能をもつ)[[レプリコンRNA]]と[[ヘルパーRNA]]を培養細胞にトランスフェクションすることで得られる<ref><pubmed>8411346</pubmed></ref><ref><pubmed>1370252</pubmed></ref>[9, 10]。 | ||
=== レトロウイルスベクター === | === レトロウイルスベクター === |